JPH10128709A - 竹材の加工炉と加工製品 - Google Patents

竹材の加工炉と加工製品

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JPH10128709A
JPH10128709A JP30389296A JP30389296A JPH10128709A JP H10128709 A JPH10128709 A JP H10128709A JP 30389296 A JP30389296 A JP 30389296A JP 30389296 A JP30389296 A JP 30389296A JP H10128709 A JPH10128709 A JP H10128709A
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combustion
bamboo
smoke
temperature
gas
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JP30389296A
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Seiji Yoshida
誠二 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 竹材を原料として燃焼し、その燃焼過程を制
御することにより、竹材の炭化物を得、発生する燃焼の
煙とガスを利用して気化成分を凝縮して回収し、同時に
竹材の燻煙製品を生産する多目的加工炉を提供する。 【解決手段】 火口10を備えた燃焼室2に隣接して燻
煙室22を置き、両者の間を接続するように煙道を設
け、該煙道にダンパ等を設置して燃焼の煙とガスの方向
と量と温度を調節する制御装置21を備え、前記煙道を
分岐して前記燃焼の煙とガスを冷却するための冷却装置
16を備えて構成し、燃焼室2を単独もしくは燻煙室2
2との複合使用を可能とした竹材加工炉により竹材加工
製品を生産する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、竹材の燃焼過程におい
て発生する燃焼の煙とガスを温度との関連に於いて有効
に活用し、製品として炭化物または気化成分から回収し
た液化物を生産するための竹材の加工炉と加工製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】世界的な木材の需要増により十分生育し
た木材の供給が逼迫し、本来省みられることのなかった
小径木の間伐材等が、加工法の進歩と共に集成材・積層
材として新市場を生み出し使用されるようになったが、
さらに生育期間の短く海外からの輸入が期待出来る竹材
が原料の一部を担うものとして近年注目を集めるように
なった。
【0003】もともと、豊富な木材資源を有した我が国
に於いて、原料とするには量が少なく集積することも容
易でなかった竹材は、その用途として限られた地域性の
強い民芸品に活路を見い出したに過ぎず、竹材の代表的
製品は、竹材を乾燥の進まない弾性のある間に繊維方向
に紐状に剥離して一次加工品(素材)とし、該素材を使
用し加工した家内工業的な細工物や竹炭の製造の範囲に
止まっている。
【0004】竹材の利用価値が見直され始め、その加工
方法も開発が進み、例えば竹材の外皮を外節とともに剥
ぎ内節を抜いて肉厚みを揃えた後、長さ方向に切り開き
加圧・加熱しつつ展開して板状となし、幅と長さの両方
向に前記板状物を接着剤により接着して拡幅長した板と
する技術が実用化され始めた。
【0005】木材等の植物の加工を対象とする先行技術
で乾燥炉に係わる先願として、 特公昭53−17644号「木材の乾燥装置」 特開昭59−129373号「木材の処理方法及びそ
の装置」 特開昭60−103281号「木材の処理方法及びそ
の装置」 特開平4−148184号「木材乾燥装置」 が開示されている。
【0006】特公昭53−17644号は、燃焼炉で得
た熱風を単体もしくは水蒸気の混合ガスとして、管状に
加工された木材の柱を立てた乾燥室の下から風を送り込
み、木材を内外面から乾燥する技術内容であり、特開昭
59−129373号と特開昭60−103281号は
同一出願人によるもので、燃焼炉で燃料を燃焼させる場
合に発生する燃焼ガスを乾燥室に導入し、木材を乾燥す
るための炉に係る内容で、いずれも木材を除湿した燃焼
ガス(前者は200°C後者は500°C)に長時間晒
し含水率の引き下げに関する技術内容である。
【0007】特開平4−148184号は燃焼炉で燃料
を燃焼により発生する燃焼ガスを木材収容室に導入し、
木材を乾燥するための炉に係る内容ではあるが、燃焼ガ
スの流通経路として該ガスの排出路と回収路の二つを持
ち、一部を燃焼炉の間で循環使用し燃料節減に関する技
術内容である。
【0008】また1992年1月発行の金属(VOL.
62NO.1)に木材を炭化した多孔質炭素材料の製法
が述べられているが、その要旨は木材にフェノール樹脂
を含浸せしめることにより、細胞膜の弱い木材を補強し
割れや狂いの少ない炭化板を得ようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本文で使用した原料お
よび一次加工と二次加工の製品区分は、原料は伐採され
た状態に近い形状の竹材を指し、一次加工は原料を用い
て或る目的に使用するために手を加えて変形した加工用
素材であるとし、二次加工は一次加工したものを使用し
て目的の形状とした製品を指すもので、該製品の中には
外面処理等により最終加工する対象物も含まれる。
【0010】原料としての竹材を長さの方向に分類する
と下記の部分、 根を含み節間が短く真円度の低い下位部分。 太さの変化が少なく節間が長く真円度の高い中間部
分。 太さの変化が大きく枝・葉の多い上位部分。 加工に伴って各部分から排出される端材(枝・葉・根
・屑等)。 に位置づけることが出来る。
【0011】竹材は全体の一部分が長期的に活用される
以外は短期的な用途が多く、使用済や残りの部分は放置
され自然に朽ちるか焼却されるに止まり、、原材料とし
ての活用度は木材に較べ極めて低い、竹材は強靱で弾力
性に富み硬く変形しにくい性質を持つ反面、小径で肉質
部分が薄く粗いため加工が難しく、生材のまま外気に暴
露し気温・湿度等の変化を受けると、短時間に脆くなる
性質も兼ね備える事が竹材の全面的な活用を妨げる原因
ともなっている。
【0012】竹材は炭としても生産されるが、その方法
は土を固め掩蔽した窯内に素材を並べ、入口より着火し
て炎を前方より後方に順次移行して前記素材の燃焼を進
め、発生する煙を後方上部の煙突より窯外に排出し、燃
焼状態を見て窯の入口を閉鎖して空気の供給を止め、内
部を蒸し焼き状態に保って炭化する木炭の生産に近い生
産方法が利用されるが、この方法では、窯自体の耐久性
や素材および製品の取扱と燃焼の煙とガスの有効活用が
難しい。
【0013】また或種の多年性植物を燃料として燃焼さ
せた場合、植物に包含される物質が燃焼により煙を発
し、特に燃焼が空気を遮断した状態に置かれるとガス化
し、例えば燃焼の煙とガス中に丸太状木材を長時間晒す
と、該木材表面にタール分が浸透し防虫性が付与される
ことが知られているが、竹材については燃料として活用
した場合に発生する燃焼の煙とガスの有効利用が現状で
は殆どなく、まして工業的になされているとは言えな
い。
【0014】また素材の性質を改善するために、含有物
である有機物や水分等を抽出する加工の方法として、素
材を煮沸液に浸積したり加熱したりするが、この内の加
熱処理では木材等を自然発火しない温度に下げた燃焼の
煙とガスに長時間晒し、水分を抜き乾燥させて反り止め
や防虫させる燻煙処理等が応用されているが、しかし竹
材は加工前の原料や一次加工製品(素材)を燻煙処理す
ると硬化して弾性が失われ、次の加工に進めないために
利用されていない。
【0015】既述の特公昭53−17644号・特開昭
59−129373号・特開昭60−103281号と
特開平4−148184号は木材の乾燥に係る出願で、
燃焼室と乾燥室または処理室を組合せ、燃焼の際に発生
する燃焼ガスを利用する方法か装置に係わる技術内容で
はあるが、材料を燃焼し尽くすのではなく燃焼過程を利
用して炭化物を生産し、発生する燃焼ガスから気化成分
を回収または燻煙に有効に利用する内容や竹材から炭化
板を生産する手段についての記述はない。
【0016】こうした一次加工ないし二次加工の処理は
永続性のある設備で実施される場合もあるが、設備内容
は単一機能で加工の際に生ずる熱・ガス等の副生物の相
互活用までを考慮した設備ではなく、多くは細々と家内
工業的に生産性の低い設備で処理されるのが現状で、能
率的で・構造的に優れ・耐久性に富み・管理の容易な生
産性の高い設備の出現が望まれている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決の対象とするため既述の竹材の各部分の特徴を利用
し、例えば燃料としての端材や中間・下位部分等を燃や
して竹炭・活性炭原料とする過程で、発生する燃焼の煙
とガスを効果的に連続使用して、竹材の気化物を回収し
他の上位・中間部分等から得た製品を燻煙して付加価値
を高めることにより、竹材の各部位を余すところなく活
用する燃焼と回収と燻煙に係わり、且つ炭化板の製造等
の特定の目的に転用可能な機能を備えた竹材の加工炉
と、該加工炉から生まれた加工製品の技術を開示する。
【0018】竹材を燃焼加工する空間の周囲を不燃材で
囲み、該空間の内面に点火機能を持ち、燃焼用空気量の
調節機能を備えた火床と、前記空間の周囲を形成する面
の何れかに前記竹材の燃焼により発生する煙とガス(以
下燃焼の煙とガスと略す)を排出せしめる煙道と、少な
くとも一つの密閉もしくは開放する扉を構成せしめた燃
焼室に、(A)燃焼強化用の火口と、(B)燃焼の煙と
ガスを排出する煙道の途中で、原料である竹材の燃焼時
の気化成分を、温度別に回収するための液化手段と、
(C)煙道途中で燃焼の煙とガスの温度を該燃焼の煙と
ガスの燻煙対象の竹材の加工品が自己着火しない温度ま
で、降下せしめるための温度制御手段と、(D)燃焼の
煙とガスを誘導手段により、直接もしくは外気を混入し
て温度を調節する機能を有する煙道を通して、周囲を不
燃材で囲み形成した空間に導き、該空間に設置した竹材
の二次加工製品を乾燥し、該製品の表面に軽度の炭化皮
膜を形成もしくは着色せしめる燻煙室と、(E)燃焼煙
とガスが持つ熱を有効に利用するために、各室内面を保
温するための被覆手段と、を加えてなることを特徴とす
る竹材の加工炉と、原料としての竹材から生ずる端材や
一次加工製品(素材)の燃焼により発生した燃焼の煙と
ガスを処理して得られた二次加工製品の炭化製品または
気化物の回収製品か、二次加工製品の燃焼加工処理によ
り得られた炭化製品の何れか加工製品である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明になる竹材の加工炉は、最
も利用価値の低い端材を着火材として該炉の燃焼用火床
面に置き、その上に竹材から炭を取得する材料として中
間・下位部分等を積層し、点火して燃焼用空気の供給を
断ち徐燃させて炭化し、その際に発生した燃焼の煙とガ
スを冷却装置に導入して、該燃焼ガスに含まれる竹材か
ら気化し抽出された成分を温度別に液化して回収し、さ
らに前記燃焼の煙とガスを連続して竹材の中間部分や上
位部分の一・二次加工品を燻煙して最終製品とする燃焼
と回収と燻煙の三部門から構成された竹材の加工炉と、
該三部門から得た竹材の加工製品である。
【0020】また本発明になる竹材の加工炉に備えた別
なる機能は、竹材の二次加工製品である板状製品等を、
前述の着火材の上に密接することなく必要な間隔をあけ
て配置を可能とする治具上に配列し、補助燃焼用火口に
点火して急速に炉内温度を高めた後に、燃焼用空気の供
給を断ち徐燃させ、前記板状物等の表面に良質な炭化皮
膜を形成する高温型加工炉としての機能も併せ持つ竹材
の加工炉と、該炉から得た加工製品である。
【0021】竹材全体の利用度の大幅な引き上げを可能
とした加工炉は、既述のように燃焼部と回収部と燻煙部
の三部門から構成されるが、いずれも周囲を不燃性の材
料に囲まれ、少なくとも炎と燃焼の煙とガスに触れる周
辺部分は耐熱材で被覆されるが、この耐熱材は好ましく
は自身の昇温により赤外線を発生する材料が好ましく、
例えば岩塩等の自然塩を含有するものが望ましい。
【0022】本発明の燃焼部門はガスまたは重油等を熱
源とする火口(バーナ)による燃焼装置と火床を備え、
該火床面上から順次上方に組上げた、着火材である竹材
の端材と竹炭の原料である竹材または板状製品を燃焼せ
しめるための治具と、燃焼をコントロールする機能を備
えた調節装置により、空気を前記火床下面から風道を介
して強制的に送り込み、加えて自然燃焼用の空気取り入
れ口付扉を炉側面に備え、燃焼の煙とガスを取り出す煙
道取付口と、該燃焼の煙とガスの量を制御するダンパ
と、原料・製品の挿出入用の扉から構成される。
【0023】燃焼室は、該室内に挿入した主材料の目的
が完全燃焼でなく、燃焼過程を操作して加工製品とする
のが目的のため、対象によって火口を使用することなく
材料自体を燃焼して火勢を得る場合と、火勢を火口の使
用により得て材料自体を燃焼せしめる手段があるが、何
れも点火後の燃焼の進行状況により、空気の供給量を徐
々に逓減した後、供給量を零近くに維持して乾留操作に
近い蒸し焼き状態とすると、その材料は或る時間緩慢な
自己燃焼を続け、室内温度は空気供給量の停止以後も更
に上昇し、それ以後に燃焼行為が縮小し室内温度も低下
する。
【0024】室内における竹材の配置は、火床上に竹材
の端材や廃材または他の可燃物を敷き詰めた上に、少な
くとも半割りで長さ500〜1000mmとした竹材を
適宜束ね、該火床の内周囲を除く80〜90%の前記火
床面上に縦積み配置するのが好ましく、竹炭用竹材の長
さは前記の寸法以外では、均質な炭の採取が難しくバラ
ツキが発生し好ましくない。
【0025】竹材の長さとは別に良好な炭を採取する条
件として、竹材の含有する水分を徐々に抜く必要があ
り、このための竹材の燃焼開始から終了に至る間の、空
気の供給と室内温度と時間の関係は、通常温度センサに
より室内温度を測定し、予め設定された時間と温度と対
象させながら、空気供給量および燃焼煙とガスの量の調
節を手動または自動制御装置により操作される。
【0026】燃焼室の別の活用は、原料である竹材を展
開して得た板状の二次加工製品を、少なくとも前記燃焼
室に入る寸法として裁断し、火床上に配置した治具を使
用して配列するが、火の回りを極力均等ならしめるため
に、少なくとも前記板状製品同志の隙間を5〜15mm
とするのが好ましく、点火から速やかに前記燃焼室の温
度を上げて、前記板状製品の表面に良質な炭化皮膜を形
成せしめる、火口の火力供給と空気供給量の調節は、炭
の採取と同様に手動もしくは自動制御装置により操作さ
れるが、燃焼煙とガスは全て外部へ放出される。
【0027】室内温度と空気の供給の関係は、火口の使
用有無により異なり、下記の範囲で使用されることが好
ましい。 (1)火口の使用無し。 第1段階:強制空気供給下で点火。 第2段階:温度100〜150°Cに達した時に自然空
気供給に切替え。 第3段階:温度300〜350°Cに達した時に空気供
給を停止し燃焼を継続する。 第4段階:温度600〜700°Cに達する。 第5段階:温度は下降し常温に戻る。 (2)火口の使用有り。 第1段階:強制空気供給下で点火。 第2段階:温度300〜350°Cに達した時に自然空
気供給に切替え。 第3段階:温度600〜700°Cに達した時に空気供
給と火口の使用を停止し自己燃焼のみを継続する。 第4段階:温度1000〜1200°Cに達する。 第5段階:温度は下降し常温に戻る。
【0028】燃焼室内の温度変化は、前項の(1)の第
1〜5段階に到達するに要する時間の範囲を40〜10
0時間、好ましくは50〜70時間とし、前項の(2)
では第1〜5段階に到達するに要する時間範囲は20〜
200時間、好ましくは30〜150時間とし、特に加
工対象品が板状に加工されている場合の含水率は、編み
籠状に加工された場合に較べ高く第1〜2段階の消費時
間は10〜30時間であることが好ましい。
【0029】本発明の回収部門は、〔0027〕項の
(1)に示した火口の使用なしの温度条件の場合に使用
され、燃焼室の煙道取付口に接続された煙道と、該煙道
の途中に備えた冷却設備からなり、第3〜4の各段階前
半で竹材の燃焼により発生する燃焼の煙とガスを対象に
冷却し、主に有機酸(酢酸・蟻酸等)とフェノールを含
む凝縮液が回収され分離器にかけると、その成分比は温
度と昇温速度により異なるが、凝縮液の回収操作は燃焼
室内温度が上昇中の場合に限定され、高温度になる程タ
ール分が増加する。
【0030】200〜700°Cの温度範囲から得られ
た凝縮液は、優れた抗菌作用を保有するので精製し、人
間の皮膚に頻繁に触れる機会のある物品、例えばタオル
類・衣類・寝具用品・介護用品等に原液を500〜10
000倍の水で希釈した溶液を使用すると減菌効果が得
られる。
【0031】本発明の燻煙部門は、燃焼の各段階で発生
する燃焼の煙とガスを、煙道の途中に備えた冷却設備に
通すのとは別に、その一部を燃焼室に隣接設置した燻煙
室と、該燻煙室内に前記燃焼の煙とガスの温度を調節し
ながら送り込むための、前記燃焼室と前記燻煙室との境
界に備えた調節機能付ダンパと、前記燻煙室に燻煙対象
物の搬出入用扉とにより構成されている。
【0032】燻煙室は、冷却設備と同様に〔0027〕
項の(1)に示した火口の使用なしの温度条件の場合に
使用され、少なくとも一段の空気の整流機能を持つ仕切
板が内部を上・下に分かち、該上・下の空間に配置され
た二次加工製品を晒す燃焼の煙とガスの温度の範囲は5
0〜200°Cで好ましくは60〜150°Cとし、燻
煙処理される時間の範囲は対象品により3〜15時間、
好ましくは3〜10時間とし、初期の燻煙段階では燻煙
室内が低温のため徐々に昇温される。
【0033】燃焼の煙とガスは、燃焼の第1〜2段階で
燃焼室と燻煙室の隔壁に設けたダンパ部分から燻煙室の
下部に進入して上方に移動し、自然の通風力により排気
筒を経て燻煙室外に放出されるが、第3段階では燃焼室
上方の煙道を経由し途中に設けた開口から外気を混入し
温度を調節しながら燻煙室内に送りこまれ、この場合に
燃焼の煙とガスが室内の一部に偏らないように、拡散を
目的とした換気扇を内部に設置して使用することがあ
る。
【0034】竹材の加工製品は、原料から節部分を含め
輪切り形状とした一次加工製品に、簡単な彫刻や着色等
の二次加工を加えただけて製品となる数と種類も多い
が、長さが有り断面が丸または長方形に近い紐状の一次
加工製品を使用して、編み上げ等の二次加工を加え様々
な形状の製品とした数と種類も多く、かかる製品の中に
は付加価値の高いものがみられる。
【0035】〔0014〕項で述べたように、原料や紐
状の一次加工製品を加熱処理すると、硬化が進み弾力性
が失われ二次加工がしがたくなるので、加熱処理をする
ことなく編み上げ等の二次加工を実施し、必要に応じて
材料面を色付けや磨きにより仕上げたが、本発明の加工
炉の使用により色付けや磨き等の従来技法だけでは表現
しえない色合いや光沢等からくる年代感や落ち着きを表
現することが可能になった。
【0036】
【作用】上記の燃焼と回収と燻煙の三部門で構成された
加工炉は、〔0010〕項の竹材の各部位を効果的に使
用することを可能とするもので、前記三部門は燃焼部門
からの燃焼の煙とガスを燻煙部門へ直接導入する構成と
は別に、回収部門を形成する煙道を通した後に燻煙部門
へ導入する間接構成か、両者を合せた構成としてもよ
く、三部門の内で燃焼部門のみ単独使用しても問題のな
い構造である。
【0037】
【実施例1】図1は、加工炉1の概要図で、燃焼室2,
送風機13,切替手段15,冷却装置16,分離器1
7,燻煙室22の各間をつなぐ煙道の主要部分から構成
され、燃焼室2と燻煙室22は横方向に隣接し両室2,
22の間仕切り部分に燻煙導入手段29を備える構造で
ある。
【0038】燃焼室2は側壁3,天井6と床7により略
立方体状に組立られ、内部に火床8が備えられ火床8を
除き内面を天然岩塩を含有する耐熱性の保温材9により
覆われ、少なくとも側壁3の一つには材料の出入用扉4
と補助空気の出入用扉5が備えられ、床7と火床8の間
の空間には、火口10と燃焼灰等の落下堆積場所も兼ね
た燃焼空気供給室として使用し、該室は風道12を介し
送風機13と連結し、送風機13は炉内に設置した温度
センサ19により検出した温度と予め定めた燃焼計画と
自動制御装置21とで、送風機13の回転数を調整して
供給空気量の増減を行う、また燃焼室2の単独使用の際
には火床8上に着脱自在治具11(図示せず)を備え
る。
【0039】燃焼室2の天井6には、燃焼の煙とガスを
排出する煙道14が着けられるが、該煙道の途中にはダ
ンパ等による切替手段15があり、一方は燃焼の煙とガ
スを冷却装置16を経由し大気に放出する排気筒18に
連結し、他方は燻煙室22に接続する煙道32が連結さ
れ、該煙道の途中に燃焼の煙とガスの温度を調節する役
目を持つダンパ等の開閉による外気の取入用開口33が
置かれるが、煙道32が長いとき燃焼の煙とガスを誘引
通風するために送風機(図示せず)を設置する場合があ
る。
【0040】冷却装置16は燃焼の煙とガスから、竹材
の気化成分を凝縮して分離器17に回収する役割をする
が、該冷却装置の構造はプレート式またはバイプ式か両
式でフィン付等の何れかのタイプから選び、冷却媒体と
して水または圧縮性ガス等を使用してもよく、冷却装置
16は煙道14に設置した温度センサ19Aにより燃焼
の煙とガスの温度を検出し供給弁20を開閉するが、好
ましくは予め設定した温度とから自動制御装置21を使
用して、冷却装置16の前記冷却媒体の供給弁20の開
閉を行い動作状態を調節する。
【0041】燻煙室22は燃焼室2の側壁3の一面を共
用の壁3Aとして使用し、側壁23と天井25と床26
により略立方体状に組立られ、内面を燃焼室2と同様に
耐熱性の保温材9により覆い、該共用壁の下辺に多翼式
のダンパ等でなる燻煙導入手段29を備え、少なくとも
側壁23の他の一面に材料の出入用扉24を設け,燃焼
室2の火床8に相当する燻煙吹出口を多数持つ分配床2
7と、側壁23の中程にも同様な中床28を備え、各床
の上方に着脱自在の取付金具30を多数取付けて燻煙対
象品31を吊り下げ、上方に排気筒34を備える。
【0042】燻煙室22に導入される燃焼の煙とガス
は、燃焼の初期では共用壁3Aの下辺から直接取込ま
れ、温度が上がると燻煙導入手段29は閉鎖され冷却装
置16の手前の切替手段15から間接引き込まれるよう
になるが、燃焼室2の天井経由で排出された燃焼の煙と
ガスの温度は、燻煙室22内の燻煙対象品31にとり高
温過ぎるために温度調節を必要とし、燻煙室22内で所
定の温度とするために煙道14途中の温度センサ19A
と燻煙室22内の温度センサ19Bにより温度を計測し
て外気を導入するが、好ましくは計測結果を基にして、
自動制御装置21により煙道32の途中の開口部33か
らの外気導入量を定め、ダンパ等の開度調節をする。
【0043】図2(A,B,C,D)は、図1の加工炉
1の稼働により発生した燃焼の煙とガスの流れと空気の
流れおよび該空気の調節装置の動き(各々矢印で示す)
の状態を、〔0027〕項の(1)に示した燃焼室の室
内温度と空気供給の条件に従い説明するもので、燃焼室
内温度と空気供給の関係の段階的説明に対応し、段階か
ら次段階に於ける加工炉1を構成する機器の動作図であ
る。
【0044】図2(A)は、第1〜2段階を示し、第1
段階では燃焼室2の火床8上に、竹材の端材や廃材等の
可燃物を敷きつめて、その上面に半割り以上で長さ50
0〜1000mmとした竹材を適宜束ねて、火床8の周
囲を除く80〜95%の火床8面上に縦積み配置し、該
縦積み作業の終了により送風機13を回転して燃焼促進
用空気を送り込みながら前記可燃物に点火した状態であ
る。
【0045】この段階では、燃焼室2内の温度は低いの
で、燃焼促進用空気を送風機13を回転して送り込み、
且つ補助空気の出入用の扉5を開放して燃焼を促進する
が、この時期に発生する主として燃焼煙は、燻煙室22
内に燻煙対象品31があるときは、共用壁3Aの下辺に
備えた燻煙導入手段29を開放して、一部の燃焼煙を導
入し燻煙室22と燻煙対象品31を予熱した後、排気筒
34から大気に発散される。
【0046】第2段階終期で、燃焼室2内温度が60〜
150°Cに達すると、送風機13を止め扉5からの空
気の自然供給に止め、この段階までの燃焼の煙とガス
は、その一部が燻煙室22と燻煙対象品31を予熱に利
用し、燻煙室22の天井25に備えた排気筒34から外
気に放出し、本段階以降は共用壁3Aの下辺に備えた燻
煙導入手段29を閉鎖する。
【0047】図2(B)は、第2段階終期〜第3段階を
示し、第3段階終期である燃焼室2内温度が200〜3
50°Cに達すると、扉5を閉ざすために燃焼室2内へ
の空気の供給が減少し、竹材の燃焼は燃焼速度を著しく
低下し蒸し焼き状態に入るので、燃焼による煙に加えて
ガスの発生も活発化し、燃焼の煙とガスは上方天井6か
ら煙道14を経て、切替手段15により冷却装置16と
燻煙室22方向に分れて送られる状態を示した。
【0048】図2(C)は、第3段階終期〜第4段階を
示し、第4段階終期である燃焼室2内の温度が500〜
700°Cに達すると、燃焼温度は盛期に達し発生する
煙に白色が混ざるようになるが、その後温度は下降に転
じ此の段階から冷却装置16は運転状態から停止状態に
移行する。
【0049】図2(D)は、第4段階終期〜第5段階を
示し、第5段階終期は燃焼室2内温度が下降を始め常温
に戻った状態を示し、前述のように第4段階終期では燃
焼温度の盛期に達し発生する煙は白色が増えガス量は減
少するので、この段階以降の燃焼の煙と僅かなガスは燻
煙室22に使用されることなく、しかも冷却装置16は
使われず全量外部に放出される、図5は燻煙対象の竹材
の一加工製品の斜視図である。
【0050】燃焼室2内での温度変化が第1〜5段階に
到達するに要する時間の範囲は30〜100時間で好ま
しくは50〜70時間とし、燻煙室22内の初期の燻煙
段階では、燻煙室22内の温度が低温のため徐々に昇温
され、燻煙温度の範囲が30〜200°Cで好ましくは
60〜150°Cとし、処理時間の範囲が3〜20時間
で好ましくは3〜10時間とされるので、加工炉1の稼
働の初期で燻煙処理が終了し次の早い段階で冷却回収処
理が終了することになる。
【0051】図1に示した加工炉1の各機器の構成を、
燃焼室2と燻煙室22を縦方向に接続(図示せず)して
もよく、縦積みの場合は燃焼の煙とガスの温度差による
通風力を充分に利用できることと設置面積が小さくて済
むプラス面を持つが、設備の背丈が大きくなるので、素
材や製品の出し入れの点で多少のマイナス面を持ち合わ
せることになるが使用方法は全く変わらない。
【0052】
【実施例2】図3は、図1における加工炉1の構成の
内、燃焼室2内に備えられた火口10を使用し、〔00
27〕項の(2)に示した燃焼室の室内温度と空気供給
に関する条件に従うが、該条件下での加工炉1の運転時
には冷却装置16と燻煙室22は非稼働状態にあるの
で、燃焼の煙とガスは素通りして直接排気筒18から外
へ放出されるか、冷却装置16の手前から直接外部へ逃
がす構成(図示せず)としてもよい。
【0053】第1段階では燃焼室2の火床8上に置かれ
た着脱自在治具11上に、竹材を板状に展開した二次加
工製品を燃焼炎と空気の通りがよいように配列し、その
下面に竹材の端材や廃材等の可燃物を敷き詰めた後に、
送風機13を回転して燃焼促進用空気を送り込みなが
ら、燃料管につけた流量調節弁20Aを開いて火口10
に点火し燃焼を開始する。
【0054】図4(A)は第1〜2段階を示し、この段
階では燃焼室2内の温度は低いので、燃焼促進用空気に
より急速に該燃焼速度を上げ、補助空気の出入用扉5も
開放して燃焼を促進するのが普通であるが、加工対象品
が板状の場合は紐状製品に較べて含水率が高いので、こ
の場合は時間を掛けて該燃焼室内温度を徐々に上げる必
要がある、この際に発生する燃焼の煙とガスは全て再利
用の対象となることなく外部へ放出する。
【0055】図4(B)は第2段階終期〜第3段階を示
し、第2段階終期で燃焼室2内の温度が300〜350
°Cに達すると、送風機13を止め扉5からの空気の自
然供給のみとし、第3段階終期で燃焼室2内の温度が6
00〜700°Cに達すると、流量調節弁20Aを閉じ
て火口10の使用を停止し、扉5を閉じて燃焼室2内へ
の空気供給を減らすと、竹材の燃焼は燃焼速度を著しく
低下し蒸し焼き状態となる。
【0056】図4(C)は第3段階終期〜第5段階を示
し、第4段階終期で燃焼室2内の温度が1000〜12
00°Cに達した後、燃焼室2内温度は下降を始め第5
段階終期では常温に戻り、燃焼室2内に図5(B)状の
表面に多孔質ではあるが良質の炭化層を形成した板状製
品が得られる。
【0057】燃焼室2内の温度が第1〜5段階に到達す
るに必要な時間範囲は10〜200時間で好ましくは3
0〜150時間とするが、板状の加工対象品では含水率
が高く(80〜90%の場合がある)、その様な場合は
特に第1〜2段階に至る初期の間で、含水率が30〜4
0%の範囲に落ちつくまで加熱温度70〜100°Cで
10〜30時間保持するのが望ましく、それ以外の昇温
速度を第1〜3段階で20〜30°C/H、第3〜4段
階で5〜15°C/Hと各々するのが望ましく、調節は
送風機・火口の自動弁・空気取入口等の一連の動作を手
動によってもよいが、好ましくは温度センサ19の出力
と設定計画とから自動制御装置21により前記一連の動
作を制御することが望ましい。
【0058】
【実施例3】 〔試験項目〕 抗菌性試験 シェークフラスコ法 〔試験菌株〕 klebsiella pneumoniae ATCC 4352 〔試験方法〕 微生加工製品の加工効果評価試験方法
マニュアル (2)シェークフラスコ法による。 注1.竹酢B500 ,B1000は回収液サンプル。 2.綿フライス,キルト 40/30 は布の織り方を示す。
【0059】実施例1の竹材加工炉において、冷却設備
16を動かし200〜700°Cの温度範囲の燃焼ガス
を冷却回収して得られた凝縮液を使用し、その抗菌作用
についての財団法人日本紡績検査協会試験センターの実
施した減菌率に関する表1の試験結果があり、優れた抗
菌作用のあることが認められる。
【0060】
【効果】本発明になる加工炉と、該加工炉により生産し
た加工製品は、夫々下記の効果を備えた。 (1)加工炉 竹材の各部位を有効に使用すること出来ると共に、同
質材の燃焼の煙とガスによる燻煙が出来るので、異質の
匂いの付着等の問題が全く起きなかった。 竹材の加工製品である竹炭と竹の気化回収液と網籠や
竹板等の燻煙処理した手工芸品の同時製造が連続的に行
えるようになった。 加工炉の高温等の多目的使用が可能になった。 (2)加工製品 竹材の燃焼により得た気化回収液を精製し抗菌性に富
む溶液が得られた。 従来は望めなかった、竹材による紐状の一次加工製品
を二次加工した手工芸品の燻煙処理を可能とし、付加価
値の向上に役立った。 板状製品の表面の燻煙処理が可能となり付加価値の向
上に役立った。 表面に良質の炭化皮膜を構成した板状製品が得られ
た。 丸竹を切開し押圧しながら展開した板状材に残された
歪みが、燻煙時に燃焼の煙とガスによる緩やか乾燥処理
により除かれ、以後の積層加工が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる加工炉で、燃焼室と燻煙室が横
並びに配列された概略図である。
【図2】 実施例1での加工炉の稼働時の燃焼煙とガス
の流れを、(A)第1〜2段階,(B)第2〜3段階,
(C)第3〜4段階,(D)第4〜5段階に分けて示し
た図である。
【図3】 実施例2での図1の加工炉の燃焼室に治具を
挿入した概略図を示した図である。
【図4】 実施例2での加工炉の稼働時の燃焼の煙とガ
スの流れを、(A)第1〜2段階,(B)第2〜3段
階,(C)第3〜5段階毎に示した図である。
【図5】 (A)は実施例1の燻煙対象の加工製品例、
(B)は実施例2の高温処理による加工製品例の各々の
斜視図である。
【符号の説明】
1,1A 加工炉 2 燃焼室 3,3A,23 壁 4,5,24 扉 8 火床 9 保温材 10 火口 13 送風機 15 切替手段 16 冷却装置 19,19A,19B 温度センサ 21 自動制御装置 22 燻煙室 29 燻煙導入手段 33 開口部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竹材を燃焼加工する空間の周囲を不燃
    材で囲み、該空間の内面に点火機能を持ち、燃焼用空気
    量の調節機能を備えた火床(8)と、前記空間の周囲を
    形成する面の何れかに竹材の燃焼により発生する煙とガ
    ス(以下燃焼の煙とガスと略す)を排出せしめる煙道
    と、少なくとも一つの密閉もしくは開放する扉を構成せ
    しめた燃焼室(2)に、(A)燃焼強化用の火口(1
    0)と、(B)燃焼の煙とガスを排出する煙道の途中
    で、原料である竹材の燃焼時の気化成分を、温度別に回
    収するための液化手段(16)と、(C)煙道途中で燃
    焼の煙とガスの温度を、該燃焼の煙とガスを燻煙対象の
    竹材の加工品が自己着火しない温度まで降下せしめる温
    度制御手段(21)と、(D)燃焼の煙とガスを誘導手
    段(15,29)により、直接もしくは外気を混入して
    温度を調節する機能を有する煙道を通して、周囲を不燃
    材で囲み形成した空間に導き、該空間に設置した竹材の
    二次加工製品を乾燥し、該製品の表面に軽度の炭化皮膜
    を形成もしくは着色せしめる燻煙室(22)と、(E)
    燃焼の煙とガスが持つ熱を有効に利用するために、各室
    内面を保温するための被覆手段(9)と、を加えてなる
    ことを特徴とする竹材の加工炉。
  2. 【請求項2】 燃焼の煙とガスを誘導手段の一つが、不
    燃材で囲まれた空間の周囲の中で燃焼室(2)と燻煙室
    (22)間の共有の壁(3A)に設けたダンパ(29)
    であることを特徴とする請求項1に記載の竹材の加工
    炉。
  3. 【請求項3】 回収するための液化手段(16)が、高
    温の気体である燃焼の煙とガスと低温の液体である冷却
    媒体を、隔壁内外の何れかに配置し熱授受をする構造の
    管もしくはフィン付管の何れかでなる熱交換器であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の竹材の加工炉。
  4. 【請求項4】 各室内面を保温するための被覆手段
    (9)が、少なくとも岩塩等の自然塩を主成分とし、積
    層しやすい形状に固めた材料で内貼りしたことを特徴と
    する請求項1か2に記載の竹材の加工炉。
  5. 【請求項5】 竹材の燃焼を調節し得られた製品が炭化
    物または気化回収物の何れかであることを特徴とする竹
    材の加工製品。
  6. 【請求項6】 気化回収物が、竹材の燃焼により炉内温
    度300〜600°Cの範囲で竹材から発生した燃焼ガ
    スを冷却して得た凝縮液であることを特徴とする請求項
    5に記載の竹材の加工製品。
  7. 【請求項7】 炭化物が、長さを有し断面が丸から矩形
    に至る、何れか任意の形状の一次加工製品を素材として
    使用し、編み上げ等の手段により二次加工とした製品の
    状態の儘で、好ましくは温度60〜150°Cの範囲の
    燃焼の煙とガスに、好ましくは3〜10時間晒すことに
    より、二次加工製品の表面に薄い炭化皮膜を形成もしく
    は着色せしめたことを特徴とする請求項5に記載の竹材
    の加工製品。
  8. 【請求項8】 炭化物が、竹を展開し幅と長さの両方向
    に接続してなる広幅板の表面を、好ましくは温度60〜
    150°Cの範囲の燃焼の煙とガスに、好ましくは3〜
    10時間晒すことにより、二次加工製品の表面に薄い炭
    化皮膜を形成もしくは着色せしめたことを特徴とする請
    求項5に記載の竹材の加工製品。
  9. 【請求項9】 炭化物が、竹を展開し幅と長さの両方向
    に接続し広幅板の表面を、好ましくは、 第1段階:強制空気供給下で点火。 第2段階:温度300〜350°Cに達した時に自然空
    気供給に切替え。 第3段階:温度600〜700°Cに達した時に空気供
    給と火口の使用を停止し自己燃焼のみを継続する。 第4段階:温度1000〜1200°Cに達する。 第5段階:温度は下降し常温に戻る。 の全段階の燃焼操作を、好ましくは30〜150時間に
    配分し、特に第1〜2段階に至る初期では、加工対象品
    の含水率が30〜40%に達するまでの温度を好ましく
    は70〜100°Cとし、その間の保持時間を好ましく
    は10〜30時間とすることにより、二次加工製品の表
    面に良質の炭化皮膜を形成せしめたことを特徴とする請
    求項5に記載の竹材の加工製品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105382892A (zh) * 2015-11-18 2016-03-09 广德县永彬竹木工艺品厂 一种食品用竹篮编制工艺
JP2021079689A (ja) * 2019-11-14 2021-05-27 林 哲久 燻煙竹を製造するための方法及び装置
JP2021142113A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 株式会社アステップ 竹製食器及びその製造方法
CN115488978A (zh) * 2021-06-17 2022-12-20 谢睿 一种防腐防蛀竹材焗制装置

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