JPH10128511A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JPH10128511A
JPH10128511A JP28949996A JP28949996A JPH10128511A JP H10128511 A JPH10128511 A JP H10128511A JP 28949996 A JP28949996 A JP 28949996A JP 28949996 A JP28949996 A JP 28949996A JP H10128511 A JPH10128511 A JP H10128511A
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JP
Japan
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speed
casting
mold
negative strip
velocity
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JP28949996A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kawamoto
正幸 川本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】5m/min を超えるような高速鋳造においてもオ
シレーション装置の能力を大きくしないでネガティブス
トリップ期を確保し、鋳片のブレークアウトを防止する
ことができる連続鋳造方法を提供する。 【解決手段】鋳型振動の下降最大速度を上回る鋳造速度
で鋳造を行うに際し、その鋳造速度VC を一時的に鋳型
の下降最大速度よりも小さい速度にしてネガティブスト
リップ期を確保することを特徴とする鋼の連続鋳造方
法。図示のように、鋳造速度VC を鋳型振動と同様の正
弦波形で変動させながら、鋳型振動の下降速度が最大に
なる時期と鋳造速度が最小になる時期とを同期させる方
法が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速鋳造によって
欠陥のない鋳片を製造する鋼の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては鋳型を鋳造方向
(上下方向)に振動させる、いわゆるオシレーションに
より、パウダーの流入促進および鋳片の焼付き防止がな
されている。一般に、この鋳型振動における下降速度の
最大値は、鋳造速度よりも大きくなるように設定されて
いる。鋳型の下降速度が鋳造速度よりも大きい状態をネ
ガティブストリップ、鋳型の下降速度が鋳造速度よりも
小さい状態をポジティブストリップと呼ぶ。また、これ
らの期間をそれぞれネガティブストリップ期およびポジ
ティブストリップ期と呼ぶ。
【0003】図3は通常の場合の鋳造速度VC と鋳型の
振動速度VM との関係を説明する図である。通常、定常
操業中の鋳造速度VC は一定である。一方、鋳型オシレ
ーションの速度は、図示のように変化する。即ち、上昇
時に次第に速度を上げ、最大速度に達したら速度を減
じ、ある時点(速度0の時点)で下降に転じる。下降速
度も漸増し、最大速度に達したら減少する。このような
鋳型振動における下降速度の最大値を鋳造速度よりも大
きくすることにより、ネガティブストリップ期を確保す
る。
【0004】上記のネガティブストリップ期は、パウダ
ーの流入を促進して鋳片と鋳型の焼付きを防止し、鋳片
のブレークアウトを防ぐために必須ものである。
【0005】特公平2−43575 号公報および特公平5−
9188号公報には、特定の非正弦波形で鋳型を振動させ、
鋳型の上昇速度をその下降速度に比べて遅くするととも
に高速鋳造時にネガティブストリップ時間比率と鋳型の
振動数とを小さくし、鋳型内の凝固シェルに所望の圧縮
力を与えることにより、パウダーの流入を十分に確保し
てブレークアウトを防止する鋳型の振動方法が示されて
いる。しかし、この方法では、鋳型振動装置に加わる負
荷が軽減されることはなく、鋳型振動の最大速度の制約
を無視して鋳造速度を上げることはできない。
【0006】特公平4−79744 号公報には、特定の偏倚
正弦波形でネガティブストリップ期間の鋳型の最大下降
速度を大きく、かつネガティブストリップ時間を短くす
るなどにより、凝固シェルに過大な引張り力がかからな
いようにする鋳型の振動方法が示されている。しかし、
この方法にも、上記と同じく、現有の鋳型振動装置によ
って得られる下降最大速度以上の鋳造速度での鋳造はで
きないという問題がある。
【0007】いずれにしても、上記の各公報で提案され
る発明は、ネガティブストリップ期の確保が難しくない
高々3m/min 程度の鋳造速度での鋳造を前提としたもの
である。
【0008】近年、生産性向上を狙って、連続鋳造の高
速化が進められている。ところが鋳造速度を上げていく
と、前述のネガティブストリップ期を確保できないとい
う現象が起きる。
【0009】図4はネガティブストリップ期を確保する
ことができない場合の鋳造速度VCと鋳型の振動速度V
M との関係を説明する図である。鋳造速度VC が図3の
条件よりも大きくなり、鋳型の振動速度VM の変化パタ
ーンが同じであれば、図示のようにネガティブストリッ
プ期は消失する。この場合、理論的には鋳型の振動速度
の最大値を上げる (VM の波形の振幅を大きくする、ま
たは振動数を上げる)ことによって、ネガティブストリ
ップ期を確保することは可能である。しかし、装置上の
制約により鋳型オシレーションの振動速度を大きくする
ことができない場合がある。特に、5m/min を超えるよ
うな高速鋳造を行う場合、ネガティブストリップ期を確
保するに十分な鋳型振動速度を得るには、鋳型オシレー
ション装置の能力を著しく大きなものにしなければなら
ず、既存の連続鋳造装置では到底対応できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題を
解決するためになされたものである。本発明の目的は、
設備上の制約から鋳型の振動速度やストロークを大きく
することができない、例えば5m/min を超えるような高
速鋳造においても、振動手段の能力に依存せずネガティ
ブストリップ期を確保してブレークアウトを防止するこ
とができる連続鋳造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の連
続鋳造方法にある。
【0012】鋳型を上下方向に振動させながら鋼を連続
鋳造する方法であって、鋳型振動の下降最大速度を上回
る鋳造速度で鋳造を行うに際し、その鋳造速度を一時的
に鋳型の下降最大速度よりも小さい速度にしてネガティ
ブストリップ期を確保することを特徴とする鋼の連続鋳
造方法。
【0013】上記の「鋳造速度を一時的に鋳型の下降最
大速度よりも小さい速度にする」たの具体的な方法は種
々あるが、「鋳造速度を正弦波形で変動させながら、鋳
型振動の下降速度が最大になる時期と鋳造速度が最小に
なる時期とを同期させる」という方法が最も望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の方法
の具体例を説明する鋳造速度と鋳型の振動速度との関係
を示す図である。これら方法の前提条件は、鋳型はオシ
レーション装置を備えた縦型のものであり、オシレーシ
ョンの振動速度の波形は図示するように正弦波形である
ことである。そして、鋳造速度(図1のVC 、図2では
平均鋳造速度VA ) は鋳型下降最大速度を上回る。
【0015】図1に示す方法では、定常的な鋳造速度V
C が鋳型振動の下降速度の最大値を超えているから、そ
のままではネガティブストリップ期が現れない。そこ
で、オシレーションによる鋳型の下降時において、その
下降速度が最大値になる時点を挟む一定期間に鋳造速度
C を鋳型の最大下降速度よりも小さくするのである。
【0016】これによって図示のようにネガティブスト
リップ期を確保することができる。
【0017】ネガティブストリップ期は鋳型振動の下降
時の最大速度を挟んだ時期に相当するので、その期間に
一時的に鋳造速度を低下させ、これを除く時期では鋳造
速度を上昇させて高速鋳造を行い、しかもネガティブス
トリップ期を確保するのである。
【0018】図1の例では、定常的な鋳造速度はネガテ
ィブストリップ期およびその前後の時期を除いて一定で
あるが、この鋳造速度の変化パターン (波形) は、必ず
しも図1に示しようなものでなくてもよい。例えば、ネ
ガティブストリップ期に向かって鋳造速度を漸減させ、
最小速度に達したのち漸増させるようなパターンでもよ
い。また、鋳型振動の下降速度の最大時点と鋳造速度の
最小時点とを厳密に一致させる必要もない。要するに、
鋳造の平均速度が大きく、しかも鋳型オシレーションの
或る時期にネガティブストリップ期が現れるようにすれ
ばよい。
【0019】ネガティブストリップ期は、オシレーショ
ンの1周期に1回づつ現れるようにすることが原則であ
るが、オシレーションの複数周期に1回現れるようにし
てもよい。なお、鋳型の振動数や振幅には特に制約はな
く、所期の高速鋳造が達成できる任意の条件を採用すれ
ばよい。
【0020】図2に示す例は、鋳造速度を正弦波形にし
たがって変動させるものである。図示するように、この
場合も平均鋳造速度VA は鋳型振動の下降最大速度を超
えている。しかし、鋳造速度を鋳型振動と同じ振動数の
正弦波形で変動させ、かつ、鋳造速度の最小値を鋳型の
下降最大速度よりも小さくし、鋳型振動の下降速度が最
大になる時期と鋳造速度が最低になる時期とを同期させ
る(厳密に同期させる必要はなく多少のズレがあっても
よい)ことによって、ネガティブストリップ期を確保す
ることができる。
【0021】図2では、鋳造速度の変動波形が鋳型振動
と同じ振動数の正弦波形であるが、鋳型振動数を鋳造速
度の変動振動数の整数倍(オシレーションの複数周期に
1回のネガティブストリップ期が現れる)としてもよ
い。
【0022】なお、図1および図2に示すネガティブス
トリップ期の長さは、鋳型振動の1周期の10〜40%程度
にするのが望ましい。
【0023】図1に示すように、短時間に急激に鋳造速
度を変化させるのは、設備上の負担や操業上の困難を伴
うが、鋳造速度を図2に示すような正弦波形で変動させ
る方法は、設備的に実施が容易であり、鋳片品質上や操
業上の問題も生じない。しかしながら、正弦波形で変動
させると最大鋳造速度をかなり大きくしなければならな
いので、設備能力その他の条件に応じて鋳造速度の変動
方法を決定する必要がある。
【0024】以下、実施例によって、本発明方法の具体
的な実施条件と効果を説明する。
【0025】
【実施例】表1に示す組成の低炭素溶鋼を対象とし、幅
1000mm×厚み100mm の鋳型、およびそのオシレーション
の下降最大速度が 4.50 m/min の能力を備えたスラブ連
続鋳造機を用いて表2に示す鋳造条件で鋳造をおこな
い、ネガティブストリップ期の確保とブレークアウト発
生との関係を調査した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】前記のように、使用した鋳造装置のオシレ
ーションの下降最大速度が 4.50 m/min であるから、鋳
造速度が4m/min の条件1においては、鋳造速度を変化
させない通常の操業でもネガティブストリップ期が確保
されており、問題なく鋳造することができた。しかし、
鋳造速度が5m/min の条件2では、鋳造速度を変化させ
ないとネガティブストリップ期が現れず、鋳片のブレー
クアウトが発生した。
【0029】条件3は、鋳造速度を図1に示すパターン
で変化させたものである。なお、鋳造速度5m/min は、
図1の定速(直線部)の速度である。この速度を周期的
に鋳型振動の下降最大速度よりも小さくなるように調整
し、鋳型振動の1周期(0.25sec)につき0.04sec のネガ
ティブストリップ期を確保した。その結果、鋳片のブレ
ークアウトも無く、良品質の鋳片が得られた。
【0030】条件4は、図2に示すパターンで鋳造速度
C を変化させた例である。なお、表2に記載の鋳造速
度5m/min は、図2の平均鋳造速度VA である。この場
合も、ネガティブストリップ期間は、鋳型振動の1周期
(0.25sec)につき0.04sec を確保した。従って、条件3
と同じくブレークアウトなしに、良品質の鋳片が得られ
た。
【0031】
【発明の効果】本発明方法によれば、高速鋳造の際にも
オシレーション装置の能力を大きくしなくても、ネガテ
ィブストリップ期を確保することができる。従って、ブ
レークアウトの発生を防止して高生産性の鋳造を行うこ
とができる。
【0032】本発明方法は、5m/min 以上というような
高速鋳造において特に有効であるが、それ以下の速度で
の鋳造においても、オシレーション装置に過大な負荷を
かけずにネガティブストリップ期を確保し、円滑な鋳造
を行うのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一つの実施態様における鋳造速度
と鋳型の振動速度との関係を説明する図である。
【図2】本発明方法の他の実施態様における鋳造速度と
鋳型の振動速度との関係を説明する図である。
【図3】通常の連続鋳造における鋳造速度と鋳型の振動
速度との関係を説明する図である。
【図4】高速鋳造でネガティブストリップ期が確保でき
ない場合の鋳造速度と鋳型の振動速度との関係を説明す
る図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型を上下方向に振動させながら鋼を連続
    鋳造する方法であって、鋳型振動の下降最大速度を上回
    る鋳造速度で鋳造を行うに際し、その鋳造速度を一時的
    に鋳型の下降最大速度よりも小さい速度にしてネガティ
    ブストリップ期を確保することを特徴とする鋼の連続鋳
    造方法。
  2. 【請求項2】鋳造速度を正弦波形で変動させながら、鋳
    型振動の下降速度が最大になる時期と鋳造速度が最小に
    なる時期とを同期させることを特徴とする請求項1に記
    載の鋼の連続鋳造方法。
JP28949996A 1996-10-31 1996-10-31 鋼の連続鋳造方法 Pending JPH10128511A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105945249A (zh) * 2016-06-02 2016-09-21 东北大学 连铸结晶器非正弦振动方法
CN107427908A (zh) * 2015-04-07 2017-12-01 首要金属科技奥地利有限责任公司 具有连续铸造金属铸型的优化的振荡的连续铸造

Cited By (4)

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CN107427908A (zh) * 2015-04-07 2017-12-01 首要金属科技奥地利有限责任公司 具有连续铸造金属铸型的优化的振荡的连续铸造
CN107427908B (zh) * 2015-04-07 2019-09-20 首要金属科技奥地利有限责任公司 具有连续铸造金属铸型的优化的振荡的连续铸造
CN105945249A (zh) * 2016-06-02 2016-09-21 东北大学 连铸结晶器非正弦振动方法
CN105945249B (zh) * 2016-06-02 2018-04-10 东北大学 连铸结晶器非正弦振动方法

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