JPH1012268A - 積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法 - Google Patents
積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法Info
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- JPH1012268A JPH1012268A JP8164800A JP16480096A JPH1012268A JP H1012268 A JPH1012268 A JP H1012268A JP 8164800 A JP8164800 A JP 8164800A JP 16480096 A JP16480096 A JP 16480096A JP H1012268 A JPH1012268 A JP H1012268A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】電槽の種類によらず初期活性化により得られる
容量を格段に向上可能な積層式ニッケル水素電池の初期
活性化方法を提供する。 【解決手段】積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法
時に、電槽の積層方向側の側壁中央部を内側へ0.1〜
10.0kg重/cm2 の付勢力で付勢してこれら側壁
中央部が外側に湾曲するのを規制する。このようにすれ
ば、初期活性化後の容量を良好に向上できる。
容量を格段に向上可能な積層式ニッケル水素電池の初期
活性化方法を提供する。 【解決手段】積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法
時に、電槽の積層方向側の側壁中央部を内側へ0.1〜
10.0kg重/cm2 の付勢力で付勢してこれら側壁
中央部が外側に湾曲するのを規制する。このようにすれ
ば、初期活性化後の容量を良好に向上できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層式ニッケル水
素電池の初期活性化方法に関する。
素電池の初期活性化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔性の水素吸蔵合金電極を負極とし、
多孔性の水酸化ニッケルを正極とする従来のニッケル水
素化物電池は、製造後使用に供する前に複数回の初期充
放電を行って水素吸蔵合金負極及び水酸化ニッケル正極
を初期活性化して必要な容量を得ている。
多孔性の水酸化ニッケルを正極とする従来のニッケル水
素化物電池は、製造後使用に供する前に複数回の初期充
放電を行って水素吸蔵合金負極及び水酸化ニッケル正極
を初期活性化して必要な容量を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記し
たニッケル水素二次電池の初期活性化処理において、同
じ製造工程で作製した電池に同じ初期活性化処理を行っ
ても、電槽の側壁の剛性が小さ過ぎたり、電槽と電極と
の間の隙間が大き過ぎたりすると得られる容量が低下す
ることがわかった。また、電槽の側壁の剛性が大きすぎ
たり、電槽と電極との間の隙間が小さ過ぎたりすると得
られる容量が低下することがわかった。
たニッケル水素二次電池の初期活性化処理において、同
じ製造工程で作製した電池に同じ初期活性化処理を行っ
ても、電槽の側壁の剛性が小さ過ぎたり、電槽と電極と
の間の隙間が大き過ぎたりすると得られる容量が低下す
ることがわかった。また、電槽の側壁の剛性が大きすぎ
たり、電槽と電極との間の隙間が小さ過ぎたりすると得
られる容量が低下することがわかった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、電槽の側壁の剛性や、電槽と電極との隙間による
初期活性化により得られる容量のばらつきを抑止可能な
積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法を提供するこ
とをその解決すべき課題としている。
あり、電槽の側壁の剛性や、電槽と電極との隙間による
初期活性化により得られる容量のばらつきを抑止可能な
積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法を提供するこ
とをその解決すべき課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の方法によ
れば、積層式ニッケル水素電池の初期活性化時に、電槽
の側壁の外側への膨張を抑止するために、電槽の積層方
向側の側壁を内側へ0.1〜10.0kg重/cm2 の
付勢力で付勢してこれら側壁が外側に湾曲するのを規制
する。このようにすれば、初期活性化後の容量を良好に
向上できることがわかった。
れば、積層式ニッケル水素電池の初期活性化時に、電槽
の側壁の外側への膨張を抑止するために、電槽の積層方
向側の側壁を内側へ0.1〜10.0kg重/cm2 の
付勢力で付勢してこれら側壁が外側に湾曲するのを規制
する。このようにすれば、初期活性化後の容量を良好に
向上できることがわかった。
【0006】以下、更に詳しく説明する。電極は初期活
性化サイクル時に特に積層方向側へ膨張し、これによ
り、積層方向側の側壁は積層方向外側へ変形する。当
然、この積層方向側の側壁の変形は、その周辺部で小さ
く、その中央部で最も大きい。なお、本構成では、電槽
は例えば樹脂を主な素材として形成されており、初期活
性化処理時の電極の膨張により電槽の側壁中央部は容易
に外側に変形する(初期活性化処理時の電極の膨張によ
り電槽の側壁中央部が外側に変形しても電極に0.1k
g重/cm2 以下の反力しか与えない)ものとする。
性化サイクル時に特に積層方向側へ膨張し、これによ
り、積層方向側の側壁は積層方向外側へ変形する。当
然、この積層方向側の側壁の変形は、その周辺部で小さ
く、その中央部で最も大きい。なお、本構成では、電槽
は例えば樹脂を主な素材として形成されており、初期活
性化処理時の電極の膨張により電槽の側壁中央部は容易
に外側に変形する(初期活性化処理時の電極の膨張によ
り電槽の側壁中央部が外側に変形しても電極に0.1k
g重/cm2 以下の反力しか与えない)ものとする。
【0007】このように電槽の側壁が容易に外側へ変形
すると、電極はなんら規制されることなく膨張すること
になり、その結果、水素吸蔵合金又は水酸化ニッケルか
らなる電極の活物質を構成する粒子(水素吸蔵合金粉末
又は水酸化ニッケル粒子)間の平均距離の増大や、電極
の集電体とそれに隣接する上記粒子との間の平均距離が
増大して、粒子間又は集電体と粒子との間の電気的な接
触抵抗が増大して、電極内部抵抗が増加し、放電容量
(放電可能な充電量)が減少してしまうという問題があ
る。
すると、電極はなんら規制されることなく膨張すること
になり、その結果、水素吸蔵合金又は水酸化ニッケルか
らなる電極の活物質を構成する粒子(水素吸蔵合金粉末
又は水酸化ニッケル粒子)間の平均距離の増大や、電極
の集電体とそれに隣接する上記粒子との間の平均距離が
増大して、粒子間又は集電体と粒子との間の電気的な接
触抵抗が増大して、電極内部抵抗が増加し、放電容量
(放電可能な充電量)が減少してしまうという問題があ
る。
【0008】また、上記した電極の膨張は、上記した活
物質の各粒子の膨張に起因するが、このような粒子の膨
張は粒子間の空隙容積も増大するので、空隙容積が増大
した分、電解液が充分に存在しない部分が生じ、その結
果、この部位において電池反応が抑制されて放電容量が
低下してしまうという問題も生じる。更に、このように
電解液が不足している部位では充電時には過充電状態と
なって酸素ガスO2 の発生やその吸収不良が生じて電池
内圧が増大するという問題も生じる。
物質の各粒子の膨張に起因するが、このような粒子の膨
張は粒子間の空隙容積も増大するので、空隙容積が増大
した分、電解液が充分に存在しない部分が生じ、その結
果、この部位において電池反応が抑制されて放電容量が
低下してしまうという問題も生じる。更に、このように
電解液が不足している部位では充電時には過充電状態と
なって酸素ガスO2 の発生やその吸収不良が生じて電池
内圧が増大するという問題も生じる。
【0009】このような電極の膨張は、上記したように
電極の中央部において最も大きくなり、上記した問題は
特に電極の中央部において最も深刻となる。そこで、本
発明者らは、電池の積層方向側の一対の側壁を一対のプ
レートにより挟んで電極の膨張を規制した。その結果、
初期活性化時に粒子自体の体積は増大しているので、あ
まりに電極の膨張を強く規制すると、電極内部の上記空
隙部分が圧縮され、これによりこの空隙部分に充填され
ていた電解液が電極外部に絞りだされたりして電池反応
に必要な電解液の密度が不足したり、又は電極内部のガ
ス移動が不十分となったりして、放電容量が低下した
り、電池内圧が上がったりするという問題が生じた。
電極の中央部において最も大きくなり、上記した問題は
特に電極の中央部において最も深刻となる。そこで、本
発明者らは、電池の積層方向側の一対の側壁を一対のプ
レートにより挟んで電極の膨張を規制した。その結果、
初期活性化時に粒子自体の体積は増大しているので、あ
まりに電極の膨張を強く規制すると、電極内部の上記空
隙部分が圧縮され、これによりこの空隙部分に充填され
ていた電解液が電極外部に絞りだされたりして電池反応
に必要な電解液の密度が不足したり、又は電極内部のガ
ス移動が不十分となったりして、放電容量が低下した
り、電池内圧が上がったりするという問題が生じた。
【0010】実験によれば、初期活性化処理時に電槽の
積層方向側の側壁中央部を内側へ0.1kg重/cm2
未満の付勢力で付勢する場合には、電極の膨張抑制が不
十分となって初期活性化後の放電容量が低下した。ま
た、10.0kg重/cm2 を超える付勢力で付勢する
場合には、電極の膨張を抑制し過ぎて初期活性化後の放
電容量が低下した。
積層方向側の側壁中央部を内側へ0.1kg重/cm2
未満の付勢力で付勢する場合には、電極の膨張抑制が不
十分となって初期活性化後の放電容量が低下した。ま
た、10.0kg重/cm2 を超える付勢力で付勢する
場合には、電極の膨張を抑制し過ぎて初期活性化後の放
電容量が低下した。
【0011】請求項2記載の方法によれば、積層式ニッ
ケル水素電池の初期活性化時に、電槽の積層方向側の側
壁間の間隔の増加率を2.5〜7.5%に設定する。こ
のようにすれば、初期活性化後の容量を良好に向上でき
ることがわかった。その理由は上記説明と同じである。
本方法において、この間隔の増加率の設定は、上記のよ
うに電槽の外部から積層方向側の側壁中央部を内側に向
けて付勢して行ってもよく、又は電槽の側壁強度(剛
性)を増強して行ってもよく、電槽と電極との隙間調整
して行ってもよく、これらを組み合わせて行ってもよ
い。
ケル水素電池の初期活性化時に、電槽の積層方向側の側
壁間の間隔の増加率を2.5〜7.5%に設定する。こ
のようにすれば、初期活性化後の容量を良好に向上でき
ることがわかった。その理由は上記説明と同じである。
本方法において、この間隔の増加率の設定は、上記のよ
うに電槽の外部から積層方向側の側壁中央部を内側に向
けて付勢して行ってもよく、又は電槽の側壁強度(剛
性)を増強して行ってもよく、電槽と電極との隙間調整
して行ってもよく、これらを組み合わせて行ってもよ
い。
【0012】以下、本発明が対象とする積層式ニッケル
水素電池の初期活性化方法について更に説明する。水素
吸蔵合金負極は、水素吸蔵合金粉末を成形してなる活物
質を集電体に被着して形成される。活物質は、水素吸蔵
合金粉末を含むスラリーを乾燥、成形して作製される
が、スラリー粘度調整用の増粘材、活物質の機械的強化
を図る結着材、活物質の電気抵抗を低減する導電性粉末
などを添加してもよい。
水素電池の初期活性化方法について更に説明する。水素
吸蔵合金負極は、水素吸蔵合金粉末を成形してなる活物
質を集電体に被着して形成される。活物質は、水素吸蔵
合金粉末を含むスラリーを乾燥、成形して作製される
が、スラリー粘度調整用の増粘材、活物質の機械的強化
を図る結着材、活物質の電気抵抗を低減する導電性粉末
などを添加してもよい。
【0013】水素吸蔵合金粉末としては、ミッシュメタ
ル系材料が好適であるが、それ以外の材料例えばZr系
やTi−Mn系材料を用いることができる。水素吸蔵合
金粉末の平均粒径は10〜150μmとすることが好ま
しい。水素吸蔵合金粉末の表面に良導電性の金属被膜を
被着してもよい。金属被膜としては、ニッケル、銅、パ
ラジウム、コバルトなどを採用することができる。金属
被膜の重量は、水素吸蔵合金粉末重量の0.5〜15
%、更に好ましくは0.5〜5%とすることができる。
ル系材料が好適であるが、それ以外の材料例えばZr系
やTi−Mn系材料を用いることができる。水素吸蔵合
金粉末の平均粒径は10〜150μmとすることが好ま
しい。水素吸蔵合金粉末の表面に良導電性の金属被膜を
被着してもよい。金属被膜としては、ニッケル、銅、パ
ラジウム、コバルトなどを採用することができる。金属
被膜の重量は、水素吸蔵合金粉末重量の0.5〜15
%、更に好ましくは0.5〜5%とすることができる。
【0014】結着材としては、PTFE(ポリテトラフ
ルオロエチレン)やSBR(スチレンブタジェンラバ
ー)やそれらの混合物を採用することができる。PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)は水素吸収、放出に
伴う水素吸蔵合金電極中における水素吸蔵合金粉末の体
積変化を抑止したり、体積変化に抵抗して水素吸蔵合金
粉末と結合してその崩落を抑止する。SBRは大きな弾
性変形をもつので、水素吸蔵合金粉末が変形してもそれ
に追従して変形することができ、水素吸蔵合金粉末が集
電体から剥離することを抑止する。結着材としては、そ
の他、フッ素系樹脂微粉末としてFEP、PCTFEな
どを採用することができ、合成ゴム系としてシリコンゴ
ム、アクリルゴム、ブタジエンゴムなどを採用すること
ができる。
ルオロエチレン)やSBR(スチレンブタジェンラバ
ー)やそれらの混合物を採用することができる。PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)は水素吸収、放出に
伴う水素吸蔵合金電極中における水素吸蔵合金粉末の体
積変化を抑止したり、体積変化に抵抗して水素吸蔵合金
粉末と結合してその崩落を抑止する。SBRは大きな弾
性変形をもつので、水素吸蔵合金粉末が変形してもそれ
に追従して変形することができ、水素吸蔵合金粉末が集
電体から剥離することを抑止する。結着材としては、そ
の他、フッ素系樹脂微粉末としてFEP、PCTFEな
どを採用することができ、合成ゴム系としてシリコンゴ
ム、アクリルゴム、ブタジエンゴムなどを採用すること
ができる。
【0015】結着材の添加量は、水素吸蔵合金粉末に対
して0.1〜4%、更に好ましくは0.2〜2%とする
ことが好ましい。増粘材としては、MC(メチルセルロ
ース)、CMC(カルボキシメチルセルロース)、PV
A(ポリビニルアルコール)の水溶液を用いることがで
きる。増粘材の固形分の添加量は、水素吸蔵合金粉末に
対して0.05〜1wt%とすることが好ましい。
して0.1〜4%、更に好ましくは0.2〜2%とする
ことが好ましい。増粘材としては、MC(メチルセルロ
ース)、CMC(カルボキシメチルセルロース)、PV
A(ポリビニルアルコール)の水溶液を用いることがで
きる。増粘材の固形分の添加量は、水素吸蔵合金粉末に
対して0.05〜1wt%とすることが好ましい。
【0016】集電体としては、パンチングメタルやエキ
スパンドメタルを用いることができ、その他、ニッケル
マットや発泡ニッケルを用いることができる。セパレー
タとしては、ポリプロピレンなどの樹脂からなる不織布
が好適である。電解液としては、KOH、NaOH、L
iOHなどが好適である。
スパンドメタルを用いることができ、その他、ニッケル
マットや発泡ニッケルを用いることができる。セパレー
タとしては、ポリプロピレンなどの樹脂からなる不織布
が好適である。電解液としては、KOH、NaOH、L
iOHなどが好適である。
【0017】初期活性化のための充放電サイクルは、3
〜10回行うことが好ましい。
〜10回行うことが好ましい。
【0018】
【発明を実施する形態】本発明の好適な態様を以下の実
施例に基づいて説明する。 (実施例)組成がMmNi3.8 Co0.75Al0.3 Mn
0.35(La/Mm=0.6)である水素吸蔵合金を機械
粉砕し150メッシュの篩いで選別した水素吸蔵合金粉
末に増粘材として重合度が約5万のメチルセルロース
(MC)の1wt%水溶液を水素吸蔵合金粉末に対して
30wt%加えて攪拌し、ペーストを形成した。次に、
このペーストを発泡ニッケル集電体(575g/m2 )
に充填し、70〜80℃で乾燥し、ロールプレスにて厚
さが0.6mmの負極を作製した。
施例に基づいて説明する。 (実施例)組成がMmNi3.8 Co0.75Al0.3 Mn
0.35(La/Mm=0.6)である水素吸蔵合金を機械
粉砕し150メッシュの篩いで選別した水素吸蔵合金粉
末に増粘材として重合度が約5万のメチルセルロース
(MC)の1wt%水溶液を水素吸蔵合金粉末に対して
30wt%加えて攪拌し、ペーストを形成した。次に、
このペーストを発泡ニッケル集電体(575g/m2 )
に充填し、70〜80℃で乾燥し、ロールプレスにて厚
さが0.6mmの負極を作製した。
【0019】また、水酸化ニッケルを機械粉砕し200
メッシュ幅の篩いで選別した水酸化ニッケル粉末に増粘
材として重合度が約5万のメチルセルロース(MC)の
1wt%水溶液を水酸化ニッケル粉末重量に対して30
wt%加えて攪拌し、ペーストを形成した。次に、この
ペーストを発泡ニッケル集電体(575g/m2 )に充
填し、70〜80℃で乾燥し、上記と同じロールプレス
にて厚さが0.9mmの正極を作製した。
メッシュ幅の篩いで選別した水酸化ニッケル粉末に増粘
材として重合度が約5万のメチルセルロース(MC)の
1wt%水溶液を水酸化ニッケル粉末重量に対して30
wt%加えて攪拌し、ペーストを形成した。次に、この
ペーストを発泡ニッケル集電体(575g/m2 )に充
填し、70〜80℃で乾燥し、上記と同じロールプレス
にて厚さが0.9mmの正極を作製した。
【0020】上記負極と正極とをセパレータとしてポリ
プロピレン不織布を用いて所定枚数積層して電槽に収容
し、電解液として6NのKOHを充填して正極規制の密
閉型積層式ニッケル水素電池を作製した。その公称容量
は95Ah、電槽はABSを素材として形成された角箱
であって、電槽の厚さ、縦、横、高さは、0.3cm、
11cm、3.5cm、17.5cmである。 (試験1)次に、この電槽の積層方向側の側壁の一方を
固定板に接面させ、他方を可動板を介して外部から各種
大きさの押圧力を直角に加え、この状態で初期活性化処
理を行った。この初期活性化処理は、0.2cで6時間
実施する充電と、0.2cで端子電圧が0.8Vとなる
まで放電するサイクルを5回繰り返して、設計容量に対
する初期活性化処理後の放電容量の割合により定義され
る容量維持率を調べた。なお、設計容量とは、正極活物
質の1g当たりの理論容量×充填量(g)×利用率(設
定値)とした。また、図2の横軸には電槽の側壁に加え
た押圧力を側壁面積で割った値である。
プロピレン不織布を用いて所定枚数積層して電槽に収容
し、電解液として6NのKOHを充填して正極規制の密
閉型積層式ニッケル水素電池を作製した。その公称容量
は95Ah、電槽はABSを素材として形成された角箱
であって、電槽の厚さ、縦、横、高さは、0.3cm、
11cm、3.5cm、17.5cmである。 (試験1)次に、この電槽の積層方向側の側壁の一方を
固定板に接面させ、他方を可動板を介して外部から各種
大きさの押圧力を直角に加え、この状態で初期活性化処
理を行った。この初期活性化処理は、0.2cで6時間
実施する充電と、0.2cで端子電圧が0.8Vとなる
まで放電するサイクルを5回繰り返して、設計容量に対
する初期活性化処理後の放電容量の割合により定義され
る容量維持率を調べた。なお、設計容量とは、正極活物
質の1g当たりの理論容量×充填量(g)×利用率(設
定値)とした。また、図2の横軸には電槽の側壁に加え
た押圧力を側壁面積で割った値である。
【0021】その結果を図1に示す。図1から、押圧力
が0.1〜10.0kg重/cm2 とした場合に良好な
容量維持率が得られることがわかった。 (試験2)次に、試験1と同じ条件で初期活性化を行っ
て、その直後における積層方向側の両側壁間の間隔の増
加率と容量維持率との関係を調べた。その結果を図2に
示す。図2から、増加率が2.5〜7.5%の範囲で良
好な容量維持率が得られることがわかった。
が0.1〜10.0kg重/cm2 とした場合に良好な
容量維持率が得られることがわかった。 (試験2)次に、試験1と同じ条件で初期活性化を行っ
て、その直後における積層方向側の両側壁間の間隔の増
加率と容量維持率との関係を調べた。その結果を図2に
示す。図2から、増加率が2.5〜7.5%の範囲で良
好な容量維持率が得られることがわかった。
【0022】次に、初期活性化の際に電槽を加圧する電
槽加圧装置の一例を図3に模式的に示す。この電槽加圧
装置3は、ベース30上に互いに平行に立設された一対
の固定板31、32を有し、固定板31、32の側部に
は互いに平行な2本の丸棒からなるバー33が固定され
ている。固定板31、32の間にはバー33にガイドさ
れて積層方向に変位可能な可動板34が配設されてお
り、可動板34と右側の固定板32との間には可動板3
4を左方へ付勢するばね35が介設されている。
槽加圧装置の一例を図3に模式的に示す。この電槽加圧
装置3は、ベース30上に互いに平行に立設された一対
の固定板31、32を有し、固定板31、32の側部に
は互いに平行な2本の丸棒からなるバー33が固定され
ている。固定板31、32の間にはバー33にガイドさ
れて積層方向に変位可能な可動板34が配設されてお
り、可動板34と右側の固定板32との間には可動板3
4を左方へ付勢するばね35が介設されている。
【0023】電池1の電槽10を固定板31と可動板3
4とで挟持し、ばね35で電槽10の積層方向側の側壁
11を内側へ向けて押圧し、押圧力又は膨張率が初期活
性化後に上記数値範囲となるようにばね力を設定してお
く。このようにすれば、電極の製造ばらつきや電槽10
の製造ばらつきにかかわらず、電槽10の積層方向側の
側壁11を好適な範囲の力で押圧することができる。例
えば設計値からの上記ばらつきがない場合における初期
活性化処理後の増加率が5.0%となるように、この電
槽加圧装置3の諸定数を設定しておけば、多少のばらつ
きが生じても初期活性化処理後の増加率は2.5〜7.
5%の範囲に維持することができ、良好な容量維持率を
確実に得ることができる。
4とで挟持し、ばね35で電槽10の積層方向側の側壁
11を内側へ向けて押圧し、押圧力又は膨張率が初期活
性化後に上記数値範囲となるようにばね力を設定してお
く。このようにすれば、電極の製造ばらつきや電槽10
の製造ばらつきにかかわらず、電槽10の積層方向側の
側壁11を好適な範囲の力で押圧することができる。例
えば設計値からの上記ばらつきがない場合における初期
活性化処理後の増加率が5.0%となるように、この電
槽加圧装置3の諸定数を設定しておけば、多少のばらつ
きが生じても初期活性化処理後の増加率は2.5〜7.
5%の範囲に維持することができ、良好な容量維持率を
確実に得ることができる。
【図1】初期活性化時に電槽の積層方向側の側壁を押圧
する力と容量維持率との関係を示す線図である。
する力と容量維持率との関係を示す線図である。
【図2】初期活性化時における電槽の積層方向側の両側
壁間の間隔の増加率と容量維持率との関係を示す線図で
ある。
壁間の間隔の増加率と容量維持率との関係を示す線図で
ある。
【図3】初期活性化時に電槽の積層方向側の両側壁を押
圧する電槽加圧装置3の模式平面図である。
圧する電槽加圧装置3の模式平面図である。
1は電池、3は電槽加圧装置、10は電槽、31、32
は固定板31、32、34は可動板34、35はばね。
は固定板31、32、34は可動板34、35はばね。
Claims (2)
- 【請求項1】それぞれアルカリ電解液を含む多孔性の水
素吸蔵合金電極及び多孔性の水酸化ニッケル電極がセパ
レータを介して横方向に積層されて電槽に収容されるニ
ッケル水素二次電池に初期充放電を行って前記電極を活
性化する積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法にお
いて、 前記初期活性化時に前記電槽の積層方向側の側壁を内側
に向けて0.1〜10.0kg重/cm2 の付勢力で付
勢して前記側壁が外側に変形するのを規制することを特
徴とする積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法。 - 【請求項2】それぞれアルカリ電解液を含む多孔性の水
素吸蔵合金電極及び多孔性の水酸化ニッケル電極がセパ
レータを介して横方向に積層されて電槽に収容されるニ
ッケル水素二次電池に初期充放電を行って前記電極を活
性化する積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法にお
いて、 前記初期活性化時における前記電槽の積層方向側の側壁
間の間隔の増加率を2.5〜7.5%に設定することを
特徴とする積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8164800A JPH1012268A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8164800A JPH1012268A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1012268A true JPH1012268A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=15800176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8164800A Pending JPH1012268A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 積層式ニッケル水素電池の初期活性化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1012268A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031019A (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日産自動車株式会社 | 電池 |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP8164800A patent/JPH1012268A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020031019A (ja) * | 2018-08-24 | 2020-02-27 | 日産自動車株式会社 | 電池 |
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