JPH10122677A - 二元冷凍装置 - Google Patents

二元冷凍装置

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JPH10122677A
JPH10122677A JP27068096A JP27068096A JPH10122677A JP H10122677 A JPH10122677 A JP H10122677A JP 27068096 A JP27068096 A JP 27068096A JP 27068096 A JP27068096 A JP 27068096A JP H10122677 A JPH10122677 A JP H10122677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二元冷凍装置に対し、高圧側冷凍サイクル及
び低圧側冷凍サイクルが共にホットガスバイパス動作を
行うことによる冷凍能力の大幅な低下を回避する。 【解決手段】 高温側及び低温側の夫々に、圧縮機(31)
の吐出冷媒を低圧側にバイパスするバイパス通路(37)を
備え、高圧側冷凍サイクルでは、ホットガスバイパスに
より低圧冷媒圧力を調整し、低圧側冷凍サイクルでは、
ホットガスバイパスにより冷凍能力を調整するようにし
た二元冷凍装置に対し、高温側の低圧冷媒圧力が所定値
まで低下したとき、低温側冷凍サイクル(30)のバイパス
通路(37)が開放している場合には、これを強制的に閉鎖
する。これにより、高温側及び低温側の双方でホットガ
スバイパス動作が行われることを回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二元冷凍装置に係
り、特に、冷凍能力が大幅に低下する状況の発生を回避
する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍庫用などに使用される冷
凍装置の1タイプとして高温側冷媒回路と低温側冷媒回
路とが個別に冷凍運転を行うようにした二元冷凍装置が
知られている。この種の二元冷凍装置はマイナス数十度
の低温を得るためのものであって、高圧縮比から低圧縮
比まで効率の良いところで運転できるため省エネルギ性
の点で有利である。
【0003】この二元冷凍装置の具体構成について説明
すると、先ず、高温側冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、膨
張機構、カスケード型熱交換器の蒸発器が順に接続され
て成る。一方、低温側冷媒回路は、圧縮機、カスケード
型熱交換器の凝縮器、膨張機構、蒸発器が順に接続され
て成る。そして、カスケード型熱交換器において、高温
側冷媒回路の蒸発熱と低温側冷媒回路の凝縮熱とが熱交
換を行うようになっている。
【0004】また、低温側冷媒回路には、圧縮機の吐出
側と蒸発器の上流側とを接続する能力制御用のホットガ
スバイパス配管が設けられており、このホットガスバイ
パス配管による吐出冷媒のバイパス量を調整することに
よって冷凍能力の制御を行っている。具体的には、この
ホットガスバイパス配管に電磁弁を設け、該電磁弁を開
放することで吐出冷媒を蒸発器にバイパスする構成とな
っている。そして、庫内温度が所定値よりも高くなる
と、それに伴って必要冷凍能力が上昇して高温側冷媒回
路の負荷が上昇し過ぎることを回避するために、電磁弁
を開放して吐出冷媒を蒸発器にバイパスする。つまり、
上記負荷を軽減することで、高温側冷媒回路のユニット
を小型のものを採用しながら、安定した運転状態が得ら
れるようにしている。
【0005】図6は、庫内温度に対する冷凍装置の冷凍
能力の変化状態を示す図である。このように、庫内温度
が点A(例えば−10℃)以下である場合には、庫内温
度が高いほど高い冷凍能力で冷凍運転を行わせる(図6
の曲線I)。一方、この庫内温度が点A以上である場合
には上記ホットガスバイパス動作によって冷凍能力を僅
かに低下させ、この状態で庫内温度が高いほど高い冷凍
能力で冷凍運転を行わせるようにする(図6の曲線I
I)。そして、このホットガスバイパス動作が行われて
いる状態で、庫内温度が点B(例えば−12℃)まで低
下すると、ホットガスバイパスを中止するようになって
いる。
【0006】一方、高温側冷媒回路にもホットガスバイ
パス配管が設けられている。このホットガスバイパス配
管は、圧縮機の吐出側と吸入側とを接続しており、ホッ
トガスバイパス状態を調整することによって高温側冷媒
回路の低圧冷媒圧力を調整している。具体的には、この
ホットガスバイパス配管に電磁弁を設け、低圧冷媒圧力
が所定値以下になると電磁弁を開放して吐出冷媒の一部
を圧縮機の吸入側にバイパスし、この低圧圧力を所定値
以上に維持するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の二元冷凍装置にあっては、高圧側冷媒回路及
び低圧側冷媒回路における各ホットガスのバイパス動作
は各々個別に行われていた。従って、運転状態によって
は各冷媒回路が共にホットガスバイパス動作を行うとい
った状況が生じることがあった。特に、低温側冷媒回路
においてホットガスバイパス動作による能力調整動作が
行われている状況で、外気温度が比較的低い状態にあっ
ては高温側冷媒回路の低圧冷媒圧力が低下し、これによ
って高温側冷媒回路においてもホットガスバイパス動作
が行われることになる。
【0008】このような状況における庫内温度に対する
冷凍装置の冷凍能力の変化状態を図6に一点鎖線で示
す。このように、低温側冷媒回路及び高温側冷媒回路が
共にホットガスバイパス動作を行っている状況では、冷
凍装置全体としての能力が大幅に低下することになり、
適切な庫内温度を得るために長時間を要してしまうなど
といった不具合を招くことになる。
【0009】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、高圧側冷媒回路及び低圧側冷媒回路が共にホッ
トガスバイパス動作を行うことによる冷凍能力の大幅な
低下を回避することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、低温側冷媒回路及び高温側冷媒回路が
共にホットガスバイパス動作を行う状況の発生を回避す
るようにしたものである。
【0011】具体的に、請求項1記載の発明は、圧縮機
(21)と、凝縮器(22)と、膨張機構(EV-1)と、カスケード
型熱交換器(1H)の蒸発器(23)とを順に接続して冷媒が循
環する高温側冷媒回路(20)を構成する一方、圧縮機(31)
と、カスケード型熱交換器(1H)の凝縮器(32)と、膨張機
構(EV-2)と、蒸発器(33)とを順に接続して冷媒が循環す
る低温側冷媒回路(30)を構成し、各冷媒回路(20,30)
に、圧縮機(21,31) からの吐出冷媒の一部を各々の回路
(20,30) における低圧側にバイパス可能なバイパス手段
(27,EV-3),(37,SV-3) を備えさせた二元冷凍装置を前提
としている。そして、各冷媒回路(20,30) のバイパス手
段(27,EV-3),(37,SV-3) が同時に冷媒バイパス動作を行
うことを回避する回避手段(51)を設けた構成としてい
る。
【0012】この特定事項により、各冷媒回路(20,30)
において冷媒が循環し、カスケード型熱交換器(1H)で
は、これら各冷媒回路(20,30) 同士の間で熱交換が行わ
れて低温側冷媒回路(30)の蒸発器(33)で例えばマイナス
数十度の低温が得られる。このような運転状態におい
て、運転状況に応じて各冷媒回路(20,30) のバイパス手
段(27,EV-3),(37,SV-3) は、圧縮機(21,31) からの吐出
冷媒の一部を各々の回路(20,30) における低圧側にバイ
パスし、例えば能力制御を行う。そして、各冷媒回路(2
0,30) のバイパス手段(27,EV-3),(37,SV-3) が同時に冷
媒バイパス動作を行うような状況、つまり、冷凍能力の
大幅な低下を招く状況では、回避手段(51)が、この両者
が同時にバイパス動作を行うことを回避するよう作動す
る。これにより、冷凍能力の大幅な低下が阻止されるこ
とになる。
【0013】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路(20)のバイパ
ス手段を、圧縮機(21)の吐出側と吸入側とを接続するホ
ットガスバイパス配管(27)と、該ホットガスバイパス配
管(27)に設けられた開閉弁(EV-3)とを備えさせて成す。
そして、この開閉弁(EV-3)の開閉動作によって高温側冷
媒回路(20)の低圧冷媒圧力を調整する。一方、低温側冷
媒回路(30)のバイパス手段を、圧縮機(31)の吐出側と蒸
発器(33)の冷媒導入側とを接続するホットガスバイパス
配管(37)と、該ホットガスバイパス配管(37)に設けられ
た開閉弁(SV-3)とを備えさせて成す。そして、この開閉
弁(SV-3)の開閉動作によって冷凍能力を調整するように
している。
【0014】この特定事項では、特に、高温側冷媒回路
(20)のバイパス手段(27,EV-3) と、低温側冷媒回路(30)
のバイパス手段(37,SV-3) とは各々独立した動作を行っ
ていることから、これらが同時にバイパス動作を行う状
況が生じやすくなっているが、回避手段(51)の動作によ
り、この同時バイパス動作が回避されることになる。
【0015】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路(20)
のバイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が
成立したことを判断する判断手段(52)を備えさせ、回避
手段(51)が、上記判断手段(52)の出力を受け、低温側冷
媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバイパス動作を
行っている状態で、高温側冷媒回路(20)のバイパス手段
(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成立するとき、
低温側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3)によるバ
イパス動作を停止する構成としている。
【0016】請求項4記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の二元冷凍装置において、低温側冷媒回路(30)
の蒸発器(33)に、風量調整可能なファン(33-F)を備えさ
せると共に、上記と同様の判断手段(52)を備えさせる。
そして、回避手段(51)が、上記判断手段(52)の出力を受
け、低温側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバ
イパス動作を行っている状態で、高温側冷媒回路(20)の
バイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成
立するとき、上記ファン(33-F)の風量を増大させる構成
としている。
【0017】請求項5記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路(20)
の凝縮器(22)に、風量調整可能なファン(22-F)を備えさ
せると共に、上記と同様の判断手段(52)を備えさせる。
そして、回避手段(51)が、上記判断手段(52)の出力を受
け、低温側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバ
イパス動作を行っている状態で、高温側冷媒回路(20)の
バイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成
立するとき、上記ファン(22-F)の風量を減少させる構成
としている。
【0018】これら特定事項により、各冷媒回路(20,3
0) のバイパス手段(27,EV-3),(37,SV-3) が同時に冷媒
バイパス動作を行うことを回避する回避手段(51)の動作
が具体化されることになる。
【0019】請求項6記載の発明は、上記請求項3、4
または5記載の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路
(20)の低圧冷媒圧力を検出する低圧検知手段(LPS2)を備
えさせ、判断手段(52)が、上記低圧検知手段(LPS2)の出
力を受け、高温側冷媒回路(20)の低圧側が所定値以下ま
で低下したときにバイパス手段(27,EV-3) がバイパス動
作を行う条件が成立したと判断するようにしている。
【0020】請求項7記載の発明は、上記請求項3、4
または5記載の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路
(20)の蒸発器(23)のガス側温度を検出するガス温度検知
手段(Th-e)を備えさせ、判断手段(52)が、上記ガス温度
検知手段(Th-e)の出力を受け、高温側冷媒回路(20)の蒸
発器(23)のガス側温度が所定値以下まで低下したときに
バイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成
立したと判断するようにしている。
【0021】請求項8記載の発明は、上記請求項3、4
または5記載の二元冷凍装置において、高温側冷媒回路
(20)の凝縮器(22)を流れる冷媒との間で熱交換を行う外
気の温度を検出する外気温検出手段(Th-a)を備えさせ、
判断手段(52)が、上記外気温検出手段(Th-a)の出力を受
け、外気温度が所定値以下であるときにバイパス手段(2
7)がバイパス動作を行う条件が成立したと判断するよう
にしている。
【0022】これら特定事項により、高温側冷媒回路(2
0)のバイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件
が成立したことを判断する判断手段(52)の判断動作が具
体的に得られることになる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0024】(第1実施形態)先ず、本発明の第1実施
形態について説明する。図1に示すように、本形態に係
る二元冷凍装置(10)は、冷蔵庫又は冷凍庫を冷却する
ものであって、高温側ユニット(1A)と低温側ユニット
(1B)とを備えて構成されている。そして、上記高温側
ユニット(1A)と低温側ユニット(1B)の一部とによっ
て高温側冷媒回路としての高温側冷凍サイクル(20)が
構成される一方、上記低温側ユニット(1B)には低温側
冷媒回路としての低温側冷凍サイクル(30)が構成され
ている。
【0025】上記高温側冷凍サイクル(20)は、図2に
も示すように、圧縮機(21)と、該圧縮機(21)の吐出
側に高圧ガス配管(2a)を介して接続された凝縮器(2
2)とを備え、該凝縮器(22)には凝縮器ファン(22-
F)が設けられている。更に、上記凝縮器(22)には主
液配管(2b)の一端が接続され、上記圧縮機(21)の吸
込側には主ガス配管(2c)の一端が接続されている。ま
た、この主ガス配管(2c)にはアキュムレータ(24)が設
けられている。
【0026】上記主液配管(2b)の途中にはレシーバ(2
5)及び膨張弁(EV-1)(図3参照)が設けられると共
に、該主液配管(2b)の他端はカスケード熱交換器(1
H)の蒸発器(23)に接続されている。また、主ガス配
管(2c)の他端もカスケード熱交換器(1H)の蒸発器
(23)に接続されている。そして、上記高温側冷凍サイ
クル(20)における主液配管(2b)及び主ガス配管(2
c)の途中から圧縮機(21)側が上記高温側ユニット(1
A)に構成されている。具体的に、高温側ユニット(1
A)は、圧縮機(21)と高圧ガス配管(2a)と凝縮器(2
2)及び凝縮器ファン(22-F)と主液配管(2b)及び主
ガス配管(2c)の一部とによって形成されている。
【0027】また、この高温側冷凍サイクル(20)に
は、ホットガスバイパス通路(27)が設けられている。
該ホットガスバイパス通路(27)の一端は高圧ガス配管
(2a)に接続され、他端がアキュムレータ(24)の上流側
に接続されている。そして、該ホットガスバイパス通路
(27)には開閉弁(EV-3)が設けられている。この開閉弁
(EV-3)には、アキュムレータ(24)の上流側の圧力が圧力
導入管(E3)によって導入されており、アキュムレータ(2
4)の上流側の圧力が所定値以下に低下すると開閉弁(EV-
3)が開放し、圧縮機(21)から吐出されるホットガスの
一部を低圧側に供給して該低圧の低下を阻止するように
なっている。これにより、高温側冷凍サイクル(20)での
ホットガスバイパス手段が構成されている。
【0028】また、図2における(28)はアンローダ回路
であって、電磁弁(SV-4)とキャピラリチューブ(CP-4)と
を備え、該電磁弁(SV-4)の開度を調整することによって
容量制御するようになっている。更に、(29)はリキッド
インジェクション回路であり、電磁弁(SV-5)とキャピラ
リチューブ(CP-5)とを備え、該電磁弁(SV-5)の開閉動作
により主ガス配管(2c)を流れる冷媒の過熱度を調節する
ようになっている。
【0029】そして、上記膨張弁(EV-1)は、図3に示
すように、外部均圧型の感温式膨張弁で構成され、感温
筒(T1)がカスケード熱交換器(1H)における蒸発器
(23)の冷媒出口側、つまり、主ガス配管(2c)に取り
付けれている。更に、上記高温側膨張弁(EV-1)には外
部均圧管(E1)が接続され、該外部均圧管(E1)は、三
方切換弁(SV-1)を備えて主ガス配管(2c)における感
温筒(T1)の取付け部分に接続されている。
【0030】上記三方切換弁(SV-1)の1つのポートは
主ガス配管(2c)に接続され、該三方切換弁(SV-1)の
オン操作時に液冷媒圧力が膨張弁(EV-1)に作用して該
膨張弁(EV-1)は閉鎖する一方、三方切換弁(SV-1)の
オフ操作時にガス冷媒圧力が膨張弁(EV-1)に作用して
ガス冷媒が所定の過熱度になるよう該膨張弁(EV-1)は
所定開度に開口する。
【0031】上記高温側冷凍サイクル(20)の高圧ガス
配管(2a)には、高圧冷媒圧力が所定の高圧値になると
高圧信号を出力する高圧圧力センサ(HPS4)が設けられ
ている。また、この高温側冷凍サイクル(20)の低圧ガ
ス配管(2c)には、低圧冷媒圧力が所定の低圧値になる
と低圧信号を出力する低圧圧力センサ(LPS2)が設けら
れている。更に、凝縮器(22)の空気通路の上流部分に
は、この空気通路に導入する外気の温度を検出する外気
温センサ(Th-a)が設けられている。また、蒸発器(23)
の冷媒出口側には該蒸発器(23)から導出するガス冷媒
温度を検出するガス温センサ(Th-e)が設けられている。
【0032】一方、低温側冷凍サイクル(30)は、図3
に示すように、圧縮機(31)とカスケード熱交換器(1
H)の凝縮器(32)と膨張機構である膨張弁(EV-2)と
蒸発器(33)とが順に接続されて構成され、該蒸発器
(33)には蒸発器ファン(33-F)が設けられている。そ
して、上記高温側冷凍サイクル(20)における主液配管
(2b)及び主ガス配管(2c)の途中からカスケード熱交
換器(1H)側と低温側冷凍サイクル(30)とにより上記
低温側ユニット(1B)が構成されている。具体的に、低
温側ユニット(1B)は、低温側冷凍サイクル(30)とカ
スケード熱交換器(1H)の蒸発器(23)と主液配管(2
b)及び主ガス配管(2c)の一部と高温側膨張弁(EV-
1)及び感温筒(T1)とによって形成されている。
【0033】上記低温側膨張弁(EV-2)は、外部均圧型
の感温式膨張弁で構成され、感温筒(T2)が低温側蒸発
器(33)の冷媒出口側、つまり、低圧ガス配管(3b)に
取り付けられると共に、外部均圧管(E2)が接続されて
いる。該外部均圧管(E2)は、低圧ガス配管(3b)にお
ける感温筒(T2)の取付け部分に接続され、ガス冷媒が
所定の過熱度になるよう該低温側膨張弁(EV-2)が所定
開度に開口する。
【0034】上記低温側圧縮機(31)の吐出側の高圧ガ
ス配管(3a)には四路切換弁(34)が設けられ、該四路
切換弁(34)は、加圧側の第1ポートと流出入側の第3
ポートとが高圧ガス配管(3a)に接続される一方、戻り
側の第2ポートに作動用差圧通路(35)が、流出入側の
第4ポートにデフロスト通路(36)がそれぞれ接続され
ている。
【0035】上記差圧通路(35)は、圧縮機(31)の吸
込側の低圧ガス配管(3b)に接続されると共に、四路切
換弁(34)から圧縮機(31)の吸込側への冷媒流通のみ
を許容する逆止弁(CV-1)及びキャピラリチューブ(CP
-1)が設けられている。
【0036】上記デフロスト通路(36)は、低温側蒸発
器(33)の吸込側、つまり、膨張弁(EV-2)と蒸発器
(33)との間の液配管(3c)に接続され、所定時間毎、
例えば、4時間毎にホットガスを低温側蒸発器(33)に
供給して該蒸発器(33)の着霜を除去するように構成さ
れている。更に、上記デフロスト通路(36)の途中に
は、ドレンパンヒータ(H1)とドレン受けヒータ(H2)
とファンガードヒータ(H3)とが互いに並列に接続され
ていると共に、圧縮機(31)の吐出側から低温側蒸発器
(33)への冷媒流通のみを許容するように逆止弁(CV-
2)が設けられている。
【0037】ドレンパンヒータ(H1)は、低温側蒸発器
(33)の下方に設けられた図示しないドレンパンの霜を
除去するもので、ドレン受けヒータ(H2)は、蒸発器
(33)の下端縁部に設けられて該蒸発器(33)からドレ
ンパン外へ落下しようとする霜を受け止めるドレン受け
部材を加熱するもので、ファンガードヒータ(H3)は、
蒸発器ファン(33-F)の回りの着霜を除去するものであ
る。
【0038】また、この低温側冷凍サイクル(30)に
は、能力制御用のホットガスバイパス通路(37)が設け
られている。該ホットガスバイパス通路(37)の一端
は、圧縮機(31)と四路切換弁(34)との間の高圧ガス
配管(3a)に接続され、他端が膨張弁(EV-2)と蒸発器
(33)との間の液配管(3c)に接続されている。そし
て、該ホットガスバイパス通路(37)は、電磁弁(SV-
3)とキャピラリチューブ(CP-3)とが設けられ、圧縮
機(31)から吐出されるホットガスを蒸発器(33)に供
給して冷却能力を調整している。これにより、低温側冷
凍サイクル(30)でのホットガスバイパス手段が構成され
ている。
【0039】上記低温側冷凍サイクル(30)の高圧ガス
配管(3a)には、高圧冷媒圧力が異常上昇すると異常信
号を出力する高圧圧力開閉器(HPS1)と、高圧冷媒圧力
が所定の高圧値になると高圧信号を出力する高圧圧力セ
ンサ(HPS2)とが設けられ、デフロスト通路(36)に
は、ホットガス圧力である高圧冷媒圧力が所定の高圧値
になるとデフロストの終了信号を出力するデフロスト用
圧力センサ(HPS3)が設けられている。
【0040】また、上記低温側冷凍サイクル(30)の低
圧ガス配管(3b)には、低圧冷媒圧力が異常低下すると
異常信号を出力する低圧圧力開閉器(LPS1)と、低温側
蒸発器(33)の冷媒流出側の冷媒温度が所定の高温度に
なるとデフロストの終了信号を出力するデフロスト用温
度センサ(Th-1)が設けられている。
【0041】そして、上述した各ユニット(1A,1B) の各
機器は、コントローラ(50)によって制御される。つま
り、各電磁弁や電動弁の制御、各ファンの風量制御がコ
ントローラ(50)によって行われるようになっている。
【0042】そして、このコントローラ(50)には、判定
手段(52)と回避手段(51)とを備えている。判定手段(52)
は、高温側冷凍サイクル(20)のホットガスバイパス通路
(27)によるバイパス動作を行う条件が成立したことを判
断するものであって、具体的には、上記低圧圧力センサ
(LPS2)からの出力を受け、高温側冷凍サイクル(20)の低
圧冷媒圧力が所定値以下まで低下したときにバイパス手
段(27)がバイパス動作を行う条件が成立したと判断して
判定信号を出力するようになっている。尚、この条件の
成立を判定する低圧冷媒圧力の設定値は、上記開閉弁(E
V-3)が開放動作を行う圧力と同様か若しくは僅かに高く
設定される。
【0043】一方、回避手段(51)は、上記判断手段(52)
から判定信号を受けた際、低温側冷凍サイクル(30)のホ
ットガスバイパス通路(37)によるバイパス動作が実行さ
れている状態であった場合には、この低温側冷凍サイク
ル(30)のバイパス動作を停止するようになっている。つ
まり、このホットガスバイパス通路(37)の電磁弁(SV-3)
を強制的に閉鎖することで、各冷凍サイクル(20,30) の
各々において同時に冷媒バイパス動作が行われてしまう
のを回避するようになっている。
【0044】次に、上述した二元冷凍装置(10)の運転
動作について説明する。この運転時には、高温側圧縮機
(21)及び低温側圧縮機(31)が共に駆動すると共に、
高温側凝縮器ファン(22-F)及び低温側蒸発器ファン
(33-F)も共に駆動する。そして、三方切換弁(SV-1)
がオフ状態になって高温側膨張弁(EV-1)の外部均圧管
(E1)が連通する。
【0045】この状態において、上記高温側冷凍サイク
ル(20)では、圧縮機(21)から吐出した冷媒は、凝縮
器(22)で凝縮して液冷媒となり、低温側ユニット(1
B)に流れる。そして、上記液冷媒は、膨張弁(EV-1)
で減圧した後、カスケード熱交換器(1H)の蒸発器(2
3)で蒸発してガス冷媒となって圧縮機(21)に戻るこ
とになり、この循環を繰り返すことになる。
【0046】一方、低温側冷凍サイクル(30)では、圧
縮機(31)から吐出した冷媒は、カスケード熱交換器
(1H)の凝縮器(32)で凝縮して液冷媒となり、この液
冷媒は、膨張弁(EV-2)で減圧した後、蒸発器(33)で
蒸発してガス冷媒となって圧縮機(31)に戻ることにな
り、この循環を繰り返すことになる。そして、低温側蒸
発器(33)で冷却空気を生成して庫内を冷却することに
なる。
【0047】また、4時間等の所定時間毎に除霜運転
(デフロスト運転)を行い、その場合、高温側冷凍サイ
クル(20)の運転は停止されるので、高温側圧縮機(2
1)及び高温側凝縮器ファン(22-F)は停止すると共
に、三方切換弁(SV-1)をオン状態にして高温側膨張弁
(EV-1)を全閉にする。そして、低温側冷凍サイクル
(30)においては、四路切換弁(34)を図2の破線に切
り換え、圧縮機(31)を駆動する。この状態では、低温
側圧縮機(31)から吐出されたホットガス(高温のガス
冷媒)は四路切換弁(34)からホットガスバイパス通路
(36)を流れ、各ヒータ(H1,H2,H3)を経た後、低温側
蒸発器(33)に供給されて圧縮機(31)に戻ることにな
り、これによって除霜されることになる。
【0048】次に、上述のような冷凍運転動作時におけ
る各冷凍サイクル(20,30) でのホットガスバイパス運転
動作について説明する。先ず、高温側冷凍サイクル(2
0)では、アキュムレータ(24)の上流側の圧力が所定値
以下に低下すると、この圧力が圧力導入管(E3)によって
開閉弁(EV-3)に作用し、該開閉弁(EV-3)が開放する。こ
れにより、圧縮機(21)から吐出されるホットガスの一
部を低圧側に供給して該低圧の低下を阻止する。
【0049】一方、低温側冷凍サイクル(30)では、庫
内温度が所定温度(例えば−10℃)以上になった場合
に、それに伴って必要冷凍能力が上昇して高圧側冷凍サ
イクル(20)の負荷が上昇し過ぎることを回避するため
に、ホットガスバイパス通路(37)の電磁弁(SV-3)を開放
して吐出冷媒の一部を蒸発器(33)にバイパスする。
【0050】この低温側冷凍サイクル(30)におけるホ
ットガスバイパス動作の具体例を図4のフローチャート
に沿って説明すると、先ず、ステップST1において、図
示しない庫内温度センサが検出する庫内温度が−10℃
以上であるか否かを判定する。ここでYES に判定される
と、ステップST2に移って電磁弁(SV-3)を開放し、吐出
冷媒の一部を蒸発器(33)にバイパスする。これにより高
圧側冷凍サイクル(30)の負荷を抑制する。そして、ステ
ップST3において、庫内温度が−12℃以下になったか
否かを判定し、ここでYES に判定されると、ステップST
4に移って電磁弁(SV-3)を閉鎖し、吐出冷媒のバイパス
を解除して通常運転に復帰させてステップST1に戻る。
このような動作を繰り返すことにより上記負荷を適切に
保つ。
【0051】このようなホットガスバイパス動作が各冷
凍サイクル(20,30) によって行われる。
【0052】そして、本形態の特徴とする動作は、これ
ら各冷凍サイクル(20,30) によって行われるホットガス
バイパス動作を同時には行わないようにしていることに
ある。以下、図5のフローチャートに沿って、この本形
態の特徴とする動作について説明する。
【0053】先ず、ステップST11において、高温側冷
凍サイクル(20)の低圧圧力センサ(LPS2)で検出される低
圧冷媒圧力が1.5kg/cm2 以下であるか否かを判定す
る。この判定は、高温側冷凍サイクル(20)においてホッ
トガスバイパス動作の開始条件が成立しているか否かを
判定するものである。この判定がYES であるときにはス
テップST12に移って電磁弁(SV-3)が開放しているか、
つまり低温側冷凍サイクル(30)ではホットガスバイパス
動作が行われているか否かを判定する。この判定がYES
の場合にはステップST13に移り、低温側冷凍サイクル
(30)の電磁弁(SV-3)を強制的に閉鎖する。これにより、
低温側冷凍サイクル(30)でのホットガスバイパス動作が
規制されることになる。また、同時に高温側冷凍サイク
ル(20)ではホットガスバイパス動作を行う。
【0054】この状態で、ステップST14に移り、低圧
圧力センサ(LPS2)で検出される低圧圧力が3.5kg/cm
2 以上になった否かを判定する。この判定は、高温側冷
凍サイクル(20)においてホットガスバイパス動作の停止
条件が成立しているか否かを判定するものである。この
判定がYES であるときにはステップST15に移って電磁
弁(SV-3)の強制的な閉鎖状態を解除し、同時に高温側冷
凍サイクル(20)を通常運転に戻す。つまり、この電磁弁
(SV-3)の開閉動作を通常状態に復帰させて、上述した図
4のフローチャートに基づいた電磁弁(SV-3)の開閉動作
を行わせてステップST11に戻る。
【0055】一方、ステップST12においてNOに判定さ
れた場合には、ステップST16に移り、高温側冷凍サイ
クル(20)のホットガスバイパス動作を行わせる。その
後、ステップST17において低圧圧力センサ(LPS2)で検
出される低圧圧力が3.5kg/cm2 以上であるか否かを
判定し、YES の場合にはステップST18に移って開閉弁
(EV-3)を閉鎖して通常運転に戻る一方、NOの場合にはス
テップST12に戻る。このような動作により、上記ステ
ップST11において判断手段(52)が、ステップST13に
おいて回避手段(51)が夫々構成されている。
【0056】このような動作が繰り返されることによ
り、高温側冷凍サイクル(20)においてホットガスバイパ
ス動作の開始条件が成立した際に、低温側冷凍サイクル
(30)がホットガスバイパス動作を行っている場合には、
この低温側でのバイパス動作を強制的に停止して、高温
側冷凍サイクル(20)においてのみホットガスバイパス動
作を行わせる。一方、高温側冷凍サイクル(20)において
ホットガスバイパス動作の開始条件が成立した際に、低
温側冷凍サイクル(30)がホットガスバイパス動作を行っ
ていない場合には、そのままの状態で、高温側冷凍サイ
クル(20)においてホットガスバイパス動作を行わせる。
また、高温側冷凍サイクル(20)においてホットガスバイ
パス動作の停止条件が成立していない場合には、上述し
た図4のフローチャートで説明した動作にしたがって低
温側冷凍サイクル(30)においてのみホットガスバイパス
動作が行われる。
【0057】即ち、高温側冷凍サイクル(20)及び低温側
冷凍サイクル(30)のうち一方のみにおいてホットガスバ
イパス動作が行われることになる。このため、従来のよ
うに、双方の冷凍サイクル(20,30) においてホットガス
バイパス動作が行われてしまって冷凍能力が大幅に低下
してしまうといった状況の発生が回避されることにな
る。また、本形態の動作によれば、高温側冷凍サイクル
(20)においてホットガスバイパス動作の開始条件が成立
した場合に、低温側冷凍サイクル(30)のホットガスバイ
パス動作を強制的に停止しているので、これにより、カ
スケード熱交換器(1H)での熱交換量を増大させ、高温側
冷凍サイクル(20)の低圧冷媒圧力を上昇させることがで
きる。このため、高温側冷凍サイクル(20)でのホットガ
スバイパス動作の時間を短縮でき、且つ高温側冷凍サイ
クル(20)の主ガス配管(2c)での結露の発生が回避でき
る。
【0058】(他の実施形態)次に、他の実施形態につ
いて説明する。以下の形態は、回避手段(51)や判定手段
(52)の変形例であって、その他の構成及び制御動作は上
述した第1実施形態のものと同様である。従って、ここ
では、回避手段(51)及び判定手段(52)についてのみ説明
する。
【0059】−第2実施形態− 本形態は、判断手段(52)を、上述した高温側冷凍サイク
ル(20)の低圧冷媒圧力の検知に代えて、高温側冷凍サイ
クル(20)の蒸発器(23)出口側の冷媒温度を検出すること
により高温側冷凍サイクル(20)がバイパス動作を行う条
件が成立するか否かを判断するようにしている。つま
り、上記ガス温センサ(Th-e)によって検出される蒸発器
(23)出口側の冷媒温度が所定値まで低下した際には、低
温側冷凍サイクル(30)でのホットガスバイパス動作を規
制するようにしている。つまり、高温側冷凍サイクル(2
0)の蒸発器(23)出口側の冷媒温度の検出により、低圧冷
媒圧力の検知を代用するようにしている。
【0060】この動作によっても、高温側冷凍サイクル
(20)及び低温側冷凍サイクル(30)のうち一方のみにおい
てホットガスバイパス動作が行われることになる。この
ため、従来のような双方の冷凍サイクルにおいてホット
ガスバイパス動作が行われてしまって冷凍能力が大幅に
低下してしまうといった状況の発生が回避される。
【0061】尚、低温側冷凍サイクル(30)でのホットガ
スバイパス動作の規制を解除する動作としては、ガス温
センサ(Th-e)によって検出される蒸発器(23)出口側の冷
媒温度が上述した所定値よりも僅かに高くなった際に、
バイパス動作の規制解除を行う。
【0062】−第3実施形態− 本形態は、回避手段(51)を、上述した第1実施形態のよ
うに低温側冷凍サイクル(30)でのホットガスバイパス動
作を規制することに代えて、低温側冷凍サイクル(30)の
蒸発器ファン(33-F)の風量を増大させるようにしたも
のである。
【0063】つまり、判断手段(52)により高温側冷凍サ
イクル(20)がバイパス動作を行う条件が成立したことが
判断された場合には、蒸発器ファン(33-F)の風量を増
大させる。これにより、低温側冷凍サイクル(30)の蒸発
能力を高めて該低温側冷凍サイクル(30)の低圧冷媒圧力
及び高圧冷媒圧力を上昇させ、これに伴って高温側冷凍
サイクル(20)の低圧冷媒圧力を上昇させる。従って、高
温側冷凍サイクル(20)では、バイパス動作を行う条件が
成立しないような動作が行われることになる。
【0064】尚、蒸発器ファン(33-F)の風量を復帰さ
せる動作としては、高温側冷凍サイクル(20)の低圧冷媒
圧力が上記所定値よりも僅かに高くなった際に、風量を
復帰させる。
【0065】−第4実施形態− 本形態は、判断手段(52)を、上述した高温側冷凍サイク
ル(20)の低圧冷媒圧力の検知に代えて、外気温度を検出
することにより高温側冷凍サイクル(20)がバイパス動作
を行う条件が成立するか否かを判断するようにしてい
る。つまり、上記外気温センサ(Th-a)によって検出され
る外気温度が所定値以下である場合には、低温側冷凍サ
イクル(30)でのホットガスバイパス動作を規制するよう
にしている。
【0066】これは、特に、外気温度が低い場合には、
高温側冷凍サイクル(20)での凝縮能力が十分に発揮され
ず、低圧冷媒圧力が低下しやすい状況であることに鑑み
た制御である。
【0067】この動作によっても、双方の冷凍サイクル
(20,30) においてホットガスバイパス動作が行われてし
まって冷凍能力が大幅に低下してしまうといった状況の
発生が回避される。
【0068】−第5実施形態− 本形態は、上述した第4実施形態のように外気温度を検
出することにより高温側冷凍サイクル(20)がバイパス動
作を行う条件が成立するか否かを判断するようにしたも
のにおいて、この外気温センサ(Th-a)によって検出され
る外気温度が所定値以下である場合には、凝縮器ファン
(22-F)の風量を大幅に低下させるようにしている。つ
まり、高温側冷凍サイクル(20)の凝縮機能力を低下させ
ることにより、高温側冷凍サイクル(20)の低圧冷媒圧力
を上昇させる。
【0069】具体的には、従来の凝縮器ファン(22-F)
の風量が2段階に切換えられるものにあっては、この風
量を更に低下させるようにしている。
【0070】この動作によっても、双方の冷凍サイクル
(20,30) においてホットガスバイパス動作が行われてし
まって冷凍能力が大幅に低下してしまうといった状況の
発生が回避される。
【0071】尚、上述した各実施形態は、冷蔵庫又は冷
凍庫を冷却する二元冷凍装置に本発明を適用した場合に
ついて説明したが、本発明は、これに限らず、その他の
二元冷凍装置に対しても適用可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、高温側及び低温側の夫々に、圧縮機の
吐出冷媒を低圧側にバイパスするバイパス手段を備えた
二元冷凍装置に対し、各冷媒回路のバイパス手段が同時
に冷媒バイパス動作を行うことを回避するようにした。
このため、この同時バイパス動作によって冷凍能力の大
幅な低下を招くといったことが回避でき、効率の良い冷
凍運転を行うことができる。
【0073】請求項2記載の発明によれば、高温側冷媒
回路のバイパス手段は低圧冷媒圧力の調整用のものと
し、低温側冷媒回路のバイパス手段は冷凍能力調整用の
ものとしている。このような場合、高温側及び低温側の
各バイパス手段は各々独立した動作を行っていることか
ら、これらが同時にバイパス動作を行う状況が生じやす
いが、本発明によれば、このような構成にあっても同時
バイパス動作を回避することができ、効率の良い冷凍運
転が行える。
【0074】請求項3〜5記載の発明によれば、同時バ
イパス動作を回避する回避手段の動作が具体化でき、本
発明に係る二元冷凍装置の実用性の向上を図ることがで
きる。
【0075】請求項6〜8記載の発明によれば、高温側
冷媒回路においてバイパス動作を行う条件が成立したこ
とを判断する判断手段の判断動作が具体的に得られ、こ
れによっても本発明に係る二元冷凍装置の実用性の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る二元冷凍装置を示す冷媒回路図
である。
【図2】高温側ユニットを示す冷媒回路図である。
【図3】低温側ユニットを示す冷媒回路図である。
【図4】低温側冷凍サイクルのホットガスバイパス動作
を説明するためのフローチャート図である。
【図5】各冷凍サイクルにおけるホットガスバイパス動
作の制御状態を説明するためのフローチャート図であ
る。
【図6】二元冷凍装置の庫内温度と冷凍能力との関係を
示す図である。
【符号の説明】
(20) 高温側冷凍サイクル (30) 低温側冷凍サイクル (21,31) 圧縮機 (22,32) 凝縮器 (22-F) 凝縮器ファン (23,33) 蒸発器 (33-F) 蒸発器ファン (27,37) ホットガスバイパス通路 (51) 回避手段 (52) 判断手段 (EV-1,EV-2) 膨張弁 (EV-3) 開閉弁 (Th-e) ガス温センサ(ガス温度検知手段) (Th-a) 外気温センサ(外気温度検出手段) (LPS2) 低圧圧力センサ(低圧検知手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張機構
    (EV-1)と、カスケード型熱交換器(1H)の蒸発器(23)とが
    順に接続されて冷媒が循環する高温側冷媒回路(20)が構
    成される一方、 圧縮機(31)と、カスケード型熱交換器(1H)の凝縮器(32)
    と、膨張機構(EV-2)と、蒸発器(33)とが順に接続されて
    冷媒が循環する低温側冷媒回路(30)が構成されており、 各冷媒回路(20,30) に、圧縮機(21,31) からの吐出冷媒
    の一部を各々の回路(20,30) における低圧側にバイパス
    可能なバイパス手段(27,EV-3),(37,SV-3) が備えられた
    二元冷凍装置において、 各冷媒回路(20,30) のバイパス手段(27,EV-3),(37,SV-
    3) が同時に冷媒バイパス動作を行うことを回避する回
    避手段(51)が設けられていることを特徴とする二元冷凍
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二元冷凍装置において、 高温側冷媒回路(20)のバイパス手段は、圧縮機(21)の吐
    出側と吸入側とを接続するホットガスバイパス配管(27)
    と、該ホットガスバイパス配管(27)に設けられた開閉弁
    (EV-3)とを備えて成り、開閉弁(EV-3)の開閉動作によっ
    て高温側冷媒回路(20)の低圧冷媒圧力を調整するように
    なっている一方、 低温側冷媒回路(30)のバイパス手段は、圧縮機(31)の吐
    出側と蒸発器(33)の冷媒導入側とを接続するホットガス
    バイパス配管(37)と、該ホットガスバイパス配管(37)に
    設けられた開閉弁(SV-3)とを備えて成り、開閉弁(SV-3)
    の開閉動作によって冷凍能力を調整するようになってい
    ることを特徴とする二元冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の二元冷凍装置に
    おいて、 高温側冷媒回路(20)のバイパス手段(27,EV-3) がバイパ
    ス動作を行う条件が成立したことを判断する判断手段(5
    2)を備え、 回避手段(51)は、上記判断手段(52)の出力を受け、低温
    側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバイパス動
    作を行っている状態で、高温側冷媒回路(20)のバイパス
    手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成立すると
    き、低温側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) によ
    るバイパス動作を停止することを特徴とする二元冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の二元冷凍装置に
    おいて、 低温側冷媒回路(30)の蒸発器(33)には、風量調整可能な
    ファン(33-F)が備えられており、 高温側冷媒回路(20)のバイパス手段(27,EV-3) がバイパ
    ス動作を行う条件が成立したことを判断する判断手段(5
    2)を備え、 回避手段(51)は、上記判断手段(52)の出力を受け、低温
    側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバイパス動
    作を行っている状態で、高温側冷媒回路(20)のバイパス
    手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成立すると
    き、上記ファン(33-F)の風量を増大させることを特徴と
    する二元冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の二元冷凍装置に
    おいて、 高温側冷媒回路(20)の凝縮器(22)は、風量調整可能なフ
    ァン(22-F)が備えられており、 高温側冷媒回路(20)のバイパス手段(27,EV-3) がバイパ
    ス動作を行う条件が成立したことを判断する判断手段(5
    2)を備え、 回避手段(51)は、上記判断手段(52)の出力を受け、低温
    側冷媒回路(30)のバイパス手段(37,SV-3) がバイパス動
    作を行っている状態で、高温側冷媒回路(20)のバイパス
    手段(27,EV-3) がバイパス動作を行う条件が成立すると
    き、上記ファン(22-F)の風量を減少させることを特徴と
    する二元冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4または5記載の二元冷凍装
    置において、 高温側冷媒回路(20)の低圧冷媒圧力を検出する低圧検知
    手段(LPS2)を備え、 判断手段(52)は、上記低圧検知手段(LPS2)の出力を受
    け、高温側冷媒回路(20)の低圧側が所定値以下まで低下
    したときにバイパス手段(27,EV-3) がバイパス動作を行
    う条件が成立したと判断することを特徴とする二元冷凍
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項3、4または5記載の二元冷凍装
    置において、 高温側冷媒回路(20)の蒸発器(23)のガス側温度を検出す
    るガス温度検知手段(Th-e)を備え、 判断手段(52)は、上記ガス温度検知手段(Th-e)の出力を
    受け、高温側冷媒回路(20)の蒸発器(23)のガス側温度が
    所定値以下まで低下したときにバイパス手段(27,EV-3)
    がバイパス動作を行う条件が成立したと判断することを
    特徴とする二元冷凍装置。
  8. 【請求項8】 請求項3、4または5記載の二元冷凍装
    置において、 高温側冷媒回路(20)の凝縮器(22)を流れる冷媒との間で
    熱交換を行う外気の温度を検出する外気温検出手段(Th-
    a)を備え、 判断手段(52)は、上記外気温検出手段(Th-a)の出力を受
    け、外気温度が所定値以下であるときにバイパス手段(2
    7)がバイパス動作を行う条件が成立したと判断すること
    を特徴とする二元冷凍装置。
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