JPH10121651A - 温度調節装置 - Google Patents

温度調節装置

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JPH10121651A
JPH10121651A JP29934196A JP29934196A JPH10121651A JP H10121651 A JPH10121651 A JP H10121651A JP 29934196 A JP29934196 A JP 29934196A JP 29934196 A JP29934196 A JP 29934196A JP H10121651 A JPH10121651 A JP H10121651A
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heat
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pipe
area
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Hideki Watanabe
秀記 渡辺
Takehito Inoue
剛仁 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、温度むらを緩和できる温度調
節装置を提供する。 【解決手段】 本発明による温度調節装置は、支持部材
12に支持された伝熱管14に熱媒体を循環させるとと
もに伝熱管14に接触して放熱又は吸熱する熱移動部材
18を備えており、伝熱管14の部位に応じて、熱移動
部材18と伝熱管14との接触面積を変えることによっ
て、熱媒体の放熱温度の異なる伝熱管14の部位に応じ
て、熱移動部材18との接触面積を調整し、温度むらを
緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲温度を調節す
る温度調節装置に関し、特に、室内の床等に配置して室
内温度を調節する温度調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、室内の床に配置され、床から室
内を暖房する床暖房装置が公知である。かかる従来の床
暖房装置は、例えば、図7に示すように、面状に広がる
マット部材102と、このマット部材102の略全面に
熱媒体としての温水が導入される温水パイプ103が蛇
行して配置されている。
【0003】マット部材102には、所定の間隔で複数
の小根太104が配置されており、床に配置されるフロ
ーリング(床板)がくぎ打ちにより固定できるようにな
っている。温水パイプ103は、ヘッダー105を介し
て、外部の給湯器等の加熱手段に接続されており、加熱
された高温の温水が供給される。即ち、この床暖房装置
は、温水パイプ103から温水の熱を放熱して、室内を
暖房する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
暖房装置にあっては、ヘッダー105から、温水パイプ
103に導入されたばかりの高温の温水が流れる箇所
と、この温水が温水パイプ103内を所定距離流れた後
に放熱されると温水の温度が低下するので、温水の入口
部側と出口部側とでは、熱媒体の温度が異なり、熱が伝
わる床面に温度むらが生じるという不都合があった。
【0005】特に、高温の温水が導入される往路管10
3aの入口部では、高い放熱温度が得られるが、温水の
温度が低下した復路管103bの出口部では放熱温度が
低く、快適な暖房が得られないという問題点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、
温度むらを緩和できる温度調節装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、支持部材に支持された伝
熱管に熱媒体を循環させるとともに伝熱管に接触して放
熱又は吸熱する熱移動部材を備えて、周囲温度を調節す
る温度調節装置において、前記伝熱管の部位に応じて、
前記熱移動部材と前記伝熱管との接触面積を変えたこと
を特徴とする。
【0008】この請求項1に記載の発明は、熱媒体の放
熱温度の異なる伝熱管の部位に応じて、熱移動部材との
接触面積を調整している。即ち、伝熱管と熱移動部材と
の接触面積がおおければ熱移動が促進され、接触面積が
少なければ熱移動が緩慢となる。従って、熱媒体温度の
温度差が大きい部位では接触面積を少なくし、熱媒体温
度の温度差の小さい部位では接触面積を多くすることに
よって、簡易な構成で、温度むらを緩和する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記伝熱管の部位における熱移動部材
との接触面積は、熱媒体が導入される入口部側よりも出
口部の方が広いことを特徴とする。
【0010】この請求項2に記載の発明では、熱媒体の
入口部側では、熱交換がすすんでいないため対象雰囲気
に対して熱媒体の温度差が大きく、出口部側では熱交換
がすすんで熱媒体の温度差が小さいことから、入口部側
に比較して出口部側の接触面積を広くして熱交換を促進
して、入口部側と出口部側とにおける温度むらを緩和す
る。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、前記伝熱管は支持部材に形成さ
れた溝に配置されており、前記熱移動部材は、前記支持
部材上に配置された金属箔であり、伝熱管の部位に応じ
て前記溝の深さを変えたことを特徴とする。
【0012】この請求項3に記載の発明は、伝熱管を支
持する溝の深さを変えて、支持部材から突出(または凹
む)する伝熱管の量を調節して、支持部材上に載置され
た金属箔との接触面積を変える。即ち、伝熱管の突出量
が多ければ支持部材上に載置された金属箔との接触面積
が増えるものである。支持部材に形成する溝の深さを変
えるだけで、簡単に温度むらを緩和できる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記溝は、伝熱管における熱媒体の入
口部側が深く出口部側が浅く形成されていることを特徴
とする。
【0014】この請求項4に記載の発明は、熱媒体の温
度差が大きい熱媒体の入口部側の溝を深くして熱移動部
材との接触面積を小さくし、熱媒体の温度差が小さい出
口部側の溝を浅くして接触面積を大きくし、入口部側と
出口部側とにおける温度むらを具体的に緩和する。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
に記載の発明において、前記熱移動部材には、伝熱管側
の面に接着剤層が設けられていることを特徴とする。
【0016】この請求項5に記載の発明は、熱移動部材
と伝熱管との接触を接着材により確実にして、所定の接
触面積を確保して、温度むらを確実に緩和する。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
に記載の発明において、前記伝熱管は、熱媒体を導入す
る入口部を有する往路管と、出口部を有する復路管とか
ら構成されており、前記入口部と前記出口部とが配置さ
れた導出入領域における往路管と復路管との間隔が、導
出入領域以外の領域である循環領域における往路管と復
路管との間隔よりも狭く設定されていることを特徴とす
る。
【0018】この請求項6に記載の発明は、導出入領域
では、熱媒体温度の温度差が大きい往路管と、すでに熱
交換されて熱媒体温度の温度差が小さい復路管との間隔
を狭くして熱移動により両者の温度差の均衡を図ってい
るので、更に、隣あう往路管と復路管とにおける温度む
らを緩和する。従って、接触面積の変化との相乗効果に
より、更に温度むらを緩和する。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記導出入領域及び前記循環領域に
は、一対の往路管と復路管とが配置されていることを特
徴とする。
【0020】この請求項7に記載の発明は、請求項6に
記載の発明において、各領域では、一対の往路管と復路
管との2本の管を配置するという構成であるから、伝熱
管の配管が少なくて済み、部品点数の削減と、コストダ
ウンが図れ、更に、全体として伝熱管の距離も短くなる
ので、伝熱管を流れる熱媒体の圧力損失が少ない。ま
た、各領域では伝熱管のスペースが少ないので、例えば
クギ打ち等による設置作業時に伝熱管が邪魔になること
が少ない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面の図1乃至図6
を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本
発明の実施の形態にかかる温度調整装置としての温水暖
房装置10は、温水(水とエチレングリコール、又は水
とプロピレングリコールとの混合液)を熱媒体とし、床
に設置されるものである。温水暖房装置10の温水マッ
ト11は、図1に示すように、床構造20の上に配置さ
れており、好ましくは、暖房する室内の床面積の50乃
至80%の範囲で配置される。
【0022】ここで、温水マット11が設置される床構
造について説明する。床20は、いわゆる木造建築の床
であり、根太22が並列に間隔Lを開けて配置されてお
り、この間隔Lは、通常303mmである。根太22、2
2の間には、断熱材24が配置されており、断熱材の厚
みは根太22の厚みと略同じに設定されている。根太2
2の上には、いわゆるステコンパネと呼ばれる合板26
が配置されている。この構造用合板26の上に、温水マ
ット11が配置されている。
【0023】温水マット11は、この合板26の上に配
置されていると共に、温水マット11以外の領域にダミ
ーの合板28が配置されでいる。この合板28は、いわ
ゆるダミーコンパネである。
【0024】温水マット11は、熱媒体としての温水が
導入される温水パイプ(伝熱管)14と、この温水パイ
プ14を保持する支持部材としてのマット12及び床板
(フローリング)を固定するための小根太16a、16
b、及び熱移動手段としてのアルミ箔18とを備えてい
る。
【0025】マット12は、断熱材からできており、略
12mmの厚みを有する略長方形形状に形成され、温水パ
イプ14の熱が下方に逃げないようになっている。小根
太16a、16bも同様に12mmの厚みを有しており、
温水マット11上に床板32をくぎにより打ちつけ可能
な構成となって、温水マット11を設置した上から容易
に床板32を施工できる構成となっている。
【0026】マット12は、温水パイプ14を所定の位
置に保持すれば足り、汎用の断熱パネルやこれに代わる
熱伝導部材を用いることもできる。この場合には熱伝導
部材の下に断熱材を敷く必要がある。更に、マット12
を用いずに、温水パイプ14を小根太16a、16bに
支持させて固定金具で固定する構成とし、温水パイプ1
4間に空気を介在させて熱を伝導する構成としてもよ
い。
【0027】マット12としては、たとえば、断熱機能
を持つ発泡ポリエチレン(たとえば発泡率20倍)やポ
リスチレンフォーム等により作られている。
【0028】熱媒体としての温水を流す温水パイプ14
は、架橋ポリエチレン管、ポリプロピレン管、ポリブデ
ン管又は金属管が使用されるが、可撓性を有するポリエ
チレン管等の樹脂材料によれば、マット12を丸めるこ
とができ、搬送に便利である。温水パイプ14は、断面
略円形であり、そのパイプ径は例えば7.2mmである。
そして、この温水パイプ14が保持される埋め込み溝4
1は温水パイプ14の断面形状に対応した形状となって
いる。
【0029】尚、温水パイプ14は断面形状を楕円形形
状とすれば、アルミ箔との接触面積を増やすことがで
き、その分伝熱効率を向上させることができる。
【0030】アルミ箔18は温水パイプ14及びマット
12を覆う被覆手段であるとともに、温水パイプ14か
らの熱を伝え、若しくは熱を保持する役割を有する。し
たがって、図1に示すように、マット12の略全面に温
水パイプ14を配置し、全面への熱伝導を行なわない場
合には、アルミ箔18はマット12の表又は裏の一部に
のみ設けてもよい。また、アルミ箔18の厚みを異なら
せてもよい。尚、アルミ箔18には、好ましくは、図1
に示すように、マーキング18aがされており、小根太
16a、16bの位置を示すものであり、小根太16
a、16bの長さに対応して形成されている。このマー
キング18aは、例えば緑色の線で30mmの幅で構成さ
れている。
【0031】小根太16a、16bは、本実施例では、
マット12の略全面にわたって互いに平行に且つ交互に
配列されている。具体的には、マット12の一辺、即
ち、図2において上辺からこれと対向する下辺に対し
て、複数の小根太16aが配列され、これらの小根太1
6aの先端側は、下辺に達しないように一定の間隔を1
2aを開けている。これらの小根太16a同志の間に
は、図2の下辺からこれに対向する上辺に対して延出す
るように、小根太16bが互いに平行に配置されてい
る。これらの小根太16bの先端側は、上辺に達しない
ように配置されている。この小根太16a,16bの寸
法は、たとえば、厚みが12mmで、幅が45mmである。
【0032】伝熱管としての温水パイプ14は、マット
12に1本のジグザグ状に配置されており、一端部に設
けられた入口部13aから導入された温水が出口部13
bから導出されるようになっている。即ち、図2に示す
ように、温水パイプ14の配置状態を模式的に示すよう
に、小根太16a、16bに沿ってマット12の内側に
温水パイプ14を蛇行して配置しており、マット12の
略全体に渡って温水を循環させている。そして、小根太
16a、16bにより規定される各領域には、おれぞれ
一対の往路管14aと復路管14bとが並らんで配置さ
れている。
【0033】次に、温水パイプ14の配置について説明
する。マット12の周辺と小根太16a、16bにより
規定される領域について、入口部13aと、出口部13
bとを備えるヘッダー15を含む領域を導出入領域Aと
し、そこから次第に温水パイプ14が遠のく領域を循環
領域Bとし、この循環流域を構成する部分を導出入領域
A側から順次第1循環領域C、第2循環領域D、第3循
環領域Eとする。この第3循環領域Eでは、温水パイプ
14の往路管14aと復路管14bとが切り替わる構成
となっており、各領域A、C、D、Eでは、往路管14
aと復路管14bとが並んで配置されており、往路管1
4aと復路管14とでは向流となるように温水を流して
いる。
【0034】即ち、各領域A、C、D、Eでは、一対の
往路管14aと復路管14bとの2本の管を配置すると
いう構成であるから、4本等の多数配置する従来の構成
に比較して、伝熱管の配管が少なくて済み、部品点数の
削減と、コストダウンが図れる。更に、全体として熱媒
体が循環する伝熱管の距離も短くなるとともに、配管の
曲げ部分が少なくてすみ、伝熱管を流れる熱媒体の圧力
損失が少ない。従って、温水を供給するためのポンプを
小さくすることができるとともにポンプ出力を小さくす
ることができる。また、各領域A、C、D、Eでは伝熱
管以外のスペースが広く取れるので、上に床板(フロー
リング)をくぎ等で止める場合にも、謝って温水パイプ
14を破損することを防止できる。
【0035】往路管14aと復路管14bとは、第1乃
至第3循環領域C、D、Eでは、所定の距離S1を介し
て配置されているが、往路管14aに導入された温水温
度の高い導出入領域Aでは、往路管14aと復路管14
bとの間の距離S2が、S1よりも狭い寸法で配置され
ている。従って、導出入領域Aでは、温水温度の高い往
路管14aと、循環後に放熱されて温水温度が低くなっ
た復路管14bとの間における熱移動により両者の温度
差の均衡を図ることができ、隣あう往路管14aと復路
管14bとの温度むらを緩和している。更に、往路管1
4aの温水熱が復路管14bに吸熱して両方の管の温度
むらを緩和している。結果的に全体として、導出入領域
Aにおける極端な高温を防止し、更に、導出入領域Aと
循環領域Bとにおける温度むらをも緩和するものであ
る。特に、各領域A、C、D、Eでは往路管14aと復
路管14bとは対向流となるので熱交換効率が向上す
る。
【0036】次に、マット12に支持される温水パイプ
14と、アルミ箔18との接触面積について説明する。
【0037】マット12には、温水パイプ14を埋め込
んで支持する溝41が温水パイプ14の配置に沿って形
成されている。この溝41は、図3に示すように、入口
部13a付近における導出入領域A及び第1循環領域C
の往路管14aでは深さH1を有しており、第2及び第
3循環領域D、Eにおける往路管14a及び復路管14
bでは深さH1よりも浅い深さH2を有しており、出口
部13b付近における導出入領域A及び第1循環領域の
復路管14bでは、深さH2よりも浅い深さH3を有し
ており、温水の入口部13aからの距離が遠くなる温水
パイプ14の部位に応じて溝41の深さを浅くしてい
る。このように、溝の深さを変えることによって、マッ
ト12上に載置されたアルミ箔18との接触面積を変え
ており、溝41の深さが浅いほど接触面積を大きくする
ものである。つまり、溝41の深さは、H1>H2>H
3の関係になっている。
【0038】即ち、図4に、導出入領域A及び第1循環
領域Cにおける往路管14aの配置状態を示すように、
マット12の溝41の深さH1は、往路管14aがマッ
ト12の表面よりも下に埋め込まれる深さである。マッ
ト12の表面に配置されたアルミ箔18は、溝41に凹
み状に湾曲しており湾曲した一部が温水パイプの往路管
14aと接触している。従って、アルミ箔18と往路管
14aとの接触面積は小さい範囲に限られている。ま
た、アルミ箔18のマット12側面の面には、一面に接
着材42が塗られており、アルミ箔18と往路管14a
との接触面は確実に密着させており、接触面積を確保し
ている。尚、深さH1は、特に限定されないが、温水パ
イプの外径が、例えば7.2mmの場合に、8乃至10mm
が好ましい。
【0039】次に、図5に、第2循環領域D及び第3循
環領域Eにおける往路管14a及び復路管14bの配置
状態を示すように、かかる領域における溝41の深さH
2は、往路管14a及び復路管14bの側面がマット1
2の表面付近に位置する深さである。これにより、図5
に示すように、マット12の表面に配置されたアルミ箔
18は、図4に示す状態よりも広い範囲で往路管14a
及び復路管14bと接触している。従って、アルミ箔1
8と往路管14aとの接触面積は、図4に示す領域A及
びCの往路管よりも大きい。この場合、深さH2は、7
乃至8mmが好ましい。
【0040】図6に、第2循環領域C及び導出入領域A
における復路管14aの配置状態を示すように、かかる
領域における溝41の深さH3は、復路管14bの側面
がマット12の表面よりも突出する深さである。これに
より、図6に示すように、マット12の表面に配置され
たアルミ箔18は、復路管14bの突出した側面を覆う
ように接触して、図5に示す状態よりも広い範囲で接触
する。従って、アルミ箔18との接触面積は、上述した
図4及び図5に示す状態よりも広くなる。この場合、深
さH3は、5乃至7mmが好ましい。尚、図6に示す配置
状態では、復路管14bは、マット12の表面から突出
しているが、床下に設置後は、マット12が弾力性を有
するので、マット12に向けて圧せられて、マット12
の表面は略平坦な状態に維持される。
【0041】即ち、温水の温度の異なる温水パイプ14
の部位に応じて、アルミ箔18の接触面積を調整して、
熱移動量を変えるものであり、簡易な構成で、温度むら
を緩和する構成となっている。
【0042】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0043】図示しない温水器から供給された高温の温
水は、ヘッダー15の入口部13aから温水パイプ14
の往路管14aに流入される。温水の熱は熱伝導により
アルミ箔18を介して室内の床に向けてしだいに発散さ
れ、各領域A、C、D、Eを通過した後、第3循環領域
Eで復路管14bを流れ、出口部13bから導出され
る。
【0044】一方、入口部13aから導入された温水
は、導入部付近では高い温度を有するから、放熱量も多
い。しかし、温水パイプ14を通過中に次第にその温度
が低下して、例えば、入口部と出口部とでは通常約5℃
程度の温度差を生じている。従って、温水パイプの箇所
によっては温水の温度差により、温度むらが生じようと
する。しかし、図4に示すように、温水温度が高い導出
入領域A及び第1循環領域Cの往路管14aの部位で
は、アルミ箔18との接触面積が小さいので、熱移動量
が小さい。従って、この部位での放熱量が少ない。
【0045】図5に示す第2循環領域D及び第3循環領
域Eの往路管14a及び復路管14bの部位、即ち、温
水パイプ14の中間の部位では、アルミ箔18との接触
面積を、図4に示す導入部位よりも広くしているので、
それよりも熱移面積が大きい。従って、導入部よりも温
度の低下した部位での熱移動面積を大きくとっており、
図4に示す導入部付近に近似した放熱量を得ることがで
きる。
【0046】図6に示す第1循環領域D及び導出入領域
A復路管14bの部位、即ち、温水パイプ14の導出部
付近の部位では、アルミ箔18との接触面積を、最も広
くしている熱移面積が最も大きい。従って、温水の温度
が最も低下した部位での熱移動面積を大きくとってお
り、図4及び図5に示す部位に近似した放熱量を得るこ
ができる。
【0047】即ち、本実施の形態によれば、温水の温度
に応じてアルミ箔18との接触面積を調整しているか
ら、各部位で略近似した放熱量に調節でき、温度むらを
緩和している。
【0048】本発明は上述した実施例に限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例
えば、熱媒体として温水を例に用いて説明したが、これ
に限らず、冷水や気体または他の熱媒体を用いるもので
あっても同様な効果を得ることができる。
【0049】また、アルミ箔18と温水パイプとの接触
面積は、温水パイプを支持するマットの溝の深さに限ら
ず、アルミ箔18と温水パイプとの間に断熱材を介在さ
せたり、アルミ箔18の一部を切り欠いて実質的に接触
する部分を調節する方法であってもよい。
【0050】更に、温水マット11は、床に配置される
床暖房装置に限らず、天井や壁等に配置されるものであ
ってもよい。天井に設置する際には、熱を伝える空間は
室内のみに限らず、その裏側である屋根裏側に設けるよ
うにして、暖房装置としてでなく、屋根裏の結露を防止
する装置等として構成することもできる。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、熱媒体
の放熱温度の異なる伝熱管の部位に応じて、熱移動部材
との接触面積を調整する構成であるから、簡易な構成
で、温度むらを緩和する。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、熱媒体の
入口部側では熱媒体の温度差が大きく、出口部側では熱
媒体の温度差が小さいことから、入口部側に比較して出
口部側の接触面積を広くして放熱量を調節し、温度むら
を緩和する。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、伝熱管を
支持する溝の深さを変えて、支持部材上に載置された金
属箔との接触面積を変え構成であるから、溝の深さを変
えるだけで、簡単に温度むらを緩和できる。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、熱媒体の
温度差が大きい熱媒体の入口部側の溝を深くして熱移動
部材との接触面積を小さくし、熱媒体の温度差が小さい
出口部側の溝を浅くするという簡単な構成で、具体的に
温度むらを緩和する。
【0055】請求項5に記載の発明は、熱移動部材と伝
熱管とを接着材で確実に接着して、所定の接触面積を確
保できる。
【0056】請求項6に記載の発明によれば、導出入領
域では、熱媒体温度の温度差が大きい往路管と、すでに
熱交換されて熱媒体温度の温度差が小さい復路管との間
隔を狭くして熱移動により両者の温度差の均衡を図って
いるので、更に、隣あう往路管と復路管とにおける温度
むらを緩和する。従って、接触面積の変化との相乗効果
により、更に温度むらを緩和する。
【0057】請求項7に記載の発明によれば、上述の効
果に加えて、一対の往路管と復路管との2本の管を配置
するという構成であるから、伝熱管の配管が少なくて済
み、部品点数の削減と、コストダウンが図れ、更に、全
体として伝熱管の距離も短くなるので、伝熱管を流れる
熱媒体の圧力損失が少ない。また、各領域では伝熱管の
スペースが少ないので、例えばクギ打ち等による設置作
業時に伝熱管が邪魔になることが少ない。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる床暖房装置の一部
を切断して示す斜視図である。
【図2】図1に示す温水パイプの配管状態を模式的に示
す平面図である。
【図3】図2のGーG線における断面図である。
【図4】図3に示すA、C領域における温水パイプの配
管状態を拡大して示す断面図である。
【図5】図3に示すD、E領域における温水パイプの配
管状態を拡大して示す断面図である。
【図6】図3に示すA、C領域における温水パイプの配
管状態を拡大して示す断面図である。
【図7】従来の暖房装置の構造を示す平面図である。
【符号の説明】
10 床暖房装置(温度調節装置) 11 温水マット 14 温水パイプ(伝熱管) 13a 入口部 13b 出口部 14a 往路管 14b 復路管 18 アルミ箔(熱移動部材) 41 溝 H1、H2、H3 溝の深さ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部材に支持された伝熱管に熱媒体を
    循環させるとともに伝熱管に接触して放熱又は吸熱する
    熱移動部材を備えて、周囲温度を調節する温度調節装置
    において、 前記伝熱管の部位に応じて、前記熱移動部材と前記伝熱
    管との接触面積を変えたことを特徴とする温度調節装
    置。
  2. 【請求項2】 前記伝熱管の部位における熱移動部材と
    の接触面積は、熱媒体が導入される入口部側よりも出口
    部の方が広いことを特徴とする請求項1に記載の温度調
    節装置。
  3. 【請求項3】 前記伝熱管は支持部材に形成された溝に
    配置されており、前記熱移動部材は、前記支持部材上に
    配置された金属箔であり、伝熱管の部位に応じて前記溝
    の深さを変えたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の温度調節装置。
  4. 【請求項4】 前記溝は、伝熱管における熱媒体の入口
    部側が深く出口部側が浅く形成されていることを特徴と
    する請求項3に記載の温度調節装置。
  5. 【請求項5】 前記熱移動部材には、伝熱管側の面に接
    着剤層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の温度調節装置。
  6. 【請求項6】 前記伝熱管は、熱媒体を導入する入口部
    を有する往路管と、出口部を有する復路管とから構成さ
    れており、前記入口部と前記出口部とが配置された導出
    入領域における往路管と復路管との間隔が、導出入領域
    以外の領域である循環領域における往路管と復路管との
    間隔よりも狭く設定されていることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載の温度調節装置。
  7. 【請求項7】 前記導出入領域及び前記循環領域には、
    一対の往路管と復路管とが配置されていることを特徴と
    する請求項6に記載の温度調節装置。
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