JPH10121219A - 潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼板

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JPH10121219A
JPH10121219A JP27622296A JP27622296A JPH10121219A JP H10121219 A JPH10121219 A JP H10121219A JP 27622296 A JP27622296 A JP 27622296A JP 27622296 A JP27622296 A JP 27622296A JP H10121219 A JPH10121219 A JP H10121219A
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JP
Japan
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steel sheet
water
weldability
lubricity
dispersed wax
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JP27622296A
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Inventor
Shiro Fujii
史朗 藤井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な脱脂性、溶接性を有しつつ潤滑性を大
幅に改善した合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供する。 【解決手段】 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面に水分
散性ワックスを0.1〜1.0(g/m2 )付着させる
ことにより、また、該水分散性ワックスの付着状態を皮
膜ではなく粒子として離散的に付着させ、かつ粒子の大
きさが5μm以下とすることにより達成される。 【効果】 本発明によって、良好な脱脂性、溶接性を有
しつつ潤滑性を大幅に改善した合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用、家電
用、建材用等に使用される合金化溶融亜鉛めっき鋼板の
中で、特にプレス成形加工、曲げ加工、ロールフォーミ
ング加工等の際に潤滑性が良好で、かつ脱脂性、溶接性
も必要とされる部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は優れ
た塗装後耐食性、溶接性を有することから、自動車、家
電、建材等に広範に使用されている。しかし、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板は、めっき層の加工性が十分とはいい
難く、例えば、プレス成形時にめっき層が素材の変形に
追従できずに粉末状また箔状に剥離して、プレス成形時
の押し疵や、金属表面とめっき表面が凝着して鋼板表面
の潤滑性が低下しプレス割れ等の問題を生じる。
【0003】そこで、このような問題に対し従来より種
々の対策が提案されている。例えば、特開昭58−73
498号公報のようにめっき層の鉄濃度を制御する方法
が提案されている。めっき層のFe濃度を高くすると潤
滑性が良好となるが、めっき層がプレス成形時に粉末状
に剥離し易くなる。めっき層のFe濃度を低くするとそ
の逆になる。両方の性能を満足させるためには、めっき
層のFe濃度をある特定の範囲に制御する必要が生じ安
定的に製造することが難しくなる。
【0004】他に有機皮膜を施した鋼板が提案されてい
るが、性能改善効果は十分に得られるが製造コスト高と
なり問題がある。めっき表面に油性ワックスを塗布した
鋼板が提案されているが脱脂性が大幅に低下するという
問題がある。特公平2−305950号公報には、脱脂
性を改善するため水溶性ワックスを塗布する方法が提案
されているが、水溶性ワックスの場合、一度乾燥させて
表面に皮膜を形成すると、脱脂性及び溶接性が低下する
問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理における問題点
を解決するためになされたものであり、合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の潤滑性、脱脂性が良好な合金化溶融亜鉛め
っき鋼板を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】これら課題を解決するた
めに、本発明は以下に示す皮膜構成、特徴を持つ合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を提供する。即ち、 (1)合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面に水分散性ワッ
クスが0.1〜1.0g/m2 付着していることを特徴
とする潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛
めっき鋼板。 (2)水分散性ワックスの付着状態が皮膜ではなく粒子
として離散的に表面に付着しかつ、粒子の大きさが5μ
m以下であることを特徴とする前記(1)記載の潤滑
性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼板
にある。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明での合金化溶融亜鉛めっき鋼板とは、連続式溶融亜
鉛めっき設備で溶融亜鉛めっき後加熱合金化処理を施し
めっき層の亜鉛と鉄を合金化させた鋼板である。合金化
溶融亜鉛めっき鋼板の表面に水分散ワックスを付着させ
る。鋼板表面への水分散ワックスの付着処理方法は、ロ
ールコーター方式、スプレー若しくは浸漬後のリンガー
ロール方式,若しくはエアーナイフ方式、水分散ワック
スを噴霧する方式等で行う。塗布後の乾燥は、自然乾
燥、熱風乾燥等で行うとよく、乾燥条件は特に規制され
るものではないがワックスの軟化点温度以下で行うとよ
い。
【0008】水分散ワックスはプレス成形時に鋼板と金
型表面間に入り潤滑性を改善する。付着量は0.1〜
1.0g/m2 とする。その理由は、0.1g/m2
り少ないと潤滑性能改善効果が発揮されず、1.0g/
2 を超えると、鋼板表面が白色に変化し外観不良とな
るからである。また、水分散ワックスの合金化溶融亜鉛
めっき鋼板表面への付着状態を皮膜ではなく、離散的に
付着させる。離散的付着により連続皮膜と比較した場
合、溶接工程でのめっき表面と溶接電極間の通電抵抗増
加を防止し溶接性低下を防止することができる。また脱
脂処理工程で水分散ワックスの除去性を改善し脱脂性低
下を防止することができる。
【0009】水分散ワックスの個々の粒子の大きさは5
μm以下とする。その理由は、5μmを超えるとプレス
成形時、合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面と金型表面の間
に水分散性ワックスが入りにくくなり潤滑性能改善効果
が低下するためである。水分散ワックスの形状は特に規
制するものではないが、球形状であることが好ましい。
板形状の場合と比較して、脱脂性、溶接性低下の原因と
なるめっき表面での連続皮膜形成が生じにくくなる。水
分散ワックスは、ポリオレフィン樹脂、エチレン系不飽
和カルボン酸、若しくは変成ポリオレフィン、界面活性
剤等を原料とし、乳化剤を使用せずに低分子量ポリオレ
フィンを水分散させて作成する。
【0010】
【発明の実施の形態】連続式溶融亜鉛めっき鋼板製造ラ
インで製造した合金化溶融亜鉛めっき鋼板を使用した。
本発明例として前記鋼板表面に三井石油化学製の水分散
性ワックス(商品名:ケミパールW)をスプレー処理し
その後リンガーロール絞り方式で塗布し60℃で乾燥さ
せた。比較例として合金化溶融亜鉛めっき鋼板に油溶性
ワックス及び水溶性ワックスを塗布した鋼板を製造し
た。製造した鋼板は、出光製の防錆油(商品名:Z3)
を塗油後、潤滑性、脱脂性、溶接性を評価した。各々の
評価条件は以下の通り。
【0011】潤滑性は図1に示す平板摺動試験に動摩擦
係数を評価した。防錆油のみを塗油した合金化溶融亜鉛
めっき鋼板は動摩擦係数約0.16を示す。潤滑性の合
格基準は0.15以下である。脱脂性は1リットルビー
カーに日本パーカー製の脱脂剤(商品名:PB446
0)を調合攪拌させた後、150mm×70mmの鋼板
を40℃、2分間浸漬し、水洗30秒後垂直たてかけ1
0秒時点での水濡れ面積率を評価した。防錆油のみを塗
油した合金化溶融亜鉛めっき鋼板は水濡れ面積率90〜
100%を示す。脱脂性の合格基準は水濡れ面積率90
%以上である。
【0012】溶接性は、溶融電極CF型先端径6mm、
加圧力200kgf、溶接電流10kAの条件で鋼板を
2枚重ねして連続スポット溶接を行い、鋼板間に形成す
る溶接ナゲットの大きさが3.57mm以下となるまで
の連続打点数を測定した。防錆油のみを塗油した合金化
溶融亜鉛めっき鋼板は連続打点数最低5000点以上を
示す。従って、溶接性の合格基準は連続打点数5000
点以上である。その結果を表1に示す。本発明の鋼板は
何れの性能も良好な成績を示しているのに対し、比較例
の鋼板は潤滑性もしくは脱脂性、溶接性に問題を生じて
いる。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明によれば合
金化溶融亜鉛めっき鋼板は、脱脂性、溶接性を有しつ
つ、潤滑性を大幅に改善することができる。これによ
り、自動車のプレス成形性不良問題を解決することがで
き、工業的に大きな効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】平板摺動試験に用いられる装置の説明図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面に水分
    散性ワックスが0.1〜1.0g/m2 付着しているこ
    とを特徴とする潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化
    溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 水分散性ワックスの付着状態が皮膜では
    なく粒子として離散的に表面に付着しかつ、粒子の大き
    さが5μm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛めっき
    鋼板。
JP27622296A 1996-10-18 1996-10-18 潤滑性、脱脂性、溶接性に優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼板 Withdrawn JPH10121219A (ja)

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