JPH10121183A - セラミック結合立方晶窒化ホウ素成形体 - Google Patents
セラミック結合立方晶窒化ホウ素成形体Info
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- JPH10121183A JPH10121183A JP9176664A JP17666497A JPH10121183A JP H10121183 A JPH10121183 A JP H10121183A JP 9176664 A JP9176664 A JP 9176664A JP 17666497 A JP17666497 A JP 17666497A JP H10121183 A JPH10121183 A JP H10121183A
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- C04B35/515—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
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- C04B2235/402—Aluminium
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Abstract
(57)【要約】
【課題】優れた機械加工能力及び切削能力を有するセラ
ミック結合cBN成形体を提供する。 【解決手段】成形体は、cBN、セラミック粉末、及び
包晶的に融解する合金(たとえば、金属アルミナイド合
金)を混合して成るものである。セラミック成分につい
て好適な粒度範囲が存在し、cBN粒度のほぼ1/3 〜2/
3 の範囲内の粒子を使用すれば、鉄系金属に対して優れ
た機械加工能力及び切削能力を有する改良されたcBN
成形体が得られる。約4ミクロン未満のcBN粒度及び
約2ミクロン未満のセラミック粉末粒度を使用すること
が特に好ましい。
ミック結合cBN成形体を提供する。 【解決手段】成形体は、cBN、セラミック粉末、及び
包晶的に融解する合金(たとえば、金属アルミナイド合
金)を混合して成るものである。セラミック成分につい
て好適な粒度範囲が存在し、cBN粒度のほぼ1/3 〜2/
3 の範囲内の粒子を使用すれば、鉄系金属に対して優れ
た機械加工能力及び切削能力を有する改良されたcBN
成形体が得られる。約4ミクロン未満のcBN粒度及び
約2ミクロン未満のセラミック粉末粒度を使用すること
が特に好ましい。
Description
【0001】本発明は、機械加工工具、研磨材、線引ダ
イス、摩耗部品、放熱体などとして使用するためのセラ
ミック結合立方晶窒化ホウ素(cBN)成形体に関する
ものである。更に詳しく言えば、本発明はcBN、セラ
ミック粉末、及び包晶的に融解する合金(たとえば、金
属アルミナイド合金)を混合して成る改良された成形体
に関する。かかる成形体は、特に鉄系金属に対して使用
した場合、現在入手し得る製品に比べてより優れた機械
加工能力及び切削能力を有する。
イス、摩耗部品、放熱体などとして使用するためのセラ
ミック結合立方晶窒化ホウ素(cBN)成形体に関する
ものである。更に詳しく言えば、本発明はcBN、セラ
ミック粉末、及び包晶的に融解する合金(たとえば、金
属アルミナイド合金)を混合して成る改良された成形体
に関する。かかる成形体は、特に鉄系金属に対して使用
した場合、現在入手し得る製品に比べてより優れた機械
加工能力及び切削能力を有する。
【0002】
【発明の背景】窒化ホウ素に関しては、3種の結晶形態
が知られている。それらは、(1) 黒鉛に類似した構造を
有する軟質の黒鉛型形態である六方晶窒化ホウ素(hB
N)、(2) 六方晶ダイヤモンドに類似した硬質の六方晶
形態であるウルツ鉱型窒化ホウ素(wBN)、及び(3)
立方晶ダイヤモンドに類似した硬質の閃亜鉛鉱型形態で
ある立方晶窒化ホウ素(cBN)の3種である。これら
3種の窒化ホウ素結晶構造は、一連の薄板又は原子層の
堆積により形成されるものとして描写することができ
る。米国特許第4188194号明細書の図1a〜1c
には、これら3種の結晶構造が一層詳しく示されてい
る。hBN結晶においては、互いに結合された窒素及び
ホウ素原子は同一平面内にあつて、堆積層を成してい
る。密度のより高いcBN結晶構造においては、堆積層
中の原子が平面外にずれて配置されている。その上、h
BN結晶においては層同士が[001]方向に沿って堆
積されているのに対し、cBN結晶においては層同士が
[111]方向に沿って堆積されている。更にまた、h
BN結晶の層中における原子間の結合は主として強い共
有結合型のものであるが、層同士は弱いファンデルワー
ルス力によって結合されている。cBN結晶において
は、各々の原子とそれに隣接する4個の原子との間には
主として強い共有結合型の四面体結合が形成されてい
る。
が知られている。それらは、(1) 黒鉛に類似した構造を
有する軟質の黒鉛型形態である六方晶窒化ホウ素(hB
N)、(2) 六方晶ダイヤモンドに類似した硬質の六方晶
形態であるウルツ鉱型窒化ホウ素(wBN)、及び(3)
立方晶ダイヤモンドに類似した硬質の閃亜鉛鉱型形態で
ある立方晶窒化ホウ素(cBN)の3種である。これら
3種の窒化ホウ素結晶構造は、一連の薄板又は原子層の
堆積により形成されるものとして描写することができ
る。米国特許第4188194号明細書の図1a〜1c
には、これら3種の結晶構造が一層詳しく示されてい
る。hBN結晶においては、互いに結合された窒素及び
ホウ素原子は同一平面内にあつて、堆積層を成してい
る。密度のより高いcBN結晶構造においては、堆積層
中の原子が平面外にずれて配置されている。その上、h
BN結晶においては層同士が[001]方向に沿って堆
積されているのに対し、cBN結晶においては層同士が
[111]方向に沿って堆積されている。更にまた、h
BN結晶の層中における原子間の結合は主として強い共
有結合型のものであるが、層同士は弱いファンデルワー
ルス力によって結合されている。cBN結晶において
は、各々の原子とそれに隣接する4個の原子との間には
主として強い共有結合型の四面体結合が形成されてい
る。
【0003】ある種の窒化ホウ素を別種の窒化ホウ素に
変換すること(たとえば、hBNをcBNの単結晶粒子
及び多結晶質粒子に変換すること)も公知である。米国
特許第2947617号明細書中には、特定の添加剤の
存在下で六方晶窒化ホウ素を非常に高い圧力及び温度に
暴露することによって立方晶窒化ホウ素を製造する方法
が記載されている。その場合の圧力及び温度は、窒化ホ
ウ素の状態図によって規定された立方晶窒化ホウ素安定
域内のものである。高温高圧状態を解除した後に立方晶
窒化ホウ素が回収される。添加剤又は触媒は、たとえ
ば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スズ、鉛、アン
チモン、及びこれらの金属の窒化物から成る群より選ば
れる。なお、立方晶窒化ホウ素安定域は米国特許第29
47617号明細書の図1の状態図中において平衡線よ
りも上方に示された領域である。
変換すること(たとえば、hBNをcBNの単結晶粒子
及び多結晶質粒子に変換すること)も公知である。米国
特許第2947617号明細書中には、特定の添加剤の
存在下で六方晶窒化ホウ素を非常に高い圧力及び温度に
暴露することによって立方晶窒化ホウ素を製造する方法
が記載されている。その場合の圧力及び温度は、窒化ホ
ウ素の状態図によって規定された立方晶窒化ホウ素安定
域内のものである。高温高圧状態を解除した後に立方晶
窒化ホウ素が回収される。添加剤又は触媒は、たとえ
ば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スズ、鉛、アン
チモン、及びこれらの金属の窒化物から成る群より選ば
れる。なお、立方晶窒化ホウ素安定域は米国特許第29
47617号明細書の図1の状態図中において平衡線よ
りも上方に示された領域である。
【0004】3種の窒化ホウ素のうち、高圧型の窒化ホ
ウ素(cBN)が商業的に最も重要なものである。cB
Nよりも硬い物質はダイヤモンドのみであるが、ダイヤ
モンドはある種の物質と反応するから、cBNは機械加
工工具などをはじめとする多種多様の用途において使用
されてきた。多結晶質cBNは、たとえば、ダイヤモン
ドと鉄との反応が問題となる鉄系金属の高速機械加工に
とって有用である。かかるcBN工具(しばしば「cB
N成形体」とよばれる)は、優れた耐摩耗性、優れた熱
安定性、高い熱伝導率、良好な耐衝撃性、及び工作物に
対する小さい摩擦係数を有している。
ウ素(cBN)が商業的に最も重要なものである。cB
Nよりも硬い物質はダイヤモンドのみであるが、ダイヤ
モンドはある種の物質と反応するから、cBNは機械加
工工具などをはじめとする多種多様の用途において使用
されてきた。多結晶質cBNは、たとえば、ダイヤモン
ドと鉄との反応が問題となる鉄系金属の高速機械加工に
とって有用である。かかるcBN工具(しばしば「cB
N成形体」とよばれる)は、優れた耐摩耗性、優れた熱
安定性、高い熱伝導率、良好な耐衝撃性、及び工作物に
対する小さい摩擦係数を有している。
【0005】一層詳しく述べれば、成形体はダイヤモン
ドやcBNのごとき研磨材粒子の焼結された多結晶質塊
状体から成る一体結合構造物として特徴づけることがで
きる。かかる成形体は結合母材又は第2相を使用せずに
自己結合させることもできるが、米国特許第40639
09及び4601423号明細書中に記載されているご
とく、コバルト、鉄、ニッケル、白金、チタン、クロ
ム、タンタルあるいはそれらの合金又は混合物のごとき
金属から通例成る適当な結合母材を使用することが一般
に好ましい。通例は約10〜30容量%の量で使用され
る結合母材は、更に再結晶用又は成長用触媒(たとえ
ば、cBNに対してはアルミニウム、またダイヤモンド
に対してはコバルト)を含有していてもよい。
ドやcBNのごとき研磨材粒子の焼結された多結晶質塊
状体から成る一体結合構造物として特徴づけることがで
きる。かかる成形体は結合母材又は第2相を使用せずに
自己結合させることもできるが、米国特許第40639
09及び4601423号明細書中に記載されているご
とく、コバルト、鉄、ニッケル、白金、チタン、クロ
ム、タンタルあるいはそれらの合金又は混合物のごとき
金属から通例成る適当な結合母材を使用することが一般
に好ましい。通例は約10〜30容量%の量で使用され
る結合母材は、更に再結晶用又は成長用触媒(たとえ
ば、cBNに対してはアルミニウム、またダイヤモンド
に対してはコバルト)を含有していてもよい。
【0006】cBN成形体は、クラスタ成形体又は複合
成形体として使用されるか、あるいは粒子を凝集させた
り工具本体に結合したりして成る研磨材工具として使用
されるのが通例である。成形体中においては、研磨材粒
子は通例は自己結合状態で互いに化学結合している。ま
た、金属、樹脂又はビトリファイド母材(たとえば、ニ
ッケル又はフェノール樹脂)中において個々の立方晶窒
化ホウ素粒子を物理的に結合することにより、砥石車の
ごとき研磨材工具が形成される。個々のcBN研磨材粒
子はまた、研磨材工具中への組込みに先立ち、Ni、C
o、Cu及びTiのごとき金属、Ni−Al及びNi−
Bのごとき金属間化合物、並びにセラミック複合材料に
よって被覆されることもある。
成形体として使用されるか、あるいは粒子を凝集させた
り工具本体に結合したりして成る研磨材工具として使用
されるのが通例である。成形体中においては、研磨材粒
子は通例は自己結合状態で互いに化学結合している。ま
た、金属、樹脂又はビトリファイド母材(たとえば、ニ
ッケル又はフェノール樹脂)中において個々の立方晶窒
化ホウ素粒子を物理的に結合することにより、砥石車の
ごとき研磨材工具が形成される。個々のcBN研磨材粒
子はまた、研磨材工具中への組込みに先立ち、Ni、C
o、Cu及びTiのごとき金属、Ni−Al及びNi−
Bのごとき金属間化合物、並びにセラミック複合材料に
よって被覆されることもある。
【0007】研磨材工具はまた、好ましくはcBN表面
に通常の前処理を施した後、通常の電気めっき技術によ
り工具本体の表面に対してcBN研磨材を直接に結合す
ることによっても得ることができる。なお、米国特許第
3136615及び3233988号明細書中には、あ
る種のクラスタ成形体及びそれらの製造方法が詳しく記
載されている。また、米国特許第3743489及び3
767371号明細書中には、ある種の複合成形体及び
それらの製造方法が詳しく記載されている。また、米国
特許第3081161、2137200、233404
8及び4549372号明細書中には、凝集粒子から成
る研磨材工具及びそれらの製造方法の実例が記載されて
いる。
に通常の前処理を施した後、通常の電気めっき技術によ
り工具本体の表面に対してcBN研磨材を直接に結合す
ることによっても得ることができる。なお、米国特許第
3136615及び3233988号明細書中には、あ
る種のクラスタ成形体及びそれらの製造方法が詳しく記
載されている。また、米国特許第3743489及び3
767371号明細書中には、ある種の複合成形体及び
それらの製造方法が詳しく記載されている。また、米国
特許第3081161、2137200、233404
8及び4549372号明細書中には、凝集粒子から成
る研磨材工具及びそれらの製造方法の実例が記載されて
いる。
【0008】多くの用途にとっては、成形体を支持体材
料に結合することによって積層体又は支持成形体を形成
することが好ましい。通例、支持体材料としては焼結金
属炭化物が使用されるが、かかる焼結金属炭化物はたと
えば炭化タングステン、炭化チタン又は炭化炭化タンタ
ルの粒子又はそれらの混合物を約6〜約25重量%の結
合剤(たとえば、コバルト、ニッケル又は鉄のごとき金
属あるいはそれらの混合物又は合金)で互いに結合した
ものから成っている。たとえば米国特許第338142
8、3852078及び3876751号明細書中に示
されている通り、成形体及び支持成形体は切削工具や目
直し工具用の部品又は素材、ドリルビット、あるいは摩
耗部品又は摩耗面として様々な用途のために使用されて
きた。
料に結合することによって積層体又は支持成形体を形成
することが好ましい。通例、支持体材料としては焼結金
属炭化物が使用されるが、かかる焼結金属炭化物はたと
えば炭化タングステン、炭化チタン又は炭化炭化タンタ
ルの粒子又はそれらの混合物を約6〜約25重量%の結
合剤(たとえば、コバルト、ニッケル又は鉄のごとき金
属あるいはそれらの混合物又は合金)で互いに結合した
ものから成っている。たとえば米国特許第338142
8、3852078及び3876751号明細書中に示
されている通り、成形体及び支持成形体は切削工具や目
直し工具用の部品又は素材、ドリルビット、あるいは摩
耗部品又は摩耗面として様々な用途のために使用されて
きた。
【0009】本明細書中に記載されるような種類の多結
晶質成形体及び支持成形体を製造するための基本的な方
法に従えば、米国特許第2947611、294124
1、2941248、3609818、376737
1、4289503、4673414及び495413
9号明細書中に詳しく記載されているような種類の高温
高圧装置の反応セル内に配置された保護遮蔽金属包囲体
の内部に結晶質研磨材粒子(たとえば、ダイヤモンド、
cBN又はそれらの混合物)の未焼結層が配置される。
晶質成形体及び支持成形体を製造するための基本的な方
法に従えば、米国特許第2947611、294124
1、2941248、3609818、376737
1、4289503、4673414及び495413
9号明細書中に詳しく記載されているような種類の高温
高圧装置の反応セル内に配置された保護遮蔽金属包囲体
の内部に結晶質研磨材粒子(たとえば、ダイヤモンド、
cBN又はそれらの混合物)の未焼結層が配置される。
【0010】ダイヤモンド又はcBN粒子の焼結が意図
される場合、かかる包囲体の内部には研磨材粒子と共に
金属触媒が配置されることがある。更にまた、研磨材粒
子を支持して支持成形体を形成するための焼結金属炭化
物の予備成形塊状体が配置されることもある。次いで、
反応セルの内容物が研磨材粒子の隣接した結晶粒間の結
合及び(所望ならば)焼結粒子と焼結金属炭化物支持体
との接合をもたらすのに十分なものとして選定された処
理条件に暴露される。かかる処理条件は、一般に、少な
くとも1300℃の温度及び少なくとも20キロバール
の圧力を約3〜120分間にわたって加えることから成
っている。
される場合、かかる包囲体の内部には研磨材粒子と共に
金属触媒が配置されることがある。更にまた、研磨材粒
子を支持して支持成形体を形成するための焼結金属炭化
物の予備成形塊状体が配置されることもある。次いで、
反応セルの内容物が研磨材粒子の隣接した結晶粒間の結
合及び(所望ならば)焼結粒子と焼結金属炭化物支持体
との接合をもたらすのに十分なものとして選定された処
理条件に暴露される。かかる処理条件は、一般に、少な
くとも1300℃の温度及び少なくとも20キロバール
の圧力を約3〜120分間にわたって加えることから成
っている。
【0011】多結晶質材料を製造するための出発原料と
してcBN結晶を使用することは、当業界において公知
である。cBNを適当な添加材と結合して多結晶cBN
成形体を作る方法は米国特許第4647546号に記載
されている。cBN及びhBNの両者を出発原料として
使用して多結晶質cBN形成することも当業界において
公知である。cBN結晶及びhBNの両者を出発原料と
して使用する場合、明らかにcBN結晶は高温高圧焼結
に際して多結晶質cBNの生成を容易にするための核生
成部位を提供する。
してcBN結晶を使用することは、当業界において公知
である。cBNを適当な添加材と結合して多結晶cBN
成形体を作る方法は米国特許第4647546号に記載
されている。cBN及びhBNの両者を出発原料として
使用して多結晶質cBN形成することも当業界において
公知である。cBN結晶及びhBNの両者を出発原料と
して使用する場合、明らかにcBN結晶は高温高圧焼結
に際して多結晶質cBNの生成を容易にするための核生
成部位を提供する。
【0012】アルミニウム含有物質はある種の望ましい
性質を有するため、従来の成形体中において使用されて
きた。高温高圧条件下でcBNを結合するための助剤と
してアルミニウムを使用したcBN組成物は、ベル(Bel
l)の米国特許第3944398号明細書中に記載されて
いる。該米国特許は、ホウ化物、窒化物又はケイ化物の
耐火性物質から成る結合剤、及びアルミニウム、鉛、ス
ズ、マグネシウム、リチウム又はそれらの合金から成る
溶媒の使用を記載している。該米国特許の発明の好適な
実施の態様に従えば、耐火性物質として窒化ケイ素が使
用され、かつ溶媒としてアルミニウムが使用される。該
米国特許は、実質的に全てのアルミニウムが窒化ケイ素
と反応して窒化アルミニウムを生成すると述べている。
しかしながら、多量に存在する他の軟質材料はcBNの
結晶間結合を妨害する傾向を示し、それによって焼結c
BN成形体の耐摩耗性に悪影響を及ぼす。
性質を有するため、従来の成形体中において使用されて
きた。高温高圧条件下でcBNを結合するための助剤と
してアルミニウムを使用したcBN組成物は、ベル(Bel
l)の米国特許第3944398号明細書中に記載されて
いる。該米国特許は、ホウ化物、窒化物又はケイ化物の
耐火性物質から成る結合剤、及びアルミニウム、鉛、ス
ズ、マグネシウム、リチウム又はそれらの合金から成る
溶媒の使用を記載している。該米国特許の発明の好適な
実施の態様に従えば、耐火性物質として窒化ケイ素が使
用され、かつ溶媒としてアルミニウムが使用される。該
米国特許は、実質的に全てのアルミニウムが窒化ケイ素
と反応して窒化アルミニウムを生成すると述べている。
しかしながら、多量に存在する他の軟質材料はcBNの
結晶間結合を妨害する傾向を示し、それによって焼結c
BN成形体の耐摩耗性に悪影響を及ぼす。
【0013】多結晶質cBN成形体中に通例見出される
別の物質としては、コバルトがある。ウエダ(Ueda)の米
国特許第4619698号明細書中には、コバルト及び
ニッケルから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属
を含有する焼結cBNが開示されている。溶媒及び結合
剤として使用されたコバルトは、cBN成形体の焼結度
を向上させることが証明されている。その他の有用な金
属成分としては、鉄、ニッケル、白金、チタン、クロ
ム、タンタル、ジルコニウム、銅及びそれらの混合物が
挙げられる。
別の物質としては、コバルトがある。ウエダ(Ueda)の米
国特許第4619698号明細書中には、コバルト及び
ニッケルから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属
を含有する焼結cBNが開示されている。溶媒及び結合
剤として使用されたコバルトは、cBN成形体の焼結度
を向上させることが証明されている。その他の有用な金
属成分としては、鉄、ニッケル、白金、チタン、クロ
ム、タンタル、ジルコニウム、銅及びそれらの混合物が
挙げられる。
【0014】コバルトを含有するcBN成形体の好適な
製造方法は、結合剤としてコバルトを含有する焼結炭化
タングステン支持体上にcBNの出発原料の層を形成す
るというものである。かかる焼結炭化タングステン支持
体中のコバルト結合剤相は、コバルト、タングステン及
び炭素の合金(恐らくは約1320℃で融解する三元共
融合金)から成っている。焼結炭化タングステン支持体
と(たとえば)cBN結晶との複合物を高圧プレスの高
温高圧下で処理した場合、焼結炭化タングステン支持体
中のコバルト相は融解して窒化ホウ素層中に浸透し、そ
して多結晶質cBN成形体において要求される結晶間結
合の形成を容易にする。
製造方法は、結合剤としてコバルトを含有する焼結炭化
タングステン支持体上にcBNの出発原料の層を形成す
るというものである。かかる焼結炭化タングステン支持
体中のコバルト結合剤相は、コバルト、タングステン及
び炭素の合金(恐らくは約1320℃で融解する三元共
融合金)から成っている。焼結炭化タングステン支持体
と(たとえば)cBN結晶との複合物を高圧プレスの高
温高圧下で処理した場合、焼結炭化タングステン支持体
中のコバルト相は融解して窒化ホウ素層中に浸透し、そ
して多結晶質cBN成形体において要求される結晶間結
合の形成を容易にする。
【0015】焼結多結晶質cBN成形体の製造又は処理
自体に影響を与えるため、その他の添加剤が選択される
こともある。また、cBN成形体が焼結された後、たと
えば放電加工(EDM)により、使用すべき特定の切削
工具の所望寸法及び形状に合わせて該成形体を機械加工
することが必要となる場合も多い。多結晶質cBN成形
体及び支持成形体は、前述のごとき方法に従って製造さ
れる。とは言え、前述のごとき方法によってcBN成形
体を製造する際には、結晶質cBN層中に浸透させる金
属は必ずしもcBNの再結晶のための触媒又は溶媒であ
る必要はない。従って、コバルトはcBNの再結晶のた
めの触媒又は溶媒でないにもかかわらず、コバルト結合
炭化タングステン支持体から結晶質cBN層の間隙内に
コバルトを浸透させることによって多結晶質cBN成形
体を該支持体に接合することができる。この場合、間隙
内のコバルトは多結晶質cBN成形体と焼結炭化タング
ステン支持体との間の結合剤として働くのである。
自体に影響を与えるため、その他の添加剤が選択される
こともある。また、cBN成形体が焼結された後、たと
えば放電加工(EDM)により、使用すべき特定の切削
工具の所望寸法及び形状に合わせて該成形体を機械加工
することが必要となる場合も多い。多結晶質cBN成形
体及び支持成形体は、前述のごとき方法に従って製造さ
れる。とは言え、前述のごとき方法によってcBN成形
体を製造する際には、結晶質cBN層中に浸透させる金
属は必ずしもcBNの再結晶のための触媒又は溶媒であ
る必要はない。従って、コバルトはcBNの再結晶のた
めの触媒又は溶媒でないにもかかわらず、コバルト結合
炭化タングステン支持体から結晶質cBN層の間隙内に
コバルトを浸透させることによって多結晶質cBN成形
体を該支持体に接合することができる。この場合、間隙
内のコバルトは多結晶質cBN成形体と焼結炭化タング
ステン支持体との間の結合剤として働くのである。
【0016】cBNを焼結するための高温高圧法は、c
BNが熱力学的に安定な相であるような条件下で実施さ
れる。このような条件下では、隣接したcBN結晶粒間
における結合が同様に達成されるものと推測される。か
かる成形体又は支持成形体の研磨材テーブル中における
cBN濃度は、少なくとも約50容量%であることが好
ましい。なお、cBN成形体及び支持成形体の製造方法
は米国特許第2947617、3136615、323
3988、3743489、3745623、3831
428、3918219、4188194、42895
03、4673414、4797326及び49541
39明細書中に一層詳しく記載されている。また、米国
特許第3767371号明細書中には、約70容量%以
上のcBN及び約30容量%以下の結合剤(たとえば、
コバルト)から成るcBN成形体の実例が開示されてい
る。かかる成形体は、ゼネラル・エレクトリック・カン
パニイ(General Electric Company)によりBZN600
0(登録商標)の名称で商業的に製造されている。
BNが熱力学的に安定な相であるような条件下で実施さ
れる。このような条件下では、隣接したcBN結晶粒間
における結合が同様に達成されるものと推測される。か
かる成形体又は支持成形体の研磨材テーブル中における
cBN濃度は、少なくとも約50容量%であることが好
ましい。なお、cBN成形体及び支持成形体の製造方法
は米国特許第2947617、3136615、323
3988、3743489、3745623、3831
428、3918219、4188194、42895
03、4673414、4797326及び49541
39明細書中に一層詳しく記載されている。また、米国
特許第3767371号明細書中には、約70容量%以
上のcBN及び約30容量%以下の結合剤(たとえば、
コバルト)から成るcBN成形体の実例が開示されてい
る。かかる成形体は、ゼネラル・エレクトリック・カン
パニイ(General Electric Company)によりBZN600
0(登録商標)の名称で商業的に製造されている。
【0017】また、出発原料としてcBNと共にhBN
を使用して成る同様な直接結合成形体もある。たとえば
米国特許第5271749号明細書中には、好ましくは
45〜65重量%のcBN、30〜45重量%のhB
N、及びコバルト相の融点よりも低い融点を有するコバ
ルトアルミナイドを含有する焼結多結晶質成形体が開示
されている。
を使用して成る同様な直接結合成形体もある。たとえば
米国特許第5271749号明細書中には、好ましくは
45〜65重量%のcBN、30〜45重量%のhB
N、及びコバルト相の融点よりも低い融点を有するコバ
ルトアルミナイドを含有する焼結多結晶質成形体が開示
されている。
【0018】本発明の成形体をはじめとする別種の成形
体は、前述のごとき成形体において見られる直接結合又
は結晶間結合に依存しない。その代り、かかる成形体は
金属若しくは合金、セラミック又はそれらの混合物から
成る第2相を有するダイヤモンド又はcBN粒子の多結
晶質塊状体から構成されている。かかる成形体の第2相
は結合剤として働く。80〜10容量%のcBN及び2
0〜90容量%の(化学量論的組成を有しないセラミッ
クを含めた)セラミック結合剤(たとえば、窒化チタ
ン)から成る米国特許第4334928号明細書中に記
載のごとき成形体は、セラミック結合成形体の実例と見
なすことができる。cBN/TiN成形体の別の実例と
しては、ゼネラル・エレクトリック・カンパニイにより
BZN8100(登録商標)の名称で商業的に製造され
ているものが挙げられる。
体は、前述のごとき成形体において見られる直接結合又
は結晶間結合に依存しない。その代り、かかる成形体は
金属若しくは合金、セラミック又はそれらの混合物から
成る第2相を有するダイヤモンド又はcBN粒子の多結
晶質塊状体から構成されている。かかる成形体の第2相
は結合剤として働く。80〜10容量%のcBN及び2
0〜90容量%の(化学量論的組成を有しないセラミッ
クを含めた)セラミック結合剤(たとえば、窒化チタ
ン)から成る米国特許第4334928号明細書中に記
載のごとき成形体は、セラミック結合成形体の実例と見
なすことができる。cBN/TiN成形体の別の実例と
しては、ゼネラル・エレクトリック・カンパニイにより
BZN8100(登録商標)の名称で商業的に製造され
ているものが挙げられる。
【0019】セラミック結合cBN成形体に関する特許
及び特許出願は数多く存在する。たとえば、30〜70
容量%のcBNと共に、IVB族、VB族及びVIB族金属
の炭化物、窒化物及びそれらの混合物から選ばれた連続
結合剤とアルミニウムとを含有して成る切削工具を開示
する日本国特許出願昭54−113987号、30〜8
0容量%のcBNを含有すると共に、残部がTi、Zr
又はHfの炭化物、窒化物又は炭窒化物、アルミニウ
ム、及びFe又はCu結合剤から成るような成形体を開
示する日本国特許出願昭54−171511号、20〜
80容量%のcBNを含有すると共に、残部がTiC及
び(又は)Ti(C,N)から選ばれたセラミック(化
学量論的組成を有しないセラミックを含む)とNi及び
Moとから成るような成形体を開示する日本国特許出願
昭54−332313号、30〜80容量%のcBNを
含有すると共に、残部がTi、Zr及びHfの炭化物、
窒化物及び炭窒化物、W、Al及びCuから選ばれるよ
うな成形体を開示する日本国特許出願昭55−9315
2号、30〜80モル%のcBNを含有すると共に、残
部がLi、Ca、Mg、Al、Si、Fe又はそれらの
合金を分散させたオキシ炭窒化チタン結合剤から成るよ
うな成形体を開示する日本国特許出願昭59−2418
27号、50〜75容量%のcBNを含有すると共に、
20〜30重量%のAl、チタン化合物及びWから成る
結合剤を含有するような成形体を開示する日本国特許出
願昭60−297545号、並びにTiC及び(又は)
TiCNとAl、Si、Li、Nb、Mo、Ni及び
(又は)Coから選ばれた金属とを含有する結合剤相中
に40〜95容量%のcBN及び(又は)wBNとダイ
ヤモンドとを含有して成る成形体を開示する日本国特許
出願昭61−32170号を参照されたい。なお、これ
らの引用例の中には、本発明の特異な成分の組合せ(す
なわち、cBN、セラミック、及び包晶的に融解する合
金の組合せ)は全く開示されていない。
及び特許出願は数多く存在する。たとえば、30〜70
容量%のcBNと共に、IVB族、VB族及びVIB族金属
の炭化物、窒化物及びそれらの混合物から選ばれた連続
結合剤とアルミニウムとを含有して成る切削工具を開示
する日本国特許出願昭54−113987号、30〜8
0容量%のcBNを含有すると共に、残部がTi、Zr
又はHfの炭化物、窒化物又は炭窒化物、アルミニウ
ム、及びFe又はCu結合剤から成るような成形体を開
示する日本国特許出願昭54−171511号、20〜
80容量%のcBNを含有すると共に、残部がTiC及
び(又は)Ti(C,N)から選ばれたセラミック(化
学量論的組成を有しないセラミックを含む)とNi及び
Moとから成るような成形体を開示する日本国特許出願
昭54−332313号、30〜80容量%のcBNを
含有すると共に、残部がTi、Zr及びHfの炭化物、
窒化物及び炭窒化物、W、Al及びCuから選ばれるよ
うな成形体を開示する日本国特許出願昭55−9315
2号、30〜80モル%のcBNを含有すると共に、残
部がLi、Ca、Mg、Al、Si、Fe又はそれらの
合金を分散させたオキシ炭窒化チタン結合剤から成るよ
うな成形体を開示する日本国特許出願昭59−2418
27号、50〜75容量%のcBNを含有すると共に、
20〜30重量%のAl、チタン化合物及びWから成る
結合剤を含有するような成形体を開示する日本国特許出
願昭60−297545号、並びにTiC及び(又は)
TiCNとAl、Si、Li、Nb、Mo、Ni及び
(又は)Coから選ばれた金属とを含有する結合剤相中
に40〜95容量%のcBN及び(又は)wBNとダイ
ヤモンドとを含有して成る成形体を開示する日本国特許
出願昭61−32170号を参照されたい。なお、これ
らの引用例の中には、本発明の特異な成分の組合せ(す
なわち、cBN、セラミック、及び包晶的に融解する合
金の組合せ)は全く開示されていない。
【0020】支持成形体について述べれば、米国特許第
4797326号明細書中に詳述されているごとく、多
結晶質研磨材層に対する支持体層の結合には、それぞれ
の層を構成する材料が相互作用を示す場合に結合線に沿
って生じる化学的成分に加えて物理的成分が関与するも
のと推測される。かかる結合の物理的成分は、焼結金属
炭化物支持体層に比べて多結晶質研磨材層の熱膨張率
(CTE)が相対的に小さい結果として生じることが判
明している。すなわち、支持成形体ブランクを高温高圧
処理条件から周囲条件にまで冷却した場合、支持体層は
残留引張応力を保持し、従ってその上に支持された多結
晶質成形体は半径方向圧縮荷重を受けることが認められ
ているのである。このような荷重は多結晶質成形体を圧
縮状態に維持し、それによって積層物の破壊靱性、衝撃
強さ及び剪断強さが改善される。
4797326号明細書中に詳述されているごとく、多
結晶質研磨材層に対する支持体層の結合には、それぞれ
の層を構成する材料が相互作用を示す場合に結合線に沿
って生じる化学的成分に加えて物理的成分が関与するも
のと推測される。かかる結合の物理的成分は、焼結金属
炭化物支持体層に比べて多結晶質研磨材層の熱膨張率
(CTE)が相対的に小さい結果として生じることが判
明している。すなわち、支持成形体ブランクを高温高圧
処理条件から周囲条件にまで冷却した場合、支持体層は
残留引張応力を保持し、従ってその上に支持された多結
晶質成形体は半径方向圧縮荷重を受けることが認められ
ているのである。このような荷重は多結晶質成形体を圧
縮状態に維持し、それによって積層物の破壊靱性、衝撃
強さ及び剪断強さが改善される。
【0021】ところで、支持成形体の商業的生産に際し
ては、高温高圧装置の反応セルから回収された製品又は
ブランクに様々な仕上操作が施されるのが通例である。
かかる仕上操作としては、(たとえば、放電加工又はレ
ーザによる)切削、フライス削り、及び(とりわけ)成
形体の外面から付着した遮蔽金属を除去するための研削
が挙げられる。かかる仕上操作はまた、cBN研磨材テ
ーブルの厚さ及び(又は)炭化物支持体の厚さに関する
製品規格を満足する円柱状などの形状に成形体を機械加
工するためにも使用される。研磨材層は実質的に一様な
厚さを有することが望ましい。なぜなら、ブランク上の
研磨材テーブルは使用者によって特定の用途に適合する
ように調整されたやや複雑な形状の最終製品(たとえ
ば、鋸歯状のくさび)に機械加工されることが多いから
である。ところで、かかる仕上操作中には、高温高圧処
理及び室温への冷却に際して既に温度サイクルに暴露さ
れたブランクの温度が研削又は切削操作の発熱効果のた
めに上昇する可能性のあることが認められよう。
ては、高温高圧装置の反応セルから回収された製品又は
ブランクに様々な仕上操作が施されるのが通例である。
かかる仕上操作としては、(たとえば、放電加工又はレ
ーザによる)切削、フライス削り、及び(とりわけ)成
形体の外面から付着した遮蔽金属を除去するための研削
が挙げられる。かかる仕上操作はまた、cBN研磨材テ
ーブルの厚さ及び(又は)炭化物支持体の厚さに関する
製品規格を満足する円柱状などの形状に成形体を機械加
工するためにも使用される。研磨材層は実質的に一様な
厚さを有することが望ましい。なぜなら、ブランク上の
研磨材テーブルは使用者によって特定の用途に適合する
ように調整されたやや複雑な形状の最終製品(たとえ
ば、鋸歯状のくさび)に機械加工されることが多いから
である。ところで、かかる仕上操作中には、高温高圧処
理及び室温への冷却に際して既に温度サイクルに暴露さ
れたブランクの温度が研削又は切削操作の発熱効果のた
めに上昇する可能性のあることが認められよう。
【0022】その上、ブランク又はそれから得られた製
品はろう付け技術を用いて各種の切削工具又は穴あけ工
具上に取付けられることがあるが、これも成形体及び支
持体を温度勾配及び熱応力に暴露させる。支持成形体ブ
ランクが受ける各々の温度サイクル中には、相対的に大
きい熱膨張率(CTE)を有する炭化物支持体はその上
に支持された研磨材成形体よりも大幅に膨張する。加熱
及び冷却に際して生じた応力は主として研磨材の変形に
よって除去されるが、これは応力割れをもたらすことが
ある。
品はろう付け技術を用いて各種の切削工具又は穴あけ工
具上に取付けられることがあるが、これも成形体及び支
持体を温度勾配及び熱応力に暴露させる。支持成形体ブ
ランクが受ける各々の温度サイクル中には、相対的に大
きい熱膨張率(CTE)を有する炭化物支持体はその上
に支持された研磨材成形体よりも大幅に膨張する。加熱
及び冷却に際して生じた応力は主として研磨材の変形に
よって除去されるが、これは応力割れをもたらすことが
ある。
【0023】当業界において従来知られていた支持成形
体は切削工具、目直し工具、ドリルビットなどにおいて
広く使用されているから、かかる支持成形体の強度及び
機械加工特性の改善は産業界によって歓迎されることが
認められよう。このようなわけで、改善された物理的性
質を有するcBN支持成形体は今なお要望されている。
中でも望ましいのは、特に鉄系金属の機械加工において
有用なセラミック結合cBN成形体である。
体は切削工具、目直し工具、ドリルビットなどにおいて
広く使用されているから、かかる支持成形体の強度及び
機械加工特性の改善は産業界によって歓迎されることが
認められよう。このようなわけで、改善された物理的性
質を有するcBN支持成形体は今なお要望されている。
中でも望ましいのは、特に鉄系金属の機械加工において
有用なセラミック結合cBN成形体である。
【0024】
【発明の概要】本発明の目的は、特に鉄系金属に対して
使用した場合に優れた機械加工能力及び切削能力を有す
るセラミック結合cBN成形体を提供することにある。
この目的は本明細書中に開示される成形体によって達成
されるが、かかる成形体は好ましくはcBN、セラミッ
ク粉末、及び包晶的に融解する合金(たとえば、金属ア
ルミナイド合金)の混合物から成っている。
使用した場合に優れた機械加工能力及び切削能力を有す
るセラミック結合cBN成形体を提供することにある。
この目的は本明細書中に開示される成形体によって達成
されるが、かかる成形体は好ましくはcBN、セラミッ
ク粉末、及び包晶的に融解する合金(たとえば、金属ア
ルミナイド合金)の混合物から成っている。
【0025】本発明の好適な実施の態様に従えば、多結
晶質cBN成形体の所期の用途に適した粒度のcBN結
晶が、やはり所定の粒度を有するセラミック粉末及び包
晶的に融解する合金と十分に混合される。cBN粒子に
比べてセラミック粒子の粒度の重要性が認識されたこと
が、本発明の大きな特徴の1つである。セラミック材料
の粒度及びセラミック材料の粒度分布は、セラミック物
体の強度及び靱性と相関関係を有することが多い。セラ
ミック結合cBN成形体中に使用されるcBNの粒度は
多くの米国特許明細書中に教示されており、また文献中
においても言及されるのが通例であるのに対し、Ti
N、TiC又はTiNとTiCとの固溶体から通例成る
セラミック相の粒度が言及されるのを本発明者等は見た
ことがない。本発明者等は、意外にも、セラミック成分
についても好適な粒度範囲が存在することを見出した。
かかる粒度範囲内(すなわち、cBN粒度のほぼ1/3 〜
2/3 の範囲内)の粒子を使用すれば、鉄系金属に対して
優れた機械加工能力及び切削能力を有する改良されたc
BN成形体が得られる。粒度の小さい成形体ほど大きい
耐衝撃性を有し、苛酷な切削用途に対して良好な性能を
示し、かつ仕上用途において平滑な表面を与えるから、
約4ミクロン未満のcBN粒度及び約2ミクロン未満の
セラミック粉末粒度を使用することが特に好ましい。
晶質cBN成形体の所期の用途に適した粒度のcBN結
晶が、やはり所定の粒度を有するセラミック粉末及び包
晶的に融解する合金と十分に混合される。cBN粒子に
比べてセラミック粒子の粒度の重要性が認識されたこと
が、本発明の大きな特徴の1つである。セラミック材料
の粒度及びセラミック材料の粒度分布は、セラミック物
体の強度及び靱性と相関関係を有することが多い。セラ
ミック結合cBN成形体中に使用されるcBNの粒度は
多くの米国特許明細書中に教示されており、また文献中
においても言及されるのが通例であるのに対し、Ti
N、TiC又はTiNとTiCとの固溶体から通例成る
セラミック相の粒度が言及されるのを本発明者等は見た
ことがない。本発明者等は、意外にも、セラミック成分
についても好適な粒度範囲が存在することを見出した。
かかる粒度範囲内(すなわち、cBN粒度のほぼ1/3 〜
2/3 の範囲内)の粒子を使用すれば、鉄系金属に対して
優れた機械加工能力及び切削能力を有する改良されたc
BN成形体が得られる。粒度の小さい成形体ほど大きい
耐衝撃性を有し、苛酷な切削用途に対して良好な性能を
示し、かつ仕上用途において平滑な表面を与えるから、
約4ミクロン未満のcBN粒度及び約2ミクロン未満の
セラミック粉末粒度を使用することが特に好ましい。
【0026】包晶的に融解する合金を使用することが、
本発明のもう1つの大きな特徴である。従来にも、セラ
ミック結合cBN成形体の機械的性質、化学的性質及び
結合特性を改善するための添加剤として、Si3 N4 、
Al2 O3 及びB4 Cのごときセラミック粉末並びにC
o、Ni、Si及びAlのごとき金属が使用されてき
た。しかしながら、これらの添加剤は成形体の一部の性
質を改善するものの、その他の性質に悪影響を及ぼして
成形体の総合的な機械加工性能を低下させることが多
い。金属アルミナイド合金をはじめとした包晶的に融解
する合金は、特異な組合せの性質(融点、拡散係数及び
化学反応性)を示し、それにより鉄系金属に対して優れ
た機械加工能力及び切削能力を有するcBN成形体の製
造を可能にする。
本発明のもう1つの大きな特徴である。従来にも、セラ
ミック結合cBN成形体の機械的性質、化学的性質及び
結合特性を改善するための添加剤として、Si3 N4 、
Al2 O3 及びB4 Cのごときセラミック粉末並びにC
o、Ni、Si及びAlのごとき金属が使用されてき
た。しかしながら、これらの添加剤は成形体の一部の性
質を改善するものの、その他の性質に悪影響を及ぼして
成形体の総合的な機械加工性能を低下させることが多
い。金属アルミナイド合金をはじめとした包晶的に融解
する合金は、特異な組合せの性質(融点、拡散係数及び
化学反応性)を示し、それにより鉄系金属に対して優れ
た機械加工能力及び切削能力を有するcBN成形体の製
造を可能にする。
【0027】特に好適なものは、800〜1500℃の
範囲内の融点を有する金属アルミナイド合金(Mx Al
y )である。更にまた、MはTiN、TiC又はTi
(Na、Cb 、Oc )〔ただし、(a+b+c)は1.
0未満である〕に対する焼結助剤として役立つ必要があ
る。焼結助剤として役立ちかつ所望範囲内の融点を有す
るものとして文献中に見出されるMの実例は、Co、C
r、Mo、Ni及びWである。これらの金属はいずれ
も、包晶的に融解する少なくとも1種のアルミナイドを
有している。かかる包晶的に融解する合金は、焼結過程
を促進すると共にcBN粒子及びセラミック粒子の再配
列を助けて一層近接した状態にするような温度範囲にわ
たって融解する。特に、後述の実施例においては、本発
明に従って製造されたcBN成形体(たとえば、cBN
に加えてNiAl3 及びTiNを含有する成形体)がN
iAl3 を含有しない同等製品に比べて顕著に優れた性
能を示すことが実証される。
範囲内の融点を有する金属アルミナイド合金(Mx Al
y )である。更にまた、MはTiN、TiC又はTi
(Na、Cb 、Oc )〔ただし、(a+b+c)は1.
0未満である〕に対する焼結助剤として役立つ必要があ
る。焼結助剤として役立ちかつ所望範囲内の融点を有す
るものとして文献中に見出されるMの実例は、Co、C
r、Mo、Ni及びWである。これらの金属はいずれ
も、包晶的に融解する少なくとも1種のアルミナイドを
有している。かかる包晶的に融解する合金は、焼結過程
を促進すると共にcBN粒子及びセラミック粒子の再配
列を助けて一層近接した状態にするような温度範囲にわ
たって融解する。特に、後述の実施例においては、本発
明に従って製造されたcBN成形体(たとえば、cBN
に加えてNiAl3 及びTiNを含有する成形体)がN
iAl3 を含有しない同等製品に比べて顕著に優れた性
能を示すことが実証される。
【0028】要するに、特別に選定された物理的パラメ
ータを有する特別に選定された成分を組合わせて成る本
発明のセラミック結合cBN成形体は、鉄系合金及び鋼
に対して使用した場合に改善された機械加工特性を示す
と共に、切削寿命の延長並びに研磨材層の割れ、チッピ
ング及び剥離の減少をも示すのである。
ータを有する特別に選定された成分を組合わせて成る本
発明のセラミック結合cBN成形体は、鉄系合金及び鋼
に対して使用した場合に改善された機械加工特性を示す
と共に、切削寿命の延長並びに研磨材層の割れ、チッピ
ング及び剥離の減少をも示すのである。
【0029】
【好適な実施の態様の詳細な説明】当業者にとっては公
知のごとく、セラミック結合cBN成形体の耐摩耗性は
セラミック母材の機械的性質、化学的性質及び結合特性
に大きく依存する。ヤング率、抗折力(TRS)、破壊
靱性、ビッカース硬さ、及び硬質合金鋼に対する化学抵
抗性のごとき性質は、焼結過程において本発明の包晶的
に融解する合金を使用することによって劇的に改善する
ことができる。特に、好適な金属アルミナイド合金は、
それの個々の金属成分とは異なる特異な性質(包晶の生
成、多層平衡状態の融解、及び低い化学反応性)を有し
ている。添加剤として使用した場合、これらの合金は個
々の金属成分を代用することによっては達成し得ずかつ
予想もされないような改善された成形体特性を生み出
す。このような結果に関する1つの可能な説明は、包晶
的に融解する合金が焼結過程を促進すると共にcBN粒
子及びセラミック粒子の再配列を助けて一層近接した状
態にするような温度範囲にわたって融解するというもの
である。
知のごとく、セラミック結合cBN成形体の耐摩耗性は
セラミック母材の機械的性質、化学的性質及び結合特性
に大きく依存する。ヤング率、抗折力(TRS)、破壊
靱性、ビッカース硬さ、及び硬質合金鋼に対する化学抵
抗性のごとき性質は、焼結過程において本発明の包晶的
に融解する合金を使用することによって劇的に改善する
ことができる。特に、好適な金属アルミナイド合金は、
それの個々の金属成分とは異なる特異な性質(包晶の生
成、多層平衡状態の融解、及び低い化学反応性)を有し
ている。添加剤として使用した場合、これらの合金は個
々の金属成分を代用することによっては達成し得ずかつ
予想もされないような改善された成形体特性を生み出
す。このような結果に関する1つの可能な説明は、包晶
的に融解する合金が焼結過程を促進すると共にcBN粒
子及びセラミック粒子の再配列を助けて一層近接した状
態にするような温度範囲にわたって融解するというもの
である。
【0030】本発明の優れた切削工具はまた、最終製品
中におけるセラミックの転位密度を低減させることによ
っても得ることができる。そのためには、たとえばTi
N中のTi及びNの拡散速度を増大させる技術を使用す
ればよい。かかる技術としては、TiNに対してより高
い焼結温度を使用すること、窒素の不足したTiNを使
用すること、及びNiAl3 のごとき液体又はTiNに
対して溶解性を示すその他の液体金属を存在させること
が挙げられる。これらの技術は組合わせて使用すること
もできるし、あるいは個別に使用することもできる。
中におけるセラミックの転位密度を低減させることによ
っても得ることができる。そのためには、たとえばTi
N中のTi及びNの拡散速度を増大させる技術を使用す
ればよい。かかる技術としては、TiNに対してより高
い焼結温度を使用すること、窒素の不足したTiNを使
用すること、及びNiAl3 のごとき液体又はTiNに
対して溶解性を示すその他の液体金属を存在させること
が挙げられる。これらの技術は組合わせて使用すること
もできるし、あるいは個別に使用することもできる。
【0031】本発明に基づく優れた切削工具はまた、焼
結後のセラミック結合cBN成形体中におけるセラミッ
ク成分及びcBNの粒度を比較的狭い範囲内に制限され
るように注意深く制御することによっても得ることがで
きる。このようにすれば、最終のセラミック結合cBN
切削工具において最良の組合せの靱性及び強度が得られ
る。実際には、非常に微細な粒度の粉末は焼結が困難で
ある。なぜなら、原料粉末の表面積が大きい結果、焼結
過程を妨害する表面汚染が避けられない。これは必然的
に劣った機械的性質をもたらす。他方、非常に大きい粒
度の粉末も避けるべきである。セラミックの応力暴露部
分における最大のきずがセラミック物体の機械的性質を
決定することになる。一般に認められている通り、その
他のきずが存在しない場合、破壊をもたらす臨界きず寸
法はセラミックの粒度の大きさに等しい。結局、約0.
1〜約4ミクロンの範囲内の好適な平均セラミック粒度
が鉄系合金の機械加工用の優れたセラミック結合cBN
切削工具を生み出すことが判明した。
結後のセラミック結合cBN成形体中におけるセラミッ
ク成分及びcBNの粒度を比較的狭い範囲内に制限され
るように注意深く制御することによっても得ることがで
きる。このようにすれば、最終のセラミック結合cBN
切削工具において最良の組合せの靱性及び強度が得られ
る。実際には、非常に微細な粒度の粉末は焼結が困難で
ある。なぜなら、原料粉末の表面積が大きい結果、焼結
過程を妨害する表面汚染が避けられない。これは必然的
に劣った機械的性質をもたらす。他方、非常に大きい粒
度の粉末も避けるべきである。セラミックの応力暴露部
分における最大のきずがセラミック物体の機械的性質を
決定することになる。一般に認められている通り、その
他のきずが存在しない場合、破壊をもたらす臨界きず寸
法はセラミックの粒度の大きさに等しい。結局、約0.
1〜約4ミクロンの範囲内の好適な平均セラミック粒度
が鉄系合金の機械加工用の優れたセラミック結合cBN
切削工具を生み出すことが判明した。
【0032】本発明は、部分的には、広範囲の塑性変形
を受けた金属において脆性かつ非靱性の挙動が観察され
るという事実から生み出されたものである。鉄系合金を
機械加工するために使用される切削工具については高靱
性かつ非脆性の挙動が所望されるという事実、並びにT
iNのごときセラミックは金属に類似した多くの性質を
有するという事実に基づき、本発明者等はこれらの望ま
しくない効果の原因及びそれらの解決策に関する研究を
行った。TiNが金属の場合と同様な傾向を有する性質
(機械的性質を含む)を示すかも知れないという前提か
ら出発した本発明者等は、セラミック結合cBN切削工
具の製造に際して非常に高い圧力を使用すると成形体の
高密度化が促進されることを観測した。かかる高密度化
は、セラミック結晶粒の広範囲の塑性変形をもたらす。
このような変形が生み出す物理的徴候の1つは、透過電
子顕微鏡(TEM)によってTiN結晶粒中に見出すこ
とのできる広範囲の転位ネットワークである。このよう
に高度のひずみを受けた結晶粒は、転位レベルのより低
い同様な結晶粒に比べて高脆性かつ低靱性の挙動を示す
ものと考えられる。実験結果によれば、現行の市販工具
に比べた場合、TiN結晶粒中における転位密度の低い
TiN結合cBN切削工具は鉄系金属に対してより優れ
た性能及び切削能力を有することが定性的に示された。
を受けた金属において脆性かつ非靱性の挙動が観察され
るという事実から生み出されたものである。鉄系合金を
機械加工するために使用される切削工具については高靱
性かつ非脆性の挙動が所望されるという事実、並びにT
iNのごときセラミックは金属に類似した多くの性質を
有するという事実に基づき、本発明者等はこれらの望ま
しくない効果の原因及びそれらの解決策に関する研究を
行った。TiNが金属の場合と同様な傾向を有する性質
(機械的性質を含む)を示すかも知れないという前提か
ら出発した本発明者等は、セラミック結合cBN切削工
具の製造に際して非常に高い圧力を使用すると成形体の
高密度化が促進されることを観測した。かかる高密度化
は、セラミック結晶粒の広範囲の塑性変形をもたらす。
このような変形が生み出す物理的徴候の1つは、透過電
子顕微鏡(TEM)によってTiN結晶粒中に見出すこ
とのできる広範囲の転位ネットワークである。このよう
に高度のひずみを受けた結晶粒は、転位レベルのより低
い同様な結晶粒に比べて高脆性かつ低靱性の挙動を示す
ものと考えられる。実験結果によれば、現行の市販工具
に比べた場合、TiN結晶粒中における転位密度の低い
TiN結合cBN切削工具は鉄系金属に対してより優れ
た性能及び切削能力を有することが定性的に示された。
【0033】また、酸素が悪影響を及ぼす可能性がある
ことも考慮された。TiN、TiC及びTiOは親近構
造を有していて、顕著な相互溶解性を示すことが知られ
ている。酸素はTiNのごときセラミックの焼結を妨げ
ることが知られているから、それの存在は最適とは言え
ない焼結状態及び劣った機械的性能を有するcBN/T
iN工具を生み出すことが予想される。実際に本発明者
等は、切削工具が4原子%未満の酸素を含有する場合に
限り、鉄系金属に対して優れた機械加工性能及び切削性
能を有するcBN成形体を製造し得ることを見出した。
ことも考慮された。TiN、TiC及びTiOは親近構
造を有していて、顕著な相互溶解性を示すことが知られ
ている。酸素はTiNのごときセラミックの焼結を妨げ
ることが知られているから、それの存在は最適とは言え
ない焼結状態及び劣った機械的性能を有するcBN/T
iN工具を生み出すことが予想される。実際に本発明者
等は、切削工具が4原子%未満の酸素を含有する場合に
限り、鉄系金属に対して優れた機械加工性能及び切削性
能を有するcBN成形体を製造し得ることを見出した。
【0034】本発明の好適な成形体を製造するために使
用し得る装置の一例として、米国特許第2941248
号明細書中に記載された高温高圧装置10が図1に示さ
れている。かかる装置10は、焼結炭化タングステンか
ら成る1対のパンチ11及び11′と、同じ材料から成
る中間のベルト又はダイ部材12とを含んでいる。ダイ
部材12は開口13を有していて、その内部に反応容器
14が配置されている。パンチ11とダイ部材12との
間及びパンチ11′とダイ部材12との間には1対のガ
スケット/断熱アセンブリ15及び15′が配置されて
いるが、それらの各々は1対の断熱性かつ非導電性パイ
ロフィライト部材16及び17と中間の金属ガスケット
18とから成っている。
用し得る装置の一例として、米国特許第2941248
号明細書中に記載された高温高圧装置10が図1に示さ
れている。かかる装置10は、焼結炭化タングステンか
ら成る1対のパンチ11及び11′と、同じ材料から成
る中間のベルト又はダイ部材12とを含んでいる。ダイ
部材12は開口13を有していて、その内部に反応容器
14が配置されている。パンチ11とダイ部材12との
間及びパンチ11′とダイ部材12との間には1対のガ
スケット/断熱アセンブリ15及び15′が配置されて
いるが、それらの各々は1対の断熱性かつ非導電性パイ
ロフィライト部材16及び17と中間の金属ガスケット
18とから成っている。
【0035】反応容器14の好適な一形態について述べ
れば、それは中空の塩製円筒19を含んでいる。円筒1
9はまた、高温高圧操作中により強くて剛い状態に変化
せずかつ高温高圧の下で起こる体積の不連続性を実質的
に示さないようなその他の材料(たとえば、タルク)か
ら成っていてもよい。なお、米国特許第3030662
号明細書中に記載された基準を満たす材料が円筒19を
形成するために有用である。
れば、それは中空の塩製円筒19を含んでいる。円筒1
9はまた、高温高圧操作中により強くて剛い状態に変化
せずかつ高温高圧の下で起こる体積の不連続性を実質的
に示さないようなその他の材料(たとえば、タルク)か
ら成っていてもよい。なお、米国特許第3030662
号明細書中に記載された基準を満たす材料が円筒19を
形成するために有用である。
【0036】円筒19の内部に隣接して、黒鉛製の電気
抵抗加熱管20が同心的に配置されている。黒鉛製の加
熱管20の内部にはまた、塩製の円筒形ライナ21が同
心的に配置されている。ライナ21の上端及び下端に
は、塩製プラグ22及び22′がそれぞれ嵌め込まれて
いる。後述のごとく、ライナ21は複数のサブアセンブ
リを含む1個の大きい装填アセンブリを収容するための
円筒形の内部空間を有することもあれば、あるいはライ
ナ自体が複数の複合工具インサート又は成形体を製造す
るために堆積状態で配列された一連の押型アセンブリか
ら成ることもある。
抵抗加熱管20が同心的に配置されている。黒鉛製の加
熱管20の内部にはまた、塩製の円筒形ライナ21が同
心的に配置されている。ライナ21の上端及び下端に
は、塩製プラグ22及び22′がそれぞれ嵌め込まれて
いる。後述のごとく、ライナ21は複数のサブアセンブ
リを含む1個の大きい装填アセンブリを収容するための
円筒形の内部空間を有することもあれば、あるいはライ
ナ自体が複数の複合工具インサート又は成形体を製造す
るために堆積状態で配列された一連の押型アセンブリか
ら成ることもある。
【0037】黒鉛製の加熱管20に対する電気的接続を
達成するため、円筒19の両端には導電性金属端板23
及び23′が使用されている。各々の端板23及び2
3′に隣接して末端キャップアセンブリ24及び24′
がそれぞれ配置されているが、それらの各々はパイロフ
ィライト製のプラグ又は円板25を導電性リング26で
包囲したものから成っている。
達成するため、円筒19の両端には導電性金属端板23
及び23′が使用されている。各々の端板23及び2
3′に隣接して末端キャップアセンブリ24及び24′
がそれぞれ配置されているが、それらの各々はパイロフ
ィライト製のプラグ又は円板25を導電性リング26で
包囲したものから成っている。
【0038】このような装置において高温及び高圧を同
時に加えるための操作技術は、当業者にとって公知であ
る。上記の説明は、本発明を実施するために使用し得る
ただ1種の高温高圧装置に関するものである。本発明の
範囲内において使用し得る所要の温度及び圧力を生み出
すことのできる装置としては、それ以外にも各種のもの
が存在する。
時に加えるための操作技術は、当業者にとって公知であ
る。上記の説明は、本発明を実施するために使用し得る
ただ1種の高温高圧装置に関するものである。本発明の
範囲内において使用し得る所要の温度及び圧力を生み出
すことのできる装置としては、それ以外にも各種のもの
が存在する。
【0039】図2には、複数の円板状又は円柱状複合物
(すなわち、焼結炭化物支持体の上面及び下面のそれぞ
れに立方晶窒化ホウ素層が配置されたもの)を製造する
ための装填アセンブリが示されている。かかる装填アセ
ンブリ30は、等しい縮尺で図示されていないが、図1
の装置の空間31の内部に嵌合するものである。かかる
装填アセンブリ30は、好ましくはジルコニウム、チタ
ン、タンタル、タングステン及びモリブデンから成る群
より選ばれた遮蔽金属製の円筒形スリーブ32を含んで
いる。遮蔽金属製の円筒形スリーブ32の内部には、好
ましくはチタン又はジルコニウムから成る遮蔽円板33
によって上下から保護された複数のサブアセンブリが配
置されている。また、スリーブ32の両端にはパイロフ
ィライト製のプラグ38及び38′がそれぞれ配置され
ている。このようにして全方向から保護された各々のサ
ブアセンブリは、支持体層34と、それの上方及び下方
に配置されたcBN層36とから成っている。各々の支
持体層34は適当な支持体材料から成り得るが、炭化物
成形粉末から成ることが好ましい。炭化タングステン、
炭化チタン、炭化モリブデン又はそれらの混合物が特に
好ましいが、中でも炭化タングステンとコバルト粉末と
の混合物が最も好適である。
(すなわち、焼結炭化物支持体の上面及び下面のそれぞ
れに立方晶窒化ホウ素層が配置されたもの)を製造する
ための装填アセンブリが示されている。かかる装填アセ
ンブリ30は、等しい縮尺で図示されていないが、図1
の装置の空間31の内部に嵌合するものである。かかる
装填アセンブリ30は、好ましくはジルコニウム、チタ
ン、タンタル、タングステン及びモリブデンから成る群
より選ばれた遮蔽金属製の円筒形スリーブ32を含んで
いる。遮蔽金属製の円筒形スリーブ32の内部には、好
ましくはチタン又はジルコニウムから成る遮蔽円板33
によって上下から保護された複数のサブアセンブリが配
置されている。また、スリーブ32の両端にはパイロフ
ィライト製のプラグ38及び38′がそれぞれ配置され
ている。このようにして全方向から保護された各々のサ
ブアセンブリは、支持体層34と、それの上方及び下方
に配置されたcBN層36とから成っている。各々の支
持体層34は適当な支持体材料から成り得るが、炭化物
成形粉末から成ることが好ましい。炭化タングステン、
炭化チタン、炭化モリブデン又はそれらの混合物が特に
好ましいが、中でも炭化タングステンとコバルト粉末と
の混合物が最も好適である。
【0040】炭化物粉末混合物から研磨材粉末層への鮮
明な移行が起こるように支持体層34及びcBN層36
を配置する代りに、移行層(図示せず)を設けることも
できる。かかる移行層は、応力集中を最少限に抑えるた
め、再発行米国特許第32380号明細書中に記載のご
とく炭化物粉末及びcBNを徐々に変化する比率で含有
していればよい。あるいはまた、たとえば米国特許第4
403015及び4440573号明細書中に記載のご
とくに中間層を設けることもできる。勿論、その他の変
形例は当業者にとって自明であろう。
明な移行が起こるように支持体層34及びcBN層36
を配置する代りに、移行層(図示せず)を設けることも
できる。かかる移行層は、応力集中を最少限に抑えるた
め、再発行米国特許第32380号明細書中に記載のご
とく炭化物粉末及びcBNを徐々に変化する比率で含有
していればよい。あるいはまた、たとえば米国特許第4
403015及び4440573号明細書中に記載のご
とくに中間層を設けることもできる。勿論、その他の変
形例は当業者にとって自明であろう。
【0041】また、本発明の実施に際し、下記のごとく
に支持体層34として予備焼結炭化物円板を使用して一
体化された塊状体を製造し得ることも意図されている。
粉末又は予備焼結円板のいずれの形態を有するにせよ、
支持体層34は約0.060〜約0.125インチの厚
さを有することが好ましい。本発明の方法による工具イ
ンサートの製造に際しては、装填アセンブリ30が装置
10の空間31の内部に配置され、圧力が加えられ、そ
して系全体が加熱される。その場合、約1200〜約2
000℃の範囲内の温度が約3分を越える時間にわたっ
て使用され、それと同時に系全体がたとえば40キロバ
ール以上程度の極めて高い圧力に暴露される。
に支持体層34として予備焼結炭化物円板を使用して一
体化された塊状体を製造し得ることも意図されている。
粉末又は予備焼結円板のいずれの形態を有するにせよ、
支持体層34は約0.060〜約0.125インチの厚
さを有することが好ましい。本発明の方法による工具イ
ンサートの製造に際しては、装填アセンブリ30が装置
10の空間31の内部に配置され、圧力が加えられ、そ
して系全体が加熱される。その場合、約1200〜約2
000℃の範囲内の温度が約3分を越える時間にわたっ
て使用され、それと同時に系全体がたとえば40キロバ
ール以上程度の極めて高い圧力に暴露される。
【0042】高温高圧操作の完了後、先ず温度が低下さ
せられ、次いで圧力が解除される。複合工具インサート
の回収後にも、それらのそれらの外面には保護金属外被
が強固に付着している。なお、複合工具インサートの所
望の表面を露出させるには、研削によって保護金属外被
を除去しさえすればよい。言うまでもないが、本発明の
工具インサートの形状は円筒形である必要はないのであ
って、たとえばくさび形、立方体などの形状を有するこ
ともできる。
せられ、次いで圧力が解除される。複合工具インサート
の回収後にも、それらのそれらの外面には保護金属外被
が強固に付着している。なお、複合工具インサートの所
望の表面を露出させるには、研削によって保護金属外被
を除去しさえすればよい。言うまでもないが、本発明の
工具インサートの形状は円筒形である必要はないのであ
って、たとえばくさび形、立方体などの形状を有するこ
ともできる。
【0043】当業者が本発明を一層明確に理解し得るよ
うにするため、以下に実施例を示す。なお、これらの実
施例は本発明を例示するものに過ぎないのであって、本
発明の範囲を制限するものと解すべきでない。本発明に
従えば、70重量%未満のcBN、TiN(又はTiN
x )(ただし、xは約0.95〜約0.60の範囲内に
ある)及びNiAl3 粉末の混合物を高温高圧条件下で
加圧して高密度の焼結多結晶質ブランクを形成すること
によって改良された成形体が製造される。そこで、下記
の表1中に示された量のcBN、TiN及びNiAl3
の混合物を焼結することによって本発明の研磨材成形体
ブランクを製造した。
うにするため、以下に実施例を示す。なお、これらの実
施例は本発明を例示するものに過ぎないのであって、本
発明の範囲を制限するものと解すべきでない。本発明に
従えば、70重量%未満のcBN、TiN(又はTiN
x )(ただし、xは約0.95〜約0.60の範囲内に
ある)及びNiAl3 粉末の混合物を高温高圧条件下で
加圧して高密度の焼結多結晶質ブランクを形成すること
によって改良された成形体が製造される。そこで、下記
の表1中に示された量のcBN、TiN及びNiAl3
の混合物を焼結することによって本発明の研磨材成形体
ブランクを製造した。
【0044】
【表1】 表 1 試料 cBNの量 cBNの平均 TiNの量 TiNの平均 NiAl3 の量 番号 (重量%) 粒度(mm) (重量%) 粒度(mm) (重量%) 1 55 2-4 40 0.4-0.5 5 2 53.6 0.4 39 0.4-0.5 7.4 典型的な操作手順を述べれば、5ミクロン未満の平均粒
度を有する微細なcBN粉末をアンモニア中において9
50℃で焼成し、次いで2〜3ミクロンの平均粒度を有
する5重量%のニッケルアルミナイド(NiAl3 )粉
末と配合した。配合は、アルコール媒質及び焼結炭化タ
ングステンボールを使用しながらボールミル内において
行った。配合後の材料は、ミルボールから剥離した微量
の焼結炭化タングステン粒子を含有することが判明し
た。かかる配合材料を900〜約1150℃の範囲内の
温度で真空焼成した。一定量の配合材料を高融点金属製
のカップ内に装填した。焼結炭化物製の円板を挿入した
後、かかるカップを用いて高温高圧処理用の装填アセン
ブリを形成した。
度を有する微細なcBN粉末をアンモニア中において9
50℃で焼成し、次いで2〜3ミクロンの平均粒度を有
する5重量%のニッケルアルミナイド(NiAl3 )粉
末と配合した。配合は、アルコール媒質及び焼結炭化タ
ングステンボールを使用しながらボールミル内において
行った。配合後の材料は、ミルボールから剥離した微量
の焼結炭化タングステン粒子を含有することが判明し
た。かかる配合材料を900〜約1150℃の範囲内の
温度で真空焼成した。一定量の配合材料を高融点金属製
のカップ内に装填した。焼結炭化物製の円板を挿入した
後、かかるカップを用いて高温高圧処理用の装填アセン
ブリを形成した。
【0045】この装填アセンブリを図1に示されたもの
と同様な装置内に配置し、そして約18分間にわたり約
1400℃の温度及び約70キロバールの圧力に暴露し
た。次いで、温度を低下させ、そして温度が約650℃
に到達した時点で圧力の解除を開始した。その結果、優
れた性質を有する成形体が得られた。上記の手順に従っ
て製造された工具インサートを試験することにより、そ
れらの機械的及び物理的性質を判定した。本発明の利点
の1つは、NiAl3 がセラミック母材及び研磨材中に
拡散してそれらと反応する結果、得られる成形体がNi
Al3 を用いずに製造されたものに比べて改善された性
能を有することである。
と同様な装置内に配置し、そして約18分間にわたり約
1400℃の温度及び約70キロバールの圧力に暴露し
た。次いで、温度を低下させ、そして温度が約650℃
に到達した時点で圧力の解除を開始した。その結果、優
れた性質を有する成形体が得られた。上記の手順に従っ
て製造された工具インサートを試験することにより、そ
れらの機械的及び物理的性質を判定した。本発明の利点
の1つは、NiAl3 がセラミック母材及び研磨材中に
拡散してそれらと反応する結果、得られる成形体がNi
Al3 を用いずに製造されたものに比べて改善された性
能を有することである。
【0046】下記の表2には、かかる新規な製品と、同
様な相組成及び化学的性質を有する2種の現行の市販製
品との比較結果が示されている。とは言え、現在入手可
能な市販製品は本発明の製品とは異なるcBN粒度及び
セラミック粒度を有している。ここには、TiNの粒
度、TiN中の転位密度、及び各製品の性能を比較して
示す。
様な相組成及び化学的性質を有する2種の現行の市販製
品との比較結果が示されている。とは言え、現在入手可
能な市販製品は本発明の製品とは異なるcBN粒度及び
セラミック粒度を有している。ここには、TiNの粒
度、TiN中の転位密度、及び各製品の性能を比較して
示す。
【0047】
【表2】 表 2 製 品 TiNの平均粒度 転位密度 性 能 市販製品#1 1.5 高い 50-75% 市販製品#2 0.02-0.05 中位 100% 新規製品 0.5 低い 200-250% 追加の試験においては、本発明の焼結ブランクから切削
工具を製造した。また、NiAl3 を含有しない市販製
品からも同様な工具を製造した。次いで、下記の条件下
でこれらの工具を使用する乾式機械加工試験において自
動車用鋼に対する機械加工能力を比較した。
工具を製造した。また、NiAl3 を含有しない市販製
品からも同様な工具を製造した。次いで、下記の条件下
でこれらの工具を使用する乾式機械加工試験において自
動車用鋼に対する機械加工能力を比較した。
【0048】 1.材料:8620鋼 硬さ:58HRC(ロックウェルC硬さ) 状態:乾式 作業:中ぐり 切込み(DOC):0.006インチ 送り:0.0065 IPR(インチ/回転) 切削速度:260RPM(回転/分) 工作物数/切刃:150(比較工具)、370(新規工
具) 2.材料:8620鋼 硬さ:64HRC 状態:乾式 作業:荒中ぐり 切込み(DOC):0.006インチ 送り:0.015 IPR 切削速度:850RPM 工作物数/切刃:46(比較工具)、107(新規工
具) このように、本発明に従えば、現在入手し得る市販製品
に比べて200〜250%もの高い性能を有するセラミ
ック結合cBN成形体が提供される。
具) 2.材料:8620鋼 硬さ:64HRC 状態:乾式 作業:荒中ぐり 切込み(DOC):0.006インチ 送り:0.015 IPR 切削速度:850RPM 工作物数/切刃:46(比較工具)、107(新規工
具) このように、本発明に従えば、現在入手し得る市販製品
に比べて200〜250%もの高い性能を有するセラミ
ック結合cBN成形体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック結合cBN成形体を製造す
るために使用し得る従来の高温高圧装置の断面図であ
る。
るために使用し得る従来の高温高圧装置の断面図であ
る。
【図2】図1の高温高圧装置の反応セル内において使用
するため先行技術に従って構成された装填アセンブリの
断面図である。
するため先行技術に従って構成された装填アセンブリの
断面図である。
30 装填アセンブリ 32 円筒形スリーブ 33 遮蔽円板 34 支持体層 36 cBN層 38 プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フレデリック・ジョセフ・クルッグ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、アン・ドライブ、2番 (72)発明者 ヘンリー・サミュエル・マレック アメリカ合衆国、オハイオ州、ワーシント ン、オークボーン・ドライブ、1475番
Claims (12)
- 【請求項1】 70重量%未満の量の立方晶窒化ホウ素
粉末、セラミック粉末、及び包晶的に融解する合金から
成ることを特徴とするセラミック結合立方晶窒化ホウ素
成形体。 - 【請求項2】 前記セラミック粉末がIVa族及びVa族
遷移金属の窒化物、炭化物、炭窒化物、ホウ化物及びケ
イ化物並びにそれらの混合物から成る群より選ばれる請
求項1記載の成形体。 - 【請求項3】 前記セラミック粉末がTiN、TiC、
炭窒化チタン及びそれらの混合物から成る群より選ばれ
る請求項1記載の成形体。 - 【請求項4】 前記セラミック粉末が式TiXz (式
中、XはN、C、炭窒化物及びそれらの混合物から成る
群より選ばれ、またzは前記Xの量を示す約0.60〜
約0.95の範囲内の数である)によって表わされる請
求項1記載の成形体。 - 【請求項5】 前記包晶的に融解する合金が金属アルミ
ナイド合金である請求項1記載の成形体。 - 【請求項6】 前記金属アルミナイド合金の金属成分が
Co、Cr、Mo、Ni、W及びそれらの混合物から成
る群より選ばれる請求項5記載の成形体。 - 【請求項7】 前記金属アルミナイド合金がNiAl3
である請求項6記載の成形体。 - 【請求項8】 コバルト、鉄、ニッケル及びそれらの混
合物から成る群より選ばれた元素を更に含有する請求項
1記載の成形体。 - 【請求項9】 約0.2〜約10ミクロンの範囲内の平
均粒度を有する立方晶窒化ホウ素粉末及び約0.1〜約
4ミクロンの範囲内の平均粒度を有するセラミック粉末
を含有していて、前記立方晶窒化ホウ素粉末と前記セラ
ミック粉末との平均粒度比が約3:1〜約3:2の範囲
内にあることを特徴とするセラミック結合立方晶窒化ホ
ウ素成形体。 - 【請求項10】 包晶的に融解する合金を更に含有する
請求項9記載の成形体。 - 【請求項11】 70〜40重量%の立方晶窒化ホウ素
粉末、30〜60重量%のセラミック粉末、及び0.5
〜10重量%の包晶的に融解する合金から成ることを特
徴とするセラミック結合立方晶窒化ホウ素成形体。 - 【請求項12】 約0.2〜約10ミクロンの範囲内の
平均粒度を有する立方晶窒化ホウ素粉末、約0.1〜約
4ミクロンの範囲内の平均粒度を有するセラミック粉
末、及び包晶的に融解する合金から成ることを特徴とす
るセラミック結合立方晶窒化ホウ素成形体。
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