JPH10121009A - 塗膜保護用シート - Google Patents
塗膜保護用シートInfo
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- JPH10121009A JPH10121009A JP29952896A JP29952896A JPH10121009A JP H10121009 A JPH10121009 A JP H10121009A JP 29952896 A JP29952896 A JP 29952896A JP 29952896 A JP29952896 A JP 29952896A JP H10121009 A JPH10121009 A JP H10121009A
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Abstract
び/又はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/
又は無水マレイン酸との共重合体を主成分とする光硬化
性接着剤からなる粘着層を形成したことを特徴とする塗
膜保護用シート。 【効果】 本発明の塗膜保護用シートは、その硬化粘着
層が耐候性に優れ、耐熱、耐湿熱、耐冷熱サイクル等の
耐久性に富み、水分や湿気、各種ガスの侵入を防止し得
る上、柔軟性、弾性、耐衝撃性に富み、かつ塗装物との
接着性に優れ、このため塗装物を良好に保護する。ま
た、剥離時に塗装物表面からきれいに剥離することがで
き、いわゆる“ノリ残り”がないものである。
Description
部品、塗装鋼板等の塗装物の表面保護のために使用され
る塗膜保護用シートに関する。
自動車のボティや部品などの表面を保護する塗膜保護用
シートとしては、支持基材にゴム系粘着剤を主体とし、
これにシリコーンオイル、アクリル系重合体、脂肪酸グ
リセリンエステルなどを配合した粘着剤層を形成したも
のが提案され、ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、ポリ
イソブチレン、ポリスチレンブロック−エチレン・ブチ
レン共重合体ブロック−ポリスチレンブロックからなる
A−B−A型ブロックポリマーなどを用いることが知ら
れている(特開平6−73352号、6−128538
号、7−138543号、7−242862号公報
等)。
トは、優れた耐候性など各種耐久性が要求されると共
に、塗膜に対して良好な接着性を有しつつ、剥離したと
きに“ノリ残り”がないものであることが要求される
が、上記の塗膜保護用シートの提案にも拘らず、更に耐
候性等に優れた自動車用等の塗膜保護用シートが望まれ
る。
など各種耐久性に優れ、かつ自動車のボティや部品、塗
装鋼板等の塗装物表面に良好に接着すると共に、剥離し
た際に“ノリ残り”のない塗膜保護用シートを提供する
ことを目的とする。
発明は、上記目的を達成するため、基材にエチレンとア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとマ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体を主成
分とする光硬化性接着剤からなる粘着層を形成した塗膜
保護用シートを提供することを目的とする。
メタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水
マレイン酸との共重合体を主成分とする光硬化性の粘着
層は、硬化膜が耐候性に優れ、また耐熱、耐湿熱、耐冷
熱サイクル等の各種耐久性に優れ、しかも硬化膜が柔軟
で、かつ弾性に富むため、外部からの衝撃や変形に対し
抵抗力を有する特性を備えている上、自動車のボティや
部品等の車輛塗装物、塗装鋼板など、種々の塗装物表面
に良好に接着し、このためこれらの塗装物を効果的に保
護する。また、これを剥離した際に、粘着層が部分的に
塗装物に残る(いわゆる“ノリ残り”)不都合がなく、
塗膜保護用シートで保護された塗装物から該シートがき
れいに剥離されるものである。
の塗膜保護用シートは、自動車その他の車輛用、或いは
塗装鋼板などの表面を保護するために用いられるもの
で、図面に示すように、支持基材1の一面に粘着層2を
形成してなるものである。
れ、特に制限されるものではないが、有機樹脂を主成分
とする有機フィルムが好適に用いられる。有機樹脂とし
ては、ガラス転移温度が50℃以上のものが好ましく、
このような有機樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、メチロセン系ポリマー等のポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロ
ヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
等のポリエステル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン
6T、ナイロンMXD6、ポリフタルアミド等のポリア
ミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエー
テルサルフォン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポ
リエーテルサルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポ
リエーテルニトリル、ポリアクリレート、ポリエーテル
イミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリス
チレン、ポリビニルクロライドなどを用いることができ
る。
防止剤などが配合されていてもよく、また、基材の他面
を帯電防止処理したものを使用することもできる。更
に、基材の厚さは適宜選定することができる。
ンとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体
を主成分とする光硬化性接着剤である。
ンとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体
としては、そのアクリレート系及び/又はメタクリレー
ト系モノマーの含有率が10〜50重量%であるものが
好ましく、更に好ましくは14〜45重量%である。酢
酸ビニル含有率が10重量%より低いと、表面のべたつ
き、粘着性が低下し、支持基材表面との貼り合わせ性が
低下してしまう。一方、50重量%を超えると、粘着層
の強度や耐久性が著しく低下してしまう傾向となる。ま
た、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率
は0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%であ
ることが好ましい。この含有率が0.01重量%より低
いと接着力の改善効果が低下し、10重量%を超えると
加工性の低下を招く場合がある。
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステル等が挙げられ、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほか、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。これらは
その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
には光増感剤が配合されるが、使用可能な光増感剤とし
ては、例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロ
ロシクロペンタジエン、パラニトロジフェニル、パラニ
トロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,
2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジア
ザ−1,9−ベンザンスロン等を挙げることができ、こ
れらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いられ
る。
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体1
00重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分であ
る。
械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐
候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明に
おいては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリ
ル基含有化合物を添加することができる。
クリル酸あるいはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエ
ステルやアミドが最も一般的である。この場合、エステ
ル残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは0.5〜30重量部添加して用いられ
る。0.1重量部未満であると前記機械的強度向上とい
う改良効果を低下させることがあり、50重量部を超え
ると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させること
がある。
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
るが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部であ
る。
剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少
量含んでいても良い。また、場合によってはシリカゲ
ル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添
加剤を少量含んでも良い。
着剤からなる粘着層を形成する方法は特に制限されない
が、上記共重合体と上述の添加剤とをロールミルやニー
ダー等で混練した後、これをカレンダー、ロール、Tダ
イ押出機、インフレーション等の製膜装置により所望の
幅、膜厚に製膜し、次いでこのフィルムを例えば熱プレ
スによる貼り合わせ法、押出機、カレンダーによる直接
ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着法
等の手法を用いて偏光フィルムの一面に積層することが
できる。
止、支持基材との圧着時の脱気を容易にするため、エン
ボス加工してもよい。また、粘着層の厚さは適宜選定さ
れるが、膜厚は5〜1000μm、特に10〜800μ
mが好ましい。
一に混合溶解し、この溶液を直接支持基材の一面に塗工
し、溶媒を乾燥して支持基材の一面に接着層を形成した
り、上記溶液を離型紙等の上に塗工し、溶媒を乾燥後、
得られた膜を支持基材の一面に転写積層する方法を採用
することもできる。
ては、通常の水銀ランプ等により、紫外線を照射するこ
とにより硬化を行うことができる。また、硬化促進のた
めに予め支持基材との積層体を40〜120℃程度に加
温し、これに紫外線を照射しても良い。
フィルムを積層し、50〜120℃、特に70〜100
℃で0.01〜20kg/cm2、特に0.1〜10k
g/cm2の圧力下において2〜20分間、特に5〜1
0分間加熱加圧した後、光硬化を行うことが推奨され
る。
粘着層が耐候性に優れ、耐熱、耐湿熱、耐冷熱サイクル
等の耐久性に富み、水分や湿気、各種ガスの侵入を防止
し得る上、柔軟性、弾性、耐衝撃性に富み、かつ塗装物
との接着性に優れ、このため塗装物を良好に保護する。
また、剥離時に塗装物表面からきれいに剥離することが
でき、いわゆる“ノリ残り”がないものである。
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
化性接着剤を約50μmの厚みで塗布し、これと塗装鋼
板とを積層し、80〜100℃の熱ローターにかけ、分
速1mで加熱加圧プレスを行い、その後4kW高圧水銀
灯に30秒紫外線照射を行って、サンプルを得た。
密度ポリエチレン、25μm厚の延伸ポリプロピレン、
25μm厚のエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニ
ル含有率5重量%)、25μm厚のポリエチレンテレフ
タレートを使用した。
℃,95%RH)、耐熱試験(80℃)、熱サイクル試
験(6時間かけて60℃に昇温し、60℃に6時間保持
し、6時間かけて−20℃に降温し、−20℃に6時間
保持するサイクル)をそれぞれ実施した。
離はなく、粘着層の変質も認められなかった。また、上
記試験後、粘着層を塗装鋼板から剥離した結果、いずれ
のサンプルも“ノリ残り”は認められなかった。
共重合体(住友化学工業社製:エチレン含量68%,エ
チルアクリレート含量30%,無水マレイン酸含量2
%) *2:脂環族系炭化水素樹脂(荒川化学工業社製)
Claims (6)
- 【請求項1】 支持基材にエチレンとアクリレート系及
び/又はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/
又は無水マレイン酸との共重合体を主成分とする光硬化
性接着剤からなる粘着層を形成したことを特徴とする塗
膜保護用シート。 - 【請求項2】 光硬化性接着剤が、硬化剤として光増感
剤を上記共重合体100重量部に対して0.1〜10重
量部配合したものである請求項1記載の塗膜保護用シー
ト。 - 【請求項3】 光硬化性接着剤が、シランカップリング
剤を上記共重合体100重量部に対して0.01〜5重
量部配合したものである請求項1又は2記載の塗膜保護
用シート。 - 【請求項4】 光硬化性接着剤が、アクリロキシ基含有
化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有
化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を上記共
重合体100重量部に対して0.1〜50重量部配合し
たものである請求項1乃至3のいずれか1項記載の塗膜
保護用シート。 - 【請求項5】 光硬化性接着剤が、炭化水素樹脂を上記
共重合体100重量部に対して1〜200重量部配合し
たものである請求項1乃至4のいずれか1項記載の塗膜
保護用シート。 - 【請求項6】 上記共重合体が、アクリレート系及び/
又はメタクリレート系単位の含有率5〜50重量%、マ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率0.0
1〜10重量%のものである請求項1乃至5のいずれか
1項記載の塗膜保護用シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29952896A JP3637944B2 (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 塗膜保護用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29952896A JP3637944B2 (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 塗膜保護用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10121009A true JPH10121009A (ja) | 1998-05-12 |
JP3637944B2 JP3637944B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
ID=17873775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29952896A Expired - Fee Related JP3637944B2 (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 塗膜保護用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3637944B2 (ja) |
-
1996
- 1996-10-23 JP JP29952896A patent/JP3637944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3637944B2 (ja) | 2005-04-13 |
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