JPH1012056A - Nb▲3▼Sn超電導線および該超電導線の製造方法 - Google Patents

Nb▲3▼Sn超電導線および該超電導線の製造方法

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JPH1012056A
JPH1012056A JP8158625A JP15862596A JPH1012056A JP H1012056 A JPH1012056 A JP H1012056A JP 8158625 A JP8158625 A JP 8158625A JP 15862596 A JP15862596 A JP 15862596A JP H1012056 A JPH1012056 A JP H1012056A
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JP
Japan
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copper
superconducting wire
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wire
ratio
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Withdrawn
Application number
JP8158625A
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English (en)
Inventor
Takayuki Miyatake
孝之 宮武
Takayoshi Miyazaki
隆好 宮崎
Yoshiyuki Monju
義之 文珠
Isamu Tatara
勇 多田羅
Yukihiro Maeda
幸広 前田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Metal Extraction Processes (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した臨界電流特性を備えているのは勿論
のこと、数十〜数百kgレベルの単重を有するNb3
n超電導線を提供する。 【解決手段】 被覆銅が、外側銅と内側銅の金属結合に
よって一体化されたものであるNb3 Sn超電導線であ
る。上記被覆銅における、非銅部に対する被覆銅部の面
積比は1〜10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導マグネット
の構成素材に用いられるNb3 Sn超電導線およびその
製造方法に関し、例えば高い操業高安定度が要求される
核磁気共鳴(NMR)装置等の各種物性測定装置におい
て、特に好適に使用される銅比[非銅部に対する銅部の
面積比(断面の面積比)]が1〜10のNb3 Sn超電
導線およびそれを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導物質によって実現される永久電流
現象を利用することによって、電力を消費せずに大電流
を流し、コイル状にして磁場を発生させる超電導マグネ
ットは、NMR装置等の高分子構造解析装置の他、磁気
浮上列車や核融合装置等への応用が進められている。こ
の様なマグネットでは、永久電流の減衰をできるだけ低
く抑えることを目的として、臨界電流やn値などの超電
導特性を高めたり、或いは超電導接続部の抵抗増加を少
なくする為に、単長または単重(1本当たりの重さまた
は長さ、以下、単長単重と略記する場合がある)を可能
な限り大きくすることが要求されている。特に10〜1
3Tの中磁場領域において汎用されるNb 3 Sn超電導
線について、単重特性を向上することが強く切望されて
いる。
【0003】上記超電導マグネットの構成素材として
は、従来からNb3 SnやV3 Ga等の超電導線が使用
されている。上記超電導線のうち、実用に供せられる銅
安定化Nb3 Sn超電導線(銅比0.2〜1)は、主と
していわゆるブロンズ法と呼ばれる複合加工法によって
製造されている。具体的には、まず、複数のNb線をC
u−Sn合金のビレットケース(線状母材)に埋設して
1次多芯ビレットを構成し、これを複数本円筒状に束ね
て線材群とする。次いで、該線材群を中空のCuビレッ
トに挿入する際、ビレットとの境界に、Snの拡散を防
止する拡散バリア材(Nbバリア)を配しながら多数稠
密に充填することにより複合ビレットとし、これを熱間
押出した後、更に伸線加工を行うことによって製造す
る。この様にして製造される銅安定化Nb3 Sn超電導
線の単長単重の大きさは、熱間押出する際に使用する押
出装置によって左右される。即ち、押出装置の押出能力
によって決定される複合ビレットの大きさにより、得ら
れる超電導線の単長単重も決定するのである。
【0004】ここで、Nb3 Sn超電導線複合ビレット
では、NbTi超電導線に比べて、常温から400℃に
おける変形抵抗が高い為、単長単重の大きい超電導線を
得ようとすると、大型の押出装置が必要になる。しかし
ながら、この様な大型装置を使用すると、設備コストや
操業コストが高価となる欠点を有する他、現状で使用さ
れている押出装置では、せいぜい単重40kg程度のビ
レットしか押出しすることができず、所望の単長単重を
有するNb3 Sn超電導線を効率よく製造することが困
難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
着目してなされたものであって、その目的は、安定した
臨界電流特性を備えているのは勿論のこと、数十〜数百
kgレベルの単重を有するNb3 Sn超電導線、および
該超電導線を低コストで効率よく製造することのできる
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明のNb3 Sn超電導線とは、被覆銅が、外側銅と内
側銅の金属結合によって一体化されたものであるところ
に要旨を有するものである。本発明の超電導線は、上記
被覆銅における、非銅部に対する被覆銅部の面積比が1
〜10となるものである。
【0007】また、上記目的を達成し得た本発明の製造
方法とは、非銅部に対する銅部の面積比が0.2〜1で
あるNb3 Sn超電導線複合芯材を、該複合芯材の外表
面に比べて滑らかな内表面を有する銅パイプに挿入して
伸線することにより、非銅部に対する被覆銅部の面積比
が1〜10のNb3 Sn超電導線を製造するところに要
旨を有するものである。具体的には、上記Nb3 Sn超
電導線複合芯材の外表面粗さRmaxを0.2〜5μ
m、銅パイプの内表面粗さRmaxを0.5μm以下
(0μmを含まない)とすることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記課題を解決す
ることのできるNb3 Sn超電導線を製造する方法につ
いて種々検討した結果、従来の複合加工法の如く、予め
所定の高銅比になる様設定されたNb3 Sn超電導線複
合ビレットを熱間押出しする方法とは発想を全く変え
て、銅比:0.2〜1の低銅比Nb3 Sn超電導線を芯
材とし、該芯材を銅パイプに挿入して伸線することによ
って、低銅比Nb3 Sn超電導線の周囲に銅をうまく配
することができれば、芯材に比べて高い銅比(1〜1
0)を有する高銅比Nb3 Sn超電導線を低コストで効
率よく製造することができるのではないかと考え、この
様な観点から実験を重ねた結果、本発明を完成したので
ある。
【0009】即ち、全長にわたって均一な高銅比Nb3
Sn超電導線を得るためには、芯材となる低銅比Nb3
Sn超電導線と、該芯材を挿入する銅パイプの間に良好
な金属結合を形成する必要があること、その為には、挿
入時における芯材と銅パイプの表面状態を制御すること
が最も重要であり、芯材の外表面および銅パイプの内表
面の滑らかさ[具体的には、表面粗さ(Rmax)]を
夫々適切に制御することが必要であることを突き止め
た。
【0010】まず、本発明のNb3 Sn超電導線につい
て説明する。本発明の超電導線は、上述した様に、被覆
銅が、外側銅と内側銅の金属結合によって一体化された
ものである点に特徴を有する。即ち、銅比(1〜10)
を有するNb3 Sn超電導線の被覆銅部分は、芯材とな
る低銅比Nb3 Sn超電導線の銅部分(内側銅)と、該
芯材を挿入する銅パイプの銅部分(外側銅)との間に良
好な金属結合が形成されたものである。この様に外側銅
と内側銅とを金属結合によって一体化させることによっ
て、安定した臨界電流特性を備え、しかも単重の大きい
Nb3 Sn超電導線が得られるのである。
【0011】次に、上述した本発明の高銅比Nb3 Sn
超電導線を製造するには、非銅部に対する銅部の面積比
が0.2〜1であるNb3 Sn超電導線複合芯材を、該
複合芯材の外表面に比べて滑らかな内表面を有する銅パ
イプに挿入して伸線する方法が採用される。この様に、
本発明の方法では、芯材の外表面と、銅パイプの内表面
の表面状態を夫々うまく制御することによって、上述し
た外側銅と内側銅の金属結合を一体化させる点に最大の
特徴を有する。具体的には、上述した表面状態は、芯材
と銅パイプの表面粗さ(Rmax)を夫々制御すること
によって行われる。
【0012】このうち、芯材となる低銅比Nb3 Sn超
電導線のRmaxは0.2〜5μmに制御することが必
要である。このRmaxが0.2μm未満の場合には、
外側の銅パルプと合わせて加工すると伸線性が低下し、
Nb3 Snフィラメント部の内部断線が多発する為、良
好な臨界電流特性が得られない等の問題がある。好まし
い下限値は0.5μmである。一方、その上限が5μm
を超えても伸線性が低下し、Nb3 Snフィラメント部
の内部断線が多発する為、同様に良好な臨界電流特性が
得られない。好ましい上限値は3μmである。
【0013】また、上記芯材を挿入する銅パイプ内面の
Rmaxは0.5μm以下に制御する必要がある。この
Rmaxが0.5μmを超えると伸線加工性が低下し、
超電導線の製造途中で断線してしまう恐れがある。好ま
しい上限値は0.3μmである。
【0014】上記芯材表面および銅パイプ内面のRma
xを所望の範囲に制御する方法としては、例えば、表面
を脱脂した後、硝酸または硫酸の水溶液中に所定時間浸
漬する方法や、脱脂した押出材を銅製ブラシで擦る方法
等が挙げられる。
【0015】尚、本発明によれば、銅パイプの寸法(銅
の被覆厚さ)を変えることによって、得られるNb3
n超電導線の銅比を所望の比率に制御することができ
る。具体的には、銅比約2.6の高銅比Nb3 Sn超電
導線を得るには、直径30mm,銅比0.60の芯材に
対し、外径約42mm,内径30mm程度の銅パイプを
用いることが推奨される。
【0016】本発明の方法は、この様に、表面状態(特
にRmax)の制御された低銅比Nb3 Sn超電導線複
合芯材を、同様に表面状態の制御された銅パイプに挿入
することによって高銅比超電導線を得るところに最大の
特徴を有するものであり、その他の製造工程については
特に規定されず、低銅比Nb3 Sn超電導線複合芯材を
製造する方法、該芯材を押出するのに使用する押出装
置、製造された高銅比Nb3 Sn超電導線を伸線する方
法等については、通常使用される方法や装置を適宜選択
して使用することができる。
【0017】尚、芯材となる低銅比Nb3 Sn超電導線
の銅比は0.2〜1の範囲とすることが好ましい。この
範囲であれば、本発明において所望の高銅比(1〜1
0)を一層効率よく得ることができると共に、この様な
低銅比超電導線複合芯材の製造自体も容易であるからで
ある。
【0018】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいず
れも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0019】
【実施例】下記の手順によって、図1に示す断面形状の
低銅比Nb3 Sn超電導線を作成した。まず、外部安定
化ブロンズ法にて、銅比0.3,フィラメント数387
1本、Nbバリア材からなるNb3 Sn線ビレット(外
径70mm)を作成した。次に、該ビレットを定格荷重
400tonの静水圧押出装置により外径20mmに押
出した。このときの押出圧力は8800kg/cm2
あった。この様にして得られた押出材をエチルアルコー
ルで脱脂した後、50%硝酸水溶液中に種々の時間浸漬
することにより、Rmaxの異なる押出材を得た。ま
た、銅製ブラシで擦る等して、内面のRmaxが種々異
なる銅パイプ(外径44.3mm,内径20mm)を作
成した。次に、上記の各押出材を、種々の銅パイプに挿
入し、図2に示す高銅比Nb3 Sn超電導線複合体(銅
比3)を得た。次いで、この複合体を、50%の冷間引
抜加工毎に600℃C×1時間の中間焼鈍を施しつつ、
最終線径0.7mmまで伸線加工した。
【0020】尚、比較のため、上述と同様の断面構成を
有する銅比3の高銅比Nb3 Sn超電導線複合ビレット
を作成した後、同様にして伸線加工することにより、従
来例の超電導線を得た。
【0021】この様にして得られた各線材を約30cm
に切出し、コイル形状に加工した後、真空中で650℃
×100h熱処理を施してから、更に液体He中で12
Tの磁場における臨界電流(Ic)を測定した。得られ
た結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表の結果から明らかな様に、本発明法によ
って得られた超電導線(No.2〜4、および6〜7)
は、いずれも24kgの単重を有し、従来例(No.1
5)に比べて約5倍程度も大きくなることが分かる。こ
れに対して、本発明の要件を一部でも満足しない比較例
は、以下の様な不具合を伴っている。
【0024】No.1は、芯材のRmaxが本発明の下限
を下回る例であり、Icが低い。No.5は、芯材のRm
axが本発明の上限を超える例であり、同様にIcが低
い。No.8は、No.5と同様、芯材のRmaxが本発明
の上限を超えると共に、更に銅パイプのRmaxもNo.
5に比べて大きくなっている為、伸線途中で断線してし
まった。
【0025】No.9および10は、銅パイプのRmax
が本発明の上限を超える例であり、いずれもIcが低
い。No.11および14は、芯材および銅パイプのRm
axの両方が、またNo.12および13は、銅パイプの
Rmaxが、本発明の上限を超える例であり、いずれも
途中で断線してしまった。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、安
定した臨界電流特性を備え、しかも数十〜数百kgレベ
ルの単重を有する高銅比Nb3 Sn超電導線が得られる
と共に、この様な超電導線を低コストで効率よく製造す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる低銅比Nb3 Sn超電導線の断
面を示す図である。
【図2】本発明に係わる高低銅比Nb3 Sn超電導線の
断面を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C22C 9/00 ZAA C22C 9/00 ZAA (72)発明者 多田羅 勇 北九州市門司区小森江2丁目2−1 株式 会社神戸製鋼所門司工場内 (72)発明者 前田 幸広 北九州市門司区小森江2丁目2−1 株式 会社神戸製鋼所門司工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆銅が、外側銅と内側銅の金属結合に
    よって一体化されたものであることを特徴とするNb3
    Sn超電導線。
  2. 【請求項2】 前記被覆銅における、非銅部に対する被
    覆銅部の面積比が1〜10である請求項1または2に記
    載のNb3 Sn超電導線。
  3. 【請求項3】 非銅部に対する銅部の面積比が0.2〜
    1であるNb3 Sn超電導線複合芯材を、該複合芯材の
    外表面に比べて滑らかな内表面を有する銅パイプに挿入
    して伸線することにより、非銅部に対する被覆銅部の面
    積比が1〜10のNb3 Sn超電導線を製造することを
    特徴とするNb3 Sn超電導線の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記Nb3 Sn超電導線複合芯材の外表
    面粗さRmaxが0.2〜5μmであり、且つ銅パイプ
    の内表面粗さRmaxが0.5μm以下(0μmを含ま
    ない)である請求項3に記載のNb3 Sn超電導線の製
    造方法。
JP8158625A 1996-06-19 1996-06-19 Nb▲3▼Sn超電導線および該超電導線の製造方法 Withdrawn JPH1012056A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010012473A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Fujikura Ltd 銅被覆アルミニウム複合線の製造方法
CN109468476A (zh) * 2018-12-29 2019-03-15 江苏科技大学 一种采用磁悬浮工艺提高铜合金综合性能的方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010012473A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Fujikura Ltd 銅被覆アルミニウム複合線の製造方法
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