JPH101193A - 液体抽出装置 - Google Patents

液体抽出装置

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JPH101193A
JPH101193A JP15272696A JP15272696A JPH101193A JP H101193 A JPH101193 A JP H101193A JP 15272696 A JP15272696 A JP 15272696A JP 15272696 A JP15272696 A JP 15272696A JP H101193 A JPH101193 A JP H101193A
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Yoshiaki Machida
芳昭 町田
Akio Iida
章夫 飯田
Hidemitsu Imai
英充 今井
Tetsuo Fukuoka
哲男 福岡
Sanai Imai
左内 今井
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Tokan Kogyo Co Ltd
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Tokan Kogyo Co Ltd
Toshiba Electric Appliances Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体容器3の抽出口部52がトレイ35と載置部
37との間に挟み込まれるのを防止し、液体容器3の装着
性を向上させる。 【解決手段】 液体を収容した可撓性を有する液体容器
3をトレイ35の底板75上に収納するとともに、液体容器
3の抽出口部52を底板75の前端部75a から外部に導出す
る。トレイ35を載置部37に前傾状態に載置する。液体容
器3の抽出口部52を定量抽出手段4に配置し、定量抽出
手段4により抽出口部52を通じて液体容器3内の液体を
定量抽出する。トレイ35の底板75の前端部75a と載置部
37の前端部との間に、前方に開口する隙間部92を設け
る。隙間部92により、液体容器3を収納したトレイ35を
載置部37に載置する際、液体容器3の抽出口部52をトレ
イ35と載置部37との間に挟み込むのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を収容した可
撓性を有する液体容器内から液体を定量抽出する液体抽
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、飲料をカップに抽出して
提供するカップディスペンサやカップ式自動販売機など
では、コーヒー、紅茶、ウーロン茶などの酸化や細菌に
汚染されやすい低酸性飲料原料液や中性飲料原料液など
の濃縮原料液を、ポリエチレン製などの可撓性を有する
袋状の液体容器に無菌状態で封入したものを使用し、飲
料提供時に液体容器内の原料液を定量抽出するとともに
冷水や湯水で希釈してカップに抽出するようにした液体
抽出装置がある。
【0003】このように液体容器から原料液を定量抽出
するようにした液体抽出装置では、例えば、特開平6−
293348号公報または特開平6−293393号公
報に記載されているように、液体容器をその液体容器の
一端に形成された抽出口部に向けて下降傾斜する状態に
載置部に配置するとともに、液体容器の抽出口部を載置
部の前端部下方に位置する抽出機構に配置することによ
り、液体容器内の原料液を重力作用によって抽出口部内
に一定量ずつ呼び込み、この抽出口部に呼び込まれた一
定量の原料液を抽出機構により抽出するようにしてい
る。
【0004】また、液体容器を液体抽出装置に装着する
際、液体容器の装着性を向上させるために、液体容器を
収納するトレイを用いる場合がある。このトレイは、底
板を有し、この底板上に液体容器を載置するとともに、
底板の前端部から液体容器の抽出口部を導出させた状態
で、液体容器を収納する。そして、液体容器の装着時に
は、液体容器を収納したトレイを載置部上に挿入すると
ともにトレイの底板を載置部に載せ、トレイの底板の前
端部から導出されて垂れ下がった状態にある液体容器の
抽出口部を抽出機構に配置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液体抽出装置の構造では、トレイに収納された液体容器
の抽出口部がトレイの底板の前端部から垂れ下がる状態
に収納されるため、トレイを載置部に載置する際、抽出
口部がトレイの前端部と載置部の前端部との間に挟み込
まれやすく、抽出口部の挟み込みが生じた場合にはその
挟み込みを解消する操作を行なわなければならず、液体
容器の装着性が低下する問題がある。また、抽出口部を
挟み込んだときに抽出口部を損傷させてしまう場合があ
り、しかも、抽出口部の挟み込み状態のまま使用する
と、原料液の定量抽出に影響を与えやすい問題がある。
【0006】なお、特に、載置部の前端部の全域にトレ
イを位置決め係止するストッパが設けられている場合に
は、抽出口部がトレイの前端部と載置部のストッパとの
間に挟み込まれやすい。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、液体容器の抽出口部がトレイと載置部との間に挟
み込まれるのを防止でき、液体容器の装着性を向上させ
ることができる液体抽出装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液体抽出
装置は、液体を収容した可撓性を有する液体容器が底板
上に収納されるとともにこの液体容器の一端に形成され
た抽出口部が底板の前端部から外部に導出されるトレイ
と、このトレイが前傾状態に載置される載置部と、この
載置部の前端部の下方に設けられ、載置部に載置された
トレイから導出される液体容器の抽出口部が配置されて
その抽出口部を通じて液体容器内の液体を定量抽出する
定量抽出手段と、前記トレイの底板の前端部と前記載置
部の前端部との間に前方に開口形成された隙間部とを具
備しているものである。
【0009】そして、基本的な抽出動作では、トレイに
よって載置部に載置された液体容器がその液体容器の抽
出口部に向けて下降傾斜する状態にあるため、液体容器
内の液体が自重により抽出口部に呼び込まれ、定量抽出
手段により定量ずつ抽出される。
【0010】また、トレイの底板の前端部と載置部の前
端部との間に前方に開口する隙間部があることにより、
液体容器を収納したトレイを載置部に載置する際に、ト
レイの底板の前端部から導出されている液体容器の抽出
口部がトレイと載置部との間に挟み込まれるのが防止さ
れる。
【0011】請求項2記載の液体抽出装置は、請求項1
記載の液体抽出装置において、トレイは底板の両側に立
設された側板を有し、この両側板の前端近傍に係止突部
が設けられ、載置部の前端部に前記トレイの両側の係止
突部の位置に対応してその係止突部が係合するストッパ
が設けられたものである。これにより、係止突部とスト
ッパとの係合位置が液体容器の抽出口部の両側方に外れ
た位置にあり、抽出口部が係止突部とストッパとの間に
挟み込まれるのが防止される。
【0012】請求項3記載の液体抽出装置は、請求項1
または2記載の液体抽出装置において、トレイの底板の
底面から突出するリブを有し、底板の前端部に臨むリブ
の部分がその底板の前端部より内縁側に離反して設けら
れたものである。このリブの位置設定による簡単な構造
により隙間部が形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液体抽出装置の一
実施の形態を図1ないし図13を参照して説明する。
【0014】図13には液体抽出装置としてのディスペ
ンサの液体抽出経路の構成図を示し、抽出部1に配置さ
れたカップ2内に飲料の濃縮された原料液(液体)が抽
出されるとともに冷水が抽出され、カップ2内で原料液
と冷水とが混合されて希釈した飲料が作られる。
【0015】原料液の抽出には、原料液が収容された液
体容器3が用いられるとともに、この液体容器3から原
料液を定量抽出する定量抽出手段4が用いられる。
【0016】冷水の抽出には、冷水供給装置5が用いら
れる。この冷水供給装置5は、冷水タンク6を備え、こ
の冷水タンク6には冷却水が貯留され、この冷却水が冷
却ユニット7によって所定の水温に冷却される。冷却ユ
ニット7は、冷媒を圧縮するコンプレッサ8、放熱用フ
ァン9を有する凝縮器10、冷水タンク6内に配置された
蒸発器11などから構成される冷却サイクル12を備えてい
る。
【0017】冷水タンク6には冷却パイプ13が配置さ
れ、この冷却パイプ13に給水電磁弁14、減圧弁15を通じ
て水道水などが給水され、冷却パイプ13を通じて冷却さ
れた冷水が水量調整弁16および冷水電磁弁17を通じて抽
出部1に導かれてカップ2内に抽出される。
【0018】冷水タンク6には、モータ18で回転されて
冷却水を撹拌する撹拌スクリュー19、冷水タンク6内の
冷水の温度を検知する水温センサ20、冷水タンク6内に
貯留される冷却水量を検知するフロートスイッチ21、冷
水タンク6から水を抜くためのドレンコック22などが設
けられている。冷水タンク6内には、給水電磁弁23を通
じて水道水などが給水される。
【0019】また、図11および図12にはディスペン
サの斜視図を示し、冷却タンク6や冷却ユニット7など
が内蔵された機体31を有し、この機体31の前面上部に突
出部32が形成され、この突出部32の前面に前面扉33が開
閉可能に取り付けられている。
【0020】機体31の上部には空間34が形成され、この
空間34により液体容器3を収納したトレイ35が左右方向
に2つ並んで着脱可能に装着される2つのトレイ装着部
36が形成されている。空間34(2つのトレイ装着部36)
の底面にはトレイ35が載置される載置部37が形成され、
この載置部37は前方へ向けて下降傾斜する傾斜面状に形
成され、載置部37の前縁部にはトレイ35の前方への移動
を規制するストッパ38が各トレイ装着部36の両側域に対
応してそれぞれ形成されているとともに(図8参照)、
載置部37の前端から下方に折曲されてガイド面部39が形
成されている。
【0021】載置部37の前面下部には、各トレイ装着部
36の位置に対応して2つの定量抽出手段4が並列に配設
されているとともに、各定量抽出手段4の下側に冷水供
給装置5から冷水が抽出されるノズル40が配設されてい
る。
【0022】突出部32の下側の機体31の前面には、右側
の定量抽出手段4の下方位置において、例えば冷水に混
合しにくい原料液の場合に定量抽出手段4によって抽出
される原料液とノズル40から抽出される冷水とを受け入
れて混合するとともに下方に抽出するミキシングボール
41が必要に応じて選択的に着脱自在に取り付けられる。
【0023】機体31の前面下部にはスノコ42を装着した
受皿43が着脱自在に取り付けられ、この受皿43上の各定
量抽出手段4の下方位置にカップ2が配置される2つの
抽出部1が形成される。スノコ42には各抽出部1にカッ
プ2を位置決めするホルダ44が設けられている。なお、
受皿62には、この受皿62上に受けた飲料などを排水する
図示しない排水管に接続される。
【0024】前面扉33の前面には、各抽出部1に対して
飲料の抽出を指示する抽出釦45がそれぞれ2つずつ設け
られている。各2つの抽出釦45は、例えば飲料の異なる
抽出量を選択できるように設定する。
【0025】また、図3および図4には液体容器3の斜
視図を示し、液体容器3は、ガスバリヤ性が高くかつ可
撓性がある材料、例えばポリエチレン・接着層・エバー
ル・接着層・ポリエチレンの多層フィルムで形成され、
飲料の原料液を収納する液体収納袋部51およびこの液体
収納袋部51の一端に設けられてその液体収納袋部51内の
原料液を抽出する抽出口部52を有している。
【0026】液体収納袋部51には、原料液が充填される
とともに充填後に閉塞蓋53で閉塞される充填口54が一体
に取り付けられている。抽出口部52には定量抽出袋部5
5、この定量抽出袋部55と液体収納袋部51とを連通する
入口部56、定量抽出袋部55の入口部56とは反対側に連通
する出口部57を有している。
【0027】液体容器3には表壁と裏壁の2枚の多層フ
ィルムが用いられ、その周縁がヒートシール部58を介し
て溶着されて全体が密閉状態に形成されている。また、
抽出口部52の入口部56の両側のヒートシール部58には抽
出口部52を定量抽出手段4に位置決めして取り付けるた
めの一対のセット孔59が形成され、抽出口部52とは反対
の液体収納袋部51の他端のヒートシール部58にはトレイ
35に取り付けるための一対の係合孔60が形成されてい
る。
【0028】そして、液体容器3への飲料の原料液の充
填時には、入口部56を着脱自在のクランプ61で挟んで液
体収納袋部51から抽出口部52に原料液が流出しないよう
に閉塞しておき、液体収納袋部51の充填口54を通じて無
菌充填機で飲料の原料液を充填し、充填後に充填口54を
閉塞蓋53で閉塞する。
【0029】また、図1および図2にはトレイ35の断面
図を示し、トレイ35は、トレイ本体71、裏蓋72、スライ
ド体73、付勢手段としてのスプリング74にて構成されて
いる。
【0030】トレイ本体71は、図3および図4に示すよ
うに、底板75を有し、この底板75の両側縁には側板76が
立設されるとともに後側縁には後面板77が立設され、こ
れら底板75、両側板76および後面板77によって液体容器
3を収納可能とする液体容器収容空間71a が形成されて
いる。
【0031】トレイ本体71の両側板76の間隔寸法が液体
容器3の液体収納袋部51の横幅よりも狭く形成され、両
側板76の前端が底板75の前端部75a よりも前方に延設さ
れ、その両側板76の前端上部寄りが前側の取手としても
機能する横継部78で連結されている。両側板76の下縁に
は底板75の前端部75a の位置に対応して底板75の下面よ
り下方に突出する係止突部79が形成され、トレイ35を載
置部37に載置した際に各係止突部79が載置部37の前端の
ストッパ38に係合される。また、トレイ本体71の後面板
77には取手80が形成されている。
【0032】トレイ本体71の底板75のほぼ中央部から後
部側には傾斜面81を介して底板75の前部側より上方に突
出する段部82が形成され、この段部82の中央にはスライ
ドガイド部83が下面側に突出することによって凹部84が
前後方向に形成され、この凹部84の両側に一対のスライ
ド孔85が前後方向に沿って形成されている。
【0033】トレイ本体71の段部82の下側には、図5な
いし図7に示すように、スライド体73およびスプリング
74が収納される収納空間86が形成され、この収納空間86
の下面が裏蓋72によって開閉可能に閉塞される。段部82
の下面には、収納空間86の周囲にその収納空間86を囲む
とともに裏蓋72が内側に嵌合されるリブ87が突設され、
中央にスライドガイド部83が前後方向に沿って突出さ
れ、このスライドガイド部83の両側に裏蓋72をねじ止め
する取付ボス88が形成され、スライドガイド部83の前端
に係合ボス89が突設されている。
【0034】トレイ本体71の底板75の下面には、段部82
の下面に突設されたリブ87に連続して、底板75の周縁形
状に沿ってリブ90が突設されるとともに、このリブ90の
内側に前後方向および左右方向に沿ってリブ91が突設さ
れている。これらのリブ87,90,91の下面は同一面に形
成され、図1および図2に示すように、トレイ35を載置
部37に載置した際にこれらのリブ87,90,91が載置部37
に接して載置される。また、図5に示すように、底板75
の前端部75a に臨むリブ90の前端のリブ部90aは、その
前端部75a より後方に離反した位置に配設され、図1お
よび図2に示すように、トレイ35を載置部37に載置した
際に、底板75の前端部75a とリブ部90aと載置部37との
間に前方に開口する隙間部92が形成される。なお、載置
部37に載置されたトレイ35の底板75の前端部75a は載置
部37の前端部とほぼ同一位置に配置される。
【0035】スライド体73は、図6および図7に示すよ
うに、トレイ本体71の収納空間86に配置されるベース部
95を有し、このベース部95には、上面中央にスライドガ
イド部83にスライド自在に係合するガイド溝96が前後方
向に沿って形成され、上面四隅近傍に半球状の突部97が
突設されているとともに下面四隅近傍に突部98が突設さ
れている。そして、上面の突部97が段部82の下面に点接
触し、下面の突部98が裏蓋72の上面に点接触して、ベー
ス部95が収納空間86内に前後方向にスライド自在に保持
されている。
【0036】スライド体73の上面には段部82の一対のス
ライド孔85を通じてトレイ本体71の液体容器収容空間71
a に突出する円柱状の一対の係合部99が立設され、スラ
イド体73の下面前端には係合ボス100 が突設されてい
る。液体容器収容空間71a に突出する一対の係合部99に
は、その液体容器収容空間71a に収納される液体容器3
の一対の係合孔60が係合される。
【0037】スプリング74は、ばね性を有する線材の中
央にコイル部101 が形成されるとともにこのコイル部10
1 から両端のリンク部102 が延設されたトグルばねにて
構成され、各リンク部102 の先端にはリング部103 が形
成されている。そして、例えば、装着前の状態では両リ
ンク部102 が反対方向に向けて突出している状態から、
両リンク部102 がほぼV字状に接近するようにばね性に
抗して変位させ、その弾性変位状態で一方のリング部10
3 トレイ本体71の係合ボス89の外側に係合させるととも
に、他方のリング部103 をスライド体73の係合ボス100
の外側に係合させる。これにより、トレイ本体71に対し
てスライド体73を後方の液体容器3を引張る引張方向に
付勢する。
【0038】また、定量抽出手段4は、図1および図9
に示すように、固定枠体111 およびこの固定枠体111 の
前面に開閉可能に設けられた可動枠体112 を備え、これ
ら固定枠体111 と可動枠体112 との間に液体容器3の抽
出口部52が着脱可能に装着される抽出通路113 が上下方
向に形成されている。
【0039】固定枠体111 の中央には呼込空間114 を構
成する凹部115 が形成され、この凹部115 には押圧プレ
ート116 が配設され、この押圧プレート116 は図示しな
いモータを駆動源とする押圧プレート駆動機構により抽
出通路113 に対して進退される。そして、押圧プレート
116 は、抽出通路113 外への後退時にその後退量に応じ
た量の原料液を抽出口部52に呼び込むとともに、抽出通
路113 内への前進時に抽出口部52に呼び込んだ原料液を
抽出させるように作用する。
【0040】固定枠体111 の凹部115 の上下部には一対
のピンチ体117 ,118 が配設され、これら各ピンチ体11
7 ,118 は図示しないピンチ体駆動機構によりいずれか
一方が抽出通路113 に進出するとともに他方が後退する
ように進退される。そして、ピンチ体117 ,118 は、抽
出口部52の入口部56および出口部57を開閉可能とし、入
口部56を開放したときに出口部57を閉鎖し、入口部56を
閉鎖したときに出口部57を開放するように作用する。
【0041】固定枠体111 の凹部115 の上部のピンチ体
117 の両側位置には、抽出口部52の一対のセット孔59を
係合してその抽出口部52を固定枠体111 に対して位置決
めするフック119 が突設されている。このフック119
は、図10に示すように、セット孔119 の孔径とほぼ同
程度の直径に形成された軸部120 を有し、この軸部120
の先端にセット孔59より径大な径大部121 が形成されて
いる。径大部121 の先端面は球面状に形成されていると
ともに軸部120 側は軸方向に対して直角な平面状に形成
されている。
【0042】次に、第1の実施の形態の作用を説明す
る。
【0043】まず、液体容器3をトレイ35に収納してデ
ィスペンサに装着する。図3および図4に示すように、
液体容器3の一対の係合孔60をトレイ35の一対の係合部
99に係合して液体容器3の液体収納袋部51をトレイ35内
に上方から挿入し、液体収納袋部51の中央部域をトレイ
35の底板75および段部82の上面に載置するとともに両側
部域をトレイ35の両側板76の内側面に沿わせて配置す
る。抽出口部52を横継部78の下側に通して底板75の前端
部75a から垂れ下がった状態とする。
【0044】そして、図11に示すように、ディスペン
サの前面扉33を開放し、液体容器3を収納したトレイ35
を上部の空間34の各トレイ装着部36に前面から挿入して
載置部37上に載置する。トレイ35を載置部37に載置する
と、図1に示すように、トレイ35の下面から突出するリ
ブ87,90,91が載置部37に接して前方に下降傾斜する状
態に載置され、トレイ35の両側板76の前端近傍から突出
する各係止突部79が載置部37の前端の各ストッパ38に係
合して前方への下降傾斜が位置決め規制される。
【0045】このとき、液体容器3の抽出口部52が底板
75の前端部75a から垂れ下がった状態にあるが、抽出口
部52の両側位置に対応するトレイ35の両側板76の位置で
係止突部79とストッパ38とが係合すること、およびトレ
イ35の底板75の前端部75a とリブ部90a と載置部37との
間に前方に開口する隙間部92が形成されることにより、
抽出口部52がトレイ35と載置部37との間に挟み込まれる
のを防止でき、液体容器3を収納したトレイ35のディス
ペンサへの装着性を良好にできる。
【0046】そして、定量抽出手段4の可動枠体112 を
開放回動させて固定枠体111 の前面を開放し、抽出口部
52を固定枠体111 の抽出通路113 に係合しながら、抽出
口部52の一対のセット孔59を固定枠体111 から突出する
フック119 に係合して、抽出口部52を抽出通路113 に位
置決めする。その後、可動枠体112 を固定枠体111 の前
面に閉じてロックする。なお、フック119 の先端には径
大部121 が形成されているため、セット孔59を径大部12
1 に圧入して軸部120 に通すことにより、抽出口部52が
フック119 の先端方向に移動しても、セット孔59が径大
部121 に引っ掛かり、セット孔59がフック119 から不用
意に脱落するのを防止でき、液体容器3の装着性を良好
にできる。
【0047】これにより、抽出口部52が、固定枠体111
と可動枠体112 との間に挟まれて、抽出通路113 内に配
置される。抽出通路113 内では、抽出口部52の定量抽出
袋部55が押圧プレート116 に臨み、入口部56が上側のピ
ンチ体117 に臨み、出口部57が下側のピンチ体118 に臨
む。出口部57の下端部は抽出通路113 の下方に突出す
る。そして、抽出口部52の入口部56を閉止しているクラ
ンプ61を外し、抽出口部52の出口部57の先端を切断して
開封する。
【0048】以上で液体容器3のディスペンサへの装着
を完了する。なお、本実施の形態では種類の異なる原料
液を収容した2個の液体容器3をトレイ35によって各ト
レイ装着部36に装着する。
【0049】そして、図1に示すように、液体容器3内
に原料液が十分に入っている初期状態では、その原料液
の重量に応じて液体容器3がトレイ35の傾斜に沿って前
方に滑り落ちようとする力が作用し、この力がスプリン
グ74の付勢力に勝って、スライド体73が前方に移動して
いる。
【0050】次に、ディスペンサによる飲料の抽出動作
を説明する。定量抽出手段4の待機状態では、押圧プレ
ート116 が抽出通路113 に進入する前進位置に位置し、
この押圧プレート116 で抽出口部52の定量抽出袋部55を
可動枠体112 に押圧して閉止している。上側のピンチ体
117 が開放位置に位置するとともに下側のピンチ体118
が閉塞位置に位置し、下側のピンチ体118 で抽出口部52
の出口部57を閉止している。
【0051】そして、ディスペンサを操作して飲料を得
るには、カップ2を好みの種類の飲料が抽出される抽出
部1すなわち受皿43のスノコ42上に載置し、好みの飲料
の種類でかつ抽出量に対応する前面扉33の抽出釦45を押
動操作する。
【0052】抽出釦45が操作されると、対応する種類の
定量抽出手段4の押圧プレート116が抽出量に応じた距
離分だけ後退して、押圧プレート116 の前面側に呼込空
間114 を形成する。これにより、抽出口部52の定量抽出
袋部55が呼込空間114 の方向に突出することが可能とな
り、液体容器3の液体収納袋部51内の原料液がその自重
によって抽出口部52の入口部56を通じて定量抽出袋部55
に呼び込まれていく(図1参照)。このとき、押圧プレ
ート116 の後退量に応じた量の原料液が定量抽出袋部55
に呼び込まれる。
【0053】続いて、上側のピンチ体117 が閉止位置に
移動するとともに、下側のピンチ体118 が開放位置に移
動する。これにより、上側のピンチ体117 で抽出口部52
の入口部56を閉止して、液体収納袋部51内の原料液が抽
出口部52に流入するのを阻止する。下側のピンチ体118
が開放位置に移動することにより、抽出口部52の出口部
57が開放され、定量抽出袋部55内に呼び込まれた原料液
が出口部57の下端から抽出部1に配置されたカップ2内
またはミキシングボール41に抽出される。さらに、押圧
プレート116 が前進し、定量抽出袋部55を可動枠体112
に対して強制的に押圧し、定量抽出袋部55内の原料液が
強制的に抽出される。
【0054】続いて、抽出口部52の出口部57からの原料
液のタレが無くなる時間を考慮した所定時間経過後、上
側のピンチ体117 を開放位置に移動させるとともに、下
側のピンチ体118 を閉止位置に移動させる。これによ
り、定量抽出手段4が初期の待機状態に復帰し、原料液
の一連の抽出動作が完了し、次の原料液の抽出動作に待
機する。
【0055】一方、原料液の抽出動作に対応して、冷水
供給装置5が動作し、抽出部1のカップ2内またはミキ
シングボール41に冷水を抽出して、そのカップ2内また
はミキシングボール41内で原料液と冷水とが混合されて
希釈した飲料が作られる。ミキシングボール41が使用さ
れた場合には、ミキシングボール41で混合されて希釈し
た飲料がカップ2に抽出される。
【0056】そして、図2に示すように、液体容器3か
らの原料液の抽出が繰り返されて液体容器3内の原料液
の残量が減少してくると、原料液が十分に収容されてい
た初期時に比べて重量が軽くなり、この原料液の重量に
応じて液体容器3がトレイ35の傾斜に沿って前方に滑り
落ちようとする力よりスプリング74の付勢力が勝り、ス
ライド体73が後方に移動する。
【0057】したがって、液体容器3内の原料液の量に
かかわらず、液体容器3の液体収納袋部51には常に張力
がかかるため、液体容器3内の原料液の残量が減少して
も、原料液の抽出時に押圧プレート116 が後退してから
上側のピンチ体117 で抽出口部52の入口部56を閉止する
までの一定時間内に一定量の原料液を抽出口部52に呼び
込むことができ、原料液の定量性が減少方向にばらつく
のを防止できる。
【0058】さらに、液体容器3内の原料液の残量が減
少すると、液体容器3の液体収納袋部51にしわが寄り、
そのしわが寄った部分に原料液が残留する現象が生じる
が、液体容器3の液体収納袋部51の後端をスプリング74
の付勢によって後方へ引っ張り、液体収納袋部51を伸張
させてその液体収納袋部51に生じようとするしわを伸ば
すことができるため、定量抽出ができなくなる時点での
原料液の残量を少なくできる。そのため、液体容器3の
液体収納袋部51内の原料液が減少しても、液体収納袋部
51内から定量の原料液を抽出口部52に呼び込むことがで
き、原料液の無駄が少なく、液体容器3の交換時期を延
長することができる。
【0059】以上のように、トレイ35の底板75の前端部
75a と載置部37の前端部との間に前方に開口する隙間部
92を形成することにより、液体容器3を収納したトレイ
35を載置部37に載置する際に、トレイ35の底板75の前端
部75a から垂れ下がった状態にある液体容器3の抽出口
部52がトレイ35と載置部37との間に挟み込まれるのを防
止でき、液体容器3のディスペンサへの装着性を向上さ
せ、抽出口部52の損傷を防止し、抽出させる原料液の定
量性を確保できる。
【0060】また、トレイ35の両側板76の前端近傍に係
止突部79を設けるとともに、載置部37の前端部にトレイ
35の両側の係止突部79の位置に対応してその係止突部79
が係合するストッパ38を設けたため、係止突部79とスト
ッパ38との係合位置が液体容器3の抽出口部52の両側方
に外れた位置にあり、抽出口部52が係止突部79とストッ
パ38との間に挟み込まれるのを防止できる。
【0061】また、トレイ35の底板75の底面から突出す
るリブ90のうち、底板75の前端部75a に臨むリブ部90a
をその底板75の前端部75a より内縁側に離反して設ける
ことにより、簡単な構造で隙間部92を形成できる。
【0062】
【発明の効果】請求項1記載の液体抽出装置によれば、
トレイの底板の前端部と載置部の前端部との間に前方に
開口する隙間部を形成することにより、液体容器を収納
したトレイを載置部に載置する際に、トレイの底板の前
端部から導出されている液体容器の抽出口部がトレイと
載置部との間に挟み込まれるのを防止でき、液体容器の
装着性を向上させ、抽出口部の損傷を防止し、抽出され
る液体の定量性を確保できる。
【0063】請求項2記載の液体抽出装置によれば、請
求項1記載の液体抽出装置の効果に加えて、トレイの両
側板の前端近傍に係止突部を設けるとともに、載置部の
前端部にトレイの両側の係止突部の位置に対応してその
係止突部が係合するストッパを設けたため、係止突部と
ストッパとの係合位置が液体容器の抽出口部の両側方に
外れた位置にあり、抽出口部が係止突部とストッパとの
間に挟み込まれるのを防止できる。
【0064】請求項3記載の液体抽出装置によれば、請
求項1または2記載の液体抽出装置の効果に加えて、ト
レイの底板の底面から突出するリブのうち、底板の前端
部に臨むリブの部分をその底板の前端部より内縁側に離
反して設けることにより、簡単な構造で隙間部を形成で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す液体抽出装置
に原料液が満たされた液体容器を装着した状態の断面図
である。
【図2】同上実施の形態の液体抽出装置に装着された液
体容器の原料液が減少した状態の断面図である。
【図3】同上実施の形態のトレイと液体容器の分解状態
の斜視図である。
【図4】同上実施の形態のトレイに液体容器を装着した
状態の斜視図である。
【図5】同上実施の形態のトレイの底面図である。
【図6】同上実施の形態のトレイの一部の断面図であ
る。
【図7】同上実施の形態のトレイの底蓋を外した状態の
底面図である。
【図8】同上実施の形態のトレイを載置部に載置した状
態の正面図である。
【図9】同上実施の形態の定量抽出手段の斜視図であ
る。
【図10】同上実施の形態の定量抽出手段の一部の側面
図である。
【図11】同上実施の形態の液体抽出装置の分解状態の
斜視図ある。
【図12】同上実施の形態の液体抽出装置の外観の斜視
図である。
【図13】同上実施の形態の液体抽出装置の液体抽出経
路の構成図である。
【符号の説明】
3 液体容器 4 定量抽出手段 35 トレイ 37 載置部 38 ストッパ 52 抽出口部 75 底板 76 側板 79 係止突部 90 リブ 92 隙間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 章夫 群馬県前橋市古市町180番地 東芝機器株 式会社内 (72)発明者 今井 英充 群馬県前橋市古市町180番地 東芝機器株 式会社内 (72)発明者 福岡 哲男 東京都千代田区内幸町一丁目3番1号 東 罐興業株式会社内 (72)発明者 今井 左内 東京都港区芝浦二丁目16番7号 凰商事株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容した可撓性を有する液体容器
    が底板上に収納されるとともにこの液体容器の一端に形
    成された抽出口部が底板の前端部から外部に導出される
    トレイと、 このトレイが前傾状態に載置される載置部と、 この載置部の前端部の下方に設けられ、載置部に載置さ
    れたトレイから導出される液体容器の抽出口部が配置さ
    れてその抽出口部を通じて液体容器内の液体を定量抽出
    する定量抽出手段と、 前記トレイの底板の前端部と前記載置部の前端部との間
    に前方に開口形成された隙間部とを具備していることを
    特徴とする液体抽出装置。
  2. 【請求項2】 トレイは底板の両側に立設された側板を
    有し、この両側板の前端近傍に係止突部が設けられ、 載置部の前端部に前記トレイの両側の係止突部の位置に
    対応してその係止突部が係合するストッパが設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載の液体抽出装置。
  3. 【請求項3】 トレイの底板の底面から突出するリブを
    有し、底板の前端部に臨むリブの部分がその底板の前端
    部より内縁側に離反して設けられたことを特徴とする請
    求項1または2記載の液体抽出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010235135A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Duskin Co Ltd 冷温飲料水サーバー
CN105905858A (zh) * 2015-02-19 2016-08-31 富士电机株式会社 饮料用原料的排出装置
CN105982547A (zh) * 2015-03-19 2016-10-05 三得利控股株式会社 液体现调机

Cited By (4)

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