JPH10118903A - 研削盤ライン並設設備 - Google Patents

研削盤ライン並設設備

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JPH10118903A
JPH10118903A JP29437496A JP29437496A JPH10118903A JP H10118903 A JPH10118903 A JP H10118903A JP 29437496 A JP29437496 A JP 29437496A JP 29437496 A JP29437496 A JP 29437496A JP H10118903 A JPH10118903 A JP H10118903A
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grinding
processing
peripheral speed
diameter
grindstone
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JP29437496A
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Makoto Onoda
誠 小野田
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Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転がり軸受の内外輪等のように2つ以上の部
品を同期させて製作するにつき、各工程のサイクルタイ
ムを同期化させ、全ての工程の加工精度の安定化と製造
の効率化とを図る。 【解決手段】 互いに加工径の異なる工作物W1,W2
を各々研削する複数の研削盤ラインA1,A2からなる
研削盤並設設備1とする。この設備を構成する全研削盤
2〜4の中で、最大加工径の内面研削加工を行う研削盤
2の砥石11の周速を最大の周速とする。残りの内面研
削盤3の砥石周速は、前記最大周速を基準として、加工
径に比例した周速に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、転がり軸受の内
外輪等のように、加工径の異なる部品を各々研削する複
数の研削盤ラインを同期編成する研削盤ライン並設設備
に関し、特に機械設備の性能を合理的に発揮させる各研
削盤間の砥石周速の工夫に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】転がり軸
受の内輪と外輪の研削ラインは図6に示すようになる。
すなわち、内輪については、幅研削、内輪溝研削、内輪
内径研削、および溝超仕上を行い、外輪については、幅
研削、外輪外径研削、外輪溝研削、および溝超仕上を行
う。これらの研削工程は、鎖線で囲んで示すように、前
加工工程と、後加工工程とに分けられる。前加工工程に
おいて、幅研削と外輪外径研削は加工能率の高い平面研
削盤とセンタレス研削盤を使用しており、連続的に工作
物を投入できるために、通常は前加工工程でバッチ処理
した工作物(内輪および外輪)を後加工工程に分岐投入
している。後加工工程では外輪溝、内輪溝、内輪内径研
削と内外輪溝の超仕上を行う。このように加工された内
外輪は、この後、後工程の組立工程で転動体(ボール
等)とシールやリテナーなどと組み合わされて製品とな
る。
【0003】このように前加工工程の加工能率が非常に
高く、組立などの後工程に生産量を同期化させる場合に
は、後加工工程の各加工機械の加工効率をどの様に合わ
せるかが大きな問題である。通常は、加工時間を一定に
するために最も加工の困難な外輪溝研削の加工能率を最
大化して、内輪溝と内輪内径の加工工程に余裕を見てい
る。このような場合では、外輪溝研削の精度は内輪に比
べて劣る状態であり、後加工工程の外輪超仕上の負荷が
大きくなる。また、外輪の加工取代を内輪に比べて小さ
くして外輪の加工時間を短くすることや、外輪の内径
(溝)研削工程を粗加工と仕上加工に分けることも行わ
れる。このような場合には、コストのアップが避けられ
ない。
【0004】図6の内面研削盤2台(内輪内径研削およ
び外輪溝研削)での加工を考えると、内輪内径に比べ
て、外輪内径の方が大きく、取代寸法がほぼ同じ場合に
は砥石の単位幅当たりの工作物除去量が大きく違ってく
る。同じ加工時間を実現するためには、外輪内径研削の
切込速度と内輪内径研削の切込速度を同じにする必要が
ある。例えば、内輪内径20mm、外輪内径40mm、取代
寸法(半径)0.2mm、加工時間10秒とすると、内輪
内径研削では砥石の単位幅当たりの加工能率Ziは Zi=π×20×0.2/10=1.256mm3 /mm・
sec 外輪内径研削では砥石の単位幅当たりの加工能率Zoは Zo=π×40×0.2/10=2.513mm3 /mm・
sec. となる。
【0005】このように外輪内径研削の砥石の負荷が内
輪内径研削に比較して2倍大きく、したがって砥石の摩
耗が激しくなり、加工精度の安定性に欠けるものとな
る。研削加工では加工精度が劣化した場合には砥石面の
ツルーイングとドレッシングを行って修正するが、頻繁
にドレッシングを行う必要がある。そのため、ドレッシ
ング時間が余分となり、これを稼ぐために外輪内径研削
の加工能率を更に上げなければならないことになってい
る。現在の高周速内面研削加工では3,600 〜4,800m/min
仕様の砥石が仕様されており、これは砥石の回転速度の
限界である。これ以上の回転速度を実現するためには砥
石の破壊強度等を向上させる必要がある。
【0006】一方、外輪内径研削と内輪内径研削では砥
石の使用速度を同じにするために、異なった形式のスピ
ンドルが使用されている。すなわち、内輪内径研削のス
ピンドルは、より高速回転であるが剛性が弱いものが、
外輪内径研削のスピンドルは、剛性・馬力の強いものが
各々使用されている。このような構成のラインでは、内
輪と外輪の加工精度に差ができてしまい、加工効率は悪
いものとなっている。外輪内径の加工能率は内輪の2倍
であり、加工粗さ、真円度、寸法などの加工精度は内輪
の内面研削に比較して悪いものとなる。外輪内面研削で
はドレッシングを頻繁に行わなければならず、コストア
ップの要因となっている。また、内輪と外輪でスピンド
ルが異なり、加工条件が異なるので、ラインの管理にも
余分な工数を必要とする。さらに、多種類のスピンドル
を使用するため、保守のためのスピドルの予備部品も多
く必要になる。また、各スピンドルを各々異なる速度で
運転するため、インバータ制御とする場合に、各スピン
ドル毎にインバータが必要となり、電源設備が複雑とな
っている。
【0007】この発明は、上記の課題を解消するもので
あり、加工条件の設定が容易で、各工程のサイクルタイ
ムの同期化と共に、加工精度および加工能率の向上が図
れ、設備の簡易化も図れる研削盤並設設備を提供するこ
とを目的とする。この発明の他の目的は、スピンドルの
予備部品が少なくて済むようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の研削盤並設設
備は、互いに加工径の異なる工作物を各々研削する複数
の研削盤ラインからなる設備であって、これら研削盤ラ
インを構成する全研削盤の中で、最大加工径の内面研削
加工を行う内面研削盤の砥石周速を最大の周速とし、残
りの内面研削盤の砥石周速を、前記最大周速を基準とし
て、加工径に比例した周速に設定し、かつこれら内面研
削盤の砥石の回転数を互いに同じとしたものである。前
記各研削盤ラインは、同じ工作物の加工径の異なる部分
を研削する複数の研削盤を備えるものであっても良い。
研削加工では、砥石周速を高速にすれば加工抵抗が減少
し、加工径が大きくなると、工作物回転数が同じであれ
ば、加工抵抗が大きくなる。したがって、最も加工能率
が必要な最大加工径の内面研削加工の砥石周速を各研削
盤の中で最大としておき、それよりも小さな加工径の内
面研削加工について、砥石周速を加工径に比例して低下
させることで、研削幅当りの加工抵抗を同じにして加工
精度を安定化することができる。また、各研削盤におけ
る加工のサイクルタイムが同期化される。各内面研削盤
の回転数が同じであるため、各研削盤に同じ回転数,性
能,仕様の砥石スピンドル装置を用いることもできる。
このようにすることによって、機械コストを最小に抑え
て、高効率の研削盤並設設備を構築することが可能とな
る。回転数を同じとすると、インバータ制御の砥石駆動
モータである場合、1台のインバータで複数台の砥石駆
動モータを駆動することもでき、一層設備コストが低減
される。なお、砥石回転数を同じとするにつき、砥石周
速の前記の関係を得るために、砥石径は加工径に比例し
た径とする。
【0009】上記構成において、前記各内面研削盤にお
ける砥石駆動モータを含む砥石スピンドル装置に、性能
および仕様が実質的に同じものを用いても良い。その場
合、各研削盤間で加工精度が一層安定し、また保守のた
めの砥石スピンドル装置の予備部品も少なくて済む。
【0010】前記各研削盤ラインは、各々転がり軸受の
外輪の内面を加工するラインおよび前記転がり軸受の内
輪の内面を加工するラインであっても良い。このよう
に、工作物が転がり軸受の内輪および外輪である場合、
この発明の前記の砥石周速の設定による各作用が効果的
に発揮される。
【0011】また、前記最大加工径の内面研削に用いら
れる前記砥石を、コアの外周に超砥粒砥石からなる砥石
部が形成されたものとし、前記コアを砥石部と線膨張係
数が近い材質とすることが好ましい。超砥粒砥石による
と、高速加工でも工作物の表面品質は優れたものとな
る。この場合に、砥石部を保持するコアの熱膨張が問題
となるが、砥石部に線膨張係数が近い材質のコアを使用
することで、熱膨張差による砥石部の破損の問題が解消
される。
【0012】また、前記各構成において、前記最大加工
径の内面研削加工を行う研削盤の砥石周速を、4800
〜12000m/min.としても良い。砥石周速を前記範
囲よりも低下させると、加工精度および加工能率が低下
する。砥石周速を前記範囲よりも増大させると、砥石強
度やスピンドルの焼き付きなどの支障が生じる。そのた
め、上記の砥石周速の範囲が、砥石の強度上等の支障が
生じることなく加工でき、加工精度の安定と高速加工が
得られる範囲となる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図5と共に説明する。図5は、この研削盤ライン並設
設備を応用した軸受製作設備の工程説明図である。この
設備は、外輪加工ラインR1と、内輪加工ラインR2
と、ボール加工ラインR3とを並設し、これらのライン
R1〜R3で得られた外輪、内輪、およびボールを、後
工程の組立ラインR4で保持器やシールと共に軸受に組
み立てるものである。外輪加工ラインR1は、外輪素材
の鍛造工程R1a、旋削工程R1b、熱処理工程R1
c、幅研削工程R1d、溝研削工程R1e、および溝超
仕上工程R1gが順に並ぶラインである。内輪加工ライ
ンR2は、内輪素材の鍛造工程R2a、旋削工程R2
b、熱処理工程R2c、幅研削工程R2d、溝研削工程
R2e、および溝超仕上工程R2gが順に並ぶラインで
ある。外輪および内輪の幅研削R1d,R2dは平面研
削盤で行われ、外輪の外径研削R1eはセンタレス研削
盤が使用される。これら幅研削R1d,R2dおよび外
径研削R1eは、バッチ処理とされる。前記外輪加工ラ
インR1および内輪加工ラインR2のうち、外輪の溝研
削工程R1fからなるライン部分と、内輪の溝研削工程
R2eおよび内径研削工程R2fとを行うライン部分
が、この実施形態における研削盤ライン並設設備1を構
成する研削盤ラインA1,A2となる。
【0014】図1に示すように、研削盤ラインA1は、
外輪溝研削を行う内面研削盤2で構成され、研削盤ライ
ンA2は、内輪内径研削を行う内面研削盤3および内輪
溝研削を行う内面研削盤4で構成される。各内面研削盤
2,3は、X軸方向に進退する主軸台5に、外輪および
内輪となる工作物W1,W2を回転させる主軸6を設
け、主軸6の軸方向(Z軸方向)に進退可能に砥石台7
を設けたものである。砥石台7は、砥石スピンドル装置
8を搭載したものであり、モータ9により送りねじ10
(図2)を介して進退駆動される。砥石スピンドル装置
8は、砥石11の設けられた砥石軸12を支持する軸受
および砥石駆動モータ13等をハウジング内に組み込ん
だものである。内輪溝研削用の研削盤4は、主軸6と砥
石軸12を平行としてあり、砥石台7は砥石軸12と直
行する方向(X軸方向)に各々進退駆動される。砥石台
7には砥石スピンドル装置8が設置されている。
【0015】各内面研削盤2,3における砥石スピンド
ル装置8は、いずれも性能および仕様が実質的に同じも
のであり、その砥石駆動モータ13には誘導電動機が用
いられている。これら内面研削盤2,3における砥石駆
動モータ13は、インバータ14を備えた同じ電源15
から電力供給され、同じ回転数で駆動される。内輪溝研
削用の研削盤4は、インバータ16を備えた別の電源1
7から電力供給される。
【0016】図3は、図1の外輪溝研削用の内面研削盤
2における砥石11を示す破断斜視図である。この砥石
11は、砥石軸12に設けられた円盤状のコア11b
と、その外周に設けられた超砥粒砥石からなる砥石部1
1aとで構成される。砥石部11aの超砥粒砥石として
は、CBN砥石が用いられる。コア11bは、砥石部1
1aと線膨張係数が近い材質であって、軽量で剛性等の
強度に優れた材質であることが好ましく、C−FRP
(炭素繊維強化プラスチック)や、セラミックス、アル
ミ合金、ベリリウム等の材料が使用される。
【0017】各研削盤2〜4の砥石周速につき説明す
る。外輪溝の研削用の内面研削盤2は、最大加工径Dma
x (図1(B))の内面研削加工を行うものであり、各
研削盤2〜4の中で砥石周速を最大の周速Umax (ここ
では、6000m/min.)としてある。この最大周速U
max を基準として、残りの内面研削盤3の砥石周速を、
加工径に比例した周速、すなわち(D/Dmax )×Uma
x の周速としてある。これら両内面研削盤2,3に同じ
回転数の砥石スピンドル装置8を用いて前記の砥石周速
とするため、これら内面研削盤2,3の砥石11の外径
は、加工径に比例した径としてある。外面研削となる内
輪溝研削用の研削盤4については、内面研削に比べて十
分に大径の砥石が用いられ、また加工径も小さいことか
ら、砥石周速を従来の最大周速である3,600m/mi
n.以上にしてある。好ましくは4,800m/min.以上
にする。
【0018】上記の砥石周速および砥石構成とした作用
につき説明する。まず、高速加工の根拠を説明する。研
削加工では、砥石周速を高速にすれば、次式のように
加工抵抗(すなわち切削力)Ftが減少することが知ら
れている。 Ft=ks・B・t・(vw /VC ) …… ここで、ks: 比研削抵抗(単位切削面積当たりの研
削抵抗) B : 研削幅 t : 切り込み深さ(工作物1回転当り) vw : 工作物速度(周速) VC : 砥石速度(周速) 上式をリングの加工における切り込み速度xで表すと、
nは工作物回転数、Dは加工径(図4参照)として t・vw =t×π×D×n t=x/n したがって、 Ft=ks・B・π・D・x/VC …… となる。この式より、同じ切り込み速度xであって
も、砥石速度Vcを大きくすることによって、加工抵抗
Ftが減少することがわかる。なお、このことは、砥石
速度Vcが大きくなると、切削粉が小さくなるためと考
えられる。このため、転がり軸受の場合には、一般的な
軸受の加工径の比で考えると、内輪内径の研削に比較し
て外輪内径の砥石周速を2倍程度に上げれば、加工能率
を2倍にしても加工幅当たりの加工抵抗は同じになる。
即ち、加工精度を得るための加工条件は、外輪は内輪の
2倍の加工能率まで許容される。
【0019】高効率ラインを考える。従来の一般的な軸
受内外輪の研削ラインの生産性を維持するためには、現
状の高速加工である3,000m/minの砥石周速での研削が、
現在の加工能率の基本となる。転がり軸受の外輪では加
工径は内輪内径の2倍程度であるので、外輪内面研削の
砥石周速は6,000m/min以上にすれば、加工精度の安定し
た効率的な生産が可能になる。このような高速の砥石周
速6,000m/minは、今までのアルミナ砥石では工作物に対
する熱的影響が大きく、研削焼け等の支障があって実現
できなかったが、近年、高速加工が注目されているCB
N砥石等の超砥粒砥石を用いることで、前記の高速の砥
石周速4,800m/min以上での加工が可能となった。図3と
共に前述した砥石11は、このような高速加工を実現可
能としたものである。同図の砥石11は、砥石部11a
が超砥粒砥石からなるため、高速加工でも工作物の表面
品位は優れたものになる。また、コア11bとして、前
述のような線膨張係数および強度の材質としたため、高
速回転強度を確保すると共に、熱膨張による砥石11の
損傷の問題が解消される。
【0020】高効率ラインの加工条件を考える。この研
削盤ライン並設設備では、前述のように、最大径内面研
削の研削盤2の砥石周速を6,000m/minとして、それより
小さな加工径の内径研削を行う内面研削盤3の砥石周速
を、加工径に比例して低下させた。すなわち、各研削盤
2,3に、同じ性能,仕様で、回転数も等しい砥石スピ
ンドル装置8を用い、砥石11の外径を加工径に比例し
た外径とした。これにより、前記の式等から分かるよ
うに、研削幅当たりの加工抵抗を同じにして、加工精度
を安定化することができる。また、このようにする事に
よって、機械コストを最小に押さえて高効率なラインを
構築する事が可能となる。例えば、内面研削加工最大径
をDmax 、小さな内面研削加工径をDとすると、 加工径 砥石周速 Dmax Umax ≧6,000(m/min) D U≧6,000 ×D/Dmax (m/min) となる。転がり軸受の場合には、外輪内径の加工径の約
1/2が内輪内径の加工径になるので、U=(1/2)
×Umax となる。
【0021】このように砥石周速を決めると、外輪の加
工能率と加工精度は今まで以上のものが得られることに
なり、内輪と同じ加工抵抗で今までより遙かに安定した
加工精度が得られる。また、加工径に比例して砥石周速
を決めることにより、外輪溝用と内輪内径用の砥石スピ
ンドル装置8に同じものが使用でき、これにより内輪内
径研削の剛性が向上し、スピンドルの予備部品も少なく
て済むことになる。
【0022】なお、内面研削部所が同じ工作物に2つ以
上有る場合にも、前記と同じように加工径に比例して砥
石周速を決めればよい。すなわち、図1に2点鎖線で示
すように、内面研削盤20をいずれかのラインA1,A
2に追加して、内輪または外輪における2か所以上とさ
れる研削箇所のうちの追加の1か所を加工するようにし
た場合は、この内面研削盤20における砥石周速を前記
のように加工径に比例した周速とし、かつ砥石スピンド
ル装置8には前記各内面研削盤2,3と同じ性能,仕様
のものを用いて同じ砥石回転数とする。
【0023】また、前記実施形態は、工作物Wが転がり
軸受の内外輪である場合につき説明したが、この発明
は、軸受の他に、例えば自在軸継手等、2種以上の工作
物を内外に組み合わせて構成される機械部品であって、
加工径の異なる研削加工を同期化して行う部品のライン
一般に適用できる。
【0024】
【発明の効果】この発明の研削盤ライン並設設備は、互
いに加工径の異なる工作物を各々研削する複数の研削盤
ラインからなる設備において、これら研削盤ラインを構
成する全研削盤の中で、最大加工径の内面研削加工を行
う内面研削盤の砥石周速を最大の周速とし、残りの内面
研削盤の周速を、前記最大周速を基準として、加工径に
比例した周速に設定し、かつこれら内面研削盤の砥石回
転数を互いに同じとしたため、各工程の加工サイクルタ
イムを同期化させ、全ての工程の加工精度の安定化を図
り、加工の効率化も図ることができる。また、各内面研
削盤に同一性能,仕様の砥石スピンドル装置を用いるこ
とができ、電源系の簡易化も図ることができ、設備コス
トを低減できる。各内面研削盤における砥石スピンドル
装置に、性能および仕様が実質的に同じものを用いた場
合は、各研削盤間で加工精度が一層安定し、また保守の
ためのと砥石スピンドル装置の予備部品も少なくて済
む。各研削盤ラインは、各々転がり軸受の内外輪を加工
するラインであっても良く、この場合に前記各効果が効
果的に発揮される。前記最大加工径の内面研削に用いら
れる砥石を、コアの外周に超砥粒砥石からなる砥石部が
形成されたものとし、前記コアを砥石部と線膨張係数が
近い材質とした場合は、高速加工でも工作物の表面品質
は優れたものとなり、また熱膨張による砥石の損傷が回
避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる研削盤ライン並
設設備を各研削盤の平面図と電源系のブロック図とで示
す説明図である。
【図2】内面研削盤における砥石台の側面図である。
【図3】砥石の切欠斜視図である。
【図4】作用説明図である。
【図5】この研削盤ライン並設設備を含む軸受製造設備
の工程説明図である。
【図6】従来の軸受研削ラインの説明図である。
【符号の説明】
1…研削盤ライン並設設備 7…砥石台 2…外輪溝の内面研削盤 8…砥石スピンド
ル装置 3…内輪内径用の内面研削盤 11…砥石 4…内輪溝用の円筒研削盤 13…砥石駆動モー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに加工径の異なる工作物を各々研削
    する複数の研削盤ラインからなる研削盤並設設備におい
    て、これら研削盤ラインを構成する全研削盤の中で、最
    大加工径の内面研削加工を行う内面研削盤の砥石周速を
    最大の周速とし、残りの内面研削盤の砥石周速を、前記
    最大周速を基準として、加工径に比例した周速に設定
    し、かつこれら内面研削盤の砥石回転数を互いに同じと
    した研削盤ライン並設設備。
  2. 【請求項2】 前記各研削盤における砥石駆動モータを
    含む砥石スピンドル装置に、性能および仕様が実質的に
    同じものを用いた請求項1記載の研削盤ライン並設設
    備。
  3. 【請求項3】 前記各研削盤ラインが、各々転がり軸受
    の外輪の内面を加工するラインおよび前記転がり軸受の
    内輪の内面を加工するラインである請求項1または請求
    項2記載の研削盤ライン並設設備。
  4. 【請求項4】 前記最大加工径の内面研削に用いられる
    砥石を、コアの外周に超砥粒砥石からなる砥石部が形成
    されたものとし、前記コアを砥石部と線膨張係数が近い
    材質とした請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    研削盤ライン並設設備。
  5. 【請求項5】 前記最大加工径の内面研削加工を行う研
    削盤の砥石周速を、4800〜10000m/min.とし
    た請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の研削盤ラ
    イン並設設備。
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