JPH10118047A - 呼吸検出方法 - Google Patents

呼吸検出方法

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JPH10118047A
JPH10118047A JP29320596A JP29320596A JPH10118047A JP H10118047 A JPH10118047 A JP H10118047A JP 29320596 A JP29320596 A JP 29320596A JP 29320596 A JP29320596 A JP 29320596A JP H10118047 A JPH10118047 A JP H10118047A
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潤一郎 藤本
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達生 宮地
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のオフィス業務をしながら付加や束縛に
よる異様さを感じることなく、呼吸の周期を精度よく計
測することができる呼吸検出方法を提供する。 【解決手段】 心臓の動きに起因する体の振動を検出す
る検出子1を、体上の1点以上の点に装着し、検出子1
の出力信号の正側又は負側の極大値をみつけ、該極大値
を含むように指定された区間における該出力信号を加算
して該振動のエネルギーに相当するエネルギー相当値を
求め、該出力信号の周期的に発生する極大値それぞれに
ついて求めた該エネルギー相当値から、呼吸の情報を取
り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度検出器を用
いた心拍計によって、生体の呼吸の検出を行なえる呼吸
検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の業務の電子化や、操作の複雑化に
よって、人間にストレスがたまり、支障をきたすなど問
題が発生している。そこで、人間にたまるストレスを計
測し、環境にフィ−ドバックするための研究がされてお
り、計測の為のパラメ−タの一つとして、心拍や呼吸の
周期の変化が着目されている。
【0003】従来、心拍の計測は心電図を用いるのが一
般的であって、安定したデ−タが得られることから広く
使われている。しかし、この方法は、体表上に電極を付
けねばならないこと、計測用のケ−ブルが必要であるこ
となどから、測定の為の姿勢や環境が必要であり、通常
の業務をしながら心拍を計測することには適していな
い。
【0004】そこで、先に本出願人は、加速度検出器を
使った心拍計の提案を行った(特願平7−112640
号参照)。この心拍計は、1cm×2cm×0.5cm
程度の小さな加速度検出子を体上の1点に装着し、この
部分の加速度を無線によって測定機へ飛ばすような利用
が可能である。
【0005】一方、呼吸の検出は呼吸ベルトを胸にまい
てその伸縮によって呼吸曲線を得るもの、マスク状の物
を付けて呼吸から直接測定するものがあるが(真島英信
「整理学」(文光堂))、これも、心電図と同様に、通
常の業務に就いていながら計測をすることができないと
いう問題がある。
【0006】また、加速度検出器を使って呼吸の測定を
試みたものとしては、例えば、特開平4−53534号
公報に記載されている呼吸検出方法及び呼吸数測定装置
が知られている。これは、呼吸に関連して往復動する生
体の表面に加速度検出器を装着し、加速度検出器から出
力される信号に基づいて生体の呼吸を検出するものであ
る。この方法及び装置においては、上腹部の表面は呼吸
に関連して往復動し、その表面の往復動に伴って加速度
検出器の板ばねが歪みを受けて、板ばねの歪みが半導体
歪みゲ−ジにより検出される。加速度検出器からは、被
検者の上腹部の表面の往復動に対応する信号が出力され
る。加速度検出器から供給された信号に基づいて呼吸を
検出し、単位時間当たりの呼吸数および呼吸波形をCT
Rディスプレイ装置等の表示器に表示させるというもの
である。しかし、体は呼吸によってのみ動くものではな
く、それ以外の動きの方が圧倒的に多い。従って、この
方法及び装置においては、加速度検出器から出てくる信
号中に、呼吸による動きによる信号がほんのわずかな信
号として埋もれていることになるので、呼吸情報を精度
良く取り出せないという欠点がある。
【0007】また、心拍と呼吸の両方を測定するものも
ある(特開平3−4834号公報参照)。これは、入浴
者の生体機能音が浴槽の湯水を媒体として伝播する位置
に、所要数の測定用音センサを臨設し、センサに生体機
能音を表示する電気的出力装置を接続することにより、
入浴しながら生体機能音を気軽に測定できるようにす
る。浴槽に入浴者が入ることで、その生体機能音が、人
体より浴槽内の湯水を介して測定用音センサに達するの
で、測定用音センサの出力信号を処理することにより、
心音、肺呼吸音等を、労せずして自然に測定できるとい
うものである。この方法では、何よりも、浴槽の中に入
らないと測定できない欠点があるので、オフィスでの作
業中の計測はできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
に鑑みなされたものであり、その目的は、通常のオフィ
ス業務をしながら付加や束縛による異様さを感じること
なく、呼吸の周期を精度よく計測することができる呼吸
検出方法を提供することである。
【0009】なお、本発明者らは、上記目的のために、
加速度心拍計から周期的に得られる出力信号のうち各心
拍の直後に起こる波動(第1波)に着目し、この第1波
の正側又は負側の極大値を連結する処理を行って得られ
た包絡線の情報から、呼吸情報を取り出す呼吸検出方法
(特願平7−167142号参照)や、上記第1波にお
ける2つ以上の正側又は負側の極大値の関係を数値処理
し、器官中を伝達する音又は動きの減衰に関する情報を
取り出して、呼吸情報を取り出す呼吸検出方法(特願平
7−167145号参照)を提案している。本発明は、
これらの方法を改良したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、心臓の動きに起因する体の振動を検出す
る検出子を、体上の1点以上の点に装着し、該検出子の
出力信号の正側又は負側の極大値をみつけ、該極大値を
含むように指定された区間における該出力信号から、該
振動のエネルギーに相当するエネルギー相当値を求め、
該出力信号の周期的に発生する極大値それぞれについて
求めた該エネルギー相当値から、呼吸の情報を取り出す
ようにしたことを特徴とするものである。
【0011】本発明者らは、体上の1点以上の点に検出
子を装着し、心臓の動きに起因する体の振動を検出した
場合、この検出子の出力信号(パルス状波形列)の振幅
と減衰の速さとの両方に対して呼吸が影響を与えている
ことを発見した。図10(a)は検出子としての加速度
心拍計の出力信号の一例であり、図10(b)は、その
心拍を計測したときの呼吸曲線の一例である。この呼吸
曲線は、従来の方法のように胸にベルトをまき、その伸
縮から求めたものである。この心拍計の出力信号と呼吸
曲線の両者を比較すると明らかなように、心拍計の出力
信号が呼吸曲線の逆相で変調されている。また、図11
(a)は、上記加速度心拍計の出力信号を時間的に拡大
したものであり、図11(b)は、図11(a)中の1
組の波である第1波及び第2波のうち振幅の大きい第1
波を時間的に拡大したものである。この図11(b)の
a波の包絡線の傾きαで示す減衰の速さが呼吸の影響で
変化するのである。
【0012】本発明者らは、前述のように呼吸が検出子
の出力信号の振幅と減衰の速さの両方に影響を与えてい
るという事実から、該振幅と減衰の速さに左右される上
記出力信号から得られる該体の振動のエネルギーに相当
するエネルギー相当値に、呼吸情報が大きく現れること
に着目し、このエネルギー相当値から、呼吸情報を取り
出す呼吸検出方法を考案した。すなわち、本発明におい
ては、心臓の動きに起因する振動を検出する検出子を、
体上の1点以上の点に装着する。この検出子の出力信号
の正側又は負側の極大値をみつけ、該極大値を含むよう
に指定された区間における該出力信号から、呼吸の影響
を受けて変動する該振動のエネルギーに相当するエネル
ギー相当値を求める。そして、この呼吸に応じて変動す
るエネルギー相当値から、呼吸の情報を取り出す。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て説明する。図1は本発明に係る呼吸検出方法を実施で
きるシステムの概略構成を示すブロック図、図2は同シ
ステムによる呼吸検出のフローチャート、図3は同シス
テムで検出された検出子信号を示すグラフである。
【0014】図1において、本システムでは、心臓の動
きに起因する振動を検出する加速度検出器からなる検出
子1を備えている。この検出子1は、体上の1点以上の
点に装着する。この検出子1からの信号を2分し、一方
は心拍計測部2へ入力し、他方は呼吸計測部3へ入力す
る。なお、検出子1から出力される信号はアナログ信号
であるので、そのアナログ信号を図示を省略したA/D
コンバータでデジタル信号に変換したものが、上記心拍
計側部2及び呼吸計測部3に入力される。
【0015】上記心拍計測部2は、上記検出子1の出力
信号からパルス状の心拍信号を取り出せばよく、従来公
知の加速度検出器からの信号を用いて心拍を計測する従
来公知のものを採用できる。例えば、「平成5年度人間
感覚計測応用技術の研究開発」依託研究成果報告書第2
編生理的影響計測技術の研究開発529ペ−ジ等に記載
のものなどを採用できる。ここでは、図3のブロック図
を用いて簡単に説明する。上記検出子1の出力信号から
雑音を取り除くためにバンドパスフィルター2aで必要
な周波数帯域だけを抜き出し、その中から、ピークの部
分を検出する。このピークは、ある閾値よりも大きな部
分として取り出される。このときの閾値は、前後の雑音
や、1つ以上前のピークの大きさを参考にして決定され
る(特願平7−112640号参照)。
【0016】上記呼吸計測部3では、まず最初に、ピー
ク検出部4で、図2のフロ−チャートのステップ1,2
に示すように加算部7及びメモリ5をリセットしてから
上記検出子1からデータを取り込む。このデータは、前
述のように体表に装着した検出子1の出力信号を所定の
サンプリング周波数でA/D変換したものである。この
A/D変換したデータがあらかじめ決められた閾値を越
えるかどうかで極大値(ピーク)であるか否かを判断す
る(ステップ3)。ここで、上記データが閾値を越えな
い場合は、該データをメモリ5に書き込んでおく(ステ
ップ4)。
【0017】また、上記閾値は図4に示すようなもので
あって、上記心拍計側部2で使用するものと同じであっ
ても良い。図4では正側のピークを捕らえているが、正
側に限定するものではなく、負側のピークを捕らえても
良く、図4中の第1波の振幅の最大となる部分が見つか
ればよい。また、この閾値は状況に応じて変化させるの
が望ましく、そのように変化させる方法としては、例え
ば、第1波や第2波がないときの雑音に相当する信号の
レベルに一定値を加えて決める方法や、第1波及び第2
波を含んで正側の平均エネルギーに一定値を加える方
法、1つ以上前に見つけたピークから一定値を引く方法
などがある。その方法に関しては、特に限定するもので
はない。
【0018】上記メモリ5はリングバッファのような働
きをするもので、先頭から順に書き込み、最後までくる
と再び先頭部から上書きしていくようなもの、つまり、
現時点よりも時間的に前のデータから取り出せるように
するためのものである。現在のデータの値が上記閾値を
越えた場合、メモリ5内の現在の番地から時間Aだけ前
の番地のデータから加算部に入力し、Aだけ前の時間か
らデータを加算する。この時間パラメータAは、検出子
1の出力信号をA/D変換したときのサンプリング周波
数や、一つのデータの表示に割り付けるビット数に応じ
て設定される。例えばA≒50msに設定し、上記ピー
クの50ms前からデータから読み出して加算できるよ
うにすれば良い。
【0019】また、データカウンタ6は、所定区間にお
いてピーク検出部4からメモリ5に送られて書き込まれ
るデータの数をカウントし、予め設定された時間パラメ
ータA及びデータ数Bに基づいて、メモリー5から読み
出すデータの読み出し開始位置及び読み出すデータの長
さを変化させるものである。このデータカウンタ6にお
けるカウント数が、後述のサンプル番号に相当する。
【0020】上記加算部7では、上記メモリ5から予め
設定されたデータ数Bだけデータを読み出して加算する
と、その加算結果を出力部8に出力する(ステップ6〜
8)。この加算するデータ数Bは、上記Aと同じような
問題があるが、例えば上記ピークが見つかったところの
50ms前から、第2波が始まる前あたりまでの200
ms分のデータ数とすればよい。図4に加算すべき加算
区間の一例を図示する。
【0021】また、上記加算部7における、心臓の動き
に起因する振動のエネルギーに相当するエネルギー相当
値を求めるための加算の態様としては、図1のように絶
対値をとって加算する方法のほか、正側のデータの値だ
けを加算したり、逆に負側のデータの値だけを加算した
り、またデータの値を2乗して求めたパワー値を加算し
たりする方法が挙げられるが、いずれの方法でも、上記
振動のエネルギーに相当するような値で合計しておく。
【0022】上記加算結果が出力されると、再びメモリ
5や加算部7をリセットして同じ処理を繰り返す。この
繰り返し処理で得られた上記エネルギー相当値の結果を
表1に示す。表1中の左の欄は検出子1の出力信号がピ
ークとなったときのサンプル番号であり、この例では周
期4msでサンプリングしたデータを使っているため、
このサンプル番号に(4/1000)をかけるとサンプ
リング開始からの経過時間(秒)となる。また、表1中
の右の欄は、そのときのエネルギー相当値である。この
表1に示す出力結果により、サンプル番号が804,1
944,3323,4708,・・・のときにエネルギ
ー相当値が極小になっていて、呼吸情報の一つである呼
吸の周期が4.5秒から5.5秒であることが読み取れ
る。 (以下、余白)
【表1】
【0023】以上のように、本実施形態に係るシステム
によれば、上記検出子1の出力信号の極大値又は極小値
を含む区間におけるエネルギー相当値を求め、このエネ
ルギー相当値から呼吸の情報を取り出すことができる。
また、本システムによれば、図1の心拍計側部2では心
拍情報が得られることから、一つの加速度心拍計で、人
間の心拍と呼吸の両方の情報を同時に得ることができ
る。
【0024】また、上記検出子1の出力信号のピークの
高さとその波の減衰の速さに相関があるため、ある区間
における波のエネルギー相当値を求めることにより、該
ピークの高さとその波の減衰の速さの2つの情報を合わ
せて得ることができる。しかも、上記エネルギー相当値
を求める区間の設定には、厳密な精度は必要とせず、こ
の区間が多少ずれても、上記ピークを含み、その区間内
で第1波が十分に減衰すれば良い。
【0025】上記検出子1の出力信号から呼吸情報を取
り出す方法としては、本発明者らが既に提案しているよ
うに(特願平7−167142号、特願平7−1671
45号参照)、第1波のピークの高さから取り出す方法
や、2つのピークの高さの比等から取り出す方法が考え
られるが、それらの方法では正確にピークを検出しなけ
れば、呼吸情報を正確に取り出すことは難しい面があっ
た。例えば、図5に示すように検出子1の出力信号の第
1波が、その立ち上がり先端部以外の部分に極大値Cを
有している場合には、ピークを正確に検出することが難
しく、正確な呼吸情報を取り出しにくい。
【0026】一方、本実施形態に係るシステムで採用し
た方法によれば、上記エネルギー相当値を求めるために
データを加算する区間内に第1波の全体が入っていれば
良く、この加算する区間を第1波全体を十分に含み、且
つ第2波を含まないように設定しておけば、正しい呼吸
情報を得ることができる。このように本実施形態によれ
ば、上記第1波のピーク検出の厳密さを要求することな
く、簡単な方法で呼吸検出の精度を上げることができ
る。
【0027】なお、上記実施形態のシステムでは出力を
表1のように数値で示しているが、必ずしも数値で示す
必要はなく、従来の呼吸センサで得られるような呼吸曲
線に近いものが得られる方が、直感的にわかりやすいと
いうメリットがある。図6は、本発明の他の実施形態に
係るシステムであって、従来の呼吸曲線に近いものを得
るためのシステムの概略構成を示すブロック図である。
このシステムは、加算部7と出力部8との間にメモリ9
を備えた補間部10を設けている以外は図1の構成と同
じであるので、ここでは補間部10についてのみ説明す
る。この補間部10では、最初の第1波のピークについ
て求めたエネルギー相当値をメモリ9に書き込んで記憶
する。そして、次の第1波のピークについて求めたエネ
ルギー相当値とメモリ9に記憶されている先行のピーク
に関するエネルギー相当値とを用いて、次のような補間
処理を行う。そして、メモリ9に記憶されている先行の
ピークに関するエネルギー相当値を消去し、最新のピー
クに関するエネルギー相当値を改めて記憶する。
【0028】上記補間処理は、例えば先行心拍に対応す
る第1波のピークの発生が時刻x1で、そのエネルギー
相当値の大きさy1が得られ、最新心拍で同様に、x
2、y2が求められたとすると、次の数1で示す式に当
てはめ、直線補間をしてx1とx2間のデ−タ(x,
y)を作るように行われる。勿論、上記直線補間が必須
のことではなく、どの様な補間でもよいが、一番簡単に
実施できることから、ここでは、直線補間で説明してい
る。
【数1】y=(y1−y2)・x/(x1−x2)+y
1−(y1−y2)・x1/(x1−x2)
【0029】図7(a)は、上記補間処理を行った後の
エネルギー相当値の時間変化を示すグラフである。ま
た、比較のために、従来の呼吸センサを使った方法で同
時に計測した呼吸曲線を図7(c)に示す。この図7
(a)及び(c)に示す両グラフを比較することによ
り、本実施形態のシステムのように上記検出子1から求
めた呼吸曲線が、従来の呼吸センサで求めた呼吸曲線
と、正負が逆になっているが、良く一致していることが
わかる。このように本変形例に係るシステムによれば、
心拍の情報とともに、精度良い呼吸曲線を求めることが
できる。
【0030】上記比較例として挙げた呼吸センサは従来
から使われており、そのデータから体の異常を読み取る
方法などの取り扱い方に関しても蓄積がある。従って、
本発明に係る方法で得られた呼吸曲線を更に従来の呼吸
センサで得られる曲線に近づけることが望ましい。図8
は、本発明の更に他の実施形態に係るシステムであっ
て、従来の呼吸センサで得られる呼吸曲線に更に近い呼
吸曲線を出力できるシステムの概略構成を示すブロック
図である。このシステムは、上記補間部10と出力部8
との間に、補間部10で補間されたデータを平滑化する
ためのローパスフィルター11を設けている以外は図6
の構成と同じである。このローパスフィルタ11は、補
間部10から出力された曲線(図7(a)参照)を遮断
周波数0.5Hzで滑らかにする。これにより、出力部
8に出力される曲線(図7(b)参照)に示すように従
来の呼吸センサで得られる呼吸曲線(図7(c)参照)
に近くなる。勿論、上記遮断周波数は0.5Hzに限定
されるものではない。
【0031】上記検出子1の出力信号における第1波と
第2波との間の時間的間隔や、それぞれの波の減衰に要
する時間は、人によって異なっている。従って、本発明
に係る呼吸検出方法では、ある人に対して精度良い検出
結果が得られるが、別の人に対しては第1波全体に加え
て第2波の一部のデータまでが加算されて、精度が低下
するおそれがある。そこで、いろいろな人に対して精度
良い呼吸検出を行うためには、上記エネルギー相当値を
求めるためにデータを加算する区間の長さ、及び又は、
上記極大値の発生時と該区間の開始時又は終了時との間
の相対的時間差を可変にするのが望ましい。
【0032】図9は、本発明の更に他の実施形態に係る
システムであって、上記区間の長さなどを変えることが
できるシステムの概略構成を示すブロック図である。こ
のシステムでは、データカウンタ6’により、メモリ5
におけるデータ書き込み位置に対するデータ読み出し位
置及び又は読み出すデータの長さを変化させることがで
きるように構成されている。さらに具体的には、データ
カウンタ6’にパラメータ設定用のツマミ又は数値入力
部が設けられ、このツマミ又は数値入力部を操作して上
記第1波のピークと加算開始時との間の時間を設定する
ための時間パラメータAと、上記加算するデータ数Bの
一方又は両方の設定を変化させることにより、メモリ5
におけるデータ読み出し位置及び又は読み出すデータの
長さ、即ち、加算開始時及び加算終了時のサンプル番号
の設定値を変えることができるように構成されている。
上記パラメータA,Bのうち、時間パラメータAは第1
波のピークと加算開始時との相対的時間関係を変化させ
るときに用い、データ数Bは上記区間の長さを変化させ
るときに用いる。
【0033】上記区間などの調整は、例えば次のように
行うことができる。まず、被験者に加速度検出器からな
る検出子1を固定し、その出力をディスプレイ上に呼吸
曲線として表示する。この曲線を見ながら、上記データ
カウンタ6’のツマミや数値入力部等を操作することに
より、データカウンタ6’における設定パラメータA及
びBの値の設定を変更して上記区間等を変化させ、呼吸
の山谷が鮮明になるところで上記A及びBの値の設定変
更をやめて固定する。この状態で、上記被験者に対する
その後の測定を行う。このような上記A及びBの値の設
定変更を伴う調整は、その被験者に対する測定の前に1
回だけ行えば、その後は、心拍が極端な変化をするよう
なことがない限り、再調整は不要である。このような調
整を行うことにより、測定対象となる各人によって異な
る上記第1波と第2波との時間的間隔、第1波の減衰の
仕方等に対応でき、精度の高い呼吸検出ができるように
なる。なお、この実施形態では、上記エネルギー相当値
の時間変化から得られた呼吸曲線を表示し、その波形を
観察しながら調整する方法を述べたが、上記エネルギー
相当値を数値で表示して調整を行うことができるのは言
うまでもない。 (以下、余白)
【0034】
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、心臓の
動きに起因する振動を検出する検出子の出力信号の正側
又は負側の極大値をみつけ、該極大値を含むように指定
された区間における該出力信号から、呼吸の影響を受け
て変動する該振動のエネルギーに相当するエネルギー相
当値を求めている。この呼吸に応じて変動するエネルギ
ー相当値から、呼吸の情報を取り出すので、上記検出子
からの信号を用いて呼吸の情報を精度良く検出すること
ができる。しかも、上記検出子を体上1点以上の点に装
着するだけで計測が行えるので、通常のオフィス業務を
しながら付加や束縛による異様さを感じることなく、呼
吸の周期を計測することができる。また、呼吸の検出
に、上記検出子の出力信号の正側又は負側の極大値を含
むように指定された区間において求めた該出力信号から
求めた上記振動のエネルギーに相当するエネルギー相当
値を用いていることにより、該出力信号における正側又
は負側の極大値を正確に捕らえられなくても呼吸の検出
ができる。よって、上記極大値を捕らえる方法に比べ
て、容易に呼吸の検出を行うことができる。
【0035】特に、請求項2の発明によれば、上記区間
それぞれについて求めた上記エネルギー相当値に対して
補間処理することにより、従来の呼吸センサで得られる
呼吸曲線に近いデータを得ることができるので、従来の
呼吸曲線に対する取り扱い方法を採用することができ
る。
【0036】また特に、請求項3の発明によれば、上記
補間処理で求めた呼吸曲線を平滑化して滑らかな曲線に
することにより、更に従来の呼吸センサで得られる呼吸
曲線に近いデータを得ることができる。
【0037】また特に、請求項4の発明によれば、測定
対象である人に対応させて、上記区間の長さ、及び又
は、上記極大値の発生時と該区間の開始時又は終了時と
の間の相対的時間差を変化させて、該区間で求めた上記
エネルギー相当値に、上記測定対象の人の呼吸情報が確
実に現れるようにするので、多様な人に対しても正確な
呼吸情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼吸検出方法を実施できるシステ
ムの概略構成を示すブロック図。
【図2】同システムで実行される呼吸検出のフローチャ
ート。
【図3】同システムの心拍計測部の概略構成を示すブロ
ック図。
【図4】同システムの検出子の出力信号の波形の説明
図。
【図5】同検出子の出力信号の他の波形の説明図。
【図6】他の実施形態に係るシステムの概略構成を示す
ブロック図。
【図7】(a)は同システムで得られた呼吸曲線を示す
グラフ。(b)は図7(a)の呼吸曲線を平滑処理した
曲線を示すグラフ。(c)は図7(a)の呼吸曲線と同
時に従来の呼吸センサで得られた呼吸曲線を示すグラ
フ。
【図8】更に他の実施形態に係るシステムの概略構成を
示すブロック図。
【図9】更に他の実施形態に係るシステムの概略構成を
示すブロック図。
【図10】(a)は検出子の出力信号の一例を示すグラ
フ。(b)は図10(a)の出力信号と同時に測定した
従来の呼吸センサの出力を示すグラフ。
【図11】(a)は同検出子の出力信号を時間的に拡大
したグラフ。(b)は同出力信号の第1波の部分を更に
時間的に拡大したグラフ。
【符号の説明】
1 検出子 2 心拍計測部 3 呼吸計測部 4 ピーク検出部 5 メモリ 6 データカウンタ 6’ 可変型データカウンタ 7 加算部 8 出力部 9 メモリ 10 補間部 11 ローパスフィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】心臓の動きに起因する体の振動を検出する
    検出子を、体上の1点以上の点に装着し、該検出子の出
    力信号の正側又は負側の極大値をみつけ、該極大値を含
    むように指定された区間における該出力信号から、該振
    動のエネルギーに相当するエネルギー相当値を求め、該
    出力信号の周期的に発生する極大値それぞれについて求
    めた該エネルギー相当値から、呼吸の情報を取り出すよ
    うにしたことを特徴とする呼吸検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1の呼吸検出方法において、上記区
    間それぞれについて求めた上記エネルギー相当値を補間
    処理し、その補間処理後のデータから、呼吸の情報を取
    り出すようにしたことを特徴とする呼吸検出方法。
  3. 【請求項3】請求項2の呼吸検出方法において、上記補
    間処理後のデータを平滑化し、その平滑化したデータか
    ら、呼吸の情報を取り出すようにしたことを特徴とする
    呼吸検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1の呼吸検出方法において、上記区
    間の長さ、及び又は、上記極大値の発生時と該区間の開
    始時又は終了時との間の相対的時間差を可変にしたこと
    を特徴とする呼吸検出方法。
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