JPH10272109A - コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置 - Google Patents
コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置Info
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- JPH10272109A JPH10272109A JP9057550A JP5755097A JPH10272109A JP H10272109 A JPH10272109 A JP H10272109A JP 9057550 A JP9057550 A JP 9057550A JP 5755097 A JP5755097 A JP 5755097A JP H10272109 A JPH10272109 A JP H10272109A
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- pulse
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 運動療法に用いることのできるコロトコフ音
検出装置。 【解決手段】 K音マイク6の出力信号の絶対値の大き
さを判定してパルスを発生する手段(7、8、9)と、
生成したパルス化した時系列データを1心拍動周期にわ
たり遅延出力するFIFOメモリ13と、メモリ13の
入出力信号を入力する論理積回路14と、画像メモリ1
5に空気圧センサ11が検出したカフ内圧検出信号と、
心電R波を心電電極1で感知してR波ピーク検出回路4
で発生したパルスにより制御されるタイマ回路5とで指
定する座標に論理積回路14出力を座標マーカとして記
録し、記録マーカをX−Y走査読出可能な制御回路16
とを備え、制御回路16は、画像メモリ15に描かれた
K音マーカが連鎖しているか否かを判定して、連鎖して
いるK音マーカのカフ内圧座標の両端値をそれぞれ読出
し、最高及び最低血圧値を識別可能とする。
検出装置。 【解決手段】 K音マイク6の出力信号の絶対値の大き
さを判定してパルスを発生する手段(7、8、9)と、
生成したパルス化した時系列データを1心拍動周期にわ
たり遅延出力するFIFOメモリ13と、メモリ13の
入出力信号を入力する論理積回路14と、画像メモリ1
5に空気圧センサ11が検出したカフ内圧検出信号と、
心電R波を心電電極1で感知してR波ピーク検出回路4
で発生したパルスにより制御されるタイマ回路5とで指
定する座標に論理積回路14出力を座標マーカとして記
録し、記録マーカをX−Y走査読出可能な制御回路16
とを備え、制御回路16は、画像メモリ15に描かれた
K音マーカが連鎖しているか否かを判定して、連鎖して
いるK音マーカのカフ内圧座標の両端値をそれぞれ読出
し、最高及び最低血圧値を識別可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコロトコフ音検出装
置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置、例え
ば、心臓リハビリ及びヘルスケア分野における携帯装着
して心筋力の回復トレーニング等の運動療法に用いるこ
とのできるコロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出
方法並びに血圧測定装置に関するものである。
置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置、例え
ば、心臓リハビリ及びヘルスケア分野における携帯装着
して心筋力の回復トレーニング等の運動療法に用いるこ
とのできるコロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出
方法並びに血圧測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非観血血圧測定の主な方法として、例え
ばオシロメトリック法(振動法)あるいはコロトコフ音
(以下、「K音」という。)法がある。
ばオシロメトリック法(振動法)あるいはコロトコフ音
(以下、「K音」という。)法がある。
【0003】例えば、K音法は、上腕にカフを巻き、上
腕動脈上に聴診器をあててカフを拡張し、空気圧により
血流を遮断した後、空気圧を徐々に減圧して聴診器によ
り聞こえるK音の聞こえ始めた時点のカフ内圧を最高血
圧とし、K音が消滅した時点のカフ内圧を最低血圧とし
て血圧を測定する方法である。
腕動脈上に聴診器をあててカフを拡張し、空気圧により
血流を遮断した後、空気圧を徐々に減圧して聴診器によ
り聞こえるK音の聞こえ始めた時点のカフ内圧を最高血
圧とし、K音が消滅した時点のカフ内圧を最低血圧とし
て血圧を測定する方法である。
【0004】そして、日常生活中の各時点での血圧を測
定記録するにあたっては、電池駆動の空気ポンプ及び排
気弁とカフに装着したマイクによってコロトコフ音を検
出し、ICメモリ或いは磁気テープに順序良く記録する
携帯用記録装置(ホルター式)が容易に実現できること
は一般的に知られている。
定記録するにあたっては、電池駆動の空気ポンプ及び排
気弁とカフに装着したマイクによってコロトコフ音を検
出し、ICメモリ或いは磁気テープに順序良く記録する
携帯用記録装置(ホルター式)が容易に実現できること
は一般的に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年は運動療
法である心臓リハビリ及びヘルスケアの効能が注目され
るにつれ、運動療法を行なう医療機関が増えてきてお
り、また、治療を受けている患者の数も増加している。
効果的な運動処方には、血圧等の生体情報を監視し、基
準を越えると警報を発するモニタが必要である。この運
動療法中の血圧測定を行なうためには、従来の血圧計で
は運動に伴って発生する雑音混入により測定は困難であ
り、診断不能となる。
法である心臓リハビリ及びヘルスケアの効能が注目され
るにつれ、運動療法を行なう医療機関が増えてきてお
り、また、治療を受けている患者の数も増加している。
効果的な運動処方には、血圧等の生体情報を監視し、基
準を越えると警報を発するモニタが必要である。この運
動療法中の血圧測定を行なうためには、従来の血圧計で
は運動に伴って発生する雑音混入により測定は困難であ
り、診断不能となる。
【0006】トレッドミル又は自動車エルゴメーター等
の固定の運動負荷検査に用いる血圧測定装置では、これ
を解決する方法として、カフ圧変動を充分吸収する為に
大容量の空気室を設け、カフ内圧の変動に伴うK音の発
生が心拍動に対して不連続になることを防止することが
考えられる。しかし、カフ圧変動を充分吸収する為には
大容量の空気室を要し、この結果大型空気ポンプが必要
となり、容積、重量とも携帯性を損なう。更に、仮にこ
のような対策を設けたとしても雑音成分の除去は十分で
はなく、正確な血圧測定結果が得られなかった。このた
め、測定時には安静状態が条件となっているのが現状で
あった。
の固定の運動負荷検査に用いる血圧測定装置では、これ
を解決する方法として、カフ圧変動を充分吸収する為に
大容量の空気室を設け、カフ内圧の変動に伴うK音の発
生が心拍動に対して不連続になることを防止することが
考えられる。しかし、カフ圧変動を充分吸収する為には
大容量の空気室を要し、この結果大型空気ポンプが必要
となり、容積、重量とも携帯性を損なう。更に、仮にこ
のような対策を設けたとしても雑音成分の除去は十分で
はなく、正確な血圧測定結果が得られなかった。このた
め、測定時には安静状態が条件となっているのが現状で
あった。
【0007】更に、血圧測定中のマイクに混入する雑音
障害としては、ほとんどが打撃性振動や摺動接触による
要素が主であり、他には腕を振る(曲げる)ことによっ
ても生じるが、上述した大型の空気室を備えたとしても
このような雑音障害に対処することはほとんどできなか
った。
障害としては、ほとんどが打撃性振動や摺動接触による
要素が主であり、他には腕を振る(曲げる)ことによっ
ても生じるが、上述した大型の空気室を備えたとしても
このような雑音障害に対処することはほとんどできなか
った。
【0008】このように、携帯して日常生活中の血圧を
記録するホルター血圧計は、体動に伴ってマイクに強力
な雑音が混入してコロトコフ音を容易に識別できない為
に、血圧測定動作中は運動を停止して安静状態を保つよ
うに指導していた。
記録するホルター血圧計は、体動に伴ってマイクに強力
な雑音が混入してコロトコフ音を容易に識別できない為
に、血圧測定動作中は運動を停止して安静状態を保つよ
うに指導していた。
【0009】このように、上記従来技術は安静状態を条
件としているため、運動療法中の血圧測定の精度が低い
のが現状であった。
件としているため、運動療法中の血圧測定の精度が低い
のが現状であった。
【0010】また、運動療法中に血圧測定をするために
は、形が小さく、軽量、低消費電力、連続使用時間が長
い等、体力的に恵まれない療養患者に対する配慮が必要
とされる、大型の空気室を備える血圧計では患者に対す
る負担があまりにも重く、作用することができない。ま
た、仮に大型の空気室を備えたとしても、上述したよう
な雑音を低減することができなければ正確に血圧を測定
することができない。
は、形が小さく、軽量、低消費電力、連続使用時間が長
い等、体力的に恵まれない療養患者に対する配慮が必要
とされる、大型の空気室を備える血圧計では患者に対す
る負担があまりにも重く、作用することができない。ま
た、仮に大型の空気室を備えたとしても、上述したよう
な雑音を低減することができなければ正確に血圧を測定
することができない。
【0011】従って、自由な生活態度を妨げることな
く、安全かつ効果的に運動療法が行えるよう測定中も運
動制限の無い軽量かつ小型の正確に血圧を測定できる装
置が望まれていた。
く、安全かつ効果的に運動療法が行えるよう測定中も運
動制限の無い軽量かつ小型の正確に血圧を測定できる装
置が望まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために成されたもので、上述の課題を解決し、生
体検出信号中の心拍動に同期しないノイズ成分を有効に
除去して簡単な構成で確実なコロトコフ音の検出及び血
圧測定が可能なコロトコフ音検出装置及びコロトコフ音
検出方法並びに血圧測定装置を提供することを目的とす
る。また、運動療法を行うために血圧をモニタ及び記録
する携帯装置に搭載する耐雑音性の優れた信頼性の高い
コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに
血圧測定装置を提供することを目的とする。そして、か
かる目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備
える。
決するために成されたもので、上述の課題を解決し、生
体検出信号中の心拍動に同期しないノイズ成分を有効に
除去して簡単な構成で確実なコロトコフ音の検出及び血
圧測定が可能なコロトコフ音検出装置及びコロトコフ音
検出方法並びに血圧測定装置を提供することを目的とす
る。また、運動療法を行うために血圧をモニタ及び記録
する携帯装置に搭載する耐雑音性の優れた信頼性の高い
コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに
血圧測定装置を提供することを目的とする。そして、か
かる目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備
える。
【0013】即ち、脈音を収集する脈音収集手段と、心
電図信号を収集する心電図信号収集手段と、前記心電図
信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心拍動に対応
したコロトコフ音出現タイミングを予測する予測手段
と、前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出
現タイミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有
効脈音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出する
K音検出手段とを備えることを特徴とする。
電図信号を収集する心電図信号収集手段と、前記心電図
信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心拍動に対応
したコロトコフ音出現タイミングを予測する予測手段
と、前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出
現タイミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有
効脈音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出する
K音検出手段とを備えることを特徴とする。
【0014】または、脈音を収集する脈音収集手段と、
心電図信号を収集する心電図信号収集手段と、前記心電
図信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心拍動に対
応したコロトコフ音出現タイミングを予測する予測手段
と、前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出
現タイミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有
効脈音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出する
K音検出手段と、前記K音検出手段による検出の結果コ
ロトコフ音が検出されない前記予測手段で予測した一定
範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音が検出されている
場合には予測領域内にコロトコフ音検出を補間する補間
手段とを備えることを特徴とする。
心電図信号を収集する心電図信号収集手段と、前記心電
図信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心拍動に対
応したコロトコフ音出現タイミングを予測する予測手段
と、前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出
現タイミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有
効脈音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出する
K音検出手段と、前記K音検出手段による検出の結果コ
ロトコフ音が検出されない前記予測手段で予測した一定
範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音が検出されている
場合には予測領域内にコロトコフ音検出を補間する補間
手段とを備えることを特徴とする。
【0015】そして例えば、前記予測手段は、前記心電
図信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動を検出
し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号
を検出した1心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記強
度ピーク信号を基準にコロトコフ音出現タイミングを予
測することを特徴とする。
図信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動を検出
し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号
を検出した1心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記強
度ピーク信号を基準にコロトコフ音出現タイミングを予
測することを特徴とする。
【0016】また例えば、前記予測手段は、前記心電図
信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動時間を検
出し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信
号を検出した1心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記
強度ピーク信号と前記脈音収集手段の収集した次の脈音
の強度ピーク信号を乗算して検出脈音を強調してコロト
コフ音出現タイミングを予測することを特徴とする。
信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動時間を検
出し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信
号を検出した1心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記
強度ピーク信号と前記脈音収集手段の収集した次の脈音
の強度ピーク信号を乗算して検出脈音を強調してコロト
コフ音出現タイミングを予測することを特徴とする。
【0017】更に例えば、前記予測手段は、前記心電図
信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動を検出
し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号
を検出した1心拍動時間遅延させ遅延させた前記強度ピ
ーク信号と前記脈音収集手段の収集した次の脈音の強度
ピーク信号を乗算して検出ピーク信号を強調し、前記強
調強度ピーク信号を更に1心拍動時間遅延させて遅延さ
せた前記強調強度ピーク信号と次の強調強度ピーク信号
とを乗算して検出脈音を強調してコロトコフ音出現タイ
ミングを予測することを特徴とする。
信号収集手段で収集した心電図信号より心拍動を検出
し、前記脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号
を検出した1心拍動時間遅延させ遅延させた前記強度ピ
ーク信号と前記脈音収集手段の収集した次の脈音の強度
ピーク信号を乗算して検出ピーク信号を強調し、前記強
調強度ピーク信号を更に1心拍動時間遅延させて遅延さ
せた前記強調強度ピーク信号と次の強調強度ピーク信号
とを乗算して検出脈音を強調してコロトコフ音出現タイ
ミングを予測することを特徴とする。
【0018】また、生体に装着されたカフを加圧する加
圧手段と、前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を所定割
合で変化させるカフ内圧制御手段と、前記カフ内圧制御
手段で制御されるカフ内圧を検出するカフ圧検出手段
と、脈音を収集する脈音収集手段と、心電図信号を収集
する心電図信号収集手段と、前記心電図信号収集手段の
収集心電図信号に基づいて心拍動に対応したコロトコフ
音出現タイミングを予測する予測手段と、前記予測手段
で予測した一定範囲のコロトコフ音出現タイミングの間
前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈音として前記
有効脈音よりコロトコフ音を検出するK音検出手段とを
備え、前記K音検出手段は、前記脈音検出手段の脈音検
出時の前記カフ圧検出手段の検出カフ圧の変化を監視
し、変化割合が所定範囲内の脈音を有効脈音とすること
を特徴とする。
圧手段と、前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を所定割
合で変化させるカフ内圧制御手段と、前記カフ内圧制御
手段で制御されるカフ内圧を検出するカフ圧検出手段
と、脈音を収集する脈音収集手段と、心電図信号を収集
する心電図信号収集手段と、前記心電図信号収集手段の
収集心電図信号に基づいて心拍動に対応したコロトコフ
音出現タイミングを予測する予測手段と、前記予測手段
で予測した一定範囲のコロトコフ音出現タイミングの間
前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈音として前記
有効脈音よりコロトコフ音を検出するK音検出手段とを
備え、前記K音検出手段は、前記脈音検出手段の脈音検
出時の前記カフ圧検出手段の検出カフ圧の変化を監視
し、変化割合が所定範囲内の脈音を有効脈音とすること
を特徴とする。
【0019】そして例えば、更に、前記K音検出手段に
よる検出の結果コロトコフ音が検出されない前記予測手
段で予測した一定範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音
が検出されている場合には予測領域内にコロトコフ音検
出を補間する補間手段とを備えることを特徴とする。
よる検出の結果コロトコフ音が検出されない前記予測手
段で予測した一定範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音
が検出されている場合には予測領域内にコロトコフ音検
出を補間する補間手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。本発明の
実施の形態例における血圧測定時の検出したコロトコフ
音(以下、「K音」と称す。)信号の雑音除去の基本原
理は、K音の発生するタイミングが心拍動と同期してお
り、カフ内圧の推移に対するR−Kタイム(心電R波を
基準にK音の検出時間)を心拍動毎に連続的に描画した
2次元マップを構成すると、K音の発生を示すマークが
連鎖し、かつ、心拍数の変動と共に緩やかに変動するこ
とに注目したもので、非連鎖性の雑音を除去、抑圧し、
K音を選択的に強調する処理法を採用した点である。
る発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。本発明の
実施の形態例における血圧測定時の検出したコロトコフ
音(以下、「K音」と称す。)信号の雑音除去の基本原
理は、K音の発生するタイミングが心拍動と同期してお
り、カフ内圧の推移に対するR−Kタイム(心電R波を
基準にK音の検出時間)を心拍動毎に連続的に描画した
2次元マップを構成すると、K音の発生を示すマークが
連鎖し、かつ、心拍数の変動と共に緩やかに変動するこ
とに注目したもので、非連鎖性の雑音を除去、抑圧し、
K音を選択的に強調する処理法を採用した点である。
【0021】(第1の発明の実施の形態)図1は本発明
に係る発明の実施の形態の一例の血圧測定装置の基本構
成を示すブロック図である。
に係る発明の実施の形態の一例の血圧測定装置の基本構
成を示すブロック図である。
【0022】図1において、101は測定対象者の体表
面の所定部位に装着され、心臓の拍動に同期した心電図
信号を誘導する心電誘導手段である。104は心電誘導
手段よりの誘導心電図情報中のR波の頂点を検出処理
し、R波同期パルスを生成するR波同期パルス生成手段
である。
面の所定部位に装着され、心臓の拍動に同期した心電図
信号を誘導する心電誘導手段である。104は心電誘導
手段よりの誘導心電図情報中のR波の頂点を検出処理
し、R波同期パルスを生成するR波同期パルス生成手段
である。
【0023】また、106はK音を採取するK音採取手
段であり、例えば聴診器と同じカフ下動脈管埋没皮膚の
上にマイクロフォンを固定装着してコロトコフ音(K
音)を採取する。107はK音採取手段106よりの採
取K音を滑らかなエンベロープの片方向出力に変換する
絶対値変換手段であり、例えば、マイクロフォン出力信
号よりK音信号周波数帯域を選択増幅し、その絶対値の
エンベロープを出力する電子回路で構成することができ
る。
段であり、例えば聴診器と同じカフ下動脈管埋没皮膚の
上にマイクロフォンを固定装着してコロトコフ音(K
音)を採取する。107はK音採取手段106よりの採
取K音を滑らかなエンベロープの片方向出力に変換する
絶対値変換手段であり、例えば、マイクロフォン出力信
号よりK音信号周波数帯域を選択増幅し、その絶対値の
エンベロープを出力する電子回路で構成することができ
る。
【0024】111はカフ圧力を検出するカフ内圧検出
手段であり、例えば、ゴムチューブによるカフ内空気圧
を圧力検出素子(歪み抵抗素子等)と接続して、カフ拡
張圧に比例した電気信号に変換する構成を備える。11
3は絶対値変換手段107よりのK音信号を、R波同期
パルス生成手段104よりのR波同期パルスのインター
バルである1心拍動間隔時間遅延させて出力する1心拍
動遅延手段であり、例えばエンベロープ化処理したK音
信号をR波同期パルスによりアドレスをリセットできる
FIFOメモリ等により、連続的に1心拍動間隔時間遅
延出力する電子回路で達成できる。
手段であり、例えば、ゴムチューブによるカフ内空気圧
を圧力検出素子(歪み抵抗素子等)と接続して、カフ拡
張圧に比例した電気信号に変換する構成を備える。11
3は絶対値変換手段107よりのK音信号を、R波同期
パルス生成手段104よりのR波同期パルスのインター
バルである1心拍動間隔時間遅延させて出力する1心拍
動遅延手段であり、例えばエンベロープ化処理したK音
信号をR波同期パルスによりアドレスをリセットできる
FIFOメモリ等により、連続的に1心拍動間隔時間遅
延出力する電子回路で達成できる。
【0025】あるいは、R波同期パルスによりアドレス
をリセットするのではなく、アドレスのフルカウントを
短時間で行い、各アドレスに短時間で無効データを書込
むことによりFIFOメモリ等のデータを消去してFI
FOメモリ等の内容をリセットした後に正規の書き込み
タイミングで新たに新規データを書込むように制御して
もよい。このように構成することにより、過去のデータ
が残っていることより雑音をK音と誤認する可能性を除
去することができる。これは、後述するマップ生成につ
いても同様に新規データの作成前に全アドレスのデータ
を消去することにより、過去のデータにより測定結果に
誤認を生じる可能性を完全に除去することができる。
をリセットするのではなく、アドレスのフルカウントを
短時間で行い、各アドレスに短時間で無効データを書込
むことによりFIFOメモリ等のデータを消去してFI
FOメモリ等の内容をリセットした後に正規の書き込み
タイミングで新たに新規データを書込むように制御して
もよい。このように構成することにより、過去のデータ
が残っていることより雑音をK音と誤認する可能性を除
去することができる。これは、後述するマップ生成につ
いても同様に新規データの作成前に全アドレスのデータ
を消去することにより、過去のデータにより測定結果に
誤認を生じる可能性を完全に除去することができる。
【0026】更に、114は絶対値変換手段107より
の現在の採取K音と、1心拍動遅延手段113よりの1
心拍動間隔時間遅延した採取K音とを乗算する乗算手段
であり、R波に同期しない雑音を抑圧し、R波と同期す
るK音信号を強調する。115は乗算手段114よりの
乗算結果よりK音同期パルスを出力するK音同期パルス
生成手段である。
の現在の採取K音と、1心拍動遅延手段113よりの1
心拍動間隔時間遅延した採取K音とを乗算する乗算手段
であり、R波に同期しない雑音を抑圧し、R波と同期す
るK音信号を強調する。115は乗算手段114よりの
乗算結果よりK音同期パルスを出力するK音同期パルス
生成手段である。
【0027】上述した乗算回路114による1心拍動間
隔時間遅延乗算処理の詳細を図2のタイミングチャート
を参照して以下に説明する。
隔時間遅延乗算処理の詳細を図2のタイミングチャート
を参照して以下に説明する。
【0028】図2のタイミングチャートにおいて、2段
目に示す絶対値変換手段107よりの採取K音信号と、
例えば、1段目に示すR波同期パルスの発生間隔で略定
まる1心拍動間隔時間分遅延させた3段目に示す1心拍
動遅延手段113よりの採取K音信号とは、互いに周期
性があり、この両採取K音信号を乗算手段114で乗算
すると、4段目に示す乗算K音信号となる。この乗算K
音信号は正しい採取K音信号の発生タイミングが略心拍
動間隔と同期しており、2つ分の採取K音信号が乗算さ
れた高いレベルの信号となり、心拍動に同期しない雑音
Nは1つ前の信号が乗算されることがなく、略その信号
1つ分の低いレベルの信号出力となる。
目に示す絶対値変換手段107よりの採取K音信号と、
例えば、1段目に示すR波同期パルスの発生間隔で略定
まる1心拍動間隔時間分遅延させた3段目に示す1心拍
動遅延手段113よりの採取K音信号とは、互いに周期
性があり、この両採取K音信号を乗算手段114で乗算
すると、4段目に示す乗算K音信号となる。この乗算K
音信号は正しい採取K音信号の発生タイミングが略心拍
動間隔と同期しており、2つ分の採取K音信号が乗算さ
れた高いレベルの信号となり、心拍動に同期しない雑音
Nは1つ前の信号が乗算されることがなく、略その信号
1つ分の低いレベルの信号出力となる。
【0029】即ち、採取K音信号に背景雑音や、エンベ
ローブに変換処理した出力に正のオフセット電圧が少し
でも重畳している場合は、4段目に示す様に心拍動に同
期しない雑音Nは抑圧されて低くなり、同期した採取K
音信号Kは強調され、略タイミングの不整分に相当した
幅の拡張した乗算出力が得られる。
ローブに変換処理した出力に正のオフセット電圧が少し
でも重畳している場合は、4段目に示す様に心拍動に同
期しない雑音Nは抑圧されて低くなり、同期した採取K
音信号Kは強調され、略タイミングの不整分に相当した
幅の拡張した乗算出力が得られる。
【0030】K音同期パルス生成手段115は、この乗
算手段114の乗算結果より容易にK音同期パルスを生
成することができることになり、簡単な構成で確実に雑
音成分を除去することができる。例えば、乗算手段11
4よりの乗算結果である入力信号のピーク点を検出し、
このピーク点が予め定められた所定の閾値以上であった
場合にK音同期パルスとして所定幅のパルス信号を出力
する。あるいは、入力信号が予め定められた閾値以上の
信号であった場合に、K音同期パルスとして所定幅のパ
ルス信号を出力する。
算手段114の乗算結果より容易にK音同期パルスを生
成することができることになり、簡単な構成で確実に雑
音成分を除去することができる。例えば、乗算手段11
4よりの乗算結果である入力信号のピーク点を検出し、
このピーク点が予め定められた所定の閾値以上であった
場合にK音同期パルスとして所定幅のパルス信号を出力
する。あるいは、入力信号が予め定められた閾値以上の
信号であった場合に、K音同期パルスとして所定幅のパ
ルス信号を出力する。
【0031】この閾値は、上述したように乗算手段11
4の出力が、正しいK音採取タイミングではK音採取手
段106の2つの採取信号を乗算した信号となり、不正
なタイミングでは少なくとの1つの採取信号と同程度以
下となることが予想されることより、1つの採取信号と
同程度以上のレベルで2つの採取信号を乗算したレベル
以下の任意の値に設定できる。この閾値は、固定的なも
のであっても、あるいは、絶対値変換手段107の出力
レベルにより可変となるように制御してもよい。更に、
この回路はデジタル的な回路構成としても、アナログ的
な回路構成としても良い。
4の出力が、正しいK音採取タイミングではK音採取手
段106の2つの採取信号を乗算した信号となり、不正
なタイミングでは少なくとの1つの採取信号と同程度以
下となることが予想されることより、1つの採取信号と
同程度以上のレベルで2つの採取信号を乗算したレベル
以下の任意の値に設定できる。この閾値は、固定的なも
のであっても、あるいは、絶対値変換手段107の出力
レベルにより可変となるように制御してもよい。更に、
この回路はデジタル的な回路構成としても、アナログ的
な回路構成としても良い。
【0032】この回路は、上述したK音同期パルス生成
手段115の他に、R波同期パルス生成手段104にお
ける心電図信号のR波頂点の検出にも適用できる。
手段115の他に、R波同期パルス生成手段104にお
ける心電図信号のR波頂点の検出にも適用できる。
【0033】また、116はカフ内圧検出手段111で
の検出カフ内圧変動状態及びK音同期パルス生成手段1
15よりの生成K音パルスを基にカフ内圧変化とK音同
期パルス生成状況の2次元マップを生成するCP/R−
Kマップ生成手段であり、例えば、カフ内圧の変化に対
して、K音の発生するタイミング(心電R波からの遅延
時間)を2次元化し、K音マーカシグナルが連鎖する様
に変換処理(補間処理)する電子回路で構成する。
の検出カフ内圧変動状態及びK音同期パルス生成手段1
15よりの生成K音パルスを基にカフ内圧変化とK音同
期パルス生成状況の2次元マップを生成するCP/R−
Kマップ生成手段であり、例えば、カフ内圧の変化に対
して、K音の発生するタイミング(心電R波からの遅延
時間)を2次元化し、K音マーカシグナルが連鎖する様
に変換処理(補間処理)する電子回路で構成する。
【0034】このCP/R−Kマップ生成手段116
は、K音同期パルス、ゲート信号のそれぞれを時系列に
カフ内圧及び乗算K音信号出力(またはK音同期パルス
と連動したランプ波形)とR波同期パルスで制御された
アドレスカウンタとで指定するX−Y座標上(2次元メ
モリ)に、K音振幅の変化点(ピーク)で生成した生成
K音同期パルス信号(K音マーカ信号)を入力すること
でCP/R−Kマップを生成する。
は、K音同期パルス、ゲート信号のそれぞれを時系列に
カフ内圧及び乗算K音信号出力(またはK音同期パルス
と連動したランプ波形)とR波同期パルスで制御された
アドレスカウンタとで指定するX−Y座標上(2次元メ
モリ)に、K音振幅の変化点(ピーク)で生成した生成
K音同期パルス信号(K音マーカ信号)を入力すること
でCP/R−Kマップを生成する。
【0035】ここで、CP/R−Kマップは2次元座標
上に格納するデータは、その性格上1回の血圧測定が終
了するまでは上書きが起こりうる要素を備えている。ま
た、カフ内圧の変動速度及び変動周期と心拍動周期の関
係より血圧測定におけるカフ内圧とK音の発生は限定条
件の範囲内で成立する。本発明の実施の形態例において
は、以上の点を考慮して、CP/R−Kマップ生成時に
データの収集枠(解放域)を設けて血圧値(カフ内圧)
によってこの枠を逐次変更し、この枠内のデータのみ書
込むように制御している。
上に格納するデータは、その性格上1回の血圧測定が終
了するまでは上書きが起こりうる要素を備えている。ま
た、カフ内圧の変動速度及び変動周期と心拍動周期の関
係より血圧測定におけるカフ内圧とK音の発生は限定条
件の範囲内で成立する。本発明の実施の形態例において
は、以上の点を考慮して、CP/R−Kマップ生成時に
データの収集枠(解放域)を設けて血圧値(カフ内圧)
によってこの枠を逐次変更し、この枠内のデータのみ書
込むように制御している。
【0036】更に、既に書き込まれたデータに上書きを
行なう場合には、常にK音レベルの高い値(2値の場合
には1)によってのみ更新記録し、誤って消去されるこ
とがないように制御している。
行なう場合には、常にK音レベルの高い値(2値の場合
には1)によってのみ更新記録し、誤って消去されるこ
とがないように制御している。
【0037】120はこのCP/R−Kマップ生成手段
116よりの生成マップを基に、K音が連続して生成さ
れているK音連鎖を認識するK音連鎖認識手段であり、
例えば、CP/R−Kマップ生成手段116(電子回路
/グラフィックメモリ等を含む。)のCP/R−Kマッ
プを生成中、あるいは生成後にCP/R−Kマップの一
部または全部を走査読み出しして、K音マーカの連鎖群
域をK音域と判定する。
116よりの生成マップを基に、K音が連続して生成さ
れているK音連鎖を認識するK音連鎖認識手段であり、
例えば、CP/R−Kマップ生成手段116(電子回路
/グラフィックメモリ等を含む。)のCP/R−Kマッ
プを生成中、あるいは生成後にCP/R−Kマップの一
部または全部を走査読み出しして、K音マーカの連鎖群
域をK音域と判定する。
【0038】CP/R−Kマップ生成手段116で生成
したCP/R−Kマップの例、及びK音連鎖認識手段1
20によるK音連鎖認識結果の例を図3に示す。図3に
おいては、K音認識手段120の認識処理の効果を示す
ため、カフ内圧測定結果に雑音抑制を行わずにCP/R
−Kマップに書き込まれるK音マーカの数が多くあるよ
うに制御している。図3において、黒丸で示すのがマッ
プ状に書き込まれたK音マーカであり、Kマークを付し
てあるのがK音連鎖と認識された血圧測定に用いるK音
マーカであり、Nマークを付したK音マーカが血圧測定
に使用しないK音マーカである。
したCP/R−Kマップの例、及びK音連鎖認識手段1
20によるK音連鎖認識結果の例を図3に示す。図3に
おいては、K音認識手段120の認識処理の効果を示す
ため、カフ内圧測定結果に雑音抑制を行わずにCP/R
−Kマップに書き込まれるK音マーカの数が多くあるよ
うに制御している。図3において、黒丸で示すのがマッ
プ状に書き込まれたK音マーカであり、Kマークを付し
てあるのがK音連鎖と認識された血圧測定に用いるK音
マーカであり、Nマークを付したK音マーカが血圧測定
に使用しないK音マーカである。
【0039】図3で明らかな様に、例え測定信号にノイ
ズが乗っていても、血圧測定値への影響を効率よく除去
することができる。更に、このCP/R−Kマップを一
見すればK音の検出状態が容易に認識でき、例えばこの
CP/R−Kマップを表示装置の表示画面等に表示させ
たり、プリンタよりプリントアウトすることにより、血
圧測定時の状態を容易に認識でき、正確な血圧測定結果
とすることができる。
ズが乗っていても、血圧測定値への影響を効率よく除去
することができる。更に、このCP/R−Kマップを一
見すればK音の検出状態が容易に認識でき、例えばこの
CP/R−Kマップを表示装置の表示画面等に表示させ
たり、プリンタよりプリントアウトすることにより、血
圧測定時の状態を容易に認識でき、正確な血圧測定結果
とすることができる。
【0040】また、130はK音連鎖認識手段120の
認識結果より最高血圧値(SYS)と最低血圧値(DI
A)とを決定する最高・最低血圧値決定手段であり、例
えば、CP/R−Kマップ生成手段116の生成2次元
マップをサーチし、カフ圧力の降圧時に血圧測定を行な
う場合であれば順次高いカフ圧力より低いカフ圧力に対
してK音マーカーシグナルの有無を調べる。そして、最
初にK音マーカの検出されたカフ圧力を最高血圧値(S
YS)と決定し、続いて順次カフ圧の低いデータを調べ
ていきK音マーカシグナルが検出されなくなるカフ圧を
検出する。そして、このK音マーカシグナルが検出され
ない状態が例えば1心拍動以上連続した場合、或は2心
拍動以上(あるいはまた所定の心拍動分)連続した場合
に、K音マーカシグナルが検出されなくなるカフ圧を最
低血圧値(DIA)と決定する。
認識結果より最高血圧値(SYS)と最低血圧値(DI
A)とを決定する最高・最低血圧値決定手段であり、例
えば、CP/R−Kマップ生成手段116の生成2次元
マップをサーチし、カフ圧力の降圧時に血圧測定を行な
う場合であれば順次高いカフ圧力より低いカフ圧力に対
してK音マーカーシグナルの有無を調べる。そして、最
初にK音マーカの検出されたカフ圧力を最高血圧値(S
YS)と決定し、続いて順次カフ圧の低いデータを調べ
ていきK音マーカシグナルが検出されなくなるカフ圧を
検出する。そして、このK音マーカシグナルが検出され
ない状態が例えば1心拍動以上連続した場合、或は2心
拍動以上(あるいはまた所定の心拍動分)連続した場合
に、K音マーカシグナルが検出されなくなるカフ圧を最
低血圧値(DIA)と決定する。
【0041】更に、200は全ての構成を統括的に制御
する統括制御手段である。
する統括制御手段である。
【0042】以上説明したように本発明の実施の形態例
によれば、K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成
分が重畳していても、これを簡単な構成で効率よく抑圧
除去することができ、例えば運動負荷がかかっているよ
うな場合であっても信頼性の高い血圧測定が行える。
によれば、K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成
分が重畳していても、これを簡単な構成で効率よく抑圧
除去することができ、例えば運動負荷がかかっているよ
うな場合であっても信頼性の高い血圧測定が行える。
【0043】本発明の実施の形態例は、以上の構成を備
えることにより、運動などの生活活動に伴う心拍数や血
圧の変化に対して、心電図R波からコロトコフ音の発生
するまでの遅延時間の変化が急激でなく、緩慢に変化
し、かつ脈圧とカフ圧の瞬時交差時にコロトコフ音が発
生するという生体機能の現象及び物理現象に合った信号
処理方法を採用するために、心拍動に同期しない雑音を
抑圧除去し、心拍動に同期して発生するコロトコフ音を
選択的に強調するため、極めて効果的にS/Nが向上
し、且つ2次元処理によるSYS,DIAの決定法によ
り運動に伴うカフ内圧の変動に対して測定精度低下を抑
制できるために小型軽量化が可能となる。
えることにより、運動などの生活活動に伴う心拍数や血
圧の変化に対して、心電図R波からコロトコフ音の発生
するまでの遅延時間の変化が急激でなく、緩慢に変化
し、かつ脈圧とカフ圧の瞬時交差時にコロトコフ音が発
生するという生体機能の現象及び物理現象に合った信号
処理方法を採用するために、心拍動に同期しない雑音を
抑圧除去し、心拍動に同期して発生するコロトコフ音を
選択的に強調するため、極めて効果的にS/Nが向上
し、且つ2次元処理によるSYS,DIAの決定法によ
り運動に伴うカフ内圧の変動に対して測定精度低下を抑
制できるために小型軽量化が可能となる。
【0044】即ち、心拍周期の大きな変化である例えば
不整脈の発生などを除いて心電図信号のR波に対するK
音の発生するタイミングは心拍動毎に急激かつ大幅に変
動することはなく、カフ内圧の変化に対して一定の追従
変動することに着目し、1心拍動遅延手段113を設け
てその出力と一致する入力信号をK音の可能性が高いも
のとして判断し、1心拍動遅延手段113の入力と出力
とを乗算手段114で乗算することにより、カフ内圧に
適当な割合で加算合成した乗算K音信号出力(またはK
音同期パルスと連動したランプ波形)と、R波同期パル
ス生成手段104とで 指定するCP/R−Kマップ生
成手段116におけるX−Y座標上(2次元メモリ)
に、K音同期パルス生成手段115で生成したK音の振
幅の変化点(ピーク)を表わすパルスによるK音マーカ
を入力することで補間埋め込み処理されK音マーカが連
鎖状態となったCP/R−Kマップを生成し、更にK音
連鎖認識手段120でCP/R−Kマップを生成中ある
いは生成後にCP/R−Kマップの一部または全部を走
査読み出しして、K音マーカの連鎖群域をK音域と判定
し、最高・最低血圧値決定手段130はこの連鎖域の上
端のマーカに対応するカフ内圧をSYS、下端のマーカ
に対応するカフ内圧をDIAと決定する。
不整脈の発生などを除いて心電図信号のR波に対するK
音の発生するタイミングは心拍動毎に急激かつ大幅に変
動することはなく、カフ内圧の変化に対して一定の追従
変動することに着目し、1心拍動遅延手段113を設け
てその出力と一致する入力信号をK音の可能性が高いも
のとして判断し、1心拍動遅延手段113の入力と出力
とを乗算手段114で乗算することにより、カフ内圧に
適当な割合で加算合成した乗算K音信号出力(またはK
音同期パルスと連動したランプ波形)と、R波同期パル
ス生成手段104とで 指定するCP/R−Kマップ生
成手段116におけるX−Y座標上(2次元メモリ)
に、K音同期パルス生成手段115で生成したK音の振
幅の変化点(ピーク)を表わすパルスによるK音マーカ
を入力することで補間埋め込み処理されK音マーカが連
鎖状態となったCP/R−Kマップを生成し、更にK音
連鎖認識手段120でCP/R−Kマップを生成中ある
いは生成後にCP/R−Kマップの一部または全部を走
査読み出しして、K音マーカの連鎖群域をK音域と判定
し、最高・最低血圧値決定手段130はこの連鎖域の上
端のマーカに対応するカフ内圧をSYS、下端のマーカ
に対応するカフ内圧をDIAと決定する。
【0045】以上説明したように本発明の実施の形態例
によれば、コロトコフ音の出現及び消滅を感知して血圧
を測定する自動血圧測定装置において、前記コロトコフ
音を感知するマイク出力信号の絶対値を1心拍動周期に
わたり遅延出力する手段と、該手段の入出力信号を乗算
してその出力の大きさを判定してパルスを発生する手段
と、前記自動血圧測定装置が検出したカフ内圧検出信号
に適当な割合で加算合成した乗算K音信号出力(または
K音同期パルスと連動したランプ波形)と、心電R波を
感知して発生したパルスにより制御されるタイムカウン
タとで指定する座標に前記パルスを座標マーカとして記
録し、記録マーカをX−Y走査読出可能な記憶手段と、
該記憶手段に描かれたK音マーカが連鎖しているか否か
を判定する手段と、前記記憶手段に描かれ連鎖している
と判定したマーカよりカフ内圧座標の両端値をそれぞれ
読出し、最高及び最低血圧値と識別可能とすることによ
り、K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成分が重
畳していても、これを簡単な構成で効率よく除去するこ
とができ、例えば運動負荷がかかっているような場合で
あっても信頼性の高い血圧測定が行える。
によれば、コロトコフ音の出現及び消滅を感知して血圧
を測定する自動血圧測定装置において、前記コロトコフ
音を感知するマイク出力信号の絶対値を1心拍動周期に
わたり遅延出力する手段と、該手段の入出力信号を乗算
してその出力の大きさを判定してパルスを発生する手段
と、前記自動血圧測定装置が検出したカフ内圧検出信号
に適当な割合で加算合成した乗算K音信号出力(または
K音同期パルスと連動したランプ波形)と、心電R波を
感知して発生したパルスにより制御されるタイムカウン
タとで指定する座標に前記パルスを座標マーカとして記
録し、記録マーカをX−Y走査読出可能な記憶手段と、
該記憶手段に描かれたK音マーカが連鎖しているか否か
を判定する手段と、前記記憶手段に描かれ連鎖している
と判定したマーカよりカフ内圧座標の両端値をそれぞれ
読出し、最高及び最低血圧値と識別可能とすることによ
り、K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成分が重
畳していても、これを簡単な構成で効率よく除去するこ
とができ、例えば運動負荷がかかっているような場合で
あっても信頼性の高い血圧測定が行える。
【0046】(第2の発明の実施の形態)上述した第1
の発明の実施の形態例においては、処理対象のK音と1
心拍動前のK音とを乗算してK音レベルを強調し、雑音
抑制を行なうべく、1心拍動遅延手段にK音の強度変化
である絶対値信号を入力し、その入出力を乗算する事で
R波同期成分であるK音レベルを強調し、R波に同期す
ることの稀な雑音成分を大幅に減衰してK音同期パルス
生成に際してS/N向上を図る例について説明を行っ
た。
の発明の実施の形態例においては、処理対象のK音と1
心拍動前のK音とを乗算してK音レベルを強調し、雑音
抑制を行なうべく、1心拍動遅延手段にK音の強度変化
である絶対値信号を入力し、その入出力を乗算する事で
R波同期成分であるK音レベルを強調し、R波に同期す
ることの稀な雑音成分を大幅に減衰してK音同期パルス
生成に際してS/N向上を図る例について説明を行っ
た。
【0047】しかし、本発明は以上の例に限定されるも
のではなく、上述した図1に示す第1の発明の実施の形
態例の処理に対して、予めエンベロープ信号のピークを
検出したパルスを生成し、1心拍動遅延手段に入出力す
る事で単純な論理積演算により効果を得る簡易形処理方
法を採用しても略同様の優れた雑音抑制効果が得られ
る。
のではなく、上述した図1に示す第1の発明の実施の形
態例の処理に対して、予めエンベロープ信号のピークを
検出したパルスを生成し、1心拍動遅延手段に入出力す
る事で単純な論理積演算により効果を得る簡易形処理方
法を採用しても略同様の優れた雑音抑制効果が得られ
る。
【0048】このように構成した本発明に係る第2の発
明の実施の形態例を以下に説明する。図4は本発明に係
る第2の実施の形態例の血圧測定装置の基本構成を示す
ブロック図である。図4において、上述した図1に示す
第1の発明の実施の形態例と同様構成には同一番号を付
し詳細説明を省略する。
明の実施の形態例を以下に説明する。図4は本発明に係
る第2の実施の形態例の血圧測定装置の基本構成を示す
ブロック図である。図4において、上述した図1に示す
第1の発明の実施の形態例と同様構成には同一番号を付
し詳細説明を省略する。
【0049】図4において、140は絶対値変換手段1
07よりのK音強度のエンベロープよりピークを検出す
るピーク検出手段であり、一定レベルの閾値を設けて当
該閾値以上のピークのみを出力するように構成されてい
る。また、145はピーク検出手段140よりのK音ピ
ーク信号と、1心拍動遅延手段113よりの1心拍動間
隔時間遅延したK音ピーク同期信号及びR波同期パルス
生成手段104で生成したK音連鎖群域マスク信号との
論理積を取り出力する論理積ゲート(ANDゲート)で
あり、心電R波に同期して繰り返し出現するK音以外の
雑音を除去し、心電R波に同期して一定の繰り返し周期
を有するK音信号のみを出力させる。
07よりのK音強度のエンベロープよりピークを検出す
るピーク検出手段であり、一定レベルの閾値を設けて当
該閾値以上のピークのみを出力するように構成されてい
る。また、145はピーク検出手段140よりのK音ピ
ーク信号と、1心拍動遅延手段113よりの1心拍動間
隔時間遅延したK音ピーク同期信号及びR波同期パルス
生成手段104で生成したK音連鎖群域マスク信号との
論理積を取り出力する論理積ゲート(ANDゲート)で
あり、心電R波に同期して繰り返し出現するK音以外の
雑音を除去し、心電R波に同期して一定の繰り返し周期
を有するK音信号のみを出力させる。
【0050】この論理積ゲート145を用いる1心拍動
遅延論理積処理を図5のタイミングチャートを参照して
以下に説明する。図5のタイミングチャートは、最高血
圧測定時より最低血圧測定時までの波形状態を模式的に
表わしている。
遅延論理積処理を図5のタイミングチャートを参照して
以下に説明する。図5のタイミングチャートは、最高血
圧測定時より最低血圧測定時までの波形状態を模式的に
表わしている。
【0051】図5において、2段目に示すピーク検出手
段140よりのK音ピーク信号と、例えば、1段目に示
すR波同期パルスの発生間隔で略定まる1心拍動間隔時
間分遅延させた3段目に示す1心拍動遅延手段113よ
りの1心拍動間隔時間分遅延されたK音ピーク信号とは
互いに周期的相関性があり、この両K音ピーク信号の論
理積をとると、3段目に示す出力が得られる。図5に明
らかなように、心拍動の周期を有するK音信号のみが抽
出され、その間の突発的な信号を効率よく除去すること
ができる。また、例え、この間にたまたま雑音成分が重
なった場合が有っても、この信号には周期性がなく、上
述した図3に示すK音連鎖認識手段120のK音連鎖認
識により容易に判別でき、除去することができる。
段140よりのK音ピーク信号と、例えば、1段目に示
すR波同期パルスの発生間隔で略定まる1心拍動間隔時
間分遅延させた3段目に示す1心拍動遅延手段113よ
りの1心拍動間隔時間分遅延されたK音ピーク信号とは
互いに周期的相関性があり、この両K音ピーク信号の論
理積をとると、3段目に示す出力が得られる。図5に明
らかなように、心拍動の周期を有するK音信号のみが抽
出され、その間の突発的な信号を効率よく除去すること
ができる。また、例え、この間にたまたま雑音成分が重
なった場合が有っても、この信号には周期性がなく、上
述した図3に示すK音連鎖認識手段120のK音連鎖認
識により容易に判別でき、除去することができる。
【0052】従って、最下段に示すように論理積ゲート
145よりの乗算されたK音同期パルス信号は、カフ内
圧の降下(時間の経過)とともにRーK時間が狭くなっ
ており、右端の時点で最も狭くなっている。
145よりの乗算されたK音同期パルス信号は、カフ内
圧の降下(時間の経過)とともにRーK時間が狭くなっ
ており、右端の時点で最も狭くなっている。
【0053】なお、ピーク検出手段140の出力信号で
あるK音ピーク信号のパルス幅は、図5に示すようにK
音ピーク信号のパルス幅が狭いと左端の例では論理積ゲ
ート出力がなくなり、1心拍動間隔における最大R−K
遅延時間差より広く設定する必要がある。幸いにも、心
拍数の低下状態にある安静時には、障害となる雑音は極
めて低く、運動により心拍数が上昇するとともに1心拍
動間隔における最大R−K遅延時間差が狭くなるという
現象に合わせてK音ピーク信号のパルス幅も連続的に狭
くなるような制御をすることにより、簡単な構成で確実
に雑音成分を除去することができ、本発明の実施の形態
例の効果を高めることができる。
あるK音ピーク信号のパルス幅は、図5に示すようにK
音ピーク信号のパルス幅が狭いと左端の例では論理積ゲ
ート出力がなくなり、1心拍動間隔における最大R−K
遅延時間差より広く設定する必要がある。幸いにも、心
拍数の低下状態にある安静時には、障害となる雑音は極
めて低く、運動により心拍数が上昇するとともに1心拍
動間隔における最大R−K遅延時間差が狭くなるという
現象に合わせてK音ピーク信号のパルス幅も連続的に狭
くなるような制御をすることにより、簡単な構成で確実
に雑音成分を除去することができ、本発明の実施の形態
例の効果を高めることができる。
【0054】以上説明したように第2の発明の実施の形
態例によれば、例えばコロトコフ音の出現及び消滅を感
知して血圧を測定する自動血圧測定装置において、前記
コロトコフ音を感知するマイク出力信号の絶対値の大き
さを判定してパルスを発生する手段と、前記マイク出力
信号の絶対値の大きさを判定して生成したパルス化した
時系列データを1心拍動周期にわたり遅延出力する手段
と、該手段の入出力信号を入力する論理積演算回路と、
前記自動血圧測定装置が検出したカフ内圧検出信号及
び、乗算K音信号出力(またはK音同期パルスと連動し
たランプ波形)を適当な割合で加算した出力と、心電R
波を感知して発生したパルスにより制御されるタイムカ
ウンタとで指定する座標に前記論理積出力を座標マーカ
として記録し、該記録マーカをX−Y走査読出可能な記
憶手段と、前記記憶手段に描かれたK音マーカが連鎖し
ているか否かを判定する手段と、前記記憶手段に描かれ
ていると判定したマーカよりカフ内圧座標の両端値をそ
れぞれ読出し、最高及び最低血圧値を識別可能とするこ
とにより、より簡単な構成でK音マイクで収集したコロ
トコフ音に雑音成分が重畳していても、これを簡単な構
成で効率よく除去することができ、例えば運動負荷がか
かっているような場合であっても信頼性の高い血圧測定
が行える。
態例によれば、例えばコロトコフ音の出現及び消滅を感
知して血圧を測定する自動血圧測定装置において、前記
コロトコフ音を感知するマイク出力信号の絶対値の大き
さを判定してパルスを発生する手段と、前記マイク出力
信号の絶対値の大きさを判定して生成したパルス化した
時系列データを1心拍動周期にわたり遅延出力する手段
と、該手段の入出力信号を入力する論理積演算回路と、
前記自動血圧測定装置が検出したカフ内圧検出信号及
び、乗算K音信号出力(またはK音同期パルスと連動し
たランプ波形)を適当な割合で加算した出力と、心電R
波を感知して発生したパルスにより制御されるタイムカ
ウンタとで指定する座標に前記論理積出力を座標マーカ
として記録し、該記録マーカをX−Y走査読出可能な記
憶手段と、前記記憶手段に描かれたK音マーカが連鎖し
ているか否かを判定する手段と、前記記憶手段に描かれ
ていると判定したマーカよりカフ内圧座標の両端値をそ
れぞれ読出し、最高及び最低血圧値を識別可能とするこ
とにより、より簡単な構成でK音マイクで収集したコロ
トコフ音に雑音成分が重畳していても、これを簡単な構
成で効率よく除去することができ、例えば運動負荷がか
かっているような場合であっても信頼性の高い血圧測定
が行える。
【0055】(第3の発明の実施の形態)上述した第1
の発明の実施の形態例においては、処理対象のK音と1
心拍動前のK音とを乗算してK音レベルを強調し、雑音
抑制を行なうべく、1心拍動遅延手段にK音の強度変化
である絶対値信号を入力し、その入出力を乗算する事で
R波同期成分であるK音レベルを強調し、R波に同期す
ることの稀な雑音成分を大幅に減衰してK音同期パルス
生成に際してS/N向上を図る例について説明し、第2
の発明の実施の形態例においては、予めエンベロープ信
号のピークを検出したパルスを生成し、1心拍動遅延手
段に入出力する事で単純な論理積演算により効果を得る
簡易形処理方法を採用する例について説明した。
の発明の実施の形態例においては、処理対象のK音と1
心拍動前のK音とを乗算してK音レベルを強調し、雑音
抑制を行なうべく、1心拍動遅延手段にK音の強度変化
である絶対値信号を入力し、その入出力を乗算する事で
R波同期成分であるK音レベルを強調し、R波に同期す
ることの稀な雑音成分を大幅に減衰してK音同期パルス
生成に際してS/N向上を図る例について説明し、第2
の発明の実施の形態例においては、予めエンベロープ信
号のピークを検出したパルスを生成し、1心拍動遅延手
段に入出力する事で単純な論理積演算により効果を得る
簡易形処理方法を採用する例について説明した。
【0056】しかし、上述した実施の形態例において
は、CP/R−Kマップ生成手段116は、毎回血圧測
定をする度にCP/R−Kマップを更新生成するが、雑
音混入の頻度が特に高いような場合においては、K音マ
ーカの連鎖性が明確でなくなることも予想され、SYS
及びDIAの決定を困難にし、測定結果の信頼性を損な
うような状況に陥ることも考えられる。
は、CP/R−Kマップ生成手段116は、毎回血圧測
定をする度にCP/R−Kマップを更新生成するが、雑
音混入の頻度が特に高いような場合においては、K音マ
ーカの連鎖性が明確でなくなることも予想され、SYS
及びDIAの決定を困難にし、測定結果の信頼性を損な
うような状況に陥ることも考えられる。
【0057】従って、このような場合にも対応できる本
発明に係る第3の発明の実施の形態例を以下に説明す
る。第3の発明の実施の形態例においては、雑音混入の
頻度が特に高いような場合に対する対策として、CP/
R−Kマップ上のK音マーカエリアを一定の幅拡張して
保存し、新規にCP/R−Kマップを更新生成する際に
保存マップ上のマーカ座標と略一致するK音マーカのみ
を入力することで雑音抑制効果を高める様に構成する。
更に、安静時など雑音の影響が少ない場合の対応には後
述するピーク検出手段によって生成するK音同期パルス
の幅を広げ、SYS領域でのR−Kタイムの変遷に対処
可能に構成する。
発明に係る第3の発明の実施の形態例を以下に説明す
る。第3の発明の実施の形態例においては、雑音混入の
頻度が特に高いような場合に対する対策として、CP/
R−Kマップ上のK音マーカエリアを一定の幅拡張して
保存し、新規にCP/R−Kマップを更新生成する際に
保存マップ上のマーカ座標と略一致するK音マーカのみ
を入力することで雑音抑制効果を高める様に構成する。
更に、安静時など雑音の影響が少ない場合の対応には後
述するピーク検出手段によって生成するK音同期パルス
の幅を広げ、SYS領域でのR−Kタイムの変遷に対処
可能に構成する。
【0058】図6は本発明に係る第3の発明の実施の形
態例の血圧測定装置の基本構成を示すブロック図であ
る。図6において、上述した図1及び図4に示す第1及
び第2の発明の実施の形態例と同様構成には同一番号を
付し詳細説明を省略する。
態例の血圧測定装置の基本構成を示すブロック図であ
る。図6において、上述した図1及び図4に示す第1及
び第2の発明の実施の形態例と同様構成には同一番号を
付し詳細説明を省略する。
【0059】図6において、143はピーク検出手段1
40よりのピーク信号を1心拍動間隔時間分遅延させる
1心拍動遅延手段、150はCP/R−Kマップ生成手
段116で生成されたCP/R−Kマップを測定毎に改
編(K音域を拡張)生成してエリアゲート信号を出力す
る、例えば2次元メモリで構成された2Dアドレステー
ブル生成手段である。
40よりのピーク信号を1心拍動間隔時間分遅延させる
1心拍動遅延手段、150はCP/R−Kマップ生成手
段116で生成されたCP/R−Kマップを測定毎に改
編(K音域を拡張)生成してエリアゲート信号を出力す
る、例えば2次元メモリで構成された2Dアドレステー
ブル生成手段である。
【0060】第3の発明の実施の形態例においては、図
1に示す第1の発明の実施の形態例と同様にして得られ
た乗算手段114よりの乗算K音信号を、ピーク検出手
段140に入力し、ピーク検出手段140は入力された
乗算強調K音信号のエンベロープよりピークを検出し、
検出信号に一定レベルの閾値を設けて当該閾値以上のピ
ークのみを出力する。
1に示す第1の発明の実施の形態例と同様にして得られ
た乗算手段114よりの乗算K音信号を、ピーク検出手
段140に入力し、ピーク検出手段140は入力された
乗算強調K音信号のエンベロープよりピークを検出し、
検出信号に一定レベルの閾値を設けて当該閾値以上のピ
ークのみを出力する。
【0061】そして、論理積ゲート145にはこのピー
ク検出手段140よりのピーク信号と、該ピーク信号を
1心拍動間隔時間分遅延させた信号が出力される1心拍
動遅延手段143出力が入力されており、2Dアドレス
テーブル生成手段150よりのエリアゲート信号入力時
に論理積ゲート145により論理積演算がなされ、その
出力信号がCP/R−Kマップ生成手段116に出力さ
れている。
ク検出手段140よりのピーク信号と、該ピーク信号を
1心拍動間隔時間分遅延させた信号が出力される1心拍
動遅延手段143出力が入力されており、2Dアドレス
テーブル生成手段150よりのエリアゲート信号入力時
に論理積ゲート145により論理積演算がなされ、その
出力信号がCP/R−Kマップ生成手段116に出力さ
れている。
【0062】第3の発明の実施の形態例においては、2
Dアドレステーブル生成手段150に、CP/R−Kマ
ップ生成手段116が生成したCP/R−Kマップ上に
あるK音マーカエリア情報として、マーカ座標位置を中
心とした一定のエリアをマップ(K音連鎖域マスク)と
して保存する。このK音連鎖域マスクは、マーカ座標位
置を中心とした一定のエリアを一定の幅拡張して保存マ
ップとする。このK音連鎖域マスクの例を図7に示す。
Dアドレステーブル生成手段150に、CP/R−Kマ
ップ生成手段116が生成したCP/R−Kマップ上に
あるK音マーカエリア情報として、マーカ座標位置を中
心とした一定のエリアをマップ(K音連鎖域マスク)と
して保存する。このK音連鎖域マスクは、マーカ座標位
置を中心とした一定のエリアを一定の幅拡張して保存マ
ップとする。このK音連鎖域マスクの例を図7に示す。
【0063】図7に示すように、マーカ座標位置を中心
とした一定のエリアを有効領域としてこの領域にあるマ
ーカ座標を有効K音マーカとする。
とした一定のエリアを有効領域としてこの領域にあるマ
ーカ座標を有効K音マーカとする。
【0064】そして、論理積ゲート145には、エリア
ゲート信号として保存マップ上のマーカ座標と一致する
K音マーカのみを(マーカ座標位置を中心とした一定の
エリア情報を)出力することにより、論理積ゲート14
5からは略先の論理積ゲート145よりの出力信号と同
期する信号のみを次のタイミングで出力させることがで
き、雑音抑制効果を高めることができる。
ゲート信号として保存マップ上のマーカ座標と一致する
K音マーカのみを(マーカ座標位置を中心とした一定の
エリア情報を)出力することにより、論理積ゲート14
5からは略先の論理積ゲート145よりの出力信号と同
期する信号のみを次のタイミングで出力させることがで
き、雑音抑制効果を高めることができる。
【0065】なお、安静時など雑音の影響が少ない場合
に対応するために、ピーク検出手段140によって生成
されるK音同期パルスの幅を広げ、SYS領域でのR−
Kタイムの変遷に対処する様に構成しても良いことは勿
論である。
に対応するために、ピーク検出手段140によって生成
されるK音同期パルスの幅を広げ、SYS領域でのR−
Kタイムの変遷に対処する様に構成しても良いことは勿
論である。
【0066】以上説明したように第3の発明の実施の形
態例においては、コロトコフ音の出現及び消滅を感知し
て血圧を測定する自動血圧測定装置において、前記コロ
トコフ音を感知するマイク出力信号の絶対値の大きさを
判定してパルスを発生する手段と、前記自動血圧測定装
置が検出したカフ内圧信号と、心電R波を感知して発生
したパルスにより制御されるタイムカウンタとで指定す
るマイク出力信号の絶対値の大きさを判定して生成した
パルスを座標マーカとして記録し、該記録マーカをX−
Y走査読出可能なマーカ記憶手段と、該記憶手段をX−
Y操作して読み出した記録マーカ信号を入力して、エリ
アゲート信号生成の為の座標テーブルを更新生成する2
Dアドレステーブル生成手段と、2Dアドレステーブル
を同時に読出し、マイク出力信号の絶対値の大きさを判
定してたK音同期パルスを発生させるK音同期パルス発
生手段と、1心拍動周期遅延出力したパルスの論理積出
力を前記カフ内圧信号と、心電R波を感知して発生した
R波同期パルスにより制御されるタイムカウンタで指定
選択する座標に記録する手段を備えることにより、心拍
動に同期しない雑音を更に厳密かつ効果的に抑圧、排除
することができる。
態例においては、コロトコフ音の出現及び消滅を感知し
て血圧を測定する自動血圧測定装置において、前記コロ
トコフ音を感知するマイク出力信号の絶対値の大きさを
判定してパルスを発生する手段と、前記自動血圧測定装
置が検出したカフ内圧信号と、心電R波を感知して発生
したパルスにより制御されるタイムカウンタとで指定す
るマイク出力信号の絶対値の大きさを判定して生成した
パルスを座標マーカとして記録し、該記録マーカをX−
Y走査読出可能なマーカ記憶手段と、該記憶手段をX−
Y操作して読み出した記録マーカ信号を入力して、エリ
アゲート信号生成の為の座標テーブルを更新生成する2
Dアドレステーブル生成手段と、2Dアドレステーブル
を同時に読出し、マイク出力信号の絶対値の大きさを判
定してたK音同期パルスを発生させるK音同期パルス発
生手段と、1心拍動周期遅延出力したパルスの論理積出
力を前記カフ内圧信号と、心電R波を感知して発生した
R波同期パルスにより制御されるタイムカウンタで指定
選択する座標に記録する手段を備えることにより、心拍
動に同期しない雑音を更に厳密かつ効果的に抑圧、排除
することができる。
【0067】
【実施例】以上の実施の形態例を達成する本発明に係る
第1の実施例の詳細構成例を図8に示す。図8は本実施
例の血圧測定装置の構成を示すブロック図及び図中のタ
イマ回路出力タイミングを説明するための図である。図
8の装置は、上述した第2の発明の実施の形態例を実現
する血圧測定装置となっている。
第1の実施例の詳細構成例を図8に示す。図8は本実施
例の血圧測定装置の構成を示すブロック図及び図中のタ
イマ回路出力タイミングを説明するための図である。図
8の装置は、上述した第2の発明の実施の形態例を実現
する血圧測定装置となっている。
【0068】図8(A)において、1は測定対象者の体
表面の所定部位に装着され、心臓の拍動に同期した心電
図信号を誘導する心電電極である。2は心電電極1より
の微弱信号を増幅する増幅回路、3は増幅回路2よりの
心電図信号に含まれている雑音成分を除去し、心電図信
号のQRS波を抽出する帯域通過フィルタ(バンドパス
フィルタ(以下「BPF」と称す。)である。以上の各
構成で発明の実施の形態例における心電誘導手段101
を構成している。
表面の所定部位に装着され、心臓の拍動に同期した心電
図信号を誘導する心電電極である。2は心電電極1より
の微弱信号を増幅する増幅回路、3は増幅回路2よりの
心電図信号に含まれている雑音成分を除去し、心電図信
号のQRS波を抽出する帯域通過フィルタ(バンドパス
フィルタ(以下「BPF」と称す。)である。以上の各
構成で発明の実施の形態例における心電誘導手段101
を構成している。
【0069】また、4はBPF3よりの心電図信号中の
R波の頂点を検出処理するR波ピーク検出回路、5はR
波ピーク検出回路4よりの検出信号を一定時間幅のパル
スに変換して出力するタイマ回路であり、以上の構成で
発明の実施の形態例におけるR波同期パルス生成手段1
04を構成している。
R波の頂点を検出処理するR波ピーク検出回路、5はR
波ピーク検出回路4よりの検出信号を一定時間幅のパル
スに変換して出力するタイマ回路であり、以上の構成で
発明の実施の形態例におけるR波同期パルス生成手段1
04を構成している。
【0070】更に、6は上腕動脈上に配置され、カフ1
0を拡張し、空気圧により血流を遮断した後、空気圧を
徐々に減圧した際に血管より生ずるK音を検出するため
のK音マイク(振動センサ)であり、発明の実施の形態
例におけるK音採取手段106を構成している。
0を拡張し、空気圧により血流を遮断した後、空気圧を
徐々に減圧した際に血管より生ずるK音を検出するため
のK音マイク(振動センサ)であり、発明の実施の形態
例におけるK音採取手段106を構成している。
【0071】7はK音マイク6よりの検出信号を増幅す
ると共に滑らかなエンベロープの片方向出力に変換する
絶対値処理回路、8は絶対値処理回路7よりの検出K音
エンベローブ信号に含まれている持続性連続雑音成分
(例えばモータの振動音等)を除去し、K音エンベロー
ブの変化速度に同調させたBPF、9はK音の変化速度
の最も速い点(タイミング)を検出するピーク検出回路
であり、以上の各構成で発明の実施の形態例における絶
対値変換手段107を構成している。
ると共に滑らかなエンベロープの片方向出力に変換する
絶対値処理回路、8は絶対値処理回路7よりの検出K音
エンベローブ信号に含まれている持続性連続雑音成分
(例えばモータの振動音等)を除去し、K音エンベロー
ブの変化速度に同調させたBPF、9はK音の変化速度
の最も速い点(タイミング)を検出するピーク検出回路
であり、以上の各構成で発明の実施の形態例における絶
対値変換手段107を構成している。
【0072】また、10は例えば上腕の動脈位置上に巻
きつけられ、内蔵する空気室(ゴム嚢)内に空気を送り
込むことにより動脈を圧迫するカフである。11はカフ
圧力を検出する空気圧センサであり、ゴムチューブによ
りカフ内空気圧を圧力検出素子(歪み抵抗素子等)と接
続して、カフ拡張圧に比例した電気信号を出力する。1
2は空気圧センサ11よりの電気信号中の雑音成分を除
去するローパスフィルタを入力部に備え、大気圧との相
対圧(大気圧=0)に変換して増幅出力する変換増幅回
路であり、これらで発明の実施の形態例におけるカフ内
圧検出手段111を構成している。
きつけられ、内蔵する空気室(ゴム嚢)内に空気を送り
込むことにより動脈を圧迫するカフである。11はカフ
圧力を検出する空気圧センサであり、ゴムチューブによ
りカフ内空気圧を圧力検出素子(歪み抵抗素子等)と接
続して、カフ拡張圧に比例した電気信号を出力する。1
2は空気圧センサ11よりの電気信号中の雑音成分を除
去するローパスフィルタを入力部に備え、大気圧との相
対圧(大気圧=0)に変換して増幅出力する変換増幅回
路であり、これらで発明の実施の形態例におけるカフ内
圧検出手段111を構成している。
【0073】13は増幅回路12よりの増幅カフ圧信号
及びピーク検出回路9よりのK音信号を1心拍動分記憶
し、1心拍動間隔時間分遅延させた遅延信号を出力する
FIFOメモリであり、発明の実施の形態例における1
心拍動遅延手段113に対応する。14はピーク検出回
路9よりの検出K音ピーク信号と1心拍動間隔時間分遅
延したその前の心拍動時の検出K音ピーク信号及び心電
R波を感知して発生したK音域予測ゲート信号との論理
積をとり、周期性の無いノイズ成分を除去するための論
理積回路であり、例えば発明の実施の形態例における論
理積ゲート145に対応する。
及びピーク検出回路9よりのK音信号を1心拍動分記憶
し、1心拍動間隔時間分遅延させた遅延信号を出力する
FIFOメモリであり、発明の実施の形態例における1
心拍動遅延手段113に対応する。14はピーク検出回
路9よりの検出K音ピーク信号と1心拍動間隔時間分遅
延したその前の心拍動時の検出K音ピーク信号及び心電
R波を感知して発生したK音域予測ゲート信号との論理
積をとり、周期性の無いノイズ成分を除去するための論
理積回路であり、例えば発明の実施の形態例における論
理積ゲート145に対応する。
【0074】15は変換増幅回路12よりのカフ内圧出
力信号に絶対値処理回路7からのエンベローブ信号出力
を所定の割合で加算合成し(またはK音同期パルスと連
動したランプ波形)と、タイマ回路5からの出力で制御
されるタイムカウンタにより指定される2次元座標にK
音同期パルスを選択出力する論理積回路14より出力さ
れた論理積信号を記憶することで、R波からK音発生遅
延時間/カフ内圧グラフを作成するための画像メモリ、
16は本実施形態の装置全体の制御を司る制御回路であ
り、制御回路16が画像メモリ15上にCP/R−Kマ
ップを生成し、発明の実施の形態例におけるCP/R−
Kマップ生成手段116を構成している。
力信号に絶対値処理回路7からのエンベローブ信号出力
を所定の割合で加算合成し(またはK音同期パルスと連
動したランプ波形)と、タイマ回路5からの出力で制御
されるタイムカウンタにより指定される2次元座標にK
音同期パルスを選択出力する論理積回路14より出力さ
れた論理積信号を記憶することで、R波からK音発生遅
延時間/カフ内圧グラフを作成するための画像メモリ、
16は本実施形態の装置全体の制御を司る制御回路であ
り、制御回路16が画像メモリ15上にCP/R−Kマ
ップを生成し、発明の実施の形態例におけるCP/R−
Kマップ生成手段116を構成している。
【0075】更に、17は加圧ポンプ及び排気弁を備え
るカフ加圧制御機構である。
るカフ加圧制御機構である。
【0076】以上の構成を備える本発明の実施の形態例
の動作について図9のタイミングチャートを参照して以
下に説明する。なお、カフ圧制御機構の詳細構成及び動
作は公知の自動血圧計の構成及び動作と同様であり詳細
説明を省略する。
の動作について図9のタイミングチャートを参照して以
下に説明する。なお、カフ圧制御機構の詳細構成及び動
作は公知の自動血圧計の構成及び動作と同様であり詳細
説明を省略する。
【0077】本実施例は、運動療法である心臓リハビリ
及びヘルスケア中においても自動血圧測定を可能とした
ものであり、例えばこのような運動療法の際に、同時に
心電図を収集しているような場合においては、この収集
心電図信号を利用することにより、資源を効率よく用い
ることが可能となる。
及びヘルスケア中においても自動血圧測定を可能とした
ものであり、例えばこのような運動療法の際に、同時に
心電図を収集しているような場合においては、この収集
心電図信号を利用することにより、資源を効率よく用い
ることが可能となる。
【0078】血圧測定に先立ち、心電電極1を心電図信
号を収集する所定の生体表面部位に装着する。更に、生
体の所定箇所にカフ10を巻き付ける等して血圧測定準
備をすると共に、K音マイク6を血圧を測定するべき動
脈上に配置して装着する。
号を収集する所定の生体表面部位に装着する。更に、生
体の所定箇所にカフ10を巻き付ける等して血圧測定準
備をすると共に、K音マイク6を血圧を測定するべき動
脈上に配置して装着する。
【0079】この状態で運動療法などを行なう。そし
て、血圧の自動測定を行なうタイミングとなると制御回
路16はカフ圧制御機構17を起動して加圧ポンプを作
動させ、カフを加圧してカフ内圧を上昇させる。そし
て、変換増幅回路12よりの空気圧センサ11で検出し
たカフ内圧信号より加圧されているカフ内圧を検出し、
このカフ内圧が予め設定されているカフ内圧となるまで
カフ圧制御機構17の加圧ポンプを作動させる。制御回
路16は、カフ内圧が予め設定されているカフ内圧とな
ると、カフ圧制御機構17の加圧ポンプの作動を停止さ
せ、一定量ずつカフ内の空気を排気する定排気弁を作動
させ、カフ内の圧力を低下させる。そして、K音が最初
に検出されたカフ内圧を最高血圧値、K音がとだえたカ
フ内圧を最低血圧値とする血圧測定処理を行なう。
て、血圧の自動測定を行なうタイミングとなると制御回
路16はカフ圧制御機構17を起動して加圧ポンプを作
動させ、カフを加圧してカフ内圧を上昇させる。そし
て、変換増幅回路12よりの空気圧センサ11で検出し
たカフ内圧信号より加圧されているカフ内圧を検出し、
このカフ内圧が予め設定されているカフ内圧となるまで
カフ圧制御機構17の加圧ポンプを作動させる。制御回
路16は、カフ内圧が予め設定されているカフ内圧とな
ると、カフ圧制御機構17の加圧ポンプの作動を停止さ
せ、一定量ずつカフ内の空気を排気する定排気弁を作動
させ、カフ内の圧力を低下させる。そして、K音が最初
に検出されたカフ内圧を最高血圧値、K音がとだえたカ
フ内圧を最低血圧値とする血圧測定処理を行なう。
【0080】或は、制御回路16が加圧ポンプを作動さ
せてカフ内圧を上昇させている際に血圧の測定処理を行
い、K音が検出されるようになったカフ内圧を最低血圧
値とし、更にカフ内圧を上げていき、K音がとだえたカ
フ内圧を最高血圧値とする血圧測定処理を行ってもよ
い。以下の説明は、前者の場合を例として行なう。
せてカフ内圧を上昇させている際に血圧の測定処理を行
い、K音が検出されるようになったカフ内圧を最低血圧
値とし、更にカフ内圧を上げていき、K音がとだえたカ
フ内圧を最高血圧値とする血圧測定処理を行ってもよ
い。以下の説明は、前者の場合を例として行なう。
【0081】加圧ポンプの駆動によりカフ10内に空気
を送り込んでカフ内圧を上昇させると共に、例えば、心
電電極1による心電図信号の収集を開始し、収集心電図
信号を増幅回路2で増幅してBPF3で不要な雑音成分
を除去してR波ピーク検出回路4に出力する。この時の
増幅回路2の出力信号(増幅心電信号)の例を図9のS
2に示す。
を送り込んでカフ内圧を上昇させると共に、例えば、心
電電極1による心電図信号の収集を開始し、収集心電図
信号を増幅回路2で増幅してBPF3で不要な雑音成分
を除去してR波ピーク検出回路4に出力する。この時の
増幅回路2の出力信号(増幅心電信号)の例を図9のS
2に示す。
【0082】R波ピーク検出回路4は、心電図信号の解
析を行い、R波ピークを検出してタイマ回路5に出力す
る。このR波ピーク検出回路4のR波検出パルス信号の
例を図9のS4に示す。このR波検出パルス信号はタイ
マ回路5に送られ、タイマ回路5は、R波検出パルスを
基準とした所定幅のパルス信号(R−KタイムであるR
波検出パルスを基準にK音の検出時間幅のゲートパルス
信号S5B)を出力する。このパルス信号は、心電図信
号の収集中は絶えず出力されている。このタイマ回路5
の出力信号の概略タイミングを(B)に示す。
析を行い、R波ピークを検出してタイマ回路5に出力す
る。このR波ピーク検出回路4のR波検出パルス信号の
例を図9のS4に示す。このR波検出パルス信号はタイ
マ回路5に送られ、タイマ回路5は、R波検出パルスを
基準とした所定幅のパルス信号(R−KタイムであるR
波検出パルスを基準にK音の検出時間幅のゲートパルス
信号S5B)を出力する。このパルス信号は、心電図信
号の収集中は絶えず出力されている。このタイマ回路5
の出力信号の概略タイミングを(B)に示す。
【0083】一方、空気圧センサ11からはカフ内圧に
対応した電気信号が出力されており、変換増幅回路12
は空気圧センサ11よりの加圧されたカフ内圧に対応す
る電気信号を大気圧との相対圧(大気圧=0)に変換し
て増幅出力する。この変換増幅回路12の出力例を図9
のS12に示す。
対応した電気信号が出力されており、変換増幅回路12
は空気圧センサ11よりの加圧されたカフ内圧に対応す
る電気信号を大気圧との相対圧(大気圧=0)に変換し
て増幅出力する。この変換増幅回路12の出力例を図9
のS12に示す。
【0084】一方、K音マイク6はK音信号(血管音信
号)を収集して絶対値処理回路7に送り、ここで収集K
音を増幅すると共に収集K音信号の絶対値を生成して出
力する。この絶対値処理回路7のK音を増幅した信号例
を図9のS7に示す。
号)を収集して絶対値処理回路7に送り、ここで収集K
音を増幅すると共に収集K音信号の絶対値を生成して出
力する。この絶対値処理回路7のK音を増幅した信号例
を図9のS7に示す。
【0085】絶対値処理回路7よりの出力はBPF8に
出力され、BPF8でK音出現周波数帯域の信号のみを
通過させ、不要な雑音を除去する。その後ピーク検出回
路9でK音のピークを検出してK音同期出力信号として
FOFOメモリ13に出力すると共に論理積回路14に
出力する。このピーク検出回路9よりのK音同期出力信
号の例を図9のS10に示す。図9のS10に示すよう
に、K音同期出力パルスは、心拍動に伴う脈音のみなら
ず、運動に伴う雑音のほか他の種々の雑音成分が含まれ
た信号となっている。
出力され、BPF8でK音出現周波数帯域の信号のみを
通過させ、不要な雑音を除去する。その後ピーク検出回
路9でK音のピークを検出してK音同期出力信号として
FOFOメモリ13に出力すると共に論理積回路14に
出力する。このピーク検出回路9よりのK音同期出力信
号の例を図9のS10に示す。図9のS10に示すよう
に、K音同期出力パルスは、心拍動に伴う脈音のみなら
ず、運動に伴う雑音のほか他の種々の雑音成分が含まれ
た信号となっている。
【0086】FIFOメモリ13は1心拍動間隔時間分
入力信号を遅延させるものであるため、ここに入力され
たK音同期出力パルス信号は1心拍動間隔時間遅延して
論理積回路14の一方入力に出力される。一方、論理積
回路14の他方入力端子には遅延されていないK音同期
出力パルス信号が入力されているため、論理積回路14
では最新のK音ピーク信号と1つ前のK音ピーク信号が
論理積されることになる。このため、ここで所定周期で
ない雑音成分信号は完全に除去されることになる。この
論理積回路14よりの出力信号である雑音成分を除去し
たK音同期パルス信号の例を図9のS14に示す。
入力信号を遅延させるものであるため、ここに入力され
たK音同期出力パルス信号は1心拍動間隔時間遅延して
論理積回路14の一方入力に出力される。一方、論理積
回路14の他方入力端子には遅延されていないK音同期
出力パルス信号が入力されているため、論理積回路14
では最新のK音ピーク信号と1つ前のK音ピーク信号が
論理積されることになる。このため、ここで所定周期で
ない雑音成分信号は完全に除去されることになる。この
論理積回路14よりの出力信号である雑音成分を除去し
たK音同期パルス信号の例を図9のS14に示す。
【0087】図9に明らかな如く、ピーク検出回路9よ
りのK音同期パルスS10には種々のノイズ成分が重畳
されているが、論理積回路14より出力されるK音同期
パルス信号にはK音以外の他のノイズ成分が除去されて
いる。従って、この信号をK音検出信号とすることによ
り、非常に精度の高いK音検出が行える。
りのK音同期パルスS10には種々のノイズ成分が重畳
されているが、論理積回路14より出力されるK音同期
パルス信号にはK音以外の他のノイズ成分が除去されて
いる。従って、この信号をK音検出信号とすることによ
り、非常に精度の高いK音検出が行える。
【0088】なお、この論理積回路14では、K音ピー
ク信号を論理積する他に、タイマ回路5よりのゲート信
号の出力されている間のみ論理積処理を行っている。こ
のタイマ回路5によるマスクは、前回測定した結果を修
正して作成するものであり、ゲート信号のゲート幅は始
めは(1/10)秒程度と広くするが、安定した制御状
態では(1/100)秒以下に狭めることも可能であ
る。
ク信号を論理積する他に、タイマ回路5よりのゲート信
号の出力されている間のみ論理積処理を行っている。こ
のタイマ回路5によるマスクは、前回測定した結果を修
正して作成するものであり、ゲート信号のゲート幅は始
めは(1/10)秒程度と広くするが、安定した制御状
態では(1/100)秒以下に狭めることも可能であ
る。
【0089】即ち、この回路で第3の発明の実施の形態
例の簡易型ともいえる回路構成を実現している。
例の簡易型ともいえる回路構成を実現している。
【0090】このゲート幅の決定には、 安定したR波検出(正確なタイミング)、 K音低周波成分の除去、 カフ内圧(瞬時)に対応したK音発生時期の予測 が大切であり、これらの条件が満たされればゲート幅を
有効に狭めることができる。しかし、最大のゲート幅で
あったとしても雑音の除去効果は大きなものがある。
有効に狭めることができる。しかし、最大のゲート幅で
あったとしても雑音の除去効果は大きなものがある。
【0091】なお、本実施例においては、この血圧測定
結果を具体的な測定結果イメージとして画像メモリ15
に記憶してCP/R−Kマップを生成し、例えば表示出
力可能に構成する。これにより、画像メモリ15には、
カフ内圧、K音同期パルス、ゲート信号がそれぞれ時系
列に記憶される。そして、この画像メモリ15の記録内
容を解析してK音出現時のカフ内圧、K音消滅時のカフ
内圧を知ることができ、これにより最高血圧/最低血圧
を求めることができる。
結果を具体的な測定結果イメージとして画像メモリ15
に記憶してCP/R−Kマップを生成し、例えば表示出
力可能に構成する。これにより、画像メモリ15には、
カフ内圧、K音同期パルス、ゲート信号がそれぞれ時系
列に記憶される。そして、この画像メモリ15の記録内
容を解析してK音出現時のカフ内圧、K音消滅時のカフ
内圧を知ることができ、これにより最高血圧/最低血圧
を求めることができる。
【0092】また、この血圧測定の途中であっても、R
波ピーク信号とK音同期パルス信号との出現タイミング
のずれ状況よりR波ピークが出現してからK音同期パル
スの出現するまでの時間のばらつきを統計的に算出し、
ばらつきを吸収可能な所定範囲をゲート幅時間として設
定すればよい。このようにすることにより、ばらつきが
少ない場合にはゲート時間を狭く設定でき、より雑音除
去効果が上がる。
波ピーク信号とK音同期パルス信号との出現タイミング
のずれ状況よりR波ピークが出現してからK音同期パル
スの出現するまでの時間のばらつきを統計的に算出し、
ばらつきを吸収可能な所定範囲をゲート幅時間として設
定すればよい。このようにすることにより、ばらつきが
少ない場合にはゲート時間を狭く設定でき、より雑音除
去効果が上がる。
【0093】本実施例において、雑音の除去のために論
理積回路14を設けた根拠を以下に説明する。
理積回路14を設けた根拠を以下に説明する。
【0094】心電図信号のR波の検出よりK音の検出ま
では、当然に所定時間の遅延が発生する。即ち、心電図
信号のR波は心臓の動作に連動しており、いわば心臓の
血液送出タイミングを表わす信号である。
では、当然に所定時間の遅延が発生する。即ち、心電図
信号のR波は心臓の動作に連動しており、いわば心臓の
血液送出タイミングを表わす信号である。
【0095】これに対してK音は、心臓より伝播した圧
脈波(心拍動波)が、K音マイク設置位置の血管まで到
達するまでの時間遅延して検出され、この両者の関係に
は一定の法則がある。本願発明者が種々の測定結果をふ
まえて検討を行った結果、心拍数が上昇すると遅延時間
が短縮する点、及び心電図信号のR波の出現間隔である
R−R時間は略一定であり安定しているのに比し、R波
発生タイミングよりK音が検出されるまでの遅延時間で
あるR−K時間は変動(ドリフト)する場合がある点が
見いだされた。しかしながら、心拍動毎にR−K時間が
急激に変動することはなく、カフ内圧の変化に対して一
定の追従変動をすることが判明した。
脈波(心拍動波)が、K音マイク設置位置の血管まで到
達するまでの時間遅延して検出され、この両者の関係に
は一定の法則がある。本願発明者が種々の測定結果をふ
まえて検討を行った結果、心拍数が上昇すると遅延時間
が短縮する点、及び心電図信号のR波の出現間隔である
R−R時間は略一定であり安定しているのに比し、R波
発生タイミングよりK音が検出されるまでの遅延時間で
あるR−K時間は変動(ドリフト)する場合がある点が
見いだされた。しかしながら、心拍動毎にR−K時間が
急激に変動することはなく、カフ内圧の変化に対して一
定の追従変動をすることが判明した。
【0096】従って、本発明の実施の形態例において
は、1心拍遅延手段を設けて、その出力と一致する入力
信号をK音の可能性が高いものとして判断することとし
たのである。
は、1心拍遅延手段を設けて、その出力と一致する入力
信号をK音の可能性が高いものとして判断することとし
たのである。
【0097】そして、制御回路16は、上述した実施の
形態例のように、カフ内圧、K音同期パルス、ゲート信
号がそれぞれ時系列に画像メモリ15上のカフ内圧とR
波同期信号S5Aとで指定するX−Y座標上(2次元メ
モリ)に、心電図R波振幅の変化点(ピーク)でパルス
を発したタイマ回路5によるR波同期信号S5Bと論理
積回路14の出力S14(K音マーカ信号)を入力する
ことでCP/R−Kマップを生成し、更にCP/R−K
マップを生成中、あるいは生成後にCP/R−Kマップ
の一部または全部を走査読み出しして、K音マーカの連
鎖群域をK音域と判定し、この連鎖域の上端のマーカに
対応するカフ内圧を最高血圧値(SYS)、下端のマー
カに対応するカフ内圧を最低血圧値(DIA)と決定す
る。
形態例のように、カフ内圧、K音同期パルス、ゲート信
号がそれぞれ時系列に画像メモリ15上のカフ内圧とR
波同期信号S5Aとで指定するX−Y座標上(2次元メ
モリ)に、心電図R波振幅の変化点(ピーク)でパルス
を発したタイマ回路5によるR波同期信号S5Bと論理
積回路14の出力S14(K音マーカ信号)を入力する
ことでCP/R−Kマップを生成し、更にCP/R−K
マップを生成中、あるいは生成後にCP/R−Kマップ
の一部または全部を走査読み出しして、K音マーカの連
鎖群域をK音域と判定し、この連鎖域の上端のマーカに
対応するカフ内圧を最高血圧値(SYS)、下端のマー
カに対応するカフ内圧を最低血圧値(DIA)と決定す
る。
【0098】以上説明した各例によれば、心拍数の変動
や血圧の変動及びカフ内圧により発生するタイミングが
変化するコロトコフ音を選択的に強調し、またコロトコ
フ音の発生するタイミングに一致した幅の狭いゲートを
自動的に発生するため、極めて効果的にS/Nが向上
し、且つ2次元、3次元処理によるSYS,DIAの決
定法により運動に伴うカフ内圧の変動に対して測定精度
低下を効果的に抑制できるために小型軽量化が可能であ
る。K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成分が重
畳していても、これを簡単な構成で効率よく除去するこ
とができ、例えば運動負荷がかかっているような場合で
あっても信頼性の高い血圧測定が行える。
や血圧の変動及びカフ内圧により発生するタイミングが
変化するコロトコフ音を選択的に強調し、またコロトコ
フ音の発生するタイミングに一致した幅の狭いゲートを
自動的に発生するため、極めて効果的にS/Nが向上
し、且つ2次元、3次元処理によるSYS,DIAの決
定法により運動に伴うカフ内圧の変動に対して測定精度
低下を効果的に抑制できるために小型軽量化が可能であ
る。K音マイクで収集したコロトコフ音に雑音成分が重
畳していても、これを簡単な構成で効率よく除去するこ
とができ、例えば運動負荷がかかっているような場合で
あっても信頼性の高い血圧測定が行える。
【0099】以上に説明したK音検出方法を自動血圧計
及び自動血圧監視装置等に適用することにより、非常の
性角度の高い装置として提供することができる。
及び自動血圧監視装置等に適用することにより、非常の
性角度の高い装置として提供することができる。
【0100】例えば、カフを加圧するために、カフ内に
空気を送り込んでカフ内圧を上昇させる加圧ポンプを備
え、外加圧ポンプを駆動してカフ内圧検出手段でカフ内
圧を検出しつつ所望のカフ内圧となるまでカフを加圧
し、加圧途中又は加圧後の減圧中におけるK音の検出状
況により上述したように最高血圧値と最低血圧値を測定
し、この測定結果を印刷出力又は表示出力するように構
成することにより、自動血圧計が提供できる。
空気を送り込んでカフ内圧を上昇させる加圧ポンプを備
え、外加圧ポンプを駆動してカフ内圧検出手段でカフ内
圧を検出しつつ所望のカフ内圧となるまでカフを加圧
し、加圧途中又は加圧後の減圧中におけるK音の検出状
況により上述したように最高血圧値と最低血圧値を測定
し、この測定結果を印刷出力又は表示出力するように構
成することにより、自動血圧計が提供できる。
【0101】この測定を所定時間毎に行って最新測定結
果を、又は各血圧測定結果を時系列に、表示出力又は印
刷出力する(モニタ可能の表示出力する)自動血圧計モ
ニタ装置としても良く、血圧値の計時変化を検出して報
知する血圧監視装置としてもよい。
果を、又は各血圧測定結果を時系列に、表示出力又は印
刷出力する(モニタ可能の表示出力する)自動血圧計モ
ニタ装置としても良く、血圧値の計時変化を検出して報
知する血圧監視装置としてもよい。
【0102】更に、例えば所定の間隔で最高血圧値及び
最低血圧値の測定を行って、被測定者の血圧状態を調
べ、この血圧値が予め設定した値の範囲内であるか範囲
外となっているかを監視し、最高血圧値及び/又は最低
血圧値が予め設定した値の範囲内であるか否かを報知す
る様に構成してもよい。このように、本発明の各発明の
実施の形態例及び実施例により血圧測定を行うと、例え
運動負荷試験中の様な従来は正確な血圧測定が不可能で
あった場合であっても、血圧測定を行なうことはでき、
通常の日常生活を行っている状態での正確な血圧測定も
可能となる。
最低血圧値の測定を行って、被測定者の血圧状態を調
べ、この血圧値が予め設定した値の範囲内であるか範囲
外となっているかを監視し、最高血圧値及び/又は最低
血圧値が予め設定した値の範囲内であるか否かを報知す
る様に構成してもよい。このように、本発明の各発明の
実施の形態例及び実施例により血圧測定を行うと、例え
運動負荷試験中の様な従来は正確な血圧測定が不可能で
あった場合であっても、血圧測定を行なうことはでき、
通常の日常生活を行っている状態での正確な血圧測定も
可能となる。
【0103】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、採取
したコロトコフ音に雑音成分が重畳していても、これを
簡単な構成で効率よく除去することができ、例えば運動
負荷がかかっているような場合であっても信頼性の高い
血圧測定が行える。
したコロトコフ音に雑音成分が重畳していても、これを
簡単な構成で効率よく除去することができ、例えば運動
負荷がかかっているような場合であっても信頼性の高い
血圧測定が行える。
【0104】また、心拍数の変動や血圧の変動及びカフ
内圧により発生するタイミングが変化するコロトコフ音
を選択的に強調し、またコロトコフ音の発生するタイミ
ングに一致した幅の狭いゲートを自動的に発生するた
め、極めて効果的にS/Nを向上させることができ、か
つ2次元、3次元処理による最高血圧値及び最低血圧値
の決定を行なうため、運動に伴うカフ内圧の変動に対し
ても測定精度低下を抑制でき、小型軽量化の血圧測定装
置が提供できる。
内圧により発生するタイミングが変化するコロトコフ音
を選択的に強調し、またコロトコフ音の発生するタイミ
ングに一致した幅の狭いゲートを自動的に発生するた
め、極めて効果的にS/Nを向上させることができ、か
つ2次元、3次元処理による最高血圧値及び最低血圧値
の決定を行なうため、運動に伴うカフ内圧の変動に対し
ても測定精度低下を抑制でき、小型軽量化の血圧測定装
置が提供できる。
【0105】
【図1】本発明に係る発明の実施の形態の一例の血圧測
定装置の基本構成を示すブロック図である。
定装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態例の動作を示すタイミング
チャートである。
チャートである。
【図3】図1に示すCP/R−Kマップ生成手段により
X−Y座標上(2次元メモリ)に形成されたCP/R−
Kマップの例を示す図である。
X−Y座標上(2次元メモリ)に形成されたCP/R−
Kマップの例を示す図である。
【図4】本発明に係る第2の発明の実施の形態例の血圧
測定装置の基本構成を示すブロック図である。
測定装置の基本構成を示すブロック図である。
【図5】第2の発明の実施の形態例における論理積ゲー
トを用いる1心拍動間隔時間遅延論理積処理を説明する
ためのタイミングチャートである。
トを用いる1心拍動間隔時間遅延論理積処理を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図6】本発明に係る第3の発明の実施の形態例の血圧
測定装置の基本構成を示すブロック図である。
測定装置の基本構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る第3の発明の実施の形態例のK音
域連鎖マスクの例を示す図である。
域連鎖マスクの例を示す図である。
【図8】本発明に係る一実施例の血圧測定装置の構成を
示すブロック図及びタイマ回路出力タイミングを説明す
るための図である。
示すブロック図及びタイマ回路出力タイミングを説明す
るための図である。
【図9】本実施例の動作を示すタイミングチャートであ
る。
る。
Claims (22)
- 【請求項1】 脈音を収集する脈音収集手段と、 心電図信号を収集する心電図信号収集手段と、 前記心電図信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心
拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測する
予測手段と、 前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出現タ
イミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈
音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出するK音
検出手段とを備えることを特徴とするコロトコフ音検出
装置。 - 【請求項2】 脈音を収集する脈音収集手段と、 心電図信号を収集する心電図信号収集手段と、 前記心電図信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心
拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測する
予測手段と、 前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出現タ
イミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈
音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出するK音
検出手段と、 前記K音検出手段による検出の結果コロトコフ音が検出
されない前記予測手段で予測した一定範囲の前後の予測
範囲でコロトコフ音が検出されている場合には予測領域
内にコロトコフ音検出を補間する補間手段とを備えるこ
とを特徴とするコロトコフ音検出装置。 - 【請求項3】 前記予測手段は、前記心電図信号収集手
段で収集した心電図信号より心拍動を検出し、前記脈音
収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号を検出した1
心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記強度ピーク信号
を基準にコロトコフ音出現タイミングを予測することを
特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の
コロトコフ音検出装置。 - 【請求項4】 前記予測手段は、前記心電図信号収集手
段で収集した心電図信号より心拍動時間を検出し、前記
脈音収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号を検出し
た1心拍動間隔時間遅延させ遅延させた前記強度ピーク
信号と前記脈音収集手段の収集した次の脈音の強度ピー
ク信号を乗算して検出脈音を強調してコロトコフ音出現
タイミングを予測することを特徴とする請求項1または
請求項2のいずれかに記載のコロトコフ音検出装置。 - 【請求項5】 前記予測手段は、前記心電図信号収集手
段で収集した心電図信号より心拍動を検出し、前記脈音
収集手段の収集した脈音の強度ピーク信号を検出した1
心拍動時間遅延させ遅延させた前記強度ピーク信号と前
記脈音収集手段の収集した次の脈音の強度ピーク信号を
乗算して検出ピーク信号を強調し、前記強調強度ピーク
信号を更に1心拍動時間遅延させて遅延させた前記強調
強度ピーク信号と次の強調強度ピーク信号とを乗算して
検出脈音を強調してコロトコフ音出現タイミングを予測
することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれ
かに記載のコロトコフ音検出装置。 - 【請求項6】 生体に装着されたカフを加圧する加圧手
段と、 前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を所定割合で変化さ
せるカフ内圧制御手段と、 前記カフ内圧制御手段で制御されるカフ内圧を検出する
カフ圧検出手段と、 脈音を収集する脈音収集手段と、 心電図信号を収集する心電図信号収集手段と、 前記心電図信号収集手段の収集心電図信号に基づいて心
拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測する
予測手段と、 前記予測手段で予測した一定範囲のコロトコフ音出現タ
イミングの間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈
音として前記有効脈音よりコロトコフ音を検出するK音
検出手段とを備え、 前記K音検出手段は、前記脈音検出手段の脈音検出時の
前記カフ圧検出手段の検出カフ圧の変化を監視し、変化
割合が所定範囲内の脈音を有効脈音とすることを特徴と
するコロトコフ音検出装置。 - 【請求項7】 更に、前記K音検出手段による検出の結
果コロトコフ音が検出されない前記予測手段で予測した
一定範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音が検出されて
いる場合には予測領域内にコロトコフ音検出を補間する
補間手段とを備えることを特徴とする請求項6記載のコ
ロトコフ音検出装置。 - 【請求項8】 生体に装着されたカフを加圧する加圧手
段と、 前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を検出するカフ圧検
出手段と、 前記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコロトコ
フ音検出装置と、 前記コロトコフ音検出装置で検出するコロトコフ音と前
記カフ内圧検出手段の検出カフ圧より最高血圧値および
最低血圧値を決定する血圧値決定手段とを備えることを
特徴とする血圧測定装置。 - 【請求項9】 前記カフ圧検出手段は、前記コロトコフ
音検出装置の備える前記予測手段の予測コロトコフ音出
現タイミング時のカフ圧を測定することを特徴とする請
求項8記載の血圧測定装置。 - 【請求項10】 生体に装着されたカフを加圧する加圧
手段と、 前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を検出するカフ圧検
出手段と、 前記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコロトコ
フ音検出装置と、 前記コロトコフ音検出装置で検出するコロトコフ音と前
記カフ内圧検出手段の検出カフ圧より最高血圧値および
最低血圧値を決定する血圧値決定手段と、 前記血圧値決定手段で決定した血圧値が所定血圧範囲で
あるか否かを監視する監視手段とを備えることを特徴と
する血圧監視装置。 - 【請求項11】 生体に装着されたカフを加圧する加圧
手段と、 前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を検出するカフ圧検
出手段と、 前記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコロトコ
フ音検出装置と、 前記コロトコフ音検出装置で検出するコロトコフ音と前
記カフ内圧検出手段の検出カフ圧より最高血圧値および
最低血圧値を決定する血圧値決定手段と、 前記血圧値決定手段で決定した血圧値をモニタ可能な血
圧値モニタ手段とを備えることを特徴とする血圧モニタ
装置。 - 【請求項12】 脈音を収集する脈音収集手段と、心電
図信号を収集する心電図信号収集手段とを備える装置に
おけるコロトコフ音検出方法であって、 前記心電図信号収集手段が収集した心電図信号に基づい
て心拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測
し、予測した一定範囲のコロトコフ音出現タイミングの
間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈音とし、有
効脈音よりコロトコフ音を検出することを特徴とするコ
ロトコフ音検出方法。 - 【請求項13】 脈音を収集する脈音収集手段と、心電
図信号を収集する心電図信号収集手段とを備える装置に
おけるコロトコフ音検出方法であって、 前記心電図信号収集手段が収集した心電図信号に基づい
て心拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測
し、予測した一定範囲のコロトコフ音出現タイミングの
間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈音とし、有
効脈音よりコロトコフ音を検出するとともに、検出の結
果コロトコフ音が検出されない前記予測した一定範囲の
前後の予測範囲でコロトコフ音が検出されている場合に
は予測領域内にコロトコフ音検出を補間することを特徴
とするコロトコフ音検出方法。 - 【請求項14】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動を検出し、前記脈音収集手段の収集した脈音の
強度ピーク信号を検出した1心拍動間隔時間遅延させ遅
延させた前記強度ピーク信号を基準にコロトコフ音出現
タイミングを予測することを特徴とする請求項12また
は請求項13のいずれかに記載のコロトコフ音検出方
法。 - 【請求項15】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動時間を検出し、前記脈音収集手段の収集した脈
音の強度ピーク信号を検出した1心拍動間隔時間遅延さ
せ遅延させた前記強度ピーク信号と前記脈音収集手段の
収集した次の脈音の強度ピーク信号を乗算して検出脈音
を強調してコロトコフ音出現タイミングを予測すること
を特徴とする請求項13または請求項14のいずれかに
記載のコロトコフ音検出方法。 - 【請求項16】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動を検出し、前記脈音収集手段の収集した脈音の
強度ピーク信号を検出した1心拍動時間遅延させ遅延さ
せた前記強度ピーク信号と前記脈音収集手段の収集した
次の脈音の強度ピーク信号を乗算して検出ピーク信号を
強調し、前記強調強度ピーク信号を更に1心拍動時間遅
延させて遅延させた前記強調強度ピーク信号と次の強調
強度ピーク信号とを乗算して検出脈音を強調してコロト
コフ音出現タイミングを予測することを特徴とする請求
項13または請求項14のいずれかに記載のコロトコフ
音検出方法。 - 【請求項17】 生体に装着されたカフを加圧する加圧
手段と、前記加圧手段で加圧されたカフ内圧を所定割合
で変化させるカフ内圧制御手段と、脈音を収集する脈音
収集手段と、心電図信号を収集する心電図信号収集手段
とを備える装置におけるコロトコフ音検出方法であっ
て、 前記加圧手段で加圧され、前記カフ内圧制御手段で制御
されたカフ内圧を検出すると共に、前記心電図信号収集
手段が収集した心電図信号に基づいて心拍動に対応した
コロトコフ音出現タイミングを予測し、予測した一定範
囲で前記脈音検出手段の脈音検出時の前記カフ圧検出手
段の検出カフ圧の変化を監視し、変化割合が所定範囲内
の脈音を有効脈音とすることを特徴とするコロトコフ音
検出方法。 - 【請求項18】 更に、前記K音検出手段による検出の
結果コロトコフ音が検出されない前記予測手段で予測し
た一定範囲の前後の予測範囲でコロトコフ音が検出され
ている場合には予測領域内にコロトコフ音検出を補間す
る補間手段とを備えることを特徴とする請求項6記載の
コロトコフ音検出装置。 - 【請求項19】 脈音を収集する脈音収集手段と、心電
図信号を収集する心電図信号収集手段とを備える装置に
おけるコロトコフ音検出方法であって、 前記心電図信号収集手段が収集した心電図信号に基づい
て心拍動に対応したコロトコフ音出現タイミングを予測
し、予測した一定範囲のコロトコフ音出現タイミングの
間前記脈音収集手段で収集した脈音を有効脈音とし、有
効脈音よりコロトコフ音を検出することを特徴とするコ
ロトコフ音検出方法。 - 【請求項20】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動間隔時間を検出し、前記脈音収集手段の収集し
た脈音の強度ピーク信号を検出した1心拍動間隔時間遅
延させ遅延させた前記強度ピーク信号を基準にコロトコ
フ音出現タイミングを予測することを特徴とする請求項
19記載のコロトコフ音検出方法。 - 【請求項21】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動間隔時間を検出し、前記脈音収集手段の収集し
た脈音の強度ピーク信号を検出した1心拍動間隔時間遅
延させ遅延させた前記強度ピーク信号と前記脈音収集手
段の収集した次の脈音の強度ピーク信号を乗算して検出
脈音を強調してコロトコフ音出現タイミングを予測する
ことを特徴とする請求項19載のコロトコフ音検出方
法。 - 【請求項22】 前記コロトコフ音出現タイミングの予
測は、前記心電図信号収集手段で収集した心電図信号よ
り心拍動間隔時間を検出し、前記脈音収集手段の収集し
た脈音の強度ピーク信号を検出した1心拍動間隔時間遅
延させ遅延させた前記強度ピーク信号と前記脈音収集手
段の収集した次の脈音の強度ピーク信号を乗算して検出
ピーク信号を強調し、前記強調強度ピーク信号を更に1
心拍動間隔時間遅延させて遅延させた前記強調強度ピー
ク信号と次の強調強度ピーク信号とを乗算して検出脈音
を強調してコロトコフ音出現タイミングを予測すること
を特徴とする請求項19記載のコロトコフ音検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9057550A JPH10272109A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9057550A JPH10272109A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10272109A true JPH10272109A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13058912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9057550A Withdrawn JPH10272109A (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | コロトコフ音検出装置及びコロトコフ音検出方法並びに血圧測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10272109A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002017695A (ja) * | 2000-07-03 | 2002-01-22 | Seiko Instruments Inc | 脈波検出装置 |
WO2006125348A1 (fr) * | 2005-05-24 | 2006-11-30 | Mengsun Yu | Procede et appareil destines a mesurer la pression arterielle et procede de correction individuelle correspondant |
-
1997
- 1997-03-12 JP JP9057550A patent/JPH10272109A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002017695A (ja) * | 2000-07-03 | 2002-01-22 | Seiko Instruments Inc | 脈波検出装置 |
WO2006125348A1 (fr) * | 2005-05-24 | 2006-11-30 | Mengsun Yu | Procede et appareil destines a mesurer la pression arterielle et procede de correction individuelle correspondant |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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