JPH10118010A - 内視鏡のアングル操作装置 - Google Patents

内視鏡のアングル操作装置

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JPH10118010A
JPH10118010A JP8283445A JP28344596A JPH10118010A JP H10118010 A JPH10118010 A JP H10118010A JP 8283445 A JP8283445 A JP 8283445A JP 28344596 A JP28344596 A JP 28344596A JP H10118010 A JPH10118010 A JP H10118010A
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angle
wire
bulging
pulley
operating device
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JP8283445A
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Isao Watanabe
功 渡辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作ノブに過大な力を加えた場合、弛み吸収
器などのアングル駆動部品に影響がほとんどない内視鏡
のアングル操作装置を提供する。 【解決手段】 挿入部1の先端部分4,5をアングル操
作するための操作ワイヤ17aと、この操作ワイヤ17
aを巻回するプーリ16とを有する内視鏡のアングル操
作装置において、前記操作ワイヤ17aは、強度の異な
る複数の膨出部20a,23aを有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の挿入部の
先端部分を所望の方向に向けるための内視鏡のアングル
操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、図8に示すように、操作部1
に挿入部2を連設することにより構成され、体腔内に挿
入されて、検査,診断あるいは治療を行なうものであ
る。挿入部2は可撓性を有する導中管3と、この導中管
3の先端に体腔内を自在に観察するために設けられたア
ングル部4とから構成される。
【0003】アングル部4の先端には、先端硬性部5が
設けられ、この先端硬性部5には体腔内の観察に必要な
対物光学系や、固体撮像素子、照明レンズ等(図示せ
ず)が配設されている。これらは、信号線のケーブル、
あるいは、光学繊維の束からなり、アングル部4から導
中管3の内部を通って、内視鏡本体6に繋がれる。
【0004】アングル部4は先端硬性部5を体腔内の挿
入経路に沿うようにガイドするために湾曲している。ま
た、操作ノブ8を操作して、アングル部4を湾曲操作
(アングル操作)するためにアングル操作装置が設けら
れる。
【0005】従来のこの種のアングル操作装置として
は、例えば、実公平7−17286号公報に記載された
ものがある。図9に前記公報に記載されたアングル操作
装置の構成を示し、図10にプーリの正面図を示し、図
11に連結ワイヤをプーリに装着した状態を示す。
【0006】図9において、一対の操作ワイヤ110
a,110bの先端部分は図示しない先端硬性部に取り
付けられ、弛み吸収器111a,111bを介する基端
側の部分は1本の連結ワイヤ112により構成される。
【0007】操作ワイヤ110a,110bは弛み吸収
器111a,111bにねじ結合によって着脱可能に連
結し、連結ワイヤ112の中間位置には略球形の膨出部
113が設られる。連結ワイヤ112は、膨出部113
により一側ワイヤ部112aと、他側ワイヤ部112b
からなる。連結ワイヤ112が巻回されたプーリ114
は、操作ノブにより回転される回転軸115に連結さ
れ、その外周面には連結ワイヤ112を巻回する円環状
の溝部114a,114bが形成されている。
【0008】プーリ114の溝部114a,114bの
下方部分の薄肉部116には円弧状のスリット117が
開設されている。スリット117は、連結ワイヤ112
を一方の溝部114aから他方の溝部114bに移行さ
せるもので、その溝幅は連結ワイヤ112を通過させ、
膨出部113を通過不能としている。
【0009】スリット117の溝長方向の略中間位置に
は、連結ワイヤ112を溝部114aから溝部114b
に掛け渡すとき、膨出部113を通過させ、連結ワイヤ
112を溝部114a,114bに巻回し、その両端を
弛み吸収器111a,111bに連結した状態で、膨出
部113を固定する凹溝118が設けられる。
【0010】連結ワイヤ112をスリット117内に挿
通させるためにプーリ114にはワイヤ挿通部119が
設けられている。連結ワイヤ112をスリット117か
ら溝部114a,114b内に導出するために外壁部1
20a,120bの一部を切り欠き、ワイヤ導出部12
1a,121bが形成されている。
【0011】このようなアングル操作装置によれば、連
結ワイヤ112をプーリ114に装着するために、連結
ワイヤ112をワイヤ挿通部119を介してスリット1
17に挿通させ、膨出部113をスリット117の凹溝
118に係合させる。
【0012】そして、膨出部113の両側部分であるワ
イヤ部112a,112bを相互に反対方向に引っ張
り、スリット117に沿うように延在させて、それぞれ
ワイヤ導出部121a,121bからプーリ114の外
周面に設けた溝部114a,114bに臨ませる。さら
に、ワイヤ部112a,112bをそれぞれ溝部114
a,114bにほぼ半回転分だけ巻回させて、同じ方向
に延出させることで、連結ワイヤ112をプーリ114
に装着できる。
【0013】また、スリット117は円弧状に形成さ
れ、膨出部113を係止する凹溝118はスリット11
7の中間位置に形成されているので、連結ワイヤ112
は無理に曲げられず、ほぼ直線状態でプーリ114の溝
部114a,114bに導かれるから、膨出部113が
凹溝118から逸脱する方向に動くことはなく、連結ワ
イヤ112が溝部114a,114bに沿って滑ること
はない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この様な従来の装置に
よれば、連結ワイヤに設けた膨出部を、該膨出部を係止
する凹溝をスリットの中間部分に形成した溝付きプーリ
に係止させることによって、アングル操作を安定した状
態で行なうことができ、たとえ操作ワイヤに過大な力が
加わったとしても、連結ワイヤが溝付きプーリから逸脱
する恐れがなくなる。
【0015】しかしながら、従来装置では、過度の力が
加わった場合、連結ワイヤが溝付きプーリから逸脱しな
いので、弛み吸収器及びその周辺部品などアングル駆動
部品が変形或いは破壊され、それらを交換しなければな
らなくなり、最悪、操作部自体が使いものにならない恐
れがあった。
【0016】すなわち、例えば、術者が挿入部を体腔内
に挿入し、アングル部が十分湾曲しているにもかかわら
ず、操作部をさらに回して操作ノブに過度の力を加えた
場合、弛み吸収器と連結ワイヤとの接続部などプーリと
連結ワイヤとの接続部以外に何等処理を施していないの
で、連結ワイヤだけでなく、連結ワイヤ以外のアングル
駆動部品を故障してしまい、その修理作業が大変である
ばかりでなく、コストもかかるという問題があった。
【0017】本発明は、操作ノブに過大な力を加えた場
合、弛み吸収器などのアングル駆動部品に影響がほとん
どない内視鏡のアングル操作装置を提供することを課題
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1に係る発明は、挿入部の先端部分をアングル
操作するためのアングル駆動部材と、このアングル駆動
部材を巻回するプーリとを有する内視鏡のアングル操作
装置において、前記アングル駆動部材は、強度の異なる
複数の膨出部を有することを特徴とするものである。
【0019】請求項1に係る発明によれば、挿入部の先
端部分を操作するためのアングル駆動部材に複数の強度
の異なる膨出部を有することにより、例えば術者が操作
ノブを規制以上に回すなどアングル機構に過度の力を加
えた場合、操作部内のアングル駆動部品が破壊または変
形される前に、複数の膨出部のうち小さい強度を持つ膨
出部がアングル駆動部材から外れる。そのため、挿入部
先端部分のアングル部が屈曲状態から直線状態になるの
で、過度な力によりアングル操作が不能となってもアン
グル部が屈曲状態となり体腔内から挿入部を抜くことが
できないという事態を回避できる。また、従来装置では
過度の力が加わった場合、弛み吸収器及びその周辺部品
などアングル駆動部品全てを交換しなければならなかっ
たが、請求項1に係る発明では外れたアングル駆動部材
のみを交換すれば良いので、簡単に修理作業を行なうこ
とができる。
【0020】また、前記課題を解決するために請求項6
に係る発明は、挿入部の先端部分をアングル操作するた
めのアングル駆動部材と、このアングル駆動部材を巻回
するプーリとを有する内視鏡のアングル操作装置におい
て、前記アングル駆動部材との両端には、少なくとも1
つの膨出部が設けられ、前記先端部分及び前記プーリに
は前記膨出部を受ける受け部材が設けられることを特徴
とするものである。
【0021】請求項6に係る発明によれば、挿入部の先
端部分を操作するためのアングル駆動部材の両端に少な
くとも1つの膨出部を設け、この膨出部を受けるための
受け部材を挿入部の先端部分及び前記プーリに設けるこ
とにより、アングル駆動部材と先端部分の連結、アング
ル駆動部材とプーリとの連結がはんだ付けによらないの
で、アングル駆動部品が故障した場合の交換を容易にす
ることができ、簡単に修理作業を行なうことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内視鏡のアングル
操作装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明す
る。内視鏡の全体構成は図8に示す構成と同一であるの
で、その全体構成の説明は省略する。
【0023】図1に内視鏡のアングル操作装置の実施の
形態の構成図を示す。図2に挿入部の先端部分の構成を
示し、図3にアングル操作装置の主要部の構成図を示
す。図1に示すアングル操作装置11には、アングル操
作を行なう時に押し引きされる一対のアングルワイヤ1
3a,13bが設けられる。アングルワイヤ13aは、
両端にそのワイヤの径よりも大きい径を持つ第1及び第
2の膨出部14a1,14a2を設け、第1の膨出部1
4a1は、図2に示す先端硬性部5に係止され、第2の
膨出部14a2は弛み吸収部材15aに係止されてい
る。アングルワイヤ13bは、そのワイヤの径よりも大
きい径を持つ両端に第1及び第2の膨出部14b1,1
4b2を設け、第1の膨出部14b1は先端硬性部5に
係止され、第2の膨出部14b2は弛み吸収部材15b
に係止されている。
【0024】弛み吸収部材15a,15bには、ワイヤ
端部の第1及び第2の膨出部14a2,14b2が嵌合
し、アングル操作によってアングルワイヤ13a,13
bが押し引きされた場合にアングルワイヤ13a,13
bと弛み吸収部材15a,15bとが一体で移動するよ
うになっている。弛み吸収部15a,15bにはプーリ
16から延出した操作ワイヤ17a,17bが嵌合する
ようになっている。この操作ワイヤ17a,17bとア
ングルワイヤ13a,13bはアングル駆動部材を構成
する。
【0025】アングル部4を操作する操作ノブ8は、一
軸の中空剛体からなり、手元の操作ノブ8の下側で操作
ノブ嵌合部18によりプーリ16に嵌合するようになっ
ている。プーリ16には操作ワイヤ17a,17bを巻
回するための一対の溝部19が設けられている。一対の
溝部19には、アングル操作する一対の操作ワイヤ17
a,17bがそれぞれ独立して取付けられる。
【0026】操作ワイヤ17aの両端にはその駆動部材
の径よりも大きい径を持つ第1の膨出部20aと第2の
膨出部23aが設けられる。操作ワイヤ17bの両端に
はその駆動部材の径よりも大きい径を持つ第1の膨出部
20bと第2の膨出部23bが設けられる。
【0027】プーリ16の溝部19の円周上の一部に
は、操作ワイヤ17a,17bの第1の膨出部20a,
20bを嵌合する切欠き部21a,21bが設けられ
る。操作ワイヤ17a,17bの第1の膨出部20a,
20bが切欠き部21a,21bに嵌合した状態で、操
作ワイヤ17a,17bがプーリ16に巻回されるよう
になっている。
【0028】プーリ16の外側には、プーリ16に巻回
された操作ワイヤ17a,17bが膨らまないようにハ
ウジング22を配置し、プーリ16と操作ワイヤ17
a,17bを保護している。
【0029】また、アングル操作装置11には、アング
ル部4の湾曲角度を規制するために、操作部1内にスト
ッパ25a,25bが設けられている。このストッパ2
5a,25bは、操作部1のアングル基板部材12に設
けられた弛み吸収部材15a,15bが可動するレール
26a,26bと平行に取付けられている。
【0030】ストッパ25a,25bは、弛み吸収部材
15a,15bの外壁面27a,27bに当接するよう
になっている。操作ノブ8の力は、プーリ16を介して
操作ワイヤ17a,17bの弛み吸収部材15a,15
bに嵌合している第2の膨出部23a,23bに伝達さ
れ、弛み吸収部材15a,15bの内壁面に第2の膨出
部23a,23bが当接するようになっている。また、
これと同時に同じ力で弛み吸収部材15a,15bの外
壁面27a,27bにストッパ25a,25bが当接
し、先端のアングル部4を湾曲させないように規制して
いる。
【0031】挿入部2から延出したアングルワイヤ13
a,13bは、ガイド螺旋40a,40bを介して、ア
ングル基板部材12に設けられたガイド螺旋ストッパ4
1a,41bを挿通し、レール26a,26b内に位置
する弛み吸収部材15a,15bに取付けられる。
【0032】次に、図3に弛み吸収部材15a側の構成
を示す。弛み吸収部材15b側も弛み吸収部材15a側
の構成と同一に構成される。尚、図3には省略されてい
るが、弛み吸収部材15aには平板状のカバーが設けら
れている。このカバーにより、操作ワイヤ17a,17
bが内壁面28aから離れた時に、操作ワイヤ17aが
嵌合部46aからはみ出さないようにしている。図3に
おいて、弛み吸収部材15aには第2の膨出部14a2
を嵌合する嵌合部44aが設けられ、この嵌合部44a
にはU溝43aが形成されている。ワイヤ端部に第2の
膨出部14a2が固着され、その第2の膨出部14a2
の段付き部がU溝43aに当接するようになっている。
【0033】一方、操作ノブ8の軸が嵌合しているプー
リ16に取付けられた操作ワイヤ17aは、弛み吸収部
材15aの他端に取付けられる。弛み吸収部材15aに
設けられた嵌合部46aも前記ワイヤの嵌合部44aと
同様にU溝45aが形成されている。この嵌合部46a
に操作ワイヤ17aの第2の膨出部23aが嵌合するよ
うになっている。
【0034】レール26aの一部には凹状の切り欠き部
47aが設けられ、ストッパ25aは、切り欠き部47
aからレール26a内に突出しており、弛み吸収部材1
5aの動き、すなわちアングル部4の湾曲角度を規制し
ている。
【0035】ストッパ25aは、レール26aに平行に
取付けられた回転軸48aに螺合し、回転軸48aの頭
部を回転することで、操作部1の軸に沿って平行に移動
可能となっている。湾曲角度は操作ノブ8の回転によ
り、ストッパ25aに操作ワイヤ17aの端部が突き当
たることで決定される。
【0036】次に、図2に示す先端部分において、一対
のアングルワイヤ13a,13bはガイドリング32を
挿通し、先端硬性部5および各ピン33によりカシメら
れたアングルコマ31a1,31a2,31b1,31
b2に取付けられている。アングルワイヤ13a,13
bの先端には第1の膨出部14a1,14b1が設けら
れ、手元の操作によってアングルワイヤ13a,13b
が引っ張られた際、第1の膨出部14a1,14b1が
第1のアングルコマ31a1,31b1に当接するよう
になっている。
【0037】先端硬性部5には固体撮像素子36,プリ
ズム35,対物レンズ34などを含む対物光学系、ライ
トガイドなどを含む照明光学系37が設けられる。この
ような構成のアングル操作装置によれば、操作ワイヤ1
7a,17bが摩耗したり、操作ワイヤ17a,17b
に異常が生じた場合に、アングル基板部材12を取り出
すことで、操作ワイヤ17a,17bを容易に交換する
ことができる。
【0038】次に、実施の形態のアングル操作装置の特
徴である操作ワイヤ17a,17bの具体的な実施例を
3つ上げて説明する。
【0039】(操作ワイヤの実施例1)図4に前記操作
ワイヤの実施例1を示す。図4に示す操作ワイヤ17a
1(17aに対応)は、プーリ16の切り欠き部21a
に嵌合する第1の膨出部20−1(20aに対応)と、
プーリ16の溝部19に巻回された操作ワイヤを牽引す
るワイヤ17−1と、弛み吸収部材15aのU溝45a
に嵌合する第2の膨出部23−1(23aに対応)とか
ら構成される。
【0040】ここで、第1の膨出部20−1及び第2の
膨出部23−1の強度、すなわち、離脱強度は、ワイヤ
に力が加わったとき、第1の膨出部20−1,第2の膨
出部23−1がワイヤ17−1から離脱するときの強度
であり、ワイヤ17−1の強度とほぼ同じである。
【0041】ワイヤ17−1は、プーリ16への巻回の
繰返しに十分耐えるような強度を確保している金属製の
ワイヤからなる。第1の膨出部20−1及び第2の膨出
部23−1は、このワイヤ17−1に型、あるいはカシ
メ等で固着した金属製の材質、例えばステンレス,アル
ミダイキャスト,亜鉛ダイキャストからなっており、第
1の膨出部20−1の強度は第2の膨出部23−1の強
度よりも大きくなっている。
【0042】本実施の形態では、さらに、第2の膨出部
23−1に段付き部分を設け、弛み吸収部材15aの内
壁面28aに当接し易くし、その接触面積を多く確保し
ていると同時に過度の力によって操作ワイヤ17aが引
張られたときに、弛み吸収部材15aのU溝45aが広
がるなどの変形をする前にはずれる。この段付き部分は
平な面であり、内壁面28との接触面積が大きいほどU
溝にかかる力が分散されるため、平な面が良い。内壁面
28との接触面積が小さ過ぎると、U溝45aが変形
し、アングル操作できなくなる可能性があるからであ
る。
【0043】図7にアングル部4を操作する操作力と操
作ワイヤ17a1の強度との関係を示す。ここで、図7
に示す例では、過大な操作力の下限値は例えば、約30
Kgであり、第2の膨出部23−1の強度は約33Kg
である。また、操作部1の強度は約40Kgであり、第
1の膨出部20−1の強度は例えば、約43Kgであ
る。
【0044】まず、内視鏡のアングル部4を操作する通
常の操作力は、図7に示す領域(A)内にあり、例え
ば、荷重が30Kg未満である。領域(A)内では、操
作ワイヤ17a1、第1の膨出部20−1及び第2の膨
出部23−1の強度は十分に確保されている。
【0045】次に、術者の不慮のアングル操作によって
生じる過大な操作力は、領域(B)及び領域(C)であ
る。従来では、領域(C)に操作部1内の多くの部品の
強度が集中していた。このため、部品の破壊や変形が同
時に生じ、先端のアングル部4につながっている弛み吸
収部材15aが動かなくなり、アングル操作が不能にな
る慮れがあった。
【0046】一方、領域(B)の過大な操作力では、操
作ワイヤ17a1の第2の膨出部23−1の強度は、操
作部1及び第1の膨出部20−1の強度よりも低い。こ
のため、領域(B)の過大な操作力が加わったときに、
第2の膨出部23−1が破壊あるいは外れるようになる
ので、操作ワイヤ17a1、レール26a、ストッパ2
5a、プーリ16をを変形させることなく負荷がなくな
り、アングル部4は直線状態に戻る。すなわち、操作部
1内の多くの部品の破壊や変形が防止できるから、弛み
吸収部材15aが動くようになり、アングル操作が不能
になることはない。
【0047】また、アングル部4が直線状態に戻るの
で、体腔内から挿入部を容易に取り出すことができると
いうメリットがある。さらに、従来では、操作ワイヤ1
7a1以外にその周辺部品であるレール26a、ストッ
パ25a、プーリ16を交換しなければならず、その修
理作業が大変であったが、実施の形態では、操作ワイヤ
17a1のみを交換するのみでよいから、修理作業が簡
単になる。
【0048】また、この場合、各膨出部23a,23b
の強度を、第1の受け部材である切り欠き部21a,2
1bの強度及び第2の受け部材であるU溝45a,45
bの強度よりも小さくしたので、過大な操作力が加わっ
た場合には、切り欠き部21a,21b及びU溝45
a,45bが破損する前に、膨出部23a,23bが操
作ワイヤ17a,17bから外れる。
【0049】(操作ワイヤの実施例2)図5に操作ワイ
ヤの実施例2を示す。操作ワイヤ17a2は、第1の膨
出部20−1と、第2の膨出部23−2と、ワイヤ17
−2から構成される。第1の膨出部20−1及び第2の
膨出部23−2は、ともにカシメによってワイヤ17−
2に固着されている。この例のワイヤの両端がカシメら
れている場合に、カシメ部分の長さを違えることで第1
の膨出部20−2と第2の膨出部23−2とに強度差を
設けている。例えば、第1の膨出部20−2のカシメ長
さL1 を第2の膨出部23−2のカメシ長さL2 よりも
大きくすることにより、第1の膨出部20−2のカシメ
強度を第2の膨出部23−2のカメシ強度よりも大きく
する。このような構成の操作ワイヤ17−2に過大な力
が加わった場合には、第2の膨出部23−2が外れるか
ら、実施例1の効果と同様な効果を得ることができる。
【0050】(操作ワイヤの実施例3)図6に操作ワイ
ヤの実施例3を示す。この例では、操作ワイヤ17a3
となるチェーン51の両端部に上記実施の形態と同じよ
うに第1の膨出部20−3、第2の膨出部23−3を設
ける。
【0051】また、操作ワイヤとの接続となる第2の膨
出部23−3を固定するピン53の強度を第1の膨出部
20−3のピン52の強度に対して相対的に弱くする。
例えば、ピン53の太さを小さくしたり、あるいはもろ
い材料を用いる。
【0052】これにより、操作ワイヤ17−3に過大な
力が加わった場合には、強度の小さい第2の膨出部23
−3が外れるから、実施例1の効果と同様な効果を得る
ことができる。
【0053】このように、実施の形態によれば、操作ワ
イヤ17a,17bにおいて、第1の膨出部20a,2
0bをプーリ16に固定し、第2の膨出部23a,23
bを弛み吸収部材15a,15bに嵌合させるととも
に、第1の膨出部20a,20bの強度を第2の膨出部
23a,23bの強度よりも大きくし、不慮の操作力が
加わった場合、操作部1のアングル駆動部品の破壊およ
び変形が生じる前に、第2の膨出部23a,23bが操
作ワイヤから外れる。
【0054】そのため、挿入部先端部分のアングル部が
屈曲状態から直線状態になるので、過度な力によりアン
グル操作が不能となってもアングル部が屈曲状態となり
体腔内から挿入部を抜くことができないという事態を回
避できる。また、従来装置では過度の力が加わった場
合、弛み吸収器及びその周辺部品などアングル駆動部品
全てを交換しなければならなかったが、実施の形態では
外れた操作ワイヤのみを交換すれば良いので、簡単に修
理作業を行なうことができる。
【0055】また、膨出部20a,23a,14a1,
14a2を受けるための受け部材として例えば、切り欠
き部21a,嵌合部44a,46a,膨出部14a1を
嵌合する先端硬性部5の嵌合部分を挿入部の先端部分及
びプーリ16に設けることにより、アングル駆動部材と
先端部分の連結、アングル駆動部材とプーリ16との連
結がはんだ付けによらないので、アングル駆動部品が故
障した場合の交換を容易にすることができ、簡単に修理
作業を行なうことができる。
【0056】なお、本発明は前述した実施の形態のアン
グル操作装置に限定されるものではない。実施の形態で
は、操作ワイヤ17a,17bにおいて、第1の膨出部
20a,20bの強度が第2の膨出部23a,23bの
強度よりも大きいとしたが、これとは逆に、第2の膨出
部23a,23bの強度を第1の膨出部20a,20b
の強度よりも大きいとしてもよい。すなわち、過度の力
がかかったときに第1の膨出部20a,20bを外れる
ようにしてもよい。
【0057】また、2つの膨出部の強度に強度差を持た
せるため、第2の膨出部23a,23bの材質を例え
ば、樹脂にしてもよい。樹脂としては、例えば、ポリカ
ーボネイト、ポリプロピレン、エポキシ樹脂などであ
る。
【0058】また、操作ワイヤ17a,17bに3つ以
上の膨出部を設け、これら膨出部のうちの1つの膨出部
の強度を残りの膨出部の強度に対してより小さい強度に
してもよい。この場合には、過大な操作力が加わったと
き、最も強度の小さい膨出部が外れることになる。さら
に、各膨出部は操作ワイヤ17a,17bの両端に設け
ずに、端部近傍あるいは操作ワイヤの中間部に設けるよ
うにしてもよい。このような場合でも、過大な操作力が
加わったとき、最も強度の小さい膨出部が外れることに
なる。
【0059】さらに、実施の形態では、操作ワイヤの膨
出部に強度差を持たせたが、例えば、アングルワイヤ1
3aの両端の第1の膨出部14a1と第2の膨出部14
a2に強度差を持たせると共に、アングルワイヤ13b
の両端の第1の膨出部14b1と第2の膨出部14b2
に強度差を持たせても良い。この場合、アングルワイヤ
13a,13bの膨出部に強度差を持たせて、過度の操
作力により一方のアングルワイヤが外れた場合には、ア
ングルワイヤを交換することになる。
【0060】しかし、アングルワイヤ13a,13bを
交換するには、導中管3を外し、チューブ類を外す。こ
のため、交換作業が大変であり、しかも内蔵物にキズを
付けやすくなる。その結果、操作ワイヤ17a,17b
の膨出部に強度差を持たせ、操作ワイヤ17a,17b
を交換するのが好ましい。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に係る発明
によれば、過度な力によりアングル操作が不能となって
もアングル部が屈曲状態となり体腔内から挿入部を抜く
ことができないという事態を回避できる。また、従来装
置では過度の力が加わった場合、弛み吸収器及びその周
辺部品などアングル駆動部品全てを交換しなければなら
なかったが、請求項1に係る発明では外れたアングル駆
動部材のみを交換すれば良いので、簡単に修理作業を行
なうことができる。
【0062】請求項6に係る発明によれば、アングル駆
動部材と先端部分の連結、アングル駆動部材とプーリと
の連結がはんだ付けによらないので、アングル駆動部品
が故障した場合の交換を容易にすることができ、簡単に
修理作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡のアングル操作装置の実施の形
態を示す構成図である。
【図2】実施の形態の挿入部における先端部分の断面図
である。
【図3】実施の形態のアングル操作装置の詳細な構成図
である。
【図4】実施の形態の操作ワイヤの実施例1の構成を示
す図である。
【図5】実施の形態の操作ワイヤの実施例2の構成を示
す図である。
【図6】実施の形態の操作ワイヤの実施例3の構成を示
す図である。
【図7】実施の形態におけるアングル操作力と操作ワイ
ヤの強度との関係を示す図である。
【図8】内視鏡の全体構成を示す図である。
【図9】従来のアングル操作装置の斜視図である。
【図10】従来のアングル操作装置内のプーリの正面図
である。
【図11】従来のアングル操作装置内のプーリに連結ワ
イヤを装着した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 操作部 2 挿入部 3 導中管 4 アングル部 5 先端硬性部 6 内視鏡本体 8 操作ノブ 11 アングル操作装置 12 アングル基板部材 13a,13b アングルワイヤ 14a1,14b1,20a,20b 第1の膨出部 14a2,14b2,23a,23b 第2の膨出部 15a,15b 弛み吸収部材 16 プーリ 17a,17b 操作ワイヤ 18 操作ノブ嵌合部 19 溝部 25a,25b ストッパ 26a,26b レール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部の先端部分をアングル操作するた
    めのアングル駆動部材と、このアングル駆動部材を巻回
    するプーリとを有する内視鏡のアングル操作装置におい
    て、 前記アングル駆動部材は、強度の異なる複数の膨出部を
    有することを特徴とする内視鏡のアングル操作装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の膨出部のうちの少なくとも1
    つは、前記アングル駆動部材の端部または端部近傍に設
    けられることを特徴とする請求項1記載の内視鏡のアン
    グル操作装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の膨出部のうちの1つは、任意
    の膨出部に対し異なる強度であることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の内視鏡のアングル操作装置。
  4. 【請求項4】 前記アングル駆動部材は、一端が前記先
    端部分に連結されるアングルワイヤと、一端が前記プー
    リに連結される操作ワイヤと、前記アングルワイヤ及び
    前記操作ワイヤに接続され、前記アングルワイヤと前記
    操作ワイヤのうち少なくとも一方の弛みを吸収する弛み
    吸収部材とを有することを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のうちいずれか1項記載の内視鏡のアングル操作装
    置。
  5. 【請求項5】 前記弛み吸収部材は、前記複数の膨出部
    のうち少なくとも1つを収容することを特徴とする請求
    項4記載の内視鏡のアングル操作装置。
  6. 【請求項6】 挿入部の先端部分をアングル操作するた
    めのアングル駆動部材と、このアングル駆動部材を巻回
    するプーリとを有する内視鏡のアングル操作装置におい
    て、 前記アングル駆動部材との両端には、少なくとも1つの
    膨出部が設けられ、 前記先端部分及び前記プーリには前記膨出部を受ける受
    け部材が設けられることを特徴とする内視鏡のアングル
    操作装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6170516B1 (en) 1998-11-27 2001-01-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Solenoid valve fixing structure
JP2006034726A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Olympus Corp 内視鏡装置
KR101206014B1 (ko) * 2010-08-10 2012-11-28 이성용 내시경 튜브 굴절조절장치
EP2910176A4 (en) * 2013-01-11 2016-08-17 Olympus Corp TILT ANGLE MECHANISM FOR AN ENDOSCOPE

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