JPH1011698A - 車載用情報処理機器及び車両用ナビゲーション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 車両機能を高めるために、又は付加的機能を
実現させるために、車両側から出力される若しくは検出
される車両情報を用いてその情報を認識判断し、車両に
接続される情報処理機器の動作、表示等を任意に変化さ
せることができ、また、接続車両の種類に応じて前記動
作等を最適化させることのできる車載用情報処理機器を
提供すること。 【解決手段】 車両に接続され、この車両からの情報
（例えば、エンジン型式、変速機型式等）を入力し処理
する情報処理機器１０において、この車両に関する車両
情報を認識する車両情報認識手段と、この車両情報認識
手段の認識情報に対応して異なる動作、表示等を行わせ
る動作決定手段１１とを有して構成される。また、多く
の場合に、車両情報認識手段によって認識された前記車
両情報を記憶する車両情報記憶手段５を有して構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は車両機能を高めるた
めに、又は車両機能に付加的機能を実現させるために車
両に搭載される車両用情報処理機器に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】車両に搭載され接続される情報処理機器
として、エンジン制御用ＥＣＵ、変速機制御用ＥＣＵ、
ナビゲーション装置、音声記録装置或いはヘッドアップ
ディスプレイ等がある。これら情報処理機器は、これが
搭載される車両から駆動用の電源の供給を受け、或いは
車速パルス等の入力信号を受けることでその機能を果た
すもので、車両とは密接な関係にあるものであるにもか
かわらず、互いの機器情報を確認し合うことはなくそれ
ぞれ独立の系として存在していた。

【０００３】このような点に鑑みて、本出願に係る発明
者は移動体に装備される情報処理機器に移動体のＩＤ情
報等を登録するとともに、移動体にも情報処理機器から
のＩＤ情報等を登録し、両者を有機的に結合して情報処
理機器の記録したデータに移動体の識別を可能にするた
めの署名を行う移動体接続機器シグニチャーシステムを
開発し、既に平成７年１０月３日に出願済みの特願平７
ー２５６５４１に係る明細書において開示している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような移動体接続
機器シグニチャーシステムを有する車両においては、車
載用情報処理機器が車両に接続されるときに車両側の車
両情報（ＩＤ情報等）が情報処理機器にも登録される
が、従来、その車両情報は車両用情報処理機器のメモリ
手段に記憶され必要に応じてその情報内容を出力するの
みであった。例えば従来のナビゲーションシステムで
は、走行記録等の車両情報が記録されても、車両の現在
位置を表示するポインタはどのような車両においても全
て同一の現在位置表示がなされ、ポインタによって異な
った車両情報が表示されることはなかった。

【０００５】一方、エンジン制御、変速機制御等に使用
される情報処理機器では、従来から車種、エンジン型式
或いは変速機型式ごとに異なった制御プログラムが使用
されており、その異なったプログラムを用いたＥＣＵが
各々適応する車両に搭載されていた。このため、これら
の種類に対応した数だけＥＣＵ装置を生産しなければな
らず、部品管理上、生産上のコスト増加は止むをえなか
った。

【０００６】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
車両側から出力される若しくは検出される車両情報を用
いてその情報を認識判断し、目的に添った車両機能を実
現させるため、又は付加的機能を実現させるため、車両
に接続される情報処理機器の動作、表示等を任意に変化
させることができ、また、接続車両の種類に応じて前記
動作等を最適化させることのできる車載用情報処理機器
を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る車載用情報処理機器は、車両に接
続され、この車両からの情報を入力し処理する情報処理
機器において、この車両に関する車両情報（例えば、車
種、車体番号、登録ナンバ、ボディカラー、エンジン型
式、変速機型式等）を認識する車両情報認識手段と、こ
の車両情報認識手段の認識情報に対応して異なる動作、
表示等を行わせる動作決定手段とを有して構成されてい
る。また、多くの場合に、車両情報認識手段によって認
識された前記車両情報を記憶する車両情報記憶手段を有
して構成されている。

【０００８】特に、具体的な実施の態様として、エンジ
ン型式、変速機型式（オートマチック車、マニュアル車
を含む）等の車両情報を認識する車両情報認識手段と、
この車両情報認識手段が検出した前記車両情報を記憶す
る車両情報記憶手段と、前記動作決定手段として、この
車両情報記憶手段の記憶情報に対応して、それぞれの型
式にあった異なる制御を行わせる制御決定手段とを有し
てエンジン及びミッション制御を行うＥＣＵ装置（車載
用情報処理機器）が構成される。

【０００９】さらに別の具体的な実施の態様としては、
車種情報、ボディカラー情報等の車両情報を認識し記憶
しておく車両情報記憶手段と、前記動作決定手段とし
て、この車両情報記憶手段の記憶情報に対応して異なる
現在位置表示を行わせる現在位置ポインタ決定手段とを
有して車両の走行経路誘導を行う車両用ナビゲーション
装置が構成される。

【００１０】このように構成すると、車両に接続される
情報処理機器が、接続する車両の車両情報を認識判断
し、情報処理動作や表示態様を任意に変化させることが
できる。すなわち、情報処理機器の動作を最適化するこ
とによって、情報処理機器はその車両のエンジン制御や
ミッション制御等を最も適切に行わせることができる
し、付加的機能として、その車両に最も適合したアプリ
ケーション動作や表示を行わせることができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図１に本発明に係る
車載用情報処理機器の構成図を示している。この車載用
情報処理機器を備えた車両は駆動電源用バッテリＢａを
備えるとともに、この車両に関する種々の情報（これを
車両情報と称する）を記憶した車両情報メモリ５を備え
ている。車両情報としては、例えば、エンジン型式、変
速機型式、車体番号、車種、ボディカラー、登録ナンバ
等があるが、これらに限られるものではなく、走行距
離、故障情報、時間情報、車速パルスのカウンタ距離係
数等種々の情報がある。これらの情報は、初期入力（製
造時若しくは販売時に予め入力するもの）、ユーザ入力
（ユーザの手動操作により入力されるもの）、各種セン
サ等からの自動入力等により入力される。

【００１２】この車両には各種の情報処理機器１０（情
報処理システムＡ、情報処理システムＢ、情報処理シス
テムＣ、………）が搭載されている。例えば、情報処理
システムＡとしてナビゲーション装置を、情報処理シス
テムＢとして車両機器故障検出装置を、情報処理システ
ムＣとしてエンジン制御用ＥＣＵ等の情報処理機器を考
えることができる。また、この情報処理機器１０はコネ
クタ６を介してバッテリＢａに繋がり、このバッテリＢ
ａから駆動電力の供給を受けて駆動される。

【００１３】情報処理機器１０には、それぞれの情報処
理システムＡ、情報処理システムＢ、情報処理システム
Ｃ……等毎にそれぞれ動作決定手段１１ａ、１１ｂ、１
１ｃが設けられている。この動作決定手段１１ａ、１１
ｂ、１１ｃは一般にディジタル制御ユニットから構成さ
れており、車両情報メモリ５に記憶された車体情報を入
力して判断し、情報処理機器１０の内部データ出力装置
１２ａ、１２ｂ若しくは外部データ出力装置１３ｃに異
なる動作、表示を行わせることができるように構成され
ている。

【００１４】例えば、情報処理システムＡのような場
合、外部データ入力手段２ａから情報処理機器１０内の
制御ユニット１０ａに取り込まれたデータは、制御ユニ
ット１０ａ内において出力表示用のデータに変換されて
内部データ出力手段１２ａ（例えば、ディスプレー）に
出力される。この制御ユニット１０ａはコネクタ６を介
して車両情報メモリ５にも接続されており、外部データ
入力手段２ａから取り込まれたデータを内部データ出力
手段１２ａに出力する前に、車両情報メモリ５に記憶さ
れた車両情報を制御ユニット１０ａ内の動作決定手段１
１ａに取り込んで、動作決定手段１１ａにより出力デー
タをその車両に最も適した動作、表示が可能なように変
更して出力する。なお、外部データ入力手段２ａはナビ
ゲーション装置における各種センサのような車両状態を
出力する手段などが一般的である。

【００１５】また、情報処理システムＢのような内部デ
ータ入力手段２ｂを有した機器のような場合も同様であ
る。ここで内部データ入力手段２ｂは車両状態を検出す
るための各種センサの他に、搭乗者が手で入力するキー
ボードや音声で入力するマイクなどが考えられる。いず
れにしても、制御ユニット１０ａ、１０ｂから出力され
る出力情報は、搭乗者が必要とする所定の情報が動作決
定手段１１ａ、１１ｂによってその車両に最も適した形
に変更されたものであり、このように変換された動作、
表示によって内部データ出力装置１２ａ、１２ｂに表示
される。

【００１６】さらにまた、情報処理システムＣのような
外部データ出力手段１３ｃを有した例えば、エンジン制
御用ＥＣＵ装置のような場合も同様である。外部データ
入力手段２ａから情報処理機器１０内の制御ユニット１
０ｃに取り込まれたデータは、制御ユニット１０ｃ内に
おいて出力制御用データに変更されて外部データ出力手
段１３ｃ（例えば、エンジン制御アクチュエータ）に出
力される。この制御ユニット１０ｃはコネクタ６を介し
て車両情報メモリ５にも接続されており、外部データ入
力手段２ａから取り込まれたデータを外部データ出力手
段１３ｃに出力する前に、車両情報メモリ５に記憶され
た車両情報を制御ユニット１０ｃ内の動作決定手段１１
ｃに取り込んで、その車両に最も適した制御が可能なよ
うにデータを変更して出力する。

【００１７】より具体的な実施の態様として車載用情報
処理機器１０が車両用ナビゲーション装置１である場合
（情報処理システムＡの場合）を図２を用いて説明す
る。この場合は、外部データ入力手段２ａは車速パルサ
ーであるが、車両側にＧＰＳやジャイロセンサ，ＣＤ−
ＲＯＭドライブ等が取り付けられている場合にはこれら
の手段も含まれる。外部データ入力手段２ａから得られ
る情報は車両状態情報であり、車両用ナビゲーション装
置１の出力装置（ディスプレー）１２０に表示された地
図上に重ねて自車の現在位置が表示される。

【００１８】従来、この車両用ナビゲーション装置１に
おける車両の現在位置を表示するポインタは三角印
（▲）等で示されていた。この点を改良し、出力表示の
最適化を図るために動作決定手段１１ａを現在位置ポイ
ンタ決定手段１１０として構成する。そして、車両情報
として車種、ボディカラー等を車両情報メモリ５に記憶
させておく。

【００１９】今、車両用ナビゲーション装置１を車両に
搭載された外部データ入力手段２ａに接続すると接続車
両より車両状態情報が現在位置ポインタ決定手段１１０
に入力される。そこで、接続車両の車種及びボディカラ
ー等が判断され、既にプログラムされたポインタ決定ル
ーチンにより車種のポインタ及びポインタのカラーが決
定される。すなわち、ナビゲーション装置１内部に複数
記憶されたポインタの中から車種、ボディカラーにふさ
わしいものを選択し、ディスプレー１２０上には、この
ように決定されたポインタによって自車の現在位置が表
示される。さらに、他の車両情報として車速パルスのカ
ウンタ距離係数等を記憶させておけば、この情報をもと
に、動作決定手段１１ａによってナビゲーション自立走
行時の距離係数補正を行うことも可能である。

【００２０】

【実施例】以上説明した車両用ナビゲーション装置１の
具体的な適用例を図３及び図４に示す。図３にはディス
プレーに表示された地図上に自車位置印として、自車の
車種を象ったセダンタイプの車両ポインタが表示されて
いる。また、この車両ポインタはボディカラーに対応し
たカラーにより表示がなされている。このため、ディス
プレー上の自車位置の認識を明確に行うことができる。
図４に他の種類の車両ポインタの例を示す。ワンボック
スタイプの車両、バンタイプの車両のポインタの他、車
種情報として車種ごとのポインタを表示させることも可
能である。なお、車両情報として製造メーカ毎のポイン
タを表示させてもよい。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、車両情
報認識手段と、動作決定手段とを有して車載用情報処理
機器が構成されているので、車種毎に異なった動作、表
示を行なわせることが可能となり、接続する車両情報を
判断して動作の最適化をはかることによって、その車両
にあったよりふさわしい動作、表示を行わせる車載用情
報処理機器とすることができる。特に、エンジン等の制
御アクチュエータに応用した場合には各車種ごとに最も
適切な制御を行うことができるため、従来のような各車
種や角型式毎に異なった制御ユニットを用意することが
なく、生産コストを下げることができる。

【００２２】また、本発明を車両用ナビゲーション装置
に応用し、車両情報記憶手段と現在位置ポインタ決定手
段を有して構成した場合には、ナビゲーション装置内部
に複数記憶されたポインタの中から車種、ボディカラー
にふさわしいものを選択し、出力ディスプレー上には、
このように決定されたポインタによって自車位置を表示
することができるため、自車位置を素早く且つ明確に認
識することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の車載用情報処理機器の構成を示す図で
ある。

【図２】本発明に係る車両用ナビゲーション装置の構成
図である。

【図３】ナビゲーション装置のディスプレイの具体例を
示す図である。

【図４】現在位置を示す車両ポインタの例示である。

【符号の説明】

１ 車両用ナビゲーション装置 ２ データ入力手段 ５ 車両情報メモリ ６ コネクタ １０ 車載用情報処理機器 １１ 動作決定手段 １２ 内部データ出力手段 １１０ 現在位置ポインタ決定手段 １２０ ディスプレー Ｂａ バッテリ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に接続され、この車両からの情報を
   入力し処理する車載用情報処理機器であって、 この車両に関する車両情報を認識する車両情報認識手段
   と、 この車両情報認識手段の認識情報に対応して異なる動
   作、表示等を行う動作決定手段とを有することを特徴と
   する車載用情報処理機器。
2. 【請求項２】 前記車両情報認識手段によって認識され
   た前記車両情報を記憶する車両情報記憶手段を有するこ
   とを特徴とする請求項１に記載の車載用情報処理機器。
3. 【請求項３】 前記車両情報認識手段が、前記車両に取
   り付けられ、前記車両情報を検出するセンサ手段であ
   り、 前記動作決定手段が前記センサ手段の検出した信号を入
   力し処理するセンサ検出信号処理手段であることを特徴
   とする請求項１又は請求項２に記載の車載用情報処理機
   器。
4. 【請求項４】 前記センサ手段が、車両エンジンの制御
   に必要な信号を検出するために、前記車両エンジン若し
   くは前記車両エンジンの周辺に取り付けられたエンジン
   センサであり、 前記センサ検出信号処理手段が、前記エンジンセンサが
   検出した信号を入力して前記車両エンジンを制御するエ
   ンジン制御用ＥＣＵにより構成されていることを特徴と
   する請求項３に記載の車載用情報処理機器。
5. 【請求項５】 前記センサ手段が、変速機制御に必要な
   信号を検出するために、車両エンジン、この車両エンジ
   ンの周辺若しくは変速機に取り付けられた変速機センサ
   であり、 前記センサ検出信号処理手段が、前記変速機センサが検
   出した信号を入力して前記変速機を制御する変速機制御
   用ＥＣＵにより構成されていることを特徴とする請求項
   ３に記載の車載用情報処理機器。
6. 【請求項６】 前記車両情報がエンジン形式情報である
   ことを特徴とする請求項１から請求項３のいずれかに記
   載の車載用情報処理機器。
7. 【請求項７】 前記車両情報が変速機形式情報であるこ
   とを特徴とする請求項１から請求項３のいずれかに記載
   の車載用情報処理機器。
8. 【請求項８】 車両に搭載され、この車両の現在位置表
   示、走行経路誘導等を行う車両用ナビゲーション装置で
   あって、 請求項１に記載の前記車両情報認識手段と、 前記車両情報認識手段の認識情報に対応して異なった現
   在位置表示を選択し行わせる現在位置ポインタ決定手段
   とを有することを特徴とする車両用ナビゲーション装
   置。
9. 【請求項９】 前記車両情報認識手段の認識情報が車種
   情報であることを特徴とする請求項８に記載の車両用ナ
   ビゲーション装置。
10. 【請求項１０】 前記車両情報認識手段の認識情報がボ
    ディカラー情報であることを特徴とする請求項８に記載
    の車両用ナビゲーション装置。