JPH10115627A - 車輪の回転検出方法及び装置、並びにタイヤ回転検知方法及び装置、並びにタイヤ回転数検知方法 - Google Patents

車輪の回転検出方法及び装置、並びにタイヤ回転検知方法及び装置、並びにタイヤ回転数検知方法

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JPH10115627A
JPH10115627A JP22544797A JP22544797A JPH10115627A JP H10115627 A JPH10115627 A JP H10115627A JP 22544797 A JP22544797 A JP 22544797A JP 22544797 A JP22544797 A JP 22544797A JP H10115627 A JPH10115627 A JP H10115627A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のタイヤの回転ないし回転数の磁気的な
検知を良好に行なえる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 タイヤ12は外周部にスチールベルトを
内包したタイヤを使用する。車両10のトランクルーム
内で後部タイヤ12の近傍に、磁気検出方向が平行にな
るように配置された一対の磁気検出素子18A,18B
を含む磁気センサー14を設置する。タイヤ12の回転
による磁界の変化を磁気検出素子18A,18Bにより
差動検出し、この差動検出の出力によりタイヤ12の回
転を検知する。差動検出の出力波形中に存在する複数の
ピークのうち、直前のピークとの間の電位差が所定のし
きい値以上あるピークをタイヤ回転検知に有効な有効ピ
ークとして検出し、この有効ピークの検出数からタイヤ
回転数を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車両の速
度または移動距離等を計測するための車輪もしくはタイ
ヤの回転ないし回転数の検知を磁気的に行なう車輪の回
転検出方法及び装置、並びにタイヤ回転検知方法及び装
置、並びにタイヤ回転数検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の現在位置確認や道路案内等に使用
されるカーナビゲーション装置(以下カーナビと略す)
は、1990年頃に登場し、かなり普及してきた。
【0003】カーナビは、GPS航法により人工衛星か
らの電波により絶対位置を検出する機能を有している
が、最近ではジャイロセンサーによる角度変位と車両本
体からの車速データより車両の移動状況を示す自立航法
が組み込まれたハイブリッド方式が増え、主流となって
きた。このハイブリッド方式により、マップマッチング
の精度を向上させることができる。
【0004】しかし、自立航法の機能を得る上で車速の
データを車両本体よりもらう必要があり、このために車
両本体の配線図を持った専門ディーラーに装置の接続を
行ってもらう必要があった。この接続作業は一般ユーザ
ーが行うことが困難であり、費用が高いことや接続が専
門ディーラーでないと行えないことが、今後さらにカー
ナビが普及するための障害となりつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車速または移動距離の
計測のためにタイヤの回転ないし回転数を検知し、且つ
簡単に取り付けられるセンサーを供給できれば上記の問
題が解決できるが、理想的な方法としてはタイヤの回転
ないし回転数の検知が非接触でできれば最適である。
【0006】そこで本発明者が着目したのが、最近のタ
イヤはスチールラジアルタイヤが主流になり、このタイ
ヤではスチールベルトを外周の内側に内包している点で
ある。そのスチールベルト自身は弱いながらも残留磁化
を持ち、タイヤの外部に磁界を放出していることを予測
した。実際その磁界をタイヤを1回転させて計測する
と、図10に示すような磁界分布が現れた。計測はタイ
ヤから15cm程度離れた所で外周に沿って行ったもの
であるが、タイヤの1回転に対応して明確なピークが存
在することが判り、タイヤ回転の磁気的検知の可能性が
判った。
【0007】しかし、このタイヤからの磁界はピークツ
ーピーク値で0.38ガウスであり、地磁気(0.5ガ
ウス程度)よりも小さく、タイヤの種類やセンサーの設
置場所によっては0.1ガウスを下回るケースが予測さ
れる。
【0008】このようなタイヤを対象にして、タイヤの
回転ないし回転数の磁気的検知を良好に行なうために
は、以下の条件を満足する必要がある。
【0009】(1)センサーの構成 磁気センサーの感度は、分解能を考えると数ミリガウス
の感度は必要である。また、フラックスゲートセンサー
に見られるような、帯磁による状態変化の無いことが要
求される。
【0010】(2)センサーの設置 車両内でセンサーの設置が容易にできる必要がある。ま
た、磁界検出に適した場所にセンサーを設置する必要が
ある。
【0011】(3)外乱の影響排除 橋梁やトンネル等の鉄筋,鉄骨の残留磁化から発生する
外乱となる磁界の影響を排除する必要がある。
【0012】本発明の課題は、このような条件を満足
し、車輪もしくはタイヤの回転の磁気的な検知を良好に
行なえる車輪の回転検出方法及び装置、並びにタイヤ回
転検知方法及び装置、並びにタイヤの回転数の磁気的な
検知を良好に行なえるタイヤ回転数検知方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による車輪の回転検出方法は、車両に設けら
れた車輪の回転を検出するための車輪の回転検出方法で
あって、磁界を発生する磁界発生手段が設けられた車輪
を使用し、前記磁界発生手段によって発生した磁界を検
出する磁界検出手段を車両内部に設置し、前記車輪の回
転による磁界の変化を前記磁界検出手段によって検出す
ることによって車輪の回転を検出する方法を採用した。
【0014】このような方法によれば、簡単な取り付け
作業により磁界検出手段を車両に取り付けて車輪の回転
を検出することができるので、一般ユーザーでも容易に
磁界検出手段を取り付けて車輪の回転検出を行なうこと
が可能になる。
【0015】また、本発明による車輪の回転検出装置
は、車両に設けられた車輪の回転を検出するための車輪
の回転検出装置であって、少なくとも一の車輪とともに
回転する部材に設けられ、磁界を発生する磁界発生手段
と、この磁界発生手段によって発生した磁界を検出する
磁界検出手段とを備え、前記磁界検出手段は、車両内部
に設けられている構成を採用した。
【0016】このような構成によれば、少なくとも一の
車輪とともに回転する部材に磁界発生手段を取り付け、
そして車体内部に磁界検出手段を取り付けることによ
り、簡単に車輪の回転検出装置を車両に設けることがで
きる。このように、新たに車輪の回転検出装置を取り付
けるため、カーナビを利用者自身が取り付ける場合、予
め設けられている走行距離センサ等の外部端子を特定す
る作業を要せず、容易にカーナビの取り付けを行なえる
ようになる。また、磁界検出手段を車両内部に設けるた
め、雨水等の悪影響を受け難く、外部損傷の防止も図れ
る。
【0017】また、本発明による車輪の回転検出装置
は、車両に設けられた車輪の回転を検出するための車輪
の回転検出装置であって、少なくとも一の車輪とともに
回転する部材に設けられた磁界発生手段によって発生し
た磁界を検出する磁界検出手段を備え、この磁界検出手
段は、車両内部に設けられる構成を採用した。
【0018】このような構成によれば、少なくとも一の
車輪とともに回転する部材に設けられた磁界発生手段に
よって発生される磁界を検出する磁界検出手段を車体内
部に取り付けることにより、簡単に車輪の回転検出装置
を車両に設けることができる。このように、新たに車輪
の回転検出装置を取り付けるため、カーナビを利用者自
身が取り付ける場合、予め設けられている走行距離セン
サ等の外部端子を特定する作業を要せず、容易にカーナ
ビの取り付けを行なえるようになる。また、磁界検出手
段を車両内部に設けるため、雨水等の悪影響を受け難
く、外部損傷の防止も図れる。
【0019】また、本発明によれば、車両のタイヤから
発生する磁界を磁気センサーにより検出してタイヤの回
転を検知するタイヤ回転検知方法において、タイヤは外
周部にスチールベルトを内包したタイヤを使用し、車両
のキャビン内またはトランクルーム内で後部タイヤ近傍
に、磁気検出方向が平行または同一軸になるように配置
された一対の磁気検出素子を含む磁気センサーを設置
し、タイヤの回転による磁界の変化を前記一対の磁気検
出素子により差動検出し、該差動検出の出力によりタイ
ヤの回転を検知する方法を採用した。
【0020】このような方法によれば、磁気センサーを
車両のキャビン内またはトランクルーム内で後部タイヤ
近傍に設置することにより、設置が容易で、タイヤから
の磁界の検出を良好に行なえる。また、差動検出を行な
うことにより外乱磁界の影響を低減できる。なお、磁気
検出素子として特に磁気インピーダンス素子を用いれ
ば、微弱磁界の変化を高感度に検出できるとともに、帯
磁による状態変化が殆ど無いことにより、信頼性の高い
検知が可能となる。
【0021】また、本発明によるタイヤ回転数検知方法
によれば、上記本発明のタイヤ回転検知方法を利用し、
上記差動検出の出力波形中に存在する複数のピークのう
ち、直前のピークとの間の電位差が所定のしきい値以上
あるピークをタイヤ回転検知に有効な有効ピークとして
検出し、該有効ピークの検出数からタイヤ回転数を求め
るようにした。
【0022】この方法によれば、外乱磁界の影響を殆ど
除去し、タイヤからの磁界のみを検知でき、またタイヤ
の回転速度に依存しないで検知を行なえ、誤差の少ない
タイヤ回転数検知が可能となる。なお、検知した回転数
とタイヤの径と円周率との積により車両の移動距離を求
めることができる。
【0023】さらに本発明によれば、車両のタイヤから
発生する磁界を検出してタイヤの回転を検知するタイヤ
回転検知装置であって、磁気検出方向が平行または同一
軸になるように配置された一対の磁気検出素子と、該一
対の磁気検出素子の駆動および検出信号の取り出しを行
なう回路と、該回路により取り出された前記一対の磁気
検出素子の検出信号を差動増幅する差動増幅回路と、該
差動増幅回路の差動出力をAD変換するAD変換器と、
該AD変換器の出力を処理するマイクロコンピュータと
を有し、前記マイクロコンピュータは、前記AD変換器
の出力データの変化の反転の有無により前記差動出力の
波形におけるピークを認識し、該ピークで直前のピーク
との電位差が所定のしきい値を越えたピークをタイヤ回
転検知に有効な有効ピークと判定し、該有効ピークの判
定結果に応じてパルスを出力する構成を採用した。
【0024】このような構成によれば、装置全体か、少
なくとも一対の磁気検出素子から差動増幅回路までの構
成を、上述した本発明のタイヤ回転検知方法における磁
気センサーとして使用してタイヤ回転検知を良好に行な
える。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明による
車輪の回転検出方法及び装置、並びにタイヤ回転検知方
法及び装置、並びにタイヤ回転数検知方法の実施の形態
を説明する。
【0026】まず、回転検知に用いられる磁気センサー
の構成及び設置について説明する。
【0027】本発明の実施形態では、図1(a)に示す
車両10において、先ずタイヤ12には外周部内側に磁
界発生手段として機能するスチールベルトを内包したス
チールラジアルタイヤを使用し、磁界検出手段として機
能する磁気センサー14は、車両10のトランクルーム
またはキャビン内で後部タイヤ12の裏側近傍に設置す
る。磁気センサー14は後部タイヤ12の左右どちらの
裏側に設置してもよい。前輪タイヤ側でもセンサーの設
置は一応可能であるが、その場合はハンドル操作による
タイヤの角度変化で、タイヤとセンサーとの距離が一定
とならず、センサーの出力波形が変動してしまうので適
さない。
【0028】なお、上記説明は、前輸駆動型の場合であ
り、後輸駆動型の場合は、タイヤの関係が逆となる。要
するに、操舵されないタイヤの近傍にセンサを設置すれ
ばよいということである。このように構成することによ
り、スチールベルト(磁界発生手段)と磁気センサー
(磁界検出手段)との相対位置変化が小さくなるため、
安定した磁界検出が可能になる。
【0029】また、上記説明では、磁界発生手段とし
て、スチールベルトの例を示したが、タイヤが取り付け
られる車輪内の別の磁性体、例えば制動装置を構成する
ディスクあるいはホイール等に着磁するか、あるいは別
途磁石を固設して磁界発生手段としてもよい。
【0030】設置位置の詳細について、図1(a)の矢
印に沿って見た拡大斜視図の図1(b)で説明する。こ
こに示すように、センサー14はタイヤ12の裏側近傍
に当たるトランク側壁またはトランク底面で、タイヤ1
2の外周から15cm前後の位置に設置する。図1では
普通乗用車の例を示しているが、他の軽自動車,バン,
RV車でも後部タイヤ裏側でキャビン内またはトランク
内に設置スペースは存在し、タイヤの外周から30cm
以内の距離を確保できる。なお、後部トランク内のタイ
ヤハウス近傍に設けても良い。
【0031】カーナビ本体ヘの接続は、ケーブル16で
行うが、車体の外側にセンサーを設ける場合と異なり、
キャビンを経由しカーナビ本体ヘの引き回しは容易であ
る。
【0032】次に磁気センサー14の構成に関して説明
する。磁気センサー14は1対の磁気検出素子18A,
18Bを備えている。この磁気検出素子18A,18B
には、特開平7−181239号に開示されている磁気
インピーダンス効果を利用した磁気インピーダンス素子
(以下、MI素子と略す)が適している。磁気インピー
ダンス効果とは、アモルファスワイヤーもしくは磁性薄
膜にMHz帯の高周波電流を印加すると、外部磁界によ
り磁性体両端のインピーダンスが数10%変化する現象
であり、MI素子は数ミリガウス以上の実用感度を持っ
ている。
【0033】MI素子が優れている点は、感度がフラッ
クスゲートセンサーと同等以上であり、且つ数mm程度
の長さからセンサーの小型化が容易であること。さら
に、帯磁に対して強く、外部磁界が激しく変化する状況
で安定動作が可能である点が挙げられ、本センサーに適
している。
【0034】本センサーでは外部磁界の影響を少なく
し、できるだけタイヤからの磁界のみを検出するため
に、2個のMI素子18A,18Bを差動動作させる。
その動作を有効にするため2個の素子18A,18B
は、磁気検出方向が平行または同一軸になるように配置
する。磁界検出方向の設定に関しては、図1(b)では
磁界検出方向を矢印で示すようにトランク底面に対し垂
直な方向としているが、その他の方向でも特に優位差は
なく、どの方向を選択しても良い。
【0035】次に、MI素子18A,18Bによりタイ
ヤからの磁界を検出する磁気センサー14の磁気検出回
路は図2に示すような構成とする。この磁気検出回路で
は、高周波発振回路20よりバッファー22A,22B
を介してMI素子18A,18Bにそれぞれ高周波電流
が印加され、MI素子18A,18Bが駆動される。M
I素子18A,18Bの他端側は接地されている。外部
磁界の変化はMI素子18A,18Bのインピーダンス
をそれぞれ変化させ、MI素子18A,18Bの両端の
電圧がそれぞれ変化するが、その信号がそれぞれ2つの
検波回路24A,24Bにより検波されてそれぞれMI
素子18A,18Bの磁気検出信号として取り出され、
さらに差動増幅回路26に入力されて差動増幅される。
なお、MI素子18A,18Bには、感度を得るためD
Cバイアス磁界Hbを固定磁石かコイルにより1〜2ガ
ウス程度かけておく。
【0036】図1(b)に示すMI素子18A,18B
どうしの間隔dは、狭すぎると出力が低下するため、適
当な寸法を選択する必要があるので、間隔dを変えてタ
イヤ回転による磁界検出出力を測定してみた。その結
果、図3に示すとおり、ピークツーピーク値の出力で見
て、d=2cm未満では出力が急に落ち込むが、d=2
cm以上では実用的な出力が得られる。
【0037】また、高周波電流をMI素子18A,18
Bに印加するために、MI素子を磁気検出回路に接続す
る引出し線の引き回しが長くなると浮遊容量等不要なイ
ンピーダンスが増加し、図4の通り、引出し線の長さに
従ってインピーダンス変化効率が低下するので、80%
程度までの低下を許容すれば片側10cmが目安とな
り、素子の間隔dは20cm以下に抑えたい。したがっ
て間隔dは2cm以上20cm以下とするのが好まし
い。
【0038】次に、ここまで説明したセンサーの構成、
設置で、実際にタイヤを回転させた時のセンサーの差動
出力の計測結果について説明する。
【0039】計測のために、MI素子18A,18Bに
はFe−Ta−C系の磁性薄膜(膜厚2μm)でガラス
基板上にパターン化した素子を2個用い、素子の間隔d
を3cmに設定した磁気センサーを製作した。磁気検出
回路は図2で説明した回路を使用し、センサーに内蔵し
た。そして、図5の様にトランクルームの後部タイヤ1
2の裏側近傍の(a)〜(f)の6点に磁気センサー1
4を設置してその差動出力を計測した。測定条件は、M
I素子18A,18BにDCバイアス磁界1ガウスをか
け、20MHzの高周波電流を印加し、差動増幅回路2
6のゲインを100倍とした。その結果を図6に示す。
【0040】先ず、ポイント(a)の波形を説明すると
矢印の範囲が1回転に相当し、その中に正負極それぞれ
ピークが4つ存在していることが分かり、そのうち正極
ピーク2個が大きなピークとなっている。S/Nは良好
である。
【0041】ポイント(b)では磁界検出方向が(a)
と90゜異なり、バイアス磁界の極性の関係で上下極性
は反転しているものの波形は相似である。
【0042】ポイント(c),(d),(f)はタイヤ
の外周に距離が近いためポイント(a)より倍以上出力
が出ている。
【0043】逆にポイント(e)は距離が離れているた
め出力が(a)の半分程度になっている。
【0044】出力の低いものをアンプゲインでカバーす
ることはできるが、出力が低いのはもともとタイヤから
の磁界が小さいためであり、外部からの外乱磁界との差
が取れないために、波形の変動が大きくなってしまう。
【0045】したがって、センサーの設置場所にはでき
るだけスチールベルトの埋め込まれているタイヤの外周
部に近い場所を選択し、出力を確保すべきである。
【0046】ここまで説明した内容により、タイヤから
の磁界を高感度に検出できるセンサー構成と適した設置
場所について明らかにした。次にタイヤの回転数を検知
する方法について説明する。
【0047】図6で示したのは、外乱磁界の無い安定し
た状況でのタイヤからの磁界の計測結果であるが、この
状況では、ゼロクロスまたはあるしきい値のクロスの数
を数え、1回転当たりのパルス数から回転数を求めるこ
とは容易である。
【0048】しかし、実際の車両走行では、橋梁,トン
ネル等の鉄骨,鉄筋の残留磁化の影響,車両の振動によ
るタイヤとセンサーとの位置変動,対向車両の残留磁化
の影響等により、出力波形にうねり状のレベル変動が発
生する。この変動を受けたセンサーの出力波形の中から
いかに回転数を求めるかが容易ではない。
【0049】その一例として図7に、ある橋梁上で約5
0km/hの車両走行におけるタイヤの回転による磁界
変化を計測した連続データを示す。このデータでは、タ
イヤ1回転に対しC点に示されるような一つの大きなピ
ークを持つ波形となっており、このピークを確実に捉え
ることができれば、正確に回転数を検知し、速度や移動
距離を求めることができる。
【0050】しかし、波形全体を見るとうねりを生じて
いることが判り、このうねりをどう扱うかが難しい。こ
のうねりは橋梁に存在する鉄筋または鉄骨の影響であ
り、その残留磁化による磁気外乱により、出力波形上に
うねりを生じている。センサーの構成を差動動作とし、
外乱の影響を低減しているものの、外乱の影響をゼロに
することはできない。
【0051】このうねりはタイヤ回転の出力波形の周波
数成分に比べて低い周波数成分なので、ハイパスフィル
ターによりうねりを除去し、ゼロクロスまたはあるしき
い値でのクロスをカウントする検討も行ったが、車両の
速度が人間の歩くスピード以下になったり、高速性能で
は200km/h程度の動作まで性能的に要求されるこ
とを考えると、帯域的にはほとんどDCから200Hz
程度は考慮する必要があり、複数のフィルターを用意し
なくてはならなかったり、低速時のフィルター通過後の
出力低下によるS/N低下等の問題が生ずる。
【0052】そこで、出力波形をマイコンにより逐次数
値化し、データの変化(増加または減少)が反転してい
るかどうかで、出力波形のピーク検出を行い、そのピー
クと直前のピークとの電位差がある所定のしきい値を超
えているかどうかで、そのピークがタイヤの回転の検知
に相応しい有効なピークか判定し、その有効ピークをカ
ウントすることによりタイヤの回転数を求め、さらにタ
イヤの径と円周率より車両の移動距離または速度を求め
る方法を採用した。
【0053】この方法によれば、出力波形の中の相対的
に低い周波数である外乱の影響はほとんど排除でき、ま
た速度に依存しないタイヤ回転の検知が可能となる。
【0054】次に、この方法によりタイヤの回転の検知
を行なうタイヤの回転検知装置の構成を図8に示す。こ
こに示す構成においてMI素子18A,18B〜差動増
幅回路26の構成、すなわち図2の磁気検出回路の構成
を磁気センサー14としても良いし、図8の装置全体の
構成を磁気センサー14としてよい。
【0055】図8の構成では、前述のように高周波発振
回路20の出力の高周波電流をMI素子18A,18B
に印加し、MI素子18A,18Bの両端電圧の変化の
信号を検波回路24A,24Bに通して高周波成分を除
去して磁気検出信号として取り出し、これを差動増幅回
路26に入力して差動増幅した後、その差動出力をAD
変換器28によりAD変換し、そのデジタル信号をマイ
クロコンピュータ(以下、マイコンと略す)30に入力
し、マイコン30で前記デジタル信号から上述したピー
ク検出と有効ピークの判定を行う。
【0056】ここで上記AD変換以後の処理の詳細を図
9のフローチャート及び図7の差動出力の信号波形図を
参照して説明する。
【0057】図9のフローチャートに示した処理では、
まずステップS1でセンサーの差動出力電圧がAD変換
器28によりAD変換され、マイコン30内に取り込ま
れる。
【0058】次に、ステップS2ではステップS1で取
り込まれたデータがピークかどうか判定される。その判
別は、今回取り込んだデータの前回取り込んだデータに
対する変化が、前回取り込んだデータの前々回取り込ん
だデータに対する変化に対して、正(増加)から負(減
少)、または負から正に反転しているかどうかで行われ
る。そしてピークでないと判定した場合はステップS1
に戻り、ピークであると判定した場合はステップS3に
移行する。
【0059】例えば、図7の差動出力波形の点Bの場合
は変化が負(減少)のままであってピークではないと判
定され、ステップS1に戻って次のデータがAD変換さ
れる。その後、点Cのデータを数値化した時点で、負か
ら正ヘの変化の反転が認識され、点Cのデータがピーク
として判定され、ステップS3に移行する。
【0060】ステップS3では、ピークと判定した例え
ば点Cのデータをマイコン30内のRAM等にピーク値
Spとして記憶する。
【0061】次に、ステップS4では、今回のピーク値
Spと前回のピーク値Sp-1との差の絶対値が所定のしき
い値Lを超えているかどうかで、ピーク値Spのデータ
がタイヤ回転検知に有効な有効ピークか否か判定され
る。ピーク値SpとSp-1との関係は、例えば図7では、
Spが点Cの場合でSp-1が点A、Spが点Dの場合で点
CがSp-1である。
【0062】しきい値Lを設定する意図は、ごく小さな
ピークはS/Nが低く外乱に対して弱いため扱わず、あ
る程度大きいピークだけを対象にすることで信頼性を確
保しようとするものである。当然のことながら、しきい
値Lを小さく設定すれば細かくピークが拾え、逆に大き
く設定すれば大きいピークだけを対象にでき、タイヤの
スチールベルトの着磁状態やセンサーの設置位置によっ
て変わる出力波形にそれぞれ対応させることができる。
しきい値Lは、予め測定された最大ピーク間電位差を基
準で見て出力波形自身のばらつきが10%程度あるの
で、前記最大ピーク間電位差の10%〜90%の範囲で
設定するのが良い。
【0063】図7の例では、波形全体を見ると最大ピー
ク間電位差は約0.5V程度あり、しきい値Lを60%
の0.3Vに設定して有効ピークを判定すると、ピーク
Cの場合は直前のピークAとの差は約0.55Vであ
り、しきい値Lの0.3Vを超えるため、有効ピークと
して判定される。しかし、ピークEの場合は、直前のピ
ークDとの差は約0.02V程度であり、しきい値Lを
越えないため無視される。したがって、図の矢印の範囲
で示すタイヤ1回転に相当する範囲では、C,Dの2つ
のピークが有効ピークとして判定される。
【0064】再び図9において、ステップS4で有効ピ
ークとして判定されると、ステップS5でマイコン30
の出力ピンより幅の狭いパルス信号が出力される。これ
は有効ピークの認識をカーナビ本体に伝達することを目
的としており、その他の出力形態として、有効ピークと
判定した毎に反転するパルス信号としてもよい。
【0065】ステップS5の次はステップS6に移行す
る。また、ステップS4の判定で有効ピークでないと判
定された場合もステップS6に移行する。ステップS6
では、今回のピーク値Spを前回のピーク値Sp-1として
ピーク値Sp-1を更新してRAMに記憶し、その後ステ
ップS1のAD変換に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0066】上述した処理におけるピーク検出および有
効ピーク判定には、時間のパラメータが含まれないた
め、タイヤの回転速度に依存しないタイヤ回転検知が行
える。したがって、車両の速度が極低速から高速の走行
でも一定の検知性能を保てる。
【0067】なお、上記の処理において、ステップS5
で出力するパルスのパルス数、すなわち有効ピークの検
出数をカウントし、その数からタイヤの回転数を求める
処理を行なうようにしても良く、さらに求めた回転数に
タイヤの直径と円周率をかけて車両の移動距離を求める
処理を行なうようにしてもよい。ただし、この場合、本
装置ではタイヤの1回転に1パルスが対応して出力され
る訳ではないため、予め1回転に何パルス対応している
か調べておく必要がある。その他、1回転に対するパル
ス数は整数倍であるので、カーナビのGPSの測距デー
タとの比較で、整数分の1の補正を行う方法も有効であ
る。
【0068】以上説明した本実施形態によれば、前述し
た本発明の課題を解決できる。すなわち、磁気センサー
14はMI素子を用いて極めて高感度であり、しかもフ
ラックスゲートセンサーに見られるような帯磁による状
態変化が無い。また、磁気センサー14は車両のキャビ
ン内またはトランクルーム内で後部タイヤ近傍に設置す
ることにより、設置が容易で、タイヤからの磁界の検出
を良好に行なえる。また、上述した差動検出を行なうこ
とと、マイコン30のピーク検出、有効ピークの判定処
理により、外乱の磁界の影響を排除し、タイヤの回転な
いし回転数の検知を正確に行なえる。
【0069】なお、本実施形態では、磁気検出素子とし
てMI素子を用いるものとしたが、感度が良ければ他の
磁気検出素子を用いてもよいことは勿論である。
【0070】最後に、本実施形態の回転検知装置を搭載
した2000ccの普通乗用車で市街地10kmの距離
を走行し、移動距離を測定した結果について説明する。
【0071】テスト走行では、市街地走行のため、停
止、発進を繰り返し、速度はかなり変化している。な
お、テスト車両のタイヤの径は60cmであり、1回転
で1.88m移動する。測定結果は、上述した図8の構
成で得られる出力のパルスのカウント数で21982を
数え、1回転で2パルス出ていることから、移動距離は
9.782kmと計測された。計測誤差は2.2%と良
好であり、車両の速度が可変し、外乱磁界の多い市街地
でも、カーナビの自立航法に必要な精度を持っているこ
とが証明された。
【0072】以上の説明から明らかなように、上述した
実施形態によれば、車両のタイヤから発生する磁界を磁
気センサーにより検出してタイヤの回転を検知するタイ
ヤ回転検知方法において、タイヤは外周部にスチールベ
ルトを内包したタイヤを使用し、車両のキャビン内また
はトランクルーム内で後部タイヤ近傍に、磁気検出方向
が平行または同一軸になるように配置された一対の磁気
検出素子、例えばMI素子を含む磁気センサーを設置
し、タイヤの回転による磁界の変化を前記一対の磁気検
出素子により差動検出し、該差動検出の出力によりタイ
ヤの回転を検知する方法を採用したので、センサーの設
置が容易で、且つタイヤ回転の磁気的検知を高感度に良
好に行なえる。また、この方法によれば、従来カーナビ
で車両本体から引き出していた車速信号ヘの接続が不要
となり、その結果、その接続の手間と高価な接続費用が
不要となる。
【0073】また、上述した実施形態におけるタイヤ回
転数検知方法では、上記本発明のタイヤ回転検知方法を
利用し、上記差動検出の出力波形中に存在する複数のピ
ークのうち、直前のピークとの間の電位差が所定のしき
い値以上あるピークをタイヤ回転検知に有効な有効ピー
クとして検出し、該有効ピークの検出数からタイヤ回転
数を求めるようにしたので、外乱磁界の影響を殆ど除去
し、且つタイヤの回転速度に依存しないで検知を行な
え、誤差の少ないタイヤ回転数検知が可能となり、例え
ば車両の移動距離測定に利用して誤差を3%以下とする
ことができる。
【0074】さらに上述した実施形態によれば、タイヤ
回転検知装置であって、その一部の構成または全体を本
発明のタイヤ回転検知方法における磁気センサーとして
使用してタイヤ回転検知を良好に行なえるタイヤ回転検
知装置を提供し、カーナビ市場の拡大を期待できる。
【0075】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、従来カーナビで車両本体から引き
出していた車速信号への接続が不要になり、その結果、
その手続の手間と高価な接続費用が不要となる。したが
って、利用者が簡単にカーナビのシステムを車両に取り
付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両内の磁気センサ
ーの設置位置および磁気検出素子(MI素子)の配置を
示す車両の平面図およびトランクルーム内の斜視図であ
る。
【図2】同実施形態の磁気センサーの磁気検出回路の構
成を示す回路図である。
【図3】同磁気センサーのMI素子どうしの間隔dと磁
気検出出力の関係を示すグラフ図である。
【図4】同磁気センサーのMI素子の引出し線長とイン
ピーダンス変化効率の関係を示すグラフ図である。
【図5】タイヤ回転による磁界変化計測試験における磁
気センサーの異なる設置位置(測定点)を示すトランク
ルーム内の斜視図である。
【図6】同試験の各測定点での計測結果を示すオシロ波
形の写真である。
【図7】橋梁上での車両走行におけるタイヤ回転による
磁界変化の計測結果を示す差動出力の波形図である。
【図8】タイヤ回転検知装置の実施形態の全体の構成を
示すブロック図である。
【図9】図8中のマイコン30による信号処理の手順を
示すフローチャート図である。
【図10】タイヤ回転による磁界変化の計測結果を示す
波形図である。
【符号の説明】
10 車両 12 タイヤ 14 磁気センサー 18A,18B 磁気検出素子(MI素子) 20 高周波発振回路 22A,22B バッファ 24A,24B 検波回路 26 差動増幅回路 28 AD変換器 30 マイコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G01R 33/02 G01R 33/02 D (72)発明者 金子 一嗣 埼玉県川越市大字山田字西町25番地1 パ イオニア株式会社川越工場内 (72)発明者 佐藤 宏 東京都目黒区目黒1丁目4番1号 パイオ ニア株式会社内 (72)発明者 浦山 典久 埼玉県川越市大字山田字西町25番地1 パ イオニア株式会社川越工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられた車輪の回転を検出する
    ための車輪の回転検出方法であって、 磁界を発生する磁界発生手段が設けられた車輪を使用
    し、 前記磁界発生手段によって発生した磁界を検出する磁界
    検出手段を車両内部に設置し、 前記車輪の回転による磁界の変化を前記磁界検出手段に
    よって検出することによって車輪の回転を検出すること
    を特徴とする車輪の回転検出方法。
  2. 【請求項2】 前記磁界発生手段を、ステアリング操作
    によって舵角が付与される車輪でない非繰向車輪側に設
    けることを特徴とする請求項1記載の車輪の回転検出方
    法。
  3. 【請求項3】 前記磁界発生手段を後輪側に設け、前記
    磁界検出手段を車両の後部トランク内のタイヤハウス近
    傍に設けることを特徴とする請求項1記載の車輪の回転
    検出方法。
  4. 【請求項4】 車両に設けられた車輪の回転を検出する
    ための車輪の回転検出装置であって、 少なくとも一の車輪とともに回転する部材に設けられ、
    磁界を発生する磁界発生手段と、 この磁界発生手段によって発生した磁界を検出する磁界
    検出手段とを備え、 前記磁界検出手段は、車両内部に設けられていることを
    特徴とする車輪の回転検出装置。
  5. 【請求項5】 前記磁界発生手段は、ステアリング操作
    によって舵角が付与される車輪でない非繰向車輪側に設
    けられていることを特徴とする請求項4記載の車輪の回
    転検出装置。
  6. 【請求項6】 前記磁界発生手段が後輪側に設けられて
    おり、前記磁界検出手段が車両の後部トランク内のタイ
    ヤハウス近傍に設けられていることを特徴とする請求項
    4記載の車輪の回転検出装置。
  7. 【請求項7】 車両に設けられた車輪の回転を検出する
    ための車輪の回転検出装置であって、 少なくとも一の車輪とともに回転する部材に設けられた
    磁界発生手段によって発生した磁界を検出する磁界検出
    手段を備え、 この磁界検出手段は、車両内部に設けられることを特徴
    とする車輪の回転検出装置。
  8. 【請求項8】 車両のタイヤから発生する磁界を磁気セ
    ンサーにより検出してタイヤの回転を検知するタイヤ回
    転検知方法において、 タイヤは外周部にスチールベルトを内包したタイヤを使
    用し、 車両のキャビン内またはトランクルーム内で後部タイヤ
    近傍に、磁気検出方向が平行または同一軸になるように
    配置された一対の磁気検出素子を含む磁気センサーを設
    置し、 タイヤの回転による磁界の変化を前記一対の磁気検出素
    子により差動検出し、該差動検出の出力によりタイヤの
    回転を検知することを特徴とするタイヤ回転検知方法。
  9. 【請求項9】 前記磁気検出素子に磁気インピーダンス
    素子を用いたことを特徴とする請求項8に記載のタイヤ
    回転検知方法。
  10. 【請求項10】 前記一対の磁気検出素子どうしの間隔
    が2cm以上20cm以下であることを特徴とする請求
    項8または9に記載のタイヤ回転検知方法。
  11. 【請求項11】 車両のタイヤから発生する磁界を磁気
    センサーにより検出してタイヤの回転数を検知するタイ
    ヤ回転数検知方法において、 タイヤは外周部にスチールベルトを内包したタイヤを使
    用し、 車両のキャビン内またはトランクルーム内で後部タイヤ
    近傍に、磁気検出方向が平行または同一軸になるように
    配置された一対の磁気検出素子を含む磁気センサーを設
    置し、 タイヤの回転による磁界の変化を前記一対の磁気検出素
    子により差動検出し、 該差動検出の出力波形中に存在する複数のピークのう
    ち、直前のピークとの間の電位差が所定のしきい値以上
    あるピークをタイヤ回転検知に有効な有効ピークとして
    検出し、 該有効ピークの検出数からタイヤ回転数を求めることを
    特徴とするタイヤ回転数検知方法。
  12. 【請求項12】 前記しきい値は、予め測定された最大
    ピーク間電位差の10%〜90%の範囲内に設定したこ
    とを特徴とする請求項11に記載のタイヤ回転数検知方
    法。
  13. 【請求項13】 車両のタイヤから発生する磁界を検出
    してタイヤの回転を検知するタイヤ回転検知装置であっ
    て、 磁気検出方向が平行または同一軸になるように配置され
    た一対の磁気検出素子と、 該一対の磁気検出素子の駆動および検出信号の取り出し
    を行なう回路と、 該回路により取り出された前記一対の磁気検出素子の検
    出信号を差動増幅する差動増幅回路と、 該差動増幅回路の差動出力をAD変換するAD変換器
    と、 該AD変換器の出力を処理するマイクロコンピュータと
    を有し、 前記マイクロコンピュータは、前記AD変換器の出力デ
    ータの変化の反転の有無により前記差動出力の波形にお
    けるピークを認識し、該ピークで直前のピークとの電位
    差が所定のしきい値を越えたピークをタイヤ回転検知に
    有効な有効ピークと判定し、該有効ピークの判定結果に
    応じてパルスを出力することを特徴とするタイヤ回転検
    知装置。
  14. 【請求項14】 前記一対の磁気検出素子として一対の
    磁気インピーダンス素子を用い、前記磁気検出素子の駆
    動および検出信号の取り出しを行なう回路として、前記
    一対の磁気インピーダンス素子のそれぞれに高周波電流
    を印加する発振回路と、外部磁界に応じた前記一対の磁
    気インピーダンス素子それぞれの両端電圧の変化の信号
    を検波する2つの検波回路とを設けたことを特徴とする
    請求項13に記載のタイヤ回転検知装置。
  15. 【請求項15】 前記マイクロコンピュータは、前記ピ
    ークを有効ピークと判定した毎にパルス幅の狭いパルス
    を出力することを特徴とする請求項13または14に記
    載のタイヤ回転検知装置。
  16. 【請求項16】 前記マイクロコンピュータは、前記ピ
    ークを有効ピークと判定した毎に反転するパルスを出力
    することを特徴とする請求項13または14に記載のタ
    イヤ回転検知装置。
  17. 【請求項17】 前記しきい値は、予め測定された最大
    ピーク間電位差の10%〜90%の範囲内に設定したこ
    とを特徴とする請求項13から16までのいずれか1項
    に記載のタイヤ回転検知装置。
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