JPH10115349A - ベルト型無段変速機用板状エレメントおよびベルトならびにベルト型無段変速機 - Google Patents

ベルト型無段変速機用板状エレメントおよびベルトならびにベルト型無段変速機

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JPH10115349A
JPH10115349A JP27022396A JP27022396A JPH10115349A JP H10115349 A JPH10115349 A JP H10115349A JP 27022396 A JP27022396 A JP 27022396A JP 27022396 A JP27022396 A JP 27022396A JP H10115349 A JPH10115349 A JP H10115349A
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belt
plate
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variable transmission
pulley
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納 眞 加
Yutaka Mabuchi
渕 豊 馬
Yoshihisa Anpo
保 佳 寿 安
Akio Sano
野 明 男 佐
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/163V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with means allowing lubrication

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より大きな摩擦係数をもち、したがって、よ
り大きな伝達トルクを得ることができると共に、摩耗の
少ないベルト型無段変速機用板状エレメントを提供す
る。 【解決手段】 入力軸方向に溝幅を可変とした入力側プ
ーリーと、出力軸方向に溝幅を可変とした出力側プーリ
ーとの間に、板状エレメントをその板厚方向に重ねて多
数設けたベルトを掛けわたしたベルト型無段変速機にお
いて、板状エレメント6のうちプーリー壁面との接触面
であるエレメント側面6に、板厚方向に一致ないしは
近似する方向の突部および溝部を交互に設けると共に、
プーリー壁面と接触する突部表面を凹凸形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や産業機械
などの動力伝達装置において、入力軸からの回転を無段
で変速して出力軸に伝達するのに利用されるベルト型無
段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車や産業機械などの動力伝達装置に
おいて、入力軸からの回転を変速して出力軸に伝達する
変速機としては、歯車を組み合わせた歯車列有段変速機
や、溝幅を軸方向に可変とした一対のプーリーの間にベ
ルトを掛けわたしたベルト型無段変速機がある。
【0003】図5はベルト型無段変速機の一例を示すも
のであって、このベルト型無段変速機1は、可動側プー
リー盤2aと固定側プーリー盤2bをそなえていて可動
側プーリー盤2aを入力軸3の方向に移動することによ
って溝幅2wを可変とした入力側プーリー2と、可動側
プーリー盤4aと固定側プーリー盤4bをそなえていて
可動側プーリー盤4aを出力軸5の方向に移動すること
によって溝幅4wを可変とした出力側プーリー4との間
に、図6にも示すように、板状エレメント6のリング係
合溝6を二つのリング7にはさんだ状態でその板厚方
向に重ねて多数設けたベルト8を掛けわたした構造をな
すものである。
【0004】このようなベルト型無段変速機1におい
て、入力側プーリー2の溝幅2wが大きくかつ出力側プ
ーリー4の溝幅4wが小さいときには、入力軸3の回転
が減速された状態(自動車の場合にはローの状態)で出
力軸5に伝達され、また、入力側プーリー2の溝幅2w
が小さくかつ出力側プーリー4の溝幅4wが大きいとき
には、入力軸3の回転が増速された状態(自動車の場合
にはオーバードライブの状態)で出力軸5に伝達され
る。
【0005】このような構造のベルト型無段変速機とし
ては、新型車解説書 「NISSAN マーチ」 平成
4年1月発行『C3 オートマチックトランスアクス
ル』に記載されたものがある。
【0006】そして、このようなベルト型無段変速機1
では、プーリー2,4の壁面と、板状エレメント6のう
ちプーリー2,4の壁面との接触面であるエレメント側
面6との間で十分な摩擦力が生じることが必要であ
り、また、接触面で形成される潤滑油の油膜による滑り
が生じないようにすることが必要である。
【0007】そこで、例えば、接触面において潤滑油の
放出を十分なものとして滑りが生じないようにし、十分
な摩擦力を確保することができるようにするために、板
状エレメント6のエレメント側面6に溝が総面積の7
5〜90%を占める突部と溝部を板厚方向に一致ないし
は近似する方向に交互に設けるようにした技術も開発さ
れていた(例えば、特開平2−236045号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した板状エレメン
トのエレメント側面に突部と溝部を板厚方向に一致ない
しは近似する方向に交互に設けるようにした技術では、
溝部の割合や深さを規定することによって、潤滑油の放
出を迅速に行うようにすると共に、エレメント側面の摩
耗を抑制するようにしたものであるが、本発明者らの解
析結果によれば、プーリーの壁面と板状エレメントのエ
レメント側面とが実際に金属接触している箇所は、エレ
メント側面に設けた突部表面のうちごくわずかの面積で
あること、また、この突部表面の表面粗さがある程度粗
い方がより大きな摩擦係数を得ることが可能であってよ
り大きな伝達トルクを得ることができることを確かめ
た。
【0009】したがって、このような解析結果にみあう
エレメント側面をもつベルト型無段変速機用板状エレメ
ントを開発することが課題としてあった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであって、より大きな摩擦係数をも
ち、したがって、より大きな伝達トルクを得ることがで
きると共に、摩耗の少ないベルト型無段変速機用板状エ
レメントを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるベルト型
無段変速機用板状エレメントは、請求項1に記載してい
るように、入力軸方向に溝幅を可変とした入力側プーリ
ーと、出力軸方向に溝幅を可変とした出力側プーリーと
の間に、板状エレメントをその板厚方向に重ねて多数設
けたベルトを掛けわたしたベルト型無段変速機におい
て、板状エレメントのうちプーリー壁面との接触面であ
るエレメント側面に、板厚方向に一致ないしは近似する
方向(板厚方向と平行ないしは傾斜方向)の突部および
溝部を交互に設けると共に、プーリー壁面と接触する突
部表面を凹凸形状とした構成にしたことを特徴としてい
る。
【0012】そして、本発明に係わるベルト型無段変速
機用板状エレメントの実施態様においては、請求項2に
記載しているように、突部表面を凹凸形状とした状態で
の中心線平均粗さがRa0.2μm以上1.1μm以下
であるものとすることがより望ましい。
【0013】同じく、本発明に係わるベルト型無段変速
機用板状エレメントの実施態様においては、請求項3に
記載しているように、突部表面はランダムな凹凸形状と
なっているものとすることができ、具体的には例えば、
請求項4に記載しているように、突部表面はショットブ
ラスト面となっているものとすることができる。
【0014】同じく、本発明に係わるベルト型無段変速
機用板状エレメントの実施態様においては、請求項5に
記載しているように、突部表面は板厚方向に一致ないし
は近似する方向の凸部および凹部が交互をなす凹凸形状
となっているものとすることができ、具体的には例え
ば、請求項6に記載しているように、突部表面は研削面
となっているものとすることができる。
【0015】また、本発明に係わるベルト型無段変速機
用ベルトは、請求項7に記載しているように、リングに
請求項1ないし6のいずれかに記載の板状エレメントを
板厚方向に多数重ねて設けた構成としたことを特徴とし
ている。
【0016】さらにまた、本発明に係わるベルト型無段
変速機は、請求項8に記載しているように、入力軸方向
に溝幅を可変とした入力側プーリーと、出力軸方向に溝
幅を可変とした出力側プーリーとの間に、請求項7に記
載のベルトを掛けわたした構成としたことを特徴として
いる。
【0017】本発明に係わるベルト型無段変速機用板状
エレメントは、上記した構成を有するものであり、この
板状エレメントは、機械構造用炭素鋼,機械構造用合金
鋼,炭素工具鋼,合金工具鋼などを素材として浸炭処
理,浸炭窒化処理,高周波熱処理,焼入れ・焼もどし処
理などを施したものが使用される。
【0018】この場合、焼もどしは低温焼もどしとして
十分な硬さを付与したものとすることが望ましく、これ
によって摩耗の少ないものとすることが望ましい。
【0019】また、板状エレメントのエレメント側面に
は、板厚方向に一致ないしは近似する方向(平行ないし
は傾斜する方向)の突部および溝部を交互に設け、この
突部の表面を凹凸形状としているが、この場合、凹凸形
状とした状態での中心線平均粗さがRa0.2μmより
も小さいと、十分な摩擦係数を得ることができがたくな
り、したがって、大きな伝達トルクを得ることができが
たい傾向となるので、0.2μm以上とすることがより
望ましい。
【0020】他方、突部の表面を凹凸形状とした状態で
の中心線平均粗さがRa1.1μmよりも大きいと、十
分な摩擦係数を得ることができるものの、突部表面およ
びプーリー壁面の摩耗が増加する傾向となるので、1.
1μm以下とすることがより望ましい。
【0021】このような突部の表面を凹凸形状とするに
際しては、例えば、サンドやスチールショットなどを吹
き付けるショットブラストを行うようになすことがで
き、突部表面をランダムな凹凸形状となっているショッ
トブラスト面からなるものとすることができる。
【0022】同じく、突部の表面を凹凸形状とするに際
しては、例えば、研削を行うようになすことができ、突
部表面を板厚方向に一致ないしは近似する方向の凸部お
よび凹部が交互をなす研削面からなるものとすることが
できる。
【0023】
【発明の効果】本発明のベルト型無段変速機用板状エレ
メントによれば、入力軸方向に溝幅を可変とした入力側
プーリーと、出力軸方向に溝幅を可変とした出力側プー
リーとの間に、板状エレメントをその板厚方向に重ねて
多数設けたベルトを掛けわたしたベルト型無段変速機に
おいて、板状エレメントのうちプーリー壁面との接触面
であるエレメント側面に、板厚方向に一致ないしは近似
する方向の突部および溝部を交互に設けると共に、プー
リー壁面と接触する突部表面を凹凸形状とした構成にし
たから、より大きな摩擦係数をもち、したがって、より
大きな伝達トルクを得ることができると共に、摩耗の少
ないベルト型無段変速機用板状エレメントとすることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0024】そして、請求項2に記載しているように、
突部表面を凹凸形状とした状態での中心線平均粗さがR
a0.2μm以上1.1μm以下であるようになすこと
によって、十分な摩擦係数を得ることができると共に、
表面粗さが過大となった場合の摩耗深さの増大を防止す
ることが可能であるという著しく優れた効果がもたらさ
れる。
【0025】また、請求項3に記載しているように、突
部表面はランダムな凹凸形状となっているものとするこ
とによって、摩擦係数が大きく、伝達トルクの大きいベ
ルト型無段変速機用板状エレメントとすることが可能で
あり、この場合に、請求項4に記載しているように、突
部表面はショットブラスト面となっているものとするこ
とによって、ランダムな凹凸形状をショットブラストに
より大量生産的に形成することが可能であるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【0026】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、突部表面は板厚方向に一致ないしは近似する方向の
凸部および凹部が交互をなす凹凸形状となっているもの
とすることによって、ランダムな凹凸形状となっている
ものに比べて摩擦係数や摩耗の点でさらに改善すること
ができて、摩擦係数が大きく、伝達トルクの大きいベル
ト型無段変速機用板状エレメントとすることが可能であ
り、この場合に、請求項6に記載しているように、突部
表面は研削面となっているものとすることによって、よ
り一層安定し、そしてより大きな摩擦係数をもつベルト
型無段変速機用板状エレメントとすることが可能である
という著しく優れた効果がもたらされる。
【0027】本発明に係わるベルト型無段変速機用ベル
トは、リングに請求項1ないし6のいずれかに記載の板
状エレメントを板厚方向に多数重ねて設けた構成とした
から、トルクの伝達特性に優れ、より大きな伝達トルク
を得ることができるベルト型無段変速機の構成部品とす
ることが可能であるという著しく優れた効果がもたらさ
れる。
【0028】本発明に係わるベルト型無段変速機は、入
力軸方向に溝幅を可変とした入力側プーリーと、出力軸
方向に溝幅を可変とした出力側プーリーとの間に、請求
項7に記載のベルトを掛けわたした構成としたから、ト
ルクの伝達特性に優れ、より大きな伝達トルクを有する
ベルト型無段変速機とすることが可能であるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【0029】
【実施例】図1は本発明によるベルト型無段変速機用板
状エレメントの実施例を示すものであって、このベルト
型無段変速機用板状エレメント6は図6(a)に示した
リング7にはめ込むためのリング係合溝6を有してい
ると共に、図5に示した入力側プーリー2および出力側
プーリー4の壁面との接触面であるエレメント側面6
を有している。
【0030】そして、この板状エレメント6のエレメン
ト側面6には、図2に拡大して示すように、板厚T方
向に一致ないしは近似する方向(平行ないしは傾斜する
方向)の突部6FPおよび溝部6FRを交互に設けてい
ると共に、この突部6FPにおいては、図3および図4
に示すように、プーリー壁面と接触する突部表面6
凹凸形状としている。
【0031】このうち、図3は、プーリー壁面と接触す
る突部表面6を凹凸形状とするに際し、ランダムな凹
凸形状となっているようにした場合を示し、この実施例
ではショット材としてサンドを吹きつけるショットブラ
スト(サンドブラスト)によって、ショットブラスト面
からなる凹凸形状を付与するようにした場合を示してい
る。
【0032】また、図4は、プーリー壁面と接触する突
部表面6を凹凸形状とするに際し、板厚T方向と一致
ないしは近似する方向(平行ないしは傾斜する方向)の
凸部6PPおよび凹部6PRが交互をなす凹凸形状とな
っているようにした場合を示し、この実施例では研削を
行うことによって、この研削面からなる凹凸形状を付与
するようにした場合を示している。
【0033】この実施例における板状エレメント6は、
炭素工具鋼(SK1)を素材とし、図1に示すようなリ
ング係合溝6を有すると共に、図2に示すようにエレ
メント側面6に板厚方向と平行方向の突部6FPと溝
部6FRが形成されている形状に打抜き加工を行い、そ
の後焼入れおよび低温焼もどし処理を施した。
【0034】そして、実施例1では、エレメント側面6
の突部6FPの表面6をサンドブラストを用いるこ
とにより研磨して、中心線平均表面粗さRa0.82μ
mのランダムに微細な凹凸形状となっている板状エレメ
ント6を作製した。
【0035】また、実施例2では、エレメント側面6
の突部6FPの表面6を板厚方向と平行方向に研削す
ることによって、中心線平均表面粗さRa0.23μm
の凸部6PPおよび凹部6PRが形成されて凹凸形状と
なっている板状エレメント6を作製した。
【0036】さらに、実施例3〜6では、実施例2で行
った研削条件を変えることによって、実施例3では中心
線平均表面粗さRa0.45μm,実施例4では中心線
平均表面粗さRa1.02μm,実施例5では中心線平
均表面粗さRa0.14μm,実施例6では中心線平均
表面粗さRa1.55μmの凸部6PPおよび凹部6
PRが形成されて凹凸形状となっている板状エレメント
6を作製した。
【0037】さらにまた、実施例7では、実施例1と同
様に、突部6FPの表面6をサンドブラスト研磨する
ことによって、中心線平均表面粗さRa0.18μmの
ランダムに微細な凹凸形状となっている板状エレメント
6を作製した。
【0038】次いで、このように作製した各々の板状エ
レメント6を板厚方向に摺動する向きにして治具で固定
したのち、プーリー壁面の代用として浸炭鋼(SCM4
25)よりなる平板試験片を用い、オートマチックトラ
ンスミッション用潤滑油中で平板試験片を回転摺動させ
ることによって、板状エレメント6と平板試験片との間
での摩擦係数とエレメント側面6および平板試験片表
面の摩耗量を測定した。
【0039】ここで、摩擦係数は、板状エレメント6を
固定している治具に取り付けたアーム上の歪みゲージの
歪み量を測定し、そこから換算される摩擦力を負荷荷重
で除して求めた。
【0040】この際の試験条件を表1にまとめて示し、
また、これらの試験結果を表2にまとめて示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表2に示した結果より明らかであるよう
に、エレメント側面6が研削面である実施例5および
エレメント側面6がブラスト面である実施例7では、
突部6FPの中心線平均表面粗さがRa0.2μm未満
と小さいため、発生する摩擦係数が0.06以下と小さ
く、大きな伝達トルクを得がたいものとなっている。
【0044】一方、エレメント側面6が研削面である
実施例6では、突部6FPの中心線平均表面粗さがRa
1.1μmを超えているため、摩擦係数は大きいもの
の、突部6FPおよび相手材の摩耗量が多いものとなっ
ていた。
【0045】一方、エレメント側面6がブラスト面で
ある実施例1およびエレメント側面6が研削面である
実施例2〜4では、突部6FPの中心線平均表面粗さが
Ra0.2〜1.1μmの範囲内のものとなっているた
め、大きな摩擦係数を得ることができると共に、突部6
FPおよび相手材の摩耗量も少ないものとなっていた。
【0046】そしてとくに、ランダムな凹凸形状となっ
ている実施例1の場合に比べて、板厚方向と平行方向の
凸部6PPおよび凹部6PRが交互をなす凹凸形状とな
っている実施例2〜4の場合に摩擦係数および摩耗に対
する改善の効果がより大きいことが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるベルト型無段変速機用板状エレ
メントの一実施例を示す斜面説明図である。
【図2】 図1に示したベルト型無段変速機用板状エレ
メントのエレメント側面を拡大して示す斜面説明図であ
る。
【図3】 図2に示したエレメント側面の突部表面をラ
ンダムな凹凸形状となっているものとした突部の斜面説
明図である。
【図4】 図2に示したエレメント側面の突部表面を板
厚方向に平行方向の凸部および凹部が交互をなす凹凸形
状となっているものとした突部の斜面説明図である。
【図5】 ベルト型無段変速機の基本構成を示す断面説
明図である。
【図6】 図5に示したベルト型無段変速機を構成する
ベルトの斜面説明図(図6の(a))および板状エレメ
ントの斜面説明図(図6の(b))である。
【符号の説明】
1 ベルト型無段変速機 2 入力側プーリー 2a 入力側プーリーの可動側プーリー盤 2b 入力側プーリーの固定側プーリー盤 2w 入力側プーリーの溝幅 3 入力軸 4 出力側プーリー 4a 出力側プーリーの可動側プーリー盤 4b 出力側プーリーの固定側プーリー盤 4w 出力側プーリーの溝幅 5 出力軸 6 板状エレメント 6 エレメント側面 6FP エレメント側面の突部 6FR エレメント側面の溝部 6 突部表面 6PP 突部表面の凸部 6PR 突部表面の凹部 7 リング 8 ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐 野 明 男 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸方向に溝幅を可変とした入力側プ
    ーリーと、出力軸方向に溝幅を可変とした出力側プーリ
    ーとの間に、板状エレメントをその板厚方向に重ねて多
    数設けたベルトを掛けわたしたベルト型無段変速機にお
    いて、板状エレメントのうちプーリー壁面との接触面で
    あるエレメント側面に、板厚方向に一致ないしは近似す
    る方向の突部および溝部を交互に設けると共に、プーリ
    ー壁面と接触する突部表面を凹凸形状としたことを特徴
    とするベルト型無段変速機用板状エレメント。
  2. 【請求項2】 突部表面を凹凸形状とした状態での中心
    線平均粗さがRa0.2μm以上1.1μm以下である
    請求項1に記載のベルト型無段変速機用板状エレメン
    ト。
  3. 【請求項3】 突部表面はランダムな凹凸形状となって
    いる請求項1または2に記載のベルト型無段変速機用板
    状エレメント。
  4. 【請求項4】 突部表面はショットブラスト面となって
    いる請求項3に記載のベルト型無段変速機用板状エレメ
    ント。
  5. 【請求項5】 突部表面は板厚方向に一致ないしは近似
    する方向の凸部および凹部が交互をなす凹凸形状となっ
    ている請求項1または2に記載のベルト型無段変速機用
    板状エレメント。
  6. 【請求項6】 突部表面は研削面となっている請求項5
    に記載のベルト型無段変速機用板状エレメント。
  7. 【請求項7】 リングに請求項1ないし6のいずれかに
    記載の板状エレメントを板厚方向に多数重ねて設けたこ
    とを特徴とするベルト型無段変速機用ベルト。
  8. 【請求項8】 入力軸方向に溝幅を可変とした入力側プ
    ーリーと、出力軸方向に溝幅を可変とした出力側プーリ
    ーとの間に、請求項7に記載のベルトを掛けわたしたこ
    とを特徴とするベルト型無段変速機。
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