JPH10114063A - インクジェット式プリンタヘッド - Google Patents

インクジェット式プリンタヘッド

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JPH10114063A
JPH10114063A JP26882396A JP26882396A JPH10114063A JP H10114063 A JPH10114063 A JP H10114063A JP 26882396 A JP26882396 A JP 26882396A JP 26882396 A JP26882396 A JP 26882396A JP H10114063 A JPH10114063 A JP H10114063A
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JP
Japan
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ink
voltage
voltage pulse
piezoelectric element
pressurizing chamber
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JP26882396A
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Inventor
Shiro Ohashi
史郎 大橋
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧駆動時の微小な変形量でも吐出効率が
良好なインクジェット式プリンタヘッドを提供するこ
と。 【解決手段】 ノズル孔を備えた複数のインク加圧室1
と、各インク加圧室1を駆動し各ノズル孔2aから所定
のインク滴を吐出せしめる複数の圧電素子部と、各圧電
素子部を付勢する電圧パルス出力部14とを備え、電圧
パルス出力部14が台形状の電圧パルスPを出力し、該
電圧パルスPを、インク滴吐出に必要な圧力を発生させ
る立上時間帯(第1の時間帯)T1 と、これを維持する
電圧保持時間帯(第2の時間帯)と、インク加圧室内を
減圧しインクを再充填するに要する減圧時間帯(第3の
時間帯)とで形成し、立上時間帯T1 と電圧保持時間帯
2との合計時間を、インク加圧室内の固有周期Tcの
1/2以上の時間とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
プリンタヘッドに係り、特に、圧電部材を用いてインク
加圧室内の圧力を高め、ノズル孔よりインク滴を高速で
吐出させるインクジェット式プリンタヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧電素子の電歪効果を利用し
てインク加圧室内の圧力を高め、これによってインク滴
をノズル孔より吐出させるインクジェット式プリンタ用
ヘッドとしては、例えば、ノズル孔直下に単板の圧電素
子を設けて当該圧電素子の縦効果を利用してインク滴を
吐出させるものが、既に特開平3−110169号公報
に開示されている。また、圧電材料(圧電部材)の片面
に剛性の高い支持板を有し、電圧を印加することによっ
て発生する撓みを利用しインク滴を吐出させるものが、
特開平3−197047号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記各従来例
におけるインクジェット式プリンタ用ヘッドの駆動方法
においては、圧電素子への印加電圧パルスを圧電素子の
固有周期の1/2にすることによって大きな圧力を得ら
れることが知られている。
【0004】しかしながら、ノズル配置を高集積化した
場合、それに対応した圧力発生部材である圧電素子の固
有周期は非常に短くなり同時に変形面積は微小になり、
これがため、画像形成に必要なインク滴の速度や充分な
インク量を得ることが困難となる、という不都合が常に
伴っていた。
【0005】特に、単層圧電素子のd33(縦効果)、
d31(横効果)モードの変形を利用しインク滴を吐出
させるインクジェット式プリンタ用ヘッドでは、圧電素
子の固有周期を短くすることができる反面、圧電素子自
体が発生させることのできる変形量は非常に小さく、こ
のため、画像形成に必要なインク滴速や量を得る為に
は、高電圧を必要としたり或いは圧力室内の変形面積を
増加させる等の不都合が常に生じていた。
【0006】この場合、駆動電圧の高電圧化は、ヘッド
駆動回路への負荷を増し、又安全面においても好ましく
ない。一方、圧力室の変形面積の増加は、ノズル孔の高
集積化を困難にし、ヘッド自体の大型化は勿論のこと、
コスト的にも不利になる。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明では、圧電素子が出力す
る圧力パワーを効率よくインク滴吐出動作に変換すると
共に、これによって、低電圧駆動時の微小な変形量でも
吐出効率が良好で、周波数応答性の優れたインクジェッ
ト式プリンタヘッドを提供することを、その目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、複数のインク加圧室と、
この各インク加圧室の外端部の同一箇所に形成されたノ
ズル孔と、各インク加圧室を変形させて所定のインク滴
を外部に吐出せしめる圧電素子と、各圧電素子に所定の
動作を付勢する電圧パルス出力部とを備え、インク加圧
室内に充填されているインクをノズル孔より滴化吐出さ
せるインクジェット式プリンタヘッドにおいて、前述し
た電圧パルス出力部を、所定の電圧パルスを出力するパ
ルス出力回路と、このパルス出力回路から出力される電
圧パルスを台形状の波形に波形整形する波形整形回路と
を備えた構成とする。
【0009】また、この波形整形回路が出力する台形状
の電圧パルスを、インク滴吐出に必要な圧力を発生させ
る立ち上げ用の立上時間帯(第1の時間帯)と、この立
上時間帯を経過して圧力発生に要する電圧に達した場合
にこれを保持する電圧保持時間帯(第2の時間帯)と、
インク加圧室内を減圧しインクを再充填するに要する減
圧時間帯(第3の時間帯)とにより形成する。
【0010】そして、前述した立上時間帯(第1の時間
帯)T1 と電圧保持時間帯(第2の時間帯)T2 との合
計時間を、前述したインク加圧室内の固有周期Tcの1
/2以上の時間とする、という構成を採っている。
【0011】このため、この請求項1記載の発明では、
まず、図1(B)のような第1乃至第3の時間帯を有す
る台形状の電圧パルスPを固有周期Tcの長さのインク
加圧室1の電極1Aに印加した場合、図7に示すよう
に、T1 +T2 ≧Tc/2において吐出されるインク滴
の速度は一定となる。又、図8から明らかのように、吐
出されるインク滴の量も図7に示すインク滴速度の特性
と同様になることがわかる。逆に図7から、T1 +T2
<Tc/2とした電圧パルスPを印加した場合、インク
滴の速度は「T1 +T2 」の長さが短くなる程低下し、
それと同様に図7に示したようにインク滴量も減少す
る。よって、図1(B)に示すような電圧パルスPでの
電圧立ち上がり時間T1 により圧電素子部から発生した
圧力を、その圧力の発生に要した電圧をTc/2の時刻
となるまで保持することによって、効率よくインク滴吐
出エネルギーに変換することができる。
【0012】請求項2記載の発明では、前述した請求項
1記載のインクジェット式プリンタヘッドにおいて、各
インク加圧室を形成する側壁を圧電部材で形成すると共
に前述したインク加圧室側の両側壁面に、電圧パルス印
加用の電極を設ける、という構成を採っている。このた
め、この請求項2記載の発明でも、前述した請求項1記
載の発明と同等に機能するインクジェット式プリンタヘ
ッドを得ることができる。
【0013】請求項3記載の発明では、前述した請求項
1記載のインクジェット式プリンタヘッドにおいて、各
インク加圧室のノズル孔とは反対側に、振動板を装備す
ると共に、この振動板に当該振動板を駆動する積層圧電
素子を連結する、という構成を採っている。このため、
この請求項3記載の発明でも、前述した請求項1記載の
発明と同等に機能するインクジェット式プリンタヘッド
を得ることができるほか、インク加圧室の振動板を積層
圧電素子で個別に駆動するため、ヘッド本体の小型化を
図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図1ないし図9に基づいて説明する。まず、図1ないし
図2において、符号1は複数のインク加圧室を示す。こ
のインク加圧室1は、図2に示すように、厚板状で且つ
四角形状の圧電部材10を母材として形成されている。
【0015】これを更に詳述すると、圧電部材10に
は、その上端面に、当該圧電部材10の一方の上端角部
を突き抜け、複数の有底の長溝が等間隔をおいて形成さ
れている。そして、この圧電部材10の一方の端面(長
溝が突き抜けた面)には、ノズルプレート2が装備さ
れ、また、前述した圧電材料の上面にはトッププレート
3が装備されている。
【0016】ここで、ノズルプレート2は各インク加圧
室1の先端面部分を構成し、トッププレート3は各イン
ク加圧室1の天井面部分を構成し、これによって、前述
したインク加圧室1が形成されている。記号Lはインク
加圧室1の長さを示す。また、このインク加圧室1は、
その両側壁及び底面に電極1Aが装着されている。これ
によって、前述した長溝相互間に位置して各インク加圧
室1の側壁を形成する圧電部材10部分に、両面に電極
1Aが付された圧電素子部が形成されている。
【0017】前述したノズルプレート2には、各インク
加圧室1の先端面(一端部の端面)の中央に位置する部
分に、それぞれノズル孔2aが形成されている。このノ
ズル孔2aはそれぞれ各インク加圧室1に対応して同一
箇所に形成されている。このため、このインク加圧室1
の相互間の圧電素子部分に所定の電圧パルスが印加され
て当該インク加圧室1の容積が縮小すると、その瞬間,
前述したノズル孔2aからインク滴が射出されるように
なっている。
【0018】前述した圧電部材10の面上で前述した各
インク加圧室1の他端部側には、前述したトッププレー
ト3が一部切除された領域が設けられ、この部分に、各
インク加圧室1に通ずるインク溜まり部4が装備されて
いる。符号4Aは、インク溜まり部4に設けられたイン
ク供給パイプを示す。そして、このインク供給パイプ4
Aを介してインク溜まり部4には所定のインクジェット
用のインクが常時補給されるようになっている。符号4
Bはインク供給口を示す。
【0019】前述した各インク加圧室1に装備された各
電極1Aには、例えば図2内に矢印Aに示す方向に各イ
ンク加圧室1の側壁部(圧電素子部)が伸縮するよう
に、図1(A)に示す出力タイミング設定回路11から
図1(B)に示すような電圧パルスPが印加されるよう
になっている。この出力タイミング設定回路11は、印
字情報受信回路12を介して上位機から送り込まれる所
定のオン/オフ情報に基づいて作動し、所定のインク加
圧室1の内圧を高めるために少なくとも圧電部材10で
ある側壁部を介して隣り合う二つの電極1Aを選択し、
その電極1A相互間に、図1(B)に示すような電圧パ
ルスPを印加するように作動する。
【0020】この場合、前述した出力タイミング設定回
路11が隣り合う三つの電極1Aを選択し、中央に位置
するインク加圧室1内のインクが両側壁部分によって縮
小されるように、前述した電圧パルスPの向きを設定す
ると、インクジェットの噴射力が二倍に強化されて都合
がよい。
【0021】また、符号14は電圧パルス出力部を示
す。この電圧パルス出力部14は、前述した図1(B)
に示す電圧パルスPを形成するもので、所定の電圧パル
ス(単パルス)を出力するパルス出力回路14Aと、こ
のパルス出力回路14Aから出力される電圧パルスPを
台形状の波形に波形整形する波形整形回路14Bとを備
えている。
【0022】ここで、波形整形回路14Bが出力する前
述した台形状の電圧パルスPは、図1(B)に示すよう
に、インク滴吐出に必要な圧力を発生させる立ち上げ用
の立上時間帯T1 と、この立上時間帯T1 を経過して圧
力発生に要する電圧に達した場合にこれを保持する電圧
保持時間帯T2 と、インク加圧室1を減圧しインクを再
充填するに要する減圧時間帯T3 とにより構成されてい
る。更に、本実施形態にあっては、立上時間帯(第1の
時間帯)T1 と電圧保持時間帯(第2の時間帯)T2
の合計時間が、前述したインク加圧室1内の固有周期T
cの1/2以上の時間と成るように予め電圧パルス出力
部14によって設定されている。
【0023】このインク加圧室1内の固有周期Tcは、
ノズル孔2a,インク加圧室1,インク供給口の形状及
びインクの物性値等によって決定される。このインク加
圧室1内の固有周期Tcを実測する方法の1つとして、
ノズル孔2aの先端付近のインク粒子速度,即ちインク
メニスカス表面の振動を測定する方法がある。実際にレ
ーザドップラ振動計によりインクメニスカス表面の振動
状態を測定したものを図7,図8に示す。
【0024】また、図3に、前述した図1(B)の電圧
パルスPを印加したときの圧電素子部におけるインク加
圧室1の表面の変位振動を測定したものを示す。この図
3の線図において、符号TP は圧電素子部がもつ固有周
期を示す。この場合の固有周期TP は圧電素子部がもつ
固有周期であり、本実施形態でいうインク加圧室1内の
固有周期Tcとは全く相違する。
【0025】次に、上記実施形態における電圧パルスP
のパターンがインクジェットとして吐出されるインク滴
に与える影響について説明する。
【0026】まず、インク加圧室1内の固有周期Tcと
は、前述したように、ノズル孔2a,インク加圧室1,
インク供給口の形状,及びインクの物性値などにより決
定する特性である。図1(B)のような電圧パルスPを
固有周期Tcの長さのインク加圧室1の電極1Aに印加
した場合、図7に示すように、T1 +T2 ≧Tc/2に
おいて吐出されるインク滴の速度は一定となる。
【0027】また、図8から明らかのように、吐出され
るインク滴の量も図7に示すインク滴速度の特性と同様
になることがわかる。逆に図7から、T1 +T2 <Tc
/2とした電圧パルスPを印加した場合、インク滴の速
度は「T1 +T2 」の長さが短くなる程低下し、それと
同様に図7に示したようにインク滴量も減少することが
わかる。
【0028】よって、図1(B)に示すような電圧パル
スPでの電圧立ち上がり時間T1 により圧電素子部から
発生した圧力を、その圧力の発生に要した電圧をTc/
2の時刻となるまで保持することによって、効率よくイ
ンク滴吐出エネルギーに変換できていることが判明し
た。
【0029】図4は、インク加圧室1内の固有周期Tc
よりもT1 が短い場合で、圧電素子部に図1(A)に示
すような台形状のステップ電圧パルスPを印加した時
に、ノズル孔2a先端付近のインク粒子速度(表面速
度)を示したものである。ここで、正の速度とはインク
を吐出させようとすることを意味する。また、インク粒
子速度の周期とはインク加圧室1内の固有周期Tcその
ものであり、最初の正の振幅量、積分値が吐出されるイ
ンク滴の速度を示す。明らかに、インク滴の量に大きく
関与している。
【0030】図5は、図1(B)で示す電圧立下時間帯
3 におけるノズル孔2a付近のインク粒子速度に与え
る影響について測定したものである。この図5からも明
らかのように、圧電素子部に印加した電圧パルスPを放
電した場合、インク滴吐出方向とは逆の速度が発生す
る。図1(B)に示した電圧パルスPは、この図4及び
図5に示すインク粒子速度振動を合成したものとなる。
【0031】よって、効率的な吐出を行うためには、吐
出特性に影響する最初の正の振幅,即ち、インク加圧室
1内の固有周期の半分の期間内では、インク加圧室1内
の体積を減少させる動作を行わないことである。逆に、
最初の正の振幅中に圧電素子部を放電させてインク加圧
室1内の体積を減少させた場合、最初の正の振幅量と積
分値が減少し吐出エネルギーの低下を招き、吐出効率を
悪化させることがわかる。
【0032】以上説明したように、図1(B)の「T1
+T2 」をインク加圧室1内の固有周期Tcの1/2以
上の時間にすることによって、その圧力室構造がもつイ
ンク滴吐出エネルギの発生効率を最大限に有効利用する
ことができる。
【0033】ここで、インク加圧室1の固有周期Tcに
ついて、その実験例を詳述する。まず、前述した図2に
おいて、隣り合うインク加圧室1に対応した電極1Aは
異なる極性に接続され、対向電極間の圧電部材10に対
しては、矢印A方向に分極処理が施されている。そし
て、印字信号が入力されると、対向電極1A間の圧電部
材に分極方向と同一な方向に図1(B)の電圧パルスが
印加され、対向電極1A間の圧電部材は矢印Aの方向に
伸長し、インク加圧室1内の体積を減少させインク滴を
ノズル孔2aより吐出される。
【0034】この場合、本実施形態におけるインク加圧
室1の長さLと当該インク加圧室1内の固有周期Tcと
は、図6に示すような正の相関関係をもっている。そし
て、本実施形態のヘッドでは、インク加圧室1の長さL
で且つ固有周期Tcで特定した場合、インク滴速度及び
その量が一定となる「T1 +T2 」を測定した結果を図
7の図表に示す。
【0035】この測定結果より、前述した「T1
2 」がインク加圧室の固有周期Tcの1/2以上の場
合に、前述した圧電素子部が作動して発生する圧力が、
インク滴吐出エネルギに効率よく変換されることがわか
る。
【0036】尚、ここで、電圧パルスPの立ち上げ時間
1 を短くすると、インク滴速度及び量を更に大きくす
ることができるが、その反面、圧電素子部の充電時に必
要な電流が大きくなり、回路にかかる負荷が大きくな
る。このため、圧電素子部の固有周期Tp以下での立ち
上げは、圧電素子部の信頼性にも影響を与えるため好ま
しくない。
【0037】また、上述した実施形態は、図2に示すイ
ンクジェット式プリンタヘッドについて図1(B)の電
圧パルスPを印加した場合を例示したが、図10に示す
ような構成を備えたインクジェット式プリンタヘッドに
大して、前述した図1(B)の電圧パルスPを印加する
ように構成してもよい。この図10に示すインクジェッ
ト式プリンタヘッドは、積層圧電素子21を振動板22
を介してインク加圧室23内の圧力を高めインク滴をノ
ズル孔25から吐出させるようにしたものである。この
図10において、符号26は加圧室形成部材を示す。
【0038】そして、この場合であっても、上述した実
施形態と同等に機能するインクジェット式プリンタヘッ
ドを得ることができるほか、特に、インク加圧室21の
振動板22を積層圧電素子21で個別に駆動するため、
ヘッド本体の小型化を図ることができる点で都合がよ
い。
【0039】このように、上述した各実施形態において
は、圧電素子部に印加する電圧パルスPにおいて、イン
ク滴を吐出させるための圧力を発生する時間帯(立上時
間帯)をT1 とし、又、このT1 を経過後にインク圧力
室23圧力室内の体積を吐出前の状態に復帰させ始める
まで時間帯(電圧保持時間帯)をT2 としたものであ
る。
【0040】一方、例えば、図11に示したような電圧
パルスPを図2に示すインクジェット式プリンタヘッド
に印加した場合についても、前述した図1(B)の電圧
パルスPの場合と同等に機能し、同等の作用効果を得る
ことができる。この場合、図11における記号t3は図
1(B)におけるT1 に相当し、同じく符号t4は図1
(B)におけるT2 に相当する。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、前述し
たようにインク加圧室を駆動するための台形状の電圧パ
ルスPの立上時間帯T1 と電圧保持時間帯T2 との合計
時間をインク加圧室内の固有周期Tcの1/2以上の時
間としたことから、吐出されるインク滴の速度は前述し
たように一定となり、また吐出されるインク滴の量もイ
ンク滴速度と同等の特性となり、これがため、かかる電
圧パルスPの作用によって当該電圧パルスPでの電圧立
ち上がり時間T1 で圧電素子部から発生した圧力は、そ
の圧力の発生に要した電圧がTc/2の時刻となるまで
保持されることから、効率よくインク滴吐出エネルギー
に変換されることとなり、これがため、例えば単層圧電
素子のような非常に微小な変形量であっても、必要とす
るインク滴速度およびインク滴量を得ることができる、
かかる点において、周波数応答性が優れ、又装置全体の
信頼性向上を図り得るという従来にない優れたインクジ
ェット式プリンタヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で、図1(A)
はその圧電素子部を駆動する回路の例を示すブロック
図、図1(B)は圧電素子部を駆動する場合に印加され
る電圧パルスの波形を示す線図である。
【図2】図1の回路図および電圧パルスによって駆動さ
れるプリンタヘッド本体部の例を示す一部省略した概略
斜視図である。
【図3】図1(B)に示す電圧パルスを図2の圧電素子
部に印加した場合の当該圧電素子部の表面の変位振動を
示す線図である。
【図4】図1(B)に示す電圧パルスを図2の圧電素子
部に印加した場合に当該電圧パルスの立上時間帯と電圧
保持時間帯におけるノズル孔先端付近のインク粒子速度
(インクメニスカス表面振動)の変化を示す線図であ
る。
【図5】図1(B)に示す電圧パルスを図2の圧電素子
部に印加した場合に当該電圧パルスの減圧時間帯におけ
るノズル孔先端付近のインク粒子速度(インクメニスカ
ス表面振動)の変化を示す線図である。
【図6】図2における実施形態のインク室長さとインク
加圧室内の固有周期とが正の相関関係を備えていること
を示す線図である。
【図7】図1(B)に示す電圧パルスを図2の圧電素子
部に印加した場合にインク滴速度が一定となる場合の状
況を示す説明図である。
【図8】図1(B)に示す電圧パルスを図2の圧電素子
部に印加した場合にインク滴量がインク滴速度の場合と
同様に一定となる場合の状況を示す説明図である。
【図9】図2に示す実施形態において前述したインク加
圧室の長さが変化した場合に対応してインク滴速度やイ
ンク滴量が変化する場合の状況を示す実験例を示す図表
である。
【図10】図2に開示したインクヘッド部の他の例を示
す説明図である。
【図11】図1(B)に開示した電圧パルスの他の例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1,23 インク加圧室 1A 電極 2 ノズルプレート 2a,25 ノズル孔 3 トッププレート 10 圧電部材 11 出力タイミング設定回路 12 印字情報受信回路 14 電圧パルス出力部 14A パルス出力回路 14B 波形整形回路 21 積層圧電素子 P 電圧パルス T1 立上時間帯(第1の時間帯) T2 電圧保持時間帯(第2の時間帯) T3 減圧時間帯(第3の時間帯)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出用のノズル孔を備えた複数の
    インク加圧室と、この各インク加圧室を変形させて所定
    のインク滴を外部に吐出せしめる圧電素子と、前記各圧
    電素子に所定の動作を付勢する電圧パルス出力部とを備
    え、前記インク加圧室内に充填されているインクをノズ
    ル孔より滴化吐出させるインクジェット式プリンタヘッ
    ドにおいて、 前記電圧パルス出力部を、所定の電圧パルスを出力する
    パルス出力回路と、このパルス出力回路から出力される
    電圧パルスを台形状の波形に波形整形する波形整形回路
    とを備えた構成とし、 この波形整形回路が出力する前記台形状の電圧パルス
    を、インク滴吐出に必要な圧力を発生させる立ち上げ用
    の立上時間帯と、この立上時間帯を経過して圧力発生に
    要する電圧に達した場合にこれを保持する電圧保持時間
    帯と、圧力室内を減圧しインクを再充填するに要する減
    圧時間帯とにより形成すると共に、 前記立上時間帯と前記電圧保持時間帯との合計時間を、
    前記インク加圧室内の固有周期の1/2以上の時間とし
    たことを特徴とするインクジェット式プリンタヘッド。
  2. 【請求項2】 前記各インク加圧室を形成する側壁を圧
    電部材で形成すると共に当該両側壁の圧力室側の壁面
    に、電圧パルス印加用の電極を設けたことを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット式プリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 前記各インク加圧室のノズル孔とは反対
    側に、振動板を装備すると共に、この振動板に当該振動
    板を駆動する積層圧電素子を連結したことを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット式プリンタヘッド。
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