JPH10113777A - 電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手 - Google Patents

電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手

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JPH10113777A
JPH10113777A JP27073596A JP27073596A JPH10113777A JP H10113777 A JPH10113777 A JP H10113777A JP 27073596 A JP27073596 A JP 27073596A JP 27073596 A JP27073596 A JP 27073596A JP H10113777 A JPH10113777 A JP H10113777A
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JP
Japan
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welding
butt joint
fitting space
electron
electron beam
Prior art date
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Application number
JP27073596A
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English (en)
Inventor
Keiji Oshima
恵司 大嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真空中にて電子ビームによって溶接され精密な
位置決めが可能なバックアップ部材付きの突き合わせ溶
接継ぎ手において、アーキングポロシティや溶け落ち、
及び溶接部のブローホールなどの残留内部空気や金属蒸
気に起因する溶接部の欠陥の発生を無くす構造。 【解決手段】溶接部材2aに設けたバックアップ部材5
に嵌合空間11hと連通する排気路である連通穴5hを
形成し、いわゆる面取りと呼ぶ嵌合空間11hが有る溶
接部材11aとを密接させて電子ビームによって溶接す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高真空チャンバ
内で電子ビームによって溶接される突き合わせ継ぎ手に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム溶接は、高真空中で溶接する
ことにより、次の長所がある。 1)酸化・窒化を促進しない。2)活性金属・異種金属
の溶接が可能である。 3)溶接部の材質変化が少ない。 また、この溶接は高エネルギ密度の線状熱源で熱入力が
少ないため、被溶接部は狭い間隔のいわゆるI型開先で
よく、更に、歪みが少なく高精度の溶接が可能であり、
原子力関連,宇宙・航空機器,高精度部品などの溶接に
活用されている。
【0003】しかし、この電子ビーム溶接は次に記すい
くつかの欠点もある。 1)装置が高価である。2)真空にするための排気時間
が長い。3)蒸気圧が高い材料,および、これらの元素
を多量に含有する金属材料もしくはガスを多量に含有す
る金属は溶接部にブローホールを生じやすい。4)溶接
部から生じる金属蒸気やガスによって、溶接機の電子銃
のアノード−カソードを一次的または完全にデッドショ
ートさせるアーキング現象が発生して有孔のアーキング
ポロシティや溶け落ちが発生する場合もある。
【0004】図4から図7は従来の電子ビーム溶接継ぎ
手の形状例である。この例は、断面の一部だけを表示す
るが、これらの形状は紙面に垂直な平面だけでなく、円
筒部にも適用される。図4の継ぎ手は、溶接部材11と
溶接部材12を開先無しで突き合わせて適切に制御され
た電子ビームによって真空中にて溶着部51を形成させ
る。図5の継ぎ手は、図4の構造に裏当て板13を設け
て溶接時の溶融金属を落下させない構成であり、他は図
4と同様のために説明を略す。この図4,5の継ぎ手は
突き合わせ面を容易に密接させられるが、突き合わせ面
のずれなどの位置決めに別の手段が必要となり精密な位
置決めは大規模な治具が必要である。
【0005】図6は他の継ぎ手の従来例を示し、バック
アップ部材15の付加により精密な位置決めが可能であ
り、図7と共に円筒部に多く適用されている。溶接部材
12aに嵌合空間11hが有る溶接部材11aをバック
アップ部材15に合わせてから電子ビームを照射して溶
着部51を形成させる。この嵌合空間11hは、いわゆ
る面取りと呼ぶ部分で、他方の隅の直角に加工しきれな
い部分と接触しないようにして2つの溶接部材の密接性
を高めるためである。
【0006】図7も他の継ぎ手の従来例を示し、溶接部
材12bに嵌合空間15h付きのバックアップ部材15
aを設け、図6と同様に溶接部材11と合わせてから電
子ビームを照射して溶着部51を形成させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の図6と図7の突
き合わせ溶接継ぎ手では、バックアップ部材を設けて位
置決め部の嵌合隙間を小さくして精密な位置決めが可能
であるが、組み立て時に嵌合空間11hおよび15hの
空気が密閉され、また、位置決め部の隙間が特に小さく
形成されて、前記空間と真空チャンバ間の空気抵抗が大
きくなって真空化に向けての排気時間を長くしても空間
の残留空気を充分に排気できずに溶接欠陥の原因になる
ことがあった。
【0008】特に、Al合金やMg合金などの金属蒸気
を発生しやすい材料では、嵌合空間11h,15hの残
留空気が溶接時に膨張されて嵌合空間から放出されて、
金属蒸気と残留空気に起因するアーキングポロシティや
溶け落ち,溶接部のブローホールなどの欠陥の発生が多
くみられた。この発明の課題は、精密な位置決めが可能
なバックアップ部材付きの突き合わせ溶接継ぎ手におい
て、アーキングポロシティや溶け落ち、及び溶接部のブ
ローホールなどの残留空気や金属蒸気に起因する溶接部
の欠陥の発生を無くすことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、突き合わせ
部が密接されて真空チャンバ内で電子ビーム溶接される
2つの部材の少なくも片方の部材に他方と嵌合するバッ
クアップ部材が設けられ、嵌合部の干渉を避ける空間が
いずれかの部材に形成される突き合わせ継ぎ手におい
て、前記空間は電子ビーム溶接される深部から溶接部材
表面まで定間隔に形成した排気路によって連通される構
造である。
【0010】また、請求項2,3,4の発明は、請求項
1に記載の電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手におい
て、排気路は、バックアップ部材に形成されたり、バッ
クアップ部材と溶接部材の接触面の少なくも片方に形成
される溝であったり、更に、突き合わせ部が溶接される
2つの部材の接触面の少なくも片方の部材面に形成され
溶接深部から溶接側まで定間隔で連通される溝の構造で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明は、バックアップ部材付
きの突き合わせ溶接継ぎ手の嵌合に必要な空間に連通す
る排気路を設け、その嵌合空間の空気と溶接時の金属蒸
気を速やかに溶接部材から排気させる構造である。
【0012】
【実施例】
実施例1:この発明の実施例を図1に示し、(a) は平面
図、(b) は断面図である。溶接部材2aは、バックアッ
プ部材5が一体に設けられている。溶接部材11aは、
図6と同様に溶接部材2a,バックアップ部材5に密接
できるように嵌合空間11hが加工されている。バック
アップ部材5に嵌合空間11hとの排気路である連通穴
5hを嵌合空間11hの大きさに応じて定間隔Lに形成
する。この連通穴5hによって嵌合空間11hは溶接部
材外の真空部と小さな空気抵抗にて連通される。
【0013】実施例2:この発明の実施例2を図2に示
す。実施例1と同様に溶接部材2bは、バックアップ部
材5aが一体に設けられ、溶接部材11aは、溶接部材
2b,バックアップ部材5aに密接できるように嵌合空
間11hが加工されている。実施例1と異なるのは、バ
ックアップ部材5aに排気路である排気溝5mを同様に
定間隔に形成した点で、他は同一のために説明を略す。
この排気溝5mは、溶接部材11a側に形成することも
できる。この構成によると実施例1と同様の効果が得ら
れると共に、排気溝5mをフライス盤にて実施例1に比
べて精度良く短時間に加工でき更に排気溝5mの幅を細
くして溶融金属が流出しにくい構造も可能である。
【0014】実施例3:この発明の実施例3を図3に示
す。この例は、実施例1と同様に溶接部材12aは図6
と同様にバックアップ部材15が一体で設けられ、溶接
部材1aは溶接部材12aとバックアップ部材15に密
接できるように嵌合空間1hが加工されている。排気路
である排気溝1mは、溶接部材1aに嵌合空間1hの大
きさに応じて定間隔に形成する。この排気溝1mは溶接
部材12aに形成しても両方に形成しても良い。この構
成によると実施例1と同様の効果が得られると共に、排
気溝1mをフライス盤によって加工できるため実施例1
に比べて短時間で精度良く形成でき、かつ、溶融金属が
流出しない構造が可能になる。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、嵌合空間と連
通する排気路を形成し、請求項2の発明によれば、この
排気路をバックアップ部材の連通穴として形成するた
め、嵌合用に形成された空間は溶接部材外の真空部と小
さな空気抵抗にて連通され、電子ビーム溶接時に発生す
る金属蒸気もすぐ真空に吸引されて溶接部に欠陥を生じ
させない構造を提供できる。
【0016】請求項3の発明によれば、嵌合空間と連通
する排気路である排気溝を嵌合空間側にフライス盤加工
によって形成させるため、請求項2の発明に比較して短
時間に高精度の溝を形成でき、その溝を細くすることに
よって溶融金属が流出しにくい構造を提供できる。請求
項4の発明によれば、嵌合空間と連通する排気路である
排気溝を溶接部材のいずれかの突き合わせ面の溶接側に
フライス盤加工によって形成するため、請求項2の発明
に比較して短時間に高精度の溝を形成でき、更に溶融金
属が流出しない構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の、(a) は平面図、(b) は
断面図
【図2】この発明の実施例2の断面図
【図3】この発明の実施例3の断面図
【図4】従来例のI形突き合わせ継ぎ手の断面図
【図5】従来例の裏当て付け突き合わせ継ぎ手の断面図
【図6】従来例の段違いステップ継ぎ手の断面図
【図7】従来例のバックアップ材付き突き合わせ継ぎ手
の断面図
【符号の説明】
1a 溶接部材 1h 嵌合空間 1m 排気溝 2a 溶接部材 2b 溶接部材 5 バックアップ部材 5h 連通穴 5m 排気溝 11 溶接部材 11h 嵌合空間 12 溶接部材 13 裏当て板 15 バックアップ部材 15h 嵌合空間 51 溶着部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】突き合わせ部が密接されて真空チャンバ内
    で電子ビーム溶接される2つの部材の少なくも片方の部
    材に他方と嵌合するバックアップ部材が設けられ、嵌合
    部の干渉を避ける空間がいずれかの部材に形成される突
    き合わせ継ぎ手において、 前記空間は、電子ビーム溶接される深部から溶接部材表
    面まで定間隔に形成した排気路によって連通される構造
    を特徴とする電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子ビーム溶接用突き合
    わせ継ぎ手において、 排気路は、バックアップ部材に形成される構造を特徴と
    する電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電子ビーム溶接用突き合
    わせ継ぎ手において、 排気路は、バックアップ部材と溶接部材の接触面の少な
    くも片方に形成される溝である構造を特徴とする電子ビ
    ーム溶接用突き合わせ継ぎ手。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電子ビーム溶接用突き合
    わせ継ぎ手において、 排気路は、突き合わせ部が溶接される2つの部材の接触
    面の少なくも片方の部材面に形成され溶接深部から溶接
    側まで連通される溝である構造を特徴とする電子ビーム
    溶接用突き合わせ継ぎ手。
JP27073596A 1996-10-14 1996-10-14 電子ビーム溶接用突き合わせ継ぎ手 Pending JPH10113777A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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