JPH10112572A - 基板分割治具装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】基板分割治具の交換所要時間を短縮することが
可能で、かつ専任の要員を必要としない基板分割治具装
着装置を提供する。 【解決手段】上型１をプレス機のラム３へ取り付ける上
型取付プレート１０と、下型２の位置決め用のパイロッ
トピン８と、下型２を治具取付台座４へ固定するスイン
グクランプ９とを含んで構成し、上型取付プレート１０
の上面には上型取付プレート１０とラム３とを連接する
突部を設け、上型取付プレート１０には上型１を上型取
付プレート１０の下面に固定する上型取付ネジ１１を貫
通させる、内径が上型取付ネジ１１の外径よりも所定量
だけ大であるネジ穴を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板分割
治具の装着に使用する、基板分割治具装着装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来の基板分割治具の装着方法
を説明するための斜視図である。

【０００３】図に示すように、従来の基板分割治具は、
上型１と下型２とからなる。

【０００４】上型１の上面中央部には突部１ａが設けら
れており、該突部１ａをプレス機（図示しない）のラム
（昇降部）３へ挿入し、上型取付ネジ７によって固定す
る。

【０００５】下型２は、治具取付台座４へ下型取付ネジ
５（図に示す例においては６本）によって固定する。

【０００６】治具取付台座４は、ベース固定ネジ６によ
ってベースに固定する。

【０００７】なお、上型１の突部１ａ、下型２、治具取
付台座４にそれぞれ設けられている、上型取付ネジ７、
下型取付ネジ５、ベース固定ネジ６を貫通させる各ネジ
穴の内径は、それぞれのネジの外径に対して所定量の余
裕を持たせた寸法となっている。

【０００８】上型１と下型２との嵌合調整は、上型１と
下型２とをそれぞれラム３と治具取付台座４とへ仮取り
付けした後、下型取付ネジ５とベース固定ネジ６と上型
取付ネジ７とを使用して、各ネジを貫通するネジ穴の寸
法の余裕の範囲内で微調整を繰り返して実施する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の基板分割治具の装着方法においては、基板分割治具
の交換に際し、多数のネジ（上記説明した従来例におい
ては合計９本）の着脱と、これらのネジを緩めたり締め
付けたりして行う微調整とが必要であるので、基板分割
治具の交換に長時間（約３０分）を要し、かつ専任の要
員が必要となるという問題があった。

【００１０】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、基板分割治具の交換所要時間を短縮するこ
とが可能で、かつ専任の要員を必要としない基板分割治
具装着装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の、上型と下型とからなる基板分割治具の装
着に使用する基板分割治具装着装置は、上記上型をプレ
ス機のラムへ取り付ける上型取付プレートと、上記下型
の位置決め用のパイロットピンと、上記下型を治具取付
台座へ固定するスイングクランプとを含んで構成し、上
記上型取付プレートの上面には、上記上型取付プレート
と上記ラムとを連接する突部を設け、上記上型取付プレ
ートには、上記上型を上記上型取付プレートの下面に固
定する上型取付ネジを貫通させる、内径が上記上型取付
ネジの外径よりも所定量だけ大であるネジ穴を設ける。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る基板分割治具
装着装置を示す斜視図である。

【００１３】この基板分割治具装着装置は、上型１をプ
レス機（図示しない）のラム３へ取り付ける上型取付プ
レート１０と、治具取付台座４の上面に設けられた下型
２の位置決め用のパイロットピン８と、同じく治具取付
台座４の上面に設けられた、下型２を治具取付台座４へ
固定する２個のスイングクランプ９とを含んでなる。

【００１４】上型取付プレート１０の上面中央部には、
プレス機のラム３へ挿入する突部１０ａが設けられてお
り、該突部１０ａには、該突部１０ａをラム３に固定す
る上型取付プレート取付ネジ１７を貫通させるネジ穴が
設けられている。

【００１５】更に、上型取付プレート１０には、上型１
を上型取付プレート１０の下面に固定する２本の上型取
付ネジ１１を貫通させる、内径が上型取付ネジ１１の外
径よりも所定量だけ大である２つのネジ穴が設けられて
いる。

【００１６】この基板分割治具装着装置を用いて基板分
割治具を装着する場合には、上型取付プレート１０の突
部１０ａをラム３に挿入し、上型取付プレート取付ネジ
１７により固定する。なお、上型取付プレート１０をラ
ム３に常時取り付けておけば、基板分割治具を交換する
度ごとに取り付ける必要はない。

【００１７】次ぎに、下型２を治具取付台座４のパイロ
ットピン８に合わせてセットし、スイングクランプ９に
よって固定する。

【００１８】次ぎに、下型２の上に、下型２に合致させ
て上型１を載置した後、プレス機のラム３に既設されて
いる上型取付プレート１０を、プレス機を手動運転し
て、上型１の上面まで下げた後、上型取付プレート１０
と上型１とを、上型取付ネジ１１を用いて固定する。こ
のとき、上型取付プレート１０の、上型１を上型取付プ
レート１０に固定する上型取付ネジ１１を貫通させるネ
ジ穴の内径は、上型取付ネジ１１の外径に対して所定量
の余裕を持たせた寸法となっているので、上型１と下型
２とは、嵌合調整された状態で固定され、自動的に位置
決めが行われて基板分割治具の装着が完了する。

【００１９】基板分割治具の交換のために着脱を要する
ネジの本数は、２本の上型取付ネジ１１とスイングクラ
ンプ９固定用の２本の合計４本であり、かつ、スイング
クランプ９は固定用のネジをＬＳレンチにて半回転させ
るのみで固定することができるので、従来例において９
本のネジを着脱する場合に比し、着脱所要時間を大幅に
短縮することが可能となった。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る基板
分割治具装着装置においては、基板分割治具の交換に際
し、多数のネジの着脱と、これらのネジを緩めたり締め
付けたりして行う微調整とが不要となるので、基板分割
治具の交換所要時間を大幅に短縮することが可能となる
という効果がある。また、上型と下型とは、自動的に位
置決めが行われ、嵌合調整された状態で固定することが
できるので、基板分割治具交換のための専任の要員が必
要でなくなるという効果がある。

【００２１】このため、基板分割作業の生産性が向上す
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る基板分割治具装着装置を示す斜視
図である。

【図２】従来の基板分割治具の装置方法を説明するため
の斜視図である。

【符号の説明】

１…上型 ２…下型 ３…ラム ４…治具取付台座 ６…ベース固定ネジ ８…パイロットピン ９…スイングクランプ １０…上型取付プレート １０ａ…突部 １１…上型取付ネジ １７…上型取付プレート取付ネジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上型と下型とからなる基板分割治具の装着
   に使用する基板分割治具装着装置であって、 上記上型をプレス機のラムへ取り付ける上型取付プレー
   トと、 上記下型の位置決め用のパイロットピンと、 上記下型を治具取付台座へ固定するスイングクランプと
   を含んでなり、 上記上型取付プレートの上面には、上記上型取付プレー
   トと上記ラムとを連接する突部が設けられており、 上記上型取付プレートには、上記上型を上記上型取付プ
   レートの下面に固定する上型取付ネジを貫通させる、内
   径が上記上型取付ネジの外径よりも所定量だけ大である
   ネジ穴が設けられている、 ことを特徴とする基板分割治具装着装置。