JPH10112570A - 狭帯域発振エキシマレーザ - Google Patents

狭帯域発振エキシマレーザ

Info

Publication number
JPH10112570A
JPH10112570A JP26451396A JP26451396A JPH10112570A JP H10112570 A JPH10112570 A JP H10112570A JP 26451396 A JP26451396 A JP 26451396A JP 26451396 A JP26451396 A JP 26451396A JP H10112570 A JPH10112570 A JP H10112570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
narrow
grating
laser beam
excimer laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26451396A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Wakabayashi
理 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP26451396A priority Critical patent/JPH10112570A/ja
Publication of JPH10112570A publication Critical patent/JPH10112570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 狭帯域化された出力レーザ光を高効率で得ら
れるようにした狭帯域発振エキシマレーザを提供する。 【解決手段】 レーザーチャンバ20とグレーティング
30との間で、且つレーザービーム(以下ビームとい
う)光軸上にイメージローテータ60を設けるととも
に、イメージローテータをビーム光軸を中心として回転
可能に支持し、イメージローテータによりビームを光軸
周りに回転させて、ビームエキスパンダ41、42へ入
射するビームの幅が狭い方向を含む平面とビームエキス
パンダのビーム拡大方向を含む平面とを平行にし、且つ
グレーティングへ入射するビームが拡大された方向とグ
レーティングの複数の溝の方向とが直交するように調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、波長選択素子と
してグレーティングを用いた狭帯域発振エキシマレーザ
に関し、特に縮小投影露光装置の光源に採用して好適な
狭帯域発振エキシマレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置製造用の縮小投影露光装置
(以下ステッパーという)の光源としてエキシマレーザ
の利用が注目されている。これはエキシマレーザの波長
が短い(KrFレーザの波長は約248.4nm)ことか
ら光露光の限界を0.3μm以下に延ばせる可能性があ
ること、同じ解像度なら従来用いていた水銀ランプのg
線やi線に比較して焦点深度が深いこと、レンズの開口
数(NA)が小さくてすみ、露光領域を大きくできるこ
と、大きなパワーが得られること等の多くの優れた利点
が期待できるからである。
【0003】ところで、ステッパーの光源として利用さ
れるエキシマレーザとしては線幅1pm以下の狭帯化が
要求され、しかも大きな出力パワーが要求される。
【0004】エキシマレーザの狭帯域化の技術としては
従来インジェンクションロック方式と呼ばれるものがあ
る。このインジェンクションロック方式は、オシレータ
段のキャビティ内に波長選択素子(エタロン・回折格子
・プリズム等)を配置し、ピンホールによって空間モー
ドを制限して単一モード発振させ、このレーザ光を増幅
段によって注入同期する。この方式によると比較的大き
な出力パワーが得られるが、ミスショットがあったり、
ロッキング効率を100%とすることが困難であった
り、スペクトル純度が悪くなるという欠点がある。ま
た、この方式の場合その出力光はコヒーレンス性が高
く、これを縮小露光装置の光源に用いた場合はスペック
ル・パターンが発生する。
【0005】一般にスペックル・パターンの発生はレー
ザ光に含まれる空間横モードの数に依存すると考えられ
ている。すなわち、レーザ光に含まれる空間横モードの
数が少ないとスペックル・パターンが発生し易くなり、
並に空間モードの数が多くなるとスペックル・パターン
は発生しにくくなることが知られている。
【0006】上述したインジェクションロック方式は本
質的には空間横モードの数を著しく減らすことによって
狭帯域化を行う技術であり、スペックル・パターンの発
生が大きな問題となるため縮小投影露光装置には採用で
きない。
【0007】エキシマレーザの狭帯域化の技術として他
に有望なものは波長選択素子であるエヤーギャップエタ
ロンを用いたものがある。このエアーギャップエタロン
を用いた従来技術としてはAT&Tベル研究所によるエ
キシマレーザのフロントミラーとレーザチャンバとの間
にエアーギャップエタロンを配置し、エキシマレーザの
狭帯域化を図ろうとする技術が提案されている。
【0008】しかし、この方式はスペクトル線幅をあま
り狭くできず、かつ、エアーギャップエタロン挿入によ
るパワーロスが大きいという問題があり、更に空間横モ
ードの数もあまり多くすることができないという欠点が
あり、またエアーギャップエタロンは耐久性に問題があ
る。
【0009】そこで、比較的耐久性に優れたグレーティ
ングを波長選択素子として採用して構成したエキシマレ
ーザが提案されている。しかしながら、このグレーティ
ングを用いた従来の装置はグレーティングの利用の仕方
に問題があり効率よく狭帯域化できないという問題があ
る。
【0010】そこで、従来、グレーティングを波長選択
素子として採用した狭帯域発振エキシマレーザにおい
て、効率のよい狭帯域化を可能にする手法として、特願
平1ー124898によって開示された狭帯域発振エキ
シマレーザがある。この特願平1ー124898によっ
て開示された狭帯域発振エキシマレーザは、電極の放電
方向とレーザビーム拡大方向とを直交させ、且つ電極の
放電方向とグレーティングの複数の溝の方向とが平行に
なるように構成し、この構成によって効率のよい出力レ
ーザ光の狭帯域化を可能にしている。
【0011】
【発明考案が解決しようとする課題】ところで、このよ
うな構成においては、電極の放電方向とレーザビーム拡
大方向と直交させ、且つ電極の放電方向とグレーティン
グの複数の溝の方向とを平行にするための各光学素子の
設置の精度がスペクトル幅に影響を与える。このため、
プリズムビームエキスパンダやグレーティングなどの光
学素子の設置は慎重に行わねばならず、しかもレーザを
量産した場合であっても全てのレーザにおいて同等の狭
いスペクトル幅を得る必要がある。
【0012】このため、プリズムビームエキスパンダ、
及びグレーティングなどの光学素子をステージ上に固定
し、尚且つ光学素子の破損や汚染を防止するために不活
性ガス(窒素)によってパージされた筐体内部に固定す
る構成が採用されている。
【0013】ところがこのような構成をとると、この筐
体を微調整して電極の放電方向とレーザビーム拡大方向
とを直交させるなどの位置調整を行うことは困難であ
り、特に多数のレーザを量産する場合には部品の加工誤
差も無視できず、全てのレーザにおいて電極の放電方向
とレーザビーム拡大方向とを直交させる位置にできると
は限らないという問題があった。
【0014】そこで、この発明は、レーザビームの回転
の調整を容易に行うことができるようにして、ビームエ
キスパンダへ入射するレーザビームの幅が狭い方向を含
む平面とビームエキスパンダのビーム拡大方向を含む平
面とがお互いに平行であり、且つグレーティングへ入射
するレーザビームのビームの拡大方向とグレーティング
の複数の溝の方向とが直交するようにし、これによって
狭帯域化された出力レーザ光を高効率で得られるように
した狭帯域発振エキシマレーザを提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、レーザガスが封入されたレーザチャン
バと、前記レーザチャンバの一方側に配置されたレーザ
光出力結合ミラーと、前記レーザチャンバの他方側に配
置された波長選択素子として動作するグレーティング
と、前記レーザチャンバと前記グレーティングとの間に
配設されたビームエキスパンダとを有し、前記レーザチ
ャンバ内で放電励起により発生されたレーザビームを前
記ビームエキスパンダを介して前記グレーティングに照
射することにより前記レーザ光出力結合ミラーから狭帯
域化されたレーザビームを出力する狭帯域発振エキシマ
レーザにおいて、前記レーザチャンバと前記グレーティ
ングとの間であって、且つレーザビームの光軸上に配設
され、該レーザビームを該光軸の回りで回転させる光学
素子と、前記光学素子をレーザビーム光軸を中心として
回転可能に支持する支持手段とを具備し、前記光学素子
による前記レーザビームの回転により前記ビームエキス
パンダへ入射するレーザビームの幅が狭い方向を含む平
面と前記ビームエキスパンダのビーム拡大方向を含む平
面とがお互いに平行であり、且つ前記グレーティングへ
入射するレーザビームのビームの拡大方向と前記グレー
ティングの複数の溝の方向とが直交するように調整する
ことを特徴とする。
【0016】ここで、前記光学素子は、前記レーザチャ
ンバと前記ビームエキスパンダとの間に配置されるよう
に構成することができる。
【0017】また、前記光学素子は、前記グレーティン
グと前記ビームエキスパンダとの間に配置されるように
構成することができる。
【0018】また、前記光学素子は、イメージローテー
タから構成することができる。
【0019】ここで、前記イメージローテータは、ダブ
プリズムを具備して構成することができる。
【0020】また、前記イメージローテータは、所定の
位置関係で配設された少なくとも2枚のミラーを含んで
構成することができる。
【0021】ここで、前記少なくとも2枚のミラーは、
前記レーザビームの進行方向をほぼ直角に屈曲させるよ
うに構成することができる。
【0022】この発明によれば、ビームエキスパンダへ
入射するレーザビームの幅が狭い方向を含む平面とビー
ムエキスパンダのビーム拡大方向を含む平面とがお互い
に平行であり、且つグレーティングへ入射するレーザビ
ームのビームの拡大方向とグレーティングの複数の溝の
方向とが直交するようにする調整を容易に行うことがで
きるので、スペクトル幅を光学素子の限界近くまで狭く
することができ、しかもスペクトル幅を調整する時間を
短縮することができる。また、最適な共振器光軸調整が
可能となるため高効率でレーザを発振させることがで
き、スペクトル幅の品質が安定したレーザの量産が可能
になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係わる狭帯域発
振エキシマレーザの一実施例を添付図面を参照して詳細
に説明する。
【0024】図1は、この発明に係わる狭帯域発振エキ
シマレーザの一実施例を側面図で示したものであり、図
2は、図1に示した狭帯域発振エキシマレーザをその側
面図で示したものである。
【0025】図1および図2において、この実施例の狭
帯域発振エキシマレーザは、フロントミラー10、レー
ザチャンバ20、リアミラーとして機能するグレーティ
ング30、ビームエキスパンダを構成するプリズム41
および42、イメージローテータ60から構成される。
【0026】レーザチャンバ20内にはレーザガスとし
てKr、F2 、Neの組み合わせ、Ar、F2 、Neの
組み合わせ等が封入され、このレーザガスを放電励起す
るための電極23、24(陽極、陰極)が設けられ、こ
の電極23、24には図示を省略した電源回路から放電
のための電力が供給されてこの電極23、24の間で放
電を起こす。更に、このレーザチャンバ20には発振レ
ーザ光を通すウィンドウ21、22が設けられている。
【0027】なお、ウィンドウ21、22は、フッ化金
属(CaF等)等の材料からなり、レーザガス中のハロ
ゲンガスによる腐食が少なく、しかもエキシマレーザの
紫外線を効率良く透過させるように構成される。
【0028】また、ビームエキスパンダを構成するプリ
ズム41、42およびグレーティング30は、筐体50
内に収容され、この筐体50内には窒素などの不活性ガ
スが充填されており、これによりビームエキスパンダを
構成するプリズム41、42および波長選択素子である
グレーティング30はこの窒素などの不活性ガスの雰囲
気中に内包され、その汚染や破損が防止されるように構
成されている。なお、筐体50内の窒素などは、図示し
ないガスボンベから筐体50内部へ連続供給され、筐体
50に設けられた隙間から間断なく漏れ続けて、筐体5
0は常に新しいガスで満たされおり、また、この筐体5
0には、紫外線を透過させる材料で形成されたウインド
ウ51が形成されている。
【0029】また、プリズム41および42から構成さ
れるビームエキスパンダは、ウインドウ22を透過する
レーザビームを拡大してグレーティング30に照射する
機能を有する。
【0030】また、フロントミラー10は、ハーフミラ
ーからなり、ウインドウ21を透過するレーザビームの
一部をレーザチャンバ20内部へ戻すとともにその他部
を透過させて出力レーザビームとして取り出すように構
成されている。
【0031】また、イメージローテータ60は、ウイン
ドウ22とウインドウ51のレーザ光軸上に設けられ、
ウインドウ22を透過するレーザビームを光軸周りに所
定角度だけ回転させてウインドウ51へ送り出す。
【0032】グレーティング30は光の回折を利用して
特定波長の光を選択するもので、一定方向に配列された
多数の溝が形成されいる。グレーティング30はこの多
数のの溝を含む平面と上記ビームエキスパンダから照射
されたレーザ光との成す角度θを可変させることにより
特定の波長のレーザ光に対する選択動作を行う。すなわ
ち、グレーティング30は入射光に対するグレーティン
グの角度θに対応する特定の光のみを所定の方向(この
場合入射光の方向)に反射させ、これによって特定の波
長の光に対する選択動作を行なう。
【0033】さて、この実施例ではビームエキスパンダ
へ入射するレーザビームの幅が狭い方向を含む平面とビ
ームエキスパンダのビーム拡大方向を含む平面とがお互
いに平行であり、且つグレーティング30へ入射するレ
ーザビームのビームの拡大方向とグレーティング30の
複数の溝の方向とが直交するようにすることにより、狭
帯域化された出力レーザ光を高効率で得られるようにす
るとともに、ビームエキスパンダへ入射するレーザビー
ムの幅が狭い方向を含む平面とビームエキスパンダのビ
ーム拡大方向を含む平面とがお互いに高精度で平行にな
るようにするためにイメージローテータ60をウインド
ウ22とウインドウ51のレーザ光軸上に設けたことを
特徴とする。
【0034】一般にレーザチャンバ20のウィンドウ2
2から出力されるレーザビームの広がり角は電極23、
24による放電方向、すなわち電極23、24の配列方
向よりもこの放電方向に垂直な方向の方が小さい。そこ
でビームエキスパンダへ入射するレーザビームの幅が狭
い方向を含む平面とビームエキスパンダのビーム拡大方
向を含む平面とがお互いに平行であり、且つグレーティ
ング30へ入射するレーザビームのビームの拡大方向と
グレーティング30の複数の溝の方向とが直交するよう
にすると、グレーティング30におけるビーム広がり角
を最小にすることができ、これにより効率よく狭帯域化
することができる。
【0035】そして、イメージローテータ60をウイン
ドウ22とウインドウ51のレーザ光軸上に設けると、
ビームエキスパンダへ入射するレーザビームの幅が狭い
方向を含む平面とビームエキスパンダのビーム拡大方向
を含む平面とがお互いに高精度で平行になるように調整
することができる。
【0036】次に、上記イメージローテータ60の役割
について詳細に説明する。
【0037】エキシマレーザはパルス発振するレーザで
あり、放電励起時間内にレーザ光が光共振器内(ハーフ
ミラー10とグレーティング30との間)を往復できる
回数は数回程度となり、ウインドウ21、22からの出
射レーザビームは放電方向と直交する方向よりも放電方
向での拡がり角が大きい。
【0038】また、グレーティング30への入射レーザ
はそのレーザビームの幅が狭い方向を含む平面とビーム
エキスパンダのビーム拡大方向を含む平面とがお互いに
平行に近い程、波長選択効率が良く、スペクトル幅が狭
くなる。
【0039】したがって、レーザチャンバ20内部から
外部へ出たレーザビームの幅が狭い方向を含む平面とビ
ームエキスパンダのビーム拡大方向を含む平面とを平行
に近づけるためには、プリズム41、42からなるビー
ムエキスパンダによるビーム拡大率を大きくする必要が
ある。
【0040】そこで、プリズム41、42からなるビー
ムエキスパンダは、レーザチャンバ20から出力された
レーザビームのビーム拡がり角度が小さい方向にレーザ
ビームを拡大する。つまり、レーザビームが上記ビーム
エキスパンダへ入射するときに、レーザビームの幅が狭
い方向を含む平面と上記ビームエキスパンダのビーム拡
大方向を含む平面とがお互いに平行であるようにする。
【0041】そして、この発明では、レーザビームが上
記ビームエキスパンダへ入射するときにレーザビームの
幅が狭い方向を含む平面と上記ビームエキスパンダのビ
ーム拡大方向を含む平面とをお互いに平行にするための
精度と再現性を向上させるためにイメージローテータ6
0を用いる。
【0042】すなわち、レーザチャンバ20と筐体50
とを設置、固定したときに必ずレーザビームがビームエ
キスパンダへ入射するときにレーザビームの幅が狭い方
向を含む平面と上記ビームエキスパンダのビーム拡大方
向を含む平面とがお互いに平行であるとは限らない。
【0043】そこで、イメージローテータ60を回転さ
せることでレーザビーム自体を光軸周りに回転させて、
レーザビームが上記ビームエキスパンダへ入射するとき
にレーザビームの幅が狭い方向を含む平面と上記ビーム
エキスパンダのビーム拡大方向を含む平面とが精度良く
お互いに平行となるようにし、しかも多数のレーザを量
産したときに、製品毎の誤差を微調整して本配置を再現
することを容易にしている。
【0044】ここで、レーザチャンバ20や筐体50を
回転させる調整も考えられるが、その重量や大きさを考
慮すれば不可能に近く、イメージローテータ60という
極軽量の手段を回転させる調整の方が作業性が遥かに良
い。
【0045】なお、ビームエキスパンダとグレーティン
グ30との配置は波長選択の効率を良くするため、上記
グレーティング30へ入射するレーザビームのビーム拡
大方向と上記グレーティング30の複数の溝の方向とが
直交するようにしている。
【0046】図3は、この発明の狭帯域発振エキシマレ
ーザの他の実施例を示したもので、この図3は、図1と
同じ方向からこの狭帯域発振エキシマレーザレーザを見
た図である。
【0047】図3において、この狭帯域発振エキシマレ
ーザレーザにおける筐体50内のプリズム41、42と
グレーティング30の配置は、図2と同一となってい
る。
【0048】つまり、図3の構成においては、ウインド
ウ22からの出射レーザビーム幅の狭い方向は紙面と直
交する方向であるため、イメージローテータ60はレー
ザビームをほぼ90゜だけ回転させる配置になってい
る。
【0049】図4および図5は、イメージローテータ6
0をプリズム42とグレーティング30との間に設置し
たこの発明の更に他の実施例を示したものであり、図4
は、電極23、24の放電方向が紙面内にある方向から
見た図であり、図5は、電極23の方向から見た図であ
る。
【0050】この構成の場合は、イメージローテータ6
0の回転の微調整により、グレーティングへ入射するレ
ーザビームのビームの拡大方向とグレーティングの複数
の溝の方向とが直交するようにするように高精度に調整
することができる。
【0051】また、この構成によると、イメージローテ
ータ60を回転微調整する手段を筐体50の外部から操
作できるようにしておく必要があるが、イメージローテ
ータ60も窒素雰囲気中に設置することができ、慎重な
扱いを要するイメージローテータ60の保護になる。
【0052】また、イメージローテータ60の設置位置
はプリズム41と42との間でも良く、結果としてレー
ザビームが上記ビームエキスパンダへ入射するときにレ
ーザビームの幅が狭い方向を含む平面と上記ビームエキ
スパンダのビーム拡大方向を含む平面とがお互いに平行
であり、上記グレーティングへ入射するレーザビームの
ビームが拡大された方向と上記グレーティングの複数の
溝の方向とが直交することの実現が容易になれば良い。
【0053】図6および図7は、イメージローテータ6
0を回転させる手段の一例を示したものである。なお、
イメージローテータ60を回転させる手段は、この種の
光学部品の回転ステージとして当該技術分野では広く知
られた手段である。
【0054】すなわち、図6において、固定ステージ6
1上には回転ステージ62を有し、ステージ62は、孔
62′の内部にイメージローテータ60を支持固定す
る。また、ステージ62と一体の部材63をマイクロメ
ータ64とバネ65内包の支持手段66とが挟み込む配
置になっており、マイクロメータ64によって部材63
を介してステージ62が回転駆動される。
【0055】図7は、図6の側面図であり、イメージロ
ーテータ60として像回転プリズム(ダブプリズム)を
採用した場合を図示している。
【0056】なお、このイメージローテータ60として
は、図7に示した像回転プリズムを採用する代わりに、
図8に示すように3枚の反射ミラーM1、M2、M3を
用いた構成を採用することもできる。イメージローテー
タ60を図8に示すように3枚の反射ミラーM1、M
2、M3のみで構成すると、レーザ光がイメージローテ
ータ内部を殆ど通過しないのでイメージローテータ構成
材料による吸収散乱損失が少ないというメリットがあ
る。なお、この3枚の反射ミラーのみで構成したイメー
ジローテータを回転させる手段としては周知の傾斜ステ
ージなどを採用することができる。
【0057】なお、イメージローテータ60の回転位置
を最適化するためのモニタパラメータはスペクトル幅で
あり、狭帯域エキシマレーザの公知の波長モニタ手段を
用いてスペクトル幅を検出することができる。
【0058】図9は、この発明の狭帯域発振エキシマレ
ーザの更に他の実施例を示したものである。
【0059】図1に示した実施例で説明したように、レ
ーザチャンバ20内部から外部へウインドウ22を透過
する光は、放電方向と直交する方向の幅の方が放電方向
の幅よりも狭い。すなわち、3次元空間直交座標系x、
y、zを定義し、放電方向をz方向、ウインドウ22を
透過直後のレーザ光進行方向をy方向とすると、図8に
示すように、ウインドウ22を透過直後のレーザビーム
断面はx方向に狭く、z方向に広い形状を有する。
【0060】図1に示した構成において、レーザ発振の
みでなく狭帯域化も行うとすると、フロントミラー10
からグレーティング30までの光共振器長が長くなり、
装置の設置面積の増大が避けられない。
【0061】半導体露光装置用である狭帯域エキシマレ
ーザの設置場所はクリーンルームであり、限られた空間
であるクリーンルーム内部に設置される各装置の設置面
積は縮小化することが望まれている。
【0062】そこで、この実施例においては、ミラー等
のレーザビーム方向修正手段を用いてレーザビームの光
軸を曲げることでフロントミラー10からグレーティン
グ30までの直線距離を縮小する構成を採用する。
【0063】図9において、ミラー10a反射表面の法
線がyーz平面と平行で、ミラー10bの反射面の法線
がzーx平面と平行になるように各ミラー10aおよび
10bを配置する。そして、レーザチャンバ20から出
力されたレーザビームAをミラー10aで反射してビー
ムBとし、更に、ミラー10bで反射してビームCと
し、ビームCをウインドウ51を経てプリズム41、4
2へ入射させる。
【0064】このような構成によると、フロントミラー
10からグレーティング30までの長さを図1に比べて
縮小することができる。
【0065】なお、この図9に示した構成のミラー10
a、10bをイメージローテータとして用い、このミラ
ー10a、10bのレーザビーム光軸回りの回転やビー
ム反射角度の微調整により、ビームエキスパンダへ入射
するレーザビームの幅が狭い方向を含む平面とビームエ
キスパンダのビーム拡大方向を含む平面とがお互いに平
行になり、且つグレーティングへ入射するレーザビーム
のビームが拡大された方向とグレーティングの複数の溝
の方向とが直交するように高精度に調整することが可能
になる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ビームエキスパンダへ入射するレーザビームの幅が狭い
方向を含む平面とビームエキスパンダのビーム拡大方向
を含む平面とがお互いに平行であり、且つ前記グレーテ
ィングへ入射するレーザビームのビームの拡大方向とグ
レーティングの複数の溝の方向とが直交するようにする
調整を容易に行うことができるので、多数のレーザを量
産する場合に高効率で狭帯域化された出力レーザ光を得
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる狭帯域発振レーザの第1の実
施例の側面図。
【図2】図1に示した第1の実施例の平面図。
【図3】この発明に係わる狭帯域発振レーザの第2の実
施例の側面図。
【図4】この発明に係わる狭帯域発振レーザの第3の実
施例の側面図。
【図5】図4に示した第3の実施例の平面図。
【図6】この発明に係わる狭帯域発振レーザで用いるイ
メージローテータの平面図。
【図7】図6に示したイメージローテータの側面図。
【図8】この発明に係わる狭帯域発振レーザで用いるイ
メージローテータの他の構成を示す略図。
【図9】この発明に係わる狭帯域発振レーザの第4の実
施例を説明する概念図。
【符号の説明】
10 フロントミラー 10a,10b ミラー 20 レーザチャンバ 21、22、51 ウインドウ 23、24 放電電極 30 グレーティング 41、42 プリズム 50 筐体 60 イメージローテータ 61 固定ステージ 62 回転ステージ 62′ 回転ステージ孔 63 部材 64 マイクロメータ 65 バネ 66 支持手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザガスが封入されたレーザチャンバ
    と、 前記レーザチャンバの一方側に配置されたレーザ光出力
    結合ミラーと、 前記レーザチャンバの他方側に配置された波長選択素子
    として動作するグレーティングと、 前記レーザチャンバと前記グレーティングとの間に配設
    されたビームエキスパンダとを有し、前記レーザチャン
    バ内で放電励起により発生されたレーザビームを前記ビ
    ームエキスパンダを介して前記グレーティングに照射す
    ることにより前記レーザ光出力結合ミラーから狭帯域化
    されたレーザビームを出力する狭帯域発振エキシマレー
    ザにおいて、 前記レーザチャンバと前記グレーティングとの間であっ
    て、且つレーザビームの光軸上に配設され、該レーザビ
    ームを該光軸の回りで回転させる光学素子と、 前記光学素子をレーザビーム光軸を中心として回転可能
    に支持する支持手段とを具備し、 前記光学素子による前記レーザビームの回転により前記
    ビームエキスパンダへ入射するレーザビームの幅が狭い
    方向を含む平面と前記ビームエキスパンダのビーム拡大
    方向を含む平面とがお互いに平行であり、且つ前記グレ
    ーティングへ入射するレーザビームのビームの拡大方向
    と前記グレーティングの複数の溝の方向とが直交するよ
    うに調整することを特徴とする狭帯域発振エキシマレー
    ザ。
  2. 【請求項2】 前記光学素子は、 前記レーザチャンバと前記ビームエキスパンダとの間に
    配置されることを特徴とする請求項1記載の狭帯域発振
    エキシマレーザ。
  3. 【請求項3】 前記光学素子は、 前記グレーティングと前記ビームエキスパンダとの間に
    配置されることを特徴とする請求項1記載の狭帯域発振
    エキシマレーザ。
  4. 【請求項4】 前記光学素子は、 イメージローテータであることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか記載の狭帯域発振エキシマレーザ。
  5. 【請求項5】 前記イメージローテータは、 ダブプリズムを具備することを特徴とする請求項4記載
    の狭帯域発振エキシマレーザ。
  6. 【請求項6】 前記イメージローテータは、 所定の位置関係で配設された少なくとも2枚のミラーを
    含むことを特徴とする請求項4記載の狭帯域発振エキシ
    マレーザ。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも2枚のミラーは、 前記レーザビームの進行方向をほぼ直角に屈曲させるこ
    とを特徴とする請求項6記載の狭帯域発振エキシマレー
    ザ。
JP26451396A 1996-10-04 1996-10-04 狭帯域発振エキシマレーザ Pending JPH10112570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26451396A JPH10112570A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 狭帯域発振エキシマレーザ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26451396A JPH10112570A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 狭帯域発振エキシマレーザ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10112570A true JPH10112570A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17404295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26451396A Pending JPH10112570A (ja) 1996-10-04 1996-10-04 狭帯域発振エキシマレーザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10112570A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049839A (ja) * 2004-07-06 2006-02-16 Komatsu Ltd 高出力ガスレーザ装置
JP2006313140A (ja) * 2005-05-07 2006-11-16 Junichi Nishizawa テラヘルツ波発生装置及び方法あるいは分光計測装置及び方法
JP2007027624A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Komatsu Ltd 2ステージ狭帯域化レーザ装置
JP2014175576A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Japan Atomic Energy Agency 共振器及びこれを用いたレーザー装置、レーザー装置の制御方法
WO2015045098A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 ギガフォトン株式会社 レーザ装置、及び極端紫外光生成システム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049839A (ja) * 2004-07-06 2006-02-16 Komatsu Ltd 高出力ガスレーザ装置
JP2006313140A (ja) * 2005-05-07 2006-11-16 Junichi Nishizawa テラヘルツ波発生装置及び方法あるいは分光計測装置及び方法
JP2007027624A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Komatsu Ltd 2ステージ狭帯域化レーザ装置
JP2014175576A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Japan Atomic Energy Agency 共振器及びこれを用いたレーザー装置、レーザー装置の制御方法
WO2015045098A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 ギガフォトン株式会社 レーザ装置、及び極端紫外光生成システム
JPWO2015045098A1 (ja) * 2013-09-27 2017-03-02 ギガフォトン株式会社 レーザ装置、及び極端紫外光生成システム
US9954339B2 (en) 2013-09-27 2018-04-24 Gigaphoton Inc. Laser unit and extreme ultraviolet light generating system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5802094A (en) Narrow band excimer laser
JP2531788B2 (ja) 狭帯域発振エキシマレ―ザ
US6856638B2 (en) Resonator arrangement for bandwidth control
US20140369373A1 (en) Two-stage laser system for aligners
JP3514073B2 (ja) 紫外レーザ装置及び半導体露光装置
US7184204B2 (en) Master-oscillator power-amplifier (MOPA) excimer or molecular fluorine laser system with long optics lifetime
CN110471261B (zh) 激光装置和窄带化光学系统
US20080137697A1 (en) Laser light source apparatus and image generating apparatus using laser light source apparatus
JPH02307285A (ja) レーザの波長制御装置
JPH10112570A (ja) 狭帯域発振エキシマレーザ
JP2004039767A (ja) Mopa式又は注入同期式レーザ装置
JP2631567B2 (ja) 狭帯域発振エキシマレーザ
JP3360078B2 (ja) 狭帯域発振レーザ
JPH10284778A (ja) レーザ発振装置
JPH03250777A (ja) 狭帯域発振エキシマレーザ
JPH01235289A (ja) 照明装置
JP2006339358A (ja) 狭帯域レーザ装置
JP4426913B2 (ja) レーザ装置の調整方法
JP2688991B2 (ja) 狭帯域発振エキシマレーザ
JP6737877B2 (ja) レーザ装置
JP3768321B2 (ja) ガスレーザ装置用レーザチャンバ
JP2001291921A (ja) 超狭帯域化レーザ装置
JPH0346284A (ja) 狭帯域発振エキシマレーザ
JPH06334244A (ja) エキシマーレーザー発振器
JP2001196680A (ja) 波長選択素子および狭帯域化レーザ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060221