JPH10111565A - 新規な光重合性樹脂積層体 - Google Patents

新規な光重合性樹脂積層体

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JPH10111565A
JPH10111565A JP26467696A JP26467696A JPH10111565A JP H10111565 A JPH10111565 A JP H10111565A JP 26467696 A JP26467696 A JP 26467696A JP 26467696 A JP26467696 A JP 26467696A JP H10111565 A JPH10111565 A JP H10111565A
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JP
Japan
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photopolymerizable
weight
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film
parts
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JP26467696A
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Shinji Arihisa
慎司 有久
Toru Mori
徹 森
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐エッチング性が良好で、レジストラインの密
着性、及びキャリアーフィルム密着強度に優れたアルカ
リ現像型光重合性樹脂積層体を提供する。 【解決手段】光重合性層が、(a)カルボキシル基含有重
合体、(b)光重合性モノマー、(c)光重合開始剤、および
(d)次の一般式(I)で示される化合物を含む光重合性
樹脂組成物からなる光重合性樹脂積層体。 (nは100以下の整数、Rは水素、アルキル基、ヒド
ロキシル基、カルボキシル基、アクリル基、ニトリル
基、及びアミド基から選ばれる)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ性水溶液によ
って現像可能であり、プリント配線板作成及び金属基板
加工用途に適した光重合性樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板作成用及び、金属
基板加工用フォトレジストとして光重合性樹脂層を支持
フィルムで挟んだ構造のいわゆるドライフィルムレジス
ト(以下DFRと略称)が広く使用されている。DFR
は、一般に支持フィルム上に光重合性樹脂組成物からな
る光重合性層を積層し、多くの場合、更に該組成物上に
保護用のフィルムを積層することにより作成される。こ
のような光重合性層としては、現像液として弱アルカリ
水溶液を用いるアルカリ現像型が一般的である。
【0003】プリント配線板及び金属基板加工製造工程
において、フォトレジストとして特に重要な要求特性の
一つは、フォトレジストがエッチング液等の薬液に侵さ
れず、フォトレジストが被覆された基材を十分に保護で
きることである。例えば、銅張り積層板や特に鉄系の金
属基板(42アロイ・36アロイ・コバール材等)等の
基材において、塩化第二鉄エッチング中に発生する硬化
レジストの剥離・浮きは、硬化レジストと金属基板面間
へのエッチング液のしみこみとなってパターン間の断線
・配線パターン幅の減少・配線周辺部の形状の乱れ等の
問題を生じさせていた。
【0004】また、フォトレジストの特性としては、現
像工程の現像液や水洗水によって蛇行・剥がれ等を発生
させず、安定した回路配線を形成できることが求められ
ている。例えば、現像工程の現像液や水洗水の液温・ス
プレー圧力が高いと、回路パターン細線部分のフォトレ
ジストの蛇行・剥がれが発生し、回路パターンに重大な
欠陥を引き起こす場合があった。また、現像時間が長
く、オーバー現像になった場合も上記と同様の問題が生
じることがあった。
【0005】これらの問題は、硬化レジストと基材の金
属面との密着力不足によるものであるため、密着力を挙
げるために、密着促進剤の研究開発が盛んに行われ、例
えば米国特許3.622.334号明細書に記載されてい
るようなベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾールのよ
うな複素環式窒素含有化合物を光重合性樹脂組成物に添
加すること等が提案されている。
【0006】しかしながら、これらの化合物を使用した
場合、銅張り積層板金属表面に対するエッチング液のし
みこみやレジストラインの蛇行は改善されるものの、4
2アロイ・36アロイ・コバール材等の鉄系金属基材に
対する密着力は十分でなく、現像後に硬化レジストの蛇
行・剥がれ等が発生し、更に、高温エッチング時には極
めて容易に硬化レジストの剥離・浮きが発生していた。
この結果、回路配線パターン間の短絡・配線パターン幅
の減少など重大な欠陥を引き起こす等の問題が生じてい
た。特に炭酸ソーダ等の薬液によって現像可能なアルカ
リ現像性光重合性樹脂またはDFRとしては、鉄系金属
基材を用いた高温エッチング時に発生するエッチング液
のしみこみに耐え得るものは実用化されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点を克服し、プリント配線板製造及び金属板加工用
途、特に鉄系金属基材に対して耐エッチング性・レジス
トライン密着性に優れ、かつ、アルカリ性水溶液によっ
て現像可能な光重合性樹脂積層体を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、添加剤として下記
一般式(I)の化合物を用いることで上記課題を達成し
得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は、支持体および光重合性層を含み、該光重
合性層が、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100
〜600、重量平均分子量が2万〜50万の重合体、2
0〜90重量部、(b)少なくとも二つの末端エチレン基
を持つ光重合性モノマー、5〜60重量部、(c)光重合
開始剤、0.01〜20重量部、および(d)次の一般式
(I)で示される化合物、0.01〜20重量部
【0009】
【化4】
【0010】(nは100以下の整数、Rは水素、アル
キル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アクリル
基、ニトリル基、及びアミド基から選ばれる)を含む光
重合性樹脂組成物からなることを特徴とする光重合性樹
脂積層体である。本発明に用いる光重合性樹脂組成物の
(a)成分である重合体中に含まれるカルボキシル基はア
ルカリ水溶液に対し現像性や剥離性を有するために必要
であり、その量は酸当量で100〜600である必要が
あり、300〜400が好ましい。また分子量は2万〜
50万である必要があり、好ましくは4万〜25万であ
る。ここで酸当量とはその中に1当量のカルボキシル基
を有するポリマーの重量をいう。重合体中のカルボキシ
ル基はアルカリ水溶液に対し現像性や剥離性を有するた
めに必要である。酸当量が100未満では、塗工溶媒ま
たは他の組成物、例えばモノマーとの相溶性が低下し、
600を超えると現像性や剥離性が低下する。また、分
子量が50万を超えると現像性が低下し、2万未満では
光重合性積層体に用いたとき光重合層の厚みを均一に維
持することが困難になるし、現像液に対する耐性が悪化
する。なお酸当量の測定は、平沼レポーティングタイト
レーターCOMTITE−7を用い、0.1N水酸化ナ
トリウムで電位差滴定法により行われる。また、分子量
は日本分光製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(ポンプ;TRIROTAR−V、カラム;Shode
x A−80M 2本直列、移動相溶媒;THF、ポリ
スチレン標準サンプルによる検量線使用)により重量平
均分子量として求められる。
【0011】この重合体は、下記の2種類の単量体の中
より各々一種またはそれ以上の単量体を共重合させるこ
とにより得られる。第一の単量体は分子中に重合性不飽
和基を一個有するカルボン酸または酸無水物である。こ
のような単量体としては、例えば、(メタ)アクリル
酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸無水物、マレイン酸半エステル等である。
【0012】第二の単量体は非酸性で、分子中に重合性
不飽和基を一個有し、光重合層の現像性、エッチングお
よびめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の
特性を保持するように選ばれる。このような単量体とし
ては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレートブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル
(メタ)アクリレート類がある。また酢酸ビニル等のビ
ニルアルコールのエステル類や、スチレンまたは重合可
能なスチレン誘導体等も用いることができる。また上記
の重合性不飽和基を分子中に一個有するカルボン酸また
は酸無水物のみの重合によっても得ることができる。
【0013】本発明に用いられる光重合性樹脂組成物の
(a)成分の重合体の量は、20〜90重量部の範囲でな
ければならず、好ましくは30〜70重量部である。重
合体の量が90重量部超または20重量部未満では、露
光によって形成される硬化画像が十分にレジストとして
の特性、例えばテンティング、エッチング、各種めっき
工程において十分な耐性を有しない。
【0014】本発明に用いられる光重合性樹脂組成物の
(b)成分の少なくとも二つの末端エチレン基を持つ光重
合性モノマーの例としては、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、またポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の
ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メ
タ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリ
レート、2,2−ビス(4−メタクリロキシペンタエト
キシフェニル)プロパン、ウレタン基を含有する多官能
(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのモノマ
ーの中で好ましい例としては、一般式(II)及び(I
II)で表されるものが挙げられる。これらは、一般式
(II)または(III)のモノマーとその他の多官
能、または単官能モノマーと併用しても良いし単独で用
いても良い。また、一般式(II)と(III)のモノ
マーを併用する系も望ましく、これらのモノマーを使用
することにより、追従性が良好で柔軟で強靭なレジスト
硬化膜が得られる。
【0015】
【化5】
【0016】(R1は炭素数4〜12のジイソシアネー
ト残基、R2、R3は水素、またはメチル基、n1、n2は1
〜15の整数)
【0017】
【化6】
【0018】(n3、n4、n5は3〜20の整数、R4、R
5は水素またはメチル基) 前記一般式(II)で表される化合物としては、例えば
ヘキサメチレンジイソシアネートまたはトリレンジイソ
シアネートまたは2、2、4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、一
分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリルキを有する
化合物(例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレート
等)とのウレタン化合等が挙げられる。これらの化合物
は公知の方法により合成できる。
【0019】前記一般式(III)で表される化合物に
おいて、n3、n4、n5が3よりも小さいと当該化合物の沸
点が低下して、レジストの臭気が強くなり、使用が著し
く困難になる。また、n3、n4、n5が20を越えると単位
重量あたりの光活性部位の濃度が低くなるため、実用的
感度が得られない。これらのモノマーは一種類でも、二
種類以上を併用することもできる。モノマーの使用量は
5〜60重量部が好ましく、5重量部未満では、感度、
膜強度の点で充分ではなく、60重量部を超えると保存
時の感光層のはみ出しが著しくなるため好ましくない。
【0020】本発明に用いる光重合性樹脂組成物は、
(c)成分の光重合開始剤を必須成分として含んでいる。
この光重合開始剤は各種の活性光線、例えば紫外線など
により活性化されることにより重合を開始させることが
できる化合物であればよい。このような化合物として
は、例えば、2−エチルアントラキノン、オクタエチル
アントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,
3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノ
ン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロア
ントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−メチル
アントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フ
ェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノ
ン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,
4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、
3−クロロ−2−メチルアントラキノンなどのキノン
類、ベンゾフェノンミヒラーズケトン[4,4´−ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4´−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン
類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾ
インなどのベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケ
タール、ベンジルジエチルケタールなどのジアルキルケ
タール類、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフ
ェニルイミダゾリル二量体等のビイミダゾール化合物、
9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、ジエチルチ
オキサントン、クロルチオキサントン等のチオキサント
ン類、ジメチルアミノ安息香酸エチル等のジアルキルア
ミノ安息香酸エステル類、1−フェニル−1,2−プロ
パンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、1−フェニ
ル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカル
ボニル)オキシム等のオキシムエステル類等が挙げられ
る。これらの光重合開始剤はそれぞれ単独で用いても、
併用して用いても構わない。
【0021】光重合開始剤の好ましい例としては、ジエ
チルチオキサントン、クロルチオキサントン等のチオキ
サントン類、ジメチルアミノ安息香酸エチル等のジアル
キルアミノ安息香酸エステル類、ベンゾフェノン、4,
4´−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4
´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−(o
−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル
二量体、およびこれらの組み合わせをあげることができ
る。
【0022】上記光重合開始剤の量は、0.01〜20
重量部であり、好ましくは、0.05〜10重量部であ
る。光重合開始剤が20重量部を超えると光重合性組成
物の活性吸収率が高くなり、光重合積層体として用いた
際に光重合性層の底の部分の重合による硬化が不十分に
なる。また、0.01重量部未満では充分な感度が出な
くなる。
【0023】本発明に用いられる光重合性組成物の(d)
成分である化合物(I)としては、nが100以下の整
数であるものが好ましい。nが100を越えると、光重
合樹脂との相溶性が悪化し、また、現像時にスカムとし
て基板上に残りやすくなるので好ましくない。このよう
な化合物は、ブタジエンゴムオリゴマーとして各社から
入手可能であり、例えば、日本曹達(株)製のNISS
O−PB GI−1000、CI−1000等が挙げら
れる。
【0024】本発明の光重合性組成物の熱安定性、保存
安定性を向上させるために、光重合樹脂組成物に重合禁
止剤を含有させることもできる。このような重合禁止剤
としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロ
キノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert.−
ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−ter
t.−ブチル−p−クレゾール、2,2´−メチレンビ
ス(4−エチル−6−tert.ブチルフェノール)、
2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−tert.
ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミ
ンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミン等が挙げ
られる。
【0025】本発明に用いる光重合性樹脂組成物には、
染料、顔料等の着色物質を含有させることもできる。こ
のような着色物質としては、例えば、フクシン、フタロ
シアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリ
ーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メ
チルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、
マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモ
ンドグリーン等が挙げられる。
【0026】また、本発明に用いる光重合性樹脂組成物
には、光照射により発色する発色系染料を含有させるこ
ともできる。このような発色系染料としては、ロイコ染
料またはフルオラン染料と、ハロゲン化合物との組み合
わせがある。このような組み合わせとしては、例えば、
トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メ
タン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−
ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコ
マラカイチグリーン]等が挙げられる。一方、ハロゲン
化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イ
ソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭
化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニル
スルフォン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプ
ロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ
化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ
−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン 、ヘキ
サクロロエタン、トリアジン化合物、等が挙げられる。
トリアジン化合物としては、2、4、6−トリス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ
フェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジンが挙げられる。
【0027】また、発色性染料の組み合わせとしては、
ビイミダゾール化合物とロイコ染料との組み合わせや、
トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用で
ある。本発明は、上記光重合性樹脂組成物を含有した光
重合性層と、該光重合性層を支持する支持体とからな
る。このような支持体としては、活性光を透過する透明
なものが望ましい。
【0028】活性光を透過する支持体としては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコール
フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合
体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリ
デン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体
フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリ
ルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフ
ィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。
これらのフィルムとしては、必要に応じ、延伸されたも
のも使用できる。これらのフィルムの厚みは薄い方が画
像形成性、経済性の面で有利であるが、強度を維持する
必要等から10〜30μmのものが一般的である。
【0029】支持体と積層した光重合層の反対側の表面
に、必要に応じて保護層を積層する。この保護層として
重要な特性は、光重合性層との密着力において、支持体
の密着力よりもこの保護層の密着力の方が充分小さいこ
とであり、これにより容易に剥離できることである。例
えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等
がある。また、特開昭59−202457号公報に示さ
れた剥離性の優れたフィルムを用いることも好ましい。
【0030】光重合層の厚みは用途において異なるが、
プリント配線板、及び金属加工基板作製用には5〜10
0μm、好ましくは10〜80μmであり、光重合性層
が薄いほど解像度は向上する。また光重合性層が厚いほ
ど膜強度が向上する。次に、本発明の光重合性積層体を
用いた印刷回路板の作成工程は、従来技術に準ずるもの
であるが以下に簡単に述べる。まず、ラミネーターを用
い、保護層がある場合は、保護層を剥離した後、光重合
性層を金属表面に加熱圧着し積層する。この時の加熱温
度は一般的に40〜160℃である。次に必要ならば支
持体を剥離しマスクフィルムを通して活性光により画像
露光する。次に、露光後光重合層上に支持体がある場合
には必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の
現像液を用いて未露光部を現像除去する。このようなア
ルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の水溶液が用いられる。
【0031】これらの現像液は光重合性層の特性に合わ
せて選択されるが、0.5%〜3%の炭酸ナリウム水溶
液が一般的に用いられる。次にエッチング法等、既知の
方法を用いて、現像により露出した金属面に画像パター
ンを形成する。その後、硬化レジスト画像は一般的に現
像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強いアルカリ性水
溶液により剥離される。剥離用のアルカリ水溶液につい
ても特に制限はないが、1%〜5%の水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムの水溶液が一般的に用いられる。さ
らに現像液や剥離液に少量の水溶性溶媒を加える事も可
能である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下実施例で本発明の具体例を示
す。
【0033】
【実施例1〜4、比較例1〜2】表1の実施例の欄に記
載の化合物を、均一に溶解した。次に、この混合溶液を
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに
バーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中
で3分間乾燥して光重合層の厚さ15μmの光重合性樹
脂積層体を得た。その後、光重合性層のポリエチレンテ
レフタレートフィルムを積層していない表面上に、35
μmのポリエチレンフィルムを張り合わせて積層フィル
ム−1を得た。一方、35μm圧延銅箔を積層した銅張
り積層板を湿式バフロール(スリーエム社製:商品名:
スコッチブライト#6002−2連)研磨した表面に、
この積層フィルムのポリエチレンフィルムを剥がしなが
ら光重合層をホットロールラミネーターにより105℃
でラミネートして積層体−1を得た。この積層体にマス
クフィルムを通して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所
製:HMW−201KB)により80mJ/cm2で光重合
層を露光した。続いて、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを剥がした後、30℃の1wt%炭酸ナトリウム
水溶液を約30秒間スプレーして、未露光部分を溶解除
去したところ、良好な硬化画像を得た。これらの硬化画
像基板の評価は以下の方法で行った。 (1)耐エッチング性評価 上記方法にて得た硬化画像基板を、塩化第二鉄エッチン
グ液(47ボーメ、50℃、0.5wt%塩酸)にてスプレ
ー(2分間、スプレー圧力=2.0kgf/cm2)し、回路パ
ターンを得た。次いでレジスト画像を現像液より強いア
ルカリ水溶液(苛性ソーダ:50℃、3wt%)を用い
て剥離し、プリント配線板回路パターンを得た。こうし
て形成された回路パターンのエッチング液のしみこみ幅
を測定した。評価は以下のランク付けにより行った。
【0034】 ○:エッチング液のしみこみ幅が1μm未満。 △:しみこみ幅が、1μm以上、10μm未満。 ×:しみこみ幅が、10μm以上。 (2)硬化画像密着性評価 上記方法にて得た硬化画像基板の、独立細線レジストラ
インが形成されたパターン幅及び感度を測定した。評価
は以下のランク付けにより行った。
【0035】(2)−1独立細線レジストライン形成性 ○:25μm未満の独立細線レジストラインが形成され
る。 △:25μm以上、40μm未満の独立細線レジストライ
ンが形成される。 ×:40μm以上の独立細線レジストラインしか形成さ
れない。
【0036】(2)−2感度 50mJ露光時の旭化成 27段ステップタブレット感
度 ○:15段以上のステップタブレット感度を示す。 △:10段以上、15段未満のステップタブレット感度
を示す。 ×:10段未満のステップタブレット感度を示す。 (3)キャリアーフィルム密着強度評価 前記積層フィルム−1を1インチ幅に切断し、キャリア
ーフィルム(ポリエチレンテレフタレート)を光重合樹
脂積層体から引き剥がす際の密着強度(180度ピール
強度、引き剥がし速度=100mm/分)を測定した。評
価は以下のランク付けにより行った。
【0037】 ○:密着強度が、10g以上 △:密着強度が、5g以上、10g未満 ×:密着強度が、5g以下 評価結果を表1に示す。
【0038】
【実施例5〜14、比較例3〜4】厚み150μmの4
2アロイ基板(日鉱金属社製:DF-CP-1/2H[0.15t])
をアルカリ脱脂(苛性ソーダ:5wt%、50℃、1
分)した表面に、実施例1と同様の方法により、表2及
び表3記載の組成の硬化画像基板を得た。これを塩化第
二鉄エッチング液(47ボーメ、50℃、0.5wt%塩
酸)にてスプレー(10分間、スプレー圧力=2.0kgf
/cm2)し、回路パターンを得た。次いでレジスト画像
を現像液より強いアルカリ水溶液(苛性ソーダ:50
℃、3wt%)を用いて剥離し、配線板回路パターンを
得た。これらの回路パターンについて耐エッチング性評
価及び硬化画像密着性評価を行った。
【0039】評価結果を表2,表3に示す。 <記号説明> P:メタアクリル酸メチル、67wt%、メタアクリル
酸、23wt%、アクリル酸ブチル、10wt%の三元
共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度=32
%、重量平均分子量=8.5万) M−1:トリメチロールプロパントリアクリレート M−2:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロ
ピレングリコールモノメタアクリレート(日本油脂
(株)製:ブレンマーPP−1000)との反応物 M−3:平均8モルのプロピレンオキサイドを付加した
ポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドを更に
両端にそれぞれ3モル付加したグリコールのジメタアク
リレート M−4:テトラプロピレングリコールジメタアクリレー
ト A−1:ベンゾフェノン A−2:4,4`−ジエチルアミノベンゾフェノン A−3:2−(O−クロロフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体 B−1:マラカイトグリーン B−2:ロイコクリスタルバイオレット B−3:トリブロモメチルフェニルスルフォン C−1:ヒドロキシル変性ブタジエンオリゴマー(平均
分子量:約1200) C−2:ヒドロキシル変性ブタジエンオリゴマー(平均
分子量:約3000) C−2:カルボキシル変性ブタジエンオリゴマー(平均
分子量:約1450)
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明の光重合性樹脂積層体は、特に耐
エッチング性が良好で、硬化画像のレジストラインの密
着性、及びキャリアーフィルム密着強度に優れた性能を
発揮し、プリント配線板及び金属基板でのアルカリ現像
型回路基板作成用ドライフィルムレジストとして非常に
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 35/00 C08L 35/00 G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 511 511 7/033 7/033 H05K 3/06 H05K 3/06 H J // C08F 299/00 C08F 299/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体および光重合性層を含み、該光重
    合性層が、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100
    〜600、重量平均分子量が2万〜50万の重合体、2
    0〜90重量部、(b)少なくとも二つの末端エチレン基
    を持つ光重合性モノマー、5〜60重量部、(c)光重合
    開始剤、0.01〜20重量部、および(d)次の一般式
    (I)で示される化合物、0.01〜20重量部 【化1】 (nは100以下の整数、Rは水素、アルキル基、ヒド
    ロキシル基、カルボキシル基、アクリル基、ニトリル
    基、及びアミド基から選ばれる)を含む光重合性樹脂組
    成物からなることを特徴とする光重合性樹脂積層体。
  2. 【請求項2】 (b)少なくとも二つの末端エチレン基を持
    つ光重合性モノマーが、下記一般式(II)または、か
    つ(III)を含む化合物であることを特徴とする、請
    求項1記載の光重合性樹脂積層体。 【化2】 【化3】 (R1は炭素数4〜12のジイソシアネート残基、R2、
    R3は水素、またはメチル基、n1、n2は1〜15の整数、n
    3、n4、n5は3〜20の整数、R4、R5は水素またはメ
    チル基)
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