JPH10111012A - 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法 - Google Patents

給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法

Info

Publication number
JPH10111012A
JPH10111012A JP8283310A JP28331096A JPH10111012A JP H10111012 A JPH10111012 A JP H10111012A JP 8283310 A JP8283310 A JP 8283310A JP 28331096 A JP28331096 A JP 28331096A JP H10111012 A JPH10111012 A JP H10111012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
amount
bath
water supply
bathtub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8283310A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3463484B2 (ja
Inventor
Hisato Kataoka
寿人 片岡
Akihiro Yanada
晃宏 梁田
Eiichi Tsuji
栄一 辻
Kazutoshi Matsuda
和俊 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP28331096A priority Critical patent/JP3463484B2/ja
Publication of JPH10111012A publication Critical patent/JPH10111012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3463484B2 publication Critical patent/JP3463484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control For Baths (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給湯運転が同時運転される場合における風呂
側の先行的追い焚きの熱量を、給湯号数或いは給湯ガス
圧、及び給湯器側ガスバーナの能力段数の他、使用する
ガス種に応じて計測することができ、これによって浴槽
残湯量を正確に計測することができる給湯機能付風呂装
置の浴槽残湯量の計測方法の提供を課題とする。 【解決手段】 浴槽内の湯を先行的に追い焚き運転する
ことで、その先行的追い焚き運転による風呂総加熱量F
と温度変化とによって浴槽内の残湯量Q1 を測定するよ
うにした給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法で
あって、先行的追い焚き運転が給湯運転と同時に行われ
ている場合における先行的追い焚き運転による風呂単位
時間加熱量Aを、給湯器側での給湯号数Gと給湯器側ガ
スバーナの能力段数Nと使用するガス種Kとから求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバーナにより
浴槽内の湯を追い焚きし、また浴槽内外へ給湯すること
ができる給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法に
関し、詳しくは、浴槽内の加熱された残湯量を正確に計
測することにより、浴槽内の残湯量を正確に算出し、浴
槽の水位を正確に設定することができるようにした給湯
機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】浴槽残湯量等、浴槽内の水量を、水位セ
ンサ等を用いることなく計測する方法として、浴槽内の
先行的追い焚き運転を行い、この先行的追い焚き運転に
よって加熱された浴槽水の加熱前後の温度差ΔTと加熱
時間tとから浴槽1内の水量Q1 を算出する方法が特開
昭61−15047 号公報に開示されている。即ちこの方法
は、既知であるガスバーナの単位時間当たりの発熱量を
一定値Iとし、加熱時間をt、効率をη、加熱前後の湯
温の温度差をΔTとして、浴槽1内の残湯量Q1 を、 Q1 ={(I×t)×η}/ΔT で得るようにしている。そして残湯量Q1 が得られるこ
とで、浴槽1の設定水位までの落とし込みは、設定水位
に対応する湯量Q0 から浴槽1内の残湯量Q1 を差し引
いた湯量Q2 (Q2 =Q0 −Q1 )を浴槽1に落とし込
むことで、簡単に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の方法では、1本のガス通路を共用して給湯器側の
ガスバーナと循環加熱器のガスバーナとにガスを供給す
るような構成の給湯機能付風呂装置においては、前記先
行的追い焚き運転の際に給湯運転が同時に行われること
で、追い焚き側のガスバーナにおける単位時間当たりの
発熱量が変化してしまい、その結果、浴槽の残湯量を正
確に算出することができないといった不具合があった。
【0004】このため、本願出願人は、特願平8-106350
号の出願において、給湯運転が前記先行的追い焚き運転
と同時運転される場合における先行的追い焚きの熱量
を、給湯側のバーナの給湯号数或いは給湯ガス圧、及び
給湯器側ガスバーナの能力段数から計測するようにした
方法を提供した。しかしながら、特願平8-106350号の出
願において提供された方法においては、先行的追い焚き
の熱量の計測を使用するガス種に応じて行うことができ
ないものであった。
【0005】そこで本発明は、給湯運転が前記先行的追
い焚き運転と同時運転される場合における先行的追い焚
きの熱量を、給湯器側のバーナの給湯号数或いは給湯ガ
ス圧、及び給湯器側ガスバーナの能力段数の他、使用す
るガス種に応じて計測することができ、これによって浴
槽残湯量を正確に計測することができる給湯機能付風呂
装置の浴槽残湯量の計測方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法
は、浴槽内の湯を循環させて追い焚きする浴槽循環加熱
器と、給湯器とを具備し、且つ前記浴槽循環加熱器のガ
スバーナと給湯器のガスバーナとは燃料供給量を調節す
る弁を備えた共通のガス通路を経た後に分岐された構成
とされ、且つ、追い焚き運転単独時には一定の燃料供給
量で運転を行うと共に給湯運転単独時及び給湯運転と追
い焚き運転の同時運転時には給湯側必要熱量に応じて燃
料供給量が調節される構成とされ、浴槽内の湯を先行的
に追い焚き運転することで、その先行的追い焚き運転に
よる風呂総加熱量と温度変化とによって浴槽内の残湯量
を測定するようにした給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量
の計測方法であって、前記先行的追い焚き運転が給湯運
転と同時に行われている場合における先行的追い焚き運
転による風呂単位時間加熱量を、給湯器側での給湯号数
と給湯器側ガスバーナの能力段数と使用するガス種とか
ら求めることを第1の特徴としている。また、本発明の
給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法は、上記第
1の特徴に加えて、使用するガス種と給湯器側ガスバー
ナの各能力段数との組み合わせ毎に、給湯号数と先行的
追い焚き運転による風呂単位時間加熱量との関係を実験
的に求め、先行的追い焚き運転の風呂単位時間加熱量
を、使用するガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数
との組み合わせ毎に、給湯号数を変数とした関係式で得
るようにしたことを第2の特徴としている。また、本発
明の給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法は、上
記第2の特徴に加えて、追い焚き運転による風呂単位時
間加熱量を、使用するガス種と給湯器側ガスバーナの各
能力段数との組み合わせ毎に、給湯号数を変数とした一
次関係式で得るようにしたことを第3の特徴としてい
る。また、本発明の給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の
計測方法は、上記第3の特徴に加えて、先行的追い焚き
運転による風呂単位時間加熱量は、給湯号数に対して、
使用するガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数との
組み合わせ毎に予め実験で得た定数を掛けることで得る
ようにしたことを第4の特徴としている。また本発明の
給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法は、上記第
1〜4の特徴に加えて、先行的追い焚き運転の風呂総加
熱量は、ガス種毎に一定値とされた先行的追い焚き運転
単独時の風呂単位時間加熱量と、給湯運転との同時運転
時の風呂単位時間加熱量とをそれぞれ時間の関数として
それらを運転時間だけ積分することで得るようにしたこ
とを第5の特徴としている。
【0007】上記第1の特徴において、給湯号数の号数
とは、1リットルの水を1分間に25℃上昇させる熱量で
ある。従って給湯号数は代わりに給湯熱量としてもよ
い。また第1の特徴において、給湯器側ガスバーナの能
力段数とは、給湯器のガスバーナの使用本数の切り換え
によって切り換わる給湯能力の段階をいい、例えば給湯
能力が大か中か小か等の給湯能力の程度をいう。またガ
ス種とは、使用するガスの種類で、例えば12A、13A、
LPG等の種類をいう。上記本発明の第1の特徴によれ
ば、先行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を、
給湯器側での給湯号数と給湯器側ガスバーナの能力段数
と使用するガス種とから求めるようにすることによっ
て、先行的追い焚き運転の最中に給湯器が使用されて
も、その時の先行的追い焚き運転により得られる風呂単
位時間加熱量が、給湯器側ガスバーナの能力段数の変化
や使用するガス種にも対応してより正確に得ることがで
きる。そしてその結果、先行的追い焚き運転の風呂総加
熱量をより正確に得ることができ、浴槽残湯量の計測を
より正確に行うことができる。
【0008】上記本発明の第2の特徴において、先行的
追い焚き運転による風呂単位時間加熱量と給湯号数との
関係式は、使用されるガス種及び給湯器側ガスバーナの
能力段数毎に、得られたデータから実験式として得るも
のである。この関係式は一般的には2次方程式になる場
合が多い。前記使用されるガス種及び給湯器側ガスバー
ナの能力段数毎に得られる関係式は予め制御部のマイク
ロコンピュータ(以下マイコンとする)等に記憶させて
おくことになり、ガス種、能力段数、給湯号数が得られ
た後、前記ガス種及び能力段数に対応する関係式が選び
だされ、さらにその関係式に対して得られた給湯号数が
適用され、追い焚き運転の風呂単位時間加熱量が演算さ
れる。演算は一定時間毎に行われることになる。上記本
発明の第2の特徴によれば、上記第1の特徴による作用
効果に加えて、先行的追い焚き運転と給湯運転とが同時
運転される場合においても、ガス種が決まり、ガスバー
ナの能力段数が決まると、予め得ている先行的追い焚き
運転による風呂単位時間加熱量と給湯号数との関係式に
対して、給湯号数を入れて演算することで、容易に且つ
正確に先行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を
得ることができる。よって給湯運転と同時運転中におけ
る追い焚き運転による風呂総加熱量も容易、正確に演算
することができ、結果として先行的追い焚き運転の風呂
総加熱量が容易、正確に演算でき、浴槽残湯量の計測が
容易、正確に行える。
【0009】上記本発明の第3の特徴によれば、上記第
2の特徴による作用効果に加えて、先行的追い焚き運転
と給湯運転とが同時運転されている場合において、先行
的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を、使用する
ガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数との組み合わ
せ毎に、給湯号数を変数とした一次関係式で得るように
している。よってガス種と給湯器側のガスバーナの能力
段数が分かれば、給湯号数から簡略化された一次関係式
を用いて、容易、迅速に先行的追い焚き運転による風呂
単位時間加熱量を得ることができる。これにより、給湯
運転と同時運転中における追い焚き運転の風呂総加熱量
も容易、迅速に演算することができ、結果として先行的
追い焚き運転の風呂総加熱量も容易迅速に演算でき、浴
槽残湯量の計測が容易に行える。前記一次関係式は制御
部のマイコン等に記憶せられ、得られたガス種及び能力
段数に応じた一次関係式が選びだされ、その一次関係式
に得られた給湯号数が適用され、先行的追い焚き運転で
の風呂単位時間加熱量が演算される。演算は一定時間毎
に行われることになる。
【0010】上記本発明の第4の特徴によれば、上記第
3の特徴による作用効果に加えて、先行的追い焚き運転
と給湯運転とが同時運転されている場合における先行的
追い焚き運転での風呂単位時間加熱量は、使用するガス
種と給湯器側ガスバーナの能力段数が分かれば、そのガ
ス種と能力段数との組み合わせについて予め実験で得ら
れた定数を選んで、これを給湯号数に掛け算するだけで
得ることができる。前記定数は、使用するガス種と給湯
器側ガスバーナの能力段数毎に、予め実験によって得て
おき、これを制御部のマイコン等に記憶させておくこと
になる。
【0011】上記本発明の第5の特徴によれば、上記第
1〜4の何れかの特徴による作用効果に加えて、先行的
追い焚き運転中において、先行的追い焚き運転が単独で
行われている間はガス種毎に一定値とされた風呂単位時
間加熱量を用い、また給湯運転と同時運転の場合には、
給湯運転側の給湯号数と、能力段数とガス種とから求め
られる風呂単位時間加熱量を用いて、これを時間の関数
として先行的追い焚き運転時間だけ積分することで、先
行的追い焚き運転の風呂総加熱量を、正確且つ確実に得
ることができる。よって、得られた先行的追い焚き運転
の風呂総加熱量を増加温度で割り算することにより、浴
槽残湯量の計測ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1から図
4を参照して説明する。図1は本発明方法を用いた給湯
機能付風呂装置の概略構成図である。図2は本発明の給
湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法を実施する際
の制御装置のブロック図である。図3は同時使用時にお
ける給湯号数と給湯ガス圧と先行的追い焚き運転の風呂
単位時間加熱量との関係を示す図で、(A)は給湯号数
と給湯ガス圧との関係、(B)は給湯ガス圧と先行的追
い焚き運転の風呂単位時間加熱量との関係を示す。図4
は、同時使用時における給湯号数と先行的追い焚き運転
の風呂単位時間加熱量との関係を一次関数として表した
図である。図5は、先行的追い焚き運転での風呂単位時
間加熱量の変化の一例を示すグラフである。図6は本発
明の計測方法を用いた給湯機能付風呂装置の自動落とし
込み焚き上げシステムの一例を示すフローチャートであ
る。図7は本発明の浴槽残湯量の計測方法の例を示すフ
ローチャートである。
【0013】先ず、本発明方法を用いた給湯機能付風呂
装置を図1に沿って説明する。この給湯機能付風呂装置
の配線系統は、給湯器10と循環加熱器20とから構成され
るものである。給湯器10は、水道に連結した入水管11
と、蛇口を連結した出湯管12とを直列に接続し、その入
水管11と出湯管12との連結部に熱交換器13を配置し、そ
の熱交換器13がガスバーナ36、37、38の単独または複数
個の組み合わせによって加熱されるようにしたものであ
る。循環加熱器20は、浴槽1内の湯を抜き出す戻り管21
と、浴槽1内へ湯を戻す往き管22とを直列に接続し、そ
の連結部に熱交換器23を配置し、その熱交換器23をガス
バーナ39によって加熱するようにしたものである。前記
給湯器10のガスバーナ36、37、38と循環加熱器20のガス
バーナ39とは、ガス流路が比例弁40の下流まで共通し、
1本のガス通路30を下流側で給湯器10と循環加熱器20と
に分岐させることにより、それぞれ独立して加熱できる
ようにしている。給湯器10の方に分岐したガス通路30
は、さらに三股に分かれ、ガスバーナ36、37、38の単独
又は組み合わせによって加熱能力を1〜4の能力段数に
調整できるようにしている。それぞれのガス通路30の端
末の燃焼部にはガス電磁弁31、32、33、34、が取り付け
られており、必要に応じて給湯器10と循環加熱器20の一
方又は両方を加熱することができるようになっている。
この加熱の程度は、分岐する前のガス通路30の上流側の
部分に設けられた共通の比例弁40により調節される。比
例弁40の手前にはガス通路30を元開閉するガス電磁弁35
が設けられている。
【0014】このように、共通の比例弁40によってガス
バーナ36、37、38、39を制御するのは、主として生産コ
ストの低下や、形状の小型化を意図したものである。又
この種の給湯機能付風呂装置では、多くの場合ガスバー
ナ36、37、38、39が一体化され、強制給気するファンも
共用が可能であり、構造が簡略化される。前記給湯器10
の入水管11には、入水流量センサ14と、入水管11内を流
れる入水温を測定するための入水温サーミスタ15を取り
付ける。出湯管12には、流量制御器16と、出湯温を測定
してフィードバックするためのサーミスタ17を取り付け
ている。循環加熱器20の戻り管21には、ポンプ24と、流
量スイッチ25と、戻り管21内を流れる湯の温度を測定す
るためのサーミスタ26を取り付けている。さらに、給湯
器10によって加熱された湯を浴槽1内に落とし込めるよ
うに、出湯管12と戻り管21とは給湯管2によって連結し
ている。給湯管2には、バキュームブレーカ3、水電磁
弁4、逆止弁5、流量センサ6を取り付けている。
【0015】以上のような配管系統を持つ給湯機能付風
呂装置に、測定した湯温をメモリーに記憶し、さらに加
熱された残湯量を演算する装置などを具備した制御機能
を付加することにより、浴槽1内の水位を自動的に設定
することができる。浴槽1内の水位を自動的に設定する
には、希望する湯量Q0 から浴槽1内の残湯量Q1 を差
し引いた不足する湯量Q2 (Q2 =Q0 −Q1 )を浴槽
1に落とし込めばよい。浴槽1内の残湯量Q1 は、先行
的追い焚き運転を行うことによって求められる。先行的
追い焚きは、通常の追い焚きと同様、戻り管21に取り付
けたポンプ24を駆動し、浴槽1内の湯を戻り管21と往き
管22との間で強制的に循環させ、その強制流を熱交換器
23で加熱することによって行う。そして加熱される前後
の湯温を、戻り管21に取り付けたサーミスタ26によって
測定し、その加熱前後の湯温の温度差ΔTをマイコン50
によって算出する。そして一方、先行的追い焚き運転に
おける風呂総加熱量Fを求めることで、加熱前後の湯温
の温度差をΔTとすると、浴槽1内の残湯量Q1 は、 Q1 =F/ΔT という式から求めることができる。前記風呂総加熱量F
は燃焼熱量に対して湯の加熱効率ηを掛けたものとして
得ることができる。得られた残湯量Q1 に不足する湯量
2 の湯を落とし込むことにより、浴槽1内に希望する
湯を溜めることができる。
【0016】落とし込む湯は給湯管2に取り付けた電磁
弁4を開くことにより、給湯器10の入水管11を流れた水
が給湯器10の熱交換器13で加熱されて湯となり、その湯
を出湯管12から給湯管2を通して浴槽1へ落とし込むこ
とによって、供給する。給湯器10の熱交換器13は、入水
管11に取り付けた入水流量センサ14が、その水の流れを
検出することにより、給湯器10のガスバーナ36、37、38
の何れか1個以上が着火して加熱される。給湯管2から
浴槽1内に落とし込まれた湯の量は、給湯管2に取り付
けられた流量センサ6によって計測され、必要な補水量
2 の湯が給湯管2から浴槽1内へ落とし込まれると、
自動的に電磁弁4が閉じられ、湯の落とし込みを停止す
る。その後、戻り管21に取り付けたポンプ24を再び駆動
して、浴槽1に接続した往き管22と戻り管21との間に強
制流を生じさせる。この強制流を流量スイッチ25が検出
すると、循環加熱器20のガスバーナ39が着火する。そし
て、この循環している湯、即ち浴槽1内の湯温を、戻り
管21に取り付けたサーミスタ26によって測定する。浴槽
1内の湯温が設定した温度よりも低いと、設定した温度
まで焚き上げる。浴槽1内の湯が所定の温度まで焚き上
げられたことを、サーミスタ26によって検出すると、ポ
ンプ24及びガスバーナ39を停止する。
【0017】なお、浴槽1内の湯が冷めて、追い焚きの
必要が生じた場合は上記と同様に、ポンプ24を駆動し、
往き管22と戻り管21との間に強制流を生じさせる。する
と、この強制流を入水流量センサ14が検出し、循環加熱
器20のガスーバーナ39が着火して、循環している湯、即
ち浴槽1内の湯を設定した温度まで焚き上げる。サーミ
スタ26が設定した湯温を検知すると、ポンプ24及びガス
バーナ39が停止する。このように追い焚きするときであ
っても、往き管22から戻り管21に流れている浴槽1の湯
は、給湯管2に取り付けた逆止弁5によって、給湯器10
の出湯管12へ流出することはない。また別途、台所など
へ給湯するときは、使用先の給湯カラン(図示せず)を
開く。すると、入水管11を流れた水が熱交換器13によっ
て加熱されて湯となり、その湯が出湯管12から流れ出
る。熱交換器13は上記したように、入水管11内を水が流
れたことを入水流量センサ14が検出することにより、ガ
スバーナ36、37、38の何れか1つ又は組み合わせが着火
して加熱される。なお、ガスバーナ36、37、38、39は、
多くの場合、図示しない単独のファンによって強制給気
される。
【0018】図2は、本実施形態で採用する制御装置の
ブロック図である。本実施形態の制御装置は、図の様に
マイコン50に所定の入出力装置が接続されものである。
なお、図2のブロック図では、本発明に関連する部分だ
けを記載しており、一般的な制御に要する入出力装置は
省略している。マイコン50は、公知のそれと同様に、C
PU、RAM、ROM等を内蔵する。マイコン50には、
入水流量センサ14、入水温サーミスタ15、温度設定器5
1、サーミスタ26、及びガス種入力手段52からの信号が
入力される。ガス種入力手段52は、その装置に使用され
るガスの種類に応じて、対応する信号を入力する手段
で、切り換えスイッチやデップスイッチ等からなる。ま
たマイコン50からは、比例弁40に制御信号が送られ、ガ
ス電磁弁31、32、33、34、35にはON・OFF信号が送
られる。マイコン50は、先行的追い焚き運転によって得
られる風呂総加熱量を演算し、また温度変化を演算し、
浴槽1内の残湯量を演算する。
【0019】先行的追い焚き運転によって得られる該先
行的追い焚き運転の風呂単位時間加熱量Aは、その先行
的追い焚き運転が単独で行われる場合には、比例弁40に
よる調節はなされないので、風呂単位時間加熱量Aは弁
35を開放した状態でのガスバーナ39に供給される一定の
ガス供給量によって燃焼する単位時間当たりの燃焼熱量
に効率ηを考慮した値ということになり、ガス種に応じ
て一定の値f0 となる。よって追い焚き積算時間をtと
すると、風呂総加熱量Fは、
【0020】F=A×t ここでA=f0 で一定値である。
【0021】次に先行的追い焚き運転と給湯運転とが同
時に行われている場合の浴槽の残湯量の計測方法につい
て説明する。先行的追い焚き運転と同時に給湯器10を使
用すると、給湯器10の設定温度によって、比例弁40が比
例制御されるので、循環加熱器20を加熱するガスバーナ
39のガス圧が変化し、先行的追い焚き運転側の風呂単位
時間加熱量Aが変化する。そして又、給湯器10側のガス
バーナ36、37、38の使用本数の切り換えによる能力段数
の切り換えによっても、先行的追い焚き運転における風
呂単位時間加熱量Aが変化する。また、使用されるガス
種によっても風呂単位時間加熱量Aが変化する。従って
演算には先行的追い焚き運転単独の場合とは異なる風呂
単位時間加熱量Aが採用される必要がある。
【0022】本発明においては、給湯器10を同時使用し
ている場合の先行的追い焚き運転による風呂単位時間加
熱量Aを、給湯器10側での給湯号数Gと給湯器側ガスバ
ーナ36、37、38の能力段数N1、N2、N3、N4・・
と使用するガス種K1、K2、K3・・とから求めるよ
うにしている。即ち、ガス電磁弁35が開放されることに
よって流れる最大ガス量が決まっており、更に給湯側の
バーナ36、37、38と風呂側のバーナ39との能力関係等が
決まっておれば、ガス種が決まり、また給湯での給湯号
数によって比例弁40を通るガス量が決まり、また給湯側
のバーナ36、37、38のどのバーナを使用するかが決まれ
ば、それらから風呂側において運転されている先行的追
い焚き運転による風呂単位時間加熱量Aもまた決まって
くるのである。
【0023】今、実験によって、給湯運転と先行的追い
焚き運転を同時に行っている場合における給湯号数Gと
給湯ガス圧Pとの関係を得ると、あるガス種K1につい
ては、能力段数N1、N2、N3、N4・・毎に図3の
(A)如き関係を得ることができる。そして、そのとき
における給湯ガス圧Pと先行的追い焚き運転による風呂
単位時間加熱量Aとの関係は実験によって、図3の
(B)の如き関係となる。上記の如き実験で得た図3の
(A)や(B)の関係を各ガス種K1、K2、K3・・
及び各能力段数N1、N2、N3、N4・・に、グラフ
として或いはデータとしてマイコン50のRAM又はRO
Mに予め記憶させておくことで、実際の先行的追い焚き
運転の際には、給湯が同時運転されると、その時の給湯
号数Gと能力段数N1、N2、N3、N4・・とガス種
K1、K2、K3・・が分かれば、前記記憶に基づい
て、その時の先行的追い焚き運転による風呂単位時間加
熱量Aを得ることができる。前記同時運転の際の給湯号
数Gはマイコン50に入力される入水流量センサ14の信号
(給湯器10へ供給される入水量)、入水温サーミスタ15
の信号(入水温度)、及び温度設定器51の信号(設定温
度)から演算することができる。また設定給湯号数を用
いてもよい。また能力段数N1、N2、N3、N4・・
も給湯運転の際に選択された能力段数を用いることがで
きる。勿論、ガス種K1、K2、K3・・は装置を設置
する際に、使用するガス種が何れかが分かるので、その
ガス種をガス種入力手段52により入力しておけばよい。
【0024】給湯運転が同時に行われている場合におけ
る先行的追い焚き運転での風呂単位時間加熱量Aは、給
湯号数G、能力段数N、ガス種Kの関数fとして次の式
1で表現することができる。 A=f(G,N,K)・・・式1 ここでG:給湯号数 N:能力段数 K:ガス種 或いは、上記図3(A)から得られる給湯号数Gと給湯
ガス圧Pとの関係から、風呂単位時間加熱量Aは給湯ガ
ス圧P、能力段数N、ガス種Kの関数fとして次の式2
で表現することができる。 A=f(P,N,K)・・・式2 ここで、P:給湯ガス圧 N:能力段数 K:ガス種
【0025】上記給湯号数Gと給湯ガス圧Pとの関係
は、例えば図3(A)から、ガス種Kと能力段数Nの組
み合わせ毎に次の式3或いは式4で表現することができ
る。 P〔N,K〕=a〔N,K〕・G2 +b〔N,K〕・・・式3 G=a' 〔N,K〕√(P〔N,K〕−d〔N,K〕)・・・式4 ここで、a〔N,K〕とa' 〔N,K〕とb〔N,K〕
は能力段数N、ガス種K毎の定数である。そして前記給
湯ガス圧P〔N,K〕を用いた場合における前記風呂単
位時間加熱量Aは次の式5で表現することができる。 A=f(P,N,K)=c〔N,K〕√(P〔N,K〕−d〔N,K〕) ・・・式5 ここで、c〔N,K〕とd〔N,K〕は能力段数N、ガ
ス種K毎の定数である。
【0026】前記図3の(A)、(B)に示される実験
結果となる実験においては、給湯号数Gと給湯ガス圧P
の関係を実験データとして求め、また別に給湯ガス圧P
と風呂単位時間加熱量Aとの関係を実験データとして求
めることによって、風呂単位時間加熱量Aを求める方法
を採ったが、給湯号数Gと風呂単位時間加熱量Aとの関
係を直接的に実験によって得るようにするようにしても
よい。図4は給湯号数Gと風呂単位時間加熱量Aとの関
係を直接的に実験によって得て、これを一次関係式とし
て表した例を示す。即ち、上記したように、給湯運転が
同時に行われている場合における先行的追い焚き運転で
の風呂単位時間加熱量Aは、給湯号数Gと能力段数N、
ガス種Kの関数fとして上記式1で表現することができ
る。従って、実験によって、各ガス種K(K1、K2・
・・) と各能力段数N(N1、N2、N3、N4・・)
毎に給湯号数Gと風呂単位時間加熱量Aとの関係のデー
タを得て、これを予めマイコン50に記憶させておくこと
で、実際の先行的追い焚き運転の際には、ガス種Kと能
力段数Nと給湯号数Gが分かると、対応する風呂単位時
間加熱量Aを記憶している給湯号数Gと風呂単位時間加
熱量Aとの関係から選出することができるのである。さ
らに前記実験で得た給湯号数Gと風呂単位時間加熱量A
との関係から、その関係を各ガス種K(K1、K2・・
・) と各能力段数N(N1、N2、N3、N4・・)毎
に給湯号数Gを変数とする実験式としての関係式を得て
おき、該関係式をマイコン50に記憶させておくことで、
実際の先行的追い焚き運転の際には、ガス種Kと能力段
数Nと給湯号数Gが分かると、ガス種Kと能力段数Nに
応じて選び出した前記関係式に給湯号数Gを入れて演算
することで、風呂単位時間加熱量Aを得ることができる
のである。
【0027】前記各ガス種K(K1、K2・・・) と各
能力段数N(N1、N2、N3、N4・・)毎に得られ
た給湯号数Gを変数とする実験式としての関係式につい
ては、二次式やそれ以上の複雑な式とすることもできる
が、簡素化して一次関係式で表現することもできる。即
ち図4は、或るガス種K1についての各能力段数N1、
N2、N3、N4・・における給湯号数Gと風呂単位時
間加熱量Aとの関係を一次関係式で表現した例を示して
いる。前記一次関係式は、図4からも明らかなように、
次の式6で表現することができる。 A=f(G,N,K)=e〔N,K〕・G+f〔N,K〕・・・式6 ここで、A:風呂単位時間加熱量 G:給湯号数 N:能力段数 K:ガス種 e〔N,K〕、f〔N,K〕:ガス種、能力段数毎の定
【0028】風呂単位時間加熱量Aと給湯号数Gとの関
係は、ガス種Kと能力段数N毎に実験によって得ること
ができることは上で述べたが、その関係を示す実験式と
しての関係式は、前記式6で示す式よりもより簡単な関
係式とすることも可能である。即ち、前記式6を更に簡
素化した次の式7で表現することができる。 A=f(G,N,K)=α〔N,K〕・G・・・式7 ここで、A:風呂単位時間加熱量 G:給湯号数 N:能力段数 K:ガス種 α〔N,K〕:ガス種、能力段数毎の定数
【0029】以上の如く、給湯同時運転時における先行
的追い焚き運転での風呂単位時間加熱量AはA=f
(G,N,K)、或いはA=(P,N,K)で得ること
ができ、また先行的追い焚き運転が単独で行われる場合
には、風呂単位時間加熱量AはA=f0 で得ることがで
きる。よって、先行的追い焚き運転における風呂総加熱
量Fは、前記風呂単位時間加熱量Aを運転時間方向に積
分することで得ることができる。図5は先行的追い焚き
運転での風呂単位時間加熱量Aが運転の経過と共に変化
する一例を示したグラフである。f0 が示すラインが先
行的追い焚き運転単独の場合の風呂単位時間加熱量Aを
示し、それよりも低い幾つかのラインが給湯と同時運転
している場合の風呂単位時間加熱量Aを示している。風
呂総加熱量Fはグラフが占める面積として、前記風呂単
位時間加熱量Aを時間で積分すれば得られる。風呂総加
熱量Fの演算はマイコン50内で行うことができる。
【0030】先行的追い焚き運転の風呂総加熱量Fが得
られると、先行的追い焚き運転による温度上昇ΔTとか
ら、浴槽残湯量Q1 はQ1 =F/ΔTで演算することが
できる。これらの演算はマイコン50内で行うことにな
る。
【0031】本発明が適用される給湯機能付風呂装置で
の自動落とし込み焚き上げシステムの一例を図6のフロ
ーチャートに沿って説明する。まず、自動スイッチのO
N操作により(ステップS1)、浴槽1内に10リットル
注湯する(ステップS2)。この注湯は、循環ポンプ24
に呼び水を供給するためのもので、給湯器10の入水管11
→出湯管12→給湯管2と流れる湯によって、浴槽1内に
落とし込む。そしてステップ3で循環ポンプ24を起動
し、浴槽1内の湯水の有無を循環判定する。浴槽1内に
一定以上の残湯があれば、戻り管21に取り付けたポンプ
24が駆動した際、この呼び水によって、戻り管21と往き
管22内を湯水が循環する。そして強制流が循環している
かどうかを、戻り管21に取り付けた流量スイッチ25によ
って判定する。
【0032】強制流が循環していないと判定された場合
(ステップS3でノー)は、浴槽1内が空か残水が前記
戻り管21や往き管22が接続する循環金具よりも下にある
と考えられる。従って空の状態から所定の水位に達する
湯量を浴槽1内に落とし込む(ステップS4)。この注
湯する量は、すでに10リットルの呼び水を注湯してある
ことから、設定量Q0 −10リットルとする。この設定量
0 −10リットル分の注湯により、浴槽1内には、所定
の設定の水位まで湯が溜められる。そして、ポンプ24を
駆動して、戻り管21と往き管22内に強制流を循環させ、
追い焚きを開始する(ステップS5)。
【0033】他方、ステップS3によって、戻り管21と
往き管22内に強制流が循環していると循環判定したとき
(ステップS3でイエス)は、浴槽1内に一定以上の湯
が残っていたと考えらる。この場合には、循環加熱器20
を運転することによって、浴槽1内の残湯の先行的追い
焚き運転を開始する(ステップS6)。先行的追い焚き
運転中は戻り管21に取り付けたサーミスタ26によって、
浴槽1の湯温が[設定温度−0.5 ℃以上]になったかど
うか判定する(ステップS7)。なお、[設定温度−0.
5 ℃]という温度は任意であり、[設定温度−3℃]と
いった設定温度からより離れた温度でもよく、また[開
始時の温度+5℃]といった設定温度以外の温度を基準
とするものであってもよい。しかしながら、先行的追い
焚きの目標温度は、残湯量の測定を正確に行うために、
より高いことが望ましく、この観点から目標温度には前
記したような設定温度に近い温度の採用が推奨される。
【0034】浴槽1の湯温が[設定温度−0.5 ℃以上]
になると、先行的追い焚きを終了し(ステップS8)、
浴槽1内の残湯量Q1 をQ1 =F/ΔTによって算出す
る(ステップS9)。そして算出した残湯量Q1 から、
注湯が必要であるかどうかを判定する(ステップS1
0)。注湯が必要でなければ(S10でノー)、上記のス
テップS5による追い焚きを開始する。注湯が必要であ
れば(S10でイエス)、希望の湯量Q0 から残湯量Q1
を引くことによって不足している湯量を補水量Q2とし
て求める。そして、補水量Q2 の湯を給湯器10から浴槽
1に落とし込む(ステップS11)。その後、上記のステ
ップ5による追い焚きを開始する。
【0035】その追い焚きの後、浴槽1内の湯温が設定
温度以上になったかどうかを判定する(ステップS1
2)。浴槽1内の湯温が設定温度以下であると(ステッ
プS12でノー)、追い焚きを続ける。浴槽1内の湯温が
設定温度以上であると(ステップS12でイエス)、追い
焚きを終了する(ステップS13)。そして10秒間、ブザ
ーを鳴らす(ステップS14)。その後、追い焚きが終了
してから30分が経過したかどうかを判定する(ステップ
S15)。30分が経過していれば(ステップS15でイエ
ス)、ステップS5の追い焚き開始からステップS13の
追い焚き終了を繰り返し、湯温の低下を防止する。再度
の追い焚きが終了してもブザーは鳴らさない。
【0036】ステップS15の判定において、追い焚きが
終了してから30分が経過していなければ、保温時間が4
時間を経過したかどうかを判定する(ステップS16)。
そして保温時間が4時間を経過していないときは(ステ
ップS16でノー)、暫くした後、追い焚きが終了してか
ら30分が経過したかどうかを再度、判定する(ステップ
S15)。保温時間が経過すると(ステップS16でイエ
ス)、自動的にスイッチがOFFとなり、一連の操作が
終了する。
【0037】次に、上記図6で説明した給湯機能付風呂
装置での自動落とし込み焚き上げシステムにおける浴槽
1の残湯量の計測例を図7のフローチャートに沿って説
明する。この図7のフローチャートは、図6のステップ
S6〜ステップS9を詳細に説明するものである。図7
において先行的追い焚き運転が開始されると(スター
ト)、まずマイコン50内の追い焚き積算時間tをリセッ
トし(ステップS21)、先行的追い焚き運転の風呂総加
熱量Fをリセットして(ステップS22)、その時、即ち
熱量演算開始時の浴槽内残湯温度T1 を測定する(ステ
ップS23)。
【0038】そして先行的追い焚き運転が着火時の過渡
期を過ぎて定常燃焼に入るのを待って(ステップS24で
イエス)、風呂総加熱量Fの計測を開始する。前記定常
燃焼か否かは、ガスバーナの炎をフレームロッドで検出
することで判定することができる。計測は、1秒毎(ス
テップS25)に先行的追い焚き運転が単独であるか否か
を判定し、単独であれば(ステップS26でイエス)、先
行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量AをA=f
0 とし(ステップS27)、給湯運転が同時に行われてい
る場合には(ステップS26でノー)、先行的追い焚き運
転による風呂単位時間加熱量AをA=f(P,N,K)
又はA=(G,N,K)で演算する(ステップS28)。
A=f(P,N,K)又はA=(G,N,K)での風呂
単位時間加熱量Aの演算は既述した通りである。風呂総
加熱量Fの演算は前記1秒毎の風呂単位時間加熱量Aを
積算することで、F=F+Aで演算することができる
(ステップS29)。勿論、風呂単位時間加熱量Aの演算
は1秒毎にする必要はなく、別の時間単位でもよい。要
するに風呂単位時間加熱量Aを時間の経過と共に積分し
てゆけばよい。
【0039】先行的追い焚き運転により浴槽残湯温度が
一定温度T2 (通常は設定温度−0.5 ℃)になる(ステ
ップS30でイエス)と、先行的追い焚き運転を終了し
(図6のステップS8参照)、浴槽残湯量Q1 を風呂総
加熱量Fと温度上昇ΔT(T2−T1 )から演算する
(ステップS33)。そしてその際、温度上昇が5℃未満
の場合(ステップS31でノー)、或いは追い焚き積算時
間tが180 秒未満の場合(ステップS32でノー)には、
実質的に好ましい風呂総加熱量Fを得ることができない
ことから、浴槽残湯量Q1 の演算を行うことなく終了す
る(ステップS34)。前記ステップS31における温度5
℃は、該5℃に限定されるものではなく、実験的に正確
な風呂総加熱量Fを得ることができるような他の一定温
度を採用することができる。前記ステップS32の時間t
も同様に、実験的に正確な風呂総加熱量Fを得ることが
できるような他の一定時間を採用することができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、先行的
追い焚き運転が給湯運転と同時に行われている場合にお
ける先行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を、
給湯器側での給湯号数と給湯器側ガスバーナの能力段数
と使用するガス種とから求めることで、先行的追い焚き
運転の最中に給湯器が使用されても、その時の先行的追
い焚き運転により得られる風呂単位時間加熱量が、給湯
器側ガスバーナの能力段数の変化や使用するガス種にも
対応してより正確に得ることができる。そしてその結
果、先行的追い焚き運転の風呂総加熱量をより正確に得
ることができ、浴槽残湯量の計測をより正確に行うこと
ができる。
【0041】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明による効果に加えて、使用するガス種と給
湯器側ガスバーナの各能力段数との組み合わせ毎に、給
湯号数と先行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量
との関係を実験的に求め、先行的追い焚き運転の風呂単
位時間加熱量を、使用するガス種と給湯器側ガスバーナ
の各能力段数との組み合わせ毎に、給湯号数を変数とし
た関係式で得るようにしたので、先行的追い焚き運転と
給湯運転とが同時運転される場合においても、ガス種が
決まり、ガスバーナの能力段数が決まると、予め得てい
る先行的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量と給湯
号数との関係式に対して、給湯号数を入れて演算するこ
とで、容易に且つ正確に先行的追い焚き運転による風呂
単位時間加熱量を得ることができる。よって給湯運転と
同時運転中における追い焚き運転による風呂総加熱量も
容易、正確に演算することができ、結果として先行的追
い焚き運転の風呂総加熱量が容易、正確に演算に演算で
き、浴槽残湯量の計測が容易、正確に行える。
【0042】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明による効果に加えて、追い焚き運転による
風呂単位時間加熱量を、使用するガス種と給湯器側ガス
バーナの各能力段数との組み合わせ毎に、給湯号数を変
数とした一次関係式で得るようにしたので、ガス種と給
湯器側のガスバーナの能力段数が分かれば、給湯号数か
ら簡略化された一次関係式を用いて、容易、迅速に先行
的追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を得ることが
できる。これにより、給湯運転と同時運転中における追
い焚き運転の風呂総加熱量も容易、迅速に演算すること
ができ、結果として先行的追い焚き運転の風呂総加熱量
も容易迅速に演算でき、浴槽残湯量の計測が容易に行え
る。
【0043】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明による効果に加えて、先行的追い焚き運転
による風呂単位時間加熱量は、給湯号数に対して、使用
するガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数との組み
合わせ毎に予め実験で得た定数を掛けることで得るよう
にしたので、先行的追い焚き運転と給湯運転とが同時運
転されている場合における先行的追い焚き運転での風呂
単位時間加熱量は、使用するガス種と給湯器側ガスバー
ナの能力段数が分かれば、そのガス種と能力段数との組
み合わせについて予め実験で得られた定数を選んで、こ
れを給湯号数に掛け算するだけでごく簡単に得ることが
できる。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4の何れかに記載の発明による効果に加えて、先行的
追い焚き運転の風呂総加熱量は、ガス種毎に一定値とさ
れた先行的追い焚き運転単独時の風呂単位時間加熱量
と、給湯運転との同時運転時の風呂単位時間加熱量とを
それぞれ時間の関数としてそれらを運転時間だけ積分す
ることで得るようにしたので、先行的追い焚き運転中に
おいて、先行的追い焚き運転が単独運転と給湯運転との
同時運転が生じる場合であっても、先行的追い焚き運転
の風呂総加熱量を、正確且つ確実に得ることができる。
よって、得られた先行的追い焚き運転の風呂総加熱量を
増加温度で割り算することにより、浴槽残湯量の計測が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を用いた給湯機能付風呂装置の概略
構成図である。
【図2】本発明の給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計
測方法を実施する際の制御装置のブロック図である。
【図3】同時使用時における給湯号数と給湯ガス圧と先
行的追い焚き運転の風呂単位時間加熱量との関係を示す
図である
【図4】同時使用時における給湯号数と先行的追い焚き
運転の風呂単位時間加熱量との関係を一次関数として表
した図である。
【図5】先行的追い焚き運転での風呂単位時間加熱量の
変化の一例を示すグラフである。
【図6】本発明の計測方法を用いた給湯機能付風呂装置
の自動落とし込み焚き上げシステムの一例を示すフロー
チャートである。
【図7】本発明の浴槽残湯量の計測方法の例を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 浴槽 10 瞬間式給湯器(給湯器) 20 浴槽循環加熱器(循環加熱器) 36 ガスバーナ 37 ガスバーナ 38 ガスバーナ 39 ガスバーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 和俊 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽内の湯を循環させて追い焚きする浴
    槽循環加熱器と、給湯器とを具備し、且つ前記浴槽循環
    加熱器のガスバーナと給湯器のガスバーナとは燃料供給
    量を調節する弁を備えた共通のガス通路を経た後に分岐
    された構成とされ、且つ、追い焚き運転単独時には一定
    の燃料供給量で運転を行うと共に給湯運転単独時及び給
    湯運転と追い焚き運転の同時運転時には給湯側必要熱量
    に応じて燃料供給量が調節される構成とされ、浴槽内の
    湯を先行的に追い焚き運転することで、その先行的追い
    焚き運転による風呂総加熱量と温度変化とによって浴槽
    内の残湯量を測定するようにした給湯機能付風呂装置の
    浴槽残湯量の計測方法であって、前記先行的追い焚き運
    転が給湯運転と同時に行われている場合における先行的
    追い焚き運転による風呂単位時間加熱量を、給湯器側で
    の給湯号数と給湯器側ガスバーナの能力段数と使用する
    ガス種とから求めることを特徴する給湯機能付風呂装置
    の浴槽残湯量の計測方法。
  2. 【請求項2】 使用するガス種と給湯器側ガスバーナの
    各能力段数との組み合わせ毎に、給湯号数と先行的追い
    焚き運転による風呂単位時間加熱量との関係を実験的に
    求め、先行的追い焚き運転の風呂単位時間加熱量を、使
    用するガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数との組
    み合わせ毎に、給湯号数を変数とした関係式で得るよう
    にしたことを特徴とする請求項2に記載の給湯機能付風
    呂装置の浴槽残湯量の計測方法。
  3. 【請求項3】 追い焚き運転による風呂単位時間加熱量
    を、使用するガス種と給湯器側ガスバーナの各能力段数
    との組み合わせ毎に、給湯号数を変数とした一次関係式
    で得るようにしたことを特徴とする請求項2に記載の給
    湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法。
  4. 【請求項4】 先行的追い焚き運転による風呂単位時間
    加熱量は、給湯号数に対して、使用するガス種と給湯器
    側ガスバーナの各能力段数との組み合わせ毎に予め実験
    で得た定数を掛けることで得るようにしたことを特徴と
    する請求項3に記載の給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量
    の計測方法。
  5. 【請求項5】 先行的追い焚き運転の風呂総加熱量は、
    ガス種毎に一定値とされた先行的追い焚き運転単独時の
    風呂単位時間加熱量と、給湯運転との同時運転時の風呂
    単位時間加熱量とをそれぞれ時間の関数としてそれらを
    運転時間だけ積分することで得るようにしたことを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載の給湯機能付風呂装
    置の浴槽残湯量の計測方法。
JP28331096A 1996-10-03 1996-10-03 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法 Expired - Fee Related JP3463484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28331096A JP3463484B2 (ja) 1996-10-03 1996-10-03 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28331096A JP3463484B2 (ja) 1996-10-03 1996-10-03 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10111012A true JPH10111012A (ja) 1998-04-28
JP3463484B2 JP3463484B2 (ja) 2003-11-05

Family

ID=17663810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28331096A Expired - Fee Related JP3463484B2 (ja) 1996-10-03 1996-10-03 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3463484B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017044442A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 株式会社ノーリツ 複合熱源機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017044442A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 株式会社ノーリツ 複合熱源機

Also Published As

Publication number Publication date
JP3463484B2 (ja) 2003-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2009202645B2 (en) Water heater
AU2009202646B2 (en) Water heater
JP3463484B2 (ja) 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法
JP5516138B2 (ja) 給湯システム
JP3463455B2 (ja) 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法
JPH07103564A (ja) 給湯装置
JP3644088B2 (ja) 風呂自動給湯機能付給湯装置
JP3881190B2 (ja) 追焚き付き給湯器
JPH09287824A (ja) 風呂装置
JP3386575B2 (ja) 給湯器およびこれを用いた燃焼制御方法
JP3862048B2 (ja) 一缶多水路風呂給湯器
JP3748681B2 (ja) 一缶二水路風呂給湯器
JPH06159798A (ja) 1缶2水路式給湯風呂釜
JP2518558B2 (ja) 自動給湯器
KR101588538B1 (ko) 저탕식 급탕장치
JP3811525B2 (ja) 1缶2水路風呂給湯器
KR940003124B1 (ko) 급탕기의 맛사지샤워 연소제어방법 및 그 장치
JP3719272B2 (ja) 給湯器付風呂釜
JP2002130808A (ja) 給湯機能付風呂釜装置
JP2000227250A (ja) 風呂給湯装置
JP2002162100A (ja) 追焚き付き給湯器
JPH1183157A (ja) 風呂給湯装置
JPH09264599A (ja) 自動止水機能付き給湯装置
JPH08271044A (ja) 風呂給湯装置における残水量演算方法
JPH1183168A (ja) 燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees