JPH10110838A - シャトル弁装置 - Google Patents

シャトル弁装置

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JPH10110838A
JPH10110838A JP28463096A JP28463096A JPH10110838A JP H10110838 A JPH10110838 A JP H10110838A JP 28463096 A JP28463096 A JP 28463096A JP 28463096 A JP28463096 A JP 28463096A JP H10110838 A JPH10110838 A JP H10110838A
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JP
Japan
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hole
valve body
introduction
pressure
pipe
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JP28463096A
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Inventor
Katsumi Ueno
勝美 上野
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多数組の圧力から最高圧力を取り出すことがで
きる簡単かつ単純な構造で安価なシャトル弁装置を提供
する。 【解決手段】装填用孔とこれに交差する複数の油圧導入
ポートと最高圧取出しポートを有する装置本体の前記装
填用孔に、分割型シャトル弁を複数個同軸上に配置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の圧力のうち最
高圧を選択するために用いられるシャトル弁装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建設機械で代表されるような油圧ポンプ
の吐出油を切換弁を介して複数のアクチュエータに供給
する装置や機器においては、複数の切換弁を同時操作し
たときにポンプの駆動制御や回路圧力制御を行うため、
複数のシャトル弁を用いて各アクチュエータの負荷圧に
おける最高圧を検出することが多い。また、パイロット
弁の複数の出力のうち最高圧を複数のシャトル弁によっ
て検出し、ポンプの傾転角制御や旋回ブレーキ解除など
のための信号として利用することも多い。シャトル弁
は、導入された2つの圧力を比較演算し、相対的に低い
圧力の側への通路を閉じ、相対的に高い圧力側の圧油の
みを通過させて圧力信号として出力するものであり、シ
ャトル弁装置はそうしたシャトル弁を複数配することで
構成されている。かかるシャトル弁装置として、従来、
特開平1−216174号公報(先行技術1)、特開昭
61−36568号公報(先行技術2)、特開平5−2
88281号公報(先行技術3)などが知られている。
【0003】先行技術1はブロック状の装置本体に複数
の挿着孔を平行状に穿設するとともに、これと直交する
連通孔を穿設し、前記各挿着孔にプラグ状の弁体を螺合
し、これに挿着孔に連通する入口ポートと左右の連通孔
に開口する入口ポートと出口ポートを設け、かつポート
内部にボールを配し、本体先端の入口ポートにボール保
持する座部材を螺合した構造となっていた。しかし、先
行技術1は1つ1つのシャトル弁がプラグ状となってい
るため、構造が複雑で部品数が多く、したがってコスト
高となり、また、1つのシャトル弁当りの取り付けスペ
ースも大きいため多数のシャトル弁を必要とする場合に
装置が大型化するという問題があった。先行技術2は、
4〜5枚の円盤状プレートを積層した形式のもので、最
外側の両プレートに導入孔を設け、中間の2枚のプレー
トに複数個の凹部を設けてそれぞれボールを内挿すると
ともに、凹部には孔と次のトーナメントをするための圧
力取出し溝を形成した構造となっていた。しかし、先行
技術2は、積層タイプであることから各円盤状プレート
にシールリングを取付け、それよりも外側位置に板厚を
貫く通孔を設けて全円盤状プレートをタイボルトで締付
けることが必要である。また、プレートという面積の大
きいものを用いるためプレート界面にプレートを離間す
るように働く大きな力が発生する。このため、それをシ
ールするのが困難で、多数本のタイロッドで強力に締付
けなければならない。このため、組立てが面倒で時間が
かかるとともに大型のものになるという問題があった。
先行技術3は、装置本体にクロス状とT字状の複数本の
孔を穿設し、圧力導入用と高圧取出し用のものを除く孔
の開口にプラグを取り付け、また孔の所定のものにシー
ト部を形成してボールを配した構造となっていた。この
先行技術3は装置本体そのものに複雑な通路孔を加工し
なければならないためやはり高価なものとなり、またス
ペースも大きく取り、トーナメントを行なうシャトル弁
の配置や数の自由度が乏しいという問題があった。
【0004】ところで、特開昭62−59033号公報
のように、建設機械には遠隔操作型の油圧回路が使用さ
れ、リモコン弁からパイロツト圧油をコントロールバル
ブ(切換弁)のスプールに流して切換え操作することが
一般的である。この場合にシャトル弁は各スプールへの
パイロット流路に接続され、コントロールバルブのスプ
ールが作動状態にあるかどうかを検出する手段として使
用される。ところが、この場合にもシャトル弁装置は前
記のような構造であるため、大型で複雑で高価なものと
なっていた。しかも、コントロールバルブのスプールを
動かす時に、パイロット圧が急激に入り込むとスプール
が急作動し、それによりアクチュエータが急に大きく動
いて危険であることから、その解決策として緩衝用弁が
用いられており、その例として実開平3−105790
号公報のようにスロットルアンドチェック弁が用いられ
たり、実開平3−124084号公報のようにチェック
弁付流量制御弁が用いられている。しかし、いずれの先
行技術もスロットルアンドチェック弁やチェック弁付流
量制御弁がコントロールバルブのスプールの油圧パイロ
ット導入部にアダプタとして組み付けるようになつてい
るため、コントロールバルブ自体を大型にしたり複雑に
し、コスト高を招くという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するために研究して創案されたもので、そ
の第1の目的は、多数組の圧力から最高圧力を取り出す
ことができる簡単かつ単純な構造で安価なシャトル弁装
置を提供することにある。
【0006】本発明の第2の目的は、前記目的に加え
て、簡単、単純、安価な構造によりコントロールバルブ
におけるスプール動作の緩衝効果も発揮させることがで
きる複合型のシャトル弁装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため本発明は、装填用孔とこれに交差する複数の油圧
導入ポートと最高圧取出しポートを有する装置本体の前
記装填用孔に、分割型シャトル弁を複数個同軸上に配置
した構成としたものである。分割型シャトル弁を装填配
置する装填用孔としては次の態様が挙げられる。その一
つの態様は、装填用孔が、装置本体の孔とこれに組み込
んだパイプ状ケーシングによって構成されている態様で
ある。この場合には、パイプ状ケーシングの囲壁に油圧
導入ポートに通じる複数の導入用孔と比較選択した油圧
の伝達用孔および最高圧取出しポートに通じる導孔が設
けられ、このパイプ状ケーシング内に複数個の分割型シ
ャトル弁が装填配置される。もう一つの態様は、パイプ
状ケーシングが使用されず、装填用孔が装置本体にも受
けた孔だけからなり、この孔に、直接、分割型シャトル
弁を装填配置する態様である。この場合には、装置本体
に前記油圧導入ポートに通じる複数の導入用孔と比較選
択した油圧の伝達用孔および最高圧取出し用ポートに通
じる導孔が設けられる。前者の態様は装置本体の通路構
造を簡易化できるとともに組立てを容易化できる利点が
ある。後者の態様は使用部材の数を減少できるとともに
全体をよりコンパクトなものにすることができる利点が
ある。
【0008】また第2の目的を達成するため本発明は、
前記構成に加えて、分割型シャトル弁と同軸上に緩衝用
弁を組み込んだ構成としたものである。緩衝用弁として
は、スロットルアンドチェック弁、チェック弁付流量制
御弁などがあげられる。前記分割型シャトル弁の態様と
しては、ボールと、該ボールに対する片側シート部を有
し当接によってボール保持室を形成するとともに前記導
入用孔および伝達用孔と通じる通路を形成する左右のバ
ルブボデイ部体を一単位とするものがあげられる。ま
た、分割型シャトル弁の他の態様としては、中央部に前
記伝達用の孔に通じる通路を有し両端に導入用孔に通じ
る通路を有する筒状バルブボデイと、該筒状バルブボデ
イに摺動自在に内嵌され、中間に隔壁を有し該隔壁の両
側近傍に前記筒状バルブボデイの通路と選択的に通じる
通路を有する筒状弁体を一単位とするものがあげられ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を添付図面に
基いて説明する。図1ないし図18は、本発明の第1態
様すなわち装填用孔としてパイプ状ケーシングを用いる
態様を示している。図1ないし図4は本発明の第1実施
例を示している。1はブロック状の装置本体であり、こ
の例では中央部に直線筒状の孔1aが貫設されており、
該孔1aの両端部域にはめねじ穴100,100が設け
られている。また、この例では孔1aに直交するように
4つの油圧導入ポートP1,P2,P3,P4が所定の
間隔をおいて設けられ、これらと異なる部位たとえば1
80度位相をずらせた位置には最高圧取出しポートSが
設けられている。2は前記孔1aに組み込まれて装填用
孔を構成すべきパイプ状ケーシングであり、囲壁(筒
壁)には前記油圧導入ポートP1,P2,P3,P4に
対応する位置にそれぞれ油圧の導入孔2a,2b,2
c,2dが穿設されているとともに、最高圧取出しポー
トSに対応する位置に最高圧導出孔2zが穿設されてい
る。
【0010】また、該最高圧導出孔2zよりも上流この
例では右方の筒壁部位には、選択された圧力の伝達用の
孔が配設されている。すなわち、この例では、図2のよ
うに、一組の油圧導入ポートP1,P2のいずれか高圧
側の圧力(第1トーナメントの高圧)を導出するための
第1の伝達用導出孔2tと、前記高圧側の油圧を油圧導
入ポートP3からの油圧と比較すべくパイプ状ケーシン
グ内に導入するための第1の伝達用導入孔2uと、高圧
側の油圧と油圧導入ポートP3からの油圧とを比較して
得た高圧(第2トーナメントの高圧)を導出するための
第2の伝達用導出孔2vと、前記高圧を油圧導入ポート
P4からの圧力と比較すべくパイプ状ケーシング内に導
入するための第2の伝達用導入孔2wがそれぞれ筒壁を
貫いて穿設されている。そして、この実施例では、装置
本体1の孔1aの壁に前記第1の伝達用導出孔2tと第
1の伝達用導入孔2uを結ぶ連絡用溝10aと、第2の
伝達用導出孔2vと第2の伝達用導入孔2wを結ぶ連絡
用溝10bが形成されている。
【0011】前記パイプ状ケーシング2は前記各導入孔
2a,2b,2c,2dと最高圧導出孔2zが対応する
ポートと整合し、また伝達用導入孔2u,2wおよび伝
達用導出孔2t,2vが連絡用溝10a,10bと整合
するように円周方向と軸線方向で位置決めされている。
この円周方向位置決め手段は任意である。この実施例で
は、円周方向位置決め手段として挿込みピンを採用して
おり、図1のようにパイプ状ケーシング2の任意箇所に
位置決め用孔21を設け、この位置決め用孔21に対応
して装置本体1には雌ねじ付の取付け孔1bを設け、こ
れに位置決めピン8を螺合し、その先端を前記位置決め
用孔21に挿入している。また、長手方向の位置決め手
段として、装置本体1の孔1aのめねじ100,100
にシール付のプラグ部材9,9が螺合され、その先端部
がパイプ状ケーシング2の軸線方向両端面に当接してい
る。
【0012】3は前記パイプ状ケーシング2に装填され
た複数(この例では3つ)の分割型シャトル弁である。
図4はこれらシャトル弁3の例を分解状態を示してお
り、ボール3xと、該ボール3xに対する片側シート部
を有し組をなす相手方との当接によってボール保持室を
画成するとともに前記パイプ状ケーシング2の導入用孔
および伝達用孔に通じる通路を形成する構造を持つ左右
のバルブボデイ部体を一単位としている。この例では、
3種計4個のバルブボデイ部体3a,3b,3b,3c
と3つのボール3xからなつている。前記バルブボデイ
部体3a,3b,3b,3cはそれぞれパイプ状ケーシ
ング2の内径と略一致する外径を持つブロックから構成
されている。詳しくは、右端の第1バルブボデイ部体3
aは、右端部に近く導入孔2aに通じ得る環状溝30を
有し、左端部には環状溝の半幅に相当する長さの短突部
31が設けられている。前記短突部31の端面から軸線
方向にはボール3xの約半径程度の径と深さを持ち奥部
に円錐状のシート面33を有する凹部32とこれを貫い
て軸線方向に伸びる通路孔320とが設けられており、
前記環状溝30には通路孔320に連通する一本または
複数本の通孔300が穿設されている。そして、トーナ
メントで勝った高圧側の油を半径方向に導くための通路
を得るべく、前記短突部31の先端には少なくとも1つ
の切欠き310が形成されている。
【0013】中間の第2,第3バルブボデイ部体3b,
3bは同一形状のものであり、長手方向中央領域を境と
して左右に環状溝30,30を有している。第2バルブ
ボデイ部体3bの右側の環状溝30は前記導入孔2b
に、第3バルブボデイ部体3bの左側の環状溝30は前
記導入孔2cにそれぞれ通じさせるためのものである。
そして第2,第3バルブボデイ部体3b,3bの両端端
部には、環状溝30との間に鍔部34を残存させるよう
に環状溝の半幅に相当する長さの短突部31,31が設
けられている。短突部31,31の各端面から軸線方向
には、ボール3xの約半径程度の径と深さを持ち奥部に
円錐状のシート面33を有する凹部32とこれを貫いて
軸線方向に伸びる通路孔320とが設けられている。そ
れら1組の連絡用孔320,320は中央領域で終わる
袋孔となつている。そして、前記左右の環状溝30,3
0には通路孔320,320に連通する一本または複数
本の通孔300がそれぞれ穿設されており、また各短突
部31,31の先端には少なくとも1つ好適には2つ以
上の切欠き310が形成されている。
【0014】左端の第4バルブボデイ部体3cは、左端
部に近く導入孔2dに通じうる環状溝30が設けられて
おり、右端部には環状溝30との間に鍔部34を残存さ
せるように環状溝の半幅に相当する長さの短突部31が
設けられている。そして、短突部31の端面から軸線方
向にはボール3xの約半径程度の径と深さを持ち奥部に
円錐状のシート面33を有する凹部32と、これを貫い
て軸線方向に伸びる通路孔320とが設けられており、
短突部31の先端部位には少なくとも1つ好適には2つ
以上の切欠き310が形成されている。
【0015】前記バルブボデイ部体3a,3b,3b,
3cは、それぞれの間にボール3xを介在させてパイプ
状ケーシング2内に順次装填され、前記プラグ部材9,
9により位置保持される。この状態においては、図1と
図2のように、第1バルブボデイ部体3aの短突部31
が第2バルブボデイ部体3bの右端の短突部31と、第
2バルブボデイ部体3bの左端の短突部31が第3バル
ブボデイ部体3cの右端の短突部31と、また第3バル
ブボデイ部体3cの左端の短突部31が第4バルブボデ
イ部体3dの短突部31とそれぞれ当接する。こうした
短突部31,31同士が当接することにより、対向する
凹部32,32でボール保持室が画成されるとともに、
外周には2つの伝達用導出孔2t,2vと位置が合致し
た2組の合せ環状溝30’,30’と、最高圧取出しポ
ートSに対する最高圧導出孔2zに位置が合致した合せ
環状溝30’が形成され、かつ、対向する切欠き31
0,310によりそれら合せ環状溝30’とボール保持
室を接続する通孔300’が画成されている。バルブボ
デイ部体が合せ環状溝30’および環状溝30を有して
いるため、比較すべき油圧の導入用孔や最高圧取出し用
の導孔などの円周方向での穿設位置に制限がなくなる。
なお、この実施例において、第2,第3のバルブボデイ
部体3b,3bは2つの共通部品からなつているが、図
4(c)のように第4のバルブボデイ部体3cを2つ背
中合わせにしてバルブボデイ部体3bを構成してもよ
い。この形式とした場合には、使用するバルブボデイ部
体の種類を2種類にすることができる。
【0016】図5は本発明の第2実施例を示している。
この実施例は、第1実施例と同様に装置本体1に孔1a
を設け、これの軸線方向に交差するように4つの油圧導
入ポートP1,P2,P3,P4を所定の間隔をおいて
設けているが、最高圧取出しポートSを孔1aの軸線方
向端と交差する関係に設けている。このため、孔1aは
貫通孔でなく袋孔として構成され、最高圧取出しポート
Sはその孔1aの底に達するように装置本体1の左端か
ら形成されている。そして、孔1aの形状を簡略化する
ため、この実施例では、パイプ状ケーシング2の筒壁外
面に、第1の伝達用導出孔2tと第1の伝達用導入孔2
u、第2の伝達用導出孔2vと第2の伝達用導入孔2w
を結ぶ各連絡用溝20a,20bが形成されている。そ
して、前記のように最高圧を軸線方向に取り出す関係か
ら、パイプ状ケーシング2の左端に近い筒壁に取出し用
の導孔2xを穿設し、この導孔2xと最高圧導出孔2z
とを結ぶ連絡用溝20cをパイプ状ケーシング2の筒壁
外面に形成している。なお、パイプ状ケーシング2の周
方向位置決め手段として、この実施例では、パイプ状ケ
ーシング2の筒壁所望位置にV状溝21’を形成し、こ
こにボール8aをはめ、孔1aと交差するように形成し
た取付け孔1bに押しねじ8bを螺合してボール8aを
押圧するようにしている。
【0017】この実施例においても、分割型シャトル弁
3は図5(c)に分解状態を示すように複数(この例で
は3つ)からなつており、ボール3xと、該ボール3x
に対する片側シート部を有し当接によってボール保持室
を画成するとともに前記パイプ状ケーシング2の導入用
孔および伝達用孔に通じる通路を形成する左右のバルブ
ボデイ部体を一単位としていることは第1実施例と同じ
である。この実施例では3種計4個のバルブボデイ部体
3a,3b,3b,3cと3つのボール3xからなつて
いる。右端の第1バルブボデイ部体3aは、第1実施例
における第4バルブボデイ部体3cと同じ構造であり、
中間の第2,第3バルブボデイ部体3b,3bは第1実
施例の第2,第3バルブボデイ部体3b,3bと同じ構
造である。左端の第4バルブボデイ部体3cは、第2,
第3バルブボデイ部体3b,3bと類似した形状構造と
なつているが、左端に短突部31を有さずパイプ状ケー
シング2の内径と略一致するランド部で終わっており、
かつ左端面から軸線方向に通路孔320’が穿設され、
これに左側の環状溝30に穿設した通孔300が接続さ
れている点で異なっている。この実施例においては、第
4バルブボデイ部体3cの左端面が孔1aの底に当接す
るように押し込まれ、それぞれボール3xを介在させて
中間のバルブボデイ部体3b,3bおよび第1バルブボ
デイ部体2aが順次パイプ状ケーシング2に挿入され、
プラグ部材9をねじ込むことにより位置保持される。そ
の他の構成は第1実施例と同様であるから、同じ部分に
同じ符号を付し、説明は省略する。なお、この第2実施
例においても、少なくとも中間の第2,第3バルブボデ
イ部体3b,3bを2分割してもよい。すなわち、第1
バルブボデイ3aを使用し、それを2個背中合わせにす
ることで構成することもできる。この場合には部品種類
をわずか2種類とすることができる。
【0018】図6は本発明の第3実施例を示している。
この実施例は、複数の油圧導入ポートのうち少なくとも
1つの油圧導入ポートP1を他の導入孔と位相を異にす
る断面に設けた場合を示している。この例では第2実施
例と同様にパイプ状ケーシング2の外周に連絡用溝20
a,20bが形成されている。図示するものでは油圧導
入ポートP3の配置関係から導入用溝がパイプ状ケーシ
ング2の筒壁外面に形成されているが、油圧導入ポート
P3の位置によっては不要である。この実施例において
は、最高圧の取出し方向が軸線方向でなく第1実施例と
同じようにパイプ状ケーシング2の半径方向にある限
り、バルブボデイ部体を1種類とすることができる。す
なわち、この場合、第1実施例の第4バルブボデイ3c
と同じ形状のものを背中合わせにして一組とし、凹部3
2が対向しあうようにパイプ状ケーシング2に装填すれ
ばよい。その他は第2実施例と同じであるため、同じ部
分に同じ符号を付し、説明は省略する
【0019】図7は本発明の第4実施例を示している。
この実施例も第1実施例と同様に装置本体1に孔1aを
設け、これの軸線方向と直交するように4つの油圧導入
ポートP1,P2,P3,P4を所定の間隔をおいて設
けている。最高圧取出しポートSの位置は任意である
が、この例では1aと同軸上に設けている。ただ、この
実施例は、パイプ状ケーシング2の内径側が第1実施例
ないし第3実施例と異なりストレートでない点で異なっ
ている。すなわち、パイプ状ケーシング2は、中間部に
ボール3xの直径よりも適度に大きい径の孔を有せしめ
るように内フランジ22を有しており、この内フランジ
22を境として左右に第1の孔23と、これよりも径の
大きな第2の孔24を形成している。前記パイプ状ケー
シング2には、油圧導入ポートP1,P2,P3,P4
に対応する筒壁位置にそれぞれ比較すべき油圧の導入孔
2a,2b,2c,2dが穿設されているとともに、最
高圧取出しポートSに対応する位置に最高圧導出孔2z
が設けられている。そして、前記パイプ状ケーシング2
には、最高圧導出孔2zよりも右方の領域に、油圧導入
ポートP1とP2の高圧側の圧力(第1トーナメントの
高圧)を導出するための第1の伝達用導出孔2tと、前
記高圧を油圧導入ポートP3からの圧力と比較するため
の第1の伝達用導入孔2uと、これにより選択された第
2トーナメントの高圧を導出するための第2の伝達用導
出孔2vと、第2トーナメントの高圧を油圧導入ポート
P4からの圧力と比較するための第2の伝達用導入孔2
wがそれぞれ穿設されている。また、最高圧を軸線方向
に取り出すようにしているため最高圧導出孔2zよりも
左側には導孔2xが設けられている。そしてパイプ状ケ
ーシング2の外周には、伝達用導出孔2tと伝達用導入
孔2u、伝達用導出孔2vと伝達用導入孔2wを結ぶ各
連絡用溝20a,20bおよび前記導孔2xと最高圧導
出孔2zとを結ぶ連絡用溝20cが形成されている。
【0020】分割型シャトル弁3は、基本構成として、
ボール3xと、該ボール3xに対する片側シート部を有
し当接によってボール保持室を画成するとともに前記パ
イプ状ケーシング2の導入用の孔および伝達用の孔に通
じる通路を形成する左右のバルブボデイ部体を一単位と
していることは前記各実施例と同じである。分割型シャ
トル弁3は図7(b)(c)に分解状態を示すように複
数(この例では3つ)からなつており、それぞれが片側
シート部を持つ3種計4個のバルブボデイ部体3a,3
b,3b,3cと、3つのボール3xからなつている。
右端の第1バルブボデイ部体3aは、右端部に近く導入
孔2aに通じ得る環状溝30を有し、左端部にはテーパ
面を介して短突部31が設けられている。前記短突部3
1の端面から軸線方向にはボール3xの大半を容入しう
る径と深さを持ち奥部に円錐状のシート面33を有する
凹部32とこれを貫いて軸線方向に伸びる通路孔320
とが設けられており、前記環状溝30には通路孔320
に連通する一本または複数本の通孔300が穿設されて
いる。中間の2つの第2,第3バルブボデイ部体3b,
3bは同一形状のものであり、長手方向中央領域を境と
して左右に環状溝30,30を有している。第2バルブ
ボデイ部体3bの右側の環状溝30は前記導入孔2b
に、第3バルブボデイ部体3bの左側の環状溝30は前
記導入孔2cにそれぞれ通じさせるためのものである。
第2,第3バルブボデイ部体3b,3bは、両端面に円
錐状のシート面33,33がそれぞれ設けられ、かつこ
れを貫いて軸線方向に伸びる通路孔320が設けられて
いる。それら1組の通路孔320,320は中央領域で
終わる袋孔となつている。そして、前記左右の環状溝3
0,30には通路孔320,320に連通する一本また
は複数本の通孔300がそれぞれ穿設されている。第4
バルブボデイ部体3cは、右端部に近く導入孔2dに通
じ得る環状溝30を有し、右端部にはテーパ面を介して
短突部31が設けられている。前記短突部31の端面か
ら軸線方向にはボール3xの大半を容入しうる径と深さ
を持ち奥部に円錐状のシート面33を有する凹部32と
これを貫いて軸線方向に伸びる通路孔320とが設けら
れており、前記環状溝30には通路孔320に連通する
一本または複数本の通孔300が穿設されている。この
例では最高圧を軸線方向に取り出すようにしているた
め、左端部に近く環状溝30を有し、また左端面から軸
線方向に通路孔320’が穿設され、これに左側の環状
溝30に穿設した通孔300が接続されている。
【0021】前記バルブボデイ部体3a,3b,3b,
3cは図7(a)のように装置本体1の孔1aとで装填
用孔を構成すべきパイプ状ケーシング2内に装填され
る。各環状溝30と導入孔2a,2b,2c,2d、伝
達用導出孔2t,2v、伝達用導入孔2u、2wおよび
導孔2xとの連通関係は第2実施例と同じであるから説
明は省略する。バルブボデイ部体3a,3b,3b,3
cは第1実施例ないし第3実施例と同じようにプラグ部
材や装置本体壁によって軸線方向位置が固定されてもよ
いが、この実施例では、各バルブボデイ部体3a,3
b,3b,3cを1つずつパイプ状ケーシング2内で固
定している。この固定手段は任意であり、スナップリン
グなどでもよいが、この実施例では第1孔23と第2孔
24との境界部位にかしめ部25を形成して第2,第3
バルブボデイ部体3b,3bを固定し、左右の第2孔2
4,24の端部にそれぞれかしめ部25を形成して第1
バルブボデイ部体3aと第4バルブボデイ部体3cを固
定している。なお、図示するものでは第1と第3のシャ
トル弁において、選択された高圧側の油圧を第1バルブ
ボデイ部体3aの短突部31と第2バルブボデイ部体3
bとの隙間、第4バルブボデイ部体3cの短突部31と
第3バルブボデイ部体3bとの隙間からそれぞれ導出さ
せるようにしているが、これに代えて第1ないし第3実
施例と同じように短突部31に切欠きを形成して導出す
るようにしてもよいことはもちろんである。なお、第2
実施例ないし第4実施例において、連絡用溝を装置本体
1に形成してもよいのはもちろんである。
【0022】図8は本発明を応用した多段シャトル弁装
置の一例を示している。この実施例では、装置本体1に
6個のシャトル弁を設けた例を示しており、装置本体1
に平行な2本の孔1a,1aを形成し、各孔1a,1a
にそれぞれ第1,第2パイプ状ケーシング2A,2Bを
組み込んで装填用孔を形成し、第1,第2パイプ状ケー
シング2A,2Bにそれぞれ3つの分割型シャトル弁3
を内蔵させている。そして、プラグ部材9,9によって
軸方向位置保持を行い、紙面に対して直角方向に設けた
位置決めピンやボールなどの位置決め手段によって周方
向位置決めがなされている。装置本体1の上面側には第
1パイプ状ケーシング2Aに向かって4つの油圧導入ポ
ートP1,P2,P3,P4が所定の間隔をおいて設け
られており、下面側には第2パイプ状ケーシング2Bに
向かって別の4つの油圧導入ポートQ1,Q2,Q3及
び最高圧取出しポートSが所定の間隔をおいて設けられ
ている。
【0023】前記第2パイプ状ケーシング2Bは第1パ
イプ状ケーシング2Aとほとんど同じ構造であるが、第
2パイプ状ケーシング2Bには、第1パイプ状ケーシン
グ2Aで選択された最高圧を導入するための導入孔2e
がこの例では左端付近に設けられており、また、第2パ
イプ状ケーシング2Bで選ばれた最終最高圧を導出する
ため前記導入孔2eよりも右方の位置に最高圧導出孔2
sが設けられている点で異なっている。そして、装置本
体1には、前記第1パイプ状ケーシング2Aの最高圧取
出し孔2zと第2パイプ状ケーシング2Bの導入孔2e
とを結ぶ連絡通路孔11aが設けられるとともに、最高
圧導出孔2sと最高圧取出しポートSを結ぶ連絡用溝1
1bが形成されている。分割型シャトル弁3の構成は前
記した各実施例のいずれでもよいし、後述する第5実施
例を用いてもよいが、この実施例では、代表的に第1実
施例のものを用いている。したがつて、構成は第1実施
例と同様であるから、同じ部分に同じ符号を付し、説明
は省略する。なお、この実施例において、連絡用溝10
a,10bは装置本体1でなく、第1パイプ状ケーシン
グ2Aと第2パイプ状ケーシング2Bの外周に設けられ
ていてもよいことはいうまでもない。
【0024】図9はさらに本発明を利用して3段以上の
シャトル弁装置とした例を示しており、装置本体1に平
行な3本以上の孔1aを形成し、各孔1aにそれぞれ4
つずつの分割型シャトル弁3を内蔵したパイプ状ケーシ
ング2A,2B,2Cを組み込み、プラグ部材9,9に
よって軸方向位置保持を行い、図示しないが紙面に対し
て直角方向から所望の周方向位置決め手段が取り付けら
れることによって位置決めがなされている。この例では
第1パイプ状ケーシング2Aにおけるシャトル弁群によ
るトーナメントで最高圧力S1を検出し、それを第2パ
イプ状ケーシング2Bに導入し、ここで油圧導入ポート
Q1からの圧力と比較し、その高圧側を順次第2パイプ
状ケーシング2Bに対する油圧導入ポートQ2と比較選
択し、それをQ3の圧力と比較選択し、さらにQ4の圧
力と比較選択し、その最高圧S2を第3パイプ状ケーシ
ング2Cに導き、この第3パイプ状ケーシング2Cにお
いて、別途油圧導入ポートR1,R2,R3からの圧力
を比較選択して検出された最高圧と比較して最高圧S3
として外部に取出し、あるいは分割型シャトル弁3を内
蔵した次のパイプ状ケーシング2Dに導くようにしてい
る。
【0025】図10ないし図13は本発明によるシャト
ル弁装置の第5実施例を示している。 この実施例も、
装置本体1に孔1aを形成し、この孔1aにパイプ状ケ
ーシング2を組み込んで装填用孔を構成し、そのパイプ
状ケーシング2に複数の分割型シャトル弁3を同一軸線
上に内蔵している点は前記各実施例と同様である。た
だ、この実施例では、分割型シャトル弁3が構成部品と
してボールを使用しておらず、筒状バルブボテイ3fと
この中で摺動自在な筒状弁体3gから構成されている
点、および各分割シャトル弁3を仕切りプレート3hで
区画している点が異なっている。
【0026】詳しく説明すると、この実施例では分割型
シャトル弁3は3つ用いられ、装置本体1の孔1aには
これと直交するように上面に開口する4つの油圧導入ポ
ートP1,P2,P3,P4が所定の間隔をおいて設け
られており、装置本体1の略中央部には油圧導入ポート
と90度位相のずれた関係を持って最高圧取出しポート
Sが設けられている。パイプ状ケーシング2は前記孔1
aの内径に合致する外径を有しており、少なくとも長手
方向一端面には図12のように切欠き26が設けられて
いる。そしてこの位置に、周方向位置決め手段として、
外径がパイプ状ケーシング2の内径と合致するプレート
3iが嵌合され、該プレート3iに突設した半径方向突
部36を前記切欠き26を貫通してめねじ穴100に突
入させ、この状態で左右のプラグ部材9,7をめねじ穴
100,100に螺合することで軸方向の位置決め保持
と周方向の位置決めとを図っている。
【0027】この実施例では、図11(b)のように油
圧導入ポートP1とP2,P3とP4の高い側の圧力を
おのおの選択し、それら選択された圧力を比較して最高
圧を検出するようにしている。このため、前記パイプ状
ケーシング2の筒壁には4つの油圧導入ポートP1,P
2,P3,P4に対応する位置に筒壁を貫いて油圧の導
入孔2a,2b,2c,2dが設けられており、最高圧
取出しポートSと同一平面上の部分には、図12のよう
に、最高圧取出しポートSに通じる最高圧導出孔2zが
穿設されている。さらに、最高圧導出孔2zから等距離
軸線方向に隔たった位置、すなわち前記油圧導入ポート
P1とP2,P3とP4の中間に相当する位置に、それ
ぞれ第1の伝達用導出孔2tと第2の伝達用導出孔2v
が穿設されており、前記伝達用導出孔2t,2vよりも
最高圧取出しポートSに近い内側位置には、油圧導入ポ
ートP1とP2,P3とP4のそれぞれの高圧側の油の
圧力を比較するための伝達用導入孔2u,2wが設けら
れている。そして、この実施例ではパイプ状ケーシング
2の筒壁外面に、前記伝達用導出孔2tと伝達用導入孔
2u、伝達用導出孔2vと伝達用導入孔2wをそれぞれ
結ぶ連絡用溝20a,20bが形成されている。
【0028】分割型シャトル弁3は図13に分解状態で
示しており、パイプ状ケーシング2の内径と合致する仕
切りプレート3hと、中央部に前記伝達用の孔に通じる
通路を有し両端に導入用の孔に通じる通路を有する筒状
バルブボデイ3fと、該筒状バルブボデイ3fに摺動自
在に内嵌され、中間に隔壁を有し該隔壁の両側近傍に前
記筒状バルブボデイ3fの通路と選択的に通じる通路を
有する筒状弁体3gを一単位とした3組と、前記位置決
め用のプレート3iから構成されている。前記筒状バル
ブボデイ3fは、軸線方向に貫通孔330を有する一
方、外径側には、軸線方向中央に環状溝331を有し、
その両側にパイプ状ケーシング2の内径と合致する外径
の左右ランド部332,332を有し、その左右ランド
部332,332の端に短筒部333,333を有して
いる。そして、環状溝331の底に相当する位置には図
11と図13(b)のように貫通孔330に通じる少な
くとも1つの通孔334が形成されており、また左右の
短筒部333,333には図10,11および図13
(a)のように複数個の切欠き335がそれぞれ形成さ
れている。
【0029】これに対して筒状弁体3gは、筒状バルブ
ボデイ3f内で軸線方向に動かされて位置決め用のプレ
ート3iまたは仕切りプレート3hに当接したときに反
当接側が筒状バルブボデイ3fの切欠き335を十分に
露出させるように、全長が筒状バルブボデイ3fよりも
短くなっている。この筒状弁体3gは軸線方向中央位置
に筒状バルブボデイ3fの環状溝331の幅よりも狭い
幅の中央ランド336を有し、この中央ランド336の
両側に環状溝337,337を有せしめるように左右ラ
ンド部338,338が形成されており、左右ランド部
338,338の軸線方向外側には縮径筒部339,3
39が形成されている。前記左右ランド部338,33
8と中央ランド336の外径は筒状バルブボデイ3fの
内径と略一致し、これにより筒状弁体3gは筒状バルブ
ボデイ内で摺動自在となっている。筒状弁体3gは軸心
上に縮径筒部339,339の端からそれぞれ誘導孔3
40,340が穿設されており、これら誘導孔340,
340は袋孔となっており、したがって袋孔底間には隔
壁が形成されている。そして、前記誘導孔340,34
0の先端部位には、図13のように環状溝337,33
7の底を貫く通孔341,341が形成されている。な
お、縮径筒部339,339に代えて、左右ランド部3
38,338をその径のまま端部まで延長し、その端面
にすり割りを設けてもよい。
【0030】前記分割シャトル弁3はたとえば次のよう
に組み付けられる。すなわち、筒状弁体3gを内挿した
筒状バルブボデイ3f(第3シャトル弁)をパイプ状ケ
ーシング2に押込み、仕切りプレート3hを筒状バルブ
ボデイ3fの右端に当接するまでパイプ状ケーシング2
に押込み、ついで、筒状弁体3gを内挿した筒状バルブ
ボデイ3f(第2シャトル弁)を左端が仕切りプレート
3hに当接するまで挿入し、ついで仕切りプレート3h
を筒状バルブボデイ3fの右端に当接するまで押込み、
次の筒状弁体3gを内挿した筒状バルブボデイ3f(第
3シャトル弁)を同様に押込み、最後に右端に仕切りプ
レート3hを内嵌し、この状態で右側のめねじ穴100
にプラグ部材9をねじ込み、開放されている左側のめね
じ穴100を通して位置決め用のプレート3iをパイプ
状ケーシング2の左端部に内嵌して装置本体1のへこみ
部にあわせ、この状態でめねじ穴100にプラグ部材9
を螺合する。この状態では、図11と図12のように、
油圧導入ポートP1,P2,P3,P4とパイプ状ケー
シング2の各導入孔2a,2b,2c,2dとが合致
し、最高圧取出しポートSとパイプ状ケーシング2の最
高圧導出孔2zとが合致する。なお、この実施例におい
て、周方向位置決め手段はプレート3iでなく、前述し
た実施例と同様にピンでもボールよいし、あるいは面取
りであってもよい。この場合、左端の位置決め用のプレ
ート3iは仕切りプレート3hに替えられる。また、軸
方向位置決め保持もプラグ形式でなくてもよい。さらに
弁装置本体1の連絡溝に代えてパイプ状ケーシング2そ
のものに溝を形成してもよい。また、最高圧の取出し位
置も実施例のように中央に限られず、中央から偏した位
置あるいは軸線方向であってもよい。
【0031】図14ないし図16は本発明の第6実施例
を示し、図17ないし図19は本発明の第7実施例を示
している。これら実施例は、一つの弁装置で最高圧の検
出を行なうと同時に、回路から戻った油圧の緩衝(たと
えばスプールの作動緩衝)を行えるようにしたものであ
る。 第6実施例は、基本的には、装置本体1に孔1a
を形成し、この孔1aにパイプ状ケーシング2を組み込
んで装填用孔を形成し、パイプ状ケーシング2に複数の
分割シャトル弁3と緩衝用弁(この例ではスロットルア
ンドチェック弁6)を内蔵させた構成となっており、周
方向位置決め手段としてはボール8aが用いられてい
る。
【0032】詳述すると、装置本体1には装填用孔1a
と直交するように上面(パイロット弁側)と下面(コン
トロールバルブ側)から対をなす4組の油圧導入ポート
P1,P1’、P2,P2’、P3,P3’およびP
4,P4’が形成されており、かつ、図15のように9
0度位相のずれた平面上には左端部に偏した位置に最高
圧取出しポートSが孔1aに臨んでいる。この実施例
は、第1組油圧導入ポートP1,P1’と第2組油圧導
入ポートP2,P2’の両ライン圧力を比較して高圧を
選択し、それを第3組油圧導入ポートP3,P3’のラ
イン圧力と比較し、高い側の圧力を第4組油圧導入ポー
トP4,P4’のライン圧力と比較して最高圧を選択す
るようにしている。そしてまた、第3組油圧導入ポート
P3,P3’を通ってコントロールバルブに送られたパ
イロット圧油による衝撃を緩和するようにしている。そ
こで、孔1aに組み込まれたパイプ状ケーシング2に
は、軸線方向中央領域にスロットルアンドチェック弁6
を配し、その左側に2つの分割型シャトル弁3をまた右
側に1つの分割型シャトル弁3を配している。
【0033】パイプ状ケーシング2の筒壁には、図14
のように前記第1組油圧導入ポートP1,P1’と第2
組油圧導入ポートP2,P2’および第4組油圧導入ポ
ートP4,P4’に合致するようにそれぞれ導入孔2
a,2a’、2b,2b’、2d,2d’をそれぞれ形
成し、スロットルアンドチェック弁6の入口側すなわち
第2組油圧導入ポートP2に近接した部位に第3組油圧
導入ポートP3に対する導入孔2cを形成し、この導入
孔2cと第3組油圧導入ポートP3とを装置本体1に形
成した連絡用溝12aによって結んでいる。また、パイ
プ状ケーシング2にはスロットルアンドチェック弁6の
出口側すなわち第2組油圧導入ポートP2’に比較的近
い位置に導孔2hを形成するとともに、第3組油圧導入
ポートP3’に対応する位置には導入孔2iを形成し、
この導入孔2hと前記導孔2iとを装置本体1に形成し
た連絡用溝12bによって結んでいる。なお、第3組油
圧導入ポートP3’は連絡用溝12bに通じている。ま
た、最高圧取出しポートSと同一平面上のパイプ状ケー
シング2の筒壁には、図15のように、第2組油圧導入
ポートP2に近接した部位と第3組油圧導入ポートP3
に近接した部位に、それぞれ伝達用導出孔2tと伝達用
導入孔2uが形成され、それら導出孔2tと導入孔2u
は装置本体1に形成した連絡用溝12cによって結ばれ
ている。さらに、最高圧取出しポートSと同一平面上の
パイプ状ケーシング2の筒壁には、前記伝達用導出孔2
uよりも第3組油圧導入ポートP3に近い部位と第3組
油圧導入ポートP3よりも左方に対応する部位に、それ
ぞれ伝達用導出孔2vと伝達用導入孔2wとが形成され
ていて、それら伝達用導出孔2vと伝達用導入孔2wは
装置本体1に形成した連絡溝12dによって結ばれてい
る。
【0034】分割シャトル弁3としては前記したいずれ
の実施例のものでもよいが、この実施例では、5個のバ
ルブボデイ部体と3個のボール3xが用いられ、スロッ
トルアンドチェック弁6としては、1個のバルブボデイ
6aとこれに摺動自在な帽体型の弁本体6bとリターン
スプリング6cが用いられている。分割型シャトル弁3
の左端の第5バルブボデイ部体3cは、第1実施例にお
ける第4バルブボデイ部体3cに相当するものが用いら
れ、これに接する第4バルブボデイ部体3bとしては第
1実施例における中間バルブボデイ部体3bに相当する
ものが用いられ、これとスロットルアンドチェック弁6
とに接する第3バルブボデイ部体3cとして第1実施例
における第4バルブボデイ部体3cに相当するものが用
いられ、スロットルアンドチェック弁6の左端に接する
第2バルブボデイ部体3cも第1実施例における第4バ
ルブボデイ部体3cに相当するものが用いられ、右端の
第1バルブボデイ部体3aには第1実施例における第1
バルブボデイ部体3aに相当するものが用いられてい
る。したがって、それらの構造については、第1実施例
と同じ符号を付し、説明は省略する。
【0035】前記左端の第5バルブボデイ部体3cは環
状溝30が第4組油圧導入ポートP4,P4’に対する
導入孔2d,2d’と合致しており、第5バルブボデイ
部体3cと次の第4バルブボデイ部体3bの短突部3
1,31による合せ環状溝30’は最高圧取出しポート
Sに対する最高圧導出孔2zと連通している。また、第
4バルブボデイ部体3bの左側の環状溝30は伝達用導
入孔2wと連通し、右側の環状溝30は第3組油圧導入
ポートP3’に対する導入孔2iと連通している。前記
第4バルブボデイ部体3bの右側端の短突部31と次の
第3バルブボデイ部体3cの短突部31との合せ環状溝
30’は伝達用導出孔2vと連通している。また、第3
バルブボデイ部体3cの環状溝30は伝達用導入孔2u
と連通している。第2バルブボデイ部体3cの環状溝3
0は第2組油圧導入ポートP2,P2’の導入孔2b,
2b’と連通している。その第2バルブボデイ部体3c
の短突部31と右端の第1バルブボデイ部体3aの短突
部31による合せ環状溝30’は伝達用導出孔2tと連
通している。そして、第1バルブボデイ部体3aの環状
溝30は第1組P1,P1’の導入孔2a,2a’と連
通している。
【0036】スロットルアンドチェック弁6のバルブボ
デイ6aはパイプ状ケーシング2の内径と合致する外径
を有し、右端領域にはこれよりも径の小さい筒部61を
有している。そして、バルブボデイ6aには前記パイプ
状ケーシング2の出口側の導孔2hに合致する位置に環
状溝62が形成されていて、この環状溝62の底には内
部通路に通じる複数本の通孔620が穿設されている。
また、筒部61には前記入口側の導孔2cに対応する位
置に内部通路に通じる複数個の通孔610が穿設されて
いる。そして内部通路には、前記通孔610に対応する
部位にシート部63が段付孔として形成されている。帽
体型の弁本体6bは前記シート部63に接離する円錐状
のシート部を有するとともに、軸線方向先端には絞り孔
64が穿設され、かつ通孔620に対応する部位には複
数の通孔65が穿設されている。そして通孔65よりも
後方の部位には座部が設けられ、ここにリターンスプリ
ング6cの一端が受支され、他端がバルブボデイ3dの
背面に受支されている。なお、この実施例においても、
周方向位置決め手段はピンでも、ボールでもあるいは面
取りであってもよい。また、軸方向位置決め保持もプラ
グ形式でなくてもよい。さらに装置本体1の連絡用溝に
代えてパイプ状ケーシング2そのものに溝を形成しても
よい。また、最高圧の取出し位置も実施例のように位置
に限られず、場合によっては軸線方向であってもよい。
【0037】第7実施例は装置本体1に孔1aを形成
し、この孔1aにパイプ状ケーシング2を装填して装填
用孔を構成させ、パイプ状ケーシング2に複数の分割型
シャトル弁3と緩衝用弁としてのチェック弁付流量制御
弁7を内蔵した構成となっている。その構造はチェック
弁付流量制御弁7を除いて第6実施例と同じであるか
ら、同じ部分について同じ符号を付し、説明は省略す
る。チェック弁付流量制御弁7は、筒状のバルブボデイ
7aと、これに摺動自在に内挿された弁本体7bと、左
右のリターンスプリング7c,7cからなっている。
バルブボデイ7aはパイプ状ケーシング2の内径と合致
する外径を有し、両端が左右のバルブボデイ部体3c,
3cの背面に当接することで位置決めされており、左端
付近には導孔2hに連通する第1の環状溝70が形成さ
れるとともに、これと距離をへだてた部位に導入孔2c
と連通する第2の環状溝71が形成され、それら2つの
環状溝70,71に対応する内部通路には第1と第2の
内環状溝70’,71’がそれぞれ形成されている。そ
してこれら内環状溝70’,71’の底から環状溝7
0,71の底に対してそれぞれ複数ずつ第1と第2の通
孔700,710がそれぞれ形成されている。弁本体7
bはバルブボデイ7aの内径と略一致する外径を有し、
外周には軸方向中間部位に環状溝73が形成されてい
る。この環状溝73の左端近傍に対応する内側には仕切
り壁が残存され、これに絞り孔74が穿設されている。
そして仕切り壁の直近左方には外面に通じる複数本の第
1の通孔75が穿設されるとともに、環状溝73の直近
右方には外面に通じる複数本の第2の通孔76が穿設さ
れており、第1の通孔75は左右のリターンスフリング
7c,7cによるバランス状態において、図示のようバ
ルブボデイ7aの第1の通孔700に連通し、第2の通
孔76は約半断面がバルブボデイ7aの第2の内環状溝
71’を覗くようになつている。この実施例において
も、分割型シャトル弁3の構造は実施例のいずれのタイ
プでもよいし、周方向位置決め手段はピンでもボールで
もあるいは面取りなどであってもよい。また、軸方向位
置決め保持もプラグ形式でなくてもよい。さらに連絡用
溝はパイプ状ケーシング2そのものに形成してもよい。
また、最高圧の取出し位置も実施例のように位置に限ら
れず、場合によっては軸線方向であってもよい。
【0038】図20は第7実施例を例にとってコントロ
ールバルブと組み合わせた状態を示している。C1は第
1コントロールバルブ、C2は第2コントロールバル
ブ、C3は第3コントロールバルブ、C4は第4コント
ロールバルブであり、それらコントロールバルブは弁本
体4に設けた貫通孔に配されたスプール4a,4b,4
c,4dを有し、図示しないシリンダポートが図示しな
い各アクチュエータに接続されている。そしてスプール
4a,4b,4c,4dの両端にはそれぞれパイロット
圧室40a,40b,40c,40dが設けられてい
る。本発明によるシャトル弁装置は弁本体4の両側に直
接固定されるか、または別個独立して配されており、油
圧導入ポートP1’、P2’、P3’およびP4’がそ
れぞれパイロット圧室40a,40b,40c,40d
に接続されている。また、油圧導入ポートP1、P2、
P3およびP4がそれぞれパイロット弁5に接続されて
いる。
【0039】以上第1態様の各種実施例を示したが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。すなわ
ち、分割型シャトル弁3の数は2個以上任意であり、比
較すべき圧力導入孔、伝達用の孔、連絡用溝の各の数は
それに対応して設ければよい。また、パイプ状ケーシン
グ2の筒壁に設けられる圧力導入孔は実施例の配置に限
定されず、最高圧導出孔や連絡用溝と干渉しない円周上
の任意位置に設けることができる。実施例においては、
孔1aに1本のパイプ状ケーシング2が挿着され、それ
に複数個の分割型シャトル弁3が内蔵されているが、こ
れに限らず、少なくとも2つの分割型シャトル弁3を内
蔵したパイプ状ケーシング2を複数本直列状に孔1aに
挿着してもよい。この場合、パイプ状ケーシング2の端
面にはOリングなどを取り付けてシールを図るようにし
てもよい。前記パイプ状ケーシングの分割は、孔1aが
一直線でなくL状など屈曲している場合には不可欠であ
る。また、第1実施例ないし第7実施例において、パイ
プ状ケーシング2を孔1aに挿着する以前の段階で、分
割型シャトル弁3あるいはこれと緩衝用弁がパイプ状ケ
ーシング2内で軸方向位置が固定されているシャトル弁
アッセンブリとなつていてもよい。これは分割型シャト
ル弁3あるいはこれと緩衝用弁を装填し、パイプ状ケー
シング2の両端内側にスナップリングを取り付けたりか
しめ部を設けたり、あるいは簡便にはパイプ状ケーシン
グ2の両端面にシートを接着して閉止したり、あるいは
パイプ状ケーシング2に余長があれば蓋を取り付けたり
することにより実現される。また、緩衝用弁としては実
施例のタイプに限られず、またパイプ状ケーシング2に
組込む位置や数も限定されない。
【0040】図21は本発明の第2態様すなわち、装置
本体1の装填用孔をパイプ状ケーシング2を使用せずに
装置本体の孔1aだけで構成させた態様の実施例を、第
1態様の第1実施例の構造を例にとって示している。こ
の態様においては、装置本体1の孔1aに向かって4つ
の油圧導入ポートP1,P2,P3,P4が所定の間隔
をおいて設けられ、これらと異なる部位たとえば180
度位相をずらせた位置に最高圧取出しポートSが設けら
れている。そして前記前記油圧導入ポートP1,P2,
P3,P4の先端から孔1aに通じるようにそれぞれの
導入孔2a,2b,2c,2dが穿設されているととも
に、最高圧取出しポートSの先端から孔1aに通じる最
高圧導出孔2zが穿設されている。
【0041】そして、該最高圧導出孔2zよりも上流こ
の例では右方には、選択された圧力の伝達用の通路が形
成されている。すなわち、装置本体1の端面から孔1a
に向かって第1と第2の雌ねじ付き穴100b,100
bが相互に間隔をおいて設けられ、第1の雌ねじ付き穴
100bの底から、一組の油圧導入ポートP1,P2の
いずれか高圧側の圧力(第1トーナメントの高圧)を導
出するための第1の伝達用導出孔2tと、前記高圧側の
油圧を油圧導入ポートP3からの油圧と比較すべくパイ
プ状ケーシング内に導入するための第1の伝達用導入孔
2uがそれぞれ孔1aに連通するように穿設されてい
る。また、第2の雌ねじ付き穴100bの底から、高圧
側の油圧と油圧導入ポートP3からの油圧とを比較して
得た高圧(第2トーナメントの高圧)を導出するための
第2の伝達用導出孔2vと、前記高圧を油圧導入ポート
P4からの圧力と比較すべくパイプ状ケーシング内に導
入するための第2の伝達用導入孔2wがそれぞれ孔1a
に連通するように穿設されている。そして、前記第1の
雌ねじ付き穴100bと第2の雌ねじ付き穴100bに
は、先端にスペース形成用突起90を有するシール付き
プラグ部材9’,9’が螺着され、スペース形成用突起
90が雌ねじ付き穴100bの底に当接することによ
り、シール付きプラグ部材9’の先端面と雌ねじ付き穴
100bの底との間に第1の伝達用導出孔2tと第1の
伝達用導入孔2uを結ぶ幅広の連絡用溝10aと、第2
の伝達用導出孔2vと第2の伝達用導入孔2wを結ぶ連
絡用溝10bが形成されている。
【0042】分割型シャトル弁3は、この例では、3つ
のボール3xと、4個のバルブボデイ部体3a,3b,
3b,3cからなっており、それらは装置本体1の孔1
aに装填され、孔1aの軸線方向のプラグ部材9,9に
よって軸線方向の位置決めがなされている。分割型シャ
トル弁3が孔1aにダイレクト装填配置されるため、第
1態様のような周方向位置決め手段は必要ない。分割型
シャトル弁3の具体的構成と組み付け方を含め他の構造
は第1実施例と同じであるから同じ部分に同じ符号を付
し、説明は省略する。
【0043】なお、かかる第2態様は、図示しないが第
1態様の第2実施例ないし第7実施例に相当する構造に
適用されることはいうまでもない。たとえば第2実施例
においては、パイプ状ケーシング2の導入孔2a,2
b,2c,2dに代えて装置本体1に孔1aに通じるよ
うに導入孔2a,2b,2c,2dを穿設し、第1の伝
達用導出孔2tと伝達用導入孔2u、第2の伝達用導出
孔2vと伝達用導入孔2w、最高圧取出し孔2zと導入
孔2xをそれぞれ、前記図21と同じように装置本体1
に直接穿設し、連絡用溝20a,20b,20cを雌ね
じ付き穴100bとシール付きプラグ部材9’によって
画成すればよい。また、第4実施例においても、パイプ
状ケーシング2の内径側と同じように孔1aに中間部に
ボール3xの直径よりも適度に大きい径の孔を有せしめ
るように内フランジ22を形成し、この内フランジ22
を境として左右に第1の孔23と、これよりも径の大き
な第2の孔24を形成する。そして、前記第2実施例に
ついて説明したように、装置本体1に導入孔2a,2
b,2c,2dを穿設し、また各伝達用導出孔と伝達用
導入孔および連絡用溝を形成すればよい。
【0044】図8の例の場合には、第1の伝達用導出孔
2tと伝達用導入孔2u、第2の伝達用導出孔2vと伝
達用導入孔2wを紙面に対して直角方向の装置本体1に
形成し、連絡用溝20a,20bcを雌ねじ付き穴10
0bとシール付きプラグ部材9’によって画成すればよ
い。第5実施例に対応するものとする場合も同様であ
り、装置本体1に孔1aに通じるように導入孔2a,2
b,2c,2dを穿設し、第1の伝達用導出孔2tと伝
達用導入孔2u、第2の伝達用導出孔2vと伝達用導入
孔2w、最高圧取出し孔2zと導入孔2xをそれぞれ、
前記図21と同じように装置本体1に直接穿設し、連絡
用溝20a,20b,20cを雌ねじ付き穴100bと
シール付きプラグ部材9’によって画成すればよい。
【0045】そしてこの第2態様においても、装填用孔
に配置する分割型シャトル弁3の数は2個以上任意であ
り、その形状は第1態様の各実施例の説明で述べたよう
に任意であり、かつ、装置本体1に設けられる比較すべ
き圧力の導入孔、伝達用孔、連絡用溝の各の数と位置は
分割型シャトル弁3に対応して設ければよい。また、孔
1aに設けられる導入孔は実施例の配置に限定されず、
最高圧導出孔や連絡用溝と干渉しない円周上の任意位置
に設けることができる。また、孔1aは必ずしも一直線
でなくL状など屈曲していてもよい。さらに、緩衝用弁
としては実施例のタイプに限られず、また孔1aに組込
む位置や数も限定されない。
【0046】
【実施例の作用】次に本発明によるシャトル弁装置の使
用例と作用を説明する。第1態様の第1実施例ないし第
4実施例においては、油圧導入ポートP1,P2,P
3,P4をたとえばパイロツト弁の出力ポートにそれぞ
れ接続し、最高圧取出しポートSをピストンポンプの傾
斜角制御や旋回ブレーキ解除などのための信号用として
各油圧機器に接続する。第1実施例においては、油圧導
入ポートP1から導入された圧油はパイプ状ケーシング
2の導入孔2aから第1バルブボデイ部体3aの環状溝
30に流入し、ここに開口している通孔300から通路
孔320を経てボール保持室に流れ込む。また、油圧導
入ポートP2から導入された圧油はパイプ状ケーシング
2の導入孔2bから第2バルブボデイ部体3bの右側の
環状溝30に流入し、ここに開口している通孔300か
ら通路孔320を経てボール保持室に流れ込む。それに
よってボール保持室内のボール3xは押圧され、相対的
に弱い圧力側に位置しているシート面33に押しつけら
れ、選択された相対的に高い圧力は、第1バルブボデイ
部体3aと第2バルブボデイ部体3bの短突部31,3
1に設けられている切欠き310,310の合体により
構成されている通孔300’から合体環状溝30’を経
て伝達用導出孔2tに導かれる。
【0047】この第1トーナメントで選択された高圧
は、連絡用溝10aを通ってパイプ状ケーシング2の連
絡用導入孔2uに送りこまれ、第2バルブボデイ部体3
bの左側の環状溝30から通孔300を通って次のボー
ル保持室に右方から流れ込む。一方、油圧導入ポートP
3から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2cから第3バルブボデイ部体3bの環状溝30に流入
し、ここに開口している通孔300から通路孔320を
経て左方からボール保持室に流れ込む。それによってボ
ール3xは左右から押圧され、選択された相対的に高い
圧力は、第2バルブボデイ部体3bと第3バルブボデイ
部体3bの短突部31,31の切欠き310,310の
合体により構成されている通孔300’から合体環状溝
30’を経て伝達用導出孔2vに導かれる。
【0048】この第2トーナメントで選択された高圧
は、連絡用溝10bを通ってパイプ状ケーシング2の伝
達用導入孔2wに送りこまれ、第3バルブボデイ部体3
bの左側の環状溝30から通孔300を通って次のボー
ル保持室に右方から流れ込む。一方、油圧導入ポートP
4から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2dから第4バルブボデイ部体3cの環状溝30に流入
し、ここに開口している通孔300から通路孔320を
経て左方からボール保持室に流れ込む。それによってボ
ール3xは左右から押圧される。それによって最高圧が
検出され、該最高圧は、第3バルブボデイ部体3bと第
4バルブボデイ部体3cの短突部31,31の切欠き3
10,310の合体により構成されている通孔300’
から合体環状溝30’を経てパイプ状ケーシング2の最
高圧導出孔2zに排出され、これに通じている最高圧取
出し用ポートSから外部に送られる。
【0049】第2実施例も前記第1実施例と同様である
が、最高圧はパイプ状ケーシング2の最高圧導出孔2z
に排出されたのち、連絡用溝20cを通ってパイプ状ケ
ーシング2の導孔2xに流れ、ここに臨んでいる第4バ
ルブボデイ部体3cの環状溝30から通孔300を経て
左方に伸びている通路孔320に送られ、第4バルブボ
デイ部体3cの左端面から最高圧取出し用ポートSに導
かれ、外部に送られる。
【0050】第3実施例においては、第1実施例におけ
る第4バルブボテイ部体3cと同形状のバルブボテイ部
体が2個ひと組となっているため、油圧導入ポートP1
から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔2
aから右端のバルブボデイ部体3cの環状溝30に流入
し、ここに開口している通孔300から通路孔320を
経てボール保持室に流れ込む。また、油圧導入ポートP
2から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2aから組みをなすバルブボデイ部体3cの環状溝30
に流入し、ここに開口している通孔300から通路孔3
20を経てボール保持室に流れ込む。それによってボー
ル保持室内のボール3xは押圧され、相対的に弱い圧力
側に位置しているシート面33に押し付けられ、選択さ
れた相対的に高い圧力は、組をなすバルブボデイ部体3
c,3cの短突部31,31に設けられている切欠き3
10,310の合体による通孔300’から合体環状溝
30’を経て伝達用導出孔2tに導かれる。以下、同様
に2個ひと組のバルブボテイ部体3c,3cで順次圧力
が比較され、最高圧が最高圧取出し用ポートSに導か
れ、外部に送られる。
【0051】第4実施例においては、油圧導入ポートP
1から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2aから第1バルブボデイ部体3aの環状溝30に流入
し、ここに開口している通孔300から通路孔320を
経てボール保持室に流れ込む。また、油圧導入ポートP
2から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2bから第2バルブボデイ部体3bの右側の環状溝30
に流入し、ここに開口している通孔300から通路孔3
20を経てボール保持室に流れ込む。それによってボー
ル保持室内のボール3xは押圧され、相対的に弱い圧力
側に位置しているシート面33に押しつけられ、選択さ
れた相対的に高い圧力は、第1バルブボデイ部体3aの
短突部31の先端と第2バルブボデイ部体3bとの隙間
から短突部31の外周を経て伝達用導出孔2tに導かれ
る。
【0052】この第1トーナメントで選択された高圧
は、連絡用溝20aを通ってパイプ状ケーシング2の伝
達用導入孔2uに送りこまれ、第2バルブボデイ部体3
bの左側の環状溝30から通孔300を通って内フラン
ジ22で画成されている次のボール保持室に右方から流
れ込む。一方、油圧導入ポートP3から導入された圧油
はパイプ状ケーシング2の導入孔2cから第3バルブボ
デイ部体3bの環状溝30に流入し、ここに開口してい
る通孔300から通路孔320を経て左方からボール保
持室に流れ込む。それによってボール3xは左右から押
圧され、選択された相対的に高い圧力は、内フランジ2
2に穿設されている第2バルブボデイ部体3bの短突部
31の先端と第2バルブボデイ部体3bとの伝達用導出
孔2vに導かれる。
【0053】この第2トーナメントで選択された高圧
は、連絡用溝20bを通ってパイプ状ケーシング2の伝
達用導入孔2wに送りこまれ、第3バルブボデイ部体3
bの左側の環状溝30から通孔300を通って次のボー
ル保持室に右方から流れ込む。一方、油圧導入ポートP
4から導入された圧油はパイプ状ケーシング2の導入孔
2dから第4バルブボデイ部体3cの環状溝30に流入
し、ここに開口している通孔300から通路孔320を
経て左方からボール保持室に流れ込む。それによってボ
ール3xは左右から押圧される。それによって最高圧が
検出され、該最高圧は、第4バルブボデイ部体3cの短
突部31の先端と第3バルブボデイ部体3bとの隙間か
ら短突部31の外周を経て最高圧導出孔2zに排出さ
れ、連絡用溝20cを通ってパイプ状ケーシング2の導
孔2xに流れ、ここに臨んでいる第4バルブボデイ部体
3cの環状溝30から通孔300を経て左方に伸びてい
る通路孔320に送られ、第4バルブボデイ部体3cの
左端面から最高圧取出し用ポートSに導かれ、外部に送
られる。
【0054】図8の実施例においては、第1パイプ状ケ
ーシング2Aにおいて前記第1実施例のように最高圧が
選択されると、その最高圧は第1パイプ状ケーシング2
Aの最高圧導出孔2zから装置本体1の連絡通路孔11
aから第2パイプ状ケーシング2Bの導入孔2eに導入
され、第4バルブボデイ部体3cの環状溝30と通孔3
00を通ってボール保持室に左方から流れ込む。一方、
第2パイプ状ケーシング2Bにおいては、前記第1実施
例と同じ用に油圧導入ポートQ1とQ2から導入された
圧力が比較され、その相対的に高い圧力が油圧導入ポー
トQ3の圧力と比較され、第2パイプ状ケーシング2B
側の最も高い圧力が連絡用溝10bを経て第2パイプ状
ケーシング2Bの伝達用導入孔2wから第3バルブボデ
イ部体3bの左側の環状溝30に流入し、通孔300を
通ってボール保持室に右方から流れ込む。それによって
第1パイプ状ケーシング2Aにおいて3回のトーナメン
トで検出された最高圧と、第2パイプ状ケーシング2B
において2回のトーナメントで検出された最高圧とが比
較され、それによってボール3xは左右から押圧され
る。それによって最終最高圧が検出され、その検出圧は
第3バルブボデイ部体3bと第4バルブボデイ部体3c
の短突部31,31に設けられている切欠き310,3
10の合体した通孔300’から合体環状溝30’を経
てパイプ状ケーシング2の最高圧導出孔2sに排出さ
れ、これに通じている最高圧取出し用ポートSから外部
に送られる。
【0055】第5実施例においては、油圧導入ポートP
1から導入された圧力はパイプ状ケーシング2の導入孔
2aから筒状バルブボデイ3fの切欠き335を通して
内部に流入し、筒状弁体3gを左方に押圧するとともに
右の誘導孔340に流れる。同様に油圧導入ポートP2
から導入された圧力はパイプ状ケーシング2の導入孔2
bから筒状バルブボデイ3fの切欠き335を通して内
部に流入し、筒状弁体3gを右方に押圧するとともに左
の誘導孔340に流れる。これによって筒状弁体3gは
左右から押圧され、圧力差があったときには相対的に低
い圧力側へと移動させられる。いま油圧導入ポートP2
の圧力が高い場合には、筒状弁体3gは図11および図
12の状態から右方に移動させられる。これにより、筒
状バルブボデイ3fの通孔334は筒状弁体3gの中央
ランド336によつて閉じられ、それと同時に筒状弁体
3gの左側の環状溝337が筒状バルブボデイ3fの環
状溝331と広い面積で連通しあう。それにより、選択
された圧力は、左の誘導孔340に通じている通孔34
1−環状溝337−通孔334−環状溝331の経路を
経てパイプ状ケーシング2の伝達用導出孔2tに排出さ
れ、連絡用溝20aを経てパイプ状ケーシング2の伝達
用導入孔2uに送られる。ここには仕切りプレート3h
で区画された最高圧取出し用の分割シャトル弁が配され
ており、第1トーナメントの高圧は伝達用導入孔2uか
ら筒状バルブボデイ3fの切欠き335を通して内部に
流入し、筒状弁体3gを左方に押圧するとともに右の誘
導孔340に流れる。
【0056】一方、左方の油圧導入ポートP3から導入
された圧力はパイプ状ケーシング2の導入孔2cから筒
状バルブボデイ3fの切欠き335を通して内部に流入
し、筒状弁体3gを左方に押圧するとともに右の誘導孔
340に流れる。同様に油圧導入ポートP4から導入さ
れた圧力はパイプ状ケーシング2の導入孔2bから筒状
バルブボデイ3fの切欠き335を通して内部に流入
し、筒状弁体3gを右方に押圧するとともに左の誘導孔
340に流れる。これによって筒状弁体3gは左右から
押圧され、圧力差があったときには相対的に低い圧力側
へと移動させられる。いま油圧導入ポートP4の圧力が
高い場合には、筒状弁体3gは図11および図12の状
態から右方に移動させられる。これにより筒状バルブボ
デイ3fの通孔334は筒状弁体3gの中央ランド33
6によって閉じられ、それと同時に筒状弁体3gの左側
の環状溝337が筒状バルブボデイ3fの環状溝331
と広い面積で連通しあい、それにより、選択された圧力
は、左の誘導孔340に通じている通孔341−環状溝
337−通孔334−環状溝331の経路を経てパイプ
状ケーシング2の伝達用導出孔2vに排出され、連絡用
溝20aを経てパイプ状ケーシング2の伝達用導入孔2
wに送られる。
【0057】かくして第2トーナメントの高圧は伝達用
導入孔2wから筒状バルブボデイ3fの切欠き335を
通して内部に流入し、筒状弁体3gを右方に押圧すると
ともに左の誘導孔340に流れる。これにより筒状弁体
3gは左右から押圧され、圧力差があったときには相対
的に低い圧力側へと移動させられる。いま第1トーナメ
ントの高圧が第2トーナメントの高圧よりも圧力が高い
場合には、筒状弁体3gは図11および図12の状態か
ら左方に移動させられ、これにより筒状バルブボデイ3
fの通孔334は筒状弁体3gの中央ランド336によ
って閉じられ、それと同時に筒状弁体3gの右側の環状
溝337が筒状バルブボデイ3fの環状溝331と広い
面積で連通しあい、最高圧が選択される。この最高圧は
誘導孔340に通じている通孔341−環状溝337−
通孔334−環状溝331を経てパイプ状ケーシング2
の最高圧導出孔2zに排出され、これに通じている最高
圧取出し用ポートSから外部に送られる。
【0058】第6実施例においては、シャトル弁装置の
油圧導入ポートP1’、P2’、P3’およびP4’が
それぞれコントロールバルブC1ないしC4の各パイロ
ット圧室40a,40b,40c,40dに接続され、
また、油圧導入ポートP1、P2、P3およびP4がそ
れぞれパイロット弁5に接続されている。そこで、パイ
ロット弁5を操作してパイロット油圧を1またはそれ以
上のコントロールバルブのパイロット圧室に送ってスプ
ールを動かした場合、第1組油圧導入ポートP1,P
1’に作用する圧力はパイプ状ケーシング2の導入孔2
a,2a’を通り、右端の第1バルブボテイ部体3aの
環状溝30から通孔300を経て通路孔320に流入
し、ボール保持室に右方から作用する。これに対して、
第2組油圧導入ポートP2,P2’の負荷圧は、パイプ
状ケーシング2の導入孔2b,2b’を通り、第2バル
ブボテイ部体3cの環状溝30から通孔300を経て通
路孔320に流入し、ボール保持室に左方から作用す
る。それによりボール3xは押圧移動され、選択された
高い圧力は、両バルブボデイ部体3b,3cの切欠き3
10,310の合体による通孔300’から合体環状溝
30’を経て伝達用導出孔2tに導かれる。
【0059】この第1トーナメントの高圧は連絡用溝1
2cを経てスロットルアンドチェック弁6よりも左側の
パイプ状ケーシング2の伝達用導入孔2uに流れ、ここ
から第3バルブボテイ部体3cの環状溝30−通孔30
0−通路孔320を経て流入し、ボール保持室に右方か
ら作用する。一方、第3組油圧導入ポートP3,P3’
では、パイロット弁5の操作により油圧導入ポートP3
からパイロット圧油が送られ、そのパイロツト圧油は連
絡用溝12aからパイプ状ケーシング2の導入孔2cを
通ってスロットルアンドチェック弁6に流れ込み、これ
が開弁することにより油圧導入ポートP3’へと送られ
る。すなわち、筒部61の通孔610から内部通路に流
入し、弁本体6bを押圧する。それにより弁本体6bは
リターンスプリング6cの付勢力に抗して左方に移動し
て開弁し、パイロット圧油は通孔620から環状溝62
を介して導孔2hに排出され、連絡用溝12bから油圧
導入ポートP3’へと送出される。それとともに、油圧
導入ポートP3’に作用する圧は連絡用溝12bに通じ
ているパイプ状ケーシング2の導入孔2iを通り、第4
バルブボテイ部体3bにおける右側の環状溝30−通孔
300−通路孔320を経て流入し、ボール保持室に左
方から作用する。これにより第1トーナメントの高圧は
第3組油圧導入ポートP3,P3’の圧力と比較され、
高圧側の圧力は両バルブボデイ部体3b,3cの短突部
31,31に設けられている切欠き310,310の合
体による通孔300’から合体環状溝30’を経て伝達
用導出孔2vに導かれる。
【0060】この第2回トーナメントの高圧は伝達用導
出孔2vと接続している連絡用溝12dを通り、パイプ
状ケーシング2の伝達用導入孔2wから第4バルブボテ
イ部体3bにおける左側の環状溝30−通孔300−通
路孔320を経て流入し、ボール保持室に右方から作用
する。これに対して、第4組油圧導入ポートP4,P
4’の圧力は、パイプ状ケーシング2の導入孔2d,2
d’を通り、左端の第5バルブボテイ部体3bの環状溝
30から通孔300を経て通路孔320に流入し、ボー
ル保持室に左方から作用する。それによりボール3xは
押圧移動され、最終選択された最高圧は、両バルブボデ
イ部体3b,3cの切欠き310,310の合体による
通孔300’から合体環状溝30’を経てパイプ状ケー
シング2の最高圧導出孔2zから排出され、ここに通じ
ている最高圧取出し用ポートSから外部に送られる。こ
れによりスプールの作動状態にあることが検出され、ま
た、この最高圧を油圧ポンプや油圧モータに信号として
伝達することにより制御することができる。
【0061】そして、図20において上部のパイロツト
弁が作動し、スプール4cを図面において下方に移動さ
せたとき、スプールの他端側の本発明シャトル弁装置
(たとえば図20における下側のもの)のパイロット圧
室の圧油が押し出され、油圧導入ポートP3’に急激に
流れる。このときには、その圧力は連絡用溝12bから
パイプ状ケーシング2の導孔2hを通ってスロットルア
ンドチェック弁6に流入し、バルブボデイ6aの環状溝
62から通孔620を通り、弁本体6bの通孔65から
弁本体内に入り、弁本体6bを移動させて閉弁させる。
それと同時に弁本体6bの先端の絞り孔64から流量が
制限されつつバルブボデイ6aの内部通路に流れ、筒部
61の通孔610からパイプ状ケーシング2の導入孔2
cを経て連絡用溝12aに送られ、油圧導入ポートP3
からパイロット弁5へと送られる。これによる緩衝効果
でスプール作動方向側の油圧導入ポートP3,P3’に
よるパイロット油圧の急激な流入が抑制されるため、ア
クチャュエータの急激な作動が防止される。
【0062】第7実施例においては、パイロット弁5の
操作により第3組の油圧導入ポートP3からパイロット
圧油が送られ、そのパイロツト圧油は連絡用溝12aか
らパイプ状ケーシング2の導入孔2cを通ってチェック
弁付流量制御弁7に送られ、これが開弁することにより
油圧導入ポートP3’に送出される。すなわち、バルブ
ボデイ7aの第2の環状溝71から第2の通孔711を
経て弁本体7bに流入することにより弁本体7bは左側
のリターンスプリング7cの付勢力に抗して左方に移動
する。それにより、弁本体7bの環状溝73がバルブボ
デイ7aの第1の内環状溝70’に臨むため、弁本体7
b内のパイロット圧油は通孔76から外周に抜け、環状
溝73と第1の内環状溝70’間の隙間を通り、弁本体
7bの第1の通孔700および環状溝70からパイプ状
ケーシング2の導孔2hに排出され、連絡用溝12bか
ら油圧導入ポートP3’へと送出される。それととも
に、油圧導入ポートP3’に作用する圧は連絡用溝12
bに通じているパイプ状ケーシング2の導入孔2iを通
り、第4バルブボテイ部体3bにおける右側の環状溝3
0−通孔300−通路孔320を経て流入し、ボール保
持室に左方から作用する。これにより第1トーナメント
の高圧は第3組油圧導入ポートP3,P3’の圧力と比
較される。その他の最高圧の検出動作については実施例
6と同じであるから説明は省略する。
【0063】第3組油圧導入ポートP3,P3’による
パイロット油圧でスプールが動かされ、スプールの他端
側の本発明シャトル弁装置(たとえば図20における下
側のもの)のパイロット圧室の圧油が押し出されて油圧
導入ポートP3’に急激に流れたときには、その圧力は
連絡用溝12bからパイプ状ケーシング2の導孔2hを
通り前記と逆の経路にて弁本体7b内に流入する。これ
により弁本体7bは右側のリターンスプリング7cの付
勢力に抗して右側に移動し、環状溝73と第1の内環状
溝70’間が遮断される。このため、前記戻り圧力は弁
本体7bの中間の仕切り壁に設けられている絞り孔74
で流量を絞られ、通孔76からバルブボデイ7aの第2
の通孔710および第2の環状溝71を経てパイプ状ケ
ーシング2の導孔2cから流出し、連絡用溝12aから
油圧導入ポートP3に送られる。さらに、戻り圧力はパ
イロット圧として作用するためその圧力に応じて弁本体
7bの移動量は変化し、それにより通孔76の開度すな
わちバルブボデイ7aの第2の内環状溝71’の右端壁
との間隙が変化し、導孔2cへの流量が絞られる。 こ
のようなことから、戻り圧力の強さに応じた一定の流量
を油圧導入ポートP3に送ることができ、アクチャュエ
ータの急激な作動をより適切に防止することができる。
【0064】図21で代表的に示す第2態様の作用は第
1態様の各実施例と基本的に同じであり、「パイプ状ケ
ーシング2」を「装置本体1」と読み替えるだけでその
作用は理解できよう。いずれの態様においても、複数の
シャトル弁を有していながら、それらが単一孔内軸線上
に配置されているため、構造が非常にシンプルであると
ともにコンパクトなものとなり、弁装置全体を小形なも
のとすることができる。そして、装填孔1aの長さが許
す限りいくつでもシヤトル弁を配置することができ、そ
のシャトル弁は分割部品化されており、かつそれぞれが
同一か類似した形状の単純なものであるため任意に組み
合わせ使用できるため安価にすることができる。そして
また比較演算する入力の位置も限定がなく、装填用孔の
円周上で出力側の連絡用溝と干渉しない位置と方向なら
ばどこからでも入れられるため自由度を高くすることが
できる。第1態様はパイプ状ケーシング2を使用して装
填用孔を構成するため、外部でアッセンブリすることが
でき、また、装置本体1の通路構造を簡易化できる利点
がある。第2態様は、パイプ状ケーシング2と周方向位
置決め手段を省略できるため部材点数を少なく簡素でよ
りコンパクトな構造とすることができる利点がある。
【0065】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、装填用孔とこれに交差する複数の油圧導入ポー
トと最高圧取出しポートを有する装置本体1の前記装填
用孔に、分割型シャトル弁3を複数個同軸上に配置した
ので、複数回のトーナメートを行なって最高圧を取り出
すことができる性能を有していながら構造が極めて簡単
かつコンパクトで、安価な装置とすることができるとい
うすぐれたそ効果が得られる。請求項2によれば、装填
用孔を、装置本体の孔1aと、導入ポートP1,P2,
P3,P4に通じる複数の導入用孔2a,2b,2c,
2dと比較選択した油圧の伝達用孔2t,2u,2v,
2w,2xおよび最高圧取出し用ポートに通じる導孔2
zを有するパイプ状ケーシング2で構成しているため、
装置本体1の通路を単純なものとすることができ、また
分割型シャトル弁3との外部でのアッセンブリが容易と
なるため、組立ても簡易になる。さらにパイプ状ケーシ
ング2を用いるため、比較選択のための入力と出力の取
出しもパイプ円周上の任意の位置で行なうことができ、
下流への圧力の伝達もパイプ状ケーシング2の外周の一
部または孔1aに溝を形成するだけで簡単に行なうこと
ができ、さらに1aを装置本体1に複数設けるとともに
それらを結ぶ通路孔を設けることにより、複数個の分割
型シャトル弁3を内蔵させたパイプ状ケーシング2を各
孔1aに納めるだけで多段の最高圧検出も簡単に行うこ
とができるというすぐれた効果が得られる。請求項3に
よれば、装填用孔が装置本体1に設けた孔1aだけであ
るため、使用部材数を最少限にすることができ、より単
純、小形で安価な装置とすることができるというすぐれ
た効果が得られる。請求項4によれば、複数個の分割型
シャトル弁3だけでなく緩衝用弁6,7も内蔵している
ため、簡単、単純、コンパクトな構造によりコントロー
ルバルブにおけるスプール動作の緩衝効果も発揮させる
ことができ、これによりコストと装置の大きさを著しく
低減することができるというすぐれた効果が得られる。
請求項5によれば、分割型シャトル弁3が、ボール3x
と、該ボールに対する片側シート部を有し当接によって
ボール保持室を形成するとともに前記導入用および伝達
用の孔と通じる通路を形成する左右のバルブボデイ部体
3a,3b,3cを一単位として構成されているため、
前記単位をパイプ状ケーシング2に装填するだけで要求
されるシャトル弁の数に自在に対応することができ、バ
ルブボデイ部体3a,3b,3cも同一または類似の単
純なブロック形状で足りるため安価なものとすることが
できるというすぐれた効果が得られる。請求項6によれ
ば、分割型シャトル弁3が、中央部に前記伝達用の孔に
通じる通路を有し両端に導入用の孔に通じる通路を有す
る筒状バルブボデイ3fと、該筒状バルブボデイ3fに
摺動自在に内嵌され、中間に隔壁を有し該隔壁の両側近
傍に前記筒状バルブボデイ3fの通路と選択的に通じる
通路を有する筒状弁体3gを一単位として構成されてい
るため、分割型シャトル弁3として同一形状のものを1
種類用意するだけでよく、前記単位をパイプ状ケーシン
グ2に装填するだけで要求されるシャトル弁の数に自在
に対応することができるというすぐれた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明によるシャトル弁装置の第1態
様の第1実施例を示す縦断正面図、(b)は同じくその
回路図である。
【図2】図1(a)の要部拡大図である。
【図3】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図4】(a)は第1実施例の分割型シャトル弁を分解
状態で示す断面図、(b)は同じくその側面図、(c)
変化例を示す断面図である。
【図5】(a)は本発明によるシャトル弁装置の第2実
施例を示す縦断正面図、(b)は同じくその回路図、
(c)は分割型シャトル弁を分解状態で示す断面図であ
る。
【図6】本発明によるシャトル弁装置の第3実施例を示
す部分切欠縦断正面図である。
【図7】(a)は本発明によるシャトル弁装置の第4実
施例を示す縦断正面図、(b)は分割型シャトル弁を分
解状態で示す断面図、(c)は分割型シャトル弁を分解
状態で示す側面図である。
【図8】(a)は本発明によるシャトル弁装置の応用例
を示す縦断正面図、(b)は同じくその回路図である。
【図9】本発明によるシャトル弁装置のさらなる応用例
を示す説明図である。
【図10】本発明によるシャトル弁装置の第5実施例を
示す部分切欠正面図ある。
【図11】(a)は第5実施例の縦断正面図、(b)は
同じくその回路図である。
【図12】(a)は第5実施例の横断面図、(b)は図
12のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】(a)は第5実施例の分割型シャトル弁を分
解状態で示す断面図、(b)は同じくその側面図であ
る。
【図14】本発明によるシャトル弁装置の第6実施例を
示す縦断正面図である。
【図15】図14のXV−XV線に沿う部分切欠横断面
図である。
【図16】第6実施例の回路図である。
【図17】本発明によるシャトル弁装置の第7実施例を
示す縦断正面図である。
【図18】第7実施例の部分切欠横断面図である。
【図19】第7実施例の回路図である。
【図20】第7実施例の使用例を示す説明図である。
【図21】本発明によるシャトル弁装置の第2態様の一
例を示す一部切欠縦断側面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 1a 孔 2 パイプ状ケーシング P1,P2,P3,P4圧力導入ポート S 最高圧取出しポート 2a,2b,2c,2d 圧力の導入孔 2t,2v 伝達用導出孔 2u,2w 伝達用導入孔 2z 最高圧導出孔 3 分割型シャトル弁 3x ボール 3a,3b,3c バルブボデイ部体 3f 筒状バルブボデイ 3g 筒状弁体 6 スロットルアンドチェック弁 7 チェック弁付流量制御弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装填用孔とこれに交差する複数の油圧導入
    ポートと最高圧取出しポートを有する装置本体の前記装
    填用孔に、分割型シャトル弁を複数個同軸上に配置した
    ことを特徴とするシャトル弁装置。
  2. 【請求項2】装填用孔が装置本体の孔とこれに組み込ん
    だパイプ状ケーシングによって構成されており、前記パ
    イプ状ケーシングが囲壁に前記導入ポートに通じる導入
    用孔と比較選択した油圧の伝達用孔および最高圧取出し
    ポートに通じる導孔とを有している請求項1に記載のシ
    ャトル弁装置。
  3. 【請求項3】装填用孔が装置本体に設けられた孔からな
    り、該孔に複数個の分割型シャトル弁が直接装填され、
    装置本体に前記導入ポートに通じる複数の導入用孔と比
    較選択した油圧の伝達用孔および最高圧取出しポートに
    通じる導孔を設けている請求項1に記載のシャトル弁装
    置。
  4. 【請求項4】分割型シャトル弁と同軸上に緩衝用弁を組
    込んでいるものを含む請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載のシャトル弁装置。
  5. 【請求項5】分割型シャトル弁が、ボールと、該ボール
    に対する片側シート部を有し当接によってボール保持室
    を形成するとともに前記導入用孔および伝達用孔と通じ
    る通路を形成する左右のバルブボデイ部体を一単位とし
    て構成されている請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載のシャトル弁装置。
  6. 【請求項6】分割型シャトル弁が、中央部に前記伝達用
    の孔に通じる通路を有し両端に導入用の孔に通じる通路
    を有する筒状バルブボデイと、該筒状バルブボデイに摺
    動自在に内嵌され、中間に隔壁を有し該隔壁の両側近傍
    に前記筒状バルブボデイの通路と選択的に通じる通路を
    有する筒状弁体を一単位として構成されている請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載のシャトル弁装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097742A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Eaton Hydraulics Co Ltd シャトル弁
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