JPH10107750A - データ通信方式およびそのシステム - Google Patents

データ通信方式およびそのシステム

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JPH10107750A
JPH10107750A JP28150196A JP28150196A JPH10107750A JP H10107750 A JPH10107750 A JP H10107750A JP 28150196 A JP28150196 A JP 28150196A JP 28150196 A JP28150196 A JP 28150196A JP H10107750 A JPH10107750 A JP H10107750A
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JP
Japan
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frame
tone
data
signal
delay time
Prior art date
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Application number
JP28150196A
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English (en)
Inventor
Kenichi Tsubaki
謙一 椿
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Communication Equipment Co Ltd filed Critical Toyo Communication Equipment Co Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はFDM−DPSK変調波の復調を行
なう際、各トーンの積分期間を各々最適化させて、ガー
ドタイムが短くなったトーンについても、復調特性が劣
化しないようにし、これによってシステム全体の製造コ
ストを低く抑えながら、復調装置全体の性能を大幅に向
上させる。 【解決手段】 送信装置2側で同期信号と、リファレン
スフレームとの間に、遅延時間測定フレームを挿入する
とともに、前記リファレンスフレームの後にデータフレ
ームを付加して、送信信号を送信し、受信装置3側で送
信信号を受信して得られた受信信号中の遅延時間測定フ
レームに基づき各データトーン毎の遅延時間を測定し、
この測定結果に基づき前記データフレーム中の各データ
トーンを復調する際の積分期間タイミングを各データト
ーン毎に、最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線回線用の多
周波(マルチトーン)を用いた差動位相偏移変調方式
(FDM−DPSK方式)でデータの送受信を行なうデ
ータ通信方式およびそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】HF帯域などで通信を行なう場合には、
フェージングやマルチパスの影響などにより、周波数帯
域内で電波伝搬特性が不均一なることが多いことから、
変調速度を速くすることができない。このため、HF帯
域などの周波数帯域を使用して高速でデータを送受信す
るときには、通信帯域内(例えば、300Hz〜270
0Hz)を複数のサブチャネルに分割してこれらの各サ
ブチャネル毎にトーンを配置し、これらの各トーンに情
報を振り分けて伝送する周波数分割多重方式(FDM方
式)を採用することがある。図5はこのような周波数分
割多重方式(FDM方式)を採用した、差動位相偏移変
調方式(FDM−DPSK変調方式)でデータの送受信
を行なうデータ通信システムの一例を示すブロック図で
ある。この図に示すデータ通信システム101は、入力
された送信データをFDM−DPSK変調方式で変調し
て送信する送信装置102と、この送信装置102から
送信された送信信号(変調波)を受信して復調する受信
装置103とを備えており、入力された送信データを送
信装置102によってFDM−DPSK変調方式で変調
して図6に示すフォーマットの送信信号を生成してこれ
を送信し、受信装置103によって前記送信信号を受信
して受信信号を生成し、この受信信号に含まれている同
期信号に基づき前記受信信号中に含まれているデータを
再生する。
【0003】前記送信装置102は、入力された送信デ
ータを奇数ビット、偶数ビットに分けて、図7に示す如
くこれら奇数ビット、偶数ビットが“1”か、“0”か
に応じて基準位相に対する位相シフト角を計算し、これ
らの各位相シフト角に基づき図8(b)に示す如く16
個のトーンを差動位相変調して、図6に示す如く情報を
含むデータフレームとこのデータフレームを再生する際
の基準フレームとなるリファレンスフレームとを作成す
るとともに、図8(a)に示す如く2個のトーンで図6
に示す同期信号を作成する変調器104と、この変調器
104から出力される同期信号、リファレンスフレー
ム、データフレームを無線信号する送信機105と、こ
の送信機105から出力される無線信号を送信するアン
テナ106とを備えており、入力された送信データに基
づいて、図6に示すフォーマットの送信信号を生成し、
これを送信する。
【0004】また、受信装置103は、送信装置102
から送信された無線信号を受信するアンテナ107と、
このアンテナ107から出力される高周波信号を受信処
理して受信信号を生成する受信機108と、この受信機
108から出力される受信信号中の同期信号とリファレ
ンスフレームとに基づき受信信号中に含まれているデー
タフレーム中の情報を再生する復調装置109とを備え
ており、送信装置102から送信さたれ送信信号を受信
して受信信号を生成し、この受信信号に含まれている同
期信号と、リファレンスフレームとに基づき受信信号中
に含まれているデータフレーム中の情報を再生する。こ
の場合、前記復調装置109は、受信機108から出力
される受信信号に含まれている同期信号に基づきリファ
レンスフレーム、データフレームを再生するのに必要な
受信フレーム信号を生成するフレーム同期検出回路11
0と、このフレーム同期検出回路110から出力される
受信フレーム信号に基づいて、16個のトーンに含まれ
ている情報を再生するのに必要な積分期間信号を生成す
る復調器タイミング回路111と、この復調器タイミン
グ回路111から出力される積分期間信号に基づいて、
受信機108から出力される受信信号中のリファレンス
フレーム、データフレームを構成する各トーンに含まれ
ている情報を再生する複数のトーン復調器112と、こ
れらの各トーン復調器112から出力される各情報をバ
ッファリングするとともに、P/S変換して復調データ
を生成するバッファ回路113とを備えている。
【0005】送信装置102から送信された送信信号を
受信し、この受信動作で得られる受信信号に含まれてい
る同期信号に基づき受信フレーム信号を生成して、積分
期間信号を生成し、この積分期間信号に基づいて、受信
信号中に含まれているリファレンスフレームのデータト
ーンを再生し、この再生動作で得られる各トーンの位相
を基準として、データフレームのデータトーン中に含ま
れている情報を再生し、この再生動作で得られた復調デ
ータを出力する。前記各トーン復調器112は各々、図
9に示す如く帰還されたリファレンス補正信号に応じて
基準位相を切り替えながら、“cosωt”のリファレ
ンストーン信号と“−sinωt”のリファレンストー
ン信号とを生成するリファレンストーン発生器114
と、受信機108から出力される受信信号に含まれてい
るリファレンスフレームの各データトーン、データフレ
ームの各データトーンのうち、再生対象に指定された周
波数のトーンと前記リファレンストーン発生器114か
ら出力される“cosωt”のリファレンストーン信号
とを乗算(ミキシング)するX側乗算器115と、受信
機108から出力される受信信号に含まれているリファ
レンスフレームの各データトーン、データフレームの各
データトーンのうち、再生対象に指定された周波数のト
ーンと前記リファレンストーン発生器114から出力さ
れる“−sinωt”のリファレンストーン信号とを乗
算(ミキシング)するY側乗算器116とを備えてい
る。
【0006】さらに、これら各トーン復調器112は各
々、復調器タイミング回路111から出力される積分期
間信号に基づき前記X側乗算器115、Y側乗算器11
6から出力される信号を通過させるX側スイッチ11
7、Y側スイッチ118と、このX側スイッチ117を
通過した信号を累積積分するX側ACC回路119と、
前記Y側スイッチ118を通過した信号を累積積分する
Y側ACC回路120と、これらX側ACC回路11
9、Y側ACC回路120から出力される各積分結果
(各累積積分結果)に基づき符号を判定して復調信号
(復調データ)を生成する符号判定回路121と、前記
X側ACC回路119、Y側ACC回路120から出力
される各積分結果の比に基づいて、リファレンス補正信
号を生成し、これを前記リファレンストーン発生器11
4に帰還する位相計算回路122とを備えている。
【0007】図10の(a)に示す如く受信信号に含ま
れているリファレンスフレームの各データトーン、デー
タフレームの各データトーンのうち、再生対象に指定さ
れた周波数のトーンと、“cosωt”のリファレンス
トーン信号と、“−sinωt”のリファレンストーン
信号とを各々、乗算するとともに、図10の(b)に示
す如くフレーム同期検出回路110から出力されるフレ
ーム同期信号に応じて、図10の(c)に示す如く復調
器タイミング回路111から出力される積分期間信号に
基づきX側スイッチ117と、Y側スイッチ118とを
閉状態にして、前記各乗算結果を通過させて累積積分
し、この積分結果に基づき図10の(f)に示す如く符
号を判定して、復調データを生成する。また、この動作
と並行して、前記各積分結果の比に基づき図10の
(d)に示す如く前記リファレンスフレーム、データフ
レーム中の各データトーンの位相を計算して、図10の
(e)に示す如く前記“cosωt”のリファレンスト
ーン信号の位相と、“−sinωt”のリファレンスト
ーン信号の位相とを切り替える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のデータ通信システム101においては、次に述
べるような問題があった。すなわち、従来のデータ通信
システム101では、受信信号中に含まれている同期信
号に基づき受信フレーム信号(フレーム同期信号)を生
成して、各トーン毎に配置されている各トーン復調器1
12のX側スイッチ117と、Y側スイッチ118とを
全て同時に動作させ、これによって各トーンの位相シフ
ト間隔中央部分の信号(乗算信号)をX側ACC回路1
19と、Y側ACC回路120とに入力するようにして
いる。この際、使用する送信装置102、受信装置10
3の特性(送信機105、受信機108の組み合わせ)
によっては、帯域内で周波数対群遅延偏差が発生し、送
信機105、受信機108の組み合わせ内容に応じて、
周波数対群遅延偏差が変化し、各トーンのいずれか、例
えば図11の(c)、(d)に示す如く第1データトー
ンの位相シフト点が遅れたり、進むという位相シフト点
のバラツキ現象が発生することがある。このようなとき
でも、従来のデータ通信システム101では、図11の
(a)、(b)に示す如く受信信号中の同期信号で決定
された受信フレーム信号に基づいて、各トーンを復調の
ための積分期間を全て同じタイミングにしているので、
図11の(a)、(b)、(c)に示す如く受信フレー
ム信号に対して、第1データトーンが遅れたとき、共通
の積分期間タイミングで積分を行なったとき、積分期間
前のガードタイムが短くなり過ぎてしまい、図11の
(e)に示す最適な積分期間で第1データトーンの復調
を行なったときに比べて、復調エラーが発生する頻度が
高くなるという問題があった。
【0009】そこで、このようなFDM−DPSK変調
方式を採用したデータ通信システム101では、このよ
うな問題を解決する方法として、各データトーンの遅延
時間が不均一であることを前提として、次に述べるよう
な配慮を行なっている。まず、一般的な無線機を使用し
た場合には、図12に示す如く各トーンの周波数が帯域
内から外れたとき、群遅延偏差が大きくなるという特性
を持っているので、できるだけ帯域が広く、群遅延偏差
が小さい無線機を使用して、送信機105や受信機10
8を構成する。また、帯域内の群遅延偏差を完全に零に
することができないことから、図10の(c)に示す如
く送受信間の遅延偏差よりも、送信信号を構成するデー
タフレームを長くして、その分だけガードタイムを大き
くし、群遅延偏差の影響を小さくする。しかながら、こ
のような各対処方法では、前者の対処方法を使用した場
合、周波数対群遅延偏差の性能基準が厳しい無線機を使
用しなければないないので、その分だけデータ通信シス
テム1の製造コストが高くなるという問題がある。ま
た、後者の対処方法を使用した場合、ガードタイムを長
くした分だけ、送信信号中のデータフレームが長くなっ
て、データレートが低下するという問題がある。本発明
は上記の事情に鑑みてなされたものであり、FDM−D
PSK変調波の復調を行なう際に各トーンの積分期間を
各々最適化させて、ガードタイムが短くなったトーンに
ついても復調特性が劣化しないようにし、これによって
システム全体の製造コストを低く抑えながら復調装置全
体の性能を大幅に向上させることができるデータ通信方
式およびそのシステムを提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明によるデータ通信システムは、請求項1で
は、複数の無線回線用トーンに対し、情報を割り当てて
送受信を行なうデータ通信方式において、送信側で各無
線回線用トーンを順次選択して変調した複数の位相シフ
トフレームを含む遅延時間測定フレームを作成して、こ
れを送信信号中に挿入して送信し、受信側で積分タイミ
ングが少しずつずらされた複数の積分期間を使用して、
送信信号を受信して得られた受信信号中にある遅延時間
測定フレームの各位相シフトフレームの遅延時間を測定
し、この測定結果に基づき受信信号中にあるデータフレ
ームの各無線回線用トーンに対する積分期間を個々に設
定して情報を再生することを特徴としている。また、本
発明によるデータ通信システムは、請求項2では、各無
線回線用トーンを順次変調した複数の位相シフトフレー
ムを含む遅延時間測定フレームを作成して、これを送信
信号中に挿入して送信する送信装置と、積分タイミング
が少しずつずらされた複数の積分期間を使用して、送信
信号を受信して得られた受信信号中にある遅延時間測定
フレームの各位相シフトフレームの遅延時間を測定し、
この測定結果に基づき受信信号中にあるデータフレーム
の各無線回線用トーンに対する積分期間を個々に設定し
て情報を再生する受信装置とを備えたことを特徴として
いる。また、請求項3では、請求項2に記載のデータ通
信システムにおいて、受信装置は、DSP回路によって
積分タイミングが少しずつずらされた複数の積分期間を
設定して、送信信号を受信して得られた受信信号中にあ
る遅延時間測定フレームの各位相シフトフレームの遅延
時間を測定し、この測定動作で得られた各遅延時間に基
づき受信信号中にあるデータフレームの各無線回線用ト
ーンに対する積分期間を個々に設定して、各トーン復調
器に前記データフレームに含まれている情報を再生させ
ることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるデー
タ通信方式およびそのシステムの一形態例を使用したデ
ータ通信システムの一例を示すブロック図である。この
図に示すデータ通信システム1は、入力された送信デー
タをFDM−DPSK変調方式で変調して送信する送信
装置2と、この送信装置2から送信された送信信号(変
調波)を受信して復調する受信装置3とを備えており、
入力された送信データを送信装置2によってFDM−D
PSK変調方式で変調して図2に示す如く同期信号と、
遅延時間測定フレームと、リファレンスフレームと、デ
ータフレームとを持つ送信信号を生成してこれを送信
し、受信装置3によって送信信号を受信して受信信号を
生成し、この受信信号に含まれている同期信号、各トー
ン毎の遅延偏差に基づき受信信号中に含まれているデー
タを再生する。
【0012】送信装置2は、入力された送信データを奇
数ビット、偶数ビットに分けて、これら奇数ビット、偶
数ビットが“1”か、“0”かに応じて位相シフト角を
計算し、これらの各位相シフト角に基づき16個のトー
ンを差動位相変調して、図2に示す如く遅延時間測定フ
レームのデータトーンとリファレンスフレームのデータ
トーンとデータフレームのデータトーンとを作成すると
ともに、2個のトーンで図2に示す同期信号を作成する
変調器4と、この変調器4から出力される同期信号、遅
延時間測定フレーム、リファレンスフレーム、データフ
レームを無線信号にする送信機5と、この送信機5から
出力される無線信号を送信するアンテナ6とを備えてお
り、入力された送信データに基づいて、図2に示すフォ
ーマットの送信信号を生成し、これを送信する。
【0013】前記遅延時間測定フレームは、第1データ
トーンのみを位相シフトしたフレームと、全てのトーン
を位相シフトしないフレーム(無変調フレーム)と、第
2データトーンのみを位相シフトしたフレームと、全て
のトーンを位相シフトしないフレーム(無変調フレー
ム)というように、16個のトーンを順次選択して位相
シフトした16個のフレームの間に、全てのトーンを変
調しない無変調フレームを挿入して構成されており、受
信装置3側でこの遅延時間測定フレームに基づき各トー
ン毎の遅延偏差を測定させる。なお、ここでトーン数を
16個としているが、これは一例に過ぎず、16個に限
定される訳ではない。
【0014】受信装置3は、送信装置2から送信された
送信信号を受信するアンテナ7と、このアンテナ7から
出力される高周波信号を受信処理して受信信号を生成す
る受信機8と、この受信機8から出力される受信信号中
の同期信号と遅延時間測定フレームとリファレンスフレ
ームとに基づき受信信号中に含まれているデータフレー
ム中の情報を再生する復調装置9とを備えており、送信
装置2からの送信信号を受信して受信信号を生成し、こ
の受信信号に含まれている同期信号と、遅延時間測定フ
レームとに基づき各トーン毎に最適な積分期間を設定
し、受信信号中に含まれているリファレンスフレームを
基準フレームとして、データフレーム中の情報を再生す
る。
【0015】この場合、復調装置9は、受信機8から出
力される受信信号に含まれている同期信号に基づきリフ
ァレンスフレーム、データフレームなどを再生するのに
必要な受信フレーム信号を生成するフレーム同期検出回
路10と、このフレーム同期検出回路10から出力され
る受信フレーム信号と受信機8から出力される受信信号
に含まれている遅延時間測定フレームとに基づき各トー
ン毎の遅延時間(遅延偏差)を測定するDSP回路(デ
ジタルシグナルプロセッサ回路)11と、このDSP回
路11から出力される各トーン毎の遅延時間と前記フレ
ーム同期検出回路10から出力される受信フレーム信号
とに基づいて、16個のトーンに含まれている情報を各
々再生するのに必要な各トーン毎の積分期間信号を生成
する復調器タイミング回路12と、この復調器タイミン
グ回路12から出力される各トーン毎の積分期間信号に
基づいて、受信機8から出力される受信信号のリファレ
ンスフレーム、データフレームを構成する各トーンに含
まれている情報を再生する複数のトーン復調器13と、
これらの各トーン復調器13から出力される各情報をバ
ッファリングするとともに、P/S変換して復調データ
を生成するバッファ回路14とを備えている。
【0016】送信装置2から送信された送信信号を受信
し、この受信動作で得られる受信信号中に含まれている
同期信号に基づき受信フレーム信号を生成するととも
に、受信信号に含まれている遅延時間測定フレームに基
づいて各トーン毎の遅延時間を測定し、この測定結果と
受信フレーム信号とに基づいて各トーンに含まれている
情報を再生するのに最適な複数の積分期間信号を生成し
た後、これらの各積分期間信号に基づいて受信信号中に
含まれているリファレンスフレームのデータトーンを再
生し、この再生動作で得られる各トーンの位相を基準と
してデータフレームのデータトーン中に含まれている情
報を再生し、この再生動作で得られた復調データを出力
する。
【0017】前記DSP回路11は、デジタル信号処理
を高速で実行するマイクロプロセッサやハードウェアに
よって構成されており、最初、図3の(a)に示す如く
前記フレーム同期検出回路10から出力される受信フレ
ーム信号に基づいて、図3の(d)に示す如く少しずつ
タイミングをずらした、9.09msの期間を持つ複数
の積分期間t1 〜tn を発生して、図3の(b)に示す
如く第1データトーンのみを位相シフトしたフレームに
対し、各積分期間t1 〜tn 毎に825Hzのシンクト
ーンを乗算して、これらの各積分結果が零になるかどう
かを判定する。このとき、各積分期間t1 〜tn の長さ
を全て“9.09ms”に設定することにより、825
Hzのシンクトーンと、935Hz、1045Hz、
…、2585Hzの各トーンとが直交関係になり、各積
分期間t1 〜tn のうち、位相シフト点を含む積分期間
の積分結果が非零になり、逆に位相シフト点を含まない
積分期間の積分結果が零になることから、積分結果が非
零から零になる積分期間を見つけ出し(図3では、積分
期間t3 )、この積分期間のタイミングに基づき第1デ
ータトーンの遅延偏差を判定する。
【0018】以下、第2〜第16データトーンに対し
て、このような遅延時間測定動作を順次行なって、これ
ら第2〜第16データトーンの遅延偏差を判定し、これ
らの各遅延偏差を復調器タイミング回路12に供給し、
各トーン復調器13毎に最適な積分期間タイミングで、
累積積分動作を行なわせる。この際、各トーン復調器1
3は各々図4に示す如く帰還されたリファレンス補正信
号に応じて基準位相を切り替えながら、“cosωt”
のリファレンストーン信号と“−sinωt”のリファ
レンストーン信号とを生成するリファレンストーン発生
器15と、受信機8から出力される受信信号に含まれて
いるリファレンスフレームの各データトーン、データフ
レームの各データトーンのうち、再生対象に指定された
周波数のトーンと前記リファレンストーン発生器15か
ら出力される“cosωt”のリファレンストーン信号
とを乗算(ミキシング)するX側乗算器16と、受信機
8から出力される受信信号中にあるリファレンスフレー
ムの各データトーン、データフレームの各データトーン
のうち、再生対象に指定された周波数のトーンと前記リ
ファレンストーン発生器15から出力される“−sin
ωt”のリファレンストーン信号とを乗算(ミキシン
グ)するY側乗算器17とを備えている。
【0019】さらに、各トーン復調器13は各々復調器
タイミング回路12から出力される各積分期間信号のう
ち、再生対象に指定された周波数のトーンに対応する積
分期間信号に基づき前記X側乗算器16、Y側乗算器1
7から出力される各信号を通過させるX側スイッチ1
8、Y側スイッチ19と、このX側スイッチ18を通過
した信号を累積積分するX側ACC回路20と、前記Y
側スイッチ19を通過した信号を累積積分するY側AC
C回路21と、これらX側ACC回路20、Y側ACC
回路21から出力される各積分結果(各累積積分結果)
に基づき符号を判定して復調信号(復調データ)を生成
する符号判定回路22と、前記X側ACC回路20、Y
側ACC回路21から出力される各積分結果の比に基づ
いてリファレンス補正信号を生成し、これを前記リファ
レンストーン発生器15に帰還する位相計算回路23と
を備えている。
【0020】受信信号に含まれているリファレンスフレ
ームの各データトーン、データフレームの各データトー
ンのうち、再生対象に指定された周波数のトーンと、
“cosωt”のリファレンストーン信号と“−sin
ωt”のリファレンストーン信号とを各々乗算するとと
もに、フレーム同期検出回路10から出力される受信フ
レーム信号と、DSP回路11から出力される各トーン
の遅延時間とに応じて復調器タイミング回路12から出
力される各トーン毎の積分期間信号のうち、再生対象に
指定された周波数のトーンに対応する積分期間信号に基
づきX側スイッチ18と、Y側スイッチ19とを閉状態
にして、前記各乗算結果を通過させて累積積分し、この
積分結果に基づき符号を判定して復調データを生成す
る。また、この動作と並行して、前記各積分結果の比に
基づきリファレンスフレーム、データフレーム中の各デ
ータトーンの位相を計算して、前記“cosωt”のリ
ファレンストーン信号の位相と、“−sinωt”のリ
ファレンストーン信号の位相とを切り替える。
【0021】このように、この形態例では、送信装置2
側で同期信号と、リファレンスフレームとの間に、遅延
時間測定フレームを挿入するとともに、前記リファレン
スフレームの後にデータフレームを付加して、送信信号
を送信し、受信装置3側で送信信号を受信して得られた
受信信号中の遅延時間測定フレームに基づき各データト
ーン毎の遅延時間を測定し、この測定結果に基づき前記
データフレーム中の各データトーンを復調する際の積分
期間タイミングを各データトーン毎に、最適化している
ので、全データトーンの復調性能を均一化することがで
き、これによって受信装置3全体の性能を大幅に向上さ
せることができる。また、この形態例では、各トーン毎
に各々独立して積分期間を設定することができ、これに
よって、送信機5や受信機8などとして使用される無線
機の周波数対群遅延特性に対する要求を緩くすることが
できるので、FDM−DPSK用の特別な無線機を不要
にして、送信機5、受信機8を含めたデータ通信システ
ム1全体の製造コストを大幅に低減させることができ
る。
【0022】また、この形態例では、各トーン毎に各々
独立して積分期間を設定することができ、これによって
リファレンスフレームのデータトーン、データフレーム
のデータトーンの中央部分を確実に累積積分することが
できるので、ガードタイムを従来のものよりも短くする
ことができ、これによって送信信号中のデータフレーム
を短くして、システム全体のデータ伝送速度を大幅に向
上させることができる。また、この形態例では、デジタ
ル信号処理を高速で実行するマイクロプロセッサやハー
ドウェアによって構成されたDSP回路11を使用し
て、遅延時間測定フレームを処理し、各トーン毎に各々
独立して積分期間を設定するようにしているので、アナ
ログ方式の信号処理回路などを使用した場合に比べて、
装置全体を簡素化することができ、データ通信システム
1全体の製造コストを大幅に低減させることができる。
フレーム同期検出回路10や復調器タイミング回路12
自体がマイクロプロセッサを使用した回路によって構成
されているときには、このマイクロプロセッサのプログ
ラムに前記DPS回路11の機能を実現するプログラム
を追加するだけで、前記マイクロプロセッサで上述した
DPS回路11の機能を実現することができ、これによ
って従来のデータ通信システムと同じハードウェアで、
本発明によるデータ通信方式およびそのシステムを実現
することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1〜3において、FDM−DPSK変調波の復調を
行なう際、各トーンの積分期間を各々最適化させて、ガ
ードタイムが短くなったトーンについても、復調特性が
劣化しないようにし、これによってシステム全体の製造
コストを低く抑えながら、復調装置全体の性能を大幅に
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデータ通信方式およびそのシステ
ムの一形態例を使用したデータ通信システムの一例を示
すブロック図である。
【図2】図1に示す送信装置から送信される送信信号の
フォーマット例を示す模式図である。
【図3】(a)乃至(d)は図1に示すDSP回路で行
われる遅延時間測定フレームの測定動作例を示す波形タ
イミング図である。
【図4】図1に示すトーン復調器の詳細な回路構成例を
示すブロック図である。
【図5】差動位相偏移変調方式(FDM−DPSK変調
方式)でデータの送受信を行なう従来のデータ通信シス
テム例を示すブロック図である。
【図6】図5に示す送信装置から送信される送信信号の
フォーマット例を示す模式図である。
【図7】図5に示す変調器で行われるビット/位相シフ
ト角変換例を示す模式図である。
【図8】(a)及び(b)は図5に示す送信装置から出
力される送信信号の周波数構成例を示す模式図である。
【図9】図5に示すトーン復調器の詳細な回路構成例を
示すブロック図である。
【図10】(a)乃至(f)は図5に示すトーン復調器
のデータトーン復調動作例を示す波形・タイミング図で
ある。
【図11】(a)乃至(e)は図5に示すデータ通信シ
ステムの問題点を説明するための波形・タイミング図で
ある。
【図12】図5に示す送信機、受信機の特性例を示すグ
ラフである。
【符号の説明】 1…データ通信システム、2…送信装置、3…受信装
置、4…変調器、5…送信機、6…アンテナ、7…アン
テナ、8…受信機、9…復調装置、10…フレーム同期
検出回路、11…DSP回路、12…復調器タイミング
回路、13…トーン復調器、14…バッファ回路、15
…リファレンストーン発生器、16…X側乗算器、17
…Y側乗算器、18…X側スイッチ、19…Y側スイッ
チ、20…X側ACC回路、21…Y側ACC回路、2
2…符号判定回路、23…位相計算回路
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の無線回線用トーンに対して情報を
    割り当てて送受信を行なうデータ通信方式において、 送信側で各無線回線用トーンを順次選択して変調した複
    数の位相シフトフレームを含む遅延時間測定フレームを
    作成して、これを送信信号中に挿入して送信し、 受信側で積分タイミングが少しずつずらされた複数の積
    分期間を使用して、前記送信信号を受信して得られた受
    信信号中にある遅延時間測定フレームの各位相シフトフ
    レームの遅延時間を測定し、この測定結果に基づき前記
    受信信号中にあるデータフレームの各無線回線用トーン
    に対する積分期間を個々に設定して情報を再生すること
    を特徴とするデータ通信方式。
  2. 【請求項2】 各無線回線用トーンを順次変調した複数
    の位相シフトフレームを含む遅延時間測定フレームを作
    成して、これを送信信号中に挿入して送信する送信装置
    と、 積分タイミングが少しずつずらされた複数の積分期間を
    使用して、前記送信信号を受信して得られた受信信号中
    にある遅延時間測定フレームの各位相シフトフレームの
    遅延時間を測定し、この測定結果に基づき前記受信信号
    中にあるデータフレームの各無線回線用トーンに対する
    積分期間を個々に設定して情報を再生する受信装置とを
    備えたことを特徴とするデータ通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のデータ通信システムに
    おいて、 前記受信装置は、DSP回路によって積分タイミングが
    少しずつずらされた複数の積分期間を設定して、前記送
    信信号を受信して得られた受信信号中にある遅延時間測
    定フレームの各位相シフトフレームの遅延時間を測定
    し、この測定動作で得られた各遅延時間に基づき前記受
    信信号中にあるデータフレームの各無線回線用トーンに
    対する積分期間を個々に設定して、各トーン復調器に前
    記データフレームに含まれている情報を再生させること
    を特徴とするデータ通信方式。
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