JPH10107022A - シリコーン系材料組成物、シリカ系被膜及び半導体装置 - Google Patents

シリコーン系材料組成物、シリカ系被膜及び半導体装置

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JPH10107022A
JPH10107022A JP25803396A JP25803396A JPH10107022A JP H10107022 A JPH10107022 A JP H10107022A JP 25803396 A JP25803396 A JP 25803396A JP 25803396 A JP25803396 A JP 25803396A JP H10107022 A JPH10107022 A JP H10107022A
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茂 野部
Yasuhiro Yamamoto
靖浩 山本
Hiroyuki Morishima
浩之 森嶋
Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性に優れ、平坦化効果が良好であり、か
つ、クラックが入りにくく、酸化珪素膜やアルミニウム
等の基板又は配線材料に対して優れた接着性及び耐熱性
を有する膜を形成するためのシリコーン系材料組成物、
このようなシリコーン系材料組成物用いて得られ、膜の
均一性、平坦性に優れクラックのないシリカ系被膜及び
このようなシリカ系被膜をもちいた半導体装置を提供す
る。 【解決手段】 熱硬化前にアモルファス状態にあり、熱
硬化後に結晶状態となるシリコーン系材料を含有してな
るシリコーン系材料組成物、このシリコーン系材料組成
物を基体表面上に塗布後、硬化させてなるシリカ系被膜
及びこのシリカ系被膜を層間絶縁膜とした半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ系被膜形成
に有用なシリコーン系材料組成物、シリカ系被膜及び半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI等の半導体素子の層
間絶縁膜、平坦化膜、保護膜等としてアルコキシシラン
又はその部分縮合物の硬化膜が使用されている。これら
の材料には、均一な硬化被膜を得るため、硬化前に均一
に塗布できるよう適当な流動性を有する必要がある。
【0003】また、半導体集積回路には基板上に電気回
路や電極が形成されるため段差がり、多層配線構造を持
つ半導体素子においてはこれらの回路や電極が絶縁層を
はさんで多層化されるが絶縁層が下部回路の段差の形を
そのまま反映すると上部電気回路を段差のある面に形成
することになり配線ショートなどが起こりやすくなる。
そこで、絶縁層を平坦に形成する技術が求められる。こ
のような技術上の要求に対していくつかの提案がなされ
ている。
【0004】例えば特開昭61−29153号公報及び
特開昭61−201430号公報には、平坦な膜形成が
可能な材料としてシリル化ポリシルセスキオキサンが、
特開昭62−230828号公報にはテトラアルコキシ
シラン、トリアルコキシシラン及びジアルコキシシラン
の混合物が、特開昭62−290151号公報にはジク
ロルシラン、トリクロルシラン及びジクロル燐酸からな
る共重合体が提案されている。また、特開平1−216
543号公報には熱軟化温度と架橋温度が異なるシリコ
ーン樹脂が提案され、さらに特開平1−305525号
公報にはラダー型シリコーンオリゴマから形成されたオ
ルガノポリシロキサンが優れた平坦膜を提供できる材料
として提案されている。
【0005】しかし、上記した提案材料及び方法では回
路の微細化及び多層化の進んだ超LSIに適用すること
を考慮した場合、特に平坦化の性能において不十分な場
合があり、急速に進む集積化に絶縁膜材料が追従できな
い現状がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜4記載の発
明は、流動性に優れ、平坦化効果が良好であり、かつ、
クラックが入りにくく、酸化珪素膜やアルミニウム等の
基板又は配線材料に対して優れた接着性及び耐熱性を有
する膜を形成するためのシリコーン系材料組成物を提供
ものである。請求項5における発明は、このようなシリ
コーン系材料組成物用いて得られ、膜の均一性、平坦性
に優れクラックのないシリカ系被膜を提供するものであ
る。請求項6における発明は、このようなシリカ系被膜
をもちいた半導体装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化前にア
モルファス状態にあり、熱硬化後に結晶状態となるシリ
コーン系材料を含有してなるシリコーン系材料組成物に
関する。本発明は、また、このシリコーン系材料組成物
において、シリコーン系材料がアルコキシシラン化合物
の部分加水分解物であるシリコーン系材料組成物に関す
る。本発明は、また、このシリコーン系材料組成物にお
いて、アルコキシシラン化合物の部分加水分解物が、熱
硬化前には水酸基を1〜20質量%及びアルコキシ基を
1〜15質量%含むものであるシリコーン系材料組成物
に関する。本発明は、また、これらのシリコーン系材料
組成物において、高沸点溶剤を熱硬化前に0〜5質量%
の含むシリコーン系材料組成物に関する。本発明は、ま
た、これらのシリコーン系材料組成物のいずれかを基体
表面上に塗布後、硬化させてなるシリカ系被膜に関す
る。本発明は、また、このシリカ系被膜を層間絶縁膜と
した半導体装置に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のシリコーン系材料は、熱
硬化前にアモルファス状態にあるため、流動性がすぐ
れ、均一な膜を形成することができる。アモルファス状
態とはシリコーン系材料構造の50%以上がアモルファ
ス構造であるものの全体を示しており、全体の中に結晶
構造を含んでいてもかまわない。同様に、熱硬化後の結
晶状態とはシリコーン系材料の構造の50%を超える部
分が結晶構造であるものの全体を示しており、全体の中
にアモルファス構造を含んでいてもかまわない。
【0009】このシリコーン系材料としては、良好なア
モルファス状態を維持するために、熱硬化前に水酸基は
1〜20質量%、アルコキシ基は1〜15質量%含むも
のが好ましい。これらの官能基が少なすぎる場合、熱硬
化前にアモルファス状態を維持することがむずかしい。
また、水酸基又はアルコキシ基が多すぎる場合、組成物
の安定性低下や硬化したシリコーン系材料の膜特性が低
下しやすくなる。
【0010】本発明において、シリコーン系材料として
は、アルコキシシラン化合物の部分加水分解物が好まし
い。また、アルコキシシラン化合物としては、化1〔一
般式(I)〕
【化1】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、R′は水素、
炭素数1〜4のアルキル基又はアリール基、nは0、1
又は2を意味する)で表される化合物が好ましい。
【0011】前記一般式(I)で表されるアルコキシシ
ラン化合物は、具体的には以下に示すものがある。
【0012】
【化2】 等のテトラアルコキシシラン。
【0013】
【化3】 等のモノアルキルトリアルコキシシラン(上記におい
て、Phはフェニル基を示す。以下同じ)。
【0014】
【化4】 等のジアルキルジアルコキシシラン。
【0015】
【化5】 等の水素アルコキシシラン。
【0016】また、アルコキシシラン化合物としては、
【化6】 等を使用することができる。
【0017】アルコキシシラン化合物としては、トリメ
チルモノメトキシシラン等のトリアルキルモノアルコキ
シシラン、トリフェニルモノメトキシシラン等のトリア
リールモノアルコキシシラン等を分子量調整のために使
用してもよい。
【0018】アルコキシシラン化合物の部分加水分解物
とは、これらのアルコキシシラン化合物を1種又は2種
以上併用して、加水分解して製造される。この加水分解
反応に際し、多くの場合、重縮合反応が伴う。このと
き、触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、フッ酸
等の無機酸、シュウ酸、マレイン酸、スルホン酸、ギ酸
等の有機酸を使用することが好ましく、アンモニア、ト
リメチルアンモニウムなどの塩基性触媒を用いることも
できる。これら触媒は、アルコキシシラン化合物の量に
応じて適当量用いられるが、アルコキシシラン化合物1
モルに対し0.001〜0.5モルの範囲で用いられる
ことが好ましい。
【0019】また、上記の加水分解・重縮合は、溶媒中
で行うことが好ましい。また、この反応に際して、水が
存在させられる。水の量も適宜決められるが、余り少な
い場合や多すぎる場合には塗布液の保存安定性が低下す
るなどの問題があるので、水の量は、アルコキシシラン
化合物1モルに対して0.5〜4モルの範囲とすること
が好ましい。
【0020】以上のようにして得られる加水分解・重縮
合生成物の反応液(シラノールオリゴマ液)は、そのま
まで本発明のシリコーン系材料組成物として使用するこ
とができる。また、溶媒を除去後、改めて前記溶媒に溶
解してえられるシラノールオリゴマ液をシリコーン系材
料組成物としてから使用することができる。上記の溶媒
としては、メチルアルコノール、エチルアルコノール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール等のアルコール系、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系、
エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレング
リコールジアセテート等のグリコールアセテート系溶
媒、N,N−メチル−2ピロリドン等のアミド系溶媒、
グリコールエーテル系溶媒等種々の溶媒があげられ、こ
れらは1種または2種以上が用いられる。
【0021】本発明のシリコーン系材料組成物が熱硬化
前に高沸点有機溶剤の含有量が0〜5質量%の場合、高
埋込性や高平坦性はさらに向上する。ここで言う高沸点
溶剤とは1気圧下の沸点が100℃以上で300℃以下
の化合物であり、前記溶媒の一部である。
【0022】以下に代表的高沸点溶剤を例示する。沸点
が100℃から150℃の範囲にある有機溶剤としては
リグロイン、メチルシクロヘキサン、ジオキサン、アセ
タール、トリクロロブロモメタン、イソブタノール、酢
酸s−ブチル、トルエン、1,1,2−トリクロルエタ
ン、ピリジン、メチルイソブチルケトン、n−ブタノー
ル、酢酸イソブチル、酢酸、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、2−ニトロプロパン、パークロルエチ
レン、メチルセロソルブ、n−オクタン、酢酸n−ブチ
ル、モルホリン、酢酸アミル、メシチルオキサイド、4
−メチル−2−ペンタノール、1−ニトロプロパン、エ
チルシクロヘキサン、クロルベンゼン、セロソルブ、J
PIA、メチルイソアミルケトン、エチルベンゼン、キ
シレン、n−アミルアルコール、無水酢酸、メチルアミ
ルケトン、ジブチルエーテル、酢酸イソアミル、エチル
n-ブチルケトン、エチレングリコールモノイソプロピル
エーテル、乳酸メチル、メチルセロソルブアセテート、
イソブチルイソブチレート、酢酸n-アミルなどがある。
【0023】また、150℃から200℃の範囲で沸点
を持つ有機溶剤としてはn−ノナン、キュメン、ジメチ
ルホルムアミド、アニソール、乳酸エチル、シクロヘキ
サノン、エチルアミルケトン、セロソルブアセテート、
4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2、ヘキサノー
ル−1、メトキシブタノール、シクロヘキサノール、フ
ルフラール、五塩化エタン、エチレングリコールモノイ
ソプロピルエーテルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルシクロヘキサノン、フルフリルアルコール、
メトキシブチルアセテート、ブチルセロソルブ、3−メ
チル−3−メトキシブタノール、n−デカン、シクロヘ
キシルアセテート、メチルカーバメート、ジクロルエチ
ルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、o−
ジクロルベンゼン、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
アセト酢酸エチル、スワゾール1500、石炭酸、2−
エチルヘキサノール、アニリン、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジメチル
スルホキシド、エチレングリコールジアセテート、ベン
ゾニトリル、デカリン、ブチルセロソルブアセテート、
ジメチルアニリン、メチルカルビトール、オクタノール
−1、パインオイル、エチレングリコール、2−エチル
ヘキシルアセテート、安息香酸メチル、ヘキシレングリ
コールなどがある。さらに200℃から300℃の範囲
で沸点を持つ有機溶剤としてはスワゾール1800、ア
セトフェノン、カービトール、N−メチル−2−ピロリ
ドン、エチレングリコールジブチルエーテル、フェニル
メチルカービノール、ベンジルアルコール、テトラリ
ン、1,3−ブチレングリコール、ニトロベンゼン、タ
ービネオール、イソホロン、メチルベンジルアルコー
ル、カービトールアセテート、アセトアミド、サリチル
酸メチル、ブチルカービトール、キノリン、ジエチレン
グリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
アセテート、ジエチレングリコールジ-n-ブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリ
アセチンなどがある。これらの有機溶剤は単独で使用し
ても数種類を混合して使用しても良い。
【0024】このようにして得られたシリコーン系材料
組成物を用いてシリカ系被膜を形成するには、シリコー
ン系材料組成物をシリコンウエハー、アルミニウム等の
金属板、表面に金属を形成したシリコンウエハー、回路
の形成されたシリコンウエハー等の基体上に、浸漬法、
回転塗布法などの方法で塗布した後、乾燥し、アモルフ
ァス状態の塗膜を得る。ついで、窒素雰囲気中で100
〜1000℃、好ましくは100〜500℃で硬化す
る。硬化するに際して、100〜200℃に加熱して、
シリコーン系材料をリフローさせることが好ましい。リ
フローさせた後、消オンして昇温して硬化させることが
好ましい。硬化時間は短い方が好ましく、1時間以内が
好ましい。このシリカ系被膜を多層配線構造の層間膜
(絶縁層間膜)として半導体装置を得ることができる。
【0025】
【実施例】
実施例1 テトラメトキシシランとメチルトリメトキシシランを等
モルで混合した後、この混合物を多量のイソプロピルア
ルコール中に溶解させ、水と少量のりん酸を変化させて
加えた後撹拌してテトラメトキシシラン及びメチルトリ
メトキシシランの部分加水分解及び重縮合を行い、シリ
コーン系材料のイソプロピルアルコール液(シリコーン
系材料組成物)を得た。この組成物中、シリコーン系材
料には5質量%の水酸基と7質量%のアルコキシ基が含
まれていた。水酸基とアルコキシ基の量は、シリコーン
系材料組成物を核磁気共鳴スペクトル分析し、得られた
チャートの各ピークの帰属とそのピークの面積強度を決
定し、この結果に基づいて計算し決定した。これは、以
下においても同様である。
【0026】シリコーン系材料組成物を用いてシリカ系
被膜を形成した。この方法を図1を用いて説明する。図
1は、本発明の半導体装置の製造工程の一例を示す断面
図である。半導体基板1上に形成された厚さ1ミクロン
の下層配線2上に、第1のプラズマ酸化膜3が0.5ミ
クロンの厚さに形成されている基板を使用した。この基
板上に上記のシリコーン系材料組成物を回転塗布し、塗
膜4を形成した〔図1(a)〕。
【0027】塗膜4からイソプロピルアルコールが蒸発
したあとに残ったシリコーン系材料組成物の結晶化度を
X線回折法で分析したところ、大部分がアモルファス状
態であったが、比較例1では結晶状態であった。これを
ホットプレート上で150℃で3分加熱して、シリコー
ン系材料組成物をリフローさせた後ホットプレートの温
度を上げ200℃で3分、石英管を用いて窒素気流中4
50℃で30分間加熱して硬化した。実施例1では、シ
リコーン系材料組成物は優れたリフロー性を示し、塗膜
表面の平坦性は90%であり、優れていた〔図1
(b)〕。硬化後の塗膜(シリカ系被膜)4をX線回折
法で分析した結果、大部分が結晶状態であった。
【0028】さらに、硬化後の塗膜(シリカ系被膜)4
の上に第2のプラズマ酸化膜5を0.5ミクロンの厚さ
に形成した後、エッチングにより接続穴6を形成し、さ
らに厚さ1ミクロンの上層配線7を形成して半導体装置
を作成した〔図1(c)〕。硬化後の塗膜(シリカ系被
膜)4にクラックの発生はなかった。
【0029】塗膜4の平坦性は及びクラックの発生は、
半導体装置を厚さ方向に切断し、シリコンウェハーの表
面からの塗膜4の最大の高さに対する最小の高さの割合
(%)で評価した。クラックの発生はこの切断面を顕微
鏡で観察してその有無を調べた。以上の試験方法は以下
も同じである。
【0030】実施例2 テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及び
ジメチルジメトキシシランを等モルで混合した後この混
合物を多量のn−ブチルアルコールと少量(n−ブチル
アルコールに対して10重量%)の高沸点溶剤であるブ
チルカルビトールとグリセリンの同重量混合物からなる
混合溶剤中に溶解させ、水と少量のりん酸を加えた後撹
拌して部分加水分解及び重縮合させてシリコーン系材料
の溶液(シリコーン系材料組成物)を得た。このシリコ
ーン系材料には2質量%の水酸基と10質量%のアルコ
キシ基が含まれていた。上記のシリコーン系材料組成物
を用いたこと以外は、実施例1と同様に配線の層間絶縁
膜を形成したところ平坦性は91%と優れていた。上記
のシリコーン系材料組成物から形成された塗膜4は硬化
前はアモルファス状態であったものが硬化後は結晶状態
となった。硬化後の塗膜(シリカ系被膜)4にクラック
の発生はなかった。
【0031】実施例3 米国オーエンス・イリノイス(Owens Illinois)社製ラダ
ーシリコーンオリゴマ(水酸基:4質量%、アルコキシ
基:4質量%)を5質量%のジエチレングリコールジエ
チルエーテルを含むイソプロピルアルコールに溶解さ
せ、シリコーン系材料のイソプロピルアルコール溶液
(シリコーン系材料組成物)を得た。このシリコーン系
材料組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして層
間絶縁膜を形成した。得られた層間絶縁膜の平坦性は8
9%であり、優れたものであった。また、上記のシリコ
ーン系材料組成物から形成された塗膜4は硬化前はアモ
ルファス状態であったが、硬化後に結晶状態に変化し
た。硬化後の塗膜(シリカ系被膜)4にクラックの発生
はなかった。
【0032】比較例1 テトラメトキシシランとメチルトリメトキシシランを等
モルで混合した後、この混合物を多量のイソプロピルア
ルコール中に溶解させ、水と少量のりん酸を実施例1と
は異なった量で加えた後撹拌してシリコーン系材料のイ
ソプロピルアルコール溶液を得た。このシリコーン系材
料には3質量%の水酸基を含んでいたが、アルコキシ基
は含まれていなかった。実施例1と同様に配線の層間絶
縁膜を形成したところ平坦性は64%であり、劣ってい
た。上記のシリコーン系材料のイソプロピルアルコール
溶液から形成された塗膜は硬化前及び硬化後で結晶状態
であった。
【0033】比較例2 テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及び
ジメチルジメトキシシランを等モルで混合した後、この
混合物を多量のイソプロピルアルコール中に溶解させ、
水と少量のりん酸を実施例1とは異なった量で加えた後
撹拌してシリコーン系材料のイソプロピルアルコール溶
液を得た。このシリコーン系材料には水酸基もアルコキ
シ基も含まれていなかった。実施例1と同様に配線の層
間絶縁膜を形成したところ平坦性は60%であり、劣っ
ていた。上記のシリコーン系材料のイソプロピルアルコ
ール溶液から形成された塗膜は硬化前及び硬化後で結晶
状態であった。
【0034】
【発明の効果】請求項1〜4におけるシリコーン系材料
組成物は、流動性に優れ、平坦化効果が良好であり、か
つ、これから形成された硬化被膜はクラックが入りにく
く、酸化珪素膜やアルミニウム等の基板又は配線材料に
対して優れた接着性及び耐熱性を有する。請求項5にお
けるシリカ系被膜は、このようなシリコーン系材料組成
物用いて得られ、膜の均一性、平坦性に優れクラックの
発生がない。請求項6における半導体装置は、このよう
なシリカ系被膜を層間絶縁層として有し、信頼性が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造工程の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 下層配線 3 第一のプラズマ酸化膜 4 塗膜 5 第二のプラズマ酸化膜 6 接続穴 7 上層配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野部 茂 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内 (72)発明者 山本 靖浩 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内 (72)発明者 森嶋 浩之 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内 (72)発明者 内村 俊一郎 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社半導体・液晶材料事業部開 発センタ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化前にアモルファス状態にあり、熱
    硬化後に結晶状態となるシリコーン系材料を含有してな
    るシリコーン系材料組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーン系材料がアルコキシシラン化
    合物の部分加水分解物を含むものである請求項1記載の
    シリコーン系材料組成物。
  3. 【請求項3】 アルコキシシラン化合物の部分加水分解
    物が、熱硬化前には水酸基を1〜20質量%及びアルコ
    キシ基を1〜15質量%含むものである請求項2記載の
    シリコーン系材料組成物。
  4. 【請求項4】 熱硬化前に5質量%以下の高沸点溶剤を
    含む請求項1乃至3のいずれかに記載のシリコーン系材
    料組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のシリコ
    ーン系材料組成物を基体表面上に塗布後、硬化させてな
    るシリカ系被膜。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシリカ系被膜を層間絶縁
    膜とした半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005252260A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Air Products & Chemicals Inc 溶剤及びそれを用いて基材からケイ素含有残留物を除去する方法
JP2012219219A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Az Electronic Materials Ip Kk シロキサン樹脂含有塗布組成物
JP2016186063A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 Hoya Candeo Optronics株式会社 硬化性樹脂組成物、および光半導体装置

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