JPH10106826A - 超電導コイル - Google Patents

超電導コイル

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JPH10106826A
JPH10106826A JP8263292A JP26329296A JPH10106826A JP H10106826 A JPH10106826 A JP H10106826A JP 8263292 A JP8263292 A JP 8263292A JP 26329296 A JP26329296 A JP 26329296A JP H10106826 A JPH10106826 A JP H10106826A
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JP
Japan
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winding
superconducting
coil
spacer
layer
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JP8263292A
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Inventor
Kenji Goto
謙次 後藤
Shoji Iwasaki
庄治 岩崎
Nobuyuki Sadakata
伸行 定方
Takashi Saito
隆 斉藤
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペーサ12を介して超電導巻線11がボビ
ンの巻枠に層状に巻かれたコイルであって、巻き乱れが
防止され、かつ巻回された超電導巻線11の超電導特性
の劣化が防止された超電導コイルを得る。 【解決手段】 スペーサ12の下辺部と上辺部に、それ
ぞれ、下層受溝12a…と上層溝12b…とが形成さ
れ、超電導巻線11の少なくとも一部の外周に、前記の
受溝の周面と接触する補助線材13が配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペーサを用いて
超電導巻線を間隔巻きした超電導コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】超電導コイルは、超電導磁石、超電導モ
ーター、超電導変圧器、超電導永久電流スイッチ、超電
導エネルギー貯蔵装置などの各種超電導機器に用いられ
ている。この超電導コイルは、液体ヘリウムなどの極低
温冷媒中にで臨界温度Tc以下に冷却した状態で電流を
流すと、電流損失なく磁界を発生することができる。し
かし、特に交流超電導コイルの場合は、通電中の交流損
失などに起因する発熱によって臨界電流値Icが低下し
たり、巻線の温度が臨界温度Tcを越えて上昇して瞬時
に常電導性に転移する、いわゆるクエンチを起こすな
ど、超電導特性上の障害が起こり易い。
【0003】このため、交流超電導コイルにおいては、
巻線として多重撚線構造を有する超電導巻線(以下、単
に「巻線」という)が用いられる。この多重撚線構造を
有する巻線(多重撚り巻線)は、例えば図5の符号4で
示すように、直径0.2mm〜0.3mm程度の超電導
素線6が常電導の中心線6aの周囲に複数本撚り合わさ
れてユニット7を形成し、このユニット7が更に常電導
の中心撚線7aの周囲に複数本撚り合わされて全体とし
て花形断面の巻線4となるように構成されている。
【0004】この多重撚り巻線4は、コイルに巻いたと
き、素線6どうしの間に冷媒が流通する通路が形成され
るので冷却効率が向上し、かつ断面積が等しい単線に比
べて表面積が著しく増大されているので交流損失も少な
い。また、可撓性が向上してコイルに巻くときの湾曲に
よる歪みの発生も軽減される。
【0005】多重撚り巻線4を用いて超電導コイルを製
造する際には、更に巻線間の冷媒の流通をよくして冷却
効果を高めるために、スペーサを用いた間隔巻きが行わ
れる。間隔巻きされた超電導コイルの一例を図4(a)
(b)に示す。この超電導コイルは、円筒状の巻枠1と
それぞれの端部に接合されたフランジ2a,2bからな
るボビン3の巻枠1に、例えばNb−Ti合金などから
なる多重撚り巻線4が、下層と上層とを離間する複数の
角柱状のスペーサ5…を介して多層に巻かれ、巻線の双
方の端末4e,4eが一方のフランジ2aを通して引き
出されて形成されている。
【0006】このスペーサ5の例を図6(a)(b)に
示す。図6(a)のスペーサ5は、ボビンの巻枠1と等
しい長さを有する角柱であって、その断面の縦・横がそ
れぞれ3mm〜4mm程度とされ、その下辺部と上辺部
には、長さ方向にそれぞれ、下層の巻線4を受ける互い
に離間した下層受溝8a…と、上層の巻線4を受ける互
いに離間した上層受溝8b…とが形成されている。この
下層受溝8a…と上層受溝8b…は、図6(a)のスペ
ーサの場合、楕円弧状の周面を有している。
【0007】このスペーサ5は、図4(b)に示したよ
うに、コイルの巻層を周回して、内側の巻層であれば例
えば8本、外側の巻層であれば例えば16本というよう
に、巻層の周長に応じて複数本が等間隔に環状に配列さ
れ、ボビン3に巻線4が層状に巻かれたとき、段層の下
層の巻線4を下層受溝8a…が受け込み、上層の巻線4
を上層受溝8b…が受け込むことによって、下層巻線4
と上層巻線4とを上下方向に離間すると共に、同層で隣
合う巻線どうしも左右方向に離間して、それぞれの巻線
を上下左右に接触しないように離間している。これによ
って、隣合う巻線と巻線との間には、冷媒が流通するに
十分な間隙が形成される。このとき、スペーサ5…自体
は、上・下層の巻線の巻張力によって、ズレ動かないよ
うに固定される。
【0008】図6(b)に示すスペーサ5は、下層受溝
と上層受溝の形状が図6(a)のスペーサと異なる以外
は同様である。図6(b)のスペーサ5の下層受溝9a
と上層受溝9bの周面の形状は、いずれも台形であっ
て、比較的広い開口部と狭められた平面状の底面部とを
有している。
【0009】前記の図6(a)(b)に示すスペーサ5
は、いずれであっても、例えば断面の縦・横がそれぞれ
3mm〜4mmの細長い角柱で、この縦方向上下に、そ
れぞれの深さDの合計が前記縦長より小さい受溝を形成
しなければならないので、その受溝の形状は、加工上の
制約から、受溝幅Wに比べて深さDが比較的浅いものと
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のスペーサ5を用
いて多重撚り巻線4を巻き進めると、受溝の深さが比較
的浅いために、図7に示すように、断面花形に形成され
た巻線4の、先端部の素線6が受溝の底部に当接し、1
点支持となるために巻線4の保持が安定せず、またこの
素線6のみに巻線4全体の巻張力が集中して負荷される
ことになり、素線に歪みが発生し、超電導特性を低下さ
せる原因ともなる。特にコイルの最上層の巻線は、上層
から押圧されることがないので保持が更に不安定にな
り、巻き乱れを起こし易いという問題があった。
【0011】また、一般に、磁界式永久電流スイッチ
(PCS)を用いてエネルギー貯蔵装置などを構築する
場合に、回路に異常が発生したとき、極低温冷媒に浸漬
され超電導状態にあるPCSを直ちに常電導状態に転移
させ、電流を遮断できるようにする安全対策が超電導コ
イルに求められる場合がある。
【0012】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであって、従ってその目的の一つは、スペー
サを介して多重撚り巻線をコイルに巻回した超電導コイ
ルであって、巻き乱れが防止され、かつ一部の超電導素
線に巻張力が集中することによって生じる障害が防止さ
れた超電導コイルを提供することにある。本発明の他の
目的は、超電導状態から直ちに常電導状態に転移する手
段を有する超電導コイルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明は、巻線がボビンの巻枠上に、下層と上層と
を離間するスペーサを介して層状に巻かれたコイルであ
って、このスペーサの下辺部と上辺部に、それぞれ長さ
方向に沿って、下層と上層の巻線を受ける受溝が互いに
離間して形成され、巻線の少なくとも一部の外周に、前
記の受溝の周面と接触する補助線材が配設されてなる超
電導コイルを提供する。
【0014】前記の補助線材は、非磁性の絶縁被覆金属
線または高分子線条であることが好ましい。または、前
記の補助線材は、電熱線であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例により図面を用いて説明する。 (実施例1)図1に実施例1の超電導コイル10の部分
断面図を示す。このコイル10は、基本的には多重撚り
された巻線11が、ボビンの巻枠(図示せず)上に、下
層と上層とを離間する角柱状のスペーサ12…を介して
複数層に巻かれて形成されている。このスペーサの下辺
部と上辺部には、それぞれ長さ方向に沿って、下層と上
層の巻線11を受ける受溝12a、12bが互いに離間
して形成されている。そして、この巻線11の外周に
は、前記の上辺部受溝12bの周面と接触する補助線材
13…が配設されている。
【0016】このスペーサ12は、横断面形状が正方形
とされ、その下辺部と上辺部には、それぞれ長さ方向に
沿って、下層の巻線11を受ける複数の、互いに離間し
た下層受溝12a…と、上層の巻線11を受ける複数
の、互いに離間した上層受溝12b…とが形成されてい
る。これらの下層受溝12aと上層受溝12bとは、い
ずれも、周面が楕円弧状となるように形成されている。
これら受溝の寸法は、スペーサ12の断面形状が例えば
1辺3.0mmの正方形である場合に、幅が3.0m
m、深さが1.0mmとされる。
【0017】このコイルの巻線11は、Nb−Ti合金
からなる直径0.2mm〜0.3mmの超電導素線14
が、銅製またはステンレス鋼製の常電導中心線14aの
周囲に6本撚り合わされてユニット15を形成し、この
ユニット15が更に銅製などの常電導中心撚線15aの
周囲に6本撚り合わされて全体として花形断面の巻線1
1となるように構成されている。この巻線11の外径は
1.80mm〜2.7mmとされている。そして、この
巻線11の外周には、スペーサ12の上層受溝12bの
周面と接触するように、2本の絶縁被覆された電熱線か
らなる補助線材13が、互いに平行となるように螺旋巻
きされている。
【0018】実施例1のコイルは、多重撚りされた巻線
11の外周に、上層受溝12bの周面と接触する補助線
材13が配設されているので、巻線11が少なくとも2
点で上層受溝12bの周面と接触することになる。従っ
て巻線11が断面花形の多重撚り超電導線であっても、
巻線の保持が安定し、巻き崩れが防止される。また巻張
力が分散されるので歪みが低減され、巻線の超電導特性
が巻回する前の超電導素線のそれと同等に維持される。
【0019】(実施例2)図2に実施例2の超電導コイ
ル20の部分断面図を示す。このコイル20は、基本的
には多重撚りされた巻線21が、ボビンの巻枠(図示せ
ず)上に、下層と上層とを離間する角柱状のスペーサ2
2…を介して複数層に巻かれて形成されている。このス
ペーサの下辺部と上辺部には、それぞれ、下層と上層の
巻線21を受ける受溝22a、22bが互いに離間して
形成されている。そして、巻線21の外周には、前記の
上層受溝22bの周面と接触する補助線材23が配設さ
れている。
【0020】このスペーサ22は、断面形状が正方形と
され、その下辺部と上辺部には、それぞれ長さ方向に、
下層の巻線21を受ける複数の、互いに離間した下層受
溝22a…と、上層の巻線21を受ける複数の、互いに
離間した上層受溝22b…とが形成されている。これら
の下層受溝22aと上層受溝22bとは、いずれも、周
面が台形状となるように形成されている。これら受溝の
寸法は、スペーサ22の断面形状が例えば1辺3.0m
mの正方形である場合に、開口部の幅が3.0mm、底
面部の幅が0.4mm〜0.6mm、深さが1.0mm
とされる。
【0021】このコイルの巻線21は、実施例1に用い
たものと同様の構成を有している。そして、この巻線2
1の外周には、スペーサ22の上層受溝22bの周面と
接触するように2本の高分子繊維製の補助線材23が、
互いに平行となるように螺旋巻きされている。
【0022】実施例2のコイルは、多重撚りされた巻線
21の外周に、スペーサ22の上層受溝22bの周面と
接触する補助線材23が配設されているので、巻線21
が少なくとも2点、通常は3点で受溝の周面と接触する
ことになる。従って巻線21が断面花形の多重撚り超電
導線であっても、巻線の保持が安定し、巻き崩れが防止
される。また巻張力が分散されるので歪みが低減され、
巻線の超電導特性が巻回する前の超電導素線のそれと同
等に維持される。
【0023】前記実施例1および実施例2のコイルにお
いて、補助線材13または23が特に有効となるのは、
最上段に配設されたスペーサ(12Nまたは22N)に
おいてである。この最上段のスペーサ(12Nまたは2
2N)の上に巻かれた最上層巻線は、上層から押圧され
ることがないので、スペーサの受溝内での位置が不安定
になり、巻き乱れを起こし易い。この観点から一般に、
補助線材は、コイル巻線の最上段スペーサ(12Nまた
は22N)の上層受溝(12bまたは22b)と接触す
る部分に施すだけであってもよい。
【0024】(実施例3)実施例3の超電導コイルは、
超電導エネルギー貯蔵装置の磁界式PCS(永久電流ス
イッチ)に用いられるものであって、多重撚りされた超
電導巻線が、ボビンの巻枠に複数層の無誘導巻きに巻か
れ、この巻線は、補助線材が電熱線からなる実施例1の
ものと同様である。このコイルの補助線材として用いら
れた電熱線は、絶縁被覆されたマンガニン線である。
【0025】このPCS用コイルは、補助線材が用いら
れているので、巻き線に際しては実施例1のものと同様
に巻線の巻き崩れを防止することができる。更に、この
コイルは、PCSに組み込んだとき、超電導エネルギー
貯蔵装置の緊急時や電流取り出し時に、前記の補助線材
に通電して加熱し、超電導線の温度を臨界温度Tc以上
に上昇させ、クエンチを起こさせることによってコイル
に流れる電流を遮断することができる利点を有する。
【0026】図3に、実施例3のPCS用コイル33を
用いた超電導エネルギー貯蔵装置の一例を示す。この回
路においては、エネルギー貯蔵マグネット用の超電導コ
イル31と磁界式PCS32に組み込まれた実施例3の
PCS用コイル33とが並列に接続され、この並列回路
がパワーリード34,34および開閉スイッチ36を介
して電力受給装置(図示せず)に接続されている。この
並列回路は、全体が液体ヘリウムなどの冷媒で冷却さ
れ、超電導状態が実現する臨界温度Tc以下に保持され
ている。
【0027】いま、この超電導エネルギー貯蔵装置を用
いて電力の貯蔵を行うには、先ず開閉スイッチ36を閉
じた後、PCS32の制御用電磁石35に上部臨界磁界
を越える制御磁界を発生させ、PCS用コイル33を常
電導状態に転移することでこのコイルに流れる電流を遮
断し、PCS32をスイッチ・オフの状態とする。この
状態で、パワーリード34,34から直流電流をエネル
ギー貯蔵マグネット用コイル31に流し込み、電力を電
磁エネルギーとしてエネルギー貯蔵マグネット用コイル
31内に蓄積する。
【0028】次に、開閉スイッチ36を閉じた状態でP
CS32の制御用電磁石35の磁界を上部臨界磁界以下
に減じ、PCS用コイル33を超電導状態にもたらすこ
とでスイッチをオン状態にした後、外部からの電流を減
ずるとPCS用コイル33に電流が流れ込む。外部から
の直流電流がゼロになると、エネルギー貯蔵マグネット
用コイル31に流れる電流と同等の電流がPCS用コイ
ル33に流れ、永久電流モードとなる。この状態で開閉
スイッチ36を開くと、エネルギー貯蔵マグネット用コ
イル31もPCS用コイル33も共に電気抵抗がゼロで
あるから、電流は永久電流となって減衰することなくこ
の閉回路中を流れ続け、エネルギー貯蔵マグネット用コ
イル31に蓄積されたエネルギーが無損失で貯蔵される
ことになる。
【0029】この貯蔵されたエネルギーを取り出すに
は、開閉スイッチ36を閉じた後に、PCS32の制御
用電磁石35に上部臨界磁界を越える制御磁界を発生さ
せ、PCS用コイル33を常電導状態にもたらすことで
スイッチ・オフとする。すると、上記の閉回路に貯蔵さ
れていたエネルギーは、パワーリード34,34を通し
て電力として取り出すことができる。
【0030】この超電導エネルギー貯蔵装置において、
例えば制御用電磁石35に異常が発生し、励磁不能とな
った場合などには、PCS用コイル33が超電導状態と
なったままで導通しているので、閉回路中に電流が流れ
続け、電力を取り出すことができなくなる。この場合の
対策として、実施例3の電熱補助線材を有する超電導コ
イルをPCS用コイル33として用いれば、その電熱補
助線材に通電し加熱することによって、超電導導体の温
度を臨界温度Tc以上に上昇させ、クエンチさせてPC
Sをスイッチ・オフの状態にして電流を遮断し、電力を
取り出すことができるようになる。
【0031】上記の超電導エネルギー貯蔵装置の例で
は、実施例3の超電導コイルの補助線材を回路の安全装
置として用いたが、これ以外にも、この電熱補助線材は
他の超電導装置において、超電導コイルの電流のオン・
オフ手段として用いることができる。
【0032】実施例3の超電導コイルを磁界式PCS3
2のPCS用コイル33として用いる場合には、制御用
電磁石35の励磁・減磁に伴う磁界変動によりコイル端
末に発生する誘導電圧を極力小さくし、またコイル自体
の自己インダクタンスを極小とするために、巻線は無誘
導卷きとされる。これは一般に、ボビン巻枠の一端から
巻線を1列ずつ隔てて螺旋卷きし、巻枠の他端で折り返
した巻線をその間隙の列に沿って巻き返し、互いに隣接
する巻線に逆向きの電流が流れるようにして実現され
る。また、このコイルは、同様の無誘導巻きが多層に形
成され、隣合う下層と上層とでは螺旋巻きの方向が逆向
きとされる。
【0033】本発明の超電導コイルは、交流損失の低減
ならびに冷却特性向上のために多重撚り構造とされた巻
線を用いる交流用超電導コイル、超電導永久スイッチ用
コイルなどとして特に有利に使用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の超電導コイルは、超電導巻線の
少なくとも一部の外周に、スペーサの受溝の周面と接触
する補助線材が配設されてなるものであるので、巻線の
巻き乱れを防ぎ、かつ一部の超電導素線に巻張力が集中
することを防止することで超電導特性の劣化を防ぐこと
ができる。
【0035】この補助線材が電熱線であれば、補助線材
に通電することにより超電導巻線の温度を臨界温度以上
に上昇させることができるので、これを利用して超電導
コイルの電流をオン・オフすることができ、回路の緊急
対策用装置などとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の超電導コイルの部分断面図。
【図2】 実施例2の超電導コイルの部分断面図。
【図3】 超電導エネルギー貯蔵装置の一例を示す回路
図。
【図4】 超電導コイルの一例を示す縦断面図(a)と
横断面図(b)。
【図5】 多重撚り超電導線の一例を示す断面図。
【図6】 スペーサの一例を示す正面図と側面図
(a)、およびスペーサの他の一例を示す正面図と側面
図(b)。
【図7】 従来の超電導コイルの一例を示す部分断面
図。
【符号の説明】
10…超電導コイル、11…巻線、12…スペーサ、1
2a…下層受溝、12b…上層受溝、13…補助線材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導巻線が、ボビンの巻枠上に、下層
    と上層とを離間するスペーサを介して層状に巻かれたコ
    イルであって、 このスペーサの下辺部と上辺部に、それぞれ長さ方向に
    沿って、下層と上層の巻線を受ける受溝が互いに離間し
    て形成され、 超電導巻線の少なくとも一部の外周に、前記の受溝の周
    面と接触する補助線材が配設されてなる超電導コイル。
  2. 【請求項2】 補助線材が、電熱線である請求項1に記
    載の超電導コイル。
JP8263292A 1996-10-03 1996-10-03 超電導コイル Pending JPH10106826A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008136553A1 (en) * 2007-05-08 2008-11-13 Young Guk Kim Coil for electromagnet
WO2015111201A1 (ja) * 2014-01-27 2015-07-30 株式会社日立製作所 超電導磁石装置

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