JPH09115722A - 超電導コイル - Google Patents

超電導コイル

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JPH09115722A
JPH09115722A JP27077995A JP27077995A JPH09115722A JP H09115722 A JPH09115722 A JP H09115722A JP 27077995 A JP27077995 A JP 27077995A JP 27077995 A JP27077995 A JP 27077995A JP H09115722 A JPH09115722 A JP H09115722A
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JP
Japan
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superconducting coil
axial
axial direction
radial
superconducting
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JP27077995A
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English (en)
Inventor
Akira Tomioka
章 富岡
Takaaki Bono
敬昭 坊野
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸方向間隔片が超電導コイルの両端の超電導線
をも確実に押さえられるよう必要な軸方向長さを確保し
て、しかも圧縮力や熱収縮による超電導コイルの軸方向
寸法の変化を吸収するのに充分な軸方向間隔片の軸方向
の隙間を確保できるようにする。 【解決手段】径方向間隔片311A,321A を、軸方向間隔片
4Aを挟んで設け、径方向間隔片311A,321A の軸方向寸法
を下回る隙間が軸方向間隔片4Aの先端と絶縁板31A との
間に設けることによって、径方向間隔片311A,321A の軸
方向寸法を大きくすれば、軸方向間隔片4Aが超電導コイ
ル1Aの軸方向寸法より小さくせずに隙間の寸法も大きく
でき、しかも、軸方向間隔片4Aの両端部が径方向間隔片
311A,321A によって挟まれているので軸方向間隔片4Aが
移動することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、エネルギー貯蔵
装置や超電導変圧器などのように、通電電流が時間的に
変化する超電導磁石に用いられる超電導コイルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】超電導コイルが超電導状態を維持するた
めには、温度、電流、発生磁束密度がそれぞれ臨界値よ
り小さいことが条件であり、これら臨界値はそれぞれ臨
界温度、臨界電流、臨界磁束密度と呼ばれている。温
度、電流、発生磁束密度のいずれもがそれぞれの臨界値
以下にある場合に限り超電導状態が維持され、一つでも
臨界値を越えると超電導状態から常電導状態へと転移し
てしまう、いわゆるクエンチが発生する。クエンチが発
生すると超電導コイルに蓄積されていた磁気エネルギー
は常電導状態になった超電導線やこれを被覆している安
定材と言われる導体の抵抗によるジュール熱として放出
され、冷媒である高価な液体ヘリウムの大量の蒸発を引
き起こす。また、前述のジュール熱のために超電導磁石
を構成する超電導線の温度が上昇し、焼損する恐れもあ
る。このような理由でクエンチは超電導コイルにとって
有害なものであることがよく知られている。
【0003】超電導線に交流やパルスなどの時間的に変
化する電流が流れそれに伴う磁場が発生すると、一般に
交流損失と呼ばれている損失が発生することが知られて
いる。交流損失はヒステリシス損失、結合損失及び渦電
流損失の3つの損失からなっている。ヒステリシス損失
は発生磁束密度の大きさに比例しその時間的変化量に依
存しない、結合損失は発生磁束密度の時間的変化の二乗
に比例し、電流密度の大きさには依存しないという性質
をそれぞれ持っている。渦電流損は超電導素線が埋め込
まれる安定化材としての常電導導体に発生するものであ
る。これらの交流損失の発生は超電導線の温度を上昇さ
せその温度が前述の臨界温度を越えることによってクエ
ンチが発生する可能性を高める要因になっている。その
ため、交流損失を低減するための種々の対策が施され
る。
【0004】一つはヒステリシス損失を低減する方法で
あり、ヒステリシス損失は発生磁束密度の大きさの他に
超電導線を構成する超電導素線の線径に比例するという
特性がある。したがって、超電導素線を可能な限り細く
してヒステリシス損失を低減する。次に結合損失を低減
する方法は、結合損失が超電導素線の断面位置を長さ方
向に沿って周期的に変化させるツイストピッチに比例す
ることから、ツイストピッチを極力小さくすることであ
る。また、超電導線がクエンチしたときに電流をバイパ
スさせるために超電導素線を安定化材に埋め込んだ構成
が一般的に採用されるが、結合損失及び渦電流損失はこ
の素線間の安定化材の抵抗率に反比例する。したがっ
て、結合損失及び渦電流損失を低減するために抵抗率の
高い金属、例えば銅ニッケル合金などを安定化材とし使
用すればよい。しかし、あまり抵抗率の高い金属を安定
化材にすると、超電導線がクエンチして安定化材に電流
がバイパスしたときに発生熱と温度上昇が大きくなり、
超電導線が焼損する危険性が増大するという問題が生ず
るために、安易に抵抗率の高い安定化材を使用すること
はできない。特に、通電電流が1kA以上の大きな値の
超電導磁石の超電導線の安定化材は良導電金属である銅
又はアルミニュウムに限定されるのが実際である。そこ
で、超電導素線の周りを銅で覆い、銅で覆われた素線間
を金属バリアとしての銅ニッケル合金で更に覆うという
三層構造の超電導線が採用されるのが一般的である。
【0005】しかし、超電導素線を細くしたり三層構造
を採用するにしても交流損失の低減には限界がある。そ
こで、値が大きく、かつ時間的変化の速い磁束密度を発
生することのできる超電導磁石を実現するために、超電
導巻線の層間に軸に平行で周方向に等配に配置された間
隔片を設け、隣合う間隔片の間の隙間を液体ヘリウムが
通る冷却ダクトを形成して、積極的に超電導磁石内部を
冷却して交流損失による温度上昇を抑制する構成が採用
される。
【0006】図4は従来の超電導コイルの図の左右方向
である軸を含む平面で切断した断面図、図5は図4のA
−A断面図であり軸に直角の平面で切断した断面図であ
る。これらの図において、巻枠2は巻芯20とその両端
に設けられたつば状の側枠21,22とからなってい
る。超電導コイル1は2層からなっていて、超電導線1
1が軸方向に並べて巻回されて1つの層を形成し、この
層が径方向に重ねられて2層が形成されている。そし
て、巻芯20と内層コイルとの間及び外層と内層のコイ
ルとの間にそれぞれ軸方向に液体ヘリウムやヘリウムガ
スが流れることのできる軸方向冷却ダクト63,64が
設けられている。
【0007】実際の超電導コイルの層の数は数十層にも
及ぶ多層のものもある。また、図5には巻芯20及び超
電導コイル1は円筒状のものを示してあるが、実際の超
電導コイルでは対向する半円を直線でつないだレースト
ラック状のものもある。両端の側枠21,22と超電導
コイル1の端部との間には隙間が設けられてあって、絶
縁板31,32が側枠21,22に接触して配置され、
絶縁板31,32と超電導コイル1の端面との間に径方
向冷却ダクト61,62が形成され、径方向冷却ダクト
61,62は前述の軸方向冷却ダクト63,64と連通
している。径方向冷却ダクト61,62は後述するよう
に、絶縁板31,32に設けられた突出部によって寸法
が確保され、冷却ダクト63,64は図5に示すように
軸方向間隔片41,42によって寸法が確保されてい
る。なお、軸方向間隔片41と軸方向間隔片42とを区
別する必要のないときには単に軸方向間隔片4と記載す
ることにする。軸方向間隔片4は1本の間隔片の断面が
長方形状の棒状をしていて、図では、内層の軸方向間隔
片41及び外層の軸方向間隔片42がそれぞれ等配に配
置された12本ずつからなっている。
【0008】図6は図5の円筒方向に沿って展開したB
−B断面図である。この図おいて、絶縁板31,32に
は超電導コイル1の方に向かって突出部としての径方向
間隔片311,321が軸方向間隔片4と同じ等配位置
に設けられていて、この部分で超電導コイル1を押付け
ていて、径方向間隔片311,321のない部分が径方
向冷却ダクト61,62になっている。径方向間隔片3
11,321は必ずしも絶縁板31,32から突出した
ものではなく、平板な絶縁板31,32に径方向間隔片
311,321と同じ寸法の間隔片をはり付けた構成で
あってもよい。
【0009】図4に図示はしていないが、側枠21、2
2を連結して締付けボルトが設けられていて、この締付
けボルトで締付けることによって超電導コイル1を軸方
向に締付けて通電電流による電磁力によって超電導線1
1が移動したりしないように強固に固定する構成が採用
されている。締付けボルトによる締付け力は側枠21,
22から絶縁板31,32と径方向間隔片311,32
1とを介して超電導コイル1に伝達される。締付けられ
ると側枠21と側枠22との間の距離は短くなるので、
これを吸収するためにこれら側枠21,22と巻芯20
との間には隙間201,202が設けられている。同じ
理由で、径方向間隔片311,321と軸方向間隔片4
との間にも隙間5が設けられている。したがって、締付
け力が巻芯20や軸方向間隔片4の締付けに消費される
ことはない。
【0010】超電導コイルは液体ヘリウム容器内に収納
され冷却媒体としての液体ヘリウムに浸漬された状態で
使用される。したがって、使用状態にあるときには、径
方向冷却ダクト61,62及び軸方向冷却ダクト63,
64には液体ヘリウムが充満した状態になっている。液
体ヘリウムは沸騰温度を維持しているので、超電導コイ
ル1に交流損失が発生すると液体ヘリウムが蒸発しその
気化熱によって熱が吸収され、代わりにヘリウムガスが
発生する。軸方向冷却ダクト63,64の中で発生した
ヘリウムガスは超電導コイル1の端面に向かって移動し
径方向冷却ダクト61,62を通って外部に排出され
る。ヘリウムガスが移動して超電導コイル1の外部に放
出されるのに伴い液体ヘリウムがヘリウムガスとは反対
の方向に流れて蒸発した分を補う。
【0011】図6に明らかなように、軸方向間隔片4を
具体的に固定する構成は採用されておらず、超電導線1
1の巻回時の張力から発生する径方向に小さくなろうと
する径方向力によって押さえ付けられて固定されてい
る。したがって、超電導コイル1が巻回された後では軸
方向間隔片4が移動することは実際上有り得ないと考え
られるのであるが、超電導コイル1は液体ヘリウムに浸
漬された状態で使用されるので、常温で巻回された後ク
ライオスタットと呼ばれる容器に入れられて液体ヘリウ
ムの蒸発温度の極低温まで冷却される。冷却によって超
電導コイル1、巻枠2をふくめて関連の部材は熱収縮
し、それぞれの部材を構成する材料の収縮率に応じて寸
法が変化する。前述の超電導線11にかかる張力や軸方
向の圧縮力もこのような部材の収縮によっても必要な値
が確保されるように製作されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述のように圧縮力が
軸方向間隔片4にかからないように、径方向間隔片31
1,321との間に隙間5が設けられている。この隙間
5を確保するために、図6で明らかなように軸方向間隔
片4の長さは超電導コイル1の軸方向寸法よりも両側の
隙間の分短く設定されている。そのために超電導コイル
1の両端の超電導線11の軸方向間隔片4による押さえ
が充分でなく、運転時に電磁力によって超電導線11が
動く、いわゆるムービングが生ずる可能性があるという
問題がある。軸方向寸法の大きな、軸方向の巻数の多い
超電導コイル1では必要とする隙間5の寸法も大きな値
が必要になるので、前述のよう問題は更に大きな問題に
なる。
【0013】この発明の目的はこのような問題を解決
し、軸方向間隔片が超電導コイルの両端の超電導線をも
確実に押さえるよう必要な軸方向長さを確保してしかも
圧縮力や熱収縮による寸法変化を吸収するのに充分な軸
方向間隔片の軸方向の隙間を確保することのできる超電
導コイルを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明によれば、筒状の巻芯とこの巻芯の両端に設
けられたつば状の側枠とからなる巻枠、巻芯の外径側に
軸の方向に超電導線を並べて所定の巻数だけ巻回してな
る層を、軸に直角の方向である径方向に積層して所定の
層数の超電導コイルが形成され、超電導コイルの軸方向
の両端と側枠とに挟まれて径方向冷却ダクトが配され、
巻芯と超電導コイルの最内径層及び超電導コイルの層間
にそれぞれ軸方向冷却ダクトが配されてなり、径方向冷
却ダクトが、周方向に並べて配置された複数の径方向間
隔片によって形成され、軸方向冷却ダクト、周方向に並
べて配置された複数の軸方向間隔片によって生成されて
なる超電導コイルにおいて、径方向間隔片が、軸方向間
隔片の先端部を挟んで設けられ、径方向間隔片の軸方向
寸法を越えない軸方向の隙間が軸方向間隔片の先端に設
けられてなるものとする。また、軸方向間隔片が、少な
くとも2本の分割間隔片からなり、軸方向に隣接する分
割間隔片が所定の隙間を介してつながり直列に並べて配
置されているものとするとよい。また、軸方向に隣接す
る分割間隔片のつながり部の形状が、一方が凸、他方が
凹をしてなるものとすれば、更に好適である。、なお、
凸の形状が凸の字、凹の形状が凹の字であるものとして
もよい。また、凸の形状ガ先端の尖った逆V字、凹の形
状がV字であるものとしてもよい。
【0015】この発明の構成において、径方向間隔片
を、軸方向間隔片の先端部を挟んで設け、径方向間隔片
の軸方向寸法を下回る隙間を軸方向間隔片の先端と絶縁
板との間に設けることによって、径方向間隔片の軸方向
寸法を大きくすれば、軸方向間隔片を超電導コイルの軸
方向寸法より小さくせずに隙間の寸法を大きくでき、し
かも、軸方向間隔片の両端部が径方向間隔片によって挟
まれているので軸方向間隔片が周方向に移動することは
ない。
【0016】軸方向間隔片を軸方向に分割して2本以上
の分割間隔片とし、隣接する分割間隔片を所定の隙間を
介してつなげて直列に並べて配置した構成を採用するこ
とによって、超電導コイルの軸方向寸法の変化を吸収す
るための隙間は軸方向間隔片の両端と分割間隔片間との
全部の隙間の合計になる。また、つながり部の形状を、
一方が凸、他方を凹とすれば、凸部が凹部にはまり込ん
で互いの周方向の動きを規制する。凸の形状としては、
突出部が長方形状の凸の字、これに対応して凹の形状も
長方形状をした凹の字とするもの、又は凸の形状、凹の
形状ともにVの字状とするものであってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下この発明を実施例に基づいて
説明する。図1はこの発明の第1の実施例を示す図6に
対応する図である。この発明の実施例において、図4,
図5に示す構成は従来のものと同じなので流用する。す
なわち、図1は図5の円筒方向に沿って展開したB−B
断面図である。この図の図6との違いは、絶縁板31A
に設けられた径方向間隔片311Aは軸方向間隔片4A
の先端部を挟んで両側に設けられている点であり、他は
同じなので重複する説明を省く。径方向間隔片311A
の図の上下方向である周方向位置は軸方向間隔片4Aの
位置とずれているので、側枠21,22及び絶縁板31
A,32Aを介して超電導コイル1が軸方向に締付けら
れたときに径方向間隔片311Aが軸方向間隔片4Aに
あたって邪魔になることはない。したがって、図示のよ
うに軸方向間隔片4Aは超電導コイル1の両端から突き
出した寸法、すなわち、超電導コイル1の軸方向よりも
大きな寸法にしてしかも絶縁板31Aと軸方向間隔片4
Aとの間の隙間5Aを充分大きくすることができる。隙
間5Aを大きくするためには、径方向間隔片311Aの
突出寸法を大きくすればよい。図の左側の絶縁板32
A、径方向間隔片321A及び隙間5Aの関係も右側と
同様なので説明を省く。
【0018】なお、図1において、軸方向間隔片4A
は、ガラス繊維強化合成繊維などの絶縁材で形成すると
よい。また、後述の図2、図3の実施例における軸方向
間隔片4B,4Cの材質も同様である。図2はこの発明
の第2の実施例を示す図5の円周方向に沿って展開した
B−B断面図であり、図1と同じ構成要素には同じ符号
を付けて重複する説明を省く。図2の図1と異なる点
は、軸方向間隔片4Bを3つの分割間隔片401,40
2,403に分割し、これらのつなぎ部の形状を一方を
凸形に、他方を凹形にして、隙間51,52を設けて直
列につなげた点である。
【0019】軸方向間隔片4Bの軸方向の変化を吸収す
るための隙間寸法は、両端の絶縁板31A,32Aとの
間の隙間5Aの寸法と分割間隔片401,402,40
3の間の隙間51,52の寸法との合計になる。したが
って、隙間5Aだけでは充分な寸法を確保できないとき
にこの図のように軸方向間隔片を分割間隔片401,4
02,403に分割する構成を採用することによって必
要とする隙間寸法を確保することができる。
【0020】分割間隔片401,402,403をつな
ぐつなぎ部の形状は一方を凸に他方を凹にして、凸部が
凹部にはまり込むように構成されている。このようにす
ることによって、分割間隔片401,402,403の
図の上下方向すなわち周方向の移動が互いに規制されて
実質的には移動せず図1の1本で構成される軸方向間隔
片4Aと略同等になる。
【0021】この図のような長方形状の凸部及び凹部の
製作方法は、凸部の場合は中央の突出部の両側を切り取
り、凹部の場合は凹の部分を切り取るか、3枚の棒状の
板を端面が図のようにずれるようにして貼り付ける。図
3はこの発明の第3の実施例を示す図5の円周方向に沿
って展開したB−B断面図であり、図2と同じ構成要素
には同じ符号を付けて重複する説明を省く。図3の図2
と異なる点は、分割間隔片404,405,406のつ
なぎ部の形状を、凸部を先端ほど薄くなる尖った形状、
凹部をV字状の谷の形状にした点である。このような形
状であれば、凸部も凹部もそれぞれ2回の切断操作で製
作できる。図2の場合で切断操作で凸部及び凹部を製作
しようとすると、凸部の場合4回、凹部の場合、2回の
切れ目入れと凹の部分の切欠操作があるので図3の構成
の方が加工時間が少なくて済む。いずれにしてもつなぎ
部の構成を図2と図3のいずれにするかは軸方向間隔片
4A又は4Bのコストが考慮されて決定される。
【0022】
【発明の効果】この発明は前述のように、径方向間隔片
を、軸方向間隔片を挟んで設け、径方向間隔片の軸方向
寸法を下回る隙間が軸方向間隔片の先端と絶縁板との間
に設けることによって、径方向間隔片の突出寸法を大き
くすれば、軸方向間隔片が超電導コイルの軸方向寸法よ
り小さくせずに隙間の寸法も大きくでき、しかも、軸方
向間隔片の両端部が径方向間隔片によって挟まれている
ので軸方向間隔片が移動することはないことから、信頼
性の高い超電導コイルになるという効果が得られる。
【0023】軸方向間隔片を軸方向に分割して2本以上
の分割間隔片とし、隣接する分割間隔片を所定の隙間を
介してつなげて直列に並べて配置した構成を採用するこ
とによって、超電導コイルと軸方向間隔片との熱収縮の
差を吸収するための隙間は軸方向間隔片の両端と分割間
隔片間との全部の隙間の合計になるので、大きな値にす
ることができることから、例えば軸方向寸法の大きな超
電導コイルで収縮寸法が大きな場合にも必要とする隙間
寸法を容易に確保することができるという効果が得られ
る。また、つながり部の形状を、一方が凸、他方を凹と
すれば、凸部が凹部にはまり込んで互いの周方向の動き
を規制する。凸の形状としては、突出部が長方形状の凸
の字、これに対応して凹の形状も長方形状をした凹の字
とするもの、又は凸の形状、凹の形状ともにVの字状と
するものであっても前述と同じ効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す図5の円周方向
に沿って展開したB−B断面図
【図2】この発明の第2の実施例を示す図5の円周方向
に沿って展開したB−B断面図
【図3】この発明の第3の実施例を示す図5の円周方向
に沿って展開したB−B断面図
【図4】軸を含む平面の超電導コイルの断面図
【図5】軸に直角な平面の超電導コイルの断面図
【図6】従来例を示す図5の図5の円周方向に沿って展
開したB−B断面図
【符号の説明】
1…超電導コイル、11…超電導線、2…巻枠、20…
巻芯、21,22…側枠、31,32,31A,32A
…絶縁板、311,321,311A,321A…径方
向間隔片、41,42,4,4A,4B,4C…軸方向
間隔片、401,402,403,404,405,4
06…分割間隔片、5,5A,51,52…隙間、6
1,62…径方向冷却ダクト、63,64…軸方向冷却
ダクト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状の巻芯とこの巻芯の両端に設けられた
    つば状の側枠とからなる巻枠、巻芯の外径側に軸の方向
    に超電導線を並べて所定の巻数だけ巻回してなる層を、
    軸に直角の方向である径方向に積層して所定の層数の超
    電導コイルが形成され、超電導コイルの軸方向の両端と
    側枠とに挟まれて径方向冷却ダクトが配され、巻芯と超
    電導コイルの最内径層及び超電導コイルの層間にそれぞ
    れ軸方向冷却ダクトが配されてなり、径方向冷却ダクト
    が、周方向に並べて配置された複数の径方向間隔片によ
    って形成され、軸方向冷却ダクトが、周方向に並べて配
    置された複数の軸方向間隔片によって生成されてなる超
    電導コイルにおいて、径方向間隔片が、軸方向間隔片の
    先端部を挟んで設けられ、径方向間隔片の軸方向寸法を
    越えない軸方向の隙間が軸方向間隔片の先端に設けられ
    てなることを特徴とする超電導コイル。
  2. 【請求項2】軸方向間隔片が、少なくとも2本の分割間
    隔片からなり、軸方向に隣接する分割間隔片が所定の隙
    間を介してつながり直列に並べて配置されていることを
    特徴とする請求項1記載の超電導コイル。
  3. 【請求項3】軸方向に隣接する分割間隔片のつながり部
    の形状が、一方が凸、他方が凹をしてなることを特徴と
    する請求項2記載の超電導コイル。
  4. 【請求項4】凸の形状が凸の字、凹の形状が凹の字であ
    ることを特徴とする請求項3記載の超電導コイル。
  5. 【請求項5】凸の形状が先端の尖った逆V字、凹の形状
    がV字であることを特徴とする請求項3記載の超電導コ
    イル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230162915A1 (en) * 2020-04-20 2023-05-25 Hitachi Energy Switzerland Ag Component and method for manufacturing insulating spacers

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