JPH08293410A - 超電導マグネット - Google Patents

超電導マグネット

Info

Publication number
JPH08293410A
JPH08293410A JP9635795A JP9635795A JPH08293410A JP H08293410 A JPH08293410 A JP H08293410A JP 9635795 A JP9635795 A JP 9635795A JP 9635795 A JP9635795 A JP 9635795A JP H08293410 A JPH08293410 A JP H08293410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
spacer
superconducting magnet
fixing member
innermost diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9635795A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tanaka
明 田中
Tomofumi Origasa
朝文 折笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP9635795A priority Critical patent/JPH08293410A/ja
Publication of JPH08293410A publication Critical patent/JPH08293410A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Accelerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却時におけるコイル端部の巻き付張力の緩
和を防止し、信頼性の高い超電導マグネットを提供する
ことにある。 【構成】 コイル固定部材8にコイル9の端部が巻回固
定され、この巻回固定された各コイルの層間にコイル間
スペーサ7が挿入され、このコイルの最内径側に最内径
側スペーサ6が挿入されて成る超電導マグネットにおい
て、最内径側スペーサのスペーサ材の熱収縮率をコイル
材より小とし、前記コイル固定部材の熱収縮率をコイル
材より大として成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子加速器等に使用され
る超電導コイルを備えた超電導マグネットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギーの省力化,効率化等の
面から超電導線を利用した各種の機器が研究および開発
されている。これら超電導機器の共通の課題は、わずか
な超電導線相互の摩擦熱等により超電導から常電導に転
移する、いわゆるクエンチと呼ばれる現象をいかに防止
するかにある。
【0003】このクエンチ現象は、前述したように超電
導線の僅かな動きによって引き起こされるため、超電導
線をいかに効率よく固定するかがクエンチ防止の重要な
ポイントとなっている。
【0004】ところで、これら超電導機器の中で加速器
等に用いられる従来の双極マグネットは、以下図2から
図5に示すように構成されている。図2(a),(b)
に示すように双極マグネットを構成するカラー2は、中
央部並びにその近傍にコイル保持部10とコイル押さえ部
11を有する薄板12をスポット溶接1で組み合わせて構成
されている。
【0005】そして、図3,図4に示すようにカラー2
のコイル保持部10には内層3,外層4からなる左右2層
ずつの超電導コイル13が配設されており、このコイル13
に対してカラー2を上下勝手違いにくし歯状に積層し、
上下より圧縮力が加えられる。双極マグネットは、カラ
ー2の左右両端のコイル押さえ部11に形成されたキー溝
14にキー5を挿入して与えられる圧縮力と上述した上下
からの圧縮力により超電導コイル13が固定される構造と
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構造の双極
マグネットにおいて、図5に示すようにコイル端部15
は、コイル内側にカラー2が挿入できないため直線部と
比較して上下のカラー2による固定が不完全なものとな
る。なお、図中符号6,7はコイル端部固定部材8と超
電導コイル13の外層4との間に配設された内径側スペー
サ,コイル間スペーサである。
【0007】また、冷却時においてコイル・スペーサが
収縮することにより巻き付け時のコイル張力が緩和し、
さらに固定力が緩和する問題がある。本発明は上記の問
題点を解消するためになされたもので、冷却時における
コイル端部の巻き付張力の緩和を防止し、信頼性の高い
超電導マグネットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明においては、コイル固定部材
にコイルの端部が巻回固定され、この巻回固定された各
コイルの最内径以外の層間にコイル間スペーサが挿入さ
れ、このコイルの最内径側に最内径側スペーサが挿入さ
れて成る超電導マグネットにおいて、最内径側スペーサ
のスペーサ材の熱収縮率をコイル材より小とし、コイル
固定部材の熱収縮率をコイル材より大として成ることを
特徴とする超電導マグネットを提供し、請求項2に係る
本発明は、請求項1記載のコイル間スペーサはコイル材
と同等の熱収縮率を有することを特徴とする超電導マグ
ネットを提供し、請求項3に係る本発明は、請求項1ま
たは2記載の最内径側スペーサ、コイル間スペーサ、コ
イル固定部材は順次熱収縮率を大きく設定した繊維強化
プラスチックから形成されて成ることを特徴とする超電
導マグネットを提供し、請求項4に係る本発明は、請求
項1記載のコイル固定部材は黄銅またはステンレス鋼か
ら成ることを特徴とする超電導マグネットを提供する。
【0009】
【作用】このように構成された請求項1から4記載の本
発明の超電導マグネットにあっては、コイル端部の最内
径側のスペーサ材をコイルと比較して熱収縮率が小さい
繊維強化プラスチック等の部材を用いることにより、冷
却によってコイルが収縮してもスペーサの収縮率が小い
ためコイル内側で拘束され収縮によるコイル巻付張力の
緩和を防止することができる。
【0010】また、コイル間に挿入されているスペーサ
に関しては、コイルと同等の熱収縮率を有する繊維強化
プラスチックを用いることにより、コイルとスペーサ材
が同等に収縮し熱収縮差による初期締付力の緩和を防止
することが可能となる。
【0011】さらに、端部固定材をコイルと比較して熱
収縮率の大きな黄銅、ステンレス鋼、繊維強化プラスチ
ックを用いることにより、冷却によりコイル端部を押さ
え込む形で収縮する。これによりコイル端部は固定部材
の収縮力により、コイル外周を固定し巻付張力の緩和を
防止することができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1を参照して説明
する。図1は、本発明による超電導マグネットの実施例
として内層端部マグネットの構成を示す平面図である。
なお図1において、図2から図5と同一部分には同一符
号を付し、その部分の構成の説明は省略する。
【0013】図1において、最内径側に最内径側スペー
サ6が挿入され、各内層コイル9間にはコイル間スペー
サ7が挿入されている。また、コイル最外径部にはコイ
ル端部固定部材8が設置されている。コイル9の最内径
側スペーサ6のスペーサ材に関しては熱収縮率を内層コ
イル9と比較して小さい繊維強化プラスチックを用い、
コイル間スペーサ7のスペーサ材に関しては繊維の配列
方法を変えて熱収縮率を内層コイル9と同等の繊維強化
プラスチックとし、コイル端部固定部材8については内
層コイル9よりも大きな熱収縮率を有する黄銅、ステン
レス鋼、繊維強化プラスチックとする。
【0014】このような構成とすれば、冷却時において
コイルが図中矢印A方向に収縮しても最内径側のスペー
サ6の収縮率がコイルより小さいためコイル収縮による
巻き付け張力緩和を防止することができる。またコイル
間スペーサに関してはコイルとの収縮率に差があると収
縮差による隙間が生じ、コイル固定力の低下が生じるが
本構成ではコイルと同等としているためコイル・スペー
サが同一に収縮し隙間等を防止することが可能となる。
さらに、コイル最外径の端部固定材8についてはコイル
・スペーサより収縮率が大であることからコイル最外径
部を固定部材で図中矢印B方向の収縮により固定するこ
とができる。
【0015】従って冷却によるコイル収縮による巻き付
け張力の緩和を防止するとともに、コイル固定力の緩和
も防止することができる。具体例として本発明では、繊
維強化プラスチック材としてガラス繊維強化プラスチッ
クを用い、固定材には黄銅を使用した。表1にこれら材
料の低温での熱収縮率を示し、またガラス繊維強化プラ
スチックの繊維配列角度を変化させた場合の熱収縮率を
示す。これによりガラス繊維強化プラスチックは比較的
容易に熱収縮率を変化させることが可能で、コイル材で
ある導体(NbTi/Cu)のコイル熱収縮率に対して
低め、高め等の設定が可能となる。
【0016】
【表1】
【0017】なお、上記実施例では、粒子加速器等に使
用される超電導鞍型コイルを備えた双極マグネットにつ
いて述べたが、他のレーストラックコイル等を使用する
他の超電導機器に用いられるマグネットにおいても前述
同様に適用実施することができる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように請求項1から4に係る
本発明によれば、最内径側のスペーサをコイルと比較し
て熱収縮率の小さい例えば繊維強化プラスチック材と
し、かつコイル間のスペーサをコイルと同等の熱収縮率
を有する例えば繊維強化プラスチックとすることにより
冷却時の収縮によるコイルの巻き付け張力緩和を防止
し、また、コイル・スペーサ間の隙間をなくすことによ
り固定力の低下を防止することができる。さらに、コイ
ル最外径部のコイル固定部材をコイルよりも熱収縮率の
大きな例えば黄銅、ステンレス鋼、または繊維強化プラ
スチックとすることにより固定部材によってコイル外径
部を収縮により固定することが可能となり信頼性の高い
超電導マグネットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す超電導マグネットの要
部を示す平面図。
【図2】(a)および(b)は超電導マグネットのカラ
ーの従来例を示す正面図および側面図。
【図3】超電導マグネットの従来構成を示す縦断面図。
【図4】図3に示した超電導マグネットの側面図。
【図5】図3に示した超電導マグネットの端部を示す斜
視図。
【符号の説明】
1…スポット溶接、2…カラー、3…内層、4…外層、
5…キー、6…最内径側スペーサ、7…コイル間スペー
サ、8…コイル固定部材、9…内層コイル、10…コイル
保持部、11…コイル押さえ部、12…薄板、13…超電導コ
イル、14…キー溝、15…コイル端部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル固定部材にコイルの端部が巻回固
    定され、この巻回固定された各コイルの最内径以外の層
    間にコイル間スペーサが挿入され、このコイルの最内径
    側に最内径側スペーサが挿入されて成る超電導マグネッ
    トにおいて、前記最内径側スペーサのスペーサ材の熱収
    縮率をコイル材より小とし、前記コイル固定部材の熱収
    縮率をコイル材より大として成ることを特徴とする超電
    導マグネット。
  2. 【請求項2】 前記コイル間スペーサはコイル材と同等
    の熱収縮率を有することを特徴とする請求項1記載の超
    電導マグネット。
  3. 【請求項3】 前記最内径側スペーサ、コイル間スペー
    サ、コイル固定部材は順次熱収縮率を大きく設定した繊
    維強化プラスチックから形成されて成ることを特徴とす
    る請求項1または2記載の超電導マグネット。
  4. 【請求項4】 前記コイル固定部材は黄銅またはステン
    レス鋼から成ることを特徴とする請求項1記載の超電導
    マグネット。
JP9635795A 1995-04-21 1995-04-21 超電導マグネット Pending JPH08293410A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9635795A JPH08293410A (ja) 1995-04-21 1995-04-21 超電導マグネット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9635795A JPH08293410A (ja) 1995-04-21 1995-04-21 超電導マグネット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08293410A true JPH08293410A (ja) 1996-11-05

Family

ID=14162750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9635795A Pending JPH08293410A (ja) 1995-04-21 1995-04-21 超電導マグネット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08293410A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015012182A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社東芝 超電導コイル装置
JP2021027258A (ja) * 2019-08-07 2021-02-22 株式会社日立製作所 超電導コイルおよび超電導磁石装置
WO2022201935A1 (ja) * 2021-03-23 2022-09-29 東芝エネルギーシステムズ株式会社 超電導コイル装置、超電導加速器および粒子線治療装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015012182A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社東芝 超電導コイル装置
JP2021027258A (ja) * 2019-08-07 2021-02-22 株式会社日立製作所 超電導コイルおよび超電導磁石装置
WO2022201935A1 (ja) * 2021-03-23 2022-09-29 東芝エネルギーシステムズ株式会社 超電導コイル装置、超電導加速器および粒子線治療装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1212760B2 (en) Rotor assembly with superconducting magnetic coil
KR970006068B1 (ko) 전자기 펌프용 내측 고정자의 제조 방법
JPH0328044B2 (ja)
JPH08293410A (ja) 超電導マグネット
JP3840819B2 (ja) 誘導機器の超電導コイル
JP2010238787A (ja) ダブルパンケーキコイル
JP2509633B2 (ja) ソレノイド型交流用超電導コイル
JPH0333049Y2 (ja)
JP3370924B2 (ja) スプリット型超伝導コイルの巻線方法
JPH06260335A (ja) 高温超電導マグネット
JP2004259737A (ja) 超電導変圧器
JP2555132B2 (ja) 化合物超電導界磁巻線
JPS5919375Y2 (ja) コイルボビン
KR100355859B1 (ko) 고온 초전도 마그네트
JP3206911B2 (ja) 超電導コイル
JPS601812A (ja) 超電導コイル
US5361056A (en) Correction coil cable
JPH10107332A (ja) 永久電流スイッチ
JPS5958803A (ja) 超電導コイルの製造方法
JPH09115722A (ja) 超電導コイル
US5247272A (en) Dipole coil and structure for use in the manufacture thereof
JP2005310887A (ja) 超伝導コイル
JP2001245430A (ja) 磁気シールド型超電導限流器
JPH0529123B2 (ja)
JPH0226363B2 (ja)