JPH10106800A - 荷電粒子ビーム照射装置 - Google Patents
荷電粒子ビーム照射装置Info
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- JPH10106800A JPH10106800A JP25314196A JP25314196A JPH10106800A JP H10106800 A JPH10106800 A JP H10106800A JP 25314196 A JP25314196 A JP 25314196A JP 25314196 A JP25314196 A JP 25314196A JP H10106800 A JPH10106800 A JP H10106800A
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- particle beam
- synchrotron
- electromagnet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 治療用の加速器システムとラジオアイソトー
プ製造用の加速器システムとの共用を図る。 【解決手段】 連続ビームを発生するサイクロトロン2
と、サイクロトロン2で発生した荷電粒子ビームを入射
して出射するリング状のシンクロトロン(偏向電磁石
1,静電偏向器3,出射用電磁石4,入射用偏向電磁石
8,高周波電極9,出射用静電偏向器10,出射用偏向
電磁石11,高周波加速空胴12などで構成される。)
とを設ける。治療するときはシンクロトロンに入射され
た荷電粒子ビームを蓄積・加速してから出射し電磁石5
で治療室6に導く。ラジオアイソトープを製造するとき
は、サイクロトロン2で発生したビームをシンクロトロ
ンで輸送し(蓄積・加速は行わない)電磁石で製造室7
に導く。
プ製造用の加速器システムとの共用を図る。 【解決手段】 連続ビームを発生するサイクロトロン2
と、サイクロトロン2で発生した荷電粒子ビームを入射
して出射するリング状のシンクロトロン(偏向電磁石
1,静電偏向器3,出射用電磁石4,入射用偏向電磁石
8,高周波電極9,出射用静電偏向器10,出射用偏向
電磁石11,高周波加速空胴12などで構成される。)
とを設ける。治療するときはシンクロトロンに入射され
た荷電粒子ビームを蓄積・加速してから出射し電磁石5
で治療室6に導く。ラジオアイソトープを製造するとき
は、サイクロトロン2で発生したビームをシンクロトロ
ンで輸送し(蓄積・加速は行わない)電磁石で製造室7
に導く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷電粒子ビーム照射
装置に係り、特に、治療用の加速器システムと検査用ラ
ジオアイソトープ製造システムの共用を図るのに好適な
荷電粒子ビーム照射装置に関する。
装置に係り、特に、治療用の加速器システムと検査用ラ
ジオアイソトープ製造システムの共用を図るのに好適な
荷電粒子ビーム照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】癌に陽子ビーム等を照射して治療するに
は、陽子の場合、最大で230MeV程度のエネルギー
のビームが必要である。一方、PET等で使用するラジ
オアイソトープを製造するには、10〜30MeV程度
のエネルギーのビームを大電流かつ連続的に供給する必
要がある。治療用の加速器システムとして、従来から、
サイクロトロンやシンクロトロンが使用されている。
は、陽子の場合、最大で230MeV程度のエネルギー
のビームが必要である。一方、PET等で使用するラジ
オアイソトープを製造するには、10〜30MeV程度
のエネルギーのビームを大電流かつ連続的に供給する必
要がある。治療用の加速器システムとして、従来から、
サイクロトロンやシンクロトロンが使用されている。
【0003】サイクロトロンの場合、連続的にビームを
供給可能であるが、加速器より発生するビームエネルギ
ーが固定であるため、例えば230MeV用のサイクロ
トロンで発生させたビームを30MeVに減衰させるに
は、鉄やグラファイトなどのターゲットに当ててエネル
ギーを減衰させる必要がある。しかし、ターゲットに当
てると、ビーム電流が減少し、ラジオアイソトープの製
造効率が低下してしまうという欠点がある。また、ター
ゲットに当てると、ビームの広がりが大きくなり、効率
的にビームを輸送することが難しくなるという欠点があ
る。
供給可能であるが、加速器より発生するビームエネルギ
ーが固定であるため、例えば230MeV用のサイクロ
トロンで発生させたビームを30MeVに減衰させるに
は、鉄やグラファイトなどのターゲットに当ててエネル
ギーを減衰させる必要がある。しかし、ターゲットに当
てると、ビーム電流が減少し、ラジオアイソトープの製
造効率が低下してしまうという欠点がある。また、ター
ゲットに当てると、ビームの広がりが大きくなり、効率
的にビームを輸送することが難しくなるという欠点があ
る。
【0004】一方、シンクロトロンは、加速器本体でビ
ームエネルギーを変化させることができるが、入射→蓄
積→加速→出射のパターンで加速器を運転するため、出
射されたビームは間欠的になり、ラジオアイソトープの
製造には向かないという欠点がある。
ームエネルギーを変化させることができるが、入射→蓄
積→加速→出射のパターンで加速器を運転するため、出
射されたビームは間欠的になり、ラジオアイソトープの
製造には向かないという欠点がある。
【0005】そこで従来は、治療用の加速器システム
と、PET等の検査用に使用するラジオアイソトープを
製造するために製造用の加速器システムとを両方別室に
用意し、使用している。
と、PET等の検査用に使用するラジオアイソトープを
製造するために製造用の加速器システムとを両方別室に
用意し、使用している。
【0006】尚、加速器システムに関連するものとし
て、特開平4−357700号,特開平3−29710
0号などがある。
て、特開平4−357700号,特開平3−29710
0号などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、治療用の加速器システムと、ラジオアイソトープ製
造用の加速器システムとを別に用意する必要があったた
め、システム全体のコストが増大するという問題があ
る。また、また、加速器から発生する放射線を遮蔽する
必要があるため、各加速器用にコンクリート壁に覆われ
た遮蔽室を用意する必要があり、システム全体の設置面
積を増大させるという問題がある。医療用の加速器シス
テムを普及させるには、設置面積の縮小化とコスト低減
を図る必要があり、この問題の解決が急がれている。
は、治療用の加速器システムと、ラジオアイソトープ製
造用の加速器システムとを別に用意する必要があったた
め、システム全体のコストが増大するという問題があ
る。また、また、加速器から発生する放射線を遮蔽する
必要があるため、各加速器用にコンクリート壁に覆われ
た遮蔽室を用意する必要があり、システム全体の設置面
積を増大させるという問題がある。医療用の加速器シス
テムを普及させるには、設置面積の縮小化とコスト低減
を図る必要があり、この問題の解決が急がれている。
【0008】本発明の目的は、治療用の加速器システム
とラジオアイソトープ製造用の加速器システムとの共用
を図ることで製造コストの低減と設置面積の縮小化を図
ることのできる荷電粒子ビーム照射装置を提供すること
にある。
とラジオアイソトープ製造用の加速器システムとの共用
を図ることで製造コストの低減と設置面積の縮小化を図
ることのできる荷電粒子ビーム照射装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、連続ビーム
を発生する荷電粒子ビーム発生装置と、該荷電粒子ビー
ム発生装置で発生した荷電粒子ビームを入射して出射す
るシンクロトロンと、該シンクロトロンに入射された前
記荷電粒子ビームを蓄積・加速してから出射する第1モ
ードと前記シンクロトロンに入射された前記荷電粒子ビ
ームを該シンクロトロンの一周以内に出射する第2モー
ドとを切り替えて該シンクロトロンを制御する制御手段
とを備えることで、達成される。
を発生する荷電粒子ビーム発生装置と、該荷電粒子ビー
ム発生装置で発生した荷電粒子ビームを入射して出射す
るシンクロトロンと、該シンクロトロンに入射された前
記荷電粒子ビームを蓄積・加速してから出射する第1モ
ードと前記シンクロトロンに入射された前記荷電粒子ビ
ームを該シンクロトロンの一周以内に出射する第2モー
ドとを切り替えて該シンクロトロンを制御する制御手段
とを備えることで、達成される。
【0010】上述した構成の荷電粒子ビーム照射装置を
用いて治療を行う場合には、制御手段が第1モードを選
択する。これにより、シンクロトロンは入射した荷電粒
子ビームを加速してそのエネルギーを高め出射する。ラ
ジオアイソトープを製造する場合には、制御手段が第2
モードを選択する。これにより、荷電粒子ビーム発生装
置で発生した荷電粒子ビームは、シンクロトロンで加速
されずにこのシンクロトロンを単にビームの輸送系とし
て利用して運ばれ、ラジオアイソトープの製造用として
供される。このように、ラジオアイソトープ製造用の加
速器システム(荷電粒子ビーム発生装置)と治療用の加
速器システム(シンクロトロン)との共用を図ったた
め、設置面積を縮小することが可能となり、しかも、コ
ストの低減も図れる。
用いて治療を行う場合には、制御手段が第1モードを選
択する。これにより、シンクロトロンは入射した荷電粒
子ビームを加速してそのエネルギーを高め出射する。ラ
ジオアイソトープを製造する場合には、制御手段が第2
モードを選択する。これにより、荷電粒子ビーム発生装
置で発生した荷電粒子ビームは、シンクロトロンで加速
されずにこのシンクロトロンを単にビームの輸送系とし
て利用して運ばれ、ラジオアイソトープの製造用として
供される。このように、ラジオアイソトープ製造用の加
速器システム(荷電粒子ビーム発生装置)と治療用の加
速器システム(シンクロトロン)との共用を図ったた
め、設置面積を縮小することが可能となり、しかも、コ
ストの低減も図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係
る荷電粒子ビーム照射装置の構成図である。図示の例で
は、荷電粒子ビーム発生装置として用いるサイクロトロ
ン2と、このサイクロトロン2の回りに配置されたリン
グ状のシンクロトロンとを備える。図示されたシンクロ
トロンは、6個の偏向電磁石1と、1つの偏向電磁石1
の前段に配置された1個の静電偏向器3と、この静電偏
向器3の反対側に配置された1つの出射用電磁石4と、
2個の入射用偏向電磁石8と、1個の高周波電極9と、
1個の出射用静電偏向器10と、2個の出射用偏向電磁
石11と、1個の高周波加速空胴12と、これらの各機
器を制御する図示しない制御装置とで構成され、出射用
電磁石4から出射された荷電粒子ビームが電磁石5によ
り治療室6とラジオアイソトープ製造室7とに振り分け
られるようになっている。
参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係
る荷電粒子ビーム照射装置の構成図である。図示の例で
は、荷電粒子ビーム発生装置として用いるサイクロトロ
ン2と、このサイクロトロン2の回りに配置されたリン
グ状のシンクロトロンとを備える。図示されたシンクロ
トロンは、6個の偏向電磁石1と、1つの偏向電磁石1
の前段に配置された1個の静電偏向器3と、この静電偏
向器3の反対側に配置された1つの出射用電磁石4と、
2個の入射用偏向電磁石8と、1個の高周波電極9と、
1個の出射用静電偏向器10と、2個の出射用偏向電磁
石11と、1個の高周波加速空胴12と、これらの各機
器を制御する図示しない制御装置とで構成され、出射用
電磁石4から出射された荷電粒子ビームが電磁石5によ
り治療室6とラジオアイソトープ製造室7とに振り分け
られるようになっている。
【0012】この荷電粒子ビーム照射装置の入射用機器
は、サイクロトロン2と静電偏向器3と入射用偏向電磁
石8などで構成され、荷電粒子ビーム照射装置の出射用
機器は、出射用偏向電磁石11と出射用静電偏向器10
と高周波電極9と出射用電磁石4などで構成される。
は、サイクロトロン2と静電偏向器3と入射用偏向電磁
石8などで構成され、荷電粒子ビーム照射装置の出射用
機器は、出射用偏向電磁石11と出射用静電偏向器10
と高周波電極9と出射用電磁石4などで構成される。
【0013】図2は、荷電粒子ビーム照射装置を治療モ
ードで動作させるときの入射用機器,偏向電磁石,出射
用機器の各運転パターンを示すタイミングチャートであ
る。治療用ビームを患者の患部に照射する場合には、数
MeVから30MeV程度の低エネルギーの陽子や重粒
子などの荷電粒子ビームをサイクロトロン2から出射
し、入射用偏向電磁石8を立ち上げ、静電偏向器3を用
いて、シンクロトロン内に入射し、蓄積する。荷電粒子
ビーム照射装置の上記入射用機器は、ビーム入射の期間
のみ運転し、入射終了後に停止する。
ードで動作させるときの入射用機器,偏向電磁石,出射
用機器の各運転パターンを示すタイミングチャートであ
る。治療用ビームを患者の患部に照射する場合には、数
MeVから30MeV程度の低エネルギーの陽子や重粒
子などの荷電粒子ビームをサイクロトロン2から出射
し、入射用偏向電磁石8を立ち上げ、静電偏向器3を用
いて、シンクロトロン内に入射し、蓄積する。荷電粒子
ビーム照射装置の上記入射用機器は、ビーム入射の期間
のみ運転し、入射終了後に停止する。
【0014】シンクロトロン内に蓄積された荷電粒子ビ
ームは、高周波加速空胴12を用いて70MeVから2
50MeV程度のエネルギーにまで加速される。どの程
度のエネルギーにまで加速するかは、患者毎に設定され
ている。この加速は、偏向電磁石1の磁場強度を徐々に
増加させることで制御する。加速後の出射するタイミン
グで上記出射用機器を立ち上げると、シンクロトロン内
で周回する荷電粒子ビームの軌道が出射出口付近に近づ
く。その後、高周波電極9に出射用高周波電場を印加し
周回ビームに共鳴を起こさせると、出射用電磁石4を通
してシンクロトロン外に荷電粒子ビームが出射される。
この荷電粒子ビームは、図示しない制御装置によりビー
ムの振り分け方向が制御指示された電磁石5により治療
室6に供給され、治療に利用される。
ームは、高周波加速空胴12を用いて70MeVから2
50MeV程度のエネルギーにまで加速される。どの程
度のエネルギーにまで加速するかは、患者毎に設定され
ている。この加速は、偏向電磁石1の磁場強度を徐々に
増加させることで制御する。加速後の出射するタイミン
グで上記出射用機器を立ち上げると、シンクロトロン内
で周回する荷電粒子ビームの軌道が出射出口付近に近づ
く。その後、高周波電極9に出射用高周波電場を印加し
周回ビームに共鳴を起こさせると、出射用電磁石4を通
してシンクロトロン外に荷電粒子ビームが出射される。
この荷電粒子ビームは、図示しない制御装置によりビー
ムの振り分け方向が制御指示された電磁石5により治療
室6に供給され、治療に利用される。
【0015】上記の出射用機器は、ビーム出射時のみ運
転され、出射が終了したら停止する。このような入射→
加速・蓄積→出射のパターンは、図2に示されるよう
に、例えば0.5Hz程度の周期で繰り返され、治療用
ビームとして治療室6に供給される。
転され、出射が終了したら停止する。このような入射→
加速・蓄積→出射のパターンは、図2に示されるよう
に、例えば0.5Hz程度の周期で繰り返され、治療用
ビームとして治療室6に供給される。
【0016】この荷電粒子ビーム照射装置で治療を行っ
ていないときに、荷電粒子ビームを利用してラジオアイ
ソトープを製造する。図3は、ラジオアイソトープ製造
モードで荷電粒子ビーム照射装置を動作させるときの入
射用機器,偏向電磁石,出射用機器の各運転パターンを
示すタイミングチャートである。
ていないときに、荷電粒子ビームを利用してラジオアイ
ソトープを製造する。図3は、ラジオアイソトープ製造
モードで荷電粒子ビーム照射装置を動作させるときの入
射用機器,偏向電磁石,出射用機器の各運転パターンを
示すタイミングチャートである。
【0017】ラジオアイソトープ製造モードでは、入射
用機器,偏向電磁石1などのシンクロトロン機器,出射
用機器を同時に且つ所定値で運転し、治療モードで使用
した高周波電極9は使用しない。また、出射用偏向電磁
石11の磁場の強度、出射用静電偏向器10の電場の強
度、出射用電磁石4の磁場の強度は、サイクロトロン2
から出射した低エネルギービームが出射出口に到達する
ような大きさとする。そして、サイクロトロン2から出
射されシンクロトロン内に入射したビームは、入射用静
電偏向器3→1番目の偏向電磁石1→入射用偏向電磁石
8→高周波電極9→2番目の偏向電磁石1→出射用静電
偏向器10→出射用偏向電磁石11→3番目の偏向電磁
石1→出射用電磁石4と、リングを一周せずに電磁石5
に出射される。図示の例では、リングを半周して出射さ
れ、図示しない制御装置によりビームの振り分け方向が
制御指示された電磁石5によりこの低エネルギービーム
はラジオアイソトープ製造室7に導かれ、ラジオアイソ
トープ製造に供される。
用機器,偏向電磁石1などのシンクロトロン機器,出射
用機器を同時に且つ所定値で運転し、治療モードで使用
した高周波電極9は使用しない。また、出射用偏向電磁
石11の磁場の強度、出射用静電偏向器10の電場の強
度、出射用電磁石4の磁場の強度は、サイクロトロン2
から出射した低エネルギービームが出射出口に到達する
ような大きさとする。そして、サイクロトロン2から出
射されシンクロトロン内に入射したビームは、入射用静
電偏向器3→1番目の偏向電磁石1→入射用偏向電磁石
8→高周波電極9→2番目の偏向電磁石1→出射用静電
偏向器10→出射用偏向電磁石11→3番目の偏向電磁
石1→出射用電磁石4と、リングを一周せずに電磁石5
に出射される。図示の例では、リングを半周して出射さ
れ、図示しない制御装置によりビームの振り分け方向が
制御指示された電磁石5によりこの低エネルギービーム
はラジオアイソトープ製造室7に導かれ、ラジオアイソ
トープ製造に供される。
【0018】即ち、ラジオアイソトープ製造モードで
は、シンクロトロンは単にビームの輸送系として機能
し、ビームの蓄積・加速は行わない。従って、サイクロ
トロン2から連続的に出射される低エネルギービーム
は、シンクロトロン内を経由してもその連続性は失われ
ずにシンクロトロンからビームが絞られた状態で出射さ
れ製造室7に供給されるため、効率的にラジオアイソト
ープの製造が可能となる。患者一人当たりの治療時間は
30分程度であり、このうち真にビームを患者に照射す
る時間は多くても5分程度であるため、残るの時間はラ
ジオアイソトープの製造にこの荷電粒子ビーム照射装置
を使用することができる。
は、シンクロトロンは単にビームの輸送系として機能
し、ビームの蓄積・加速は行わない。従って、サイクロ
トロン2から連続的に出射される低エネルギービーム
は、シンクロトロン内を経由してもその連続性は失われ
ずにシンクロトロンからビームが絞られた状態で出射さ
れ製造室7に供給されるため、効率的にラジオアイソト
ープの製造が可能となる。患者一人当たりの治療時間は
30分程度であり、このうち真にビームを患者に照射す
る時間は多くても5分程度であるため、残るの時間はラ
ジオアイソトープの製造にこの荷電粒子ビーム照射装置
を使用することができる。
【0019】図4は、本発明の第2実施形態に係る荷電
粒子ビーム照射装置の構成図である。本実施形態に係る
荷電粒子ビーム照射装置は、図1に示す第1の実施形態
に係る荷電粒子ビーム照射装置と構成は類似しており、
異なる点は、サイクロトロン2に代わり、イオン源22
で発生させた陽子または重粒子などの荷電粒子ビームを
線形加速器または静電加速器21で数MeVから30M
eV程度のエネルギーにまで加速してシンクロトロンに
入射する構成にしたところである。このような構成にす
ることでも、第1の実施形態と同様に動作し、同様の効
果が得られる。
粒子ビーム照射装置の構成図である。本実施形態に係る
荷電粒子ビーム照射装置は、図1に示す第1の実施形態
に係る荷電粒子ビーム照射装置と構成は類似しており、
異なる点は、サイクロトロン2に代わり、イオン源22
で発生させた陽子または重粒子などの荷電粒子ビームを
線形加速器または静電加速器21で数MeVから30M
eV程度のエネルギーにまで加速してシンクロトロンに
入射する構成にしたところである。このような構成にす
ることでも、第1の実施形態と同様に動作し、同様の効
果が得られる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、1台の荷電粒子ビーム
照射装置で治療のみならずラジオアイソトープの製造も
できるため、装置の利用効率が高まると共に、製造コス
トの低減と設置費用,設置面積の低減を図ることが可能
となる。
照射装置で治療のみならずラジオアイソトープの製造も
できるため、装置の利用効率が高まると共に、製造コス
トの低減と設置費用,設置面積の低減を図ることが可能
となる。
【図1】本発明の第1実施形態に係る荷電粒子ビーム照
射装置の構成図である。
射装置の構成図である。
【図2】図1に示す荷電粒子ビーム照射装置を治療モー
ドで動作させるときのタイミングチャートである。
ドで動作させるときのタイミングチャートである。
【図3】図2に示す荷電粒子ビーム照射装置をラジオア
イソトープ製造モードで動作させるときのタイミングチ
ャートである。
イソトープ製造モードで動作させるときのタイミングチ
ャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る荷電粒子ビーム照
射装置の構成図である。
射装置の構成図である。
1…偏向電磁石、2…サイクロトロン、3…静電偏向
器、4…出射用電磁石、5…ビーム振り分け用の電磁
石、6…治療室、7…ラジオアイソトープ製造室、8…
入射用偏向電磁石、9…高周波電極、10…出射用静電
偏向器、11…出射用偏向電磁石、12…高周波加速空
胴、21…線形加速器(または静電加速器)、22…イ
オン源。
器、4…出射用電磁石、5…ビーム振り分け用の電磁
石、6…治療室、7…ラジオアイソトープ製造室、8…
入射用偏向電磁石、9…高周波電極、10…出射用静電
偏向器、11…出射用偏向電磁石、12…高周波加速空
胴、21…線形加速器(または静電加速器)、22…イ
オン源。
Claims (3)
- 【請求項1】 連続ビームを発生する荷電粒子ビーム発
生装置と、該荷電粒子ビーム発生装置で発生した荷電粒
子ビームを入射して出射するシンクロトロンと、該シン
クロトロンに入射された前記荷電粒子ビームを蓄積・加
速してから出射する第1モードと前記シンクロトロンに
入射された前記荷電粒子ビームを該シンクロトロンの一
周以内に出射する第2モードとを切り替えて該シンクロ
トロンを制御する制御手段とを備えることを特徴とする
荷電粒子ビーム照射装置。 - 【請求項2】 連続ビームを発生する荷電粒子ビーム発
生装置と、該荷電粒子ビーム発生装置で発生した荷電粒
子ビームを入射して出射するシンクロトロンと、該シン
クロトロンに入射された前記荷電粒子ビームを蓄積・加
速して出射し治療室に輸送し照射する治療モードと前記
シンクロトロンに入射された前記荷電粒子ビームを該シ
ンクロトロンの一周以内に出射しラジオアイソトープ製
造室に輸送する製造モードとを切り替えて該シンクロト
ロンを制御する制御手段とを備えることを特徴とする荷
電粒子ビーム照射装置。 - 【請求項3】 ラジオアイソトープ製造に必要なエネル
ギーの連続ビームを発生する荷電粒子ビーム発生装置
と、該荷電粒子ビーム発生装置で発生した荷電粒子ビー
ムを入射し出射するシンクロトロンと、該シンクロトロ
ンに入射された前記荷電粒子ビームを蓄積・加速し治療
用にエネルギーを高めた荷電粒子ビームを出射して治療
室に輸送し照射する治療モードと前記シンクロトロンに
入射された前記荷電粒子ビームを蓄積・加速せずに出射
しラジオアイソトープ製造室に輸送する製造モードとを
切り替えて該シンクロトロンを制御する制御手段とを備
えることを特徴とする荷電粒子ビーム照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25314196A JPH10106800A (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 荷電粒子ビーム照射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25314196A JPH10106800A (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 荷電粒子ビーム照射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10106800A true JPH10106800A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17247090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25314196A Pending JPH10106800A (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 荷電粒子ビーム照射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10106800A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6625092B2 (en) | 1997-06-16 | 2003-09-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Recording/reproducing optical disk with zig-zag shift headers and recording/reproducing apparatus using same |
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