JP7072196B1 - Bnctにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法 - Google Patents

Bnctにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法を提供する。【解決手段】加速器10は、低エネルギーの荷電粒子線Cを出射する。ターゲット12は、リチウムを含み、前記ビーム輸送路11から輸送された荷電粒子線Cの照射を受けて中性子線Nを発生させる。減速材システム13は、ターゲット12から発生した中性子線Nのエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる。集束レンズ14は、ビーム輸送路11の内部において、所定数の四重極電磁石を、荷電粒子線Cの上流から荷電粒子線Cの照射方向に沿って配置するとともに、所定数の八重極電磁石を、下流側の四重極電磁石14cから荷電粒子線Cの照射方向に沿って配置することで構成される。集光レンズ制御部102は、前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する。【選択図】図1

Description

本発明は、BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法に関する。
がんの放射線治療の一方法としてホウ素中性子捕獲療法(Boron Neutron Capture Therapy)がある。ホウ素中性子捕捉療法(以下、BNCTと称する)は、がん細胞に選択的に蓄積させたホウ素化合物に中性子を照射し、10B(n,α)Liの核反応により発生するα粒子やリチウム原子核によってがん細胞を破壊する。α粒子やリチウム原子核の飛程は、細胞の大きさと同程度であるため、正常細胞を大きく損傷すること無く、がん細胞のみを選択的に破壊することが可能という利点がある。
このBNCTの概略を説明すると、まず、中性子を発生する方法として原子炉の中性子を利用する方法に加え、近年、加速器を用いて、次に示す四つの核反応が一般的に利用されている。第一の核反応は、Be(p,n)B反応、第二の核反応は、Li(p,n)Be反応、第三の核反応は、H(H,n)He反応、第四の核反応は、H(H,n)He反応である。この時の荷電粒子のエネルギーは、Beをターゲットとした第一の核反応が最も高く、30MeV程度となる。一方、第二の核反応のLiをターゲットとする場合のエネルギーは、3MeV程度必要であり、第三と第四の核反応のHをターゲットに用いる核融合反応の場合のエネルギーは、更に100keV程度と低くなる。さらに、これらの荷電粒子を加速する方法としてサイクロトロン、静電加速器や直線加速器などがある。後述するように、日本国内では唯一サイクロトロンによる第一の核反応によるBNCTが厚生労働省の認定を受けている。この他にBNCTには、加速器からの荷電粒子を中性子発生用のターゲットへ導くビーム輸送システム(ビーム輸送路、ビームラインともいう)、さらにはターゲットで発生したエネルギーの高い中性子を熱エネルギー領域まで下げる減速材システムが組み合わされることで構成される。
BNCTに関して、様々な技術が開発されている。例えば、特開2018-161449号公報(特許文献1)には、減速部と、反射部と、コリメータ部と、を備える中性子減速照射装置が開示されている。減速部は、荷電粒子線が照射されて中性子源が発生した中性子線を減速させ、反射部は、減速部の周囲を囲み中性子線を反射する。コリメータ部は、減速部によって減速された中性子線の照射野を整形し、隔壁部と、ノズル部と、を有する。隔壁部は、荷電粒子線の照射方向における減速部の下流側に配置され、照射方向に向かって縮径する孔部を有し、ノズル部は、照射方向における隔壁部の下流側に配置され、孔部の周縁から照射方向に向かって突出し、中央に貫通孔を有する。更に、ノズル部は、貫通孔の内壁を成す反射材と、反射材の周囲を囲む遮蔽材と、を備える。これにより、中性子線を高い強度で精密に照射することが可能となるとしている。
特開2020-146119号公報(特許文献2)には、加速器と、ターゲットと、ビーム輸送路と、第1電流検出部と、第2電流検出部と、非重複部位と、を備える中性子捕捉療法システムが開示されている。加速器は、荷電粒子線を出射し、ターゲットは、荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させる。ビーム輸送路は、加速器から出射された荷電粒子線をターゲットへ輸送し、第1電流検出部は、ビーム輸送路の内部においてビーム輸送路の内壁とは絶縁された状態で配置され、荷電粒子線の電流値を検出する。第2電流検出部は、ビーム輸送路の内部において第1電流検出部よりも下流側でビーム輸送路の内壁とは絶縁された状態で配置され、荷電粒子線の電流値を検出し、非重複部位は、ビーム輸送路の延在方向に平行な視線で第1電流検出部及び第2電流検出部を見た場合に、第2電流検出部が、第1電流検出部とは重複しない。これにより、荷電粒子線のターゲットに対する照射位置の異常検出の信頼性を高めるとしている。
一方、BNCTにおけるビーム輸送路に関する研究も行われている。例えば、非特許文献1(Yosuke Yuri, et al., “Uniformization of the transverse beam profile by means of nonlinear focusing method”, Phys. Rev. ST Accel. Beams 10, 104001 Published 29 October 2007)には、シミュレーションにより、六重極及び八重極の電磁石を用いて、ビーム輸送路における荷電粒子線(ビーム)を非線形集束を行うことにより、非対称分布のビームを均一分布のビームに変換することが出来ることが開示されている。
又、非特許文献2(Shin-ichiro Meigo, et al., “Two-parameter model for optimizing target beam distribution with an octupole magnet”, Phys. Rev. Accel. Beams 23, 062802 Published 23 June 2020)には、シミュレーション結果と実験結果との比較により、非線形光学に基づいて八重極電磁石を使用することで、ビーム輸送システムにおけるビームプロファイルを最適化出来ることが開示されている。
特開2018-161449号公報 特開2020-146119号公報
Yosuke Yuri, et al., "Uniformization of the transverse beam profile by means of nonlinear focusing method", Phys. Rev. ST Accel. Beams 10, 104001 Published 29 October 2007 Shin-ichiro Meigo, et al., "Two-parameter model for optimizing target beam distribution with an octupole magnet", Phys. Rev. Accel. Beams 23, 062802 Published 23 June 2020
2020年に日本国で認可されたBNCT用の医療機器では、加速器のサイクロトロンから出射する比較的高いエネルギー(例えば、30MeV)の陽子線をベリリウムのターゲットに照射して、Be(p,n)B反応を生じさせることで、BNCT用の中性子線として利用している。ここで、BNCTに利用される中性子線は、患者の身体内で11Bと効率よく反応させるには、中性子のエネルギーを熱エネルギー領域まで減速する必要がある。上述した特許文献1に記載の技術では、そのような課題を解決する。
一方、BNCT用の加速器は近年、小型化が進んでおり、低エネルギーで陽子線を発生させることが可能になってきている。そのため、低エネルギーの陽子線を出射する加速器を用いたBNCT用の医療機器の開発が進められている。
ここで、低エネルギーの陽子線を照射するターゲットは、リチウムであり、上述した第二の核反応のLi(p,n)Be反応を利用することを想定している。この反応では、陽子線のエネルギーが5MeV以下の低エネルギーで済むものの、ターゲットのリチウムの融点が、179℃であり、従来の高エネルギーの陽子線のターゲットのベリリウムの融点(1278℃)と比較して低い。一方、BNCTに必要な中性子量を発生させるためには、陽子線量として10mAという大電流が必要とされており、10mA×5MeV=50kWの熱量の陽子線をターゲットのリチウムの狭い領域に集中させると、ターゲットのリチウムが蒸発してしまうという課題がある。又、ターゲットは、近年、薄肉化しており、このような課題が一層顕在化する。この課題を解決するためには、加速器から出射した陽子線をビーム輸送路において比較的広い面積で、且つ、均一に制御した上で、ターゲットに輸送して照射しなければならない。
特許文献2に記載の技術や非特許文献1-2に記載の技術では、このような課題を解決することが出来ない。
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、BNCTにおける低エネルギーの大電流の荷電粒子線を広い範囲で、且つ、均一に輸送することが可能なBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法を提供することを目的とする。
本発明に係るBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システムは、加速器と、ビーム輸送路と、ターゲットと、減速材システムと、集束レンズと、集光レンズ制御部と、を備える。加速器は、5MeV以下の低エネルギーの荷電粒子線を出射する。ビーム輸送路は、前記加速器から出射された荷電粒子線を輸送する。ターゲットは、リチウムを含み、前記ビーム輸送路から輸送された荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させる。減速材システムは、前記ターゲットから発生した中性子線のエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる。集束レンズは、前記ビーム輸送路の内部において、3台の四重極電磁石を、前記荷電粒子線の上流から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置するとともに、所定数の八重極電磁石を、下流側の四重極電磁石から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置することで構成される。集光レンズ制御部は、前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線の幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する。
本発明に係るBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送方法は、上述の加速器と、ビーム輸送路と、ターゲットと、減速材システムと、集束レンズと、を備える荷電粒子線輸送システムの荷電粒子線輸送方法であって、集光レンズ制御工程を備える。集光レンズ制御工程は、集光レンズ制御部に対応する。
本発明では、BNCTにおける低エネルギーの大電流の荷電粒子線を広い範囲で、且つ、均一に輸送することが可能となる。
本発明の実施形態に係るBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システムの一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る荷電粒子線輸送方法の実行手順を示すためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る集束レンズの四重極電磁石と八重極電磁石を荷電粒子線の照射方向から見た断面図である。 本発明の実施形態に係る集束レンズの第一の基本的構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る集束レンズの第二の基本的構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る集束レンズの第一の応用的構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る集束レンズの第二の応用的構成の一例を示す概略図である。 集束レンズの第一の基本的構成における初期のビームプロファイルと集束レンズを通過後のビームプロファイルのシミュレーション結果の一例を示す図である。 集束レンズの第二の基本的構成における初期のビームプロファイルと集束レンズを通過後のビームプロファイルのシミュレーション結果の一例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明に係るBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム1は、図1に示すように、加速器10と、ビーム輸送路11と、ターゲット12と、減速材システム13と、集束レンズ14と、制御装置15と、を備える。
加速器10は、荷電粒子線Cを発生するとともに、発生した荷電粒子線Cを所定の静電界により加速して出射する。加速器10は、静電界を調整して、発生した荷電粒子線Cを5MeV以下の低エネルギーの状態で出射する。
ビーム輸送路11は、加速器10から出射された荷電粒子線Cを所定のターゲット12に輸送する。ビーム輸送路11は、加速器10とターゲット12との間を接続する荷電粒子線の経路を構成している。
ターゲット12は、リチウム(Li)を含み、ビーム輸送路11から輸送された荷電粒子線Cの照射を受けて中性子線Nを発生させる。発生した中性子線Nは、BNCTの治療に用いられる。
ターゲット12は、ビーム輸送路11の導管の断面積より小さな面積を有するリチウムを導管の端部に設置することで構成される。ここで、加速器10からターゲット12に向かう荷電粒子線Cの出射方向に対して加速器10側を上流側とし、ターゲット12側を下流側とする。
減速材システム13は、ターゲット12から発生した中性子線Nのエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる。ターゲット12のリチウムの下流側には、荷電粒子線Cの出射方向に沿って拡径される円錐台のフッ化マグネシウムが設けられる。フッ化マグネシウムの下流側には、カドミウムが設けられ、これらの周囲には、反射材としてのグラファイトが設けられる。グラファイトの周囲には、遮蔽材としての高密度ポリエチレンが設けられる。一方、カドミウムの下流側には、コリメータとして荷電粒子線Cの出射方向に沿って縮径される円錐台の開口部が設けられており、リチウムから出射した中性子線Nが適切に集光されて、患者に出射するように構成される。これらの要素により、減速材システム13は、構成される。
集束レンズ14は、ビーム輸送路11の内部において、3台の四重極電磁石を、荷電粒子線Cの上流から荷電粒子線Cの照射方向に沿って配置するとともに、所定数の八重極電磁石を、下流側の四重極電磁石から荷電粒子線Cの照射方向に沿って配置することで構成される。四重極電磁石と八重極電磁石のそれぞれは、ビーム輸送路11内の荷電粒子線Cの照射方向(出射方向)に対して直角方向に配置され、荷電粒子線Cの幅方向に磁場を加えることで、荷電粒子線Cの幅方向のプロファイルを制御する。尚、所定数は、1以上の数字を意味する。
制御装置15は、集束レンズ13を構成する四重極電磁石と八重極電磁石の磁場を制御する。制御装置15は、図示しないCPU、ROM、RAM、HDD、SSD等を内蔵しており、CPUは、例えば、RAMを作業領域として利用し、ROM、HDD、SSD等に記憶されているプログラムを実行する。又、後述する各部についても、CPUがプログラムを実行することで当該各部を実現する。
次に、図1-図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。先ず、オペレーターが、BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム1を起動させ、スタートキーを加速器10に入力すると、加速器10が運転を開始し、荷電粒子線輸送システム1が続いて稼働する。BNCTでは、基本的に、加速器10の運転に従ってビーム輸送路11の集束レンズ14の制御が行われる。本発明の実施形態では、加速器10は、陽子線を荷電粒子線Cとしてビーム輸送路11に出射させる。
本発明では、小型のBNCTを想定しており、上述した第二の核反応のLi(p,n)Be反応を利用する。そのため、加速器10が発生する荷電粒子線Cのエネルギーは、5MeV以下の低エネルギーであり、例えば、2MeV~5MeVの範囲内を想定している。又、加速器10の電流値は、5mA~20mAの範囲内であると好ましい。これにより、BNCTに必要な中性子量を発生させることが出来る。
ここで、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーを5MeVとし、加速器10の電流値を10mAとすると、荷電粒子線Cの熱量は10mA×5MeV=50kWの熱量となる。荷電粒子線Cの熱量は、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーと電流値により決まる。荷電粒子線Cの熱量は、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーに依存するものの、BNCTの治療を考慮すると、例えば、5kW~100kWの範囲内であると好ましく、10kW~50kWの範囲であると更に好ましい。これにより、中性子線Nのエネルギーを熱エネルギー領域まで減速させるための減速材システムを比較的容易にすることが可能となる。
次に、制御装置15の集光レンズ制御部102は、集光レンズ14の四重極電磁石と八重極電磁石の磁場を制御することで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイル(断面形状)を広げるとともに、均一化する(図2:S102)。
ここで、四重極電磁石や八重極電磁石は、図3に示すように、複数の電磁石の極性(S極又はN極)を荷電粒子線Cの周方向に沿って交互に反転させて配置させた構成をしている。例えば、四重極電磁石は、4つの電磁石の極性を荷電粒子線Cの周方向に沿って交互に反転させて配置させており、八重極電磁石は、8つの電磁石の極性を荷電粒子線Cの周方向に沿って交互に反転させて配置させている。四重極電磁石や八重極電磁石を構成する複数の電磁石は、互いに等間隔で荷電粒子線Cの周方向に沿って配置されている。
さて、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルの調整には、四重極電磁石と八重極電磁石の数、サイズ、それぞれの配置間隔、それぞれの磁場の強さのパラメーターの設定が重要である。本発明の実施形態では、これらのパラメーターを最適化することで、荷電粒子線Cを適切に広げるとともに、均一化にする。
具体的には、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを矩形状(例えば、正方形状)に広げたい場合は、ビーム輸送路11における集束レンズ14の基本的構成は、図4に示すように、荷電粒子線Cの出射方向に沿って、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと1台の八重極電磁石14dとをこれらの順番で配置した構成となる。この構成を第一の基本的構成と称する。矩形状のビームプロファイルを望む場合は、本発明では、少なくとも、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと1台の八重極電磁石14dとが最小限の集束レンズ14の構成として必要になる。尚、矩形は、正方形、長方形等を含む。
ここで、荷電粒子線Cの出射方向に沿って上流側に位置する上流側の四重極電磁石14aの長さx1(荷電粒子線Cの照射方向の長さ)と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と八重極電磁石14dの長さx4は、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーや加速器10の電流値に応じて適宜設計される。尚、中流側の四重極電磁石14bは、上流側の四重極電磁石14aと下流側の四重極電磁石14cの真ん中に配置された四重極電磁石である。四重極電磁石14aの長さx1が長くなる程、荷電粒子線Cが受ける四重極電磁石14aの磁場の影響が強くなる。
例えば、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3とは、同等の長さに設定される。つまり、3台の四重極電磁石14a、14b、14cの荷電粒子線Cの照射方向の長さは、同等である。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cの磁場をバランスよく荷電粒子線Cに与えることが出来る。又、八重極電磁石14dの長さx4は、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と同等の長さに設定されても良く、四重極電磁石14a、14b、14cと八重極電磁石14dとの長さは、全て同等に設定されても構わない。
本発明では、荷電粒子線Cのエネルギーは5MeV以下の低エネルギーを想定していることから、比較的小型の四重極電磁石14a、14b、14cや八重極電磁石14dを採用することが出来る。上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3のそれぞれは、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定される。又、八重極電磁石14dの長さx4は、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定される。
中流側の四重極電磁石14bは上流側の四重極電磁石14aから第一の間隔d1を空けて配置され、下流側の四重極電磁石14cは中流側の四重極電磁石14bから第二の間隔d2を空けて配置される。又、八重極電磁石14dは下流側の四重極電磁石14cから第三の間隔d3を空けて配置されるとともに、ターゲット12から第四の間隔d4を空けて配置される。
ここで、第一の間隔d1と第二の間隔d2とは、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定されるが、第一の間隔d1と第二の間隔d2とは、同等に設定されると好ましい。つまり、3台の四重極電磁石14a、14b、14cは、互いに等間隔で配置されると好ましい。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cの磁場をバランスよく荷電粒子線Cに与えることが出来る。
又、第三の間隔d3は、例えば、15cm~100cmの範囲内に設定されるが、例えば、第一の間隔d1の1.5倍~2.5倍の範囲内の間隔に設定されると好ましい。更に、第四の間隔d4は、例えば、15cm~100cmの範囲内に設定されるが、例えば、第三の間隔d3と同等に設定されると好ましい。尚、加速器10からターゲット12までの基本的距離Tは、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と第一の間隔d1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と第二の間隔d2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と第三の間隔d3と八重極電磁石14dの長さx4と第四の間隔d4との合計となり、例えば、90cm~440cmの範囲内となる。
一方、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを円形状に広げたい場合は、ビーム輸送路11における集束レンズ14の基本的構成は、図5に示すように、荷電粒子線Cの出射方向に沿って、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eとをこれらの順番で配置した構成である。この構成を第二の基本的構成と称する。本発明では、少なくとも、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eとが最小限の集束レンズ14の構成として必要になる。尚、円形は、真円形、楕円形等を含む。
ここで、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と上流側の八重極電磁石14dの長さx4と下流側の八重極電磁石14eの長さx5は、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーや加速器10の電流値に応じて適宜設計される。
例えば、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3とは、同等の長さに設定される。又、下流側の四重極電磁石14cの直後に配置される上流側の八重極電磁石14cの長さx4と下流側の八重極電磁石14eの長さx5とは、同等の長さに設定される。つまり、2台の八重極電磁石14d、14eの荷電粒子線の照射方向の長さは、同等である。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eの磁場をバランスよく荷電粒子線Cに与えることが出来る。
更に、上流側の八重極電磁石14cの長さx4は、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と同等の長さに設定されても良く、四重極電磁石14a、14b、14cと八重極電磁石14d、14eとの長さは、全て同等に設定されても構わない。これにより、極めてバランスの取れた3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eの磁場を荷電粒子線Cに与えることが出来るため、荷電粒子線Cを綺麗な円形状に広げるとともに、均一化することが出来る。
上述と同様に、本発明では、比較的小型の四重極電磁石14a、14b、14cや八重極電磁石14d、14eを採用することが出来る。上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3のそれぞれは、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定される。上流側の八重極電磁石14cの長さx4と下流側の八重極電磁石14eの長さx5のそれぞれは、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定される。
中流側の四重極電磁石14bは上流側の四重極電磁石14aから第一の間隔d1を空けて配置され、下流側の四重極電磁石14cは中流側の四重極電磁石14bから第二の間隔d2を空けて配置される。又、上流側の八重極電磁石14dは下流側の四重極電磁石14cから第三の間隔d3を空けて配置され、下流側の八重極電磁石14eは上流側の八重極電磁石14dから第四の間隔d4を空けて配置されるとともに、ターゲット12から第五の間隔d5を空けて配置される。
ここで、第一の間隔d1と第二の間隔d2とは、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定されるが、第一の間隔d1と第二の間隔d2とは、同等に設定されると好ましい。つまり、上述と同様に、3台の四重極電磁石14a、14b、14cは、互いに等間隔で配置されると好ましい。
又、第三の間隔d3は、例えば、15cm~100cmの範囲内に設定されるが、例えば、第一の間隔d1の1.5倍~2.5倍の範囲内の間隔に設定されると好ましい。更に、第四の間隔d4は、例えば、10cm~40cmの範囲内に設定されるが、第四の間隔d4は、第一の間隔d1と同等又は第一の間隔d1よりも短く設定されると好ましい。そして、第五の間隔d5は、例えば、15cm~100cmの範囲内に設定されるが、例えば、第三の間隔d3と同等に設定されると好ましい。尚、加速器10からターゲット12までの基本的距離Tは、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と第一の間隔d1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と第二の間隔d2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と第三の間隔d3と上流側の八重極電磁石14dの長さx4と第四の間隔d4と下流側の八重極電磁石14eの長さx5と第五の間隔d5との合計となり、例えば、110cm~520cmの範囲内となる。
さて、上述の第一の基本的構成と第二の基本的構成の2種類の集光レンズ14において、集光レンズ制御部102は、3台の四重極電磁石と所定数の八重極電磁石の磁場をそれぞれ別々に制御することで、荷電粒子線Cが、3台の四重極電磁石と所定数の八重極電磁石の磁場内を通過すると、幅方向に均一に広げられる。
ここで、上述のように荷電粒子線Cのエネルギーや加速器10の電流値は所定値内に設定されることから、荷電粒子線Cの熱量は所定値に算出することが出来る。ここで、荷電粒子線Cの熱量に応じて、3台の四重極電磁石と所定数の八重極電磁石の磁場が調整されることから、集光レンズ制御部102は、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーや加速器10の電流値に基づいて、所定数の四重極電磁石と所定数の八重極電磁石の磁場をそれぞれ別々に制御する。
ここで、第一の基本的構成での3台の四重極電磁石14a、14b、14cと1台の八重極電磁石14cの磁場は、それぞれ適切に設定される。
例えば、上流側の四重極電磁石14aの磁場は、プラスに設定され、中流側の四重極電磁石14bの磁場は、マイナスに設定され、下流側の四重極電磁石14cの磁場は、プラスに設定されると好ましい。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cを通過する荷電粒子線Cが、プラス、マイナス、プラスの順番で磁場を受けることで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを均一に広げることが出来る。
ここで、上流側の四重極電磁石14aの磁場は、例えば、5m-2~20m-2の範囲内に設定されると好ましく、中流側の四重極電磁石14bの磁場は、例えば、-5m-2~-20m-2の範囲内に設定されると好ましく、下流側の四重極電磁石14cの磁場は、例えば、5m-2~20m-2の範囲内に設定されると好ましい。又、上流側の四重極電磁石14aと下流側の四重極電磁石14cの磁場は、同等に設定されると好ましく、中流側の四重極電磁石14bの磁場の絶対値は、上流側の四重極電磁石14a(又は下流側の四重極電磁石14c)の磁場の絶対値と同等に設定されると好ましい。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cを通過する荷電粒子線Cにバランスよく磁場を与えることが出来る。
又、八重極電磁石14dの磁場は、プラスに設定されると好ましい。これにより、八重極電磁石14dを通過する荷電粒子線Cが、プラスで磁場を受けることで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを矩形状に、且つ、均一に広げることが出来る。
ここで、八重極電磁石14dの磁場は、例えば、1000m-4~5000m-4の範囲内に設定されると好ましく、1000m-2~4000m-2の範囲内に設定されると更に好ましい。
ところで、第二の基本的構成での3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eの磁場は、上述と同様に、それぞれ設定される。
例えば、上述と同様に、上流側の四重極電磁石14aの磁場は、プラスに設定され、中流側の四重極電磁石14bの磁場は、マイナスに設定され、下流側の四重極電磁石14cの磁場は、プラスに設定されると好ましい。
ここで、上流側の四重極電磁石14aの磁場は、例えば、5m-2~20m-2の範囲内に設定されると好ましく、中流側の四重極電磁石14bの磁場は、例えば、-5m-2~-20m-2の範囲内に設定されると好ましく、下流側の四重極電磁石14cの磁場は、例えば、5m-2~20m-2の範囲内に設定されると好ましい。又、上流側の四重極電磁石14aと下流側の四重極電磁石14cの磁場は、同等に設定されると好ましく、中流側の四重極電磁石14bの磁場の絶対値は、上流側の四重極電磁石14a(又は下流側の四重極電磁石14c)の磁場の絶対値と同等、又は、上流側の四重極電磁石14aの磁場の絶対値を中心値として、中心値に所定の値を加算した上限値と、中心値に所定の値を減算した下限値との範囲内に設定されると好ましい。これにより、3台の四重極電磁石14a、14b、14cを通過する荷電粒子線Cにバランスよく磁場を与えることが出来る。
尚、第一の基本的構成でも第二の基本的構成でも、3台の四重極電磁石14a、14b、14cの構成や条件は、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを均一に広げることに寄与すると考えられる。
さて、上流側の八重極電磁石14dの磁場は、プラスに設定され、下流側の八重極電磁石14eの磁場は、マイナスに設定されると好ましい。これにより、2台の八重極電磁石14d、14eを通過する荷電粒子線Cが、プラス、マイナスの順番で磁場を受けることで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを円形状に、且つ、均一に広げることが出来る。
ここで、上流側の八重極電磁石14dの磁場は、例えば、1000m-4~4000m-4の範囲内に設定されると好ましく、下流側の八重極電磁石14eの磁場は、例えば、-1000m-2~-4000m-2の範囲内に設定されると好ましい。又、下流側の八重極電磁石14eの磁場の絶対値は、上流側の八重極電磁石14dの磁場の絶対値と同等、又は、上流側の八重極電磁石14dの磁場の絶対値を中心値として、中心値に所定の値を加算した上限値と、中心値に所定の値を減算した下限値との範囲内に設定されると好ましい。これにより、2台の八重極電磁石14d、14eを通過する荷電粒子線Cにバランスよく磁場を与えることが出来る。
さて、一定範囲で広がり、且つ、均一化された荷電粒子線Cはビーム輸送路11を通過してターゲット12のリチウムに照射すると、Li(p,n)Be反応が生じて、中性子線Nが発生する。発生した中性子線Nは、下流側の減速材システム13を通過することで、熱エネルギー領域まで下げられて、BNCTの治療に必要な熱エネルギー領域の中性子線Nとなる。この中性子線Nが、減速材システム13の下流側に存在する患者に照射される。
ここで、患者には、がん細胞に選択的に蓄積するホウ素化合物を投与しているため、中性子線Nがホウ素化合物を含有するがん細胞に照射されると、10B(n,α)Liの核反応によりα粒子やリチウム原子核が発生し、がん細胞を破壊する。これにより、BNCTの治療がなされる。
ここで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルの広がりと均一化により、ターゲット12のリチウムが蒸発することなく、中性子線Nを適切に発生させることが出来る。
さて、本発明の実施形態では、集束レンズ14の基本的構成として2種類のタイプの集光レンズ14の構成を採用したが、本発明は、基本的構成を含む応用的構成であっても構わない。例えば、図6に示すように、加速器10からターゲット12までの全体距離T0が、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと1台の八重極電磁石14dの第一の基本的構成の基本的距離Tよりも長い場合は、加速器10と集束レンズ14の上流側の四重極電磁石14aとの間に、1台以上の追加の四重極電磁石14e、14fを設けることで、加速器10から上流側の四重極電磁石14aまでを通過する荷電粒子線Cの広がりを防止しても良い。基本的距離Tが、例えば、部屋一室分の距離に対応すれば、全体距離T0が、例えば、部屋二室以上の距離に対応し、加速器10からビーム輸送路11、ターゲット12を介して治療室までが部屋二室以上にまたがる場合に相当する。1台以上の四重極電磁石14e、14fは、加速器10から上流側の四重極電磁石14aまでの間の距離に応じて、所定の間隔を空けて配置される。
ここで、追加の四重極電磁石14e、14fの構成に特に限定は無く、加速器10による荷電粒子線Cのエネルギーや加速器10の電流値、全体距離T0と基本的距離Tとの差分に応じて適宜設計される。例えば、追加の四重極電磁石14e、14fの長さは、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と同等に設定され、追加の四重極電磁石14f、14dは、全体距離T0と基本的距離Tとの差分に応じて、一つだけ設置される場合もあれば、所定の間隔を空けて複数設置される場合もあり、適宜設計される。
又、基本的構成が、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eの第二の基本的構成の場合であっても同様であり、図7に示すように、加速器10と集束レンズ14の上流側の四重極電磁石14aとの間に、1台以上の追加の四重極電磁石14f、14gが適宜設けられる。
一方、2種類のタイプの集光レンズ14において、下流側の八重極電磁石からターゲット12までの間に、八重極電磁石をもう一台追加して、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを調整するように構成しても構わない。
以下に、本発明における実施例、比較例等を具体的に説明するが、本発明の適用が本実施例などに限定されるものではない。
ビーム輸送路11における集束レンズ14の設計と荷電粒子線Cの幅方向のプロファイルについて、非特許文献1で使用されているビームライン計算コードCRYSTALを用いた。ビームライン計算コードCRYSTALを用いて集束レンズ14の設計を行い、荷電粒子線Cの幅方向のプロファイルのシミュレーション結果を確認することで、集束レンズ14の構成を決定した。
先ず、ビーム輸送路11における集束レンズ14について、所定数の四重極電磁石と所定数の八重極電磁石とを配置して構成した。
次に、上流側の四重極電磁石14aに入射する荷電粒子線Cを設定した。荷電粒子線Cの空間的な広がりと荷電粒子線Cの進む角度を表すパラメーターのうち、αとβをそれぞれ所定値に設定した。このパラメーターの値は、BNCTで使用される低エネルギーの陽子線に対応するように構成した。
この集束レンズ14の構成で所定の荷電粒子線Cを通過させることで、通過後の荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルをシミュレーションした。ここで、荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルについて、横方向がx軸であり、縦方向がy軸であり、荷電粒子線Cの中心位置を原点としている。
シミュレーションでは、各種パラメーターを適宜調整した後で、通過後の荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルを確認し、このビームプロファイルが、広がり、且つ、均一化される各種パラメーターを見つけ出した。パラメーターは、四重極電磁石と八重極電磁石の数、サイズ、それぞれの配置間隔、それぞれの磁場の強さである。
ここで、図8に示すように、初期のビームプロファイルでは、原点付近に多くの荷電粒子が集中しており、x軸のビームプロファイルでもy軸のビームプロファイルでも山に近似した形状に荷電粒子の数がカウントされている。つまり、加速器10から出射した荷電粒子線Cの幅方向のビームプロファイルは、中心に近い程、荷電粒子の数が多くなる。この状態の荷電粒子線Cをターゲット12のリチウムに照射すれば、リチウムの中心付近に熱が集中し、リチウムが蒸発するおそれがある。
そして、あるシミュレーションの条件(α=0.1、β=39)において、ビーム輸送路11における集束レンズ14として、図4に示すように、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと1台の八重極電磁石14dとを配置して構成した。その際に、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と八重極電磁石14dの長さx4とをそれぞれ20cmとした。又、第一の間隔d1と第二の間隔d2をそれぞれ25cmとし、第三の間隔d3と第四の間隔d4とを50cmとした。この場合、基本的距離Tは230cmとなる。又、上流側の四重極電磁石14aの磁場を13.0m-2とし、中流側の四重極電磁石14bの磁場を-13.0m-2とし、下流側の四重極電磁石14cの磁場を13.0m-2とし、八重極電磁石14dの磁場を3000m-4とた。
その結果、図8に示すように、通過後のビームプロファイルでは、原点付近から矩形状(略正方形状)に荷電粒子が均一に広がった。更に驚くべきことに、x軸のビームプロファイルでもy軸のビームプロファイルでも、両端部を除いて、ほぼ均一に荷電粒子の数がカウントされた。これは、正しく、荷電粒子線Cを広い面積で広げ、且つ、均一化することが出来ていることを示している。このような状態の荷電粒子線Cをターゲット12のリチウムに照射しても、リチウムの中心付近に熱が集中することが無いため、リチウムの蒸発を防止することが可能となる。
更に、シミュレーションを継続した結果、他のシミュレーションの条件(α=-0.1、β=31)において、ビーム輸送路11における集束レンズ14として、図5に示すように、3台の四重極電磁石14a、14b、14cと2台の八重極電磁石14d、14eとを配置して構成した。その際に、上流側の四重極電磁石14aの長さx1と中流側の四重極電磁石14bの長さx2と下流側の四重極電磁石14cの長さx3と八重極電磁石14dの長さx4とをそれぞれ20cmとした。又、第一の間隔d1と第二の間隔d2をそれぞれ25cmとし、第三の間隔d3を50cmとし、第四の間隔d4を20cmとし、第五の間隔d5を50cmとした。この場合、基本的距離Tは270cmとなる。又、上流側の四重極電磁石14aの磁場を12.1m-2とし、中流側の四重極電磁石14bの磁場を-13.1m-2とし、下流側の四重極電磁石14cの磁場を12.1m-2とし、上流側の八重極電磁石14dの磁場を2000m-4とし、下流側の八重極電磁石14eの磁場を-3000m-4とした。
その結果、図9に示すように、通過後のビームプロファイルでは、原点付近から円形状に荷電粒子が均一に広がった。更に驚くべきことに、x軸のビームプロファイルでもy軸のビームプロファイルでも、ほぼ均一に荷電粒子の数がカウントされた。このような構成であっても、荷電粒子線Cを広い面積で広げ、且つ、均一化することが分かった。このような状態の荷電粒子線Cをターゲット12のリチウムに照射しても、リチウムの中心付近に熱が集中することが無いため、リチウムの蒸発を防止することが可能となる。
尚、荷電粒子線Cの均一的な広がりに寄与している部分は、3台の四重極電磁石と考えられ、荷電粒子線Cの形状に寄与している部分は、八重極電磁石の数と考えられた。
このように、本発明では、BNCTにおける低エネルギーの大電流の荷電粒子線を広い範囲で、且つ、均一に輸送することが可能となるのである。本発明では、BNCT用の加速器の小型化に合わせてビーム輸送路11の集束レンズ14の最適化を実現するため、病院へのBNCTの設置を促進することが出来る。
以上のように、本発明に係るBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法は、BNCTの実現や高精度治療に有用であり、BNCTにおける低エネルギーの大電流の荷電粒子線を広い範囲で、且つ、均一に輸送することが可能なBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム及び荷電粒子線輸送方法として有効である。
1 BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム
10 加速器
11 ビーム輸送路
12 ターゲット
13 減速材システム
14 集束レンズ
15 制御装置
101 加速器制御部
102 集束レンズ制御部

Claims (4)

  1. 5MeV以下の低エネルギーの荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記加速器から出射された荷電粒子線を輸送するビーム輸送路と、
    リチウムを含み、前記ビーム輸送路から輸送された荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させるターゲットと、
    前記ターゲットから発生した中性子線のエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる減速材システムと、
    前記ビーム輸送路の内部において、上流側の四重極電磁石と、中流側の四重極電磁石と、下流側の四重極電磁石の3台の四重極電磁石を、前記荷電粒子線の上流から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置するとともに、1台の八重極電磁石を、前記下流側の四重極電磁石から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置することで構成される集束レンズと、
    前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線の幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する集光レンズ制御部と、
    を備え
    前記上流側の四重極電磁石の長さと前記中流側の四重極電磁石の長さと前記下流側の四重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石の長さは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石と前記中流側の四重極電磁石との第一の間隔と、前記中流側の四重極電磁石と前記下流側の四重極電磁石との第二の間隔とは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石と前記八重極電磁石との第三の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石と前記ターゲットとの第四の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記中流側の四重極電磁石の磁場は、-5m -2 ~-20m -2 の範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石の磁場は、1000m -4 ~5000m -4 の範囲内に設定される、
    BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム。
  2. 5MeV以下の低エネルギーの荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記加速器から出射された荷電粒子線を輸送するビーム輸送路と、
    リチウムを含み、前記ビーム輸送路から輸送された荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させるターゲットと、
    前記ターゲットから発生した中性子線のエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる減速材システムと、
    前記ビーム輸送路の内部において、上流側の四重極電磁石と、中流側の四重極電磁石と、下流側の四重極電磁石の3台の四重極電磁石を、前記荷電粒子線の上流から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置するとともに、上流側の八重極電磁石と、下流側の八重極電磁石との2台の八重極電磁石を、前記下流側の四重極電磁石から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置することで構成される集束レンズと、
    前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線の幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する集光レンズ制御部と、
    を備え
    前記上流側の四重極電磁石の長さと前記中流側の四重極電磁石の長さと前記下流側の四重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石の長さと前記下流側の八重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石と前記中流側の四重極電磁石との第一の間隔と、前記中流側の四重極電磁石と前記下流側の四重極電磁石との第二の間隔とは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石と前記上流側の八重極電磁石との第三の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石と前記下流側の八重極電磁石との第四の間隔は、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の八重極電磁石と前記ターゲットとの第五の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記中流側の四重極電磁石の磁場は、-5m -2 ~-20m -2 の範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石の磁場は、1000m -4 ~4000m -4 の範囲内に設定され、
    前記下流側の八重極電磁石の磁場は、-1000m -4 ~-4000m -4 の範囲内に設定される、
    BNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システム。
  3. 5MeV以下の低エネルギーの荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記加速器から出射された荷電粒子線を輸送するビーム輸送路と、
    リチウムを含み、前記ビーム輸送路から輸送された荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させるターゲットと、
    前記ターゲットから発生した中性子線のエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる減速材システムと、
    前記ビーム輸送路の内部において、上流側の四重極電磁石と、中流側の四重極電磁石と、下流側の四重極電磁石の3台の四重極電磁石を、前記荷電粒子線の上流から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置するとともに、1台の八重極電磁石を、前記下流側の四重極電磁石から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置することで構成される集束レンズと、
    を備えるBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システムの荷電粒子線輸送方法であって、
    前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線の幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する集光レンズ制御工程
    を備え
    前記上流側の四重極電磁石の長さと前記中流側の四重極電磁石の長さと前記下流側の四重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石の長さは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石と前記中流側の四重極電磁石との第一の間隔と、前記中流側の四重極電磁石と前記下流側の四重極電磁石との第二の間隔とは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石と前記八重極電磁石との第三の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石と前記ターゲットとの第四の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記中流側の四重極電磁石の磁場は、-5m -2 ~-20m -2 の範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記八重極電磁石の磁場は、1000m -4 ~5000m -4 の範囲内に設定される、
    荷電粒子線輸送方法。
  4. 5MeV以下の低エネルギーの荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記加速器から出射された荷電粒子線を輸送するビーム輸送路と、
    リチウムを含み、前記ビーム輸送路から輸送された荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させるターゲットと、
    前記ターゲットから発生した中性子線のエネルギーを熱エネルギー領域まで低下させる減速材システムと、
    前記ビーム輸送路の内部において、上流側の四重極電磁石と、中流側の四重極電磁石と、下流側の四重極電磁石の3台の四重極電磁石を、前記荷電粒子線の上流から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置するとともに、上流側の八重極電磁石と、下流側の八重極電磁石との2台の八重極電磁石を、前記下流側の四重極電磁石から前記荷電粒子線の照射方向に沿って配置することで構成される集束レンズと、
    を備えるBNCTにおける低エネルギーの荷電粒子線輸送システムの荷電粒子線輸送方法であって、
    前記四重極電磁石と前記八重極電磁石の磁場を制御することで、前記荷電粒子線の幅方向のビームプロファイルを広げるとともに、均一化する集光レンズ制御工程
    を備え
    前記上流側の四重極電磁石の長さと前記中流側の四重極電磁石の長さと前記下流側の四重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石の長さと前記下流側の八重極電磁石の長さのそれぞれは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石と前記中流側の四重極電磁石との第一の間隔と、前記中流側の四重極電磁石と前記下流側の四重極電磁石との第二の間隔とは、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石と前記上流側の八重極電磁石との第三の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石と前記下流側の八重極電磁石との第四の間隔は、10cm~40cmの範囲内に設定され、
    前記下流側の八重極電磁石と前記ターゲットとの第五の間隔は、15cm~100cmの範囲内に設定され、
    前記上流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記中流側の四重極電磁石の磁場は、-5m -2 ~-20m -2 の範囲内に設定され、
    前記下流側の四重極電磁石の磁場は、5m -2 ~20m -2 の範囲内に設定され、
    前記上流側の八重極電磁石の磁場は、1000m -4 ~4000m -4 の範囲内に設定され、
    前記下流側の八重極電磁石の磁場は、-1000m -4 ~-4000m -4 の範囲内に設定される、
    荷電粒子線輸送方法。
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