JPH10104147A - 熱重量測定装置 - Google Patents

熱重量測定装置

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JPH10104147A
JPH10104147A JP26197996A JP26197996A JPH10104147A JP H10104147 A JPH10104147 A JP H10104147A JP 26197996 A JP26197996 A JP 26197996A JP 26197996 A JP26197996 A JP 26197996A JP H10104147 A JPH10104147 A JP H10104147A
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JP
Japan
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temperature
weight
heating furnace
sample
detection device
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JP26197996A
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English (en)
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Tetsuzo Harigai
哲三 針谷
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な恒温水循環水槽を用いたり、水漏れや
水の詰まり等のトラブルを生じ易い恒温水の配管や管路
を設ける必要のない熱重量測定装置を提供する。 【解決手段】 接続部材14をファン15によって空冷
することにより加熱炉10から重量検出装置1に伝わる
熱を十分に低減させると共に、温度調整装置8が重量検
出装置温度センサ7によって検出した温度に基づいてフ
ラットヒータ9を制御することにより重量検出装置1の
温度を一定に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度に応じた試料
の重量変化を測定する熱重量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料の温度を上昇させると、熱分解等に
よりこの試料の重量が軽くなったり、酸化反応や周囲の
ガスの吸着等によりこの試料の重量が重くなる場合があ
る。熱重量測定装置は、このような試料を加熱炉に入れ
て、試料温度を例えば5〜20°C/min程度の一定速
度で上昇させたり、この試料温度を高温状態に維持し
て、時間の経過に伴う試料の重量の変化を測定するもの
である。従って、この熱重量測定装置は、試料の重量を
精密に測定するために、電子天秤のロバーバル機構を用
いた重量測定装置を備えたものが多い。
【0003】上記重量検出装置は、支点に支持されて平
衡状態となったレバーの先端に試料を載置し、このレバ
ーの傾きを発光素子と受光素子を組み合わせた位置セン
サ等で検出すると共に、コイルに電流を流して得た電磁
力によってこのレバーの傾きが平衡状態に戻るように制
御するものである。従って、試料の重量が変化すると、
レバーも傾きを変えようとするので、この傾きを元に戻
すためにコイルに流れる電流も変化する。そして、この
コイルに流れる電流を検出すれば、試料の重量を精密に
測定することができる。
【0004】ところで、ロバ−バル機構を用いた重量検
出装置は、温度係数が大きいので、使用環境の温度が変
化すると、温度補正を行わなければ正確な測定ができな
い。しかし、熱重量測定装置の測定は、数時間に及ぶ長
い時間を要することが多く、しかも、この間に試料を収
容した加熱炉の温度が最大で1000〜1500°C程
度まで上昇するので、この加熱炉からの熱の影響を受け
て重量検出装置の温度環境も大きく変化する。
【0005】そこで、従来の熱重量測定装置は、重量検
出装置の周囲に例えば22°C程度の恒温の水を循環さ
せることにより、測定期間中の重量検出装置の温度が一
定に保たれるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
熱重量測定装置は、恒温の水を供給するために高価な恒
温水循環水槽が必要となり、設備コストが高くなるとい
う問題があった。また、重量検出装置の周囲にこの恒温
の水を循環させるためには、長い配管や管路を設けなけ
ればならず、これらの配管等での水漏れや水の詰まり等
のトラブルに煩わされるおそれがあるという問題も生じ
ていた。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、加熱炉と重量検出装置の間の接続部を空冷等
により冷却すると共に、重量検出装置の温度をヒータ等
によって一定温度に調整することにより、高価な恒温水
循環水槽を用いたり水漏れや水の詰まり等のトラブルを
生じ易い配管や管路を設ける必要のない熱重量測定装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の熱重量測
定装置は、接続部冷却手段が加熱炉から重量検出装置に
伝わる熱を十分に低減させると共に、重量検出装置温度
制御手段が重量検出装置の温度を一定に調整するので、
この重量検出装置の温度係数が大きい場合にも試料の重
量を正確に測定することができる。しかも、重量検出装
置温度制御手段は、重量検出装置を直接加熱する加熱装
置や重量検出装置を直接冷却する冷却装置を制御するこ
とにより温度調整を行うので、この重量検出装置の周囲
に恒温の水を循環させるための恒温水循環水槽を設けた
り、この恒温水の配管や管路を設ける必要がなくなる。
【0009】ここで、重量検出装置を全く温度調整しな
い場合の温度を無調整温度として、重量検出装置温度制
御手段が重量検出装置をこの無調整温度よりも十分に高
い一定温度にする場合には、放熱が十分あるので、加熱
装置だけで温度調整が可能となる。また、重量検出装置
温度制御手段が重量検出装置をこの無調整温度よりも十
分に低い一定温度にする場合には、吸熱が十分あるの
で、冷却装置だけで温度調整が可能となる。しかし、重
量検出装置温度制御手段が重量検出装置をこの無調整温
度とほぼ同じ一定温度にする場合には、放熱や吸熱が不
十分になるので、加熱装置と冷却装置の双方を用いて温
度調整を行う必要が生じる。
【0010】また、重量検出装置を直接加熱する加熱装
置とは、熱エネルギー以外の電流等の供給によりそれ自
身が発熱して加熱を行うヒータ等のような加熱装置であ
り、高温の流体を流通させて間接的に加熱を行うものを
除く意味である。そして、重量検出装置を直接冷却する
冷却装置とは、熱エネルギー以外の電流等を供給するこ
とによりそれ自身が吸熱して冷却を行うペルチェ素子等
のような冷却装置であり、低温の流体を流通させて間接
的に冷却を行うものを除く意味である。従って、これら
の加熱装置や冷却装置は、流体を流通させるための配管
や管路が不要となる。
【0011】なお、接続部冷却手段は、ファン等を用い
た空冷が最適であるが、流水等を用いた水冷により冷却
することも可能である。ただし、この場合には、流体を
流通させるための配管や管路を設ける必要は生じる。し
かし、接続部冷却手段は、温度を一定に調整するのでは
なく、加熱炉の熱を遮断するためにある程度の冷却を行
えばよいので、流体は恒温である必要はなく、恒温水循
環水槽等は不要となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0013】図1は本発明の一実施形態を示すものであ
って、熱重量測定装置の構造を説明するための縦断面正
面図である。
【0014】本実施形態の熱重量測定装置は、図1に示
すように、重量検出装置1を収納ケース2内に収納して
いる。重量検出装置1は、一方の側面(図1では左側
面)にレバー3がほぼ水平に取り付けられた電子天秤で
あり、このレバー3の先端に設けられた試料台4に載置
される試料Aの重量を測定するようになっている。ま
た、このレバー3の先端には、熱電対等による試料温度
センサ5が設けられ、レバー3内のリード線を介して重
量検出装置1側で試料台4に載置された試料Aの温度を
検出するようになっている。
【0015】収納ケース2は、一方の側面(図1では左
側面)に設けられた開口部からレバー3の先端側のみを
突出させて、重量検出装置1の周囲を覆うようにした、
熱伝導性のよいアルミニウム等の金属製の筐体である。
この収納ケース2の開口部の内径には、表面を鏡面状に
磨いたリング状の複数のステンレス板からなる輻射板6
が取り付けられ、この輻射板6の内径孔からわずかな隙
間を開けてレバー3の先端側が突出している。また、こ
の収納ケース2の壁面内や収納ケース2の内部等の適所
には、熱電対等による重量検出装置温度センサ7が配置
され、この重量検出装置温度センサ7によって温度調整
装置8が重量検出装置1の温度(重量検出装置1自身の
温度や周囲環境の温度)を検出できるようになってい
る。さらに、この収納ケース2の周囲には、フラットヒ
ータ9が貼付されている。フラットヒータ9は、シート
状のシリコンゴムの中にニッケルクロム合金(ニクロ
ム)等のヒータ線を埋め込んだ加熱装置であり、温度調
整装置8からの通電により最高100°C程度まで発熱
して収納ケース2内を加熱するようになっている。温度
調整装置8は、重量検出装置温度センサ7によって検出
した温度に基づいて、フラットヒータ9の通電を制御
し、この重量検出装置1の温度を45°C前後の一定温
度に調整する温度制御装置(重量検出装置温度制御手
段)である。
【0016】上記収納ケース2の開口部から突出したレ
バー3の先端側は、加熱炉10内に挿入される。加熱炉
10は、レバー3の先端側を挿入するセラミックス製の
炉芯管11の外周部に設けられた溝にカンタル合金等の
ヒータ線12を埋め込んだものであり、この炉芯管11
の周囲を耐熱性のあるニッケル板からなる炉カバー13
で覆っている。ヒータ線12は、図示しない加熱炉温度
制御装置からの通電によって発熱し、炉芯管11内を最
高1000〜1500°C程度まで加熱することができ
る。そして、この加熱炉温度制御装置は、上記試料温度
センサ5によって検出した試料Aの温度に基づいて、こ
のヒータ線12への通電を制御し、炉芯管11内の試料
Aの温度を所定の温度プログラムに追従させるように温
度制御する。
【0017】上記加熱炉10は、レバー3の突出方向に
移動可能になっている。そして、レバー3の先端の試料
台4に試料Aを載置するサンプリング時には、加熱炉1
0が図1の左側に移動して、この試料台4を外部に露出
させる。また、測定時には、図1の右側に移動して、レ
バー3の先端側を炉芯管11内に挿入させる。この際、
加熱炉10の炉芯管11におけるレバー3の挿入側の開
口部と収納ケース2の開口部は、接続部材14を介して
連結される。接続部材14は、周囲に放熱フィンを形成
した熱伝導性のよいアルミニウムと耐熱性のあるステン
レス鋼等からなる金属製の筒状体であり、炉芯管11や
収納ケース2の開口部との当接部には、それぞれOリン
グを介在させて内部をシールする。また、収納ケース2
の開口部とは、できるだけ接触面積を減らして、加熱炉
10側からの熱伝導が重量検出装置1側に伝わり難いよ
うにしている。
【0018】上記接続部材14の外部には、図示しない
モータによって回転するファン15が設置され、この接
続部材14の放熱フィンに向けて空気を吹き付けるよう
になっている。従って、この接続部材14は、ファン1
5による空冷によって放熱フィンから効率よく放熱が行
われるので、加熱炉10側から熱伝導により重量検出装
置1側に伝わる熱をさらに低減させることができる。ま
た、加熱炉10側から収納ケース2の開口部を通して重
量検出装置1側に直接伝わる輻射熱は、上記輻射板6に
よってほとんどが遮られる。
【0019】上記構成の熱重量測定装置は、測定時に加
熱炉10内の温度が最高で1000〜1500°Cに達
する。しかし、この加熱炉10側からの熱は、輻射板6
とファン15によって空冷された接続部材14とによっ
て、そのほとんどが遮蔽されたり放熱されるので、収納
ケース2内は、温度調整をしなければ、室温よりもある
程度高い温度(無調整温度)になるだけで済む。また、
温度調整装置8は、重量検出装置温度センサ7が検出し
た収納ケース2内の重量検出装置1の温度に基づいてフ
ラットヒータ9を制御し、この重量検出装置1の温度が
45°Cの一定温度となるように調整する。この場合、
温度調整装置8が調整する45°Cの温度は、フラット
ヒータ9に一切通電を行わない場合の無調整温度よりも
十分に高い温度であるため、収納ケース2から外部への
放熱量も多くなり、フラットヒータ9による加熱量を制
御するだけで、重量検出装置1の温度を確実に制御する
ことができる。ただし、温度調整装置8が調整する温度
を大幅に高く設定すると、重量検出装置1内の電子部品
に悪影響が生じるおそれがある。
【0020】従って、本実施形態の熱重量測定装置は、
放熱フィンを設けた接続部材14が加熱炉10側から重
量検出装置1側に伝わる熱を十分に低減させると共に、
温度調整装置8が重量検出装置1の温度を一定に調整す
るので、温度係数が大きい電子天秤を使用した重量検出
装置1を用いても、試料Aの重量を正確に測定すること
ができる。しかも、接続部材14はファン15によって
空冷され、重量検出装置1の温度はフラットヒータ9に
よって温度調整されるので、収納ケース2内に恒温水を
循環させるための高価な恒温水循環水槽を用いる必要が
なくなり、この恒温水の配管や管路を設けることによ
り、水漏れや水の詰まり等のトラブルに煩わされる心配
もなくなる。
【0021】なお、本実施形態では、温度調整装置8が
加熱装置であるフラットヒータ9のみを用いて重量検出
装置1の温度調整を行ったが、ペルチェ素子等を用いた
冷却装置を併用すれば、より低い一定温度に調整するこ
ともでき、加熱炉10側からの熱の影響がより大きい場
合にも対応できるようになる。しかも、この一定の温度
をさらに低く設定すれば、温度調整装置8が冷却装置の
みを用いて温度調整を行うことも可能である。
【0022】また、本実施形態では、加熱炉10と重量
検出装置1との間の接続部をファン15による接続部材
14の空冷によって冷却したが、本発明の接続部冷却手
段は、この構成に限らず、例えば簡易に流水等を用いた
水冷により冷却することも可能である。
【0023】さらに、本実施形態では、重量検出装置1
に電子天秤を使用したが、精密な重量検出装置は多少な
りとも温度係数が大きくなるので、本発明はこれに限ら
ず、他の機構の重量検出装置を用いるものであっても同
様に実施することができる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の熱重量測定装置によれば、加熱炉から重量検出装置に
伝わる熱を十分に低減させると共に、重量検出装置の温
度を一定に調整するので、この重量検出装置が電子天秤
等のように温度係数が大きい場合にも、正確な重量測定
を行うことができる。しかも、重量検出装置の温度を検
出してヒータ等の加熱装置やペルチェ素子等の冷却装置
を制御することにより温度調整を行うので、この重量検
出装置の周囲に恒温の水を循環させるために高価な恒温
水循環水槽を用いたり、この恒温水を流す配管や管路を
設けることにより水漏れや水の詰まり等のトラブルが発
生するおそれもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、熱重
量測定装置の構造を説明するための縦断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1 重量検出装置 3 レバー 4 試料台 5 試料温度センサ 7 重量検出装置温度センサ 8 温度調整装置 9 フラットヒータ 10 加熱炉 14 接続部材 15 ファン A 試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量検出装置が重量の検出を行うレバー
    の先端に、試料を載置する試料台とこの試料の温度を検
    出する試料温度センサとを設け、このレバーの先端側を
    加熱炉内に挿入した熱重量測定装置において、 加熱炉と重量検出装置との間の接続部を冷却する接続部
    冷却手段と、 重量検出装置の温度を検出する重量検出装置温度センサ
    と、 この重量検出装置温度センサが検出した温度に基づい
    て、重量検出装置を直接加熱する加熱装置及び/又は重
    量検出装置を直接冷却する冷却装置を制御することによ
    り、この重量検出装置の温度を一定に調整する重量検出
    装置温度制御手段とを備えたことを特徴とする熱重量測
    定装置。
JP26197996A 1996-10-02 1996-10-02 熱重量測定装置 Pending JPH10104147A (ja)

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