JPH10103876A - 低融点金属溶湯の保持炉 - Google Patents
低融点金属溶湯の保持炉Info
- Publication number
- JPH10103876A JPH10103876A JP25608596A JP25608596A JPH10103876A JP H10103876 A JPH10103876 A JP H10103876A JP 25608596 A JP25608596 A JP 25608596A JP 25608596 A JP25608596 A JP 25608596A JP H10103876 A JPH10103876 A JP H10103876A
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- JP
- Japan
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- electrode plate
- graphite crucible
- annular
- crucible
- envelope
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- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 黒鉛坩堝に適当に通電したままで内部の溶湯
を簡単に取り出すことができ、その作業の安全性が高
く、また熱の拡散を抑えて熱効率を高めるとともに、周
辺の作業環境を必要以上に加熱させない。 【解決手段】 中央部に凹部が形成された電気絶縁性耐
火材からなる外囲器1と、外囲器の凹部に収納された黒
鉛坩堝5と、外囲器凹部の内面底部に配設され、黒鉛坩
堝の外面底部に直接あるいは間接に電気的に接続される
底部電極板3と、黒鉛坩堝の環状上端面にあてがわれた
連続あるいは断続した環状をなす上部環状電極板8と、
上部環状電極板を間に挟むようにして外囲器の環状上端
面の上に配設された電気絶縁性耐火材からなる環状部材
9と、環状部材の中央開口部を上から開閉自在に塞ぐ電
気絶縁性耐火材からなる蓋部材10とを備え、前記底部
電極板と前記上部環状電極板を介して前記黒鉛坩堝に通
電して抵抗発熱させる
を簡単に取り出すことができ、その作業の安全性が高
く、また熱の拡散を抑えて熱効率を高めるとともに、周
辺の作業環境を必要以上に加熱させない。 【解決手段】 中央部に凹部が形成された電気絶縁性耐
火材からなる外囲器1と、外囲器の凹部に収納された黒
鉛坩堝5と、外囲器凹部の内面底部に配設され、黒鉛坩
堝の外面底部に直接あるいは間接に電気的に接続される
底部電極板3と、黒鉛坩堝の環状上端面にあてがわれた
連続あるいは断続した環状をなす上部環状電極板8と、
上部環状電極板を間に挟むようにして外囲器の環状上端
面の上に配設された電気絶縁性耐火材からなる環状部材
9と、環状部材の中央開口部を上から開閉自在に塞ぐ電
気絶縁性耐火材からなる蓋部材10とを備え、前記底部
電極板と前記上部環状電極板を介して前記黒鉛坩堝に通
電して抵抗発熱させる
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウムや
亜鉛などの低融点金属を溶融して溶湯を少しずつとりだ
す目的で保持する保持炉に関し、とくに、黒鉛坩堝に直
接通電してこれを抵抗発熱させる原理の保持炉に関す
る。
亜鉛などの低融点金属を溶融して溶湯を少しずつとりだ
す目的で保持する保持炉に関し、とくに、黒鉛坩堝に直
接通電してこれを抵抗発熱させる原理の保持炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特公昭58−12515号や特開昭60
−87859号に開示されているように、金属などの試
料分析の分野では、黒鉛坩堝に直接通電して抵抗発熱さ
せる技術が利用されている。小さな黒鉛坩堝を下部電極
の上に載置し、坩堝内に試料を入れ、坩堝を上から上部
電極で押えつける。上下の電極でしっかり挟みつけるこ
とで坩堝を安定させる。両電極を介して黒鉛坩堝に電流
を流し、ジュール熱により坩堝を発熱させる。この熱で
坩堝内の試料を溶融させたならば、上部電極を取り去
り、別のハンドリング手段で坩堝を取り扱い、内部の溶
湯を分析装置などに移し変える。
−87859号に開示されているように、金属などの試
料分析の分野では、黒鉛坩堝に直接通電して抵抗発熱さ
せる技術が利用されている。小さな黒鉛坩堝を下部電極
の上に載置し、坩堝内に試料を入れ、坩堝を上から上部
電極で押えつける。上下の電極でしっかり挟みつけるこ
とで坩堝を安定させる。両電極を介して黒鉛坩堝に電流
を流し、ジュール熱により坩堝を発熱させる。この熱で
坩堝内の試料を溶融させたならば、上部電極を取り去
り、別のハンドリング手段で坩堝を取り扱い、内部の溶
湯を分析装置などに移し変える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】試料分析のような実験
室的な目的で、小さな坩堝でわずかな金属を溶融させ、
その溶湯をまとめて移し変えるのであれば、前述の従来
技術でもあまり問題はない。しかし、ダイカスト工場な
どにおける溶湯の保持炉として使用する目的には、前記
従来技術のような原理的な方法では、実際的な取り扱い
上のさまざまな不都合が発生し、まったく実用にはなら
ない。
室的な目的で、小さな坩堝でわずかな金属を溶融させ、
その溶湯をまとめて移し変えるのであれば、前述の従来
技術でもあまり問題はない。しかし、ダイカスト工場な
どにおける溶湯の保持炉として使用する目的には、前記
従来技術のような原理的な方法では、実際的な取り扱い
上のさまざまな不都合が発生し、まったく実用にはなら
ない。
【0004】ダイカスト工場では、材料となるアルミニ
ウムや亜鉛などを大量に坩堝で保持し、その溶湯をラド
ルなどで必要量ずつ汲み出し、長時間にわたって溶湯を
適切な温度に保持しておく必要がある。
ウムや亜鉛などを大量に坩堝で保持し、その溶湯をラド
ルなどで必要量ずつ汲み出し、長時間にわたって溶湯を
適切な温度に保持しておく必要がある。
【0005】このような目的で前記の従来技術を利用し
たとする。まず、大型の黒鉛坩堝を上下の電極で挟んだ
り解放したりする設備が大掛かりになる。上部電極で黒
鉛坩堝を挟んだままでは、坩堝内の溶湯を取り出せない
ので、溶湯を汲み出すたびに上部電極を取り外さなけれ
ばならない。上部電極を取り外したままにしておくと坩
堝に通電できないので、上部電極を付けたり外したりし
なければならず、たいへん面倒で非能率的である。ま
た、高温の坩堝の外表面がそのまま露出しているので
は、作業者の安全を確保するのが難しいし、坩堝の表面
からの熱の拡散がきわめて大きく、熱効率が悪いととも
に、周辺が暑くなって作業環境を低下させる。
たとする。まず、大型の黒鉛坩堝を上下の電極で挟んだ
り解放したりする設備が大掛かりになる。上部電極で黒
鉛坩堝を挟んだままでは、坩堝内の溶湯を取り出せない
ので、溶湯を汲み出すたびに上部電極を取り外さなけれ
ばならない。上部電極を取り外したままにしておくと坩
堝に通電できないので、上部電極を付けたり外したりし
なければならず、たいへん面倒で非能率的である。ま
た、高温の坩堝の外表面がそのまま露出しているので
は、作業者の安全を確保するのが難しいし、坩堝の表面
からの熱の拡散がきわめて大きく、熱効率が悪いととも
に、周辺が暑くなって作業環境を低下させる。
【0006】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、黒鉛坩堝に適当に通電した
ままで内部の溶湯を簡単に汲み出すことができ、その作
業の安全性が高く、また熱の拡散を抑えて熱効率を高め
るとともに、周辺の作業環境を必要以上に加熱させない
で済むようにした低融点金属溶湯の保持炉を提供するこ
とにある。
されたもので、その目的は、黒鉛坩堝に適当に通電した
ままで内部の溶湯を簡単に汲み出すことができ、その作
業の安全性が高く、また熱の拡散を抑えて熱効率を高め
るとともに、周辺の作業環境を必要以上に加熱させない
で済むようにした低融点金属溶湯の保持炉を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の低融点金属溶
湯の保持炉は、基本的に、中央部に坩堝収納用凹部が形
成された電気絶縁性耐火材からなる外囲器と、この外囲
器の前記凹部に収納された黒鉛坩堝と、前記外囲器凹部
の内面底部に配設され、前記黒鉛坩堝の外面底部に電気
的に接続される底部電極板と、前記黒鉛坩堝の環状上端
面にあてがわれた上部環状電極板と、この上部環状電極
板を間に挟むようにして前記外囲器における前記凹部を
取り囲む環状上端面の上に配設された電気絶縁性耐火材
からなる環状部材と、この環状部材の中央開口部を上か
ら開閉自在に塞ぐ電気絶縁性耐火材からなる蓋部材とを
備え、前記底部電極板と前記上部環状電極板を介して前
記黒鉛坩堝に通電して抵抗発熱させるものである(請求
項1)。
湯の保持炉は、基本的に、中央部に坩堝収納用凹部が形
成された電気絶縁性耐火材からなる外囲器と、この外囲
器の前記凹部に収納された黒鉛坩堝と、前記外囲器凹部
の内面底部に配設され、前記黒鉛坩堝の外面底部に電気
的に接続される底部電極板と、前記黒鉛坩堝の環状上端
面にあてがわれた上部環状電極板と、この上部環状電極
板を間に挟むようにして前記外囲器における前記凹部を
取り囲む環状上端面の上に配設された電気絶縁性耐火材
からなる環状部材と、この環状部材の中央開口部を上か
ら開閉自在に塞ぐ電気絶縁性耐火材からなる蓋部材とを
備え、前記底部電極板と前記上部環状電極板を介して前
記黒鉛坩堝に通電して抵抗発熱させるものである(請求
項1)。
【0008】また前記の基本構成に加えて、前記底部電
極板上に黒鉛電極板を重ねたり(請求項2)、前記底部
電極板あるいは前記黒鉛電極板と前記黒鉛坩堝の外面底
部との間に導電性粉体を層状に敷き詰めたり(請求項
3)、前記黒鉛坩堝の底面を除く外周面と前記外囲器凹
部の内周面との隙間に電気絶縁性耐火材からなる断熱粉
体を充填したり(請求項4)、前記上部環状電極板を複
数に分割構成したり(請求項5)、前記上部環状電極板
を前記黒鉛坩堝の環状上端面に押しつけるための付勢手
段を備える構成とした(請求項6)。
極板上に黒鉛電極板を重ねたり(請求項2)、前記底部
電極板あるいは前記黒鉛電極板と前記黒鉛坩堝の外面底
部との間に導電性粉体を層状に敷き詰めたり(請求項
3)、前記黒鉛坩堝の底面を除く外周面と前記外囲器凹
部の内周面との隙間に電気絶縁性耐火材からなる断熱粉
体を充填したり(請求項4)、前記上部環状電極板を複
数に分割構成したり(請求項5)、前記上部環状電極板
を前記黒鉛坩堝の環状上端面に押しつけるための付勢手
段を備える構成とした(請求項6)。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の一実施例による保持炉
の概略構成を図1に示している。外囲器1は肉厚の臼の
ような形態をしており、いわゆる断熱キャスタブルや断
熱ボードあるいは断熱ブランケットと呼ばれる材料・構
造のものである。外囲器1の外周面および底面(中央部
を除く)は鉄板2で被覆されている。外囲器1の底面部
分の中央には底部電極板3が埋め込まれているととも
に、その電極板3の上に重ねられた黒鉛電極板4も一体
的に埋め込まれている。
の概略構成を図1に示している。外囲器1は肉厚の臼の
ような形態をしており、いわゆる断熱キャスタブルや断
熱ボードあるいは断熱ブランケットと呼ばれる材料・構
造のものである。外囲器1の外周面および底面(中央部
を除く)は鉄板2で被覆されている。外囲器1の底面部
分の中央には底部電極板3が埋め込まれているととも
に、その電極板3の上に重ねられた黒鉛電極板4も一体
的に埋め込まれている。
【0010】黒鉛坩堝5は、黒鉛と炭化珪素に結合材を
加えて成形し焼成したもので、薄肉の臼のような形態を
している。黒鉛坩堝5は、外囲器1の凹部にすっぽりと
収納され、その上端面が外囲器1の上端面とほとんど面
一になっている。外囲器1の凹部内周面と坩堝5の外周
面との間には適当な隙間があく寸法関係になっている。
黒鉛電極板4と黒鉛坩堝5の外面底部との間の隙間に
は、導電性粉体6(黒鉛粉体と炭化珪素粉体の混合物)
を層状に敷き詰めて、底部電極板3・黒鉛電極板4・導
電性粉体6・黒鉛坩堝5が電気的に良好に導通する。ま
た、黒鉛坩堝5の底面を除く外周面と外囲器1の凹部内
周面との隙間には、電気絶縁性耐火材からなる断熱粉体
7を充填している。これにより黒鉛坩堝5は外囲器1の
凹部内に機械的にきわめて安定に収納保持されている。
断熱粉体7と導電性粉体6の層は、坩堝5と外囲器1・
黒鉛電極板4との断熱性を高めるのに大きく貢献してい
る。もちろん、外囲器1自身も坩堝5を保温する大きな
断熱効果を有している。
加えて成形し焼成したもので、薄肉の臼のような形態を
している。黒鉛坩堝5は、外囲器1の凹部にすっぽりと
収納され、その上端面が外囲器1の上端面とほとんど面
一になっている。外囲器1の凹部内周面と坩堝5の外周
面との間には適当な隙間があく寸法関係になっている。
黒鉛電極板4と黒鉛坩堝5の外面底部との間の隙間に
は、導電性粉体6(黒鉛粉体と炭化珪素粉体の混合物)
を層状に敷き詰めて、底部電極板3・黒鉛電極板4・導
電性粉体6・黒鉛坩堝5が電気的に良好に導通する。ま
た、黒鉛坩堝5の底面を除く外周面と外囲器1の凹部内
周面との隙間には、電気絶縁性耐火材からなる断熱粉体
7を充填している。これにより黒鉛坩堝5は外囲器1の
凹部内に機械的にきわめて安定に収納保持されている。
断熱粉体7と導電性粉体6の層は、坩堝5と外囲器1・
黒鉛電極板4との断熱性を高めるのに大きく貢献してい
る。もちろん、外囲器1自身も坩堝5を保温する大きな
断熱効果を有している。
【0011】外囲器1の環状上端面と黒鉛坩堝5の環状
上端面との両方にわたるように、これらの上に上部環状
電極板8が同心に配設されている。なお、厳密には黒鉛
坩堝5の上端面の方が外囲器1の上端面より少し高い配
設状態になっており、上部環状電極板8が坩堝5の上端
面に電気的に確実に接触する。
上端面との両方にわたるように、これらの上に上部環状
電極板8が同心に配設されている。なお、厳密には黒鉛
坩堝5の上端面の方が外囲器1の上端面より少し高い配
設状態になっており、上部環状電極板8が坩堝5の上端
面に電気的に確実に接触する。
【0012】また、上部環状電極板8の上に電気絶縁性
耐火材からなる環状部材9が載置されている。さらに、
この環状部材9の中央開口部を上から開閉自在に塞ぐ電
気絶縁性耐火材からなる蓋部材10が環状部材9の上に
載置されている。これら環状部材9と蓋部材10の重さ
で上部環状電極板8が強く下方に押えつけられ、電極板
8と黒鉛坩堝5の上端面とが電気的にしっかりと接続さ
れる。この両者の電気的接続をさらに向上させるため
に、電極板8の適宜位置にボルト・スプリング式の押圧
器11を取り付けているとともにクサビ12を付加して
いる。
耐火材からなる環状部材9が載置されている。さらに、
この環状部材9の中央開口部を上から開閉自在に塞ぐ電
気絶縁性耐火材からなる蓋部材10が環状部材9の上に
載置されている。これら環状部材9と蓋部材10の重さ
で上部環状電極板8が強く下方に押えつけられ、電極板
8と黒鉛坩堝5の上端面とが電気的にしっかりと接続さ
れる。この両者の電気的接続をさらに向上させるため
に、電極板8の適宜位置にボルト・スプリング式の押圧
器11を取り付けているとともにクサビ12を付加して
いる。
【0013】上部環状電極板8は外囲器1の周面を被覆
している鉄板2と電気的に接続されており、鉄板2の下
方位置にはターミナル13が取り付けられている。外囲
器1の底部中心には棒状のターミナル14が貫通して取
り付けられており、その上端は底部電極板3と電気的に
接続されている。
している鉄板2と電気的に接続されており、鉄板2の下
方位置にはターミナル13が取り付けられている。外囲
器1の底部中心には棒状のターミナル14が貫通して取
り付けられており、その上端は底部電極板3と電気的に
接続されている。
【0014】ターミナル13と14に例えば直流電源を
接続すると、ターミナル13…鉄板2…上部環状電極板
8…黒鉛坩堝5の環状上端面…坩堝5の中央底面…導電
性粉体6…黒鉛電極板4…底部電極板3…ターミナル1
4の経路で電流が流れ、黒鉛坩堝5が抵抗発熱する。そ
の熱で坩堝5に入れたアルミニウムなどの金属を溶融さ
せ、また全体が溶融したら通電量を変えて発熱量を調整
し、溶湯を適切な状態に保持する。通常は図のように蓋
部材10を閉じておく。溶湯が必要なときに蓋部材10
を開けて、坩堝5内の溶湯をラドルなどで必要量だけ汲
み出す。この間も継続的に坩堝5に通電できる。
接続すると、ターミナル13…鉄板2…上部環状電極板
8…黒鉛坩堝5の環状上端面…坩堝5の中央底面…導電
性粉体6…黒鉛電極板4…底部電極板3…ターミナル1
4の経路で電流が流れ、黒鉛坩堝5が抵抗発熱する。そ
の熱で坩堝5に入れたアルミニウムなどの金属を溶融さ
せ、また全体が溶融したら通電量を変えて発熱量を調整
し、溶湯を適切な状態に保持する。通常は図のように蓋
部材10を閉じておく。溶湯が必要なときに蓋部材10
を開けて、坩堝5内の溶湯をラドルなどで必要量だけ汲
み出す。この間も継続的に坩堝5に通電できる。
【0015】なお、環状部材9の内周部を筒状に下方に
伸ばした形状にしており、これによりラドルなどが上部
環状電極板8に直接触れるのを防止している。また、上
部環状電極板8は1枚の連続した電極板で構成してもよ
いが、いくつかに分割した電極板を組み合わせて断続し
た環状体としてもかまわない。また、導電性粉体6の主
体となる黒鉛粉体は黒鉛坩堝5より酸化しやすいので、
坩堝5の底面の酸化を防止する効果がある。
伸ばした形状にしており、これによりラドルなどが上部
環状電極板8に直接触れるのを防止している。また、上
部環状電極板8は1枚の連続した電極板で構成してもよ
いが、いくつかに分割した電極板を組み合わせて断続し
た環状体としてもかまわない。また、導電性粉体6の主
体となる黒鉛粉体は黒鉛坩堝5より酸化しやすいので、
坩堝5の底面の酸化を防止する効果がある。
【0016】
【発明の効果】この発明のよれば、黒鉛坩堝が耐火材か
らなる外囲器にすっぽりと収納されて安定に設置され、
上部には耐火材からなる環状部材と蓋部材が載置されて
いる。したがって、ダイカスト工場などでこの保持炉を
取り扱う作業者にとって安全性が高い。蓋部材を開けた
り閉じたりして、坩堝内の溶湯を必要量づつ汲み出す作
業などを安全に簡単に行える。もちろん、蓋部材を開け
ている状態でも坩堝には継続して通電でき、内部の溶湯
を長時間にわたって適切な状態に保つことができる。ま
た、坩堝全体が断熱性もある耐火材ですっぽりと覆われ
ているので、坩堝から周辺に拡散する熱量を少なくで
き、高い熱効率を実現できるとともに、周囲の作業雰囲
気がいたずらに高温になることを防ぐことができる。
らなる外囲器にすっぽりと収納されて安定に設置され、
上部には耐火材からなる環状部材と蓋部材が載置されて
いる。したがって、ダイカスト工場などでこの保持炉を
取り扱う作業者にとって安全性が高い。蓋部材を開けた
り閉じたりして、坩堝内の溶湯を必要量づつ汲み出す作
業などを安全に簡単に行える。もちろん、蓋部材を開け
ている状態でも坩堝には継続して通電でき、内部の溶湯
を長時間にわたって適切な状態に保つことができる。ま
た、坩堝全体が断熱性もある耐火材ですっぽりと覆われ
ているので、坩堝から周辺に拡散する熱量を少なくで
き、高い熱効率を実現できるとともに、周囲の作業雰囲
気がいたずらに高温になることを防ぐことができる。
【図1】この発明の一実施例による低融点金属溶湯の保
持炉の概略構成を示す縦断面図である。
持炉の概略構成を示す縦断面図である。
1 外囲器 2 鉄板 3 底面電極板 4 黒鉛電極板 5 黒鉛坩堝 6 導電性粉体 7 断熱性粉体 8 上部環状電極板 9 環状部材 10 蓋部材 11 押圧器 12 クサビ 13 ターミナル 14 ターミナル
Claims (6)
- 【請求項1】 中央部に坩堝収納用凹部が形成された電
気絶縁性耐火材からなる外囲器と、この外囲器の前記凹
部に収納された黒鉛坩堝と、前記外囲器凹部の内面底部
に配設され、前記黒鉛坩堝の外面底部に電気的に接続さ
れる底部電極板と、前記黒鉛坩堝の環状上端面にあてが
われた上部環状電極板と、この上部環状電極板を間に挟
むようにして前記外囲器における前記凹部を取り囲む環
状上端面の上に配設された電気絶縁性耐火材からなる環
状部材と、この環状部材の中央開口部を上から開閉自在
に塞ぐ電気絶縁性耐火材からなる蓋部材とを備え、前記
底部電極板と前記上部環状電極板を介して前記黒鉛坩堝
に通電して抵抗発熱させることを特徴とする低融点金属
溶湯の保持炉。 - 【請求項2】 請求項1において、前記底部電極板上に
黒鉛電極板が重ねられていることを特徴とする低融点金
属溶湯の保持炉。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
底部電極板あるいは前記黒鉛電極板と前記黒鉛坩堝の外
面底部との間に導電性粉体が層状に敷き詰められている
ことを特徴とする低融点金属溶湯の保持炉。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
黒鉛坩堝の底面を除く外周面と前記外囲器凹部の内周面
との隙間に電気絶縁性耐火材からなる断熱粉体が充填さ
れていることを特徴とする低融点金属溶湯の保持炉。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
上部環状電極板が複数に分割されていることを特徴とす
る低融点金属溶湯の保持炉。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記
上部環状電極板を前記黒鉛坩堝の環状上端面に押しつけ
るための付勢手段を備えたことを特徴とする低融点金属
溶湯の保持炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25608596A JPH10103876A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 低融点金属溶湯の保持炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25608596A JPH10103876A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 低融点金属溶湯の保持炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10103876A true JPH10103876A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17287692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25608596A Pending JPH10103876A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 低融点金属溶湯の保持炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10103876A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108036649A (zh) * | 2017-12-01 | 2018-05-15 | 南京理工大学 | 一种耐用型陶瓷刀具微波烧结专用保温箱 |
CN111304598A (zh) * | 2018-12-12 | 2020-06-19 | 冯·阿登纳资产股份有限公司 | 蒸发组件和方法 |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP25608596A patent/JPH10103876A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108036649A (zh) * | 2017-12-01 | 2018-05-15 | 南京理工大学 | 一种耐用型陶瓷刀具微波烧结专用保温箱 |
CN108036649B (zh) * | 2017-12-01 | 2019-06-21 | 南京理工大学 | 一种耐用型陶瓷刀具微波烧结专用保温箱 |
CN111304598A (zh) * | 2018-12-12 | 2020-06-19 | 冯·阿登纳资产股份有限公司 | 蒸发组件和方法 |
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