JPH10103363A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH10103363A
JPH10103363A JP9256254A JP25625497A JPH10103363A JP H10103363 A JPH10103363 A JP H10103363A JP 9256254 A JP9256254 A JP 9256254A JP 25625497 A JP25625497 A JP 25625497A JP H10103363 A JPH10103363 A JP H10103363A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の一方の軌道輪に形成された周溝の中に
嵌め込まれた少なくとも一つの無端のシールド板あるい
はシール板を備えた転がり軸受において、シールド板あ
るいはシール板が大きな寸法の場合でも容易に且つ簡単
に組立および場合によって分解ができ、半径方向並びに
軸方向に確実に予圧をもって周溝の中に配置できるよう
にする。 【解決手段】 シールド板あるいはシール板４，５に半
径方向に、変形可能な部分９を形成するために円周方向
に分布し円周方向に延び周囲が閉じられた複数の開口８
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受の一方の軌道
輪に形成された周溝の中に嵌め込まれた少なくとも一つ
の無端のシールド板あるいはシール板を備えた転がり軸
受に関する。
【０００２】
【従来の技術】転がり軸受はしばしば、円周方向の一箇
所で切断されてスリットが形成された止め輪の形をした
割り形のシールド板あるいはシール板を備えている（米
国特許第１９７０４４９号明細書参照）。そのシールド
板あるいはシール板は軌道輪の周溝に嵌め込まれるため
に半径方向に弾性縮径変形され、周溝の中で再び原形に
戻ることにより取付けがなされる。この種の割り形のシ
ールド板あるいはシール板は、スリットが転動体端面の
円滑な回転を妨げるという欠点がある。特に軸方向力を
伝達しなければならないとき、引っ掛かりを生じてしま
う。
【０００３】又、上記のスリットをもたない無端のシー
ルド板がその内周面あるいは外周面に、組立状態におい
て即ちシールド板を軌道輪の周溝に嵌め込んだ後このシ
ールド板が軸方向に変位することを防止するために、半
径方向突起を備えている転がり軸受も知られている。シ
ールド板は嵌め込むために軸方向に僅かに変形され、周
溝の中に弾力的に嵌まり込む（スイス特許第２６９２７
４号明細書参照）。
【０００４】更に、転がり軸受のシールド板において、
このシールド板をまず円板ばねの形に形成し、そして軌
道輪の周溝の中への嵌め込み後に平らに圧縮成形するこ
とが知られている。その場合外縁が広がり、シールド板
を固定する（ドイツ実用新案登録第１８１９２３０号明
細書参照）。
【０００５】この処置は無端のシールド板が狭い幅をし
ているか薄い壁厚をしているときしか利用できない。そ
の場合、このシールド板が軸方向に固定されず、したが
って事情によっては運転中に円周方向に移動してしまう
危険性がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、冒頭
に述べた形式の転がり軸受を、シールド板あるいはシー
ル板が大きな寸法の場合でも容易に且つ簡単に組立およ
び場合によって分解ができ、半径方向並びに軸方向に確
実に予圧をもって周溝の中に配置できるように作ること
にある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この目的は、本発明によ
れば、シールド板あるいはシール板に、半径方向に変形
可能な部分を形成するために円周方向に分布し円周方向
に延び周囲が閉じられた複数の開口が形成されているこ
とによって達成される。
【０００８】円周方向に延び周囲が閉じられた複数の開
口がシールド板あるいはシール板の或る部分の残りの部
分から仕切っているので、この部分はシール板を軌道輪
の周溝の中に嵌め込む際ないしは嵌め込んだ後、半径方
向に弾性的に撓むか変形できる。その変形は、仕切られ
た部分がシールド板あるいはシール板の嵌め込み後に適
当な工具によって半径方向に周溝の底に向けて圧縮され
るようにして行われる。シールド板あるいはシール板の
残りの部分は環状につながっており、転動体を確実に軸
方向に案内する。
【０００９】本発明の他の実施態様において、開口は特
に長孔として形成され、その場合、長孔によって分離さ
れた横側部分は半径方向外側にあるいは半径方向内側に
突出する突起を備えている。この突起はシールド板ある
いはシール板の嵌め込み後に周溝に係合し、その軸方向
変位あるいは脱落を防止する。
【００１０】本発明の他の実施態様に基づいて、仕切ら
れた横側部分は、強化のために長孔に向いた突起を備
え、この突起は場合によっては、例えば変形工具あるい
はシールド板あるいはシール板を組み立てるための工具
を作用するための孔を有している。
【００１１】シールド板あるいはシール板に半径方向お
よび又は軸方向に予圧を与えることができるようにする
ために、本発明の他の実施態様において、軌道輪に形成
された周溝の底の側における横側部分が半径方向および
又は軸方向に波形に形成されているかあるいは曲げられ
ている。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図に示した本発明の実施形
態を詳細に説明する。
【００１３】図１に見られる円筒ころ軸受は二つの軌道
輪、すなわち外輪１、内輪６およびこれらの内外輪６，
１間に円周方向に分布して配置された複数の円筒ころ７
を有し、その外輪１の両端部の内周面に周溝２，３が形
成され、これらの周溝２，３の中に環板状のシールド板
４，５が嵌め込まれている。各シールド板４，５には図
２のごとく、円周方向に分布して、半径方向に変形可能
な横側部分９を形成している、周囲を閉じられた複数の
開口あるいは長孔８が形成されている。各横側部分９は
半径方向外側に向いた突起１０を有している。この突起
１０は組立状態において周溝２，３の底１１に接触して
いる。同時に横側部分９に長孔８に向いた突起１２が設
けられている。この突起１２には例えば変形工具あるい
は鍔輪４，５を組み立てるための工具が作用するための
孔１３が設けられている。
【００１４】周溝２，３の両側面１４，１５間でシール
ド板４，５に予圧が与えられるようにするために、横側
部分９の突起１０は軸方向に波形にされているか曲げら
れている。
【００１５】図３におけるシールド板の場合、長孔８に
よって仕切られた横側部分９は半径方向に波形にされ、
即ち組立状態において周溝２，３に係合する半径方向外
側に向いた複数の突起１０を備えている。
【００１６】切欠き、即ち長孔８および突起１０，１２
はシールド板４，５の壁厚に応じて打抜き加工、電解加
工および又は切削加工で形成される。
【００１７】
【発明の効果】本発明によれば、シールド板あるいはシ
ール板が容易且つ簡単に軸受に対して組立そして分解が
でき、半径方向そして軸方向に予圧をもって軌道輪の周
溝に配置することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】外輪にシールド板が嵌め込まれている円筒ころ
軸受の断面図である。
【図２】図１における円筒ころ軸受のシールド板の部分
正面図である。
【図３】図２の実施形態と異なるシールド板の部分正面
図である。
【符号の説明】
１ 外輪 ２，３ 周溝 ４，５ シールド板 ６ 内輪 ８ 長孔 ９ 横側部分 １０ 突起 １１ 溝底 １２ 突起 １３ 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン シュツルツェンベルガー ドイツ連邦共和国、 97440 エトレーベ ン、 ベルンシュトラッセ ２

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 軸受の一方の軌道輪に形成された周溝の
    中に嵌め込まれた少なくとも一つの無端のシールド板あ
    るいはシール板を備えた転がり軸受において、シールド
    板あるいはシール板４，５に、半径方向に変形可能な部
    分９を形成するために円周方向に分布し円周方向に延び
    周囲が閉じられた複数の開口８が形成されていることを
    特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項２】 開口が円周方向に延びる長孔８として形
    成されていることとする請求項１に記載の転がり軸受。
  3. 【請求項３】 長孔８によって分離された横側部分９が
    半径方向外側にあるいは半径方向内側に突出する突起１
    ０を備えていることとする請求項２に記載の転がり軸
    受。
  4. 【請求項４】 長孔８がその長さの中央範囲に、長孔８
    に向いた突起１２を備えていることとする請求項２又は
    請求項３に記載の転がり軸受。
  5. 【請求項５】 突起10が孔13を備えていることを特徴と
    する請求項３又は請求項４に記載の転がり軸受。
  6. 【請求項６】 環状溝２，３の底１１の側の、長孔８の
    横側部分９が半径方向に波形に形成されていることとす
    る請求項２ないし請求項５のいずれか１つに記載の転が
    り軸受。
  7. 【請求項７】 環状溝２，３の底の側の、長孔８の横側
    部分９が軸方向に波形に形成されていることとする請求
    項２ないし請求項６のいずれか１つに記載の転がり軸
    受。
  8. 【請求項８】 環状溝２，３の底の側の、長孔８の横側
    部分９が軸方向に曲げられていることとする請求項２な
    いし請求項６のいずれか１つに記載の転がり受。
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