JPH10102573A - 貯留槽を兼ねる浸透桝 - Google Patents

貯留槽を兼ねる浸透桝

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JPH10102573A
JPH10102573A JP8256272A JP25627296A JPH10102573A JP H10102573 A JPH10102573 A JP H10102573A JP 8256272 A JP8256272 A JP 8256272A JP 25627296 A JP25627296 A JP 25627296A JP H10102573 A JPH10102573 A JP H10102573A
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JP
Japan
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rainwater
basin body
drain port
float
basin
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Application number
JP8256272A
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English (en)
Inventor
Masahiro Imibe
正博 忌部
Seiichiro Takai
征一郎 高井
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TOOTETSU KK
USUI CHIYORIYUU SHINTO GIJUTSU KYOKAI
Original Assignee
TOOTETSU KK
USUI CHIYORIYUU SHINTO GIJUTSU KYOKAI
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/108Rainwater harvesting

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Abstract

(57)【要約】 【課題】下水道管渠や河川の流下能力を越える多量の雨
が降ると雨水を速やかに地中に浸透させ、雑用水や非常
用水として利用可能な雨水を貯留できる。 【解決手段】上面が蓋18により覆われた桝本体12の
底板12aに下部排水口12bが形成され、この桝本体
には雨水導入口12dから雨水15が導入される。桝本
体の側板12cの上部にオーバフロー孔12fが形成さ
れ、桝本体の側板のうちオーバフロー孔より所定の距離
だけ低い位置に上部排出口12eが形成される。また桝
本体には上部排水口を塞ぐようにリング状の受け皿19
が挿入される。下部排水口は栓14により開放可能に閉
塞され、桝本体には比重が1未満のフロート16が収容
される。栓とフロートとが線上部材17により連結さ
れ、雨水の液面が受け皿の下面近傍に達したときに線状
部材が緊張して栓がフロートの浮力により引上げられ雨
水が下部排水口から排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物又は屋上に落
下した雨水を貯留する貯留槽を兼ねる浸透桝に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、雨水浸透桝としては、上下両端を
開口させたコンクリート管の上端開口縁に段部が設けら
れ、この段部に天蓋が嵌合され、天蓋又はコンクリート
管の側壁に縦樋の連結口が穿設され、更にコンクリート
管の側壁に水抜き用のスリットを所定の間隔をあけて多
数穿設されたものが開示されている(実開昭59−17
8491)。この雨水浸透桝では、コンクリート管の周
面には多数の砂利を敷き詰めることにより透水層が形成
される。このように構成された雨水浸透桝では、コンク
リート管に溜まった雨水がこの管の下端の開口及び多数
のスリットから透水層を介して地中に浸透するので、地
盤沈下を阻止し、更に河川の氾濫による水害や低地帯の
浸水被害を未然に防止できるようになっている。また都
市部の河川の氾濫を防止するためには、降雨強度が小さ
い段階での雨は下水道に直接導いておき、雨が強くな
り、例えば大雨洪水注意報が発せられた豪雨時には雨水
浸透桝から本格的に雨水が浸透することが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際には雨水
浸透桝では降雨強度の小さい段階から浸透が始まってい
るため、降雨が注意報のレベルに達したときには、既に
浸透桝の浸透能力が飽和状態に近づいており、十分に雨
水を浸透できない欠点があった。また上記従来の雨水浸
透桝では、雨水とともにコンクリート管に流入した塵埃
やごみ等の異物が透水層に堆積し、透水層に目詰まりを
生じる恐れがあった。更に、上記従来の雨水浸透桝で
は、この浸透桝に溜まった雨水はその構造上地中に浸透
してしまうため、この雨水を雑用水又は非常用水として
利用することができない不具合があった。
【0004】本発明の目的は、下水道管渠や河川の流下
能力を越える多量の雨が降ったときには雨水を速やかに
地中に浸透させ、かつ雑用水や非常用水として利用可能
な雨水を貯留できる、貯留槽を兼ねる浸透桝を提供する
ことにある。本発明の別の目的は、桝本体の周囲又は外
側浸透桝の周囲の透水層の目詰まりを防止でき、かつ桝
本体内に堆積した塵埃等の異物を容易に除去できる、貯
留槽を兼ねる浸透桝を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、雨水15を貯留可能な有底筒の桝本
体12と、桝本体12の底板12aに形成された下部排
水口12bと、桝本体12の上面を覆う蓋18と、桝本
体12に雨水15を導入する雨水導入口12dと、桝本
体12の側板12cの上部に形成され桝本体12内に流
入した雨水15のうち所定量以上の雨水15を下水道管
渠に排出するオーバフロー孔12fと、桝本体12の側
板12cのうちオーバフロー孔12fより所定の距離だ
け低い位置に形成され下水道管渠に接続された上部排水
口12eと、桝本体12に上部排水口12eを塞ぐよう
に挿入され外周壁19aに上部排水口12eに連通する
連通孔19dが形成されたリング状の受け皿19と、下
部排水口12bを開放可能に閉塞する栓14と、桝本体
12に収容され桝本体12内に流入した雨水15により
浮上する比重が1未満のフロート16と、栓14とフロ
ート16とを連結し雨水15の液面が受け皿19の下面
近傍に達したときに下部排水口12bを閉塞していた栓
14がフロート16の浮力により引上げられて下部排水
口12bから雨水15が排出されるように構成された線
状部材17とを備えた貯留槽を兼ねる浸透桝である。
【0006】この請求項1に係る貯留槽を兼ねる浸透桝
では、降雨初期には雨量が少ないので、雨水導入口12
dから導入された雨水15は受け皿19に流入する。こ
の雨水15には屋根や屋上に堆積した異物を多く含む
が、これらの異物は雨水15とともに上部排出口12e
を通って下水道管渠に排出され、又は受け皿19に堆積
するので、異物を容易に除去できる。降雨強度が増す
と、雨水導入口12dから導入される雨水15の量が多
くなるので、この雨水15は受け皿19内に流入するの
みならず、受け皿19を越えて桝本体12内に直接流入
する。このとき下部排水口12bが栓14により閉塞さ
れているため、上記雨水15は桝本体12内に貯留され
る。この雨水15は異物を含まず比較的清浄であるの
で、蓋18を開けて雨水15を汲み上げれば、雑用水又
は非常用水として利用できる。更に豪雨時のように下水
道管渠や河川の流下能力を越える多量の雨が降ると、桝
本体12内の雨水15の液面は急激に上昇して受け皿1
9の下面近傍に達する。このときフロート16の浮力に
より線状部材17が緊張して栓14が引上げられ、桝本
体12内の比較的清浄な雨水15が下部排水口12bか
ら排出されるので、透水層23に目詰まりを生じること
なく、透水層23を介して多量の雨水15が速やかに地
中に浸透する。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1に示すように、桝本体12が地中
に埋設され、桝本体12の側板12cのうち受け皿19
より所定の距離だけ低い位置に上部浸透孔12gが形成
されたことを特徴とする。この請求項2に係る貯留槽を
兼ねる浸透桝では、豪雨時に桝本体12内の雨水15が
下部排水口12bのみならず上部浸透孔12gから排出
されるので、雨水15が浸透桝11の下方の透水層23
だけでなく、浸透桝11の周囲の透水層23を介して地
中に浸透する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図3に示すよう
に、浸透桝11は雨水15を貯留可能な有底筒の桝本体
12と、桝本体12の底板12aに形成された下部排水
口12bと、桝本体12の上面を覆う蓋18と、桝本体
12の側板12cの上端近傍に形成され雨水15を桝本
体12に導入する雨水導入口12dと、桝本体12の側
板12cの上部に形成されたオーバフロー孔12fと、
桝本体12の側板12cのうちオーバフロー孔12fよ
り所定の距離だけ低い位置に形成された上部排水口12
eと、桝本体12に上部排水口12eを塞ぐように挿入
されたリング状の受け皿19と、下部排水口12bを開
放可能に閉塞する比重が1より大きい栓14と、桝本体
12に収容され桝本体12内に流入した雨水15により
浮上する比重が1未満のフロート16と、栓14とフロ
ート16とを連結する線状部材17とを備える。
【0009】桝本体12の側板12cは円筒状に形成さ
れ、底板12aは漏斗状に形成される(図1及び図
2)。底板12aの上端周縁は側板12cの下部内周面
に接続され、底板12aの下端中央に下部排水口12b
が形成される。側板12c及び底板12aはプラスチッ
クス、アルミニウム又は鋳鉄により一体成形される。な
お、側板を鋼管により形成し、底板を鋼板のプレス加工
により形成してもよい。この場合、底板の上端周縁は側
板の下部内周面に溶着される。蓋18はプラスチック
ス、アルミニウム、鋼板又は鋳鉄等にて形成され、蓋1
8に形成された凹部18aには蓋用取っ手18bが架設
される。またオーバフロー孔12fからは桝本体12内
に流入した雨水15のうち所定量以上の雨水15を排出
されるようになっている。なお、雨水導入口は桝本体の
側板の上端近傍ではなく、蓋に形成してもよい。また蓋
用取っ手をプラスチックスやアルミニウムや鋳鉄にて蓋
と一体的に成形する場合には、上記取っ手は一体成形可
能な形状に形成され、上記形状に限定されるものではな
い。
【0010】受け皿19はプラスチックス、アルミニウ
ム又は鋳鉄により形成され、側板12cの内周面に密着
する外周壁19aと、この外周壁19aと同心に形成さ
れ外周壁19aより直径の小さい内周壁19bと、外周
壁19aの下端及び内周壁19bの下端とを接続し外周
壁19a及び内周壁19b間の空間を塞ぐ底壁19c
と,内周壁19bの内側に形成された大径の孔19fと
を有する(図1〜図3)。この受け皿19は側板12c
の内周面に突設されたリング状のリブ12hにより保持
される(図1及び図2)。上記外周壁19aには上部排
水口12eに連通する連通孔19dが形成され、外周壁
19aの連通孔19dとは反対側の外面には鉛直方向に
延びる単一の凸条19e(図3)が形成される。また側
板12cの上部排水口12eとは反対側の内周面には上
記凸条19eを挿入可能な複数の凹条12i(図3)が
所定の間隔をあけかつ鉛直方向に延びて形成される。凸
条19eを複数の凹条12iに選択的に挿入することに
より上部排水口12eと挿通孔19dとの重なる面積を
変えることができる、即ち上部排水口12eの開口率を
変更することができるようになっている。受け皿19と
桝本体12とは受け皿19が桝本体12に貯留された雨
水15により浮上しない程度に密接に嵌合していること
が好ましい。
【0011】図1及び図2に戻って、栓14は排水口1
2bの孔径より大きく形成され、線状部材17は例えば
可撓性のある紐状の合成繊維、ワイヤ、鎖などにより形
成される。この線状部材17は雨水15の液面が上部浸
透孔12gより上方に達したときに、下部排水口12b
を閉塞する栓14をフロート16の浮力により引上げ、
下部排水口12bから雨水15を排出可能に構成され
る。また側板12cには受け皿19より所定の距離だけ
低い位置に上部浸透孔12gが形成される。この上部浸
透孔12gは側板12cに水平方向に所定の間隔をあけ
て複数形成され、上部浸透孔12gの孔径は後述する透
水層23を構成する砂利23aの直径より小さく形成さ
れる。これは砂利23aの桝本体12内への侵入を防止
するためである。
【0012】このように構成された貯留槽を兼ねる浸透
桝の設置方法を説明する。先ず浸透桝11を設置する地
面21に浸透桝11より一回り大きな穴22を掘り、こ
の穴22に多数の砂利23aを敷き詰めることにより透
水層23を形成する。次いで透水層23を形成した穴2
2に浸透桝11をその上端が僅かに地面21から突出す
るように挿入する。即ち、浸透桝11を透水層23で包
囲しかつこの浸透桝11の上端が地表に現れるように地
中に埋設する。次に雨水導入口12dに図示しない建物
又は屋上に落下した雨水を桝本体12内に導入する立樋
のような導入管24の下端を接続し、桝本体12の上部
排水口12e及びオーバフロー孔12fに一端が下水道
管渠(図示せず)に接続された排出集合管26の他端を
第1及び第2排出管27,28を介して接続する。更に
浸透桝11の外周面の透水層23上面に土25を被せる
ことにより、浸透桝11の設置が完了する。
【0013】このように構成された貯留槽を兼ねる浸透
桝の動作を説明する。予め、受け皿19の凸条19eを
桝本体12の複数の凹条12iに選択的に挿入する、即
ち上部排出口12eの開口率を、受け皿19の外周壁1
9aに形成された連通孔19dによって、浸透桝11が
設置される地域の下水道管渠(図示せず)や河川(図示
せず)の流下能力に対応して適正な値に設定しておく。
【0014】図示しない家屋の屋根やビルディングの屋
上に降った雨は雨樋や雨水用凹溝を通って導入管24に
流入する。雨の降り始めの降雨強度が弱いときには、導
入管24に流入する雨量は少ないため、雨水15は導入
管24から雨水導入口12dを介して図1の破線矢印で
示すように受け皿19に流入する。この受け皿19に流
入した雨水15には屋根や屋上に堆積した塵埃やごみや
落ち葉等の異物(図示せず)を比較的多く含むが、これ
らの異物のうち小さいものは雨水15とともに第1排出
管27及び排出集合管26を介して下水道管渠(図示せ
ず)に排出される。落ち葉等の比較的大きな異物は受け
皿19に堆積するので、蓋18を開ければ上記異物を受
け皿19から容易に取り除くことができる。また受け皿
19を桝本体12から取外せば、受け皿19を容易に洗
浄できる。
【0015】降雨強度が増すと、導入管24から雨水導
入口12dを介して桝本体12内に導入される雨水15
の量が多くなるので、雨水15は雨水導入口12dから
破線矢印で示すように受け皿19内に流入するのみなら
ず、実線矢印で示すように受け皿19を越えて受け皿1
9の大径の孔19fから浸透桝11の桝本体12内に直
接流入する。このとき下部排水口12bが栓14により
閉塞されているため、桝本体12内の雨水15の液面が
上部浸透孔12gに達するまで上昇し、フロート16も
雨水15の液面の上昇とともに浮上する。通常、雨水1
5は上部浸透孔12gを最高レベルとして桝本体12内
に貯留される。この雨水15は異物を含まず比較的清浄
であるので、蓋18を開けて上記雨水15を図示しない
柄杓やポンプ等により汲み上げれば、雑用水又は非常用
水として利用できる。
【0016】更に豪雨時のように下水道管渠や河川の流
下能力を越える多量の雨が降ると、導入管24から導入
される雨水15は、図2の実線矢印で示すように桝本体
12内に直接流入する雨水15の方が、破線矢印で示す
ように受け皿19内に流入する雨水15より多くなる。
桝本体12内に直接流入する雨水15の液面は急激に上
昇して上部浸透孔12gを越え、桝本体12に貯留され
た所定量以上の雨水15は上部浸透孔12gから排出さ
れ、桝本体12周囲の透水層23を通って速やかに地中
に浸透する。一方、受け皿19に流入した雨水15の量
は上部排出口12eから排出される雨水15の量より多
いため、受け皿19から溢れて桝本体12内に落下す
る。
【0017】また上部浸透孔12gから排出される雨水
15の単位時間当たりの排出量より、導入管24から桝
本体12に導入される雨水15の単位時間当たりの導入
量の方が多いため、桝本体12内の雨水15の液面は更
に上昇して受け皿19の下面近傍に達する。このときフ
ロート16の浮力により線状部材17が緊張して栓14
が引上げられる。この結果、桝本体12内の雨水15は
上部浸透孔12gから排出されるとともに、一点鎖線矢
印で示すように下部排水口12bからも排出されるの
で、浸透桝11の周囲及び下方の透水層23を介して多
量の雨水15が速やかに地中に浸透する。
【0018】ここで、上部排出口12eの開口率が適正
な値に設定されているため、豪雨時のように降雨強度が
増して洪水発生の危険が高まったときに浸透桝11の浸
透能力を最大限に発揮させることができる。即ち、従来
の浸透桝では降雨強度が小さい段階から浸透が始まって
いるため、降雨が増して洪水の危険が発生した段階で既
に透水層の周囲は雨水で満たされ、浸透能力が低下して
しまっているのに対し、本発明に係る浸透桝11では、
降雨強度の小さい段階での雨水を上部排水口12eから
下水道管渠に排出させ、降雨強度が増して設定値を越え
たときに浸透を開始させることができるので、浸透桝1
1の浸透性能を適正にコントロールすることができる。
この結果、河川の氾濫を防止できる。なお上部排水口1
2g及び下部排水口12bから排出される雨水15は比
較的清浄でごみや落ち葉等の異物を含まないため、桝本
体12側方及び下方の透水層23に目詰まりを生じるこ
とはない。
【0019】図4は本発明の第2の実施の形態を示す。
図4において図1と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態の浸透桝31は側板12c下部に蛇口32が設
けられ、側板12c上部に複数の上部浸透孔が形成され
ないことを除いて、上記第1の実施の形態の浸透桝と同
一に構成される。
【0020】このように構成された貯留槽を兼ねる浸透
桝の設置方法を説明する。予め浸透桝31を載せるため
の外側浸透桝36をコンクリートにより円筒状に形成す
る。この外側浸透桝36は下端に形成された下側開口部
36aと、上端に形成された上側開口部36bと、上端
近傍内面に突設され浸透桝31の下端を受ける突起36
gとを有する。先ず浸透桝31を設置する地面21に上
記外側浸透桝36より一回り大きな穴22を掘り、この
穴22に多数の砂利23aを敷き詰めて透水層23を形
成する。次いで透水層23を形成した穴22に上記外側
浸透桝36をその上端が僅かに地面21から突出するよ
うに挿入する。次に外側浸透桝36の上端近傍内周面に
突設された突起36gに浸透桝31を載せ、浸透桝31
の雨水導入口12dに導入管24の下端を接続し、上部
排水口12e及びオーバフロー孔12fに第1及び第2
排出管27,28を介して排出集合管26の他端を接続
する。更に外側浸透桝36の外周面の透水層23上面に
土25を被せることにより、浸透桝31の設置が完了す
る。
【0021】このように構成された貯留槽を兼ねる浸透
桝では、柄杓やポンプを用いなくても、蛇口32を開け
れば桝本体12内の雨水15を取出すことができる。ま
た豪雨時には桝本体12の下方の外側浸透桝36の空間
に一時的に雨水を貯留し、浸透桝の浸透能力を増大する
ことができる。その他の動作は上記第1の実施の形態の
浸透桝と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、底
板に下部排水口が形成されかつ上面が蓋により覆われた
桝本体に雨水導入口から雨水を導入し、桝本体の側板の
上部にオーバフロー孔及び上部排水口を形成し、桝本体
に上部排水口を塞ぐようにリング状の受け皿を挿入し、
更に下部排水口を閉塞する栓と桝本体内の雨水により浮
上するフロートとを連結する線上部材が雨水の液面が受
け皿の下面近傍に達したときに栓をフロートの浮力によ
り引上げて下部排水口から雨水を排出するように構成し
たので、雨量の少ない降雨初期に屋根や屋上に堆積した
異物を多く含む雨水が雨水導入口から導入されても、こ
れらの異物は雨水とともに受け皿及び上部排出口を介し
て下水道管渠に排出され、又は受け皿に堆積する。この
結果、異物を容易に除去できる。
【0023】また降雨強度が増すと、雨水導入口から導
入される雨水は受け皿内に流入するのみならず、受け皿
を越えて桝本体内に直接流入する。このとき下部排水口
が栓により閉塞されているため、桝本体内に雨水が貯留
される。この雨水は異物を含まず比較的清浄であるの
で、蓋を開けて上記雨水を汲み上げれば、雑用水又は非
常用水として利用できる。また豪雨時には桝本体内の雨
水の液面が急激に上昇して受け皿の下面近傍に達するの
で、フロートの浮力により線状部材が緊張して栓が引上
げられ、桝本体内の雨水は下部排水口から排出される。
この結果、下部排水口から排出された多量の雨水が透水
層を介して速やかに地中に浸透するので、河川の氾濫を
防止できる。また上記雨水は比較的清浄であるので、透
水層に目詰まりを生じることはない。
【0024】更に桝本体を地中に埋設し、この桝本体の
側板のうち受け皿より所定の距離だけ低い位置に上部浸
透孔を形成すれば、豪雨時に桝本体内の雨水が下部排水
口のみならず上部浸透孔から排出されるので、雨水が浸
透桝の下方の透水層だけでなく、浸透桝の周囲の透水層
を介して地中に浸透する。この結果、豪雨時の雨水の浸
透能力が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の貯留槽を兼ねる浸透桝を
地中に埋設した状態を示す縦断面図。
【図2】桝本体内の雨水の液面が上昇して受け皿の下面
近傍に達し、栓がフロートの浮力により線状部材を介し
て引上げられた状態を示す図1に対応する縦断面図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】本発明の第2実施形態を示す図1に対応する断
面図。
【符号の説明】
11,31 浸透桝 12 桝本体 12a 底板 12b 下部排水口 12c 側板 12d 雨水導入口 12e 上部排水口 12f オーバフロー孔 12g 上部浸透孔 14 栓 15 雨水 16 フロート 17 線状部材 19 受け皿 19a 外周壁 19d 連通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雨水(15)を貯留可能な有底筒の桝本体(1
    2)と、 前記桝本体(12)の底板(12a)に形成された下部排水口(12
    b)と、 前記桝本体(12)の上面を覆う蓋(18)と、 前記桝本体(12)に雨水(15)を導入する雨水導入口(12d)
    と、 前記桝本体(12)の側板(12c)の上部に形成され前記桝本
    体(12)内に流入した雨水(15)のうち所定量以上の雨水(1
    5)を下水道管渠に排出するオーバフロー孔(12f)と、 前記桝本体(12)の側板(12c)のうち前記オーバフロー孔
    (12f)より所定の距離だけ低い位置に形成され下水道管
    渠に接続された上部排水口(12e)と、 前記桝本体(12)に前記上部排水口(12e)を塞ぐように挿
    入され外周壁(19a)に前記上部排水口(12e)に連通する連
    通孔(19d)が形成されたリング状の受け皿(19)と、 前記下部排水口(12b)を開放可能に閉塞する栓(14)と、 前記桝本体(12)に収容され前記桝本体(12)内に流入した
    雨水(15)により浮上する比重が1未満のフロート(16)
    と、 前記栓(14)と前記フロート(16)とを連結し前記雨水(15)
    の液面が前記受け皿(19)の下面近傍に達したときに前記
    下部排水口(12b)を閉塞していた前記栓(14)が前記フロ
    ート(16)の浮力により引上げられて前記下部排水口(12
    b)から前記雨水(15)が排出されるように構成された線状
    部材(17)とを備えた貯留槽を兼ねる浸透桝。
  2. 【請求項2】 桝本体(12)が地中に埋設され、前記桝本
    体(12)の側板(12c)のうち受け皿(19)より所定の距離だ
    け低い位置に上部浸透孔(12g)が形成された請求項1記
    載の貯留槽を兼ねる浸透桝。
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