JPH10102520A - 沈埋トンネル工法 - Google Patents

沈埋トンネル工法

Info

Publication number
JPH10102520A
JPH10102520A JP8256461A JP25646196A JPH10102520A JP H10102520 A JPH10102520 A JP H10102520A JP 8256461 A JP8256461 A JP 8256461A JP 25646196 A JP25646196 A JP 25646196A JP H10102520 A JPH10102520 A JP H10102520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tunnel
sea
block
blocks
submerged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8256461A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Morishige
晴雄 森重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP8256461A priority Critical patent/JPH10102520A/ja
Priority to EP97941252A priority patent/EP0867565A4/en
Priority to US09/068,445 priority patent/US6164872A/en
Priority to PCT/JP1997/003430 priority patent/WO1998013556A1/ja
Publication of JPH10102520A publication Critical patent/JPH10102520A/ja
Priority to NO982386A priority patent/NO982386D0/no
Priority to US09/644,310 priority patent/US6347910B1/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、コスト、工期に優れる巨大化、長大
化した円筒形のトンネルブロックで、沈埋トンネルの施
工が可能にした沈埋トンネル工法を提供する。 【解決手段】本発明は、海上において、作業場所が海上
から一定高さに保たれるよう浮力調整しながら海中へ端
側を没入させる工法で、両端開口が球殻状の蓋体2aで
閉塞された円筒形のトンネルブロック2,22を構築
し、このトンネルブロックを海底の基礎12に直列に据
付け、この際、隣り合うトンネルブロックの円筒部2b
相互を接続筒15を介して接続してシールし、さらに両
者間をシール部分18でシールし、トンネルブロック相
互を結合させ、閉空間となった蓋体間に充満している海
水を排出して、その後、蓋体を取り外して、隣り合うト
ンネルブロックの内部を連通させることで、巨大化、長
大化したトンネルブロックでありながら、コストの面、
工期の軽減が図れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば海底を横断
するような道路用、鉄道用のトンネルなどに適用される
沈埋トンネル工法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路や鉄道を敷設するために、海底を通
じて、陸上をむすぶルートにトンネルを設けることが行
われている。こうしたトンネルの海底での施工には、海
底下の地中をシールドマシンによって掘削する工法があ
るが、止水対策が多大である上、掘削にかなり手間取る
ために工期が長い。
【0003】そこで、近時では、コンクリート製のトン
ネルユニットを海中に沈めて、海底で直列に結合すると
いう、止水対策が簡単で、かつ工期も短くてすむ、沈埋
トンネル工法が用いられるようになってきた。
【0004】従来、こうした沈埋トンネル工法は、図8
に示されるような道路や鉄道の敷設に適した内部空間を
もつコンクリート製のトンネルブロックaを地上で製作
し、このトンネルブロックaを海上輸送で目的の部位に
運び、これを海中に沈めてい海底の被トンネル設置部に
据え付けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、大規
模な交通ルートの確保から、道路床板、鉄道軌道の双方
を併用した、巨大化、長大化したトンネルブロックを用
いて、海底に沈埋トンネルを施工することが考えられて
いる。
【0006】ところが、従来のような地上でのトンネル
ブロックaの製作は、用地の広さ、輸送設備(吊り設備
など)の制約を受けるために、求められる大規模なトン
ネルブロックaは製作しにくい。しかも、作業場所が水
平方向にかなり広くなるので作業効率も悪い。
【0007】そのうえ、地上での製作は、水平部分のコ
ンクリート打設量が多いために、打設のコンクリートを
受ける補強部材が多大で、コスト、工数の点ともかなり
費やす。
【0008】加えて、地上での製作だと、コンクリート
の打設のためには、コンクリート部分に引っ張り応力が
発生しないようする補強部材も必要である。具体的に
は、地上でトンネルブロックaを製作するためには、鋼
板のブロックを製作した後、引っ張り応力の対策用の鉄
筋を組んでからでないと、コンクリートの打設が行えな
い。
【0009】このため、二回、躯体を組むのと同様の作
業が強いられ、コンクリートの打設のためだけでも、か
なりコスト、工数を費やす難点がある。こうした点のた
めに、地上では、求められる巨大化、長大化したトンネ
ルブロックaが製作できない上、しかも工期の短縮化も
難しくとされ、これが大規模な沈埋トンネルを施工する
上で障害となっている。
【0010】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、コストおよび工期の点で
優れた巨大化、長大化したコンクリート製のトンネルブ
ロックを用いて、大規模な沈埋トンネルの施工を可能と
した沈埋トンネル工法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した沈降トンネル工法は、海上におい
て、作業場所が海上から一定高さに保たれるよう浮力を
調整しながら海中へ端側を没入させる工法により、両端
開口が球殻状の蓋体で閉塞されてなる円筒形のコンクリ
ート製のトンネルブロックを構築し、このトンネルブロ
ックを海中に沈めて海底の被トンネル設置部に直列に並
ぶように据付け、この据付けの際、隣り合うトンネルブ
ロックの円筒部の周壁間を周囲から隔絶するようにシー
ル部材でシールして、トンネルブロック相互を結合させ
た後、シール部材の結合によって閉空間となった蓋体間
に充満している海水を排出して、接合部分から水を取り
除き、その後、蓋体を取り外して、隣り合うトンネルブ
ロックの内部を連通させたことにある。
【0012】この沈埋トンネル工法によると、トンネル
ブロックは、海上において海中の浮力を利用して揚重し
ながらトンネルブロックを組み上げるので、海上、海中
の広いスペースがトンネルブロックの製作に利用でき、
地上では製作できないような耐圧性能に優れる巨大化、
長大化した円筒形のトンネルブロック、例えばブロック
長が300〜500m、トンネル外径が20mといった
トンネルブロックの製作が行える。
【0013】それ故、例えば道路用、鉄道用を併用した
ような大規模の沈埋トンネルの製作が可能となる。しか
も、海上において円筒形のトンネルブロックを海中に立
てながら製作するのであるから、作業場所は集約され、
作業効率もよい。
【0014】そのうえ、海中に立てながら製作するトン
ネルブロックは、コストの点、作業工数の点でも優れ
る。すなわち、トンネルブロックは、長手方向を海中に
没しながら製作されるので、水平部分のコンクリート打
設量は少なくてすむ上、コンクリート部分は周囲の海中
から圧縮応力を受けて常に圧縮状態となるので、コンク
リートを打設するために用いてきた補強部材は必要でな
くなる。
【0015】そのうえ、トンネルブロックは、耐圧性能
に優れた外観に加え、製作段階から圧縮状態にあるの
で、引っ張り応力対策で用いた鉄筋といった補強材を用
いない簡単な構造、例えば鋼板コンクロート構造にする
ことが可能であり、トンネルブロック構造そのものが単
純化される。
【0016】このため、巨大化、長大化したトンネルブ
ロックでありながら、コストの面、工期の点に優れる大
規模な沈埋トンネルが期待される。しかも、トンネルブ
ロックは、海上で、複数同時に製作することが可能なの
で、トンネルの全行程中、どこからでも着工することが
可能である上、又複数の地点で着工することも可能なの
で、それによっても工期の短縮化が図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明方法を図1ないし図
7に示す一実施形態にもとづいて説明する。図1中1
は、海底を通り、陸上の2つの地点をむすぶルートに据
え付けた大規模、例えば道路用、鉄道用とを併用した沈
埋トンネル(海底トンネル)である。
【0018】この沈埋トンネル1は、同ルートを多数に
分割した例えば巨大化、長大化したトンネルブロック2
の組み合わせで構成してある。この沈埋トンネル1の施
工には、本発明の沈埋トンネル工法が適用されている。
【0019】この沈埋トンネル工法について説明すれ
ば、これは、まず、図2に示されるような耐圧性能に優
れる、円筒形でかつ両端開口が球殻状の蓋体で2aで閉
塞された円筒形のトンネルブロック2、例えばブロック
長が300m〜500m、トンネル外径が20mといっ
た巨大化、長大化したトンネルブロック2を海上で製作
することから始まる。
【0020】これには、図3に示されるように例えば複
数の台船3を用いて深い深度を有する海上に、例えば複
数の環状の作業ステーション5a〜5dをもつ浮基地5
を構築して、これら各作業ステーション5a〜5d内で
それぞれ円筒形のトンネルブロック2を海中に立てなが
らプレハブ化していくという、トンネルブロック2の同
時製作が可能な工法が用いられる。なお、5xは台船3
を支持しておくアンカーを示す。
【0021】具体的には、つぎのような工法で、トンネ
ルブロック2の構築は行われる。すなわち、まず、例え
ば各作業ステーション5a〜5dで、開口側が上側を向
く一方の球殻状の蓋体2aを構築する(図示しない)。
この蓋体2aには、図2に示されるように蓋体2aの内
外を貫通する給・排水管4aと、同給・排水管4aの蓋
内側の管部分に介装された弁装置4bとで構成される給
・排水設備4を設けておく。
【0022】つぎに、各種資材を積み込んだ運搬船6を
浮基地5に横づけさせ、図3に示されるように台船3上
のクレーン3a、溶接機3bなどの機器を用いて、これ
ら各蓋体2aの周側に連ねて多数枚の鋼板を組み合わせ
てなる円筒形の外郭7aと、同じく多数枚の鋼板を組み
合わせてなる円筒形の内殻7bとを、所定の高さまで鉛
直方向上方に向かって構築する。むろん、蓋体2aとの
接触部は水密にしてある。
【0023】ついで、外郭7a、内殻7bで形成される
二重壁の間に、コンクリートバッチャー船8から例えば
ホッパー8aを用いてコンクリートを打ったり、台船3
上のポンプ車3cを用いて高強度コンクリート9を打
つ。
【0024】この際、例えば円筒部2bの内部に、図2
に示されるように軸心方向に沿って道路基礎19a、鉄
道の軌道基礎19bを2段、構築する。なお、道路基礎
19a、鉄道の軌道基礎19bは沈埋トンネル完成後に
設けても構わない。但し、19cは道路基礎19a、軌
道基礎19bを支える支持脚を示す。
【0025】こうした鋼板の溶接、コンクリートを打つ
という作業が順次、行われることによって、道路基礎1
9a、軌道基礎19bを含め円筒部分が鉛直方向(上
方)へ向かって構築されていく。なお、円筒部2aの端
壁は蓋体2aの周りを囲むように構築される。
【0026】そして、この円筒部2bの製作の際、常に
作業場所となる円筒部分の開口端が浮基地5に配置され
るよう、浮力を調整して、立ち姿勢となっているタンク
全体を球殻部2aが海中へ没する方向へ移動させてい
く。
【0027】具体的には、例えば円筒部2bがある高さ
まで形成されると、例えば給・排水設備4を通じて、円
筒部2bの内側へ流体、例えば海水を注入し、構造物の
浮力を調整して、常に円筒部1の作業高さが適正な高さ
(一定高さ)となるように調整する。
【0028】こうした作業の繰り返しにより、目的とす
る外径寸法および長さ寸法を有する円筒部2bが完成さ
れる。この円筒部2bの製作のとき、円筒部2bの内部
に軸方向に延びる換気用ダクト10を設けておく。この
とき、換気の排出機能がもたらせられる円筒部2bに
は、換気用ダクト10と共に、この換気用ダクト10と
連通して円筒部1b外に貫通するダクト接続口体10a
を設けておく。なお、ダクト接続口体10aの開口端は
例えば脱着可能な蓋板(図示しない)で塞いでおく。
【0029】つぎに、この円筒部2bの上端部に、残る
球殻状の蓋体2aを設ける。具体的には、図2に示され
るように円筒部2bの端部内側に形成された環状の支持
座2dに開口端が密接するよう蓋体2aを設ける。むろ
ん、この蓋体2aにも給・排水設備4を設けておく。な
お、蓋体2aとの接触部は水密にしてある。
【0030】これにより、各作業ステーション5a〜5
dにおいて、耐熱性能に優れた円筒形のトンネルブロッ
ク全体の製作は終える。なお、例えば完成した各トンネ
ルブロック2にはバラストタンク(図示しない)を設け
ておく。
【0031】そして、この完成した、巨大化、長大化し
た円筒形のトンネルブロック2を、沈埋トンネル1の各
部の据付地点(被トンネル設置部)に運んで海底に据え
付ける。
【0032】具体的には、トンネルブロック2の完成
後、図4に示されるように台船3の一部を移動して、海
底に据付けようとするトンネルブロック2の規制を解除
した後、例えば給・排水設備4を用いてトンネルブロッ
ク2内から海水を排出させるとともにトンネルブロック
2に設けたバンラストタンク内に注水して、浮力を調整
しながら、タンク全体をタグボート11により鉛直方向
の向きから水平方向の向きに反転させて、海面に横向き
に浮かせる。
【0033】反転後、同タグボート11で、トンネルブ
ロック2を、予め所定の間隔で、沈埋トンネル構築用の
海底基礎12が築いてある設置海域まで曳航する。つい
で、例えば同海上においてトンネルブロック2の円筒部
2bの端面全体に例えば緩衝材で構成されるシール部分
18(シール部材)を設けておく。また同円筒部2bの
端部外周に、端部が突き出るように接続筒15(シール
部材)を嵌挿して固定しておく。むろん、接続筒15の
固定端はシールしてある。なお、このときトンネルブロ
ック2が、ダクト接続口体10aが在るブロックであれ
ば、海上の換気装置用特殊ブイ16に連通接続してある
換気用フレキシブルダクト17を接続しておく。
【0034】この後、トンネルブトロック2に設けてあ
るバラストタンク内(図示しない)に注水して、図7に
示されるようにトンネルブロック2を海底基礎12に設
置してあるトンネル架台13間に上架する。なお、トン
ネル架台13はトンネルブロック2を円周方向に沿って
支持するものである。そして、高耐震性能が得られるよ
う、同トンネルブロック2をトンネル架台13に溶接と
ワイヤー(図示しない)との併用で固定する。なお、海
底基礎12は杭(図示しない)によって海底に支持して
ある。
【0035】これにより、まず、1つ目のトンネルブロ
ック2の据え付けを終える。ついで、これと隣接するト
ンネルブロック22、詳しくは例えば端部に接続筒15
を装着していないトンネルブロック22を同様な手順
で、浮基地5から曳航して、同様に海底のトンネル架台
13に上架する。
【0036】この際、図5に示されるようにトンネルブ
ロック22の端部を、接続筒15内にトンネルブロック
2の端部と当接するまで嵌挿して、ブロック端に重なる
シール部分18を介して、隣り合うトンネルブロック2
2の両者間をシールしていく。そして、さらにこのトン
ネルブロック22と接続筒15とを固定ならびにシール
して、隣り合うトンネルブロック2,22の円筒部相互
を結合していく。
【0037】このとき、内側が球殻、外側が円筒形とな
る二重壁構造にて、トンネルブロック2,22の接続部
は内・外が隔絶されているので、作業中、海水の漏洩は
ない。
【0038】つぎにトンネルブロック2,22の相互を
連通させる連通(接続)作業を行う。これには、給・排
水設備4で、閉空間となった球殻間、すなわち蓋体2
a,2a間に充満している海水を排出して、接合部分か
ら水を取り除く作業から始める。
【0039】すると、シール部分18には海水の外圧が
加わり、隙間が無いように接続部間のシールが詰まる。
ついで、そのシール部分18に水中コンクリート(図示
しない)を注入し、同部分を固める。
【0040】これにより、接続筒5による一次的なシー
ル、シール部分18による二次的なシール(いずれもシ
ール部材によるシール)にて、トンネルブロック2,2
2内への海水の漏洩は防止される。
【0041】海水の漏洩が防止されたならば、内側の球
殻をなす蓋体2a,2aを取り外して、隣り合うトンネ
ルブロック2、22の内部を連通させる。こうした作業
を海岸部を含め陸上まで行い、全区間に渡り、同様の構
造のトンネルブロック2(22)を直列に並べることに
より、沈埋トンネル1が構成される。
【0042】そして、道路基礎19a、軌道基礎19
b、換気ダクト10の相互間を接続した後、トンネル内
部に、図7に示されるように道路基礎19aに車道床板
(図示しない)を敷設してなる車道30、鉄道基礎19
bにレール31aを敷設してなる軌道31、ダクト受材
32、照明33、送水管34、排水管35、各種ケーブ
ル(光ファイバケーブル,電力ケーブル等)36、床下
ダクト37、非難用通路38等を設ければ、大規模な道
路、鉄道といった施設をもつ海底トンネルが構成され
る。
【0043】かくして、沈埋トンネル1の工法に上記し
たような海上において海中の浮力を利用して揚重しなが
らトンネルブロック2(22)を完成させる工法を取り
入れると、海上、海中の広いスペースがトンネルブロッ
ク2(22)の製作に利用できるので、地上では製作で
きないような耐圧性能に優れる巨大化、長大化した大規
模のトンネルブロック、例えばブロック長が300〜5
00m、トンネル外径が20mといったトンネルブロッ
ク2(22)を製作することができる。
【0044】したがって、例えば道路用、鉄道用を併用
したような大規模の沈埋トンネル1の製作が可能であ
る。しかも、海上において円筒形のトンネルブロックを
海中に立てながら製作するのであるから、作業場所は集
約され、作業効率の点にも優れる。
【0045】そのうえ、海中に立てながら製作するトン
ネルブロック2(22)は、コストの点、作業工数の点
でも優れたものとなる。すなわち、トンネルブロック2
(22)は、長手方向を海中に没しながら製作するの
で、水平部分のコンクリート打設量は少なくてすむ。し
かも、コンクリート部分は周囲の海中から圧縮応力を受
けて常に圧縮状態となるので、コンクリートを打設する
ために用いてきた補強部材は不要となる。
【0046】そのうえ、トンネルブロック2(22)
は、耐圧性能に優れる外観に加え、製作段階から圧縮状
態になるので、引っ張り応力対策で用いた鉄筋といった
補強材を用いない簡単な構造、例えば上記したような鋼
板と高強度コンクリートとを組み合わせただけの鋼板コ
ンクリート構造にすることができ、トンネルブロック構
造そのものを単純化することができる。
【0047】このため、巨大化、長大化したトンネルブ
ロック2(22)でありながら、コストの面、工期の点
に優れた大規模な沈埋トンネルを期待することができ
る。しかも、トンネルブロック2(22)は、海上で、
上記したように複数同時に製作することが可能なので、
トンネルの全行程中、どこからでも着工することが可能
である上、又複数の地点で着工することも可能なので、
それによっても工期の短縮化を図ることができる利点も
ある。
【0048】またトンネルブロック2に設けた接続口体
10aに、海面に浮かぶ換気装置用特殊ブイ16に接続
した換気用フレキシブルダクト17を接続する構造を採
用したので、たとえ長大な海底トンネルでも、途中に人
工島を設けるような大がかりな工事は必要とせずに、ト
ンネル内の換気を行うことができる。
【0049】なお、一実施形態では、車道、軌道を上下
2段に設けた沈埋トンネルを一例に挙げたが、これらに
限定されるものではなく、どのような内部構造の沈埋ト
ンネルにも適用してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、海上、海中の広いスペースをトンネルブロ
ックの製作に利用できるので、地上では製作できないよ
うな耐圧性能に優れる巨大化、長大化した円筒形のトン
ネルブロック、例えばブロック長が300〜500m、
トンネル外径が20mといったトンネルブロックを製作
することができる。
【0051】しかも、海上において円筒形のトンネルブ
ロックを海中に立てながら製作する工法により、作業場
所は集約されるので作業効率もよく、そのうえコストの
点、作業工数の点でも優れる。
【0052】したがって、コストおよび工期の点で優れ
た巨大化、長大化したコンクリート製のトンネルブロッ
クを用いて、大規模な沈埋トンネルの施工が可能であ
る。そのうえ、トンネルブロックは、海上で、複数同時
に製作することが可能なので、トンネルの全行程中、ど
こからでも着工することが可能である上、又複数の地点
で着工することも可能なので、それによっても工期の短
縮化が図れるといった効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の沈埋トンネル工法で作ら
れた沈埋トンネルを示す図。
【図2】同トンネルを構成する当初の円筒形のトンネル
ブロックを示す縦断面図。
【図3】長手方向が海上の浮基地において海中に没しな
がら製作されるトンネルブロックの製作工法を説明する
ための斜視図。
【図4】完成したトンネルブロックが浮基地から目的と
する地点へ運ぶまでを説明するための斜視図。
【図5】同運ばれた2つのトンネルブロックが海底の基
礎に上架されて端部同士が接続されるまでを説明するた
めの縦断面図。
【図6】同2つのトンネルブロックの内部を連通させる
までを説明するための縦断面図。
【図7】最終施工を終えたトンネル内部を説明するため
の側断面図。
【図8】従来の地上で製作されていたトンネルブロック
を説明するための側断面図。
【符号の説明】
1…沈埋トンネル 2,22…トンネルブロック 2a…蓋体 2b…円筒部 3…台船 5a〜5d…作業ステーション 7a…外郭 7b…内殻 9…高強度コンクリート 10…換気用ダクト 10a…ダクト接続口体 12…海底基礎 13…トンネル架台 15,18…接続筒,シール部分(シール部材) 16…換気装置用特殊ブイ 17…換気用フレキシブルダクト。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上において、作業場所が海上から一定
    高さに保たれるよう浮力を調整しながら海中へ端側を没
    入させる工法により、両端開口が球殻状の蓋体で閉塞さ
    れてなる円筒形のコンクリート製のトンネルブロックを
    構築し、 このトンネルブロックを海中に沈めて海底の被トンネル
    設置部に直列に並ぶように据付け、 この据付けの際、隣り合うトンネルブロックの円筒部の
    周壁間を周囲から隔絶するようにシール部材でシールし
    て、トンネルブロック相互を結合させ、 つぎにシール部材による結合によって閉空間となった蓋
    体間に充満している海水を排出して、接合部分から水を
    取り除き、 その後、蓋体を取り外して、隣り合うトンネルブロック
    の内部を連通させることを特徴とする沈埋トンネル工
    法。
JP8256461A 1996-09-27 1996-09-27 沈埋トンネル工法 Withdrawn JPH10102520A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8256461A JPH10102520A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 沈埋トンネル工法
EP97941252A EP0867565A4 (en) 1996-09-27 1997-09-26 METHOD FOR PRODUCING A LARGE TANK, SYSTEM FOR USING SUCH A TANK, AND METHOD FOR PRODUCING AN UNDERWATER TUNNEL WITH THIS TANK
US09/068,445 US6164872A (en) 1996-09-27 1997-09-26 Method of production of large tank, system using such large tank and submerged tunneling method using the tank
PCT/JP1997/003430 WO1998013556A1 (fr) 1996-09-27 1997-09-26 Procede de fabrication d'une grande cuve, systeme avec utilisation de cette grande cuve et procede de percement de tunnels avec utilisation de cette cuve
NO982386A NO982386D0 (no) 1996-09-27 1998-05-26 FremgangsmÕte for fremstilling av en stor tank, anvendelse av en slik tank og fremgangsmÕte for Õ bygge en nedsenket tunnel
US09/644,310 US6347910B1 (en) 1996-09-27 2000-08-23 Submarine power storage system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8256461A JPH10102520A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 沈埋トンネル工法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10102520A true JPH10102520A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17292968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8256461A Withdrawn JPH10102520A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 沈埋トンネル工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10102520A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100989379B1 (ko) * 2008-03-18 2010-10-25 박정일 수중 터널용 수직 터널 구조물 및 이에 사용되는 내측 방수장치
KR101211491B1 (ko) 2010-10-22 2012-12-18 한국해양연구원 사장식 초장대 해중터널 및 그 시공방법
CN104727343A (zh) * 2015-04-03 2015-06-24 王燏斌 潜移式围堰明挖法
JP2020045760A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 杜 地Di DU 海上トンネル
JP2022024946A (ja) * 2020-07-28 2022-02-09 地 杜 水中交通トンネル

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100989379B1 (ko) * 2008-03-18 2010-10-25 박정일 수중 터널용 수직 터널 구조물 및 이에 사용되는 내측 방수장치
KR101211491B1 (ko) 2010-10-22 2012-12-18 한국해양연구원 사장식 초장대 해중터널 및 그 시공방법
CN104727343A (zh) * 2015-04-03 2015-06-24 王燏斌 潜移式围堰明挖法
JP2020045760A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 杜 地Di DU 海上トンネル
JP2022024946A (ja) * 2020-07-28 2022-02-09 地 杜 水中交通トンネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5899635A (en) Transportation underwater tunnel system
EP0867565A1 (en) Method of production of large tank, system using such large tank and submerged tunneling method using the tank
JP6342184B2 (ja) 自己姿勢制御型沈埋函と沈埋トンネルの施工方法
CN109780325A (zh) 一种水厂取水隧道水下管道安装方法
US1060271A (en) Method of building subaqueous tunnels.
JP2655398B2 (ja) 海底または河底に建設するトンネル工法
CN109707002A (zh) 大型取水头精确定位沉放安装装置及方法
JP3065927B2 (ja) 乾式作業方法及びそれに用いる作業函
JPH10102520A (ja) 沈埋トンネル工法
CN109518674B (zh) 一种人工岛节段、装配式人工岛及装配式人工岛的建造方法
JPH11140893A (ja) 沈埋函の製作進水方法
US5024557A (en) Method and apparatus for constructing an offshore hollow column
JP2681503B2 (ja) 鋼製沈埋凾およびその設置方法
WO1986006133A1 (en) Improvements relating to construction of submerged roadways and other structures
JP2000290936A (ja) 橋脚フーチングの構築方法および橋脚フーチング構築用ケーソン
JP3554933B1 (ja) 水底トンネルの構築方法
CN113878704A (zh) 一种沉管流水线预制系统和预制方法
JP2000178990A (ja) 柔構造式沈埋トンネルおよびその構築工法
JP3356102B2 (ja) 柔構造式沈埋かんの製作・進水法
US730135A (en) Method of building subaqueous tunnels.
CN112779967B (zh) 一种污水海域排放管海陆连接段的施工方法
WO1990015223A1 (en) Submerged bridge tunnel
RU2465408C1 (ru) Способ строительства и ремонта водоводов и коллекторов сточных вод мелкого заложения на дне рек и водоемов
JP2929252B2 (ja) 大規模浮体構造物の建造方法
JPH0323689B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031202