JPH10102253A - フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 - Google Patents
フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH10102253A JPH10102253A JP29219996A JP29219996A JPH10102253A JP H10102253 A JPH10102253 A JP H10102253A JP 29219996 A JP29219996 A JP 29219996A JP 29219996 A JP29219996 A JP 29219996A JP H10102253 A JPH10102253 A JP H10102253A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon oxide
- oxide film
- fluorine
- compd
- silane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体装置の低誘電率層間絶縁膜として、フ
ッ素含有シリコン酸化膜をCVD法で安定してつくる方
法を提供することにある。 【解決手段】 気相化学成長法により、基板の上にフッ
素含有シリコン酸化膜を形成する方法において、 Si(OR1)4[式中、R1は炭素原子数2〜3の直
鎖または分岐を有するフルオロアルキル基を表す]で表
されるテトラキス(フルオロアルコキシ)シラン化合物
と酸化剤ガスを原料とするフッ素含有シリコン酸化膜を
製造する方法。フルオロアルコキシとしては、具体的に
は1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポ
キシや2,2,2−トリフルオロエトキシである。該化
合物は、適度な蒸気圧をもち、安定でかつ腐食性、危険
性の低い液体化合物で、安定して供給可能であるので、
フッ素含有シリコン酸化膜を量産することができる。
ッ素含有シリコン酸化膜をCVD法で安定してつくる方
法を提供することにある。 【解決手段】 気相化学成長法により、基板の上にフッ
素含有シリコン酸化膜を形成する方法において、 Si(OR1)4[式中、R1は炭素原子数2〜3の直
鎖または分岐を有するフルオロアルキル基を表す]で表
されるテトラキス(フルオロアルコキシ)シラン化合物
と酸化剤ガスを原料とするフッ素含有シリコン酸化膜を
製造する方法。フルオロアルコキシとしては、具体的に
は1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポ
キシや2,2,2−トリフルオロエトキシである。該化
合物は、適度な蒸気圧をもち、安定でかつ腐食性、危険
性の低い液体化合物で、安定して供給可能であるので、
フッ素含有シリコン酸化膜を量産することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テトラキスフルオ
ロアルコキシシラン化合物と酸化剤ガスとを原料として
化学気相成長法によりフッ素含有シリコン酸化膜を製造
する方法に関する。
ロアルコキシシラン化合物と酸化剤ガスとを原料として
化学気相成長法によりフッ素含有シリコン酸化膜を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積化に伴い、信号
遅延時間を低減させるために、層間絶縁膜に低誘電率化
が求められている。その中でフッ素含有シリコン酸化膜
(以下SiOF膜と表す)が有効でその製法、特性に関
して、盛んに検討されている。SiOF膜の製法として
は、従来、SiH4/SiF4/酸化剤ガスやSi(O
C2H5)4/C2F6/酸化剤ガス の系でプラズマ
CVDを行う方法が主に検討されてきた。ここで酸化剤
ガスとしてはO2、O3、N2Oなどがあげられる。更
に第43回応用物理学関係連合講演会講演予稿集(平成
8年3月26日)では、HSi(OC2H5)3/FS
i(OC2H5)3/O2系のプラズマCVD(26p
−N−7、東亜合成、服部ら)やSi(OC2H5)4
/(CF3)2CHOH/O3系の常圧CVD(26p
−N−4、NTT、池田ら)によるSiOF膜の製法が
開示されている。しかしCVDでも成膜の際、堆積時の
フロー特性や安定供給が期待されるSi[OCH(CF
3)2]4やSi(OCH2CF3)4などのテトラキ
ス(フルオロアルコキシ)シランを使ったCVDによる
SiOF膜の製法はまだない。
遅延時間を低減させるために、層間絶縁膜に低誘電率化
が求められている。その中でフッ素含有シリコン酸化膜
(以下SiOF膜と表す)が有効でその製法、特性に関
して、盛んに検討されている。SiOF膜の製法として
は、従来、SiH4/SiF4/酸化剤ガスやSi(O
C2H5)4/C2F6/酸化剤ガス の系でプラズマ
CVDを行う方法が主に検討されてきた。ここで酸化剤
ガスとしてはO2、O3、N2Oなどがあげられる。更
に第43回応用物理学関係連合講演会講演予稿集(平成
8年3月26日)では、HSi(OC2H5)3/FS
i(OC2H5)3/O2系のプラズマCVD(26p
−N−7、東亜合成、服部ら)やSi(OC2H5)4
/(CF3)2CHOH/O3系の常圧CVD(26p
−N−4、NTT、池田ら)によるSiOF膜の製法が
開示されている。しかしCVDでも成膜の際、堆積時の
フロー特性や安定供給が期待されるSi[OCH(CF
3)2]4やSi(OCH2CF3)4などのテトラキ
ス(フルオロアルコキシ)シランを使ったCVDによる
SiOF膜の製法はまだない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在シリコン酸化膜を
つくるCVD原料として、最も一般的に用いられている
のは、Si(OC2H5)4である。この化合物に近い
物性をもち、取り扱い上安定な化合物でSiOF膜が作
られれば、その工業的価値は大きい。F源としてフロン
のようなガスでなく、常温で液体で蒸気圧のある化合物
が好ましい。しかも一つの分子内にSiとFが含まれて
いれば膜組成の制御も容易になり得る。この一つとし
て、Si原子に直接F原子が結合した化合物、例えばF
Si(OC2H5)3があるが、これは湿気や空気と反
応して変質しやすく、人体に対する影響も懸念されるの
で、工業的に充分ではなく、満足できるものではない。
つくるCVD原料として、最も一般的に用いられている
のは、Si(OC2H5)4である。この化合物に近い
物性をもち、取り扱い上安定な化合物でSiOF膜が作
られれば、その工業的価値は大きい。F源としてフロン
のようなガスでなく、常温で液体で蒸気圧のある化合物
が好ましい。しかも一つの分子内にSiとFが含まれて
いれば膜組成の制御も容易になり得る。この一つとし
て、Si原子に直接F原子が結合した化合物、例えばF
Si(OC2H5)3があるが、これは湿気や空気と反
応して変質しやすく、人体に対する影響も懸念されるの
で、工業的に充分ではなく、満足できるものではない。
【0004】本発明の目的は、取り扱いし易い化合物で
あるテトラキス(フルオロアルコキシ)シラン化合物を
用いて、CVD法によりSiOF膜を成膜する方法を提
供することである。
あるテトラキス(フルオロアルコキシ)シラン化合物を
用いて、CVD法によりSiOF膜を成膜する方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは長年、Si
(OC2H5)4を用いたシリコン酸化膜の形成につい
て研究を続けてきた。Si(OC2H5)4のエトキシ
基を2,2,2−トリフルオロエトキシ基や1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ基に置
換した化合物は、湿気や空気に比較的安定で、これらの
CVDによりSiOF膜ができることを見いだし、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明の最大の特徴
は、SiOF膜をCVD法でつくるための原料化合物と
してテトラキス(フルオロアルコキシ)シランを用いる
ことである。
(OC2H5)4を用いたシリコン酸化膜の形成につい
て研究を続けてきた。Si(OC2H5)4のエトキシ
基を2,2,2−トリフルオロエトキシ基や1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ基に置
換した化合物は、湿気や空気に比較的安定で、これらの
CVDによりSiOF膜ができることを見いだし、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明の最大の特徴
は、SiOF膜をCVD法でつくるための原料化合物と
してテトラキス(フルオロアルコキシ)シランを用いる
ことである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるテトラキス(フル
オロアルコキシ)シランとしては、例えば、テトラキス
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)シラン、テトラ
キス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプ
ロポキシ)シラン等があげられる。
オロアルコキシ)シランとしては、例えば、テトラキス
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)シラン、テトラ
キス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプ
ロポキシ)シラン等があげられる。
【0007】テトラキス(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)シランは、K.C.Kumara Swamy
ら、J.Am.Chem.Soc.,vol.112,
2341(1990)によれば、テトラクロロシランと
トリフルオロエタノールとの反応で得られ、沸点162
〜164℃の液体である。テトラキス(1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ)シラン
は、K.S.Mazdiyasniら、Inorg.C
hem.,vol.10,890(1971)によれ
ば、テトラクロロシランと(ヘキサフルオロイソプロポ
キシ)ナトリウムとの反応で得られ、沸点158℃の液
体である。またテトラキス(1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロイソプロポキシ)シランは、特開平7−
242675によれば、テトラキス(ジメチルアミノ)
シランとヘキサフルオロイソプロパノールとの反応でも
得られ、沸点161.5℃である。
トキシ)シランは、K.C.Kumara Swamy
ら、J.Am.Chem.Soc.,vol.112,
2341(1990)によれば、テトラクロロシランと
トリフルオロエタノールとの反応で得られ、沸点162
〜164℃の液体である。テトラキス(1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロイソプロポキシ)シラン
は、K.S.Mazdiyasniら、Inorg.C
hem.,vol.10,890(1971)によれ
ば、テトラクロロシランと(ヘキサフルオロイソプロポ
キシ)ナトリウムとの反応で得られ、沸点158℃の液
体である。またテトラキス(1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロイソプロポキシ)シランは、特開平7−
242675によれば、テトラキス(ジメチルアミノ)
シランとヘキサフルオロイソプロパノールとの反応でも
得られ、沸点161.5℃である。
【0008】上記化合物は液体であり、現在シリコン酸
化物層間絶縁膜を作るのによく使用されているテトラエ
トキシシランSi(OC2H5)4に蒸気圧が近いの
で、テトラエトキシシランと混合して安定して供給する
ことも可能である。それにより膜中のフッ素含有量を希
望するところに制御できる。またF原子が直接Si原子
に結合しているトリエトキシフルオロシランFSi(O
C2H5)3に比べて、水や空気に対して安定であるの
で取り扱い易い。また腐食性も少ないので好ましい。
化物層間絶縁膜を作るのによく使用されているテトラエ
トキシシランSi(OC2H5)4に蒸気圧が近いの
で、テトラエトキシシランと混合して安定して供給する
ことも可能である。それにより膜中のフッ素含有量を希
望するところに制御できる。またF原子が直接Si原子
に結合しているトリエトキシフルオロシランFSi(O
C2H5)3に比べて、水や空気に対して安定であるの
で取り扱い易い。また腐食性も少ないので好ましい。
【0009】本発明の酸化剤ガスとしては、酸素O2、
オゾンO3、酸化二窒素N2Oなどがあげられる。
オゾンO3、酸化二窒素N2Oなどがあげられる。
【0010】CVD法のうち、常圧CVD、減圧CV
D、プラズマCVDなどが使える。
D、プラズマCVDなどが使える。
【0011】
テトラキス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
イソプロポキシ)シランを用いたSiOF膜の製造 テトラキス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
イソプロポキシ)シラン/テトラエトキシシラン/O2
のガスを用い、減圧プラズマCVD装置により2インチ
シリコン基板に成膜した。 条件 供給ガスとその供給量 Si[OCH(CF3)2]4 30sccm Si(OC2H5)4 30sccm O2 100sccm 基板温度 400℃ 反応室圧力 1Torr 得られた膜のFT−IRスペクトルにおいて、940c
m−1の吸収から、SiF結合が生成していることがわ
かった。
イソプロポキシ)シランを用いたSiOF膜の製造 テトラキス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
イソプロポキシ)シラン/テトラエトキシシラン/O2
のガスを用い、減圧プラズマCVD装置により2インチ
シリコン基板に成膜した。 条件 供給ガスとその供給量 Si[OCH(CF3)2]4 30sccm Si(OC2H5)4 30sccm O2 100sccm 基板温度 400℃ 反応室圧力 1Torr 得られた膜のFT−IRスペクトルにおいて、940c
m−1の吸収から、SiF結合が生成していることがわ
かった。
【0012】
【発明の効果】本発明により、危険性の少ない、安定度
の高い化合物を使うことにより、CVD法で、より安定
してSiOF膜をつくる方法を提供することができた。
の高い化合物を使うことにより、CVD法で、より安定
してSiOF膜をつくる方法を提供することができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 化学気相成長法により基板の上にフッ素
含有シリコン酸化膜を形成する方法において、 Si(OR1)4[式中、R1は炭素原子数2〜3の直
鎖または分岐を有するフルオロアルキル基を表す]で表
されるテトラキス(フルオロアルコキシ)シラン化合物
と酸化剤ガスを原料とするフッ素含有シリコン酸化膜の
製造方法。 - 【請求項2】 R1が1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロイソプロピルまたは、2,2,2−トリフルオ
ロエチルである請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29219996A JPH10102253A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29219996A JPH10102253A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10102253A true JPH10102253A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17778821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29219996A Pending JPH10102253A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10102253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6984591B1 (en) | 2000-04-20 | 2006-01-10 | International Business Machines Corporation | Precursor source mixtures |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP29219996A patent/JPH10102253A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6984591B1 (en) | 2000-04-20 | 2006-01-10 | International Business Machines Corporation | Precursor source mixtures |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6022812A (en) | Vapor deposition routes to nanoporous silica | |
JP3828540B2 (ja) | 低誘電常数薄膜の製造方法及び水素化されたシリコンオキシカーバイド(SiCO:H)薄膜 | |
JP4874614B2 (ja) | 多孔質の低誘電率組成物並びにそれを作製及び使用するための方法 | |
KR101328813B1 (ko) | 유기아미노실란 전구체로부터 산화규소 막을 형성시키는 방법 | |
KR101144497B1 (ko) | 저유전율막의 개질제 및 제조방법 | |
KR960032641A (ko) | 반도체장치 및 절연막의 형성방법 | |
EP1119035A3 (en) | Method for depositing a low dielectric constant film | |
WO2002043119A3 (en) | An ultralow dielectric constant material as an intralevel or interlevel dielectric in a semiconductor device, a method for fabricating the same, and an electronic device containing the same | |
JPH0734439B2 (ja) | 窒化ケイ素膜を含有する装置の製造方法 | |
KR20130114269A (ko) | 에스티아이를 위한 실리콘 디옥사이드의 고품질 유전 필름의 제조: 하프 ⅱ― 원격 플라즈마 향상된 증착 공정을 위한 상이한 실록산―기재 전구체의 용도 | |
JP4881153B2 (ja) | 水素化シリコンオキシカーバイド膜の生成方法。 | |
JPH10242142A (ja) | 半導体素子とその製造方法 | |
EP0212691A1 (en) | Low temperature chemical vapor deposition of silicon dioxide films | |
JPH06132276A (ja) | 半導体膜形成方法 | |
Ermakova et al. | Study of Cu diffusion behavior in carbon rich SiCN: H films deposited from trimethylphenylsilane | |
US8227028B2 (en) | Method for forming amorphous silica-based coating film with low dielectric constant and thus obtained amorphous silica-based coating film | |
JP2006040936A (ja) | 絶縁膜の成膜方法および絶縁膜成膜装置 | |
JPH10102253A (ja) | フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 | |
TW200536014A (en) | SiN film selective etching solution and etching method | |
JP3836553B2 (ja) | シリコン系絶縁膜の製造方法 | |
WO1997007537A1 (fr) | Procede de fabrication d'un dispositif a semi-conducteurs | |
JP5233127B2 (ja) | 低誘電率膜の改質剤及び製造方法 | |
JPH08236519A (ja) | フッ素含有シリコン酸化膜の製造方法 | |
JP3443978B2 (ja) | 低誘電体膜の形成方法 | |
JP2003124460A (ja) | ゲート酸化膜、素子、ゲート酸化膜形成方法、ゲート酸化膜形成材料 |