JPH10101155A

JPH10101155A - 流動体の包装システム

Info

Publication number: JPH10101155A
Application number: JP8258051A
Authority: JP
Inventors: Hitoaki Sugiyama; 仁朗杉山
Original assignee: Nihon Tokkyo Kanri Co Ltd
Current assignee: Nihon Tokkyo Kanri Co Ltd
Priority date: 1996-09-30
Filing date: 1996-09-30
Publication date: 1998-04-21

Abstract

(57)【要約】【目的】両端をクリップで結紮したロケット包装体に
おいて、内容物の注出をしやすくして用途の拡大を図る
と共に一旦開封したあともそのまましまっておくことが
できるようにする。【解決手段】開封した円柱状の包装体１の開口部に注
出口５付のアダプター３を被せて使用する。又、必要に
応じてキャップ６を注出口５に被せてそのまましまって
おくことができるようにする。この結果、シャンプー、
マヨネーズ、ケチャップ等のような流動体であっても、
クリップで結紮した所謂ロケット包装形態により包装
し、使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液体、粘性体等で
あって、容器から重力により、或いは押し出す力を容器
に付加したときに開封された切り口（注出口）から外に
流出するような内容物を充填して密封するための包装シ
ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】ハム、ソーセージ等に多く見られる包装
形態に、両端をクリップで結紮した所謂ロケット包装が
ある。このロケット包装形態は外観が円柱状を呈し、密
封性及び耐圧力性が高く、高速度での自動充填が可能な
ために生産性が高い等の特長がある。又、ヒートシール
性を有しないプラスチックフィルム等を包装材料に選定
した場合でも高速で包装体を密封できる特長を有してい
る。

【０００３】一方、このロケット包装の欠点は、一旦開
封したあとは再密封できないことである。このため、内
容物は前記したハム、ソーセージのような固形物か、一
回で使用を終えるような糸こんにゃく等の包装に多く使
用されている。しかし、ロケット包装は、前記した特長
以外にも、例えば高温、高圧殺菌が可能であることか
ら、ハム、ソーセージ以外の加工食品の包装にも適し、
又、高速充填が可能であることから、菓子類の包装にも
適しており、このような優れた特長を有するロケット包
装を広い分野に適用しない手はない。

【０００４】本発明者は、ロケット包装を流動体の包装
分野に広く拡大するための方策について鋭意研究を重ね
て来た結果、ロケット包装体が持つ一旦開封したあと再
密閉できない点と、流動体の場合には他の容器に移し替
えなければならないという点を改善さえすれば、使用範
囲が劇的に拡大することが判った。つまり、開封したあ
との使用形態を改善することと、開封口を使用しない場
合には閉塞しておくことができるように構成し、又、液
体の場合にはこの液体を少量ずつ注出できるようにする
と、液体、粘性体を含むあらゆる流動体の包装に使用が
可能である。

【０００５】例えば、次のような分野においてロケット
包装が可能である。・食品関係みそ、マヨネーズ、ケチャップ、カレールー、練りわさ
び、練りしょうが、練りからし、ミルク、しょうゆ、ラ
ー油、食用油、マーガリン、ジャム、ソース、はち蜜・菓子関係チョコレート、クリーム、水あめ、はちみつ

【０００６】・化粧品関係シャンプー、リンス、液体石けん、練りおしろい、乳
液、各種クリーム、ポマード、練り歯みがき、育毛剤・その他糊、洗剤、印刷インキ、塗料、工業用油、くつずみ、つ
や出し剤

【０００７】又、上記適用分野において、シャンプー、
リンス等のように、多量に消費されるものにおいては、
詰め替え用として使用可能である。又、包装材料の選定
に自由度が大きいと共に包装体には印刷が可能であるた
め、二次包装（外装）が不要となり、省資源化に寄与す
ることも可能である。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、以上
に説明したロケット包装形態が持つ優れた利点を最大限
に利用できる流動体の包装システムを提案することであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決する手段として、次の如き包装システムを提案する。１．内容物が充填された状態において円柱状を呈する包
装体と、前記包装体の一端に嵌合する嵌合口を有すると
共に、この嵌合口の先に閉塞された注出口を形成して成
るアダプターと、から成る流動体の包装システム。

【００１０】２．包装体が両端を結紮した構造である前
記１記載の流動体の包装システム。３．包装体が一端を結紮して密封し、他端をヒートシー
ルして密封した構造である前記１記載の流動体の包装シ
ステム。４．包装体が両端をヒートシールして密封した構造であ
る前記１記載の流動体の包装システム。

【００１１】５．アダプターの嵌合口内にスベリ止め手
段を形成して成る前記１又は２又は３又は４記載の流動
体の包装システム。６．包装体に環状の固定環を嵌合し、アダプターをこの
固定環に止めて使用するように構成して成る前記１又は
２又は３又は４又は５記載の流動体の包装システム。７．注出口を切断して開放した後、ここに被せて不使用
時に閉塞するキャップを設けて成る前記１又は２又は３
又は４又は５又は６記載の流動体の包装システム。

【００１２】

【作用】内容物を充填して円柱状（ロケット状）に形成
された包装体は、結紮又はシールの内側をハサミでカッ
トするか、ノッチがある場合にはこのノッチの部分で開
口し、ここにアダプターを被せ、内容物はこのアダプタ
ーの注出口をカットして開放し、ここから絞り出す、又
は流出させて使用する。したがって、使用形態は、現在
練り歯みがき等にみられるチューブ状の容器と同じであ
る。一旦使用した後は、アダプター側を上にして置く
か、又はこのアダプターの注出口にキャップを被せて密
封しておく。

【００１３】アダプター固定環を有する場合には、この
固定環にアダプターを止めて使用すると、使用に際し、
内圧を高めてもアダプターが外れることはない。詰め替
え商品の場合は、アダプター及び固定環、キャップ等は
再利用し、内容物を充填した包装体（商品）だけを購入
する。このようにすると、注出口を一体形成したもの、
或いはヒンジキャップを被せたもの等のチューブ状容器
に比較して低コスト、省資源に大きく貢献できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明において、包装体は、内容
物を充填したときに円柱状を呈することが条件である。
この条件を満たす包装体は、フラットなプラスチックフ
ィルムを円曲させて両縁を重ね合わせた所謂封筒貼りと
するか、合掌貼りとするか、テープで両端を継ぎ合わせ
て円筒形状にする。

【００１５】又は、製膜工程において円筒形状に形成し
たものを使用する。包装体の材質は、夫々の使用条件に
より選択され、本発明の適用において特に限定されな
い。包装体に内容物を充填した後のシールは、両端をク
リップで結紮する方法、一方だけを結紮する方法、ヒー
トシールにより一端又は両端の形状が円形になるように
シールする方法等、任意であるが、内圧をかけたときに
包装体が真円に膨張する必要がある。但し、内圧をかけ
たときに包装体は伸長するものであってはならない。包
装体に内容物を充填するための機械は、横型、縦型を問
わない。

【００１６】アダプターの嵌合口は、対応する包装体が
嵌る内径とし、この内径部分にはスベリ止め手段とし
て、凹凸をつける、摩擦力の大きい材料を塗布する、或
いは、感圧貼着剤等を塗布しておく方法によって外れな
いようにすることができる。但し、基本的には包装体に
内圧がかかると、膨張力により嵌合口に対する包装体の
面圧が高まり、アダプターは外れないので、不要であ
る。もし、必要性があるとすれば、強粘性体の場合であ
って、注出に大きな内圧を必要とする場合である。

【００１７】固定環は、上記したスベリ止め手段程度で
はアダプターが外れるときに使用するものとする。アダ
プターの注出口の大きさ、形状は、用途に応じて選定す
る。又、この注出口に被せるキャップは、必ず必要なも
のではなく、用途に応じて用いるものとする。キャップ
はアダプターから離れるものでもよいし、ヒンジ等によ
り使い勝手を良くしたものでもよい。

【００１８】

【実施例】図１は本発明に係る包装システムの基本構造
を示すもので、内部に内容物を充填し、両端をクリップ
で結紮した包装体とアダプター、キャップから成り、包
装体１は、両端を結紮（クリップ）２、２ａした円柱状
を呈し、アダプター３は、後方に前記包装体１の外径Ｗ
と略同一の内径Ｗ′から成る嵌合口４を形成し、正面に
注出口５を形成した構成である。又、キャップ６は前記
アダプター３の注出口５に被冠できる構成である。

【００１９】上記包装システムの使用状態を図１、図２
及び図３に基づいて説明する。先ず、ハサミ等を用いて
包装体１の一端ａをカットして開封すると共に、アダプ
ター３の注出口５をｂでカットする（図１）。その上
で、カットした包装体１にアダプター３の嵌合口４を嵌
合し、包装体１を手に持ち、これに圧力をかけると、包
装体１の内圧が高まり、内容物がアダプター３の注出口
５から押し出される。この状態を示したのが図２であ
る。これは、粘度の高い内容物の場合であって、粘度が
低い液体の場合には、注出口５側を下にするだけで流出
する。なお、注出口５の大きさは、内容物の粘度、使用
量等により最適なものに決定する。例えば、マヨネー
ズ、みそ等の場合には、星状或いは偏平状に形成し、し
ょうゆ、油等の場合には出すぎないように小孔に形成す
る。

【００２０】使用を終えた場合には、図３に示すよう
に、キャップ６を注出口５に被せて置いてもよいし、内
容物によってはそのまま置く。なお、アダプター３の注
出口５は、あらかじめ開口したものでもよい。又、この
アダプター３の嵌合口４の内面には、適当なスベリ止め
手段を形成してもよい。このスベリ止め手段としては、
図４に示すように内面を粗面７に形成したり、貼着剤を
塗布してもよい。但し、この貼着剤方式は、詰め替え商
品の場合には、アダプター３が外れなくなるために適さ
ない。

【００２１】又は、図５に示すように、アダプター３を
止めるための固定環８を包装体１に固定し、係合部９で
アダプター３を止めるようにしてもよい。この使用例
は、内容物を注出している際にもアダプター３が外れに
くい特長を有するが、使用を終えてしまって置く際、包
装体１は内圧が無くなるために変形したり収径して、ア
ダプター３がひとりでに外れてしまうことがあり、これ
を防止する上において効果がある。

【００２２】図６は包装体１の結紮２側に紐１０を取り
付けることにより、この紐１０をアダプター３内に通
し、先で引くことにより嵌合口４内に包装体１を嵌入す
るようにした実施例であって、（Ａ）は紐１０を包装体
１に結んだ状態、（Ｂ）はアダプター３内に紐１０を通
して引く状態、（Ｃ）はアダプター３内に包装体１を引
き込み、このアダプター３の注出口５から先に出た部分
をカットｂする状態、（Ｄ）は使用状態、（Ｅ）は使用
を終えてアダプター３にキャップ６を被冠した状態の説
明図である。

【００２３】なお、この実施例の場合、アダプター３の
注出口５は分離自在に形成してあり、使用するときに注
出口５をアダプター３に装着し（Ｄ）、キャップ６は注
出口５を外してここに被冠する（Ｅ）。図７は包装体１
の他の実施例であって、（Ａ）は一端をクリップ２で結
紮し、他端をヒートシール１１したもの、（Ｂ）は双方
にヒートシール１１、１１ａを施し、カットする側のヒ
ートシール１１ａは円形になるようにヒートシールを行
い、更にここに口１２を形成すると共に、この口１２に
かかる部分にノッチ１３を入れたものの例である。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、以上の如き構成の包装システ
ムを採用することにより、次の効果を奏する。ａ．あらゆる流動体の包装にクリップで結紮したロケッ
ト包装形態がとれるので、高速自動充填が可能であり、
ヒートシール方法に比較して生産性が向上する。ｂ．内容物を充填した包装体は、高温、高圧に耐えるこ
とができるので、高温、高圧殺菌を必要とする商品の場
合に有効である。

【００２５】ｃ．クリップによる結紮方式は、安全性が
高い。ｄ．包装体内から内容物を注出するとき、アダプターを
用いるので、任意の量を自由に注出することができると
共に、一旦開封した後でも、アダプター及びキャップを
被せたまましまっておくことができる。

【００２６】ｅ．包装体に印刷を行うことにより、外観
上優れた商品になると共に、外装（二重包装）を必要と
しないので、省資源に寄与できる。ｆ．包装体は円柱状を呈しているので、輸送、格納等が
しやすい。ｇ．アダプターは再利用が可能である。このため、例え
ばシャンプー、リンス、液体石けん、マヨネーズ、ケチ
ャップ等のような商品をロケット包装して使用できるば
かりでなく、詰め替えが利くことにより省資源に貢献で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る包装システムの説明図。

【図２】包装体を開封し、アダプターを装着して使用し
ている状態の説明図。

【図３】注出口にキャップを被せた状態の説明図。

【図４】キャップの嵌合口内にスベリ止め手段を形成し
た例の説明図。

【図５】固定環を用いてアダプターを止めるようにした
実施例の説明図。

【図６】紐付包装体とアダプターの装着例の説明図。

【図７（Ａ）】一端を結紮、他端をヒートシールした包
装体及び両端をヒートシールした包装体の説明図。

【図７（Ｂ）】開封口側を円になるようにヒートシール
した包装体の説明図。

【符号の説明】

１包装体２，２ａ結紮３アダプター４嵌合口５注出口６キャップ７粗面８固定環９係合部１０紐１１，１１ａヒートシール１２口１３ノッチ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内容物が充填された状態において円柱状
を呈する包装体と、前記包装体の一端に嵌合する嵌合口を有すると共に、こ
の嵌合口の先に閉塞された注出口を形成して成るアダプ
ターと、から成る流動体の包装システム。
【請求項２】包装体が両端を結紮した構造である請求
項１記載の流動体の包装システム。
【請求項３】包装体が一端を結紮して密封し、他端を
ヒートシールして密封した構造である請求項１記載の流
動体の包装システム。
【請求項４】包装体が両端をヒートシールして密封し
た構造である請求項１記載の流動体の包装システム。
【請求項５】アダプターの嵌合口内にスベリ止め手段
を形成して成る請求項１又は２又は３又は４記載の流動
体の包装システム。
【請求項６】包装体に環状の固定環を嵌合し、アダプ
ターをこの固定環に止めて使用するように構成して成る
請求項１又は２又は３又は４又は５記載の流動体の包装
システム。
【請求項７】注出口を切断して開放した後、ここに被
せて不使用時に閉塞するキャップを設けて成る請求項１
又は２又は３又は４又は５又は６記載の流動体の包装シ
ステム。