JPH10101020A - テーピングマシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カバーテープに常時一定の張力を生じさせた状
態で繰り出すことができるカバーテープ供給装置を提供
する。 【解決手段】カバーテープリール２２に巻かれたカバー
テープ２１は、繰り出しローラ部２３によって繰り出さ
れる。繰り出されたカバーテープ２１は、第１のガイド
ローラ２５に巻掛けられ、このカバーテープ２１には、
テープテンショナ２４が保持され、テープテンショナ２
４が第１のセンサ２７ａによって検知されると、繰り出
しローラ部２３の作動が停止する。一方、テープテンシ
ョナ２４が第２のセンサ２７ｂによって検知されると繰
り出しローラ部２３が作動して、カバーテープ２１が一
定の速度で繰り出される。これにより、カバーテープ２
１には常時一定の張力が生じる。そして、カバーテープ
２１は、第２のガイドローラ２６に案内されてエンボス
テープ６側に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エンボステープの
収納凹部にＩＣパッケージを収納し、この収納凹部をカ
バーテープによって封じるテーピングマシンに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、一連の製造工程を経て完成し
た、ＩＣ本体とこれに装着されたリードとからなるＩＣ
パッケージは、配線基板へ実装するためにエンボステー
プに収納した状態で自動搭載機（オートマウンタ）等に
供給される。このエンボステープへのＩＣパッケージの
収納は、テーピングマシンによって行われる。テーピン
グマシンは、複数の収納凹部が形成されたエンボステー
プを所定方向に送りながらＩＣパッケージを収納凹部に
順次収納し、カバーテープをエンボステープの所定方向
への送りに従ってエンボステープの表面に接着し、ＩＣ
パッケージが収納された収納凹部を順次封じる。

【０００３】図３は、テーピングマシンにおけるカバー
テープの供給方法の一例を示す概略構成図である。エン
ボステープ６に収容されたＩＣパッケージ（図示せず）
をカバーテープ４２で封じるには、先ず、カバーテープ
リール４１に巻かれたカバーテープ４２を作業者がガイ
ドローラ４３，４４に巻掛けて引き出し、そのカバーテ
ープ４２の先端を熱圧着装置４５の下方に位置させ、エ
ンボステープ６の上面にカバーテープ４２を熱圧着す
る。その後、エンボステープ６が搬送されると、そのエ
ンボステープ６の移動に従ってカバーテープ４２が引っ
張られ、カバーテープ４２がガイドローラ４３，４４に
案内されてエンボステープ６上に自動的に引き出され
て、エンボステープ６とカバーテープ４２の熱圧着が連
続して行われるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
カバーテープの供給方法では、カバーテープリール４１
の回転抵抗が大きいと、引き出されるカバーテープ４２
に作用する張力が大きくなり、カバーテープ４２の伸び
変形量が大きくなると共に、エンボステープ６に搬送方
向と逆方向の大きな力が作用することとなり、適正な熱
圧着作業ができなくなる。その結果、ＩＣパッケージの
シールが不十分になるおそれがあった。

【０００５】一方、カバーテープリール４１の回転抵抗
が小さすぎると、エンボステープ６の搬送量以上にカバ
ーテープ４２が繰り出される場合があり、カバーテープ
リール４１とエンボステープ６との間においてカバーテ
ープ４２がたるんだり、また、カバーテープ４２がガイ
ドローラ４３，４４から外れたりして、カバーテープ４
２がエンボステープ６に正確に熱圧着されず、ＩＣパッ
ケージのシールが不十分になるおそれがあった。

【０００６】さらに、カバーテープリール４１の直径の
変化により回転抵抗や巻掛け角度が変化するため、引き
出されるカバーテープ４２に作用する張力が変化し、カ
バーテープ４２の引出量が一定でなくなるという不利益
を有していた。

【０００７】本発明は、かかる従来の不利益を解消する
ためになされたものであって、ＩＣパッケージを収納す
るエンボステープに、安定しかつ良好にカバーテープの
接着を行うことが可能なテーピングマシンを提供するこ
とを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るテーピング
マシンは、複数の収納凹部が形成されたエンボステープ
を所定方向に送りながらＩＣパッケージを前記収納凹部
に順次収納し、カバーテープを前記エンボステープの所
定方向への送りに従って当該エンボステープの表面に接
着し、前記ＩＣパッケージが収納された収納凹部を順次
封じるテーピングマシンであって、前記カバーテープの
繰り出しを行うカバーテープ繰出手段と、前記カバーテ
ープ繰出手段によって繰り出されたカバーテープによっ
て保持され、当該カバーテープに所定の張力を生じさ
せ、かつカバーテープの繰出量と前記エンボステープの
送り量とに応じて鉛直方向に移動するテープテンショナ
と、前記テープテンショナの鉛直方向の位置を検出する
検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づいて前
記テープテンショナの位置が所定の範囲に位置するよう
に、前記カバーテープ繰出手段によるカバーテープの繰
出量を調整する制御手段とを有する。

【０００９】本発明に係るテーピングマシンでは、カバ
ーテープにテープテンショナが保持され、このテープテ
ンショナによってカバーテープに所定の張力が発生す
る。エンボステープが所定方向に送られても繰出手段に
よるカバーテープの繰出量は、テープテンショナの位置
が所定の範囲に位置するように制御手段によって調整さ
れるため、カバーテープに常に所定の張力を発生させる
ことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るテーピングマ
シンの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
１は、本発明に係るテーピングマシンの一実施形態の概
略構成を示す斜視図である。図１に示すテーピングマシ
ン１においては、図示しない供給トレイの中に配置され
たＩＣパッケージ２を反転インデックス３によって吸着
する。次いで、反転インデックス３を１８０度回転させ
た後、吸着したＩＣパッケージ２をインデックステーブ
ル４上に解放する。次いで、インデックステーブル４を
１８０度回転させて、ＩＣパッケージ２を所定の位置に
移動させた後、このＩＣパッケージ２を挿入インデック
ス５で吸着する。この挿入インデックス５を１８０度回
転させて、ＩＣパッケージ２をエンボステープ６上に移
動させる。

【００１１】エンボステープ６は、ＩＣパッケージ２を
収納する収納凹部（図示せず）を備えており、挿入イン
デックス５に吸着されたＩＣパッケージ２が解放される
と、そのＩＣパッケージ２が収納凹部に収納されるよう
になっている。なお、エンボステープ６は、テープ供給
リール７から送り出され、巻き取りリール８によって巻
き取られるようになっており、そのテープ供給リール７
及び巻き取りリール８が図外のモータ及び該モータの回
転制御手段によって制御され、エンボステープ６の収納
凹部が順次所定の位置まで移動する。

【００１２】次に、エンボステープ６に収容されたＩＣ
パッケージ２の外観検査が外観検査装置９によって行わ
れる。この外観検査装置９によってＩＣパッケージ２が
良品と判断されると、エンボステープ６が矢印Ｂ１の方
向に搬送され、ＩＣパッケージ２が熱圧着装置１０の下
方に移動する。

【００１３】次に、カバーテープ供給装置２０から送り
出されたカバーテープ２１が、熱圧着装置１０によって
エンボステープ６の上面に熱圧着される。これによっ
て、エンボステープ６の収納凹部に収容されたＩＣパッ
ケージ２がカバーテープ２１で封をされ、ＩＣパッケー
ジ２の収納が完了することになる。

【００１４】一方、前記した外観検査装置９によってＩ
Ｃパッケージ２が不良品と判断された場合、エンボステ
ープ６が矢印Ｂ２の方向に搬送され、収納凹部に収容さ
れたＩＣパッケージ２が取出用アーム１１によって吸着
される。次いで、取出用アーム１１が旋回し、ＩＣパッ
ケージ２が排出用コンベア１２上に解放され、そのＩＣ
パッケージ２が排出用コンベア１２によって排出され
る。

【００１５】なお、本実施の形態においては、エンボス
テープ６上の外観検査装置９によってＩＣパッケージ２
の外観検査が精度良く行えない場合、インデックステー
ブル４上の外観検査装置１３によってＩＣパッケージ２
の外観検査が行われるようになっている。

【００１６】ここで、図２は、図１に示すカバーテープ
供給部２０の概略構成図である。図２に示すように、カ
バーテープ供給部２０は、カバーテープ２１が巻かれた
カバーテープリール２２と、このカバーテープリール２
２からカバーテープ２１を繰り出す繰り出しローラ部２
３と、この繰り出しローラ部２３から繰り出されたカバ
ーテープ２１に所定の張力を生じさせるテープテンショ
ナ２４と、このテープテンショナ２４を経由して送られ
るカバーテープ２１をエンボステープ６の上面側に案内
する第１のガイドローラ２５および第２のガイドローラ
２６と、テープテンショナ２４の位置を検知するテープ
テンショナ検知手段２７と、このテープテンショナ２４
と繰り出しローラ部２３に接続された制御装置２８とを
備えている。

【００１７】カバーテープリール２２は、支軸２９によ
ってテーピングマシン本体（図示せず）に回転自在に支
持されている。繰り出しローラ部２３は、モータ３０
と、このモータ３０によって回転駆動される駆動ローラ
２３ａと、この駆動ローラ２３ａに従って回転する従動
ローラ２３ｂとにより構成されている。従って、繰り出
しローラ部２３は、カバーテープリール２２の直径の大
小に関わらず、カバーテープ２１を一定の速度で繰り出
すことができる。

【００１８】モータ３０は、制御装置２８に接続され、
この制御装置２８によって回転制御されるようになって
いる。従動ローラ２３ｂは、図示しないバネによって駆
動ローラ２３ａ側に付勢されており、カバーテープ２１
を駆動ローラ２３ａとの間に所定の圧力で挟み込むよう
になっている。駆動ローラ２３ａは、滑りを生じること
なくカバーテープ２１を給送できるように、例えば、硬
質のゴム材料で形成されている。

【００１９】テープテンショナ２４は、繰り出しローラ
部２３と第１のガイドローラ２５の間に位置するＵ字状
のカバーテープ２１に乗せられるローラであり、自重で
カバーテープ２１に所定の張力を生じさせる。テープテ
ンショナ２４は、カバーテープ２１の送り出し速度とエ
ンボステープ６の搬送速度との差により図中上下方向
（重力方向）に移動する。

【００２０】テープテンショナ検知手段２７は、テープ
テンショナ２４の下限位置を検知する第１のセンサ２７
ａと、テープテンショナ２４の上限位置を検知する第２
のセンサ２７ｂとから構成されている。センサ２７ａ，
センサ２７ｂには例えば光センサを使用することができ
る。

【００２１】制御装置２８は、上記第１のセンサ２７ａ
または第２のセンサ２７ｂからの検知信号に基づいてモ
ータ３０に制御信号を出力する。すなわち、制御装置２
８は、第１のセンサ２７ａから検知信号が入力される
と、モータ３０の回転を停止させる信号を出力する。第
２のセンサ２７ｂから検知信号が入力されると、モータ
３０を所定方向に所定の速度で回転させる信号を出力す
るようになっている。なお、モータ３０の回転速度は、
カバーテープ２１の送り出し速度の方がエンボステープ
６の搬送速度よりも大きくなるように設定されている。

【００２２】カバーテープ２１の先端は、エンボステー
プ６に熱圧着され、エンボステープ６と共に移動する。
その結果、テープテンショナ２４は、第１のセンサ２７
ａと第２のセンサ２７ｂとの間を上下動し、繰り出しロ
ーラ部２３から送り出されたカバーテープ２１に常時一
定の張力を生じさせる。

【００２３】以上のように、本実施の形態によれば、繰
り出しローラ部２３から送り出されたカバーテープ２１
にテープテンショナ２４によって常時一定の張力を生じ
させる。これにより、繰り出しローラ部２３によってカ
バーテープ２１を一定の速度で送り出すことができるた
め、カバーテープ２１がたるんで各ガイドローラ２５，
２６から外れるようなことがなく、エンボステープ６の
円滑な搬送を阻害するような力をエンボステープ６に作
用させることがない。従って、本実施の形態に係るテー
ピングマシン１によれば、熱圧着装置１０によるカバー
テープ２１とエンボステープ６との接着作業が円滑且つ
確実に行われ、ＩＣパッケージ２をカバーテープ２１に
よって封ずることが可能になる。

【００２４】また、本実施の形態に係るテーピングマシ
ンによれば、常時一定の張力がカバーテープ２１に生じ
るようになっているため、カバーテープ２１に過度な張
力が作用することがなく、カバーテープ２１の機能を損
なうような変形を生じさせることがない。さらに、本実
施の形態に係るテーピングマシンによれば、テープテン
ショナ２４が、繰り出しローラ部２３と第１のガイドロ
ーラ２５との間において湾曲させられたカバーテープ２
１上に上下方向移動可能に保持されているため、エンボ
ステープ６を逆送させた場合でも、繰り出しローラ部２
３と第１のガイドローラ２５との間で下方向に移動して
エンボステープ６の逆送量を吸収することができ、カバ
ーテープ２１のたるみを防止することができる。従っ
て、エンボステープ６を逆送させた後、再度正方向に搬
送した場合でも、カバーテープ２１に一定の張力を生じ
させた状態で、カバーテープ２１を熱圧着装置１０側に
確実に供給することができる。

【００２５】なお、本実施形態に係るテーピングマシン
では、駆動ローラ２３ａを硬質のゴムで形成する態様を
示したが、これに限られず、駆動ローラ２３ａのカバー
テープ２１に接触する部分（外周部）のみにゴムを配置
するようにしてもよい。また、カバーテープ２１に生じ
させる張力の調整は、テープテンショナ２４の重量を変
えることにより行うことができる。

【００２６】

【発明の効果】本発明に係るテーピングマシンは、カバ
ーテープにテープテンショナで常時一定の張力を生じさ
せることができる。このため、カバーテープがたるむこ
とがなく、エンボステープの円滑な搬送を阻害するよう
な力をエンボステープに作用させることがない。この結
果、カバーテープのエンボステープへの接着が円滑且つ
確実に行なわれることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るテーピングマシンの一実施の形態
の概略構成を示す斜視図である。

【図２】図１に示すテーピングマシンのカバーテープ供
給部の概略構成を示す説明図である。

【図３】従来のカバーテープ供給部の一例を示す概略構
成図である。

【符号の説明】

２…ＩＣパッケージ、６…エンボステープ、２０…カバ
ーテープ供給部、２１…カバーテープ、２２…カバーテ
ープリール、２３…繰り出しローラ部、２４…テープテ
ンショナ、２５…第１のガイドローラ、２６…第２のガ
イドローラ、２７…テープテンショナ検知手段、２８…
制御装置。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の収納凹部が形成されたエンボステー
   プを所定方向に送りながらＩＣパッケージを前記収納凹
   部に順次収納し、カバーテープを前記エンボステープの
   所定方向への送りに従って当該エンボステープの表面に
   接着し、前記ＩＣパッケージが収納された収納凹部を順
   次封じるテーピングマシンであって、 前記カバーテープの繰り出しを行うカバーテープ繰出手
   段と、 前記カバーテープ繰出手段によって繰り出されたカバー
   テープによって保持され、当該カバーテープに所定の張
   力を生じさせ、かつカバーテープの繰出量と前記エンボ
   ステープの送り量とに応じて鉛直方向に移動するテープ
   テンショナと、 前記テープテンショナの鉛直方向の位置を検出する検出
   手段と、 前記検出手段からの検出信号に基づいて前記テープテン
   ショナが所定の範囲に位置するように前記カバーテープ
   繰出手段によるカバーテープの繰出量を調整する制御手
   段とを有するテーピングマシン。
2. 【請求項２】前記カバーテープ繰出手段は、駆動ローラ
   とこの駆動ローラを押圧した状態で設けられた押圧ロー
   ラとからなり、 前記カバーテープは、前記駆動ローラと押圧ローラとに
   挟まれた状態で当該駆動ローラの駆動によって繰り出さ
   れる請求項１に記載のテーピングマシン。
3. 【請求項３】前記検出手段は、鉛直上下方向の２か所に
   それぞれ設けられた前記テープテンショナの位置を検出
   する検出器からなり、 前記制御手段は、上側の検出器によって前記テープテン
   ショナを検出すると前記駆動ローラを駆動させてカバー
   テープを繰り出させ、下側の検出器によって前記テープ
   テンショナを検出すると前記駆動ローラを停止させてカ
   バーテープの繰り出しを停止させる請求項２に記載のテ
   ーピングマシン。
4. 【請求項４】前記駆動ローラの表面は硬質ゴムで形成さ
   れている請求項２に記載のテーピングマシン。
5. 【請求項５】繰り出されたカバーテープを案内する案内
   ローラが前記駆動ローラおよび前記押圧ローラからなる
   カバーテープ繰出手段と略水平位置に設けられ、 前記案内ローラと前記カバーテープ繰出手段との間で前
   記テープテンショナがカバーテープによって吊り下げら
   れた状態で保持されている請求項２に記載のテーピング
   マシン。
6. 【請求項６】前記テープテンショナの重量を変更するこ
   とにより、前記カバーテープに生じる張力を変更可能な
   手段を有する請求項１に記載のテーピングマシン。