JPH10100470A - サーマルヘッド制御装置 - Google Patents

サーマルヘッド制御装置

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JPH10100470A
JPH10100470A JP26097796A JP26097796A JPH10100470A JP H10100470 A JPH10100470 A JP H10100470A JP 26097796 A JP26097796 A JP 26097796A JP 26097796 A JP26097796 A JP 26097796A JP H10100470 A JPH10100470 A JP H10100470A
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JP
Japan
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voltage
thermal head
battery
energization
heating element
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JP26097796A
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Hiroshi Takami
弘 高見
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧の変動によらず、均一な印字が可能
なサーマルヘッド制御装置を提供すること。 【解決手段】 電池の出力電圧の検出はストローブ信号
STBをオフ状態とする直前に行われ、その時の電圧検
出値DVに基づいて次の印字周期における通電時間Tが
算出される。この時、電池の出力電圧は、ストローブ信
号STBがオン状態となる通電期間では、電池の消耗度
と負荷の重さに応じて決まる実効的な電圧値に向けて時
間と共に降下し、ストローブ信号STBがオフ状態とな
る非通電期間では、サーマルヘッドの分だけ負荷が軽く
なることにより決まる復帰電圧に向けて上昇する。この
通電期間から非通電期間に切り替わる直前の一定値に落
ち着いた状態の出力電圧を検出するので、安定した検出
電圧に基づいて精度良く通電時間Tが求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動用電源として
乾電池や充電電池等の電池が用いられるサーマルヘッド
への通電を制御するサーマルヘッド制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通電により発熱する複数の発
熱素子からなるサーマルヘッドを用いて構成されたプリ
ンタ等の記録装置が知られている。そして、このような
記録装置を小型に構成する場合には、サーマルヘッドの
駆動用電源として、乾電池や充電電池等の電池が用いら
れている。
【0003】ところで、サーマルヘッドの場合、均一な
印字濃度を得るためには、発熱素子での発熱量を一定に
する必要があり、その発熱量は、発熱素子への印加エネ
ルギーによって決まる。なお印加エネルギーEは、発熱
素子への印加電圧をV,発熱素子の抵抗値をR,通電時
間をTとすると、次の(1)式にて求められる。
【0004】
【数1】
【0005】そして、サーマルヘッド駆動用電源として
電池が用いられている場合、電池の出力電圧、即ち印加
電圧Vは電池の消耗に応じて低下するため、通電時間T
を一定にすると、発熱素子への印加エネルギーEが低下
し発熱量が減少して、電池の消耗と共に印字品質が低下
するという問題があった。
【0006】これに対して、例えば、特公平1−188
71号公報には、被記録媒体を移動させるためのモータ
のみが駆動される印字文字間のスペース期間に電池の出
力電圧を検出し、その検出値に基づいて、一文字を印字
する毎に通電時間を再設定する装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置で
は、区切れのない図形パタンや、スペースの出現間隔が
長い大きな文字を印字する場合、途中で電源電圧が低下
しても、電源電圧の再設定を行うことができないため、
印字の最初と最後とでは印字濃度が大きく異なってしま
うことがあるという問題があった。
【0008】これに対して、連続印字の期間が長い場合
に、電圧降下を予想して通電時間を除々に長くするよう
に設定することも考えられるが、この電圧降下の仕方
は、例えばマンガン電池とアルカリ電池とでは異なり、
また同じ種類の電池でも個体毎に異なり、更に同じ個体
でも消耗度や周囲の温度等によって様々に異なるため、
効果的に予測することができず、結局、実際に必要な通
電時間とに誤差が生じてしまい、連続印字の最初と最後
とで印字濃度が異なってしまうことを、確実には防止す
ることができないという問題があった。
【0009】また、電池が消耗すると電池の内部抵抗が
大きくなるため、通電時と非通電時とで電圧が異なり、
非通電状態から通電状態に切り替わると、所定の時定数
を持った波形で電圧が減少し、逆に通電状態から非通電
状態に切り替わると、同じく所定の時定数を持った波形
で電圧が復帰する。
【0010】このため、高速な印字を行う装置等で、サ
ーマルヘッドへの1回当りの通電時間が短い(例えば上
記時定数と同程度)場合、電圧を検出するタイミングに
よって、検出電圧が異なってしまい、精度のよい通電制
御を行うことができないという問題もあった。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するために、
電源電圧の変動によらず、均一な印字が可能なサーマル
ヘッド制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、前
記サーマルヘッドの駆動用電源として用いられる電池の
出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記ヘッド駆動手
段によって通電された前記発熱素子での発熱量が略一定
となるように、前記電圧検出手段の検出結果に基づい
て、前記各発熱素子が前記被記録媒体上に1ドットを形
成するのに要する単位期間内での前記発熱素子への通電
時間を設定する通電時間設定手段と、を備えたサーマル
ヘッド制御装置において、前記電圧検出手段は、前記単
位期間毎かつ前記発熱素子への通電中に前記電池の出力
電圧を検出し、前記通電制御手段は、前記単位期間毎
に、前記電圧検出手段による直前の単位期間での検出結
果に基づいて、前記通電時間を設定することを特徴とす
る。
【0013】このように構成された請求項1に記載のサ
ーマルヘッド制御装置では、ヘッド駆動手段が、サーマ
ルヘッドと該サーマルヘッドに対向配置される被記録媒
体との相対的な移動に応じて、サーマルヘッドを構成す
る複数の発熱素子を選択的に通電することにより、記録
媒体上に印字パタンを形成する。
【0014】このとき、単位時間内での発熱素子への通
電時間は、サーマルヘッドの駆動用電源として用いられ
る電池の出力電圧に応じて制御される。即ち、電圧検出
手段は、電池の出力電圧を、単位期間毎かつ発熱素子へ
の通電中に検出する。そして、通電制御手段は、単位期
間毎に、電圧検出手段による直前の単位期間での検出結
果に基づいて通電時間を設定する。
【0015】このように、本発明のサーマルヘッド制御
装置によれば、直前の単位期間の通電中に検出された電
池の出力電圧に基づいて、通電時間を単位期間毎に設定
しているので、電池の出力電圧の状態を正しく且つ速や
かに通電時間に反映させることができ、連続印字の長さ
によらず、常に均一な印字品質を得ることができる。
【0016】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のサーマルヘッド制御装置において、前記電圧検
出手段は、前記単位期間内にて前記発熱素子への通電が
終了する直前に、前記電池の出力電圧を検出することを
特徴とする。
【0017】つまり、電池が消耗すると内部抵抗が大き
くなって、通電,非通電の状態切換時に、所定の時定数
を持った波形で電圧が変化するが、状態の切換直後が最
も電圧の変化率が大きく、時間が経過するほど変化率が
小さくなって、電圧はほぼ一定値に近づくため、本発明
では、通電中で最も電圧が安定した状態の時に電圧検出
を行うことになる。
【0018】従って、本発明のサーマルヘッド制御装置
によれば、電圧検出手段の検出値のばらつきが小さいの
で、精度よく通電時間を制御することができ、延いて
は、より均一な印字品質を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明のサーマルヘッド制
御装置が適用された実施例の製版装置を図面と共に説明
する なお、本実施例の製版装置は、多数の発熱素子からなる
サーマルヘッドによって、インクを透過可能な連続気泡
を有する発泡プラスチック基板の表面を押圧すると共
に、指定された印字ドットパタンに従って発熱素子を選
択的に発熱させ、発熱した発熱素子が押圧する部分を溶
融固化させることにより、発泡プラスチック基板の表面
にインクの透過を阻止する薄膜層を形成し、この薄膜層
が形成された部分をインク不透過性の非画線部,薄膜層
が形成されなかった部分をインク透過性の画線部とした
印版を形成するものである。
【0020】ここで、まず本実施例の製版装置によって
製版される印版について説明する。なお、図3(a)は
製版前の印版、図3(b)は製版後の印版を表す斜視図
である。図3(a)に示すように、印版2は、微細な連
続気泡を有する硬質あるいは半硬質のポリオレフィン系
樹脂により形成された厚さ1〜3mm程度の発泡プラス
チック基板からなり、面積の広い表裏面2a,2bを除
く周側面部分2c、及び印面として用いられる表面(以
下、印面ともいう)2aの周縁部2dは、加熱された型
で面押しすることにより溶融固化され、インク不透過性
の薄膜層が形成されている。なお、印版2を構成する発
泡プラスチック基板の材質としては、例えば、ポリウレ
タン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等、その他の樹脂からなる微細な
連続気泡を有するプラスチックフォームを用いてもよ
い。
【0021】そして、図3(b)は、本実施例の製版装
置によって、印版2の印面2aに、印影となる文字(こ
こでは[ABC])の鏡像形状をした画線部4が形成さ
れた状態を表しており、印面2aの非画線部6には、製
版されることによりインク不透過性の薄膜層が形成され
ている。
【0022】なお、印版2は、図2に示すように、その
裏面2bが、上面に把手を有する台木8の下面に接着さ
れた状態で使用される。次に、このような印版2の製版
を行う本実施例の製版装置10について説明する。
【0023】図1は、本実施例の製版装置10の機構部
分の全体構成を表す斜視図であり、図2(a)はその正
面図、図2(b)はその側面図である。なお、図面を見
やすくするために、図2(a)では正面パネルを、図2
(b)では側面パネルを省略すると共に、一部断面図を
含めて表している。
【0024】図1及び図2に示すように、本実施例の製
版装置10は、サーマルヘッド12が取り付けられたキ
ャリッジ14と、キャリッジ14を移動可能に支持する
本体16とを備えている。このうち、本体16は、正面
パネル20a及び該正面パネル20aの両端に立設され
た側面パネル20b,20cからなるフレーム20を備
え、キャリッジ14を正面パネル20aに沿って案内す
るためのガイドロッド22と、キャリッジ14に搭載さ
れたサーマルヘッド12の昇降を操作するためのカム体
24が取り付けられたヘッド切換ロッド26とが、側面
パネル20b,20cにより軸支されている。
【0025】なお、カム体24はヘッド切換ロッド26
に対して回動不能かつ軸方向に沿って摺動可能に装着さ
れている。また、ヘッド切換ロッド26は、側面パネル
20b,20cに設けられた軸受28により回転自在に
軸支され、一方の側面パネル20bには、ヘッド切換ロ
ッド26の端部に固定された従動ギヤ30と噛合し、レ
バー32の操作によって回動する操作ギヤ34が設けら
れている。つまり、レバー32を操作して操作ギヤ34
を回動させると、従動ギヤ30を介してヘッド切換ロッ
ド26が回動し、カム体24の姿勢が変化するようにさ
れている。
【0026】また、フレーム20の正面パネル20aに
は、正逆回転可能なステップモータ36が取り付けられ
ており、その裏面には、キャリッジ14の前端に設けら
れたラック38に噛合するピニオン40と、ステップモ
ータ36の出力軸の回転を減速してピニオン40に伝達
する減速ギヤ群35とが設けられている。つまり、ステ
ップモータ36を駆動すると、減速ギヤ群35を介して
ピニオン40に回転が伝達され、ピニオン40がラック
38を送り出すことにより、キャリッジ14がガイドロ
ッド22に沿って移動するようにされている。
【0027】一方、キャリッジ14は、ガイドロッド2
2に沿って摺動可能に取り付けられると共に前述のラッ
ク38が一体に形成されたケース42と、上面の一端部
にサーマルヘッド12が固定されたヘッド放熱板44
と、ヘッド放熱板44の下面に対向し且つカム体24に
当接する位置に配設されたカム当接板46とを備えてい
る。これらヘッド放熱板44及びカム当接板46は、ヘ
ッド切換ロッド26と直交するようにケース42に固定
された支軸48によって、サーマルヘッド12を固定し
た端部が上下方向に揺動可能となるように支持されてい
る。また、ヘッド放熱板44とカム当接板46との間に
は付勢バネ43が介装されている。
【0028】なお、ケース42は、カム体24をヘッド
切換ロッド26に沿った両側から挟む形状に形成されて
おり、ケース42の移動に従ってカム体24も移動する
ようにされている。また、サーマルヘッド12は、従来
より周知のサーマルプリンタにおけるサーマルヘッドと
同様の構成であって、例えばサーマルヘッド12の移動
方向とは直交する方向に沿って、96個の点状発熱素子
が1列に、しかもその列長さが印版2の横寸法よりわず
かに長くなるように設定されている。更に、サーマルヘ
ッド12には、発熱素子の平均抵抗値のランクを表すヘ
ッドランクが指定されている。
【0029】そして、このように構成されたキャリッジ
14では、サーマルヘッド12は、カム体24の短径部
位がカム当接板46に接するようにカム体24を横倒し
にすると所定の下降位置に保持され、カム体24の長径
部位がカム当接板46に接するようにカム体24を起立
させると所定の上昇位置に保持される。
【0030】また、フレーム20には、台木8の下面に
接着された印版2を、キャリッジ14の移動経路の上方
に位置固定する図示しない支持手段が設けられており、
上記下降位置では、サーマルヘッド12が印版2から離
隔し、上記上昇位置では、サーマルヘッド12が印版2
に当接するようにされている。なお、このとき印版2に
当接したサーマルヘッド12は、付勢バネ43によっ
て、印版2に密着する方向に付勢される。
【0031】次に、図4は、製版装置10において、キ
ャリッジ14の移動やサーマルヘッド12の駆動を制御
する制御系の構成を表すブロック図である。図4に示す
ように、製版装置10の制御系は、CPU51,ROM
52,RAM53,タイマ54,入出力インタフェース
55等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構
成された制御装置50を備えている。
【0032】そして、制御装置50の入出力インタフェ
ース55に、液晶ディスプレイ(LCD)60を駆動し
て各種表示を行わせるLCDドライバ61と、制御装置
50への各種指令を入力するためのキーボード62と、
サーマルヘッド12のヘッドランクに応じた値に設定さ
れるヘッドランク指定スイッチ63と、サーマルヘッド
駆動用電源として用いられる電池64の出力電圧を検出
し、AD変換した電圧検出値DVを制御装置50に供給
する電圧検出回路65と、当該製版装置10の周辺温度
を検出し、AD変換した温度検出値DTを制御装置50
に供給する温度検出回路66と、サーマルヘッド駆動用
のラインデータLDを保持するレジスタ67と、レジス
タ67の保持内容に従ってストローブ信号STBが入力
(Low レベル)されている期間だけ、サーマルヘッド1
2を構成する各発熱素子への通電を行うサーマルヘッド
駆動回路68と、駆動信号MDに従ってキャリッジ駆動
用のステップモータ36を駆動するステップモータ駆動
回路69とが接続されている。
【0033】キーボード62には、印字データの入力,
編集を行うための文字キー,数字キー,記号キー等の
他、印字媒体として印版2又は感熱紙のいずれかを指定
するための媒体切換キー、サーマルヘッド12による印
字動作を開始させるためのプリントキー等が設けられて
いる。なお媒体切換キーは、印版2への印字(製版)を
行う前に、出来上り具合いの確認のため、感熱紙への印
字を行う際に操作されるものである。
【0034】そして、制御装置50は、キーボード62
の文字キー,数字キー,記号キー等を操作することによ
って生成されるキャラクタコードに対応させた表示用の
ドットパタンデータを格納するメモリ(CGROM)5
5を備えており、また、ROM52には、キーボード6
2からの入力に基づき、サーマルヘッド12やステップ
モータ36を駆動して印版2への印字を行う印字制御プ
ログラム等の各種制御プログラムの他、図5に示すよう
に、発熱素子への通電時間Tの算出に使用される各種テ
ーブル、即ち温度検出回路66の温度検出値DTから温
度補正値TTを求めるための温度補正テーブルTB1、
ヘッドランク指定スイッチ63の設定値DHからヘッド
ランク補正値THを求めるためのヘッドランク補正テー
ブルTB2、後述する単位期間カウンタのカウント値N
Lから蓄熱補正値TDを求めるための蓄熱補正テーブル
TB3が格納されている。
【0035】なお、温度補正テーブルTB1は、温度検
出値DTが大きいほど温度補正値TTが小さくなるよう
に設定され、またヘッドランク補正テーブルTB2は、
ヘッドランク設定値DHが示す抵抗値が大きいほど、ヘ
ッドランク補正値THが小さくなるように設定され、更
に蓄熱補正テーブルTB3では、カウント値NLが大き
いほど蓄熱補正値TDが大きくなるように設定されてい
る。また蓄熱補正テーブルTB3は、2種類のテーブル
からなり、キーボード62に設けられた媒体切換キーの
操作に従っていずれか一方が使用されるようにされてい
る。
【0036】一方、RAM53には、キーボード62か
ら入力され編集されたテキストデータを格納するテキス
トデータ格納エリアAR1、このテキストデータとCG
ROM55に格納されたドットパタンデータとに基づい
て作成され、サーマルヘッド12による1ライン分の印
字に必要なラインデータLDを格納するラインデータ格
納エリアAR2、上述の電圧検出値DV,温度補正値T
T,ヘッドランク補正値TH,蓄熱補正値TDを格納す
るパラメータ格納エリアAR3、ストローブ信号STB
をオン状態にしてサーマルヘッド12への通電を行った
回数(即ち印字ライン数)をカウントするラインカウン
タLC等が設けられている。
【0037】次に、図6は、制御装置のCPU51が実
行するメイン処理を表すフローチャートである。なお、
本処理は電源投入後に起動される。図6に示すように、
本処理が起動されると、まずS110では、例えば、ス
テップモータ36を駆動してキャリッジ14を所定の原
点位置に移動させる等の初期設定を行う。
【0038】続くS120では、ヘッドランク指定スイ
ッチ63の設定値DHを取り込んだ後、S130にて、
ヘッドランク補正テーブルTB2を用いて、この設定値
DHに対応するヘッドランク補正値THを求め、これを
パラメータ格納エリアAR3の所定エリア(TH格納エ
リア)に格納する。
【0039】続くS140では、キーボード62に設け
られた媒体切換キーが操作されたか否かを判断し、操作
されていなければ、S150へ移行して、今度はキーボ
ード62に設けられたプリントキーが操作されたか否か
を判断する。そして、プリントキーも操作されていなけ
れば、S160に移行して、キーボード62に設けられ
たその他の各種キーの操作に応じてテキスト編集処理を
行い、S140に戻る。なお、このテキスト編集処理に
より、印版2の画線部として形成すべき文字,数字,記
号の配置や大きさ等が編集され、その編集結果であるテ
キストデータが、テキストデータ格納エリアAR1に格
納される。
【0040】一方、先のS140にて、媒体切換キーが
操作されたと判断された場合には、S170に移行し
て、選択された印字媒体に応じて使用する蓄熱補正テー
ブルTB3を切り換え、続くS180では、印字媒体と
して印版2が選択されているときには、印字の際に、非
画線部に対応する発熱素子が発熱し、感熱紙が選択され
ている時には、画線部に対応する発熱素子が発熱するよ
うに印字モードを切り換えた後、S140に戻る。な
お、印字モードの切換によって、実際には後述する処理
により作成されるラインデータLDの各ビットのオン/
オフ状態が反転する。
【0041】また、先のS150にて、プリントキーが
操作されたと判断された場合には、S190に移行して
後述する印字処理を実行後、S140に戻る。次に、先
のS190にて実行される印字処理の詳細を、図7に示
すフローチャートに沿って説明する。
【0042】図7に示すように、本処理では、まずS2
10にて、ラインカウンタLCのカウント値Nを0にリ
セットする。続くS220では、温度検出回路66から
温度検出値DTを取り込んだ後、S230にて、温度補
正テーブルTB1を用いて、この温度検出値DTに対応
する温度補正値TTを求め、パラメータ格納エリアAR
3の所定エリア(TT格納エリア)に格納する。
【0043】次のS240では、電圧検出回路65から
電圧検出値DVを取り込んで、この電圧検出値DVをパ
ラメータ格納エリアAR3の所定エリア(DV格納エリ
ア)に格納し、続くS250では、蓄熱補正テーブルT
B3を用いて、ラインカウンタLCのカウント値N(こ
こでは0)に対応する蓄熱補正値TDを求めて、パラメ
ータ格納エリアAR3の所定エリア(TD格納エリア)
に格納する。
【0044】S260では、テキストデータ格納エリア
AR1に格納されたテキストデータと、CGROM55
に格納されたドットパタンデータとに基づき、また先の
S180にて切り換えられる印字モードに従って、1ラ
イン分のラインデータLDを作成する。
【0045】続くS270では、先のS130,S23
0〜S250により、パラメータ格納エリアAR3に格
納されたヘッドランク補正値TH,温度補正値TT,電
圧検出値DV,蓄熱補正値TDを用い、次の(2)式に
基づいて通電時間Tを算出する。なお、α,β,γは定
数である。
【0046】
【数2】
【0047】ここで、図9(a)は、発熱素子に印加さ
れる単位時間当りの印加エネルギーに対して、十分な印
字品質を得るのに必要な総印加エネルギーEの範囲を実
験的に求めた結果を模式的に表したグラフであり、図9
(b)は、このグラフを、抵抗値Rを一定とした(1)
式を用いて、印加電圧Vと通電時間Tとの関係に変換し
て表したグラフである。即ち、実際に使用可能な電池6
4の出力電圧(電圧検出値DV)の範囲を定め、(2)
式での演算結果が、その電圧範囲内で図9(b)に示さ
れた通電時間Tの許容範囲内に納まるように、定数α,
β,γや、温度補正テーブルTB1,ヘッドランク補正
テーブルTB2,蓄熱補正テーブルTB3の値を予め設
定しておくのである。
【0048】続くS280では、本処理と並行して実行
されるモータ駆動処理を起動することにより、ステップ
モータ36を起動し、S290にて、1ライン分の印字
に要する時間(基本周期)が経過する毎に通知を行う基
本周期タイマをスタートさせた後、S290に進む。以
後、モータ駆動処理が、ステップモータ駆動回路69に
モータ駆動信号MDを一定周期で供給して、ステップモ
ータ36を定速で回転させることにより、キャリッジ1
4はガイドロッド22に沿って一定速度で移動すると共
に、基本周期が経過する毎に、基本周期タイマによる通
知が行われる。
【0049】S300では、ラインデータ格納エリアA
R2に格納されているラインデータLDをレジスタ67
へ転送し、続くS310にて、ストローブ信号STBを
ON状態にすることにより、サーマルヘッド12への通
電を開始する。またS320では、先のS270にて算
出された通電時間Tが経過するとタイムアウトするよう
に設定した通電タイマをスタートさせ、続くS330に
て、通電タイマが停止したか否かを判断する。そして、
通電タイマが停止していなければ、S330を繰り返し
実行することで待機し、通電タイマが停止したと判断さ
れるとS340に移行する。
【0050】S340では、先のS240と全く同様
に、電圧検出値DVを取り込んで、パラメータ格納エリ
アAR3の格納値を更新した後、S350にて、ストロ
ーブ信号STBをオフ状態とする。これにより、サーマ
ルヘッド12への通電が停止する。
【0051】続くS360では、ラインカウンタLCの
カウント値Nをインクリメントし、S370では、先の
S250と全く同様に、蓄熱補正テーブルTB3を用い
て、カウント値Nに対応した蓄熱補正値TDを求め、パ
ラメータ格納エリアAR3の格納値を更新する。
【0052】そして、S380では、テキストデータ格
納エリアAR1に処理すべきデータが存在するか否かを
判断し、処理すべきデータがまだ存在すれば、S390
に移行する。S390では、先のS260と同様に、ラ
インデータLDを作成してラインデータ格納エリアAR
2に格納し、続くS400では、先のS130,S23
0,S340,S370により、パラメータ格納エリア
AR3に格納されたヘッドランク補正値TH,温度補正
値TT,電圧検出値DV,蓄熱補正値TDを用い、先の
S270と同様に(2)式に基づいて通電時間Tを算出
する。
【0053】続くS410では、基本周期タイマからの
通知に基づき、基本周期が経過したか否かを判断し、経
過していなければS410を繰り返し実行して基本周期
が経過するまで待機し、基本周期が経過したと判断され
ると、S300に移行して、以後、上述のS300〜S
410の処理を、テキストデータ格納エリアAR1に処
理すべきデータがなくなるまで繰り返し実行する。
【0054】そして、先のS380にて、テキストデー
タ格納エリアAR1には処理すべきデータが存在しない
と判断されると、S420に移行してステップモータ3
6を停止させ、続くS430にて、基本周期タイマを停
止させた後、本処理を終了する。
【0055】即ち、図示しない支持手段により、印版2
が接着された台木8を保持させ、レバー32を操作し
て、サーマルヘッド12の発熱素子を、印版2の印面2
aに当接させた後、上記印字処理を実行すると、サーマ
ルヘッド12が、通電された発熱素子に対向する部分の
印面2aを溶融固化し、該印面2aの表面にインク不透
過性の薄膜層を形成しながら移動することにより、図3
(b)に示したような印版2が作製される。また、印版
2の代わりに感熱紙を支持手段に保持させ、媒体切換キ
ーを操作して、印字モードを切り換えた後、上記印字処
理を実行することにより、通電された発熱素子に対向す
る部分の感熱紙が発色してなる印字物が得られる。
【0056】ところで、上記印字処理を実行した場合、
図8に示すように、電圧検出はストローブ信号をオフ状
態(Highレベル)とする直前に行われ、その時の電圧検
出値DVに基づいて、次の基本周期での通電時間Tが算
出される。このとき、電池64の出力電圧は、ストロー
ブ信号STBがオン状態(Low レベル)となる通電期間
では、電池64の消耗度(内部抵抗の大きさ)と負荷
(サーマルヘッド12,ステップモータ36等への通
電)の重さに応じて決まる実効的な電圧値に向けて時間
と共に降下し、ストローブ信号STBがオフ状態となる
非通電期間では、サーマルヘッド12の分だけ負荷が軽
くなることにより決まる復帰電圧に向けて上昇する。
【0057】このように、本実施例の製版装置10によ
れば、サーマルヘッド12への通電時間Tを算出するた
めのパラメータである電池64の出力電圧(電圧検出値
DV)を、通電期間から非通電期間に切り替わる直前に
検出するようにされている。従って、通電期間が、電圧
波形の時定数より十分に大きい場合には、電池64の出
力電圧がほぼ一定値に落ち着いた状態で電圧検出が行わ
れ、この安定した電圧検出値DVに基づいて精度よく通
電時間Tが求められるため、サーマルヘッド12の発熱
量を精度よく制御することができ、延いては、均一な印
字品質を実現できる。
【0058】また、図8に示した電圧波形のように、基
本周期が電圧波形の時定数とほぼ同程度の長さの場合で
も、通電時間が比較的長い(即ち非通電時間が短い)時
には、通電期間中に電圧値はほぼ一定値となり、しか
も、非通電期間中に電圧が上昇しても、復帰電圧に達し
ないうちに次回の通電期間が始まることになるため、通
電期間中に電圧値はより速やかに一定値となり、安定し
た電圧検出が行われる。
【0059】一方、通電期間が短い(即ち非通電期間が
長い)場合には、通電期間中に低下した電圧がほぼ一定
値となる前に電圧検出が行われることになり、電圧の検
出精度が多少劣化することになるが、通電期間が短く設
定されるのは電池64の消耗度が少なく、電池64の出
力電圧が高い場合であり、電池64の内部抵抗も小さい
ため、通電期間中の電圧降下量が小さい。そして、図9
(b)からも明かなように、サーマルヘッド12への印
加電圧(電池64の出力電圧)が高ければ、印加電圧が
多少変動しても設定される通電時間Tは殆ど変化せず、
サーマルヘッド12への印加エネルギーの総量、延いて
は発熱素子の温度が大きく変化することがないので、印
字品質への影響は殆どない。
【0060】このように、本実施例の製版装置10によ
れば、電池64の出力電圧の変動を速やか且つ正確に検
出できるようにされているので、電池64の種類や電池
64の消耗度、更には周囲の温度等の環境の変化によら
ず、常に均一な印字品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の製版装置の概略構成を表す斜視図で
ある。
【図2】 (a)は製版装置の正面図、(b)はその側
面図である。
【図3】 (a)は製版前の印版、(b)は製版後の印
版を表す斜視図である。
【図4】 実施例の製版装置の電気的な構成を表すブロ
ック図である。
【図5】 ROM,RAMの論理的な構成、及びデータ
の流れを表す説明図である。
【図6】 制御装置が実行するメイン処理を表すフロー
チャートである。
【図7】 制御装置が実行する印字処理ルーチンを表す
フローチャートである。
【図8】 印字処理動作時の電圧波形及び電圧検出タイ
ミングを表す説明図である。
【図9】 (a)は単位時間当りの印加エネルギーと印
字に必要なエネルギーの関係、(b)は抵抗値が一定で
あるとした場合の電圧と通電時間との関係を表すグラフ
である。
【符号の説明】
10…製版装置 12…サーマルヘッド 14…キ
ャリッジ 16…本体 20…フレーム 22…ガイドロッド
24…カム体 26…ヘッド切換ロッド 35…減速ギヤ群 36
…ステップモータ 38…ラック 40…ピニオン 42…ケース
43…付勢バネ 44…ヘッド放熱板 46…カム当接板 48…支
軸 50…制御装置 61…LCDドライバ 62…キ
ーボード 63…ヘッドランク指定スイッチ 64…電池 6
5…電圧検出回路 66…温度検出回路 67…レジスタ 68…サー
マルヘッド駆動回路 69…ステップモータ駆動回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電によって発熱する複数の発熱素子を
    列設してなるサーマルヘッドと該サーマルヘッドに対向
    配置される被記録媒体との相対的な移動に応じて、前記
    発熱素子を選択的に通電することにより、前記記録媒体
    上に印字パタンを形成するヘッド駆動手段と、 前記サーマルヘッドの駆動用電源として用いられる電池
    の出力電圧を検出する電圧検出手段と、 前記ヘッド駆動手段によって通電された前記発熱素子で
    の発熱量が略一定となるように、前記電圧検出手段の検
    出結果に基づいて、前記各発熱素子が前記被記録媒体上
    に1ドットを形成するのに要する単位期間内での前記発
    熱素子への通電時間を設定する通電時間設定手段と、 を備えたサーマルヘッド制御装置において、 前記電圧検出手段は、前記単位期間毎かつ前記発熱素子
    への通電中に前記電池の出力電圧を検出し、 前記通電制御手段は、前記単位期間毎に、前記電圧検出
    手段による直前の単位期間での検出結果に基づいて、前
    記通電時間を設定することを特徴とするサーマルヘッド
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧検出手段は、前記単位期間内に
    て前記発熱素子への通電が終了する直前に、前記電池の
    出力電圧を検出することを特徴とする請求項1に記載の
    サーマルヘッド制御装置。
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