JPH099985A - 低粘性難消化性多糖類を含有する食品 - Google Patents

低粘性難消化性多糖類を含有する食品

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JPH099985A
JPH099985A JP8205504A JP20550496A JPH099985A JP H099985 A JPH099985 A JP H099985A JP 8205504 A JP8205504 A JP 8205504A JP 20550496 A JP20550496 A JP 20550496A JP H099985 A JPH099985 A JP H099985A
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weight
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polysaccharide
gum
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Toshiaki Sakaeda
利章 栄田
Keizo Mochizuki
恵三 望月
Koji Nishizawa
耕治 西沢
Atsushi Suzuki
敦 鈴木
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難消化性ガラクトマンナン多糖類を効率よ
く低粘性化し、これを食品に添加して利用すること。 【解決手段】 ガラクトマンナンを主要構成成分とする
ガム質に無機塩と無機酸を含む水を添加し、エクストル
ーダーにて処理後、ガラクトマンナナーゼおよび/また
はセルラーゼを作用させ、次いで有機溶媒で析出せしめ
た低粘性難消化性多糖類を含有する食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低粘性難消化性多糖
類を含有する食品に関し、詳しくはガラクトマンナンを
主要構成成分とするグアーガム,ローカストビーンガム
等のガム質に無機塩と無機酸を含む水を加え、エクスト
ルーダー処理後、酵素を作用させ、次いで有機溶媒で析
出させて得た低粘性難消化性多糖類を含有する食品に関
する。
【0002】
【従来の技術】高粘性物質であるガラクトマンナン多糖
類を含むグアーガム,ローカストビーンガム等のガム質
の水溶液は低濃度でも高い粘度を呈するため、これを水
溶性食物繊維として大量に摂取することは難しい。ガラ
クトマンナン多糖類水溶液の粘性を低下させる方法とし
て、特開昭63−269993号公報には水900重量
部にクエン酸を加えてpHを4.0に調整後、ガラクト
マンナナーゼ,セルラーゼ系の植物組織崩壊酵素である
セルロシンAC−8を0.4重量部溶解し、次いでこの
溶液にグアーガム粉末100重量部を添加し、40〜4
5℃で24時間酵素を作用させたのち、98℃で加熱処
理して酵素を失活させた後、イソプロピルアルコールを
加えて多糖類を析出させ、乾燥して目的とする低粘性難
消化性多糖類粉末52〜53重量部得る方法が開示され
ている。しかし、この方法では、グアーガムと水を混合
して得られるグアーガム水溶液の粘度が著しく高いた
め、通常の方法では攪拌することが不可能である。それ
故、グアーガム粉末を少量ずつ酵素水溶液に添加しなけ
ればならず、酵素反応に24時間という長時間を要す
る。また、グアーガム水溶液に植物組織崩壊酵素のみを
使用して長時間反応させるため、単糖類が大量に生成
し、目的とする多糖類粉末の収量が低くなるという欠点
がある。
【0003】一方、特開昭64−20063号公報には
500gのグアーガム粉末に水20リットルを加えて溶
解し、塩酸でpHを5.0に調整後、セルラーゼ(オノ
ズカ)を12.5g添加し、50℃で8時間酵素分解す
る方法が開示されている。しかし、この方法ではグアー
ガム水溶液中のグアーガム濃度が低いため、酵素分解液
を凍結乾燥,スプレードライ乾燥等で乾燥する際に、多
量の水分を蒸発させる必要があり、経済的に問題があ
る。なお、かかる欠点を解消する手段として、ガラクト
マンナン多糖類を予め強酸で分解する方法があるが、こ
の方法は分解度が過度で、5単糖以下のオリゴ糖および
単糖類を多量に生成するため、目的とする低粘性多糖類
の収量が低くなり、実用的でない。また、エクストルー
ダーの剪断力と熱を作用させて多糖類を分解して低粘性
化する方法も知られているが、この方法では褐色物質が
副生し、これを除去するために多大の費用を要する上
に、多糖類の分解度も低いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来より
知られているガラクトマンナン多糖類の分解方法は、い
ずれも問題点があり、目的の低粘性難消化性多糖類を効
率よく製造することができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記従来法における課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、ガラクトマンナンを主要構成成分とするグアーガ
ム,ローカストビーンガム等のガム質に無機塩と無機酸
を含む水を加え、これを特定のエクストルーダーにて処
理した後、酵素を作用させる方法が有効であることを見
出し、かかる知見に基づいて本発明を完成したのであ
る。すなわち、本発明はガラクトマンナン多糖類を主要
構成成分とするガム質に無機塩と無機酸を含む水を添加
し、エクストルーダーにて処理後、ガラクトマンナナー
ゼおよび/またはセルラーゼを作用させ、次いで有機溶
媒で析出せしめた低粘性難消化性多糖類を含有する食品
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
まず、食品に添加する低粘性難消化性多糖類の製造法の
1例について述べると、ガム質100重量部に塩化カル
シウム,塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩化
物0.5〜1.5重量部とりん酸等の無機酸0.1〜
1.5重量部を含む水80〜100重量部を加えて混合
し、2軸エクストルーダーに供給する。エクストルーダ
ーは、その軸全長の6分の1以上の長さを逆流スクリュ
ーとし、該逆流スクリューをエクストルーダーのダイ付
近に装着しており、エクストルーダーバレル部を140
℃以上200℃以下に調温し、エクストルーダー軸を前
記スクリュー周辺部を毎分15〜30mの速度で回転さ
せて前記ガム質水溶液を熱処理する。この処理により、
ガム質のガラクトマンナン多糖類は分解され、次いで乾
燥、粉砕して該多糖類分解処理物粉末を得る。この多糖
類分解処理物粉末5重量部を水95重量部に溶解したも
のの粘度をブルックフィールド粘度計で25℃にて測定
したところ、300mPa・s以下であり、粘度が著し
く低下している。
【0007】この多糖類分解処理物粉末100重量部を
水400重量部に溶解し、この水溶液にセルラーゼ系酵
素(メイセラーゼ、明治製菓株式会社製)1重量部を添
加、混合した後、40〜60℃で6〜20時間反応させ
る。次いで、この反応液を100℃で30分間熱処理し
て酵素を失活させたのち、濾過して透明な液を得、これ
にイソプロピルアルコール等の有機溶媒を加え、多糖類
を析出させる。しかる後、多糖類析出物を濾別し、これ
を乾燥して目的とする多糖類粉末を得る。このときの収
量は80重量部であった。この粉末10重量部を水90
重量部に溶解したものの粘度をブルックフィールド粘度
計で25℃にて測定したところ、5〜20mPa・sで
あり、著しく粘度が低下している。なお、このものをA
OAC法で難消化性多糖類含量を測定したところ、75
〜90%であった。
【0008】以下に本発明についてさらに詳しく説明す
る。原料のガム質としてはガラクトマンナン多糖類を主
要構成成分とするグアーガム,ローカストビーンガム等
が用いられる。無機塩としては、塩化カルシウム,塩化
マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩化物があり、こ
れらを単独で、もしくは組み合わせて使用する。無機塩
の使用量はガム質100重量部当たり0.5〜1.5重
量部が適当である。無機塩の使用量が下限未満である
と、ガラクトマンナン多糖類の粘性が十分に低下せず、
上限を越えて添加しても、十分な粘性の低下が得られな
い。
【0009】また、無機酸としては通常、りん酸が用い
られ、ガム質100重量部当たり0.1〜1.5重量部
添加する。なお、無機酸のほかクエン酸等の有機酸も使
用できるが、褐色化したり、異臭成分が生成するため、
好ましくない。また、りん酸よりも強電解質のものでは
多糖類の低粘性化は達成されるものの単糖類が多量に生
成し、目的の難消化性多糖類の収量が低下するので好ま
しくない。りん酸の添加量が0.1重量部未満では、多
糖類の低粘性化が不十分であり、一方1.5重量部以上
加えても、多糖類の低粘性化が鈍化するので、意味がな
い。
【0010】無機塩と無機酸の比率については、前者:
後者=1:0.5〜1.5が好ましい。ガム質への無機
塩と無機酸の添加、混合には通常の粉体混合に使用され
る混合機が用いられる。また、これらを水に溶解して使
用することもできる。
【0011】次に、エクストルーダーによる多糖類の低
粘性化には2軸エクストルーダーが好ましく、1軸エク
ストルーダーは搬送力が劣る。2軸エクストルーダーで
の熱処理温度は140〜200℃が好ましく、140℃
未満ではガラクトマンナン多糖類の分解が不足し、十分
な低粘性化が行えない。一方、200℃を越える温度で
処理すると、生成する低粘性多糖類中に褐色物質が多量
に含まれ、その除去に多大の費用を要する。また、エク
ストルーダー内のスクリューの配列をすべて前送りタイ
プとすると、スクリューの剪断力による被処理物の分解
を殆ど期待することができず、一方スクリューの配列を
すべて逆流スクリューとすれば、被処理物を送り出すこ
とが不可能となる。
【0012】本発明において、エクストルーダー内の逆
流スクリューの配列量は2軸エクストルーダーのスクリ
ュー軸全長の6分の1以上とすべきであり、上限につい
ては3分の1以下とするのが適当である。ここで、逆流
スクリューの配列量が6分の1未満であると、剪断力に
よる多糖類の低粘性化が不十分であり、目的とする低粘
性多糖類が得られない。また、逆流スクリューの配列量
が3分の1を越えると、被処理物の逆流量が多くなり、
処理能力が低下するので好ましくない。
【0013】2軸エクストルーダーのスクリュー周速度
は被処理物の剪断力を与える大きな要因であり、15〜
30m/分に設定すべきである。周速度が15m/分未
満では、被処理物であるガラクトマンナン多糖類の分解
が不十分で処理物の粘度が高く、目的とする低粘性多糖
類が得られない。一方、30m/分を越える周速度とす
ると、被処理物の滞留時間が短くなり、十分な粘度降下
が期待できない。
【0014】エクストルーダー処理されたガラクトマン
ナン多糖類は、次いで乾燥,粉砕するが、乾燥は150
℃以下の温度で通常の流動層乾燥機,棚式乾燥機等を用
いて行なえばよく、150℃より高温であると、着色化
のおそれがある。次に、粉砕は通常使用されるハンマー
ミル,ディスクミル,スピードミル等の粉砕機を用いて
行なう。このようにして得られる多糖類処理物5重量部
を水95重量部に溶解した液の粘度をブルックフィール
ド粘度計を用いて25℃で測定したとき、300mPa
・s以下、通常は20〜300mPa・s以下である。
【0015】この多糖類処理物100重量部を水400
重量部に溶解し、これにセルラーゼ系酵素(メイセラー
ゼ,明治製菓株式会社製)0.5〜1.5重量部を添加
し、かき混ぜた後、40〜60℃で6〜20時間反応さ
せる。反応温度が40℃未満であると、多糖類の分解反
応が十分に進まず、また60℃を越える高温では、酵素
活性が阻害されるため、同様に多糖類の分解反応が十分
に進行しない。酵素添加量が0.5重量部未満である
と、酵素反応に長時間を要し、また1.5重量部を越え
て添加しても、多糖類の分解速度は速くならない。
【0016】酵素反応終了後、反応液を100℃で30
分間熱処理して酵素を失活させたのち、濾過して透明な
ガラクトマンナン多糖類の液を得る。この透明な液にイ
ソプロピルアルコール等の有機溶媒の適量を添加して多
糖類沈澱物を析出させる。次いで、これを真空乾燥等に
より乾燥して目的とする低粘性難消化性多糖類粉末を得
る。該粉末の収量は70重量部であった。この粉末10
重量部を水90重量部に溶解し、ブルックフィールド粘
度計を用いて25℃で測定したところ、5〜20mPa
・sであり、十分に低粘度化されていることが判明し
た。また、この粉末についてAOAC法で難消化性多糖
類含量を測定したところ、75〜90%という高含量で
あった。
【0017】こうして得られた低粘性難消化性多糖類
は、飲料、菓子、パン類等の食品素材として用いること
ができる。この低粘性難消化性多糖類は、水溶液にした
ときも低粘性のため、取扱い易く、食品の製造工程への
導入が極めて容易である。低粘性難消化性多糖類を用い
て製造できる飲料としては、清涼飲料,牛乳,ヨーグル
ト,果汁飲料,乳酸菌飲料,スポーツ飲料,炭酸飲料等
が挙げられる。菓子類としては、ゼリー,キャンデー,
ビスケット,チョコレート,和洋生菓子,ケーキなどが
挙げられる。また、各種パン等の製造にも低粘性難消化
性多糖類を使用することができる。
【0018】
【実施例】以下に、試験例および実施例により本発明を
詳しく説明する。 試験例1 エクストルーダーとしてBC−45(フランス、クロズ
ロワール社製)を使用し、バレル温度を180℃に制御
し、回転軸のダイ側先端部にスクリュー全長の6分の1
の長さに相当する逆流スクリューを装着して28m/分
の周速度で回転させ、グアーガム100重量部にアルカ
リ土類金属の塩化物,燐酸を所定量含む水100重量部
を混合したものを供給してエクストルーダー処理した。
さらに、この処理物100重量部を水400重量部に溶
解し、セルラーゼ系酵素(メイセラーゼ,明治製菓株式
会社製)1重量部を加えて50℃で20時間酵素処理し
た後、100℃で加熱して酵素を失活させ、次いで濾過
して得た濾液を真空乾燥した。上記製品について以下の
方法により粘度を測定した。すなわち、エクストルーダ
ー処理物5重量部を水95重量部に溶解したものおよび
酵素処理物10重量部を水90重量部に溶解したものに
ついて、ブルックフィールド粘度計を用いて25℃で粘
度を測定した。結果を第1表に示す。
【0019】
【表1】 第1表 塩化カルシウム りん酸 エクストルーダー処理物 酵素処理物 (重量部) (重量部) 粘度(mPa・s) 粘度(mPa・s) ─────────────────────────────────── 0.4 0.1 2500 1000 0.5 0.1 2000 300 0.8 0.5 300 60 1.0 0.5 200 50 1.0 0.8 50 10 1.0 1.0 50 7 1.5 1.0 100 20 1.0* 1.0 80 20 ─────────────────────────────────── *塩化マグネシウムを使用
【0020】試験例2 この例ではエクストルーダーとしてスクリュー全長に逆
流スクリューを全く装着していないもの、全長の12分
の1,6分の1,3分の1または2分の1の長さに相当
する逆流スクリューを装着したものを用いたこと以外は
試験例1と同様の条件でエクストルーダー処理、酵素処
理を行った。結果を第2表に示す。
【0021】
【表2】 第2表 逆流スクリュー 塩化カルシウム りん酸 酵素処理物 処理量 量 量(%) 量(%) 粘度(mPa・s) (kg/時) ──────────────────────────────────── 0 1.0 1.0 106 20 1/12 1.0 1.0 5000 20 1/6 1.0 1.0 7 20 1/3 1.0 1.0 10 20 1/2 1.0 1.0 10 15 ────────────────────────────────────
【0022】試験例3 エクストルーダー処理において、逆流スクリューをスク
リュー全長の6分の1装着し、その他のバレル温度,塩
化カルシウム,りん酸の添加量等は試験例2と同様にし
てスクリューの周速度を変化させた時の酵素処理物の粘
度を測定した。結果を第3表に示す。
【0023】
【表3】 第3表 スクリュー周速度 逆スクリュー 酵素処理物 (m/分) 量 粘度(mPa・s) ────────────────────────── 10 1/6 1000 20 1/6 100 30 1/6 7 40 1/6 7
【0024】製造例1 エクストルーダーとして2軸エクストルーダーBC−4
5(フランス,クロズロワール社製)を使用した。この
エクストルーダーのスクリュー配列は、回転軸のダイ側
先端部にスクリュー全長の6分の1(10cm)の長さ
に相当する逆流スクリューを装着してあり、ダイ部には
2.5mmのノズルを2個装着してある。このエクスト
ルーダーのホッパーにグアーガム100重量部に塩化カ
ルシウム1重量部とりん酸1重量部を含む水100重量
部を混合したものを供給し、バレル温度180℃にてス
クリューを28m/分の周速度で回転させてグアーガム
原料をクッキングした。ノズルより排出されるクッキン
グ処理物を室温に冷却後、ハンマーミルで粉砕してエク
ストルーダー処理グアーガム粉末を得た。この粉末5重
量部を水95重量部に溶解し、その粘度をブルックフィ
ールド粘度計を用いて25℃で測定したところ、50m
Pa・sであった。
【0025】次に、このエクストルーダー処理グアーガ
ム粉末100重量部に水400重量部を加えて溶解し、
セルラーゼ系酵素(メイセラーゼ,明治製菓株式会社
製)1重量部を加えて50℃で20時間酵素処理した
後、100℃で30分間加熱して酵素を失活させた。次
いで、酵素反応処理物を濾過して透明な酵素反応液を
得、これにイソプロピルアルコール1000重量部を加
え、難消化性多糖類を析出させ、濾別したのち、真空乾
燥して粉末状低粘性難消化性多糖類Aを80重量部得
た。この粉末10重量部を水90重量部に溶解し、25
℃における粘度をブルックフィールド粘度計を用いて測
定したところ、7mPa・sであった。また、AOAC
公定法のプロスキー法で難消化性多糖類の含有量を定量
したところ、76%であった。
【0026】製造例2 ローカストビーンガム100重量部に塩化マグネシウム
1重量部とりん酸0.5重量部を含む水100重量部を
加えたものを原料としたこと以外は製造例1と同様にし
て粉末状低粘性難消化性多糖類Bを得た。この粉末10
重量部を水90重量部に溶解し、25℃における粘度を
製造例1と同様に測定したところ、10mPa・sであ
った。また、AOAC公定法のプロスキー法で難消化性
多糖類の含有量を定量したところ、78%であった。
【0027】製造例3 グアーガム100重量部に塩化カルシウム0.5重量部
とりん酸0.5重量部を含む水100重量部を混合した
ものを原料としたこと以外は製造例1と同様にして粉末
状低粘性難消化性多糖類Cを得た。この粉末10重量部
を水90重量部に溶解し、25℃における粘度を製造例
1と同様に測定したところ、20mPa・sであった。
また、AOAC公定法のプロスキー法で難消化性多糖類
の含有量を定量したところ、80%であった。
【0028】実施例1 異性化糖(75°Bx)14.7重量部,クエン酸0.
2重量部,レモンエッセンス0.1重量部を水に溶解し
全量を100部とした清涼飲料の基本配合溶液に、製造
例1〜3で得た低粘性難消化性多糖類をそれぞれ1重量
%,3重量%,5重量%添加、混合、溶解して該多糖類
を含む清涼飲料を調製した。一方、対照として、該多糖
類の代わりに上市品を添加した清涼飲料を調製し、両者
について粘度を測定し、さらに官能検査による比較を行
なった。結果を第4表に示す。
【0029】
【表4】 *官能検査判定基準 ○:何の抵抗もなくスムーズに飲める △:のどごしに抵抗感はあるが飲める ×:粘っこさあり、重たく、のどごしに抵抗感があり、
飲みにくい
【0030】第4表から明らかなように、低粘性難消化
性多糖類の1重量%添加区は、その粘度,官能評価にお
いて無添加の清涼飲料基準溶液と同じく全く抵抗感なく
飲めるものであった。また、低粘性難消化性多糖類の3
重量%添加区は、上市品の粘度,官能評価とほぼ同等で
満足すべきものであった。さらに、低粘性難消化性多糖
類の5重量%添加区は、若干粘性はあるものの、上市品
の同濃度添加区と比較すると飲みやすいものであった。
【0031】実施例2 清涼飲料の代わりに牛乳,ヨーグルト,果汁飲料,乳酸
菌飲料,スポーツ飲料,炭酸飲料に低粘性難消化性多糖
類を添加したこと以外は実施例1と同様に行なったとこ
ろ、実施例1に示した添加量の範囲で使用可能であっ
た。
【0032】実施例3 第5表に示すゼリー配合に製造例1〜3で得た低粘性難
消化性多糖類A〜Cを5重量部添加し、常法によりゼリ
ーを調製した。対照として、難消化性多糖類の部分分解
物の上市品を添加したゼリーを調製し、これらの外観お
よび官能検査を行なった。結果を第6表に示す。
【0033】
【表5】 第5表 原料 配合量(重量部) ─────────────────────────
─ 異性化液糖 17 1/5濃縮オレンジ果汁 5 ラム酒 0.6 10%クエン酸溶液 1 10%クエン酸ソーダ溶液 0.3 ゲル化剤 0.2 香料 0.1 難消化性多糖類 5 水 70.8
【0034】
【表6】 *官能検査判定基準 ○:何の抵抗もなくスムーズに食べられる △:のどごしに抵抗感はあるが食べられる
【0035】実施例4 通常の菓子、例えばキャンデー,ビスケット,チョコレ
ート,和洋生菓子,ケーキや各種パン等の製造に際し
て、低粘性難消化性多糖類を使用した。本発明の低粘性
難消化性多糖類は水溶液にしたときも低粘性のため、取
扱い易く、製造工程への導入が極めて容易であった。
【0036】
【発明の効果】本発明に用いる低粘性難消化性多糖類
は、水溶液にした場合も低粘性を保持し、取扱い易いと
いう特色を有している。そのため、各種食品に添加して
利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 2/00 C08B 37/14 C08B 37/00 A23C 9/13 37/14 9/152 // A23C 9/13 A23L 1/04 9/152 2/00 G A23L 2/52 2/26 (72)発明者 鈴木 敦 埼玉県坂戸市千代田5−3−1 明治製菓 株式会社食料開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラクトマンナンを主要構成成分とする
    ガム質に無機塩と無機酸を含む水を添加し、エクストル
    ーダーにて処理後、ガラクトマンナナーゼおよび/また
    はセルラーゼを作用させ、次いで有機溶媒で析出せしめ
    た低粘性難消化性多糖類を含有する食品。
  2. 【請求項2】 食品が、飲料,菓子およびパンのいずれ
    かである請求項1記載の食品。
JP8205504A 1996-07-17 1996-07-17 低粘性難消化性多糖類を含有する食品 Pending JPH099985A (ja)

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WO2001064932A1 (fr) * 2000-02-29 2001-09-07 Fuji Oil Co., Ltd. Procede de production d'une farine de copra modifiee
WO2005110107A1 (ja) * 2004-05-19 2005-11-24 Morinaga Milk Industry Co., Ltd. 発酵乳
JP2008109869A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Taiyo Kagaku Co Ltd 苦味又は酸味低減剤及びそれを配合した飲食品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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