JPH0999077A - カートリッジ式注射器のストッパー機構 - Google Patents

カートリッジ式注射器のストッパー機構

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JPH0999077A
JPH0999077A JP7288046A JP28804695A JPH0999077A JP H0999077 A JPH0999077 A JP H0999077A JP 7288046 A JP7288046 A JP 7288046A JP 28804695 A JP28804695 A JP 28804695A JP H0999077 A JPH0999077 A JP H0999077A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で確実にプランジャーの移動を阻
止することが出来、かつ容易に取り外し可能であると共
に、押圧用ヘッドを含むプランジャー全体をストッパー
手段で被覆して、ストッパー手段を取り外さない限りプ
ランジャーを指で押すことが出来ないようにせんとする
ものである。 【解決手段】 予め薬液等を収納したカートリッジを注
射器本体に収納し、カートリッジを押入して注射器本体
の先端部に取り付けた注出針でカートリッジの栓を刺通
した後、カートリッジ内の薬液をプランジャーで押圧し
て注出させるようにし、注出針でカートリッジの栓を刺
通するまでプランジャーの移動を停止するストッパー手
段を備えたカートリッジ式注射器において、ストッパー
手段がプランジャーのロッドと押圧用ヘッドとを被覆し
うる一側面を開放した中空の筒状体からなり、プランジ
ャーに側方から装着すると共に、先端をカートリッジに
連係させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、カートリッジ式注射
器のストッパー機構に関し、更に詳しくは予め薬液等を
収納したカートリッジを注射器本体に収納し、カートリ
ッジを押入して注射器本体の先端部に取り付けた注出針
でカートリッジの栓を刺通した後、カートリッジ内の薬
液をプランジャーで押圧して注出させるようにしたカー
トリッジ式注射器のストッパー機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、予め薬液等を収納したカートリッ
ジを注射器本体に収納し、カートリッジを押入して注射
器本体の先端部に取り付けた注出針でカートリッジの栓
を刺通した後、カートリッジ内の薬液をプランジャーで
押圧して注出させるようにしたカートリッジ式注射器は
公知である。かかるカートリッジ式注射器においては、
注出針でカートリッジの栓を刺通する前に、プランジャ
でカートリッジ内の薬液が押圧されると、薬液に圧力が
かかった状態となるため、注出針で栓を刺通したときカ
ートリッジ内の薬液が内圧で噴出してしまうおそれがあ
った。
【0003】そこで、プランジャーとカートリッジとの
間にストッパー機構を設けて、カートリッジの栓を注出
針が刺通するまではプランジャーとカートリッジとの相
対的な移動を阻止するようにしたものが米国特許第3、
563、373号明細書や特開平5−31190号公報
に開示されている。しかしながら、これら公知のストッ
パー機構はいずれもプランジャーロッドに設けられたス
トッパー手段であり、機構がきわめて複雑でコストがか
かると共に、ストッパー機構の取外しが面倒であった。
又、ストッパー機構がプランジャーロッドに取り付けら
れているため、ストッパー機構を取り外す際にプランジ
ャーロッドに力が掛かってプランジャーロッドを押し込
んだり、逆にプランジャーロッドを引き出したりするお
それがあった。更に、プランジャーロッド、特に指をか
けるプランジャーのフランジ部が外部に露出されている
ため、カートリッジの栓を注出針が刺通する前にストッ
パー機構を取り外してプランジャーを押し、カートリッ
ジ内の薬液に圧力を付加してしまうおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、簡単な構
造で確実にプランジャーの移動を阻止することが出来、
かつ容易に取り外し可能であると共に、押圧用ヘッドを
含むプランジャー全体をストッパー手段で被覆して、ス
トッパー手段を取り外さない限りプランジャーを指で押
すことが出来ないようにせんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、予め薬液等を収納したカー
トリッジを注射器本体に収納し、カートリッジを押入し
て注射器本体の先端部に取り付けた注出針でカートリッ
ジの栓を刺通した後、カートリッジ内の薬液をプランジ
ャーで押圧して注出させるようにし、注出針でカートリ
ッジの栓を刺通するまでプランジャーの移動を停止する
ストッパー手段を備えたカートリッジ式注射器におい
て、ストッパー手段がプランジャーのロッドと押圧用ヘ
ッドとを被覆しうる一側面を開放した中空の筒状体から
なり、プランジャーに側方から装着すると共に、先端を
カートリッジに連係させたことを特徴とする。
【0006】又、ストッパー手段が、プランジャーロッ
ドを被覆する筒状部と押圧用ヘッドを被覆するヘッド被
覆部とを備え、筒状部の先端内面にカートリッジの開放
端に係着する段部を形成したことを特徴とする。
【0007】更に、ストッパー手段が、プランジャーロ
ッドを被覆する筒状部と押圧用ヘッドを被覆するヘッド
被覆部とを備え、筒状部の先端をカートリッジの開放端
に当接すると共に、筒状部に除去可能な封止ベルトを巻
着したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつこの発明
の好ましい実施の形態を詳細に説明する。図において、
(1)はガラス、合成樹脂その他適宜の材料で形成した注
射器本体であって、先端部には注出針(2)が取り付けら
れる。該注出針(2)の外端には注射針を装着することが
出来る。注射器本体(1)の後端部には、指掛け用のフラ
ンジ(3)が形成される。(4)は、注射器本体(1)内に挿
入される薬液カートリッジであって、先端部は栓(5)で
密封される。薬液カートリッジ(4)内には、薬液が収納
され、ピストン栓(6)で封止される。薬液カートリッジ
(4)は、その後端が常時注射器本体(1)の外方に突出す
る十分な長さを有しており、開放された後端からプラン
ジャーロッド(7)を挿入することが出来る。挿入された
プランジャーロッド(7)は、前記ピストン栓(6)に連結
自在である。プランジャーロッド(7)の後端には押圧用
のヘッド(8)が形成される。
【0009】(9)は、ストッパー手段であって、プラン
ジャーロッド(7)の外周面に装着され、プランジャーロ
ッド(7)を被覆する筒状部(9a)と、押圧用のヘッド
(8)を被覆するヘッド被覆部(9b)とを備えた中空の筒
状部材であって、一側面を切除して、図1に示すように
プランジャーロッド(7)とヘッド(8)に側方から装着さ
れる。筒状部(9a)は、プランジャーロッド(7)の外周
面を単に半円状に被覆すると共に薬液カートリッジ(4)
の後端に半円以上の円弧で嵌合している。装着した状態
において、ストッパー手段(9)は、プランジャーロッド
(7)とヘッド(8)を単に被覆するに過ぎず連結された状
態にはない。ストッパー手段(9)はその先端において薬
液カートリッジ(4)の後端に連結されるに過ぎない。し
たがって、ストッパー手段(9)の取り外しにおいては、
押圧用ヘッドとプランジャーロッド(7)から側方にスト
ッパー手段を離脱させ、先端の嵌合部を薬液カートリッ
ジから外せば良く、ストッパー手段の取り外し時にプラ
ンジャーにはそれを押圧したり、或いは引き出したりす
るような力が加わるおそれはない。プランジャーロッド
(7)に装着されるストッパー手段(9)の筒状部(9a)の
先端は、前述したように薬液カートリッジ(4)の後端を
半円形以上の円弧で周囲していると共に、内面には段部
(10)が形成され、図2に示すように前記薬液カートリッ
ジ(4)の開放端に係着している。かくして、ストッパー
手段(9)を装着した状態では、ヘッド(8)に指をかけて
プランジャーロッド(7)を押し込むことは出来ず、ヘッ
ド被覆部(9b)に付加された押圧力は直接薬液カートリ
ッジ(4)に伝達され、薬液カートリッジ(4)を注射器本
体(1)内に押し込む。
【0010】使用に際しては、図5に示すようにプラン
ジャーロッド(7)にストッパー手段(9)を装着したまま
ヘッド被覆部(9b)とフランジ(3)との間に指をかけ
て、ストッパー手段(9)を押し込む。これにより、スト
ッパー手段(9)の先端に係着した薬液カートリッジ(4)
が注射器本体(1)内に押し込まれ、注出針で薬液カート
リッジ(4)の先端の栓(5)を刺通し薬液の注出を可能と
する。このとき、プランジャーロッド(7)には指の押圧
力が付加されないため、プランジャーロッド(7)と薬液
カートリッジ(4)との相対的な移動はなく、カートリッ
ジ内の薬液に圧力が係ることがないため、注出針(2)が
栓(5)を刺通しても、薬液が外部に噴出することはな
い。栓(5)を注出針(2)で刺通した後、カートリッジ先
端のキャップ(11)を外して注射針を接続する。その後、
図6に示すようにストッパー手段(9)を取り外して、押
圧用ヘッド(8)とフランジ(3)との間に指をかけてプラ
ンジャーロッド(7)を押し込む。プランジャーロッド
(7)の押し込みにより、ピストン栓(6)が前進し、カー
トリッジ内の薬液を押圧するため、薬液は注出針を介し
て注射針に押し出され、所要の注射を行うことが出来
る。
【0011】図7、8は、実施の形態の1変形を示す。
図7、8の構造は、ストッパー手段(9)の筒状部(9a)
をカートリッジ(4)の開放端に段部(11)で係着するのに
代わって、筒状部(9a)の先端をカートリッジの開放端
に当接すると共に、封止ベルト(12)を筒状部(9a)に巻
着して、脱落を防止するようにしたものである。封止ベ
ルト(12)は、一端を筒状部(9a)に固着し、他端に剥離
可能な接着剤を塗布してストッパー手段(9)の取外しを
容易にしてある。この変形例においても、筒状部(9a)
はプランジャーロッド(7)を半円形に被覆するのみであ
り、嵌合した状態にはない。尚、封止ベルト(12)は、剥
離するのに代わって、切断するようにしても良いことは
勿論である。かかる封止ベルト(12)を使用することによ
り、封止ベルトの存在をもって、注射器が未使用である
ことの確認も行うことが出来る効果がある。その他の点
は、図1〜6に示すものと実質的に同じである。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、ストッパー手段は単
にプランジャーロッドに側方から装着され、被覆する状
態であり嵌合した状態ではないため、取り外しに際して
は側方に離脱させて抜き取るのみであるため、取り外し
に際してプランジャーロッドを押し込んだり、引き出し
たりするおそれがない。又、ストッパー手段によりプラ
ンジャーロッドおよびプランジャーのヘッドが被覆さ
れ、一部がストッパー手段の開放された側面から露出し
ているに過ぎないため、ストッパー手段を取り付けたま
まではプランジャーロッドを作動することは不可能であ
り、誤ってプランジャーロッドを作動させてカートリッ
ジ内の薬液を押圧し、注出針刺通時に薬液が噴出するよ
うなおそれがなくなる。更に、ストッパー手段を封止ベ
ルトで封止しておくことにより、未使用状態の確認手段
とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ストッパー手段装着前の状態を示す斜視図
【図2】ストッパー手段装着状態を示す要部の拡大図
【図3】ストッパー手段装着時の一部を断面した正面図
【図4】図3A−A’線に沿った断面図
【図5】ストッパー手段を押し込む状態を示す一部縦断
面図
【図6】ストッパー手段を取り去りプランジャーロッド
を押し込む状態を示す一部縦断面図
【図7】一変形の一部縦断面図
【図8】同要部のストッパー取付状態を示す斜視図
【符号の説明】
(1)注射器本体 (2)注出針 (3)フランジ (4)薬液カートリッジ (5)栓 (6)ピストン栓 (7)プランジャーロッド (8)押圧用ヘッド (9)ストッパー手段 (9a)筒状部 (9b)ヘッド被覆部 (10)段部 (11)キャップ (12)封止ベルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め薬液等を収納したカートリッジを注射
    器本体に収納し、カートリッジを押入して注射器本体の
    先端部に取り付けた注出針でカートリッジの栓を刺通し
    た後、カートリッジ内の薬液をプランジャーで押圧して
    注出させるようにし、注出針でカートリッジの栓を刺通
    するまでプランジャーの移動を停止するストッパー手段
    を備えたカートリッジ式注射器において、ストッパー手
    段がプランジャーのロッドと押圧用ヘッドとを被覆しう
    る一側面を開放した中空の筒状体からなり、プランジャ
    ーに側方から装着すると共に、先端をカートリッジに連
    係させたことを特徴とするカートリッジ式注射器のスト
    ッパー機構。
  2. 【請求項2】ストッパー手段が、プランジャーロッドを
    被覆する筒状部と押圧用ヘッドを被覆するヘッド被覆部
    とを備え、筒状部の先端内面にカートリッジの開放端に
    係着する段部を形成したことを特徴とする請求項1記載
    のストッパー機構。
  3. 【請求項3】ストッパー手段が、プランジャーロッドを
    被覆する筒状部と押圧用ヘッドを被覆するヘッド被覆部
    とを備え、筒状部の先端をカートリッジの開放端に当接
    すると共に、筒状部に除去可能な封止ベルトを巻着した
    ことを特徴とする請求項1記載のストッパー機構。
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