JPH0998599A - ステップモータ用駆動装置 - Google Patents
ステップモータ用駆動装置Info
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- JPH0998599A JPH0998599A JP25288695A JP25288695A JPH0998599A JP H0998599 A JPH0998599 A JP H0998599A JP 25288695 A JP25288695 A JP 25288695A JP 25288695 A JP25288695 A JP 25288695A JP H0998599 A JPH0998599 A JP H0998599A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 多相ステップモータの１ー２相励磁駆動時に
生じる騒音振動を低減しモータ停止時の角度精度の向上
を図ったステップモータ用駆動装置を提供する。 【解決手段】 多相ステップモータ駆動用の電圧駆動回
路３と、この電圧駆動回路３ににおける１相励磁時と２
相励磁時の切り替えを指令する駆動電圧切替制御回路４
とを備え、この駆動電圧切替制御回路４を、１相駆動か
２相駆動かを判別する状態判別回路部５と、この状態判
別回路部５からの情報に基づいて作動し多相ステップモ
ータ１の励磁コイル２Ａ，２Ｂを１相駆動又は２相駆動
に切り換える励磁コイル選択回路部６とにより構成し、
この励磁コイル選択回路部６が、切り替え時における２
相駆動時の合成駆動トルクを、１相駆動時の駆動トルク
とほぼ同一となるように設定制御するトルク設定制御機
能を備えていること。
生じる騒音振動を低減しモータ停止時の角度精度の向上
を図ったステップモータ用駆動装置を提供する。 【解決手段】 多相ステップモータ駆動用の電圧駆動回
路３と、この電圧駆動回路３ににおける１相励磁時と２
相励磁時の切り替えを指令する駆動電圧切替制御回路４
とを備え、この駆動電圧切替制御回路４を、１相駆動か
２相駆動かを判別する状態判別回路部５と、この状態判
別回路部５からの情報に基づいて作動し多相ステップモ
ータ１の励磁コイル２Ａ，２Ｂを１相駆動又は２相駆動
に切り換える励磁コイル選択回路部６とにより構成し、
この励磁コイル選択回路部６が、切り替え時における２
相駆動時の合成駆動トルクを、１相駆動時の駆動トルク
とほぼ同一となるように設定制御するトルク設定制御機
能を備えていること。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステップモータ用
駆動装置に係り、とくに電子機器等に使用するステップ
モータの騒音低減を意図したステップモータ用駆動装置
に関する。
駆動装置に係り、とくに電子機器等に使用するステップ
モータの騒音低減を意図したステップモータ用駆動装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のステップモータ用の駆動回路は、
例えば４相モータの定電圧駆動回路では、モータ巻線の
コモン端子に駆動電圧の定電圧電源を接続し、モータ４
相各相をオン／オフ（ＯＮ／ＯＦＦ）制御するスイッチ
ング回路を有している。この場合、定電圧電源とコモン
端子間にＯＮ／ＯＦＦ回路を有し、ツェナーダイオード
等を介してこの駆動電圧よりも低い定電圧電源を前述し
たコモン端子に接続し、モータの駆動状態では駆動電圧
を、非駆動状態では駆動電圧よも低い定電圧電源を供給
することにより、モータの発熱を抑制し、これによって
消費電力を低減する回路が存在する。しかしながら、定
電圧駆動回路では、一般的にはモータ駆動時の電圧は単
一である。
例えば４相モータの定電圧駆動回路では、モータ巻線の
コモン端子に駆動電圧の定電圧電源を接続し、モータ４
相各相をオン／オフ（ＯＮ／ＯＦＦ）制御するスイッチ
ング回路を有している。この場合、定電圧電源とコモン
端子間にＯＮ／ＯＦＦ回路を有し、ツェナーダイオード
等を介してこの駆動電圧よりも低い定電圧電源を前述し
たコモン端子に接続し、モータの駆動状態では駆動電圧
を、非駆動状態では駆動電圧よも低い定電圧電源を供給
することにより、モータの発熱を抑制し、これによって
消費電力を低減する回路が存在する。しかしながら、定
電圧駆動回路では、一般的にはモータ駆動時の電圧は単
一である。
【０００３】一方、４相モータの定電流駆動回路では、
モータ巻線のコモン端子に駆動電圧の定電圧電源を接続
し、各相の電流を検出する駆動電流検出回路を備え、更
に検出された電流と予め設定された電流値とを比較する
比較回路を有し、この比較結果および相励磁信号に基づ
いてモータ４相各相をＯＮ／ＯＦＦ制御するスイッチン
グ回路を有している。
モータ巻線のコモン端子に駆動電圧の定電圧電源を接続
し、各相の電流を検出する駆動電流検出回路を備え、更
に検出された電流と予め設定された電流値とを比較する
比較回路を有し、この比較結果および相励磁信号に基づ
いてモータ４相各相をＯＮ／ＯＦＦ制御するスイッチン
グ回路を有している。
【０００４】この場合、予め設定された電流値を複数用
意しておき、モータの加速時、減速時および定速時それ
ぞれの状態に合わせて、一般に高トルクを要する加速時
には高い電流値を、比較的低トルクで駆動可能な定速お
よび減速時には低い電流値に切替えて駆動するという事
も行われている。
意しておき、モータの加速時、減速時および定速時それ
ぞれの状態に合わせて、一般に高トルクを要する加速時
には高い電流値を、比較的低トルクで駆動可能な定速お
よび減速時には低い電流値に切替えて駆動するという事
も行われている。
【０００５】上記二例に共通して、同時に二つの相を励
磁し、これを相励磁信号に基づき順次切替えて駆動する
二相励磁方式がモータの使用効率の観点から一般である
が、ステップ角を細かく制御する要求がある場合，もし
くは騒音振動の低減を優先される場合においては、同時
に２つの相を励磁する二相励磁状態と、１つの相のみを
励磁する一相励磁状態を相励磁信号に基づいて交互に切
替えて駆動する１−２相励磁方式を採用することも、比
較的多く使用されている。
磁し、これを相励磁信号に基づき順次切替えて駆動する
二相励磁方式がモータの使用効率の観点から一般である
が、ステップ角を細かく制御する要求がある場合，もし
くは騒音振動の低減を優先される場合においては、同時
に２つの相を励磁する二相励磁状態と、１つの相のみを
励磁する一相励磁状態を相励磁信号に基づいて交互に切
替えて駆動する１−２相励磁方式を採用することも、比
較的多く使用されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】この、従来のステップ
モータ駆動回路では、例えば騒音振動の低減をはかる場
合には、１−２相励磁を行っても効果が不十分な場合
に、特開昭６０−１７７４６７のようにフライホイル等
の機械的手段を用いる必要が有り、これらは一般的に高
価なものになってしまうという不都合があった。
モータ駆動回路では、例えば騒音振動の低減をはかる場
合には、１−２相励磁を行っても効果が不十分な場合
に、特開昭６０−１７７４６７のようにフライホイル等
の機械的手段を用いる必要が有り、これらは一般的に高
価なものになってしまうという不都合があった。
【０００７】また、ステップ角を細かくする必要がある
場合には、特開平２−１７８６４０に見られるように１
−２相励磁を行うことで、二相励磁に比較して見かけ上
２倍の分解能が得られるが、励磁相に対するモータロー
タの角度とホールディングトルクの関係を示すθ−Ｔ特
性が、一相励磁状態と二相励磁状態では異なるため、停
止状態において被駆動系のばね性などがモータにかかり
続ける場合には、１相励磁停止と２相励磁停止でモータ
ロータの停止角度が異なってしまうという不都合が生じ
ていた。
場合には、特開平２−１７８６４０に見られるように１
−２相励磁を行うことで、二相励磁に比較して見かけ上
２倍の分解能が得られるが、励磁相に対するモータロー
タの角度とホールディングトルクの関係を示すθ−Ｔ特
性が、一相励磁状態と二相励磁状態では異なるため、停
止状態において被駆動系のばね性などがモータにかかり
続ける場合には、１相励磁停止と２相励磁停止でモータ
ロータの停止角度が異なってしまうという不都合が生じ
ていた。
【０００８】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに１ー２相励磁駆動時に生じる騒音振動
を有効に低減すると共に、モータ停止時の角度精度の向
上を図ったステップモータ用駆動装置を提供すること
を、その目的とする。
を改善し、とくに１ー２相励磁駆動時に生じる騒音振動
を有効に低減すると共に、モータ停止時の角度精度の向
上を図ったステップモータ用駆動装置を提供すること
を、その目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明では、多相ステップモータ駆動
用の電圧駆動回路と、この電圧駆動回路に併設され当該
電圧励磁駆動回路における１相励磁時と２相励磁時の切
り替えを指令する駆動電圧切替制御回路とを備えてい
る。この内、駆動電圧切替制御回路部を、多相ステップ
モータが１相駆動か２相駆動かを外部から入力される相
励磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、この状
態判別回路部からの情報に基づいて作動し多相ステップ
モータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動に切り換え
る励磁コイル選択回路部とにより構成する。
め、請求項１記載の発明では、多相ステップモータ駆動
用の電圧駆動回路と、この電圧駆動回路に併設され当該
電圧励磁駆動回路における１相励磁時と２相励磁時の切
り替えを指令する駆動電圧切替制御回路とを備えてい
る。この内、駆動電圧切替制御回路部を、多相ステップ
モータが１相駆動か２相駆動かを外部から入力される相
励磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、この状
態判別回路部からの情報に基づいて作動し多相ステップ
モータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動に切り換え
る励磁コイル選択回路部とにより構成する。
【００１０】そして、この励磁コイル選択回路部が、切
り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを、１相
駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御す
るトルク設定制御機能を備えている、という構成を採っ
ている。
り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを、１相
駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御す
るトルク設定制御機能を備えている、という構成を採っ
ている。
【００１１】この請求項１記載の発明によると、まず図
示しない制御回路からの相励磁信号が電圧駆動回路に入
力され、該電圧駆動回路は当該相励磁信号にしたがって
モータ相の励磁切替えを行う。また、この相励磁信号
は、状態判別回路にも入力され、１相励磁であるか２相
励磁であるかの判別がなされる。該状態判別回路５の信
号は励磁コイル選択回路部６に入力され、予め設定され
た１相励磁あるいは２相励磁用の駆動電流に電圧駆動回
路３の設定値を切替える。
示しない制御回路からの相励磁信号が電圧駆動回路に入
力され、該電圧駆動回路は当該相励磁信号にしたがって
モータ相の励磁切替えを行う。また、この相励磁信号
は、状態判別回路にも入力され、１相励磁であるか２相
励磁であるかの判別がなされる。該状態判別回路５の信
号は励磁コイル選択回路部６に入力され、予め設定され
た１相励磁あるいは２相励磁用の駆動電流に電圧駆動回
路３の設定値を切替える。
【００１２】これにより、例えば、４相ステップモータ
の電圧駆動回路３にて１−２相励磁を行った場合のモー
タ駆動状態（この場合には１相励磁、２相励磁を交互に
繰り返し、同じ相が励磁されるまでの１周期）のトルク
ベクトルの軌跡をみると、理想的には円であるのに対
し、半径０．９２〜１の円の範囲内に有るという結果を
得ることができた。
の電圧駆動回路３にて１−２相励磁を行った場合のモー
タ駆動状態（この場合には１相励磁、２相励磁を交互に
繰り返し、同じ相が励磁されるまでの１周期）のトルク
ベクトルの軌跡をみると、理想的には円であるのに対
し、半径０．９２〜１の円の範囲内に有るという結果を
得ることができた。
【００１３】請求項２記載の発明では、多相ステップモ
ータ駆動用の電流駆動回路と、この電流駆動回路に併設
され当該電流励磁駆動回路における１相励磁時と２相励
磁時の切り替えを指令する駆動電流切替制御回路とを備
えている。この内、駆動電流切替制御回路部を、多相ス
テップモータが１相駆動か２相駆動かを外部から入力さ
れる相励磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、
この状態判別回路部からの情報に基づいて作動し前記多
相ステップモータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動
に切り換える励磁コイル選択回路部とにより構成する。
ータ駆動用の電流駆動回路と、この電流駆動回路に併設
され当該電流励磁駆動回路における１相励磁時と２相励
磁時の切り替えを指令する駆動電流切替制御回路とを備
えている。この内、駆動電流切替制御回路部を、多相ス
テップモータが１相駆動か２相駆動かを外部から入力さ
れる相励磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、
この状態判別回路部からの情報に基づいて作動し前記多
相ステップモータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動
に切り換える励磁コイル選択回路部とにより構成する。
【００１４】そして、この励磁コイル選択回路部が、切
り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを、１相
駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御す
るトルク設定制御機能を備えている、という構成を採っ
ている。この請求項２記載の発明においても、その作用
は、前述した請求項１記載のものとほぼ同一となる。
り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを、１相
駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御す
るトルク設定制御機能を備えている、という構成を採っ
ている。この請求項２記載の発明においても、その作用
は、前述した請求項１記載のものとほぼ同一となる。
【００１５】請求項３記載の発明では、前述した請求項
１又は２記載のステップモータ用駆動装置において、状
態判別回路部に代えて所定のタイミングで相切替え指令
を出力する切替え指令出力部を装備する、という構成を
採っている。この請求項３記載の発明においても、その
作用は、前述した請求項１記載のものとほぼ同一とな
る。
１又は２記載のステップモータ用駆動装置において、状
態判別回路部に代えて所定のタイミングで相切替え指令
を出力する切替え指令出力部を装備する、という構成を
採っている。この請求項３記載の発明においても、その
作用は、前述した請求項１記載のものとほぼ同一とな
る。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第１の実施の形態
を図１乃至図２に基づいて説明する。まず、図１におい
て、符号１は多相ステップモータを示す。この多相ステ
ップモータ１は、ロータ１Ａと４相の励磁コイル２Ａ，
２Ｂとを備えている。この励磁コイル２Ａ，２Ｂに入力
段には、当該各励磁コイル２Ａ，２Ｂを駆動する電圧駆
動回路３が装備されている。
を図１乃至図２に基づいて説明する。まず、図１におい
て、符号１は多相ステップモータを示す。この多相ステ
ップモータ１は、ロータ１Ａと４相の励磁コイル２Ａ，
２Ｂとを備えている。この励磁コイル２Ａ，２Ｂに入力
段には、当該各励磁コイル２Ａ，２Ｂを駆動する電圧駆
動回路３が装備されている。
【００１７】この電圧駆動回路３には、当該電圧駆動回
路３における１相励磁時と２相励磁時の切り替えを指令
する駆動電圧切替制御回路４が併設されている。この
内、駆動電圧切替制御回路４は、多相ステップモータ１
が１相駆動か２相駆動かを外部（図示しない制御回路）
から入力される相励磁信号に基づいて判別する状態判別
回路部５と、この状態判別回路部５からの情報に基づい
て作動し多相ステップモータの励磁コイル２Ａ，２Ｂを
１相駆動又は２相駆動に切り換える励磁コイル選択回路
部６とにより構成されている。
路３における１相励磁時と２相励磁時の切り替えを指令
する駆動電圧切替制御回路４が併設されている。この
内、駆動電圧切替制御回路４は、多相ステップモータ１
が１相駆動か２相駆動かを外部（図示しない制御回路）
から入力される相励磁信号に基づいて判別する状態判別
回路部５と、この状態判別回路部５からの情報に基づい
て作動し多相ステップモータの励磁コイル２Ａ，２Ｂを
１相駆動又は２相駆動に切り換える励磁コイル選択回路
部６とにより構成されている。
【００１８】そして、この励磁コイル選択回路部６は、
切り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを，１
相駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御
するトルク設定制御機能を備えている点に特長を備えて
いる。
切り替え時における２相駆動時の合成駆動トルクを，１
相駆動時の駆動トルクとほぼ同一となるように設定制御
するトルク設定制御機能を備えている点に特長を備えて
いる。
【００１９】次に、上記図１に示す実施形態の動作を説
明する。この図１に示す実施形態では、まず、図示しな
い制御回路からの相励磁信号が電圧駆動回路３に入力さ
れ、該電圧駆動回路３は当該相励磁信号にしたがってモ
ータ相の励磁切替えを行う。また、この相励磁信号は、
１相励磁／２相励磁の状態判別回路５にも入力され、１
相励磁であるか２相励磁であるかの判別がなされる。該
状態判別回路５の信号は励磁コイル選択回路部６に入力
され、予め設定された１相励磁あるいは２相励磁用の駆
動電流に電圧駆動回路３の設定値を切替える。
明する。この図１に示す実施形態では、まず、図示しな
い制御回路からの相励磁信号が電圧駆動回路３に入力さ
れ、該電圧駆動回路３は当該相励磁信号にしたがってモ
ータ相の励磁切替えを行う。また、この相励磁信号は、
１相励磁／２相励磁の状態判別回路５にも入力され、１
相励磁であるか２相励磁であるかの判別がなされる。該
状態判別回路５の信号は励磁コイル選択回路部６に入力
され、予め設定された１相励磁あるいは２相励磁用の駆
動電流に電圧駆動回路３の設定値を切替える。
【００２０】図２（Ａ）に、本実施形態である４相ステ
ップモータの電圧駆動回路３にて１−２相励磁を行った
場合のトルクベクトル軌跡を示す。このトルクベクトル
軌跡は、各々のモータ駆動状態（この場合には１相励
磁、２相励磁を交互に繰り返し、同じ相が励磁されるま
での１周期）のトルクベクトルの軌跡を示したものであ
る。このトルクベクトル軌跡は正円が理想的である。こ
の理想状態にあっては、トルクベクトルの変動はゼロ，
即ち相切替えに伴うトルクリップルがないことを示す。
ップモータの電圧駆動回路３にて１−２相励磁を行った
場合のトルクベクトル軌跡を示す。このトルクベクトル
軌跡は、各々のモータ駆動状態（この場合には１相励
磁、２相励磁を交互に繰り返し、同じ相が励磁されるま
での１周期）のトルクベクトルの軌跡を示したものであ
る。このトルクベクトル軌跡は正円が理想的である。こ
の理想状態にあっては、トルクベクトルの変動はゼロ，
即ち相切替えに伴うトルクリップルがないことを示す。
【００２１】ここで、相励磁の初期状態がＡ相１相励磁
であったとする。相励磁信号から、状態判別回路４およ
び励磁コイル選択回路部６により電圧駆動回路３の設定
電流は１相励磁状態の設定値に設定される。この場合の
トルクベクトルは図２の垂直上方向であり、このときの
ベクトル長を簡便のため「１」とする。つぎの相励磁状
態が、ＡＢ相２相励磁であった場合、相励磁信号から、
状態判別回路４および励磁コイル選択回路部６により電
圧駆動回路３の設定電流は２相励磁状態の設定値に設定
される。
であったとする。相励磁信号から、状態判別回路４およ
び励磁コイル選択回路部６により電圧駆動回路３の設定
電流は１相励磁状態の設定値に設定される。この場合の
トルクベクトルは図２の垂直上方向であり、このときの
ベクトル長を簡便のため「１」とする。つぎの相励磁状
態が、ＡＢ相２相励磁であった場合、相励磁信号から、
状態判別回路４および励磁コイル選択回路部６により電
圧駆動回路３の設定電流は２相励磁状態の設定値に設定
される。
【００２２】この場合のトルクベクトルは図２におい
て、Ａ’Ｂ’によって示され、ベクトル長は前述したＡ
相１相励磁状態と同じ「１」となるように、励磁コイル
選択回路部６（のトルク設定制御機能）によって予め設
定されている。
て、Ａ’Ｂ’によって示され、ベクトル長は前述したＡ
相１相励磁状態と同じ「１」となるように、励磁コイル
選択回路部６（のトルク設定制御機能）によって予め設
定されている。
【００２３】以降、Ｂ相１相励磁→ＢＣ相２相励磁→Ｃ
相１相励磁→ＣＤ相２相励磁→Ｄ相１相励磁→ＤＡ相２
相励磁と励磁状態が切替えられ、また、同時に電圧駆動
回路３の設定電流も切替えられ、Ａ相１相励磁に戻るこ
とで電気的な励磁状態が一巡する。
相１相励磁→ＣＤ相２相励磁→Ｄ相１相励磁→ＤＡ相２
相励磁と励磁状態が切替えられ、また、同時に電圧駆動
回路３の設定電流も切替えられ、Ａ相１相励磁に戻るこ
とで電気的な励磁状態が一巡する。
【００２４】１相励磁状態から２相励磁状態への遷移時
あるいは２相励磁状態から１相励磁状態への遷移時に
は、モータ１や電圧駆動回路３の特性により、図２に示
した様な理想的なトルクベクトル軌跡を描かないが、理
想状態においては、ベクトル軌跡は原点を中心とした半
径０．９２〜１の円の範囲内に有る。
あるいは２相励磁状態から１相励磁状態への遷移時に
は、モータ１や電圧駆動回路３の特性により、図２に示
した様な理想的なトルクベクトル軌跡を描かないが、理
想状態においては、ベクトル軌跡は原点を中心とした半
径０．９２〜１の円の範囲内に有る。
【００２５】ここで、従来例における４相ステップモー
タの電圧駆動回路にて１−２相励磁を行った場合のトル
クベクトル軌跡を図２（Ｂ）に示す。これより明らかの
ように、ベクトル軌跡は、１．０〜１．４１の範囲内に
有る。これから明らかにように、図１の実施形態にあっ
ては、電圧駆動回路３によるトルクベクトルの変動が著
しく改善されていることがわかる。
タの電圧駆動回路にて１−２相励磁を行った場合のトル
クベクトル軌跡を図２（Ｂ）に示す。これより明らかの
ように、ベクトル軌跡は、１．０〜１．４１の範囲内に
有る。これから明らかにように、図１の実施形態にあっ
ては、電圧駆動回路３によるトルクベクトルの変動が著
しく改善されていることがわかる。
【００２６】この図１の実施形態では、相励磁信号より
１相励磁／２相励磁の状態判別回路５によってその状態
を判別し、励磁コイル選択回路部６に信号を出力してい
るが、図示しない制御回路から励磁コイル選択回路部６
に、相切替え信号に同期して１相励磁／２相励磁状態信
号を直接出力するようにしてもよい。
１相励磁／２相励磁の状態判別回路５によってその状態
を判別し、励磁コイル選択回路部６に信号を出力してい
るが、図示しない制御回路から励磁コイル選択回路部６
に、相切替え信号に同期して１相励磁／２相励磁状態信
号を直接出力するようにしてもよい。
【００２７】次に、第２の実施の形態を図３に基づいて
説明する。この、第２の実施の形態は、前述した図１の
実施の形態が制御回路からの相励磁信号が１相励磁／２
相励磁を判別する状態判別回路５を備えているのに対し
て、外部の制御回路から独立して所定のタイミングの切
替え指令を出力する切替え指令出力部１１を備えている
点に特長を備えている。その他の構成は前述した図１の
実施形態と同一となってなっている。
説明する。この、第２の実施の形態は、前述した図１の
実施の形態が制御回路からの相励磁信号が１相励磁／２
相励磁を判別する状態判別回路５を備えているのに対し
て、外部の制御回路から独立して所定のタイミングの切
替え指令を出力する切替え指令出力部１１を備えている
点に特長を備えている。その他の構成は前述した図１の
実施形態と同一となってなっている。
【００２８】このようにしても、前述した図１の実施形
態と同一の作用効果を備えたものを得ることができる。
態と同一の作用効果を備えたものを得ることができる。
【００２９】ここで、上記各実施形態にあっては、駆動
回路として電圧駆動回路３を装備しした場合を例示した
が、この電圧駆動回路３に代えて電流駆動回路としても
よい。また、この場合、駆動電圧切替制御回路４は駆動
電流切替制御回路となる。
回路として電圧駆動回路３を装備しした場合を例示した
が、この電圧駆動回路３に代えて電流駆動回路としても
よい。また、この場合、駆動電圧切替制御回路４は駆動
電流切替制御回路となる。
【００３０】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、１−２相励磁において，１相励磁
状態と２相励磁状態でのθ−Ｔ特性の差異，即ちトルク
リップルを小さくすることができ、これにより騒音振動
を有効に低減することができ、また、１相励磁停止状態
と２相励磁停止状態でのθ−Ｔ特性の差異が小さいため
モータ停止時の角度精度の差異も小さくでき、且つ安定
駆動が可能となるという従来にない優れたステップモー
タ用駆動装置を提供することができる。
ので、これによると、１−２相励磁において，１相励磁
状態と２相励磁状態でのθ−Ｔ特性の差異，即ちトルク
リップルを小さくすることができ、これにより騒音振動
を有効に低減することができ、また、１相励磁停止状態
と２相励磁停止状態でのθ−Ｔ特性の差異が小さいため
モータ停止時の角度精度の差異も小さくでき、且つ安定
駆動が可能となるという従来にない優れたステップモー
タ用駆動装置を提供することができる。
【図１】本発明の第１の実施形態を示すブロック図であ
る。
る。
【図２】図１の動作と共に生じるトルク特性（トルクベ
クトル軌跡）を示す比較説明図で、図２（Ａ）は図１の
場合を示し、図２（Ｂ）は従来例の場合を示す。
クトル軌跡）を示す比較説明図で、図２（Ａ）は図１の
場合を示し、図２（Ｂ）は従来例の場合を示す。
【図３】第２の実施形態を示すブロック図である。トル
クベクトル軌跡である。
クベクトル軌跡である。
１ 多相ステップモータ ２Ａ，２Ｂ 励磁コイル ３ 電圧駆動回路 ４ 駆動電圧切替制御回路 ５ 状態判別回路部 ６ 励磁コイル選択回路部 １１ 切替え指令出力部
Claims (3)
- 【請求項１】 多相ステップモータ駆動用の電圧駆動回
路と、この電圧駆動回路に併設され当該電圧励磁駆動回
路における１相励磁時と２相励磁時の切り替えを指令す
る駆動電圧切替制御回路とを備え、 前記駆動電圧切替制御回路を、前記多相ステップモータ
が１相駆動か２相駆動かをその外部から入力される相励
磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、この状態
判別回路部からの情報に基づいて作動し前記多相ステッ
プモータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動に切り換
える励磁コイル選択回路部とにより構成すると共に、 この励磁コイル選択回路部が、切り替え時における２相
駆動時の合成駆動トルクを、１相駆動時の駆動トルクと
ほぼ同一となるように設定制御するトルク設定制御機能
を備えていることを特徴としたステップモータ用駆動装
置。 - 【請求項２】 多相ステップモータ駆動用の電流駆動回
路と、この電流駆動回路に併設され当該電流駆動回路に
おける１相励磁時と２相励磁時の切り替えを指令する駆
動電流切替制御回路とを備え、 前記駆動電流切替制御回路を、前記多相ステップモータ
が１相駆動か２相駆動かをその外部から入力される相励
磁信号に基づいて判別する状態判別回路部と、この状態
判別回路部からの情報に基づいて作動し前記多相ステッ
プモータの励磁コイルを１相駆動又は２相駆動に切り換
える励磁コイル選択回路部とにより構成すると共に、 この励磁コイル選択回路部が、切り替え時における２相
駆動時の合成駆動トルクを、１相駆動時の駆動トルクと
ほぼ同一となるように設定制御するトルク設定制御機能
を備えていることを特徴としたステップモータ用駆動装
置。 - 【請求項３】 前記請求項１又は２記載のステップモー
タ用駆動装置において、 前記状態判別回路部に代えて所定のタイミングで相切替
え指令を出力する切替え指令出力部を装備したことを特
徴とするステップモータ用駆動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25288695A JPH0998599A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ステップモータ用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25288695A JPH0998599A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ステップモータ用駆動装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0998599A true JPH0998599A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17243535
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25288695A Pending JPH0998599A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | ステップモータ用駆動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0998599A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1517279A2 (en) * | 2003-09-17 | 2005-03-23 | Aruze Corp. | Motor stop control device utilizable for gaming machine and gaming machine using the same |
| KR20150107634A (ko) * | 2014-03-13 | 2015-09-23 | 후지쯔 콤포넌트 가부시끼가이샤 | 절단 장치, 프린터 장치 및 절단 장치의 제어 방법 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04173000A (ja) * | 1990-11-07 | 1992-06-19 | Fujitsu Denso Ltd | ステッピングモータの駆動回路 |
| JPH06165594A (ja) * | 1992-11-27 | 1994-06-10 | Tokyo Electric Co Ltd | ステッピングモータの駆動装置 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25288695A patent/JPH0998599A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04173000A (ja) * | 1990-11-07 | 1992-06-19 | Fujitsu Denso Ltd | ステッピングモータの駆動回路 |
| JPH06165594A (ja) * | 1992-11-27 | 1994-06-10 | Tokyo Electric Co Ltd | ステッピングモータの駆動装置 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1517279A2 (en) * | 2003-09-17 | 2005-03-23 | Aruze Corp. | Motor stop control device utilizable for gaming machine and gaming machine using the same |
| EP1517279A3 (en) * | 2003-09-17 | 2005-08-03 | Aruze Corp. | Motor stop control device utilizable for gaming machine and gaming machine using the same |
| US7199546B2 (en) | 2003-09-17 | 2007-04-03 | Aruze Corp. | Motor stop control device utilizable for gaming machine and gaming machine using the same |
| KR20150107634A (ko) * | 2014-03-13 | 2015-09-23 | 후지쯔 콤포넌트 가부시끼가이샤 | 절단 장치, 프린터 장치 및 절단 장치의 제어 방법 |
| US10239333B2 (en) | 2014-03-13 | 2019-03-26 | Fujitsu Component Limited | Cutter, printer, and method of controlling cutter |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980616 |