JPH0998494A - ワイヤレスマイクロホン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロホン筐体の構造に左右されず、良好
なインピーダンスの整合を図ることができるワイヤレス
マイクロホン用アンテナを提供すること。 【解決手段】 アンテナエレメント１にはリード線４が
接続され、プリント基板２の所定の位置には電力給電用
コネクタ５が接続されている。アンテナエレメント１と
プリント基板２を平行に配設し、逆Ｌ型アンテナ構造を
構成させている。アンテナエレメント１と向かい合うよ
うにインピーダンス整合用無給電エレメント３を配設
し、かつ、アンテナエレメント１とインピーダンス整合
用無給電エレメント３との間の距離６をインピーダンス
の整合が最適となるように変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤレスマイク
ロホン、特にアンテナエレメントにおいて良好なインピ
ーダンスの整合を図ることができるワイヤレスマイクロ
ホンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来のワイヤレスマイクロホンの
一例を示すものである。図２において、１１は音声信号
を電波に替えて送出するアンテナエレメント、１２は回
路が印刷されたプリント基板、１３はアンテナエレメン
ト１１とプリント基板１２とを接続するリード線、１４
はプリント基板１２の所定の場所に配置されアンテナエ
レメント１１から延びたリード線１３をプリント基板１
２に結線する電力給電用コネクタ、１５は上記各機能部
材を収納するマイクロホン筐体である。アンテナエレメ
ント１１とプリント基板１２はマイクロホン筐体１５の
内部において互いに平行に配設されている。アンテナエ
レメント１１にはリード線１３が接続され、プリント基
板１２上に配置された電力給電用コネクタ１１に接続さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のワイヤレスマイクロホンにあっては、マイク
ロホン筐体１５の形状に制約がある場合、アンテナエレ
メント１１の形状にも制約が生じ、良好なインピーダン
スの整合を図ることができないという欠点を有してい
る。

【０００４】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、良好なインピーダンスの整合を図るこ
とができるワイヤレスマイクロホン用アンテナを提供す
ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、マイクロホン筐体内にアンテナエレメント
とプリント基板を平行に配設し、前記アンテナエレメン
トと向かい合うようにインピーダンス整合用無給電エレ
メントを配設し、かつ、前記アンテナエレメントとイン
ピーダンス整合用無給電エレメントの間の距離を変化さ
せることで良好なインピーダンスの整合を図るものであ
る。

【０００６】前記のようにアンテナエレメントとプリン
ト基板を平行に配設することで逆Ｌ型アンテナ構造を実
現する。アンテナエレメントと向かい合うようにインピ
ーダンス整合用無給電エレメントを配設し、且つアンテ
ナエレメントとインピーダンス整合用無給電エレメント
との間の距離を変化させることで良好なインピーダンス
の整合を図ることができるものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、マイクロホン筐体内にアンテナエレメントとアンテ
ナエレメントに接続されたプリント基板を平行に配設
し、また、アンテナエレメントに対して一定の距離をお
き且つこのアンテナエレメントと向かい合うようにイン
ピーダンス整合用無給電エレメントを配設したものであ
り、この無給電エレメントを設けたことによりインピー
ダンスの整合を良好に行なえるという作用を有する。

【０００８】本発明の請求項２に記載の発明は、請求項
１の発明において、アンテナエレメントとインピーダン
ス整合用無給電エレメントとの間の距離は変化可能であ
るようにしたものであり、インピーダンスの整合が最適
となる状態に近づけることができるという作用を有す
る。

【０００９】以下に本発明によるワイヤレスマイクロホ
ンの一実施の形態について図１を参照しながら説明す
る。図１において、１は音声信号を電波に替えて送出す
るアンテナエレメント、２は回路が印刷されたプリント
基板、４はアンテナエレメント１とプリント基板２とを
接続するリード線、５はプリント基板２の所定の場所に
配置されアンテナエレメント１から延びたリード線４を
プリント基板２に結線する電力給電用コネクタ、７は上
記各機能部材を収納するマイクロホン筐体である。ま
た、３はインピーダンス整合用にマイクロホン筐体７内
部に設けられた無給電エレメントである。

【００１０】アンテナエレメント１とプリント基板２
は、マイクロホン筐体７内部において互いに平行に配設
されている。インピーダンス整合用の無給電エレメント
３は、マイクロホン筐体７内部の集音部に近い側におい
て、アンテナエレメント１と向かい合うようにして配設
されている。これにより、良好なインピーダンスの整合
を図ることができる。本実施の形態において、無給電エ
レメント３にはアンテナエレメント１と同等の幅を有す
る金属片が用いられる。そして、このインピーダンス整
合用の無給電エレメント３とアンテナエレメント１とは
所定の距離６だけ離間されて空間が作られている。アン
テナエレメント１とインピーダンス整合用無給電エレメ
ント３との間の距離６は、両部材１および３のいずれか
または両方を移動させることにより、変化させることが
できるようになっている。これにより、インピーダンス
の整合が最適になるように図ることができる。また、ア
ンテナエレメント１にはリード線４が接続され、プリン
ト基板２上に配置された電力給電用コネクタ５に接続さ
れている。

【００１１】図１に示す実施の形態では、アンテナエレ
メント１とインピーダンス整合用無給電エレメント３と
の間の距離６を３ｍｍとすることで、８００ＭＨｚにお
いて図２に示すようにインピーダンスは約５９オームと
なり、その時のＶＳＷＲは図３に示すように約１．３と
なり、良好なインピーダンスの整合が実現できる。

【００１２】ここで、図２に示す図はスミスチャート図
と呼ばれるものである。高周波でのインピーダンスは複
素数、 Ａ ＋ ｊＢ （ｊ：虚数） で表される。図２において、円形状の点線は上記の複素
数でのＡを正規化した値の目盛りであり、放射状の点線
は上記の複素数でのＢを正規化した値の目盛りである。
そして、複素数のＡを正規化した値をＸ、Ｂを正規化し
た値をＹと表した場合、スミスチャート図の目盛りは図
２に表したようになる。このスミスチャート図におい
て、上記５９オームは、図２中ほぼ中央部分で▽マーク
８で指示されたポイントに対応する。

【００１３】また図３に示す図はＶＳＷＲ特性図、すな
わち電圧定在波比特性図である。このＶＳＷＲ特性図
は、伝送線路上に入力波と反射波とが存在した場合、電
圧の実効値は入力波と反射波とが合成されて見かけ上線
路上で停止した波となり、停止した波の振幅の実効値の
最大値と最小値との比（すなわちＶＳＷＲ）を表すもの
である。上記ＶＳＷＲが１．３とは、図３のＶＳＷＲ特
性図中の左右方向ほぼ中央部分の下辺の▽マーク９で指
示されたポイントに対応する。

【００１４】なお、筐体の形状及び内蔵するアンテナの
形状などによりインピーダンスの整合が最適となるよう
にアンテナエレメント１とインピーダンス整合用無給電
エレメント３との間の距離６を選べば良い。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明はワイヤレス
マイクロホンのマイクロホン筐体内にアンテナエレメン
トとプリント基板を平行に配設し、アンテナエレメント
に対して一定の距離をおき且つこのアンテナエレメント
と向かい合うようにインピーダンス整合用無給電エレメ
ントを配設するとともに、アンテナエレメントとインピ
ーダンス整合用無給電エレメントとの間の距離を変化可
能としたため、良好なインピーダンスの整合を図ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態のワイヤレスマイクロホ
ンの構造を示す図

【図２】前記実施の形態での高周波におけるインピーダ
ンス特性を表すスミスチャート図

【図３】前記実施の形態におけるＶＳＷＲ特性

【図４】従来のワイヤレスマイクロホンの一例の構造を
示す図

【符号の説明】

１ アンテナエレメント ２ プリント基板 ３ インピーダンス整合用無給電エレメント ４ リード線 ５ 電力給電用コネクタ ６ アンテナエレメントとインピーダンス整合用無給電
エレメントとの間の距離

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マイクロホン筐体内にアンテナエレメン
   トとアンテナエレメントに接続されたプリント基板を平
   行に配設し、また、アンテナエレメントに対して一定の
   距離をおき且つこのアンテナエレメントと向かい合うよ
   うにインピーダンス整合用無給電エレメントを配設した
   ことを特徴とするワイヤレスマイクロホン。
2. 【請求項２】 アンテナエレメントとインピーダンス整
   合用無給電エレメントとの間の距離は変化可能であるこ
   とを特徴とする請求項１記載のワイヤレスマイクロホ
   ン。