JPH0997558A - 電界放出型素子およびその製造方法 - Google Patents

電界放出型素子およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0997558A
JPH0997558A JP27627295A JP27627295A JPH0997558A JP H0997558 A JPH0997558 A JP H0997558A JP 27627295 A JP27627295 A JP 27627295A JP 27627295 A JP27627295 A JP 27627295A JP H0997558 A JPH0997558 A JP H0997558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emitter
electrode material
gate
material film
field emission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27627295A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinao Suzuki
利尚 鈴木
Atsuo Hattori
敦夫 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP27627295A priority Critical patent/JPH0997558A/ja
Publication of JPH0997558A publication Critical patent/JPH0997558A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工程中の破壊や低融点ガラスを利用した真空
封止によるゲートラインとエミッタラインの導通をもた
らすことなく、また素子基板の接着不良等が生じないよ
うにした電界放出型素子とその製造方法を提供する。 【解決手段】 素子基板21上にマトリクス状に複数の
電界放出エミッタ8が形成され、電界放出エミッタ8と
同じエミッタ電極材料膜により各電界放出エミッタ8を
一方向に共通駆動する複数のエミッタライン23が形成
され、これらのエミッタライン23上に絶縁膜5を介し
て配設されて各電界放出エミッタ8を囲む開口部4を有
し、且つ各電界放出エミッタ8を他の方向に共通駆動す
る複数のゲートライン22が形成される。各ゲートライ
ン22は、エミッタ電極材料膜により各エミッタライン
23とは分離してそれぞれパターン形成されたゲート引
き出しライン26に対してスルーホール13を介して接
続されて外部端子に導かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体素子製造
技術を利用して微細な電界放出エミッタをマトリクス状
に配置する電界放出型素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の微細加工技術を
利用した微細な電界放出エミッタ(冷陰極)の開発研究
がなされ、真空マイクロ素子やフラットパネルディスプ
レイ等への応用が期待されている。微細エミッタの代表
的な製造法の一つは、所定の基板に微細且つ先鋭な先端
を持つ凹部を加工し、この上にエミッタ電極材料膜を堆
積して、凹部に埋め込まれる形で微細エミッタを形成す
る方法(いわゆるモールド法)である。
【0003】モールド法によりゲート電極付きの電界放
出型素子を作るには、例えば次のような工程による。出
発基板上に先ずゲート電極材料膜を形成し、これをパタ
ーニングして電界放出エミッタが形成される領域に開口
部を形成する。次いでゲート電極材料膜上に絶縁膜を堆
積してその表面に下地の開口部を反映した先鋭な凹部が
形成された状態を得る。この絶縁膜上にその凹部に電界
放出エミッタが充填されるようにエミッタ電極材料膜を
堆積する。その後、エミッタ電極材料膜上に素子基板を
貼り合わせた後、出発基板を除去する。
【0004】上述のモールド法による電界放出型素子の
基本的な製造法は、例えば、S.Zimerman and Babie: "F
abrication method for the integration of vacuum mi
croelectronic devices" (IEEE TRANSACTIONS ON ELECT
RON DEVICES,VOL.38,NO.10,OCTOBER 1991,p2294)、特表
平5−507579号公報等に記載されている。また、
出発基板にはゲート電極を形成せずに、電界放出エミッ
タを形成して素子基板を貼り合わせて出発基板を除去し
た後にゲート電極材料膜を形成する方法も提案されてい
る(例えば、特開平6−36682号公報)。
【0005】上述の工程を基本として、複数個の電界放
出エミッタをマトリクス配置した素子(電界放出エミッ
タアレイ)を得ることができる。この場合、ゲート電極
材料膜およびエミッタ電極材料膜は、互いに交差する複
数本ずつのゲートラインとエミッタラインを形成するよ
うにパターニングされる。この様に電界放出エミッタを
マトリクス配置した電界放出エミッタアレイに例えば蛍
光体膜が形成された対向基板を配置して真空封止すれ
ば、線順次駆動ができるフラットパネルディスプレイが
得られる(特開平6−36682号公報参照)。
【0006】図18は、特開平6−36682号公報に
示された構造を援用したフラットパネルディスプレイの
分解斜視図を示している。素子基板1201には、複数
本ずつのエミッタライン1202とゲートライン120
3が互いに交差して配設される。エミッタライン120
2とゲートライン1203の各交差部が一画素領域であ
り、ここにゲートライン1203上の絶縁膜に設けた開
口部1206があり、この開口部1206内にエミッタ
ライン1202と一体形成された電界放出エミッタ12
07が露出する。図では、一画素に4個の電界放出エミ
ッタが配置される場合を示している。
【0007】この電界放出エミッタアレイに対向させ
て、ITO等の透明電極1208と蛍光体膜1209が
形成されたガラス基板1210を配置し、両者の間を真
空封止すれば、フラットパネルディスプレイが得られ
る。真空封止には、陽極接合や低融点ガラスを用いた接
合が考えられる。陽極接合を利用する真空封止法は例え
ば、特開平6−310043号公報等に記載されてい
る。この方法では、素子の接合面に段差がないように、
十分な平坦化を行うことが必要である。一方、低融点ガ
ラスを用いる方法は、ある程度の段差があっても数百℃
で溶融させることにより、良好な真空封止が可能であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電界放
出エミッタアレイの製造法には、次のような問題があっ
た。第1に、図18から明らかなように、エミッタライ
ン1202をパターン形成するには、ゲートライン12
03の下でエミッタ電極材料膜をエッチング除去するこ
とが必要で、これは工程的に素子基板1201を貼り合
わせる前に行わなければならない。しかし、エミッタラ
イン1202を素子基板貼り合わせ前に完全にパターン
形成すると、その後素子基板1201を貼り合わせて出
発基板を除去した時、ゲート電極材料膜はエミッタライ
ンに沿う広い距離にわたって素子基板1201からは浮
いてエミッタライン1202の間をブリッジ状に跨ぐ構
造となる。このゲート電極材料膜の厚みはせいぜい0.
5μm 程度であるため、その後の工程でブリッジ部が破
壊するという事故が発生し易い。
【0009】第2に、低融点ガラスを用いて真空封止す
る場合の問題として次のような問題がある。図18のA
−A′およびB−B′の断面である図19(a)(b)
を参照して説明すれば、次の通りである。なお図18で
は説明を省略したが、図19では素子基板1201は、
電界放出エミッタアレイ上に導電接着層1213を介し
て接着した場合を示している。図示のように低融点ガラ
ス1211により真空封止すると、400℃程度の加熱
により低融点ガラス1211がSiO2 等の絶縁膜12
05,1204に侵入することが避けられない。図19
では、網目ハッチング領域1214がこのガラス侵入部
を示している。
【0010】特に図19(a)の断面で、ゲートライン
1203とエミッタライン1202の間の絶縁膜120
4に低融点ガラスが侵入すると、この低融点ガラス侵入
部1214は絶縁耐圧が劣化し、ゲートライン1203
とエミッタライン1202の間に導通が生じて、素子機
能が不能になる。このゲート・エミッタ間導通を避ける
には例えば、絶縁膜1204の膜厚を大きくすればよ
い。しかし、低融点ガラスの侵入深さは約0.5μm 程
度あり、一方絶縁膜1204は、電界放出エミッタのモ
ールド型となるものであって、膜厚は0.2〜0.3μ
m 程度であり、それ程厚くできない。
【0011】また、上述のゲート・エミッタの導通を防
止する方法として、ゲートライン1203の外部への引
き出し部、従って低融点ガラス1211が塗布される領
域の下のエミッタ電極材料膜をエッチング除去すること
が考えられる。しかし、このエミッタ電極材料膜のエッ
チングは、当然素子基板を貼り合わせる前に行うことに
なるから、このエミッタ電極材料膜をエッチング除去し
た部分は広い凹部となり、素子基板への貼り合わせ不良
をもたらす。その様子を図19(b)の断面に対応させ
て図20に示す。図20の空隙1215が上述したエミ
ッタ材料膜除去により生じるもので、これが素子基板の
接着不良の原因となる。
【0012】第3に、従来法では次のような理由でゲー
トラインの低抵抗化が難しい等問題があった。CVD
等により成膜した絶縁膜は850〜1100で℃高温処
理することにより絶縁耐圧を向上させることができる
が、ゲート電極材料膜が先に形成されてこの上に絶縁膜
を成膜して高温熱処理するには、高温処理に耐えられる
ゲート電極材料が必要である。その様なゲート電極材料
は、多結晶シリコン、高融点金属またはそのシリサイド
膜等であって、これらはAlに比べて比抵抗が高い。
ゲートラインとエミッタラインが交差(対向)する面積
が大きいとその間の容量が大きくなる。容量を小さくす
るにはマトリクス状に形成された複数の電界放出エミッ
タ領域以外のゲートライン幅を狭くすることが好ましい
が、ライン幅を狭くすると抵抗がそれだけ高くなる。
ゲートとエミッタ間のしきい値を小さくするには、ゲー
ト電極開口部の径をできるだけ微細にする必要がある。
その様な微細加工をする為にはゲート電極材料膜が薄い
ことが必要であり、薄くすると抵抗が高くなる。ゲー
ト電極材料膜が厚いとパターニング後の段差が大きくな
り、平坦化処理工程が複雑になる。この平坦化を考慮し
てゲート電極材料膜を薄くすると、抵抗が高くなる。
【0013】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、工程中の破壊や低融点ガラスを利用した真空封
止によるゲートラインとエミッタラインの導通をもたら
すことなく、また素子基板の接着不良等が生じないよう
にした電界放出型素子およびその製造方法を提供するこ
とを目的としている。この発明はまた、ゲートラインの
低抵抗化を図った電界放出型素子およびその製造方法を
提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電界放出
型素子は、第1に、素子基板と、この素子基板上にマト
リクス状に配列形成された複数の電界放出エミッタと、
これらの電界放出エミッタと同じエミッタ電極材料膜に
より形成されて各電界放出エミッタをマトリクスの一方
向に共通駆動する複数のエミッタラインと、これらのエ
ミッタライン上に絶縁膜を介して配設されて前記各電界
放出エミッタを囲む開口部を有し、且つ各電界放出エミ
ッタをマトリクスの他の方向に共通駆動する複数のゲー
トラインと、前記エミッタ電極材料膜により前記各エミ
ッタラインとは分離してパターン形成され、前記各ゲー
トラインとスルーホールを介して接続されて前記各ゲー
トラインを外部端子に導く複数のゲート引き出しライン
とを有することを特徴としている。
【0015】上述の第1の発明に係る電界放出型素子を
製造する方法は、ゲート電極材料を出発基板に形成する
場合には、出発基板上にゲート電極材料膜を形成する工
程と、前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリ
クス配置される複数の開口部を形成する工程と、前記ゲ
ート電極材料膜上に表面に前記開口部に対応する先鋭な
凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する工程
と、前記第1の絶縁膜に後に前記ゲート電極材料膜をパ
ターニングして得られるべきゲートラインの引き出し用
のスルーホールを形成した後、前記凹部に電界放出エミ
ッタが充填され且つ前記スルーホールを介して前記ゲー
ト電極材料膜に接続されるエミッタ電極材料膜を堆積す
る工程と、前記エミッタ電極材料膜をパターニングして
前記ゲートラインと交差する部分にエミッタライン分離
用のスリットを形成する工程と、前記スリットが形成さ
れたエミッタ電極材料膜上に第2の絶縁膜を堆積する工
程と、前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた
後、前記出発基板を除去する工程と、前記ゲート電極材
料膜をパターニングして、マトリクス配列された電界放
出エミッタを一方向に沿って同時駆動する複数のゲート
ラインを形成する工程と、前記エミッタ電極材料膜をパ
ターニングして、前記ゲートラインの下は前記スリット
により分離されてマトリクス配列された電界放出エミッ
タを前記ゲートラインと交差する方向に駆動する複数本
のエミッタラインと前記ゲートラインを前記スルーホー
ルを介して外部端子に導く複数のゲート引き出しライン
とを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0016】なお上述の電界放出型素子の製造工程にお
いて、エミッタライン形成には第1,第2の2層のエミ
ッタ電極材料膜を用いることができる。その場合、ゲー
トライン引き出し用のスルーホール形成の前に第1のエ
ミッタ電極材料膜を堆積し、この第1のエミッタ電極材
料膜とその下の絶縁膜にゲートラインの引き出し用のス
ルーホールを形成した後、前記第1のエミッタ電極材料
膜に重ねて前記スルーホールを介して前記ゲート電極材
料膜に接続される第2のエミッタ電極材料膜を堆積すれ
ばよい。
【0017】また上述の第1の発明に係る電界放出型素
子を製造する方法として、ゲート電極材料膜を出発基板
除去後に形成する場合には、出発基板のマトリクス配置
される複数の凹部を加工し、この基板上に前記凹部を反
映した先鋭な凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆
積する工程と、前記第1の絶縁膜に前記先鋭な凹部に電
界放出エミッタが充填されるようにエミッタ電極材料膜
を堆積する工程と、前記エミッタ電極材料膜をパターニ
ングして、後に形成されるべきゲートラインと交差する
部分にエミッタライン分離用のスリットを形成する工程
と、前記スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に
第2の絶縁膜を堆積する工程と、前記第2の絶縁膜上に
素子基板を貼り合わせた後、前記出発基板を除去する工
程と、前記第1の絶縁膜に後に形成されるべきゲートラ
インの引き出し用のスルーホールを形成した後、マトリ
クス配列された電界放出エミッタを囲む開口部を有する
ゲート電極材料膜を形成する工程と、前記ゲート電極材
料膜をパターニングしてマトリクス配列された電界放出
エミッタを一方向に沿って同時駆動する複数のゲートラ
インを形成する工程と、前記エミッタ電極材料膜をパタ
ーニングして、前記ゲートラインの下は前記スリットに
より分離されてマトリクス配列された電界放出エミッタ
を前記ゲートラインと交差する方向に駆動する複数本の
エミッタラインと前記ゲートラインを前記スルーホール
を介して外部端子に導く複数のゲート引き出しラインと
を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0018】第1の発明による電界放出型素子では、マ
トリクス配列される電界放出エミッタを駆動するゲート
ラインとエミッタラインが互いに交差して配設される
が、エミッタラインと同じエミッタ電極材料膜によりパ
ターン形成されたエミッタラインとは分離されたゲート
引き出しラインが設けられる。そして各ゲートラインは
スルーホールによってそれぞれゲート引き出しラインに
接続されて外部端子に導かれる。従って、この電界放出
型素子を低融点ガラスにより真空封止する場合に、ゲー
トラインのスルーホール位置が低融点ガラスを塗布する
位置より内側になるようにすれば、低融点ガラスが絶縁
膜に侵入してもゲートラインとエミッタラインの導通が
生じることはない。
【0019】またこの発明の製造方法では、エミッタラ
インのパターニング工程を2回に分けて、最初のパター
ニングでは後にパターニングされるゲートラインの下で
のエミッタライン分離に必要なスリット形成のみとす
る。そして、素子基板を貼り合わせて出発基板を除去
し、更にゲートラインをパターニングした後に、エミッ
タラインの2回目のパターニングを行う。従って、ゲー
トラインをパターニングするまでは、エミッタ電極材料
膜は殆ど残されているため、出発基板を除去した時にゲ
ート電極材料膜がブリッジとなる範囲はごく僅かに限ら
れ、工程途中の素子破壊が防止される。
【0020】また、この発明の方法によると、低融点ガ
ラス層により真空封止する場合に、エミッタ電極材料膜
の2回のパターニング工程において、ゲートライン側の
低融点ガラスが配置される領域の下はエミッタ電極材料
膜をパターン形成して得られるゲート引き出しラインと
することによって、低融点ガラスが絶縁膜に侵入したと
してもエミッタラインとゲートラインが導通しないよう
にすることができ、所望の機能を発揮できる電界放出エ
ミッタアレイが得られる。更に、エミッタ電極材料膜を
殆ど残した状態でこの上に素子基板を貼り合わせるか
ら、貼り合わせの際の段差が小さく、素子基板の接着強
度が十分大きいものとなる。
【0021】この発明に係る電界放出型素子は、第2
に、素子基板と、この素子基板上にマトリクス状に配列
形成された複数の電界放出エミッタと、これらの電界放
出エミッタと同じエミッタ電極材料膜により形成されて
各電界放出エミッタをマトリクスの一方向に共通駆動す
る複数のエミッタラインと、これらのエミッタライン上
に絶縁膜を介して配設されて前記各電界放出エミッタを
囲む開口部を有し、且つ各電界放出エミッタをマトリク
スの他の方向に共通駆動する複数のゲートラインと、前
記エミッタ電極材料膜により前記各エミッタラインとは
分離してパターン形成され、前記各ゲートラインとスル
ーホールを介して接続された前記各ゲートラインを低抵
抗化するための複数のゲート裏打ち配線とを有すること
を特徴としている。
【0022】上述の第2の発明に係る電界放出型素子の
製造方法は、ゲート電極材料膜を出発基板に形成する場
合には、出発基板上にゲート電極材料膜を形成する工程
と、前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリク
ス配置される複数の開口部を形成する工程と、前記ゲー
ト電極材料膜上に表面に前記開口部に対応する先鋭な凹
部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する工程と、
前記第1の絶縁膜に後に前記ゲート電極材料膜をパター
ニングして得られるべきゲートラインの裏打ち配線用の
スルーホールを形成した後、前記凹部に電界放出エミッ
タが充填され且つ前記スルーホールを介して前記ゲート
電極材料膜に接続されるエミッタ電極材料膜を堆積する
工程と、前記エミッタ電極材料膜をパターニングして前
記ゲートラインと交差する部分にエミッタラインと前記
裏打ち配線の分離用のスリットを形成する工程と、前記
スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に第2の絶
縁膜を堆積する工程と、前記第2の絶縁膜上に素子基板
を貼り合わせた後、前記出発基板を除去する工程と、前
記ゲート電極材料膜をパターニングして、マトリクス配
列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動す
る複数のゲートラインを形成する工程と、前記エミッタ
電極材料膜をパターニングして、前記ゲートラインの下
は前記スリットにより分離されてマトリクス配列された
電界放出エミッタを前記ゲートラインと交差する方向に
駆動する複数本のエミッタラインと、前記ゲートライン
に前記スルーホールを介して接続されたゲートラインを
低抵抗化するための裏打ち配線とを形成する工程とを有
することを特徴とする。
【0023】また上述の第2の発明に係る電界放出型素
子を製造する方法として、ゲート電極材料膜を出発基板
除去後に形成する場合には、出発基板のマトリクス配置
される複数の凹部を加工し、この基板上に前記凹部を反
映した先鋭な凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆
積する工程と、前記第1の絶縁膜に前記先鋭な凹部に電
界放出エミッタが充填されるようにエミッタ電極材料膜
を堆積する工程と、前記エミッタ電極材料膜をパターニ
ングして、後に形成されるべきゲートラインと交差する
部分にエミッタラインとゲート裏打ち配線の分離用のス
リットを形成する工程と、前記スリットが形成されたエ
ミッタ電極材料膜上に第2の絶縁膜を堆積する工程と、
前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
出発基板を除去する工程と、前記第1の絶縁膜に後に形
成されるべきゲートラインのゲート裏打ち配線接続用の
スルーホールを形成した後、マトリクス配列された電界
放出エミッタを囲む開口部を有するゲート電極材料膜を
形成する工程と、前記ゲート電極材料膜をパターニング
してマトリクス配列された電界放出エミッタを一方向に
沿って同時駆動する複数のゲートラインを形成する工程
と、前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、前記
ゲートラインの下は前記スリットにより分離されてマト
リクス配列された電界放出エミッタを前記ゲートライン
と交差する方向に駆動する複数本のエミッタラインと、
前記ゲートラインに前記スルーホールを介して接続され
たゲートラインを低抵抗化するためのゲート裏打ち配線
とを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0024】この第2の発明に係る電界放出型素子およ
びその製造方法では、エミッタ電極材料膜をゲートライ
ンの裏打ち配線としても用いることによって、ゲートラ
インの低抵抗化が図られる。前述のようにマトリクス型
の電界放出型素子では、ゲートラインの材料がプロセス
条件から制限され、また膜厚やライン幅がプロセス条件
や素子特性上の要求から大きくできない場合、ゲートラ
インの抵抗が大きな問題となるが、この第2の発明によ
るとこれらの問題が解消されて、優れた素子特性を得る
ことができる。更に、エミッタ電極材料膜をゲートライ
ンの裏打ち配線として用いると同時に、先の第1の発明
に係る電界放出型素子と同様にゲートラインの引き出し
ラインとしても用いるようにすれば、第1の発明に係る
電界放出型素子およびその製造方法と同様の効果も得ら
れる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施例を説明する。図1は、出発基板である単結晶シ
リコン基板1に、電界放出エミッタアレイを作るエミッ
タ電極材料膜堆積までの工程を示している。SiO2 膜
2等が形成されたシリコン基板1上に先ず、ゲート電極
材料膜3を形成し(図1(a))、次いでゲート電極材
料膜3を選択エッチングして、マトリクス配列される各
画素部に開口部4を形成する(図1(b))。
【0026】具体例を挙げると、SiO2 膜2は、シリ
コン基板1をウェット酸化して得られる。実際に、85
0℃で、H2 =19SCCMおよびO2 =19SCCM
を反応させて水蒸気を作る水素燃焼法を用いて膜厚50
0nmのSiO2 膜2を得た。ゲート電極材料膜3とし
ては、減圧CVD法による多結晶シリコンを用いること
ができる。具体的には、SiH4 =600SCCM、N
2 =3000SCCM、温度620℃、圧力30Paの
条件で、膜厚150nmの多結晶シリコン膜を得た。ゲ
ート電極材料の抵抗を下げる目的でこの多結晶シリコン
膜にはリンを拡散した。具体的に、温度620℃、N2
=20000SCCM、O2 =200SCCMとし、P
OCl3 =0.05gをN2 でバブリングして供給して
リン拡散を行い、シート抵抗31Ω/□を得た。またゲ
ート電極材料膜3の選択エッチングには、フォトレジス
トパターンを形成した後、マイクロ波プラズマエッチャ
ーによる異方性エッチングを利用した。具体的なエッチ
ング条件は、Cl2 =50SCCM、He=5SCC
M、圧力5mTorr、マイクロ波200mA、RFパ
ワー30W、上部コイル電流19A、下部コイル電流8
Aとした。エッチング終了後、フォトレジストは除去す
る。エッチャーとしては、マグネトロンRIE装置(リ
アクティブ・イオン・エッチング装置)、ECRエッチ
ャーを用いることができる。
【0027】この後、第1の絶縁膜5として、例えばC
VDシリコン酸化膜を堆積し、その表面にエミッタ形成
のモールド型となる先鋭な先端をもつ凹部6が形成され
るようにする(図1(c))。この第1の絶縁膜5には
次に、後にパターン形成されるべきゲートラインの引き
出し用のスルーホール13を形成する。その後全面にエ
ミッタ電極材料膜7を堆積形成する(図1(d))。こ
れにより、エミッタ電極材料膜7はスルーホール13を
介してゲート電極材料膜3と接続され、且つ各開口部4
に対応する凹部6に針状に尖った微細な電界放出エミッ
タ8が充填された状態が得られる。なおエミッタ電極材
料膜7は、例えば、MoまたはTiNをターゲットとし
たスパッタや蒸着により形成することができる。この場
合、段差部のカバレージは悪く、平坦化する事が望まし
いが、その平坦化の具体例は後に説明する。
【0028】この後、エミッタ電極材料膜7に対して第
1回目のパターニングを施す。即ち、図2(a)(b)
に示すように、エミッタ電極材料膜7のうち、ゲート電
極材料膜3が後にゲートラインとして残される領域にの
み、エミッタライン分離用のスリット9を形成する。こ
のスリット幅は10μm 以下とする。図では、説明を分
かりやすくするため、1画素部が4個の電界放出エミッ
タを持つ3×3画素のエミッタアレイの例を示している
が、実際には多数の画素がマトリクス配列される。ま
た、ゲートライン引き出し用のスルーホール13は、接
続を確実にするため実際は一つのゲートラインに対して
10μm ×10μm の3個とするが、図では簡単に一つ
ずつ示している。
【0029】次いで、図3(a)に示すように、僅かに
スリット加工を行ったエミッタ電極材料膜7上に第2の
絶縁膜10を堆積する。第2の絶縁膜10としてはスパ
ッタリングによる約2μm 厚のAl2 O3 膜を用いる。
第2の絶縁膜10が堆積膜厚が薄い場合は、エミッタ電
極材料膜7に形成されたスリット9による凹凸が表面に
残る。次の素子基板貼り合わせのためにはこの第2の絶
縁膜10の表面は可能な限り平坦であることが望まれる
が、例えばスリット9の幅が100μm といった大きい
ものである場合には、第2の絶縁膜10の堆積のみでは
平坦化はできない。その様な場合には、例えば第2の絶
縁膜10を予め20μm といった厚みをもって堆積し、
その後研磨を行って平坦化する。
【0030】第2の絶縁膜10の平坦化の具体例を挙げ
れば、レジストまたはSOGを塗布した後、CF4 +C
HF3 +CO2 +Ar、またはCF4 +CHF3 +He
の混合ガスを用いて、圧力20〜300Pa、高周波電
力200〜300Wの条件でエッチバックする。更に平
坦性を改善するには、CMP(化学機械研磨)を利用す
ることができる。例えば研磨剤としてコロイダルシリカ
にKOHを添加したものを用い、基板,定盤とも10〜
100rpmの回転数で回転させ、基板への圧力を10
0〜1000g/cm2 として行うことができる。
【0031】更に図3(a)に示すように、第2の絶縁
膜10の上には、素子基板の陽極接合を行うための導電
接着層11を形成する。導電接着層11には、スパッタ
リングによる0.3μm 程度のAl膜又はSi膜を用い
る。接着層11として、Alスパッタ膜を用いた場合、
500℃程度で容易に陽極接合できる。Siスパッタ膜
を用いた場合、室温で絶縁体並みの高い抵抗値を示す
が、500℃程度の陽極接合温度では低抵抗となり、や
はり陽極接合が可能である。室温で絶縁物並みの高抵抗
を示すことは、電界放出型素子が所望の機能を発揮する
上で重要な利点となる。
【0032】この後、図3(b)に示すように、ガラス
基板21に陽極接合した後、出発基板1を除去する。こ
の実施例の場合出発基板1はシリコンであり、エチレン
ジアミン+カテコール+水のエッチング液(EDPエッ
チング液)を用いてエッチング除去する。基板1の厚み
が0.6mmの場合、エッチング時間は約10時間であ
る。エッチング時間短縮のために、弗酸+硝酸+酢酸の
エッチング液によるエッチングを組み合わせてもよい。
出発基板上のSiO2 膜2はEDPエッチング液に対す
るストッパとなる。
【0033】次に、ゲート電極材料膜3をパターニング
して、画素マトリクスの一方向に走る複数本のゲートラ
イン22を分離形成する。この様子を図4(a)(b)
に示す。(b)は(a)のA−A′断面である。この実
施例の場合ゲート電極材料膜3の上にはSiO2 膜2が
あるから、このパターニング工程は、先ずSiO2 膜2
をレジストパターンを用いて選択エッチングし、次いで
パターニングされたSiO2 膜をマスクとしてゲート電
極材料膜3を選択エッチングすればよい。ゲートライン
22は外部端子までは配設されず、エミッタ電極材料膜
7にコンタクトするスルーホール13の僅かに外側にエ
ッジが位置する状態にパターニングされる。
【0034】次に、エミッタ電極材料膜7の第2回目の
パターニングを行う。このパターニング工程では先ず、
ゲートライン22を更に外部端子まで引き出すに必要な
領域、およびゲートライン22の間のエミッタラインと
して必要な部分をレジストマスクで覆い、第1の絶縁膜
5を選択エッチングし、続いて第1の絶縁膜5をマスク
としてエミッタ電極材料膜7を選択エッチングする。図
5の斜線部がこのエッチング工程でのエッチング領域を
示している。これにより、図6(a)およびそのA−
A′断面である(b)に示すように、先に加工されたス
リット9と合わせて複数本に分離されて、ゲートライン
22と交差する方向に走るエミッタライン23が得ら
れ、同時にエミッタライン23とは分離されてゲートラ
イン22を外部端子に導くゲート引き出しライン26が
得られる。
【0035】その後、ゲート引き出しライン26および
エミッタライン23をそれぞれ外部回路に接続する端子
部に、これらの上の絶縁膜5を選択エッチングして、コ
ンタクト用孔24,25を形成する。同じ工程で、又は
その後、ゲートライン22上のSiO2 膜2をエッチン
グし、更に開口部4に露出する第1の絶縁膜5をエッチ
ングして、各画素部の電界放出エミッタ8の先端を露出
させる窓27を開ける。図7(a)(b)はそれぞれ図
6(a)のB−B′およびC−C′断面を示している。
【0036】以上のように作られた電界放出エミッタア
レイは、この実施例の場合低融点ガラスを用いて真空封
止してフラットパネルディスプレイとされる。そのディ
スプレイ構造を図8および図9に示す。図8(a)は平
面透視図であり、同図(b)はゲートライン22に沿っ
た図8(a)のA−A′断面図であり、図9(a)
(b)はそれぞれ、ゲートライン22につながるゲート
引き出しライン26の部分およびエミッタライン23の
引き出し部の低融点ガラス31が塗布された部分B−
B′およびC−C′の断面図である。
【0037】電界放出エミッタアレイに対向する基板3
2は例えばガラス基板であって、その表面にはITO等
の透明電極によるアノード電極33が形成され、また各
画素部に蛍光体膜34が形成されている。図8(a)に
斜線を施して示したように低融点ガラス31は、電界放
出アレイの周辺部、即ちエミッタライン23側は外部端
子となるコンタクト孔25より内側、ゲートライン22
側はゲートライン22を取り出すスルーホール13と外
部端子となるコンタクト孔24の間(従ってゲート引き
出しライン26の上部)に塗布され、対向基板32を所
定間隔を保って電界放出アレイに対向させて真空封止さ
れる。
【0038】低融点ガラス31により真空封止した場
合、従来技術で説明したように絶縁膜への低融点ガラス
の侵入が生じる。図8(b)および図9において、絶縁
膜2,5,10への低融点ガラス侵入の様子を網目ハッ
チングで示している。図9(a)の断面におけるゲート
電極材料膜とエミッタ電極材料膜の間の絶縁膜5への低
融点ガラスの侵入が従来は問題であったが、この実施例
の場合低融点ガラス31はゲートライン22上は通ら
ず、エミッタ電極材料膜によるゲート引き出しライン2
6の上を通り、しかもこのゲート引き出しライン26は
エミッタライン23とはパターン分離されている。従っ
てゲートライン22とエミッタライン23の導通は生じ
ない。
【0039】また、絶縁膜10への低融点ガラスの侵入
は、絶縁膜10を例えば0.5μm以上の膜厚とするこ
とにより、エミッタライン23やゲート引き出しライン
26と導電接着層11との導通(従ってエミッタライン
間およびゲートライン間の導通)には至らない。低融点
ガラスの侵入が絶縁膜10を突き抜けたとしても、導電
接着層11がSiの場合であれば、室温での抵抗率が高
いため、エミッタライン間およびゲートライン間の絶縁
は保たれる。
【0040】またこの実施例では、エミッタラインのパ
ターニング工程を2回に分けて、最初のパターニングで
は後にパターニングされるゲートラインの下でのエミッ
タライン分離に必要なスリット形成のみとしている。エ
ミッタラインの2回目のパターニングは、素子基板を貼
り合わせて出発基板を除去し、ゲートラインをパターニ
ングした後に行っている。従って、ゲートラインをパタ
ーニングするまでは、エミッタ電極材料膜はその殆どが
残されているため、出発基板を除去した時にゲート電極
材料膜がブリッジ構造となる範囲は小さく、工程途中で
の素子破壊は確実に防止される。
【0041】なお実施例では、素子基板の貼り合わせの
ために、第2の絶縁膜10の平坦化を行ったが、同様の
効果は第2の絶縁膜10を平坦化する代わりに、この上
に形成する導電接着層11を平坦化することによっても
達成できる。即ち導電接着層11を十分厚く堆積形成し
た後、これを研磨して平坦化すればよい。
【0042】電界放出エミッタの構造として、ゲート電
極をスルーホールを介してエミッタ電極側に取り出すよ
うにした例は、例えば特開平5−225895号公報に
示されている。しかしこの例は、第1に、電界放出エミ
ッタを一つの素子基板上に集積回路技術によってマトリ
クス状に配列形成するものではなく、個々に作った電界
放出エミッタのタイリングを考慮してスルーホールを利
用するものである点で基本的にこの発明と異なる。第2
に、スルーホールには単にエミッタ電極材料を充填する
のみで、エミッタ電極材料をゲート引き出しラインとし
ても利用するこの発明とは異なる。
【0043】上の実施例では、出発基板1上に先ずゲー
ト電極材料膜3を形成し、この上に第1の絶縁膜5を介
してエミッタ電極材料膜7を形成している。しかし、電
界放出エミッタアレイの製造工程はこれに限られず、出
発基板1へのゲート電極材料膜形成を行わず、素子基板
21への貼り合わせを行い、出発基板1を除去した後に
ゲート電極材料膜形成を行うという工程を採用する場合
もこの発明を適用できる。その場合の先の実施例と異な
る電界放出エミッタアレイの基本工程を図10に示す。
図10は一つのエミッタ部のみを示すもので、先の実施
例と対応する部分には先の実施例と同じ符号を付してあ
る。
【0044】図10(a)に示すように、出発基板1の
各画素のエミッタ形成領域に凹部41を加工し、この上
に第1の絶縁膜5を堆積する。このとき第1の絶縁膜5
の表面に、基板の凹部41を反映した先鋭な先端をもつ
凹部6が形成され、これがエミッタ形成のモールド型と
なる。次に同図(b)に示すようにエミッタ電極材料膜
7を堆積する。これにより、凹部6に充填された電界放
出エミッタ8が形成される。
【0045】図10(b)の状態で次に、先の実施例の
図2で説明したと同様に、エミッタ電極材料膜7の将来
ゲートラインが走る領域のエミッタライン分離のための
スリットをパターン形成する。その後、図10(c)に
示すように、先の実施例と同様に第2の絶縁膜10を堆
積し、これに素子基板21を貼り合わせた後、出発基板
1を除去する。図では、導電接着層を省略している。
【0046】次に、第1の絶縁膜5に図1のスルーホー
ル13に対応する、将来ゲートラインを外部端子に引き
出すためのスルーホールを形成した後、図10(d)に
示すように、ゲート電極材料膜3を堆積し、例えばレジ
ストを塗布して平坦化し、電界放出エミッタ8により突
出しているゲート電極材料膜3が露出するまでエッチバ
ックした後、残存するレジストをマスクとしてドライエ
ッチングすることにより、図10(e)に示すようにゲ
ート電極材料膜3の電界放出エミッタ8の部分に開口部
4を開け、更に第1の絶縁膜5をエッチングして電界放
出エミッタ8を露出させる。この後は図示しないが、先
の実施例と同様に、ゲートラインのパターニングを行
い、更にエミッタ電極材料膜7の2回目のパターニング
によりエミッタラインを形成し、同時にゲートラインを
それぞれ外部端子に引き出すゲート引き出しラインを形
成する。この実施例によっても、先の実施例と同様の効
果が得られる。
【0047】次に、図1で説明したエミッタ電極材料膜
7を、3層構造として平坦化する好ましい実施例を図1
1より説明する。図1(c)までの工程を先の実施例と
同様に行った後、図11(a)に示すように、絶縁膜5
上にエミッタ材料膜兼密着層としてTiN膜71を形成
する。具体的には、TiNターゲットを用いたN 2ガス
中での反応性スパッタにより、50nmのTi膜71を
形成する。続いて、図11(b)に示すように、CVD
によるW膜72を堆積する。具体的に、WF6 =75S
CCM、H2 =450SCCM、N2 =300SCC
M、Ar=2200SCCM、圧力80Torr、温度
420℃の条件で、400nmのW膜72を堆積する。
これにより図示のように表面は平坦になる。
【0048】次に、エッチバックを行って、図11
(c)に示すように、W膜72を凹部にのみ残す。具体
的には、マグネトロンRIEにて、SF6 =110SC
CM、Ar=9SCCM、He=5SCCM、圧力28
0mTorr、高周波電力400Wの条件でエッチバッ
クし、更にSF6 =60SCCM、Ar=30SCC
M、He=30SCCM、圧力180mTorr、高周
波電力150Wの条件でオーバーエッチングを行って、
凹部にのみW膜72を残すことができる。
【0049】その後、図11(d)に示すように、Al
ターゲットを用いたスパッタまたは蒸着により、100
0nmのAl膜73を形成する。以上により、平坦化さ
れたTi/W/Al構造のエミッタ電極材料膜を形成す
ることができる。図12は、図11(d)の一つのエミ
ッタ部の拡大図である。
【0050】図13は、エミッタ電極材料膜を、ゲート
ライン引き出し用のスルーホール形成工程の前後にまた
がる第1,第2のエミッタ電極材料膜により形成する実
施例の要部工程を示す。図13(a)は図1(b)と同
じである。この後、図13(b)に示すように先の実施
例と同様に、表面に凹部6が形成された状態で第1の絶
縁膜5を堆積し、これにスルーホールを形成する前に、
図13(c)に示すように第1のエミッタ電極材料膜7
aを形成する。
【0051】そして、図13(d)に示すように、第1
のエミッタ電極材料膜7aおよびその下の第1の絶縁膜
5を選択エッチングして、ゲートライン引き出し用のス
ルーホール13を形成する。そして、図13(e)に示
すように、スルーホール13を介してゲート電極材料膜
3に接続される第2のエミッタ電極材料膜7bを形成す
る。以後図示しないが、先の実施例と同様に、第1,第
2のエミッタ電極材料膜7a,7bにエミッタライン分
離用のスリットを形成し、第2の絶縁膜堆積、素子基板
貼り合わせ、出発基板の除去、ゲートラインのパターニ
ング、エミッタラインおよびゲート引き出しラインのパ
ターニングという工程で、先の実施例と同様の電界放出
型素子を得ることができる。
【0052】次に、エミッタ電極材料膜をゲートライン
の裏打ち配線としても利用するようにした電界放出型素
子の実施例を説明する。なお基本的な工程および構造
は、図1〜図6で説明した実施例と同様であるから、こ
れと異なる点に注目して説明する。図14(a)(b)
は、それぞれ先の実施例の図2(a)(b)に対応する
図である。図2では、第1の絶縁膜5に対して、エミッ
タ電極材料膜をゲート引き出しラインとして利用するた
めのゲートライン引き出し用スルーホール13が設けら
れたが、この実施例の場合、ゲートライン引き出し用ス
ルーホール13aと同時に、ゲート裏打ち配線用のスル
ーホール13bを、将来配設されるエミッタラインの間
隙部に形成する点で異なる。
【0053】更に、図2の場合、エミッタライン分離用
スリット9はその幅がエミッタラインの間隙になるが、
この実施例では図14に示すように、エミッタライン部
Aと分離部Bとが交互に配置されるように分離用スリッ
ト9が形成される。そしてエミッタ電極材料膜7の内、
スリット9で挟まれた分離部Bの部分がスルーホール1
3bを介してゲート電極材料膜3に接続されたゲートラ
インの低抵抗化のための裏打ち配線となる。
【0054】その後、図3,図4で説明したと同様の工
程を経てゲートライン22をパターニングし、更にエミ
ッタ電極材料膜7のパターニングを行う。このエミッタ
電極材料膜7のエッチング領域パターンを図5に対応さ
せて図15に示す。このエミッタ電極材料膜7のパター
ニング工程を経て、図6に対応する図16の状態が得ら
れる。図示のように、各ゲートライン22に沿って、エ
ミッタ電極材料膜7をパターニングして得られた裏打ち
配線28が、それぞれ二つのスルーホール13bを介し
てゲートライン22に接続された状態でエミッタライン
23の間に配置され、また先の実施例と同様にスルーホ
ール13aを介してゲートライン22に接続されたゲー
ト引き出しライン26が形成される。
【0055】この実施例によれば、ゲート電極材料膜と
して低比抵抗のものを用いることができず、また膜厚や
ライン幅を大きくできない場合でも、エミッタ電極材料
膜を利用した裏打ち配線で低抵抗化して、高性能特性の
電界放出型素子を得ることが可能になる。製造プロセス
的にも、先の実施例を何等複雑にすることはない。
【0056】この実施例の素子構造は、図10を用いて
説明した、ゲート電極材料膜を出発基板を除去した後に
形成する製造法でも同様に実現することができる。即
ち、図10(a)に示すように、出発基板1の各画素の
エミッタ形成領域に凹部41を加工し、この上に第1の
絶縁膜5を堆積する。次に同図(b)に示すようにエミ
ッタ電極材料膜7を堆積する。この状態で次に、図2で
説明したと同様に、エミッタ電極材料膜7にエミッタラ
イン分離のためのスリットをパターン形成する。その
後、図10(c)に示すように第2の絶縁膜10を堆積
し、これに素子基板21を貼り合わせた後、出発基板1
を除去する。
【0057】次に、第1の絶縁膜5に、図14で説明し
たゲートラインを外部端子に引き出すためのスルーホー
ル13aおよびゲート裏打ち配線の接続用のスルーホー
ル13bを形成した後、図10(d)に示すように、ゲ
ート電極材料膜3を堆積し、例えばレジストを塗布して
平坦化し、電界放出エミッタ8により突出しているゲー
ト電極材料膜3が露出するまでエッチバックした後、残
存するレジストをマスクとしてドライエッチングするこ
とにより、図10(e)に示すようにゲート電極材料膜
3の電界放出エミッタ8の部分に開口部4を開け、更に
第1の絶縁膜5をエッチングして電界放出エミッタ8を
露出させる。この後、ゲートライン22のパターニング
を行い、更にエミッタ電極材料膜7の2回目のパターニ
ングによりエミッタライン23と、ゲートライン22を
外部端子に引き出すゲート引き出しライン26、および
ゲート裏打ち配線28を形成する。
【0058】図1〜図6で説明した実施例では、図2
(a)(b)に明らかなように一つのスリット9により
ゲートライン方向の画素分離が行われる。このスリット
9を狭い複数のスリットとすれば、平坦性を改善する上
でより好ましい。図17は、図2に対応させて、幅3μ
m 以下の一対のスリット9により画素分離を行うように
した実施例を示している。更に平坦性を改善するため
に、0.5〜1μm という微細幅のスリットを5〜10
本並べて用いることもできる。単一スリットの場合、ス
リット幅を狭くすると、エミッタ電極材料膜形成時の異
物や第2の絶縁膜堆積時のピンホール等によるエミッタ
ライン間の導通が発生し易いが、スリット本数を増やせ
ば、平坦性が改善される同時に、エミッタライン間の導
通という不良が生じない電界放出型素子を得ることがで
きる。
【0059】同様に、ゲート引き出しライン用のスルー
ホール13についても、一本のゲートラインに対して複
数個とすることで、平坦性改善に寄与できる。図17で
は、径が3μm 程度以下の4個のスルーホール13をセ
ットとして用いた例を示している。更に、径が0.5〜
1μm という微細スルーホールを25〜100個並べて
用いることにより、一層平坦性が改善される。
【0060】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、ゲ
ートラインを外部端子に引き出すために、エミッタライ
ンと同じエミッタ電極材料膜によりパターン形成された
エミッタラインとは分離されたゲート引き出しラインが
設けられる。従って、この電界放出型素子を低融点ガラ
スにより真空封止する場合に、ゲートラインの外側に低
融点ガラスを塗布することにより、低融点ガラスが絶縁
膜に侵入することによるゲートラインとエミッタライン
の導通が生じることはない。
【0061】この発明の方法によれば、エミッタライン
のパターニング工程を2回に分けて、最初のパターニン
グではゲートラインの下でのエミッタライン分離に必要
なスリット形成のみとし、素子基板を貼り合わせて出発
基板を除去し、更にゲートラインをパターニングした後
に、エミッタラインの2回目のパターニングを行う。こ
のためゲートラインをパターニングするまでは、エミッ
タ電極材料膜は殆ど残されて出発基板を除去した時にゲ
ート電極材料膜がブリッジとなる範囲は僅かになり、工
程途中の素子破壊が防止される。更にこの発明の方法に
よると、エミッタ電極材料膜の2回のパターニング工程
において、エミッタラインとパターン分離されたゲート
引き出しラインを形成することによって、低融点ガラス
で真空封止した時にエミッタラインとゲートラインとの
導通を防止して、所望の機能を発揮できる電界放出エミ
ッタアレイを得ることができる。
【0062】更にこの発明によれば、エミッタ電極材料
膜をゲートラインの裏打ち配線として用いることによっ
て、ゲートラインの低抵抗化を図って、高性能の電界放
出型素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例における電界放出エミッ
タアレイの基本製造工程を示す。
【図2】 同実施例のエミッタ電極材料膜の1回目のパ
ターニング工程を示す。
【図3】 同実施例の素子基板貼り合わせの工程を示
す。
【図4】 同実施例のゲートラインパターニングの工程
を示す。
【図5】 同実施例のエミッタ電極材料膜の2回目のパ
ターニング工程を示す。
【図6】 同パターニング工程によるエミッタライン分
離の様子を示す。
【図7】 図6のB−B′およびC−C′断面を示す。
【図8】 同実施例の真空封止の工程を示す。
【図9】 図8のB−B′およびC−C′断面を示す。
【図10】 他の実施例の電界放出エミッタアレイの製
造工程を示す。
【図11】 他の実施例の電界放出エミッタアレイの製
造工程を示す。
【図12】 図11(d)の一部を拡大して示す図であ
る。
【図13】 他の実施例の電界放出エミッタアレイの製
造工程を示す。
【図14】 他の実施例の図2に対応する状態を示す図
である。
【図15】 同実施例の図5に対応する状態を示す図で
ある。
【図16】 同実施例の図6に対応する状態を示す図で
ある。
【図17】 他の実施例の図2に対応する状態を示す図
である。
【図18】 従来の電界放出エミッタアレイの真空封止
の様子を示す。
【図19】 低融点ガラスの侵入によるエミッタ・ゲー
ト間導通の様子を示す。
【図20】 ゲートライン下のエミッタ電極材料膜を除
去した時の図19(b)に対応する断面を示す。
【符号の説明】
1…出発基板、2…SiO2 膜、3…ゲート電極材料
膜、4…開口部、5…第1の絶縁膜、7…エミッタ電極
材料膜、7a…第1のエミッタ電極材料膜、7b…第2
のエミッタ電極材料膜、8…電界放出エミッタ、9…ス
リット、10…第2の絶縁膜、11…導電接着層、1
3,13a,13b…スルーホール、21…素子基板、
22…ゲートライン、23…エミッタライン、24,2
5…コンタクト用孔、26…ゲート引き出しライン、2
8…ゲート裏打ち配線、31…低融点ガラス、32…対
向基板、33…アノード電極、34…蛍光体膜。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子基板と、 この素子基板上にマトリクス状に配列形成された複数の
    電界放出エミッタと、 これらの電界放出エミッタと同じエミッタ電極材料膜に
    より形成されて各電界放出エミッタをマトリクスの一方
    向に共通駆動する複数のエミッタラインと、 これらのエミッタライン上に絶縁膜を介して配設されて
    前記各電界放出エミッタを囲む開口部を有し、且つ各電
    界放出エミッタをマトリクスの他の方向に共通駆動する
    複数のゲートラインと、 前記エミッタ電極材料膜により前記各エミッタラインと
    は分離してパターン形成され、前記各ゲートラインとス
    ルーホールを介して接続されて前記各ゲートラインを外
    部端子に導く複数のゲート引き出しラインとを有するこ
    とを特徴とする電界放出型素子。
  2. 【請求項2】 出発基板上にゲート電極材料膜を形成す
    る工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリクス配
    置される複数の開口部を形成する工程と、 前記ゲート電極材料膜上に表面に前記開口部に対応する
    先鋭な凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する
    工程と、 前記第1の絶縁膜に後に前記ゲート電極材料膜をパター
    ニングして得られるべきゲートラインの引き出し用のス
    ルーホールを形成した後、前記凹部に電界放出エミッタ
    が充填され且つ前記スルーホールを介して前記ゲート電
    極材料膜に接続されるエミッタ電極材料膜を堆積する工
    程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして前記ゲート
    ラインと交差する部分にエミッタライン分離用のスリッ
    トを形成する工程と、 前記スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に第2
    の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
    出発基板を除去する工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングして、マトリクス
    配列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動
    する複数のゲートラインを形成する工程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、前記ゲー
    トラインの下は前記スリットにより分離されてマトリク
    ス配列された電界放出エミッタを前記ゲートラインと交
    差する方向に駆動する複数本のエミッタラインと前記ゲ
    ートラインを前記スルーホールを介して外部端子に導く
    複数のゲート引き出しラインとを形成する工程とを有す
    ることを特徴とする電界放出型素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 出発基板のマトリクス配置される複数の
    凹部を加工し、この基板上に前記凹部を反映した先鋭な
    凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する工程
    と、 前記第1の絶縁膜に前記先鋭な凹部に電界放出エミッタ
    が充填されるようにエミッタ電極材料膜を堆積する工程
    と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、後に形成
    されるべきゲートラインと交差する部分にエミッタライ
    ン分離用のスリットを形成する工程と、 前記スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に第2
    の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
    出発基板を除去する工程と、 前記第1の絶縁膜に後に形成されるべきゲートラインの
    引き出し用のスルーホールを形成した後、マトリクス配
    列された電界放出エミッタを囲む開口部を有するゲート
    電極材料膜を形成する工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリクス配
    列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動す
    る複数のゲートラインを形成する工程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、前記ゲー
    トラインの下は前記スリットにより分離されてマトリク
    ス配列された電界放出エミッタを前記ゲートラインと交
    差する方向に駆動する複数本のエミッタラインと前記ゲ
    ートラインを前記スルーホールを介して外部端子に導く
    複数のゲート引き出しラインとを形成する工程とを有す
    ることを特徴とする電界放出型素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 出発基板上にゲート電極材料膜を形成す
    る工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリクス配
    置される複数の開口部を形成する工程と、 前記ゲート電極材料膜上に表面に前記開口部に対応する
    先鋭な凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する
    工程と、 前記第1の絶縁膜上に前記凹部に電界放出エミッタが充
    填されるように第1のエミッタ電極材料膜を堆積する工
    程と、 前記第1のエミッタ電極材料膜およびその下の第1の絶
    縁膜に後に前記ゲート電極材料膜をパターニングして得
    られるべきゲートラインの引き出し用のスルーホールを
    形成した後、前記第1のエミッタ電極材料膜に重ねて前
    記スルーホールを介して前記ゲート電極材料膜に接続さ
    れる第2のエミッタ電極材料膜を堆積する工程と、 前記第1および第2のエミッタ電極材料膜をパターニン
    グして前記ゲートラインと交差する部分にエミッタライ
    ン分離用のスリットを形成する工程と、 前記スリットが形成された第2のエミッタ電極材料膜上
    に第2の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
    出発基板を除去する工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングして、マトリクス
    配列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動
    する複数のゲートラインを形成する工程と、 前記第1および第2のエミッタ電極材料膜をパターニン
    グして、前記ゲートラインの下は前記スリットにより分
    離されてマトリクス配列された電界放出エミッタを前記
    ゲートラインと交差する方向に駆動する複数本のエミッ
    タラインと前記ゲートラインを前記スルーホールを介し
    て外部端子に導く複数のゲート引き出しラインとを形成
    する工程とを有することを特徴とする電界放出型素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 素子基板と、 この素子基板上にマトリクス状に配列形成された複数の
    電界放出エミッタと、 これらの電界放出エミッタと同じエミッタ電極材料膜に
    より形成されて各電界放出エミッタをマトリクスの一方
    向に共通駆動する複数のエミッタラインと、 これらのエミッタライン上に絶縁膜を介して配設されて
    前記各電界放出エミッタを囲む開口部を有し、且つ各電
    界放出エミッタをマトリクスの他の方向に共通駆動する
    複数のゲートラインと、 前記エミッタ電極材料膜により前記各エミッタラインと
    は分離してパターン形成され、前記各ゲートラインとス
    ルーホールを介して接続された前記各ゲートラインを低
    抵抗化するための複数のゲート裏打ち配線とを有するこ
    とを特徴とする電界放出型素子。
  6. 【請求項6】 出発基板上にゲート電極材料膜を形成す
    る工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリクス配
    置される複数の開口部を形成する工程と、 前記ゲート電極材料膜上に表面に前記開口部に対応する
    先鋭な凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する
    工程と、 前記第1の絶縁膜に後に前記ゲート電極材料膜をパター
    ニングして得られるべきゲートラインの裏打ち配線用の
    スルーホールを形成した後、前記凹部に電界放出エミッ
    タが充填され且つ前記スルーホールを介して前記ゲート
    電極材料膜に接続されるエミッタ電極材料膜を堆積する
    工程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして前記ゲート
    ラインと交差する部分にエミッタラインと前記裏打ち配
    線の分離用のスリットを形成する工程と、 前記スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に第2
    の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
    出発基板を除去する工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングして、マトリクス
    配列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動
    する複数のゲートラインを形成する工程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、前記ゲー
    トラインの下は前記スリットにより分離されてマトリク
    ス配列された電界放出エミッタを前記ゲートラインと交
    差する方向に駆動する複数本のエミッタラインと、前記
    ゲートラインに前記スルーホールを介して接続されたゲ
    ートラインを低抵抗化するための裏打ち配線とを形成す
    る工程とを有することを特徴とする電界放出型素子の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 出発基板のマトリクス配置される複数の
    凹部を加工し、この基板上に前記凹部を反映した先鋭な
    凹部が形成された状態で第1の絶縁膜を堆積する工程
    と、 前記第1の絶縁膜に前記先鋭な凹部に電界放出エミッタ
    が充填されるようにエミッタ電極材料膜を堆積する工程
    と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、後に形成
    されるべきゲートラインと交差する部分にエミッタライ
    ンとゲート裏打ち配線の分離用のスリットを形成する工
    程と、 前記スリットが形成されたエミッタ電極材料膜上に第2
    の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に素子基板を貼り合わせた後、前記
    出発基板を除去する工程と、 前記第1の絶縁膜に後に形成されるべきゲートラインの
    ゲート裏打ち配線接続用のスルーホールを形成した後、
    マトリクス配列された電界放出エミッタを囲む開口部を
    有するゲート電極材料膜を形成する工程と、 前記ゲート電極材料膜をパターニングしてマトリクス配
    列された電界放出エミッタを一方向に沿って同時駆動す
    る複数のゲートラインを形成する工程と、 前記エミッタ電極材料膜をパターニングして、前記ゲー
    トラインの下は前記スリットにより分離されてマトリク
    ス配列された電界放出エミッタを前記ゲートラインと交
    差する方向に駆動する複数本のエミッタラインと、前記
    ゲートラインに前記スルーホールを介して接続されたゲ
    ートラインを低抵抗化するためのゲート裏打ち配線とを
    形成する工程とを有することを特徴とする電界放出型素
    子の製造方法。
JP27627295A 1995-09-29 1995-09-29 電界放出型素子およびその製造方法 Pending JPH0997558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27627295A JPH0997558A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 電界放出型素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27627295A JPH0997558A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 電界放出型素子およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0997558A true JPH0997558A (ja) 1997-04-08

Family

ID=17567136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27627295A Pending JPH0997558A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 電界放出型素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0997558A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2769405A1 (fr) * 1997-10-02 1999-04-09 Futaba Denshi Kogyo Kk Dispositif a emission de champ
KR100759413B1 (ko) * 2006-08-03 2007-09-20 삼성에스디아이 주식회사 발광 장치와 이 발광 장치를 백라이트 유닛으로 사용하는액정 표시장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2769405A1 (fr) * 1997-10-02 1999-04-09 Futaba Denshi Kogyo Kk Dispositif a emission de champ
KR100759413B1 (ko) * 2006-08-03 2007-09-20 삼성에스디아이 주식회사 발광 장치와 이 발광 장치를 백라이트 유닛으로 사용하는액정 표시장치
US7629735B2 (en) 2006-08-03 2009-12-08 Samsung Sdi Co., Ltd. Light emission device and display device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5219792A (en) Method for forming multilevel interconnection in a semiconductor device
JP3281167B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
US7253560B2 (en) Triode surface discharge type plasma display panel
JP2874605B2 (ja) 電界放出型素子の製造方法
EP0841678B1 (en) Vacuum-sealed field-emission electron source and method of manufacturing the same
JP3199404B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JPH0997558A (ja) 電界放出型素子およびその製造方法
JPH0391721A (ja) アクティブマトリクス基板
JP2504092B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP3346324B2 (ja) エッチング方法
JPH11306957A (ja) 電界放射型素子の製造方法
JP3097338B2 (ja) コンタクトホールの形成方法
JPH088498A (ja) 配線構造、その製造方法および該配線構造を用いた画像形成装置
JPH07122718B2 (ja) 液晶表示装置
JP2000252422A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH05343613A (ja) 集積回路装置
CN113161372B (zh) 半导体器件及其制备方法、阵列基板
JP3326929B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP3267380B2 (ja) 配線基板およびその製造方法
JP4284748B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
JP2937675B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2000040827A (ja) 半導体装置並びに半導体装置の製造方法
KR100517948B1 (ko) 스페이서 범프를 구비한 전계방출소자
JPH09223803A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JPH0442577A (ja) 薄膜トランジスタ