JPH0997426A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH0997426A JPH0997426A JP25336095A JP25336095A JPH0997426A JP H0997426 A JPH0997426 A JP H0997426A JP 25336095 A JP25336095 A JP 25336095A JP 25336095 A JP25336095 A JP 25336095A JP H0997426 A JPH0997426 A JP H0997426A
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- magnetic
- laser beam
- disk
- recording medium
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気ディスクの製造方法において、ディスク
表面に傷が発生せず、エラー特性が向上するバーニッシ
ュ方法を提供する。 【解決手段】 非磁性基板上に磁性層を形成し、該磁性
層上に保護層を形成した後、当該非磁性基板に対して平
行にレーザー光を照射して異常突起を除去するバーニッ
シュ処理を行なう。
表面に傷が発生せず、エラー特性が向上するバーニッシ
ュ方法を提供する。 【解決手段】 非磁性基板上に磁性層を形成し、該磁性
層上に保護層を形成した後、当該非磁性基板に対して平
行にレーザー光を照射して異常突起を除去するバーニッ
シュ処理を行なう。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関するものである。更に詳しくは、非磁性基板
上に乾式めっき等の方法により磁性層が形成されたハー
ドディスクに代表される磁気記録媒体に関する。
造方法に関するものである。更に詳しくは、非磁性基板
上に乾式めっき等の方法により磁性層が形成されたハー
ドディスクに代表される磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクシステムにおいて、再生出
力を考慮した場合、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間隔
(浮上量)が小さい、すなわちスペーシングロスは少な
い方が有利である。言い換えると、磁気ディスク表面は
平滑であることが望ましい。
力を考慮した場合、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間隔
(浮上量)が小さい、すなわちスペーシングロスは少な
い方が有利である。言い換えると、磁気ディスク表面は
平滑であることが望ましい。
【0003】然し、一般に磁気ディスクは、保護層形成
後、あるいは潤滑剤を塗布した後の表面に「異常突起」
と呼ばれる微小突起が存在するためにこれを研磨テープ
により除去して適当に突起の高さを低くして表面を仕上
げることが行われている。このように物理的な手段によ
りディスク表面の異常突起を除去する操作は通常「バー
ニッシュ」と呼ばれている。
後、あるいは潤滑剤を塗布した後の表面に「異常突起」
と呼ばれる微小突起が存在するためにこれを研磨テープ
により除去して適当に突起の高さを低くして表面を仕上
げることが行われている。このように物理的な手段によ
りディスク表面の異常突起を除去する操作は通常「バー
ニッシュ」と呼ばれている。
【0004】研磨テープによるバーニッシュ工程は、基
本的にはアミルナ、ダイヤモンド等の砥粒を有機バイン
ダーにより可撓性の支持体上に設けた研磨テープを磁気
ディスク表面に適当な圧力をかけて当接させ、ディスク
と研磨テープを走行させることにより行なわれる。この
ようなバーニッシュ工程として、たとえば磁気ディスク
媒体の製造工程において、該磁気ディスク媒体表面を研
磨テープを用いて加工した後、表面に介在する微小突起
のみを有効に除去するために、研磨テープを用い、媒体
の周速250m/min以上、テープ加工圧力を50g
/mm2 以下とした磁気ディスク媒体の製造方法が提案
(特開昭59−148134号公報、特公平2−104
86号公報)されている。
本的にはアミルナ、ダイヤモンド等の砥粒を有機バイン
ダーにより可撓性の支持体上に設けた研磨テープを磁気
ディスク表面に適当な圧力をかけて当接させ、ディスク
と研磨テープを走行させることにより行なわれる。この
ようなバーニッシュ工程として、たとえば磁気ディスク
媒体の製造工程において、該磁気ディスク媒体表面を研
磨テープを用いて加工した後、表面に介在する微小突起
のみを有効に除去するために、研磨テープを用い、媒体
の周速250m/min以上、テープ加工圧力を50g
/mm2 以下とした磁気ディスク媒体の製造方法が提案
(特開昭59−148134号公報、特公平2−104
86号公報)されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、研磨テ
ープを用いたバーニッシュ加工では、研磨テープの砥粒
の粒径が均一でなく粒径に分布(ムラ)がある場合に
は、粒径の大きな砥粒やテープから脱落した砥粒がディ
スク表面を傷つけてエラーの原因をつくり収率の低下を
招くという問題があった。また、研磨により生じた研磨
粉あるいは研削粉がディスク表面に残存するとヘッドと
衝突して摺動耐久性を低下させたり、磁性層や保護層を
傷つけたりする。しかも研磨粉あるいは研削粉がディス
ク表面に残っていると、液体の潤滑剤や水が毛管現象に
より残存粒子の周りに寄せ集められ、ヘッド吸着の原因
となる。これらのディスクは品質管理テストで排除され
るが、そのため収率が低下することになる。
ープを用いたバーニッシュ加工では、研磨テープの砥粒
の粒径が均一でなく粒径に分布(ムラ)がある場合に
は、粒径の大きな砥粒やテープから脱落した砥粒がディ
スク表面を傷つけてエラーの原因をつくり収率の低下を
招くという問題があった。また、研磨により生じた研磨
粉あるいは研削粉がディスク表面に残存するとヘッドと
衝突して摺動耐久性を低下させたり、磁性層や保護層を
傷つけたりする。しかも研磨粉あるいは研削粉がディス
ク表面に残っていると、液体の潤滑剤や水が毛管現象に
より残存粒子の周りに寄せ集められ、ヘッド吸着の原因
となる。これらのディスクは品質管理テストで排除され
るが、そのため収率が低下することになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、磁気記
録媒体表面の異常突起を除去する際に、上記したような
研磨テープによるバーニッシュ加工の問題点を解消でき
る優れたバーニッシュ方法を提供することであり、本発
明者らの鋭意研究の結果、従来の研磨テープによるバー
ニッシュのような機械力によるバーニッシュ法ではな
く、レーザー光の照射によるバーニッシュ法がこの要求
を満たすことを見出し、本発明を完成するに至った。
録媒体表面の異常突起を除去する際に、上記したような
研磨テープによるバーニッシュ加工の問題点を解消でき
る優れたバーニッシュ方法を提供することであり、本発
明者らの鋭意研究の結果、従来の研磨テープによるバー
ニッシュのような機械力によるバーニッシュ法ではな
く、レーザー光の照射によるバーニッシュ法がこの要求
を満たすことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、少なくとも、非磁性基
板上に磁性層を形成する工程と、磁性層上に保護層を形
成する工程と、保護層表面に存在する異常突起にレーザ
ー光を照射して異常突起の高さを低くするバーニッシュ
工程とを有する磁気記録媒体の製造方法を提供するもの
である。
板上に磁性層を形成する工程と、磁性層上に保護層を形
成する工程と、保護層表面に存在する異常突起にレーザ
ー光を照射して異常突起の高さを低くするバーニッシュ
工程とを有する磁気記録媒体の製造方法を提供するもの
である。
【0008】通常のハードディスクの製造工程は、基板
をテクスチャー(表面を適度に粗面化する)処理した
後、洗浄し、基板上に磁性層を成膜し、次いで磁性層上
に保護層を形成した後、ディスク表面の異常突起を除去
して適当な高さに調節するバーニッシュ工程が施され
る。このような製造工程において、必要に応じて磁性層
の下の下地層、保護層上の潤滑層等を設ける工程が加え
られる。本発明の製造方法は、公知の製造工程におい
て、いわゆるバーニッシュ工程をレーザー光の照射によ
り行なうことを特徴とするものである。
をテクスチャー(表面を適度に粗面化する)処理した
後、洗浄し、基板上に磁性層を成膜し、次いで磁性層上
に保護層を形成した後、ディスク表面の異常突起を除去
して適当な高さに調節するバーニッシュ工程が施され
る。このような製造工程において、必要に応じて磁性層
の下の下地層、保護層上の潤滑層等を設ける工程が加え
られる。本発明の製造方法は、公知の製造工程におい
て、いわゆるバーニッシュ工程をレーザー光の照射によ
り行なうことを特徴とするものである。
【0009】本発明において、バーニッシュ工程は、基
板表面の異常突起にレーザー光を照射することにより行
なわれる。照射するレーザー光は気体レーザー、固体レ
ーザー、液体レーザー、半導体レーザーから得られる紫
外レーザー、赤外レーザー、遠赤外レーザーの何れであ
ってもよく、装置は限定されない。赤外レーザー、遠赤
外レーザーを照射すると熱酸化的な異常突起の除去も期
待できる。
板表面の異常突起にレーザー光を照射することにより行
なわれる。照射するレーザー光は気体レーザー、固体レ
ーザー、液体レーザー、半導体レーザーから得られる紫
外レーザー、赤外レーザー、遠赤外レーザーの何れであ
ってもよく、装置は限定されない。赤外レーザー、遠赤
外レーザーを照射すると熱酸化的な異常突起の除去も期
待できる。
【0010】本発明においてバーニッシュ処理のための
レーザー光の照射条件は異常突起の状態に応じて、バー
ニッシュ処理後の磁気ディスクの表面粗さが所望の範囲
となるように適宜選定される。
レーザー光の照射条件は異常突起の状態に応じて、バー
ニッシュ処理後の磁気ディスクの表面粗さが所望の範囲
となるように適宜選定される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体の製造方法
は、レーザー光によるバーニッシュ工程以外の工程は従
来の製造方法に準じて行なうことができる。即ち、本発
明ではレーザー光の照射により表面に存在する異常突起
を除去する工程の前に、磁気記録媒体は既にその基本的
な構成が形成されている。たとえば、カーボン製の基板
上に蒸着やスパッタ手段のような乾式めっき手段により
磁性層を設ける工程、磁性層上に蒸着やスパッタ手段の
ような乾式めっき手段あるいはディッピングやスピンコ
ート法により保護層を設ける工程などを経て、磁気記録
媒体が構成されており、このような磁気記録媒体に対し
て表面に存在する異常突起を除去する作業が施される。
また、磁性層が設けられる前にカーボン製の基板上に蒸
着やスパッタ手段のような乾式めっき手段により下地層
を設ける工程などを盛り込むことができる。
は、レーザー光によるバーニッシュ工程以外の工程は従
来の製造方法に準じて行なうことができる。即ち、本発
明ではレーザー光の照射により表面に存在する異常突起
を除去する工程の前に、磁気記録媒体は既にその基本的
な構成が形成されている。たとえば、カーボン製の基板
上に蒸着やスパッタ手段のような乾式めっき手段により
磁性層を設ける工程、磁性層上に蒸着やスパッタ手段の
ような乾式めっき手段あるいはディッピングやスピンコ
ート法により保護層を設ける工程などを経て、磁気記録
媒体が構成されており、このような磁気記録媒体に対し
て表面に存在する異常突起を除去する作業が施される。
また、磁性層が設けられる前にカーボン製の基板上に蒸
着やスパッタ手段のような乾式めっき手段により下地層
を設ける工程などを盛り込むことができる。
【0012】なお、成膜には乾式めっき手段を採用する
ことが好ましい。すなわち、乾式めっき手段は湿式めっ
き手段に比べて高品質な磁性膜が得られ易い。また、磁
性膜の組成変更も容易であり、磁性膜の設計変更も容易
となる。
ことが好ましい。すなわち、乾式めっき手段は湿式めっ
き手段に比べて高品質な磁性膜が得られ易い。また、磁
性膜の組成変更も容易であり、磁性膜の設計変更も容易
となる。
【0013】本発明のバーニッシュ工程は、前述の如
く、レーザー光を保護層の表面の突起に照射するもので
あるが、その際、異常突起が優先的に除去される。また
除去される異常突起の量も、レーザー光の照射条件を調
節することにより精密に制御可能である。レーザー光と
しては、例えばArFエキシマレーザ(波長193n
m)、KrFエキシマレーザ(波長254nm)、Xe
Clエキシマレーザ(波長308nm)、XeFエキシ
マレーザ(波長350nm)からのハロゲン希ガスレー
ザ光が用いられる。またレーザー光の照射は図1に示す
ように、ディスク1を100rpm程度の速度で回転さ
せ、レーザー光Lをレンズ系で絞り集光したレーザービ
ームをディスク1に対して平行に照射する。その際、異
常突起の形成状況に応じて光束の端部がディスク表面に
触れるか触れないかの程度に制御する。図1(a)はこ
の様子を示す平面略示図であり、ディスク1は保護層の
形成面にレーザー光が照射できるように外部を向いて配
置されている。図1(b)はその側面からの略示図であ
り、図1(c)はその正面からの略示図である。また図
2はレーザー光Lが異常突起2に照射される様子を示す
拡大略示図である。なお、レーザー光Lは異常突起に接
触していなくても異常突起の近傍を通過させれば熱エネ
ルギーにより突起の除去は達成される。
く、レーザー光を保護層の表面の突起に照射するもので
あるが、その際、異常突起が優先的に除去される。また
除去される異常突起の量も、レーザー光の照射条件を調
節することにより精密に制御可能である。レーザー光と
しては、例えばArFエキシマレーザ(波長193n
m)、KrFエキシマレーザ(波長254nm)、Xe
Clエキシマレーザ(波長308nm)、XeFエキシ
マレーザ(波長350nm)からのハロゲン希ガスレー
ザ光が用いられる。またレーザー光の照射は図1に示す
ように、ディスク1を100rpm程度の速度で回転さ
せ、レーザー光Lをレンズ系で絞り集光したレーザービ
ームをディスク1に対して平行に照射する。その際、異
常突起の形成状況に応じて光束の端部がディスク表面に
触れるか触れないかの程度に制御する。図1(a)はこ
の様子を示す平面略示図であり、ディスク1は保護層の
形成面にレーザー光が照射できるように外部を向いて配
置されている。図1(b)はその側面からの略示図であ
り、図1(c)はその正面からの略示図である。また図
2はレーザー光Lが異常突起2に照射される様子を示す
拡大略示図である。なお、レーザー光Lは異常突起に接
触していなくても異常突起の近傍を通過させれば熱エネ
ルギーにより突起の除去は達成される。
【0014】レーザー光は収束、強度等の制御が容易で
あり、目的とする部分に正確に照射できるため、例えば
部分的にバーニッシュ処理を施すことが可能であり、例
えばゾーンテクスチャーされた磁気ディスクのバーニッ
シュ処理にも本発明の方法は好適である。
あり、目的とする部分に正確に照射できるため、例えば
部分的にバーニッシュ処理を施すことが可能であり、例
えばゾーンテクスチャーされた磁気ディスクのバーニッ
シュ処理にも本発明の方法は好適である。
【0015】レーザー光照射の諸条件は、バーニッシュ
処理後の磁気記録媒体のRa(中心線平均粗さ)が5〜
100Å、好ましくは5〜30Å、且つRp(中心線最
大高さ)が10〜500Å、好ましくは10〜200Å
となるように調節することが望ましい。Rpが500Å
を超えるとヘッドの浮上量低下が困難となりスペーシン
グロスが生じて記録密度向上の点で好ましくない。
処理後の磁気記録媒体のRa(中心線平均粗さ)が5〜
100Å、好ましくは5〜30Å、且つRp(中心線最
大高さ)が10〜500Å、好ましくは10〜200Å
となるように調節することが望ましい。Rpが500Å
を超えるとヘッドの浮上量低下が困難となりスペーシン
グロスが生じて記録密度向上の点で好ましくない。
【0016】本発明では保護層の構成材料として、レー
ザー光により気化、分解できかつその際にディスク製造
工程に悪影響を及ぼさないものであれば何れも使用でき
る。とくに本発明においては、保護層はダイヤモンドラ
イクカーボン、ガラス状カーボン、グラファイト等のカ
ーボンを主な構成成分とするものがに好ましい。これら
のカーボン保護層は、従来公知の方法、たとえばスパッ
タ等の乾式めっきにより形成され、その厚さは5〜25
nm程度である。本発明においては、保護膜材料として
レーザービームで除去されやすいカーボン保護膜が好ま
しいが、セラミックス、金属、金属酸化物、ガラス質ポ
リマーであってもかまわない。
ザー光により気化、分解できかつその際にディスク製造
工程に悪影響を及ぼさないものであれば何れも使用でき
る。とくに本発明においては、保護層はダイヤモンドラ
イクカーボン、ガラス状カーボン、グラファイト等のカ
ーボンを主な構成成分とするものがに好ましい。これら
のカーボン保護層は、従来公知の方法、たとえばスパッ
タ等の乾式めっきにより形成され、その厚さは5〜25
nm程度である。本発明においては、保護膜材料として
レーザービームで除去されやすいカーボン保護膜が好ま
しいが、セラミックス、金属、金属酸化物、ガラス質ポ
リマーであってもかまわない。
【0017】磁気記録媒体の表面には、通常、潤滑剤が
塗布される。この潤滑剤は、通常、潤滑剤溶液を塗布す
ることによって設けられるものに過ぎず、潤滑剤を設け
る前後の段階で表面プロフィール(突起)が変化するも
のではないから、潤滑剤を設ける前に異常突起を除去す
る作業が施される。なお、潤滑剤を塗布した後、異常突
起を除去する作業を施しても良いが、この作業によって
潤滑剤が拭き取られてしまうことを鑑みたならば、再
度、潤滑剤を塗布せざるを得ない。したがって、通常
は、潤滑剤を設ける前に異常突起を除去する作業が施さ
れる。
塗布される。この潤滑剤は、通常、潤滑剤溶液を塗布す
ることによって設けられるものに過ぎず、潤滑剤を設け
る前後の段階で表面プロフィール(突起)が変化するも
のではないから、潤滑剤を設ける前に異常突起を除去す
る作業が施される。なお、潤滑剤を塗布した後、異常突
起を除去する作業を施しても良いが、この作業によって
潤滑剤が拭き取られてしまうことを鑑みたならば、再
度、潤滑剤を塗布せざるを得ない。したがって、通常
は、潤滑剤を設ける前に異常突起を除去する作業が施さ
れる。
【0018】本発明により異常突起が除去された磁気記
録媒体は磁気ヘッドの浮上量を小さいものとでき、スペ
ーシングロスが少なくなるから、再生出力の面で好まし
いものとなる。
録媒体は磁気ヘッドの浮上量を小さいものとでき、スペ
ーシングロスが少なくなるから、再生出力の面で好まし
いものとなる。
【0019】また、本発明においては、基板上の磁性層
などの構成はこれまでの技術がそのまま用いられる。す
なわち、基板上に設けられる下地層(下地膜)、磁性層
(磁性膜)、保護層(保護膜)、潤滑層(潤滑膜)など
の構成については、従来の技術をそのまま利用できる。
たとえば、特開平5−18952号公報、特開平5−1
37822号公報、特開平5−211769号公報、特
開平5−289496号公報などに記載の技術を利用で
きる。
などの構成はこれまでの技術がそのまま用いられる。す
なわち、基板上に設けられる下地層(下地膜)、磁性層
(磁性膜)、保護層(保護膜)、潤滑層(潤滑膜)など
の構成については、従来の技術をそのまま利用できる。
たとえば、特開平5−18952号公報、特開平5−1
37822号公報、特開平5−211769号公報、特
開平5−289496号公報などに記載の技術を利用で
きる。
【0020】本発明に用いられる基板としては、たとえ
ば、ガラス状カーボン等のカーボン、強化ガラス、結晶
化ガラス、アルミニウム及びアルミニウム合金、チタン
及びチタン合金、セラミックス、樹脂、あるいはこれら
の複合材料からなるものが挙げられる。これらの中で
も、とくにガラス状カーボンが好ましく、たとえば特開
昭60−35333号に記載されたものを用いることが
できる。
ば、ガラス状カーボン等のカーボン、強化ガラス、結晶
化ガラス、アルミニウム及びアルミニウム合金、チタン
及びチタン合金、セラミックス、樹脂、あるいはこれら
の複合材料からなるものが挙げられる。これらの中で
も、とくにガラス状カーボンが好ましく、たとえば特開
昭60−35333号に記載されたものを用いることが
できる。
【0021】なお、本発明のレーザー光の照射によるバ
ーニッシュ工程は真空中で実施できるため、例えば保護
層の形成工程とバーニッシュ工程とを連続的に行なうこ
とができ、更に磁性層の形成工程と保護層の形成工程と
バーニッシュ工程とを連続的に行なうことができる。こ
のため、生産性を向上させることができる。
ーニッシュ工程は真空中で実施できるため、例えば保護
層の形成工程とバーニッシュ工程とを連続的に行なうこ
とができ、更に磁性層の形成工程と保護層の形成工程と
バーニッシュ工程とを連続的に行なうことができる。こ
のため、生産性を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0023】実施例1〜2及び比較例1 成膜工程 基板として、直径1.8インチ、25ミル、比重1.5
のガラス状カーボン製基板を用意した。
のガラス状カーボン製基板を用意した。
【0024】これらの基板上に、Arガス圧2mTor
r、基板温度250℃の条件でDCマグネトロンスパッ
タリングにより厚さ100nmのTi層を形成した。次
いでArガス圧2mTorr、基板温度260℃の条件
でDCマグネトロンスパッタリングにより前記Ti層上
に厚さ20〜40nmのAl−Si合金(Al:Si=
10:90/重量%)層を形成した。これらの層により
基板に凹凸(テクスチャー)が形成される。
r、基板温度250℃の条件でDCマグネトロンスパッ
タリングにより厚さ100nmのTi層を形成した。次
いでArガス圧2mTorr、基板温度260℃の条件
でDCマグネトロンスパッタリングにより前記Ti層上
に厚さ20〜40nmのAl−Si合金(Al:Si=
10:90/重量%)層を形成した。これらの層により
基板に凹凸(テクスチャー)が形成される。
【0025】次に、Arガス圧2mTorr、基板温度
260℃の条件でDCマグネトロンスパッタリングによ
り、前記Al−Si合金層上に厚さ25nmのアモルフ
ァスカーボン(ダイヤモンドライクカーボン)層を形成
した。次いで、Arガス圧2mTorr、基板温度20
0℃の条件下でDCマグネトロンスパッタ装置を用い
て、前記アモルファスカーボン層上に、厚さ100nm
のTi層を設け、その後該Ti層上に厚さ40nmのC
r層を設けた。
260℃の条件でDCマグネトロンスパッタリングによ
り、前記Al−Si合金層上に厚さ25nmのアモルフ
ァスカーボン(ダイヤモンドライクカーボン)層を形成
した。次いで、Arガス圧2mTorr、基板温度20
0℃の条件下でDCマグネトロンスパッタ装置を用い
て、前記アモルファスカーボン層上に、厚さ100nm
のTi層を設け、その後該Ti層上に厚さ40nmのC
r層を設けた。
【0026】更に、Arガス圧2mTorr、基板温度
260℃の条件でDCマグネトロンスパッタリングによ
り、前記Cr層上に厚さ400nmのCo−Cr−Pt
−B系磁性層を設けた。
260℃の条件でDCマグネトロンスパッタリングによ
り、前記Cr層上に厚さ400nmのCo−Cr−Pt
−B系磁性層を設けた。
【0027】続いて、ガラス状カーボン製ターゲットを
装着した対向ターゲット型のスパッタ装置を用い、室内
を排気し、そして2mTorrのガス圧となるようAr
ガスを導入してスパッタを行い、磁性層上に20nm厚
のアモルファスカーボン(ダイヤモンドライクカーボ
ン)からなる保護層を設けた。
装着した対向ターゲット型のスパッタ装置を用い、室内
を排気し、そして2mTorrのガス圧となるようAr
ガスを導入してスパッタを行い、磁性層上に20nm厚
のアモルファスカーボン(ダイヤモンドライクカーボ
ン)からなる保護層を設けた。
【0028】バーニッシュ工程 上記のようにして各種膜が成膜された基板を表1に示す
条件にてレーザー光の照射によるバーニッシュ処理を施
した。ここで、レーザー光はエキシマレーザー(ES5
000、使用ガス;KrF、波長248nm)により図
1に示すように磁気ディスクに対して平行に照射した。
また磁気ディスクは100rpmの速度で回転させた。
なお、比較例1のテープバーニッシュは、回転するロー
ルに研磨テープをゴムロールで押しつけることにより行
なったが、その条件は以下の通りである。 研磨テープ:WA#10000 相対速度:100m/秒 時間:1秒 ロール硬度:25ショア硬度 ロール押し付け圧:0.8kgf その後、常法により、パーフルオロポリエーテル系潤滑
剤(モンテカチーニ社製のFomblin AM200
1)溶液を、乾燥後の厚さが17Åとなるように塗布し
て保護層上に潤滑剤層を形成した。
条件にてレーザー光の照射によるバーニッシュ処理を施
した。ここで、レーザー光はエキシマレーザー(ES5
000、使用ガス;KrF、波長248nm)により図
1に示すように磁気ディスクに対して平行に照射した。
また磁気ディスクは100rpmの速度で回転させた。
なお、比較例1のテープバーニッシュは、回転するロー
ルに研磨テープをゴムロールで押しつけることにより行
なったが、その条件は以下の通りである。 研磨テープ:WA#10000 相対速度:100m/秒 時間:1秒 ロール硬度:25ショア硬度 ロール押し付け圧:0.8kgf その後、常法により、パーフルオロポリエーテル系潤滑
剤(モンテカチーニ社製のFomblin AM200
1)溶液を、乾燥後の厚さが17Åとなるように塗布し
て保護層上に潤滑剤層を形成した。
【0029】特性評価 上記により得られた磁気ディスクについて、以下の特性
評価を行なった。その結果を表1に示す。
評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0030】(i)Ra(中心線平均粗さ)およびRp
(中心線最大高さ) RaおよびRpは、触針式粗さ計(TENCOR社製,
型式P2)により、下記の条件で測定した。なおRaお
よびRpはバーニッシュ工程前後のものをそれぞれ測定
した。 触針径:0.6μm(針曲率半径) 触針押し付け圧力:7mg 測定長:250μm×8ヶ所 トレース速度:2.5μm/秒 カットオフ:1.25μm(ローパスフィルタ) (ii)外観検査 明るい照明下で、目視観察を行い、スクラッチ傷等をチ
ェックし、実用上問題ない程度の外観を有するものを合
格とし、下記の基準で評価した。 S:合格率が80%以上〜100% A:合格率が50%以上〜80%未満 B:合格率が30%以上〜50%未満 C:合格率が0%以上〜30%未満 (iii)GHT Proquip社製MG150T装置を用い、50%ス
ライダヘッドを用いて行った。1.3μインチの浮上高
さの通過率により、以下ように評価した。 S:通過率が90%以上 A:通過率が70%以上〜90%未満 B:通過率が50%以上〜70%未満 C:通過率が30%以上〜50%未満 D:通過率が30%未満 (iv)MCF(エラー特性) エラー特性はProquip社製MG150T装置を用
い、70%スライダヘッドを使用し、記録密度51KF
CZの条件で評価した。スライスレベルは70%とし、
16ビット未満のミッシングエラーの個数をカウント
し、以下のように評価した。 S:評価ディスクの50%以上がエラー個数が0〜5個
である。 A:評価ディスクの50%以上がエラー個数が6〜15
個である。 B:評価ディスクの50%以上がエラー個数が16〜4
5個である。 C:評価ディスクの50%以上がエラー個数が46個以
上である。
(中心線最大高さ) RaおよびRpは、触針式粗さ計(TENCOR社製,
型式P2)により、下記の条件で測定した。なおRaお
よびRpはバーニッシュ工程前後のものをそれぞれ測定
した。 触針径:0.6μm(針曲率半径) 触針押し付け圧力:7mg 測定長:250μm×8ヶ所 トレース速度:2.5μm/秒 カットオフ:1.25μm(ローパスフィルタ) (ii)外観検査 明るい照明下で、目視観察を行い、スクラッチ傷等をチ
ェックし、実用上問題ない程度の外観を有するものを合
格とし、下記の基準で評価した。 S:合格率が80%以上〜100% A:合格率が50%以上〜80%未満 B:合格率が30%以上〜50%未満 C:合格率が0%以上〜30%未満 (iii)GHT Proquip社製MG150T装置を用い、50%ス
ライダヘッドを用いて行った。1.3μインチの浮上高
さの通過率により、以下ように評価した。 S:通過率が90%以上 A:通過率が70%以上〜90%未満 B:通過率が50%以上〜70%未満 C:通過率が30%以上〜50%未満 D:通過率が30%未満 (iv)MCF(エラー特性) エラー特性はProquip社製MG150T装置を用
い、70%スライダヘッドを使用し、記録密度51KF
CZの条件で評価した。スライスレベルは70%とし、
16ビット未満のミッシングエラーの個数をカウント
し、以下のように評価した。 S:評価ディスクの50%以上がエラー個数が0〜5個
である。 A:評価ディスクの50%以上がエラー個数が6〜15
個である。 B:評価ディスクの50%以上がエラー個数が16〜4
5個である。 C:評価ディスクの50%以上がエラー個数が46個以
上である。
【0031】
【表1】
【0032】これらの結果からわかる通り、本発明の製
造方法による磁気記録媒体は、表面の異常な突起が効果
的に除去されており、また、エラーが起き難いものとな
っていることが判る。
造方法による磁気記録媒体は、表面の異常な突起が効果
的に除去されており、また、エラーが起き難いものとな
っていることが判る。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、磁気記録媒
体表面の異常な突起を効果的に除去でき、サーティファ
イ(エラー)収率が向上し、また外観不良が顕著に減少
する。
体表面の異常な突起を効果的に除去でき、サーティファ
イ(エラー)収率が向上し、また外観不良が顕著に減少
する。
【図1】本発明におけレーザー光の照射方法の一例を示
す概略図
す概略図
【図2】レーザー光が異常突起に照射される様子を示す
拡大概略図
拡大概略図
1…磁気ディスク 2…異常突起 L…レーザー光
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも、非磁性基板上に磁性層を形
成する工程と、磁性層上に保護層を形成する工程と、保
護層表面に存在する異常突起にレーザー光を照射して異
常突起の高さを低くするバーニッシュ工程とを有する磁
気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 レーザー光を前記基板に対して平行に照
射することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の
製造方法。 - 【請求項3】 保護層の主な構成成分がカーボンである
請求項1または2記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 保護層の形成工程とバーニッシュ工程と
を連続的に行なう請求項1〜3の何れか1項記載の磁気
記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 磁性層の形成工程と保護層の形成工程と
バーニッシュ工程とを連続的に行なう請求項1〜3の何
れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25336095A JPH0997426A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25336095A JPH0997426A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0997426A true JPH0997426A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17250267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25336095A Pending JPH0997426A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0997426A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7824497B2 (en) | 2000-02-01 | 2010-11-02 | Canon Anelva Corporation | Apparatus for manufacturing magnetic recording disk, and in-line type substrate processing apparatus |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25336095A patent/JPH0997426A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7824497B2 (en) | 2000-02-01 | 2010-11-02 | Canon Anelva Corporation | Apparatus for manufacturing magnetic recording disk, and in-line type substrate processing apparatus |
US8147924B2 (en) | 2000-02-01 | 2012-04-03 | Canon Anelva Corporation | Apparatus for manufacturing magnetic recording disk, and in-line type substrate processing apparatus |
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