JPH0997406A - 空気を掻き取るための傾斜したスロットを横方向に有する磁気ヘッド組立体 - Google Patents

空気を掻き取るための傾斜したスロットを横方向に有する磁気ヘッド組立体

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JPH0997406A
JPH0997406A JP10117296A JP10117296A JPH0997406A JP H0997406 A JPH0997406 A JP H0997406A JP 10117296 A JP10117296 A JP 10117296A JP 10117296 A JP10117296 A JP 10117296A JP H0997406 A JPH0997406 A JP H0997406A
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JP10117296A
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George W Brock
ウィリアム ブロック ジョージ
Jeremiah Finbarr Connolly
フィンバー コノリー ジェレミア
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features
    • G11B5/1871Shaping or contouring of the transducing or guiding surface
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B15/00Driving, starting or stopping record carriers of filamentary or web form; Driving both such record carriers and heads; Guiding such record carriers or containers therefor; Control thereof; Control of operating function
    • G11B15/60Guiding record carrier
    • G11B15/62Maintaining desired spacing between record carrier and head
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/41Cleaning of heads

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の磁気ヘッド組立体は、磁気ヘッドとそ
の上を通過する磁気記録媒体とをうまく密着させること
ができず、磁気ヘッド組立体と記録媒体の間にゴミなど
の不要物や空気が滞留し、その結果磁気記録媒体の劣化
も起きてしまう。 【解決手段】 フレキシブルな磁気記録媒体が接触する
アーチ型の表面を有し、その上を前記磁気記録媒体が第
一の方向に通過する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドのア
ーチ型の表面内に形成され、表面薄膜空気と前記磁気記
録媒体から生じる不要物を掻き取るための第一スロット
36とからなり、前記第一スロット36は、前記磁気記
録媒体の進行方向を横切る形で伸びており、かつ前記ア
ーチ型表面に付随して形成された第一コーナ部A−A´
および第二コーナ部B−B´を備えている。さらに、前
記第二コーナ部B−B´は、水平に対し15°以上90
°未満の範囲で傾斜しており、不要物が形成するのを減
少させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体への
記録および再生システムのための磁気ヘッド組立体に関
し、特に、傾斜したコーナ部のあるスロットが磁気テー
プの進行方向を横切る形で形成され、そのスロットで側
面を保護された磁気記録/再生用素子を有し、そのスロ
ットは表面薄膜空気と、その磁気素子と接触する磁気テ
ープから出るゴミなどの不要物を掻き取り、その磁気テ
ープ表面での不要物形成とその表面劣化を軽減できるよ
うな構造を持つ磁気ヘッド組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープなどの磁気記録媒体を使った
記録および再生に関する最近の傾向は、より速いデータ
転送速度を、また媒体上でのより高いデータ記録密度を
求める方向にある。より高い記録密度を実現するには、
より短い記録波長が求められることを意味する。また従
来から知られているように、記録および再生、両方の動
作中の信号間隔損失は、記録波長が減少すると極めて重
大な問題となる。そこで信号間隔損失による信号の劣化
を避けるため、テープとヘッドが密着することが必要と
される。磁気テープは、ベアリングとして作用する表面
薄膜空気により、磁気ヘッドから離れて走る傾向にあ
る。また、ゴミなどの不要物がヘッドとテープの間に挟
まると、テープをヘッドのギャップから離してしまうこ
ともある。これらは、テープとヘッドとの間隙、磁気ヘ
ッドの劣化、記録および再生信号の低下の主な原因とな
る。これまで、磁気ヘッド上を高速で走るテープにでき
る空気層を掻き取るのに、鋭いコーナ部を使用すること
が提案されてきた。鋭いエッジ部を有し、テープを横切
る方向に形成されたスロットを図1に示す。磁気ヘッド
組立体10は、横方向に形成したスロット14および1
6で側面を保護された磁気記録/再生用ギャップ12を
備える。磁気テープ18は、磁気ヘッド組立体10のア
ーチ型の表面20と接触する。磁気テープ18は、磁気
ヘッド組立体10のアーチ型の表面20の上を矢印22
の方向に通過する。従って、スロット14は、磁気ヘッ
ド組立体10に対して素早く通過するテープによって作
られる空気層を掻き取り、スロット14および16の間
にある磁気ヘッド支持体24に磁気テープ18が接触し
易くする。磁気トランスジューサ素子であるギャップ1
2は、二つのスロット14および16に挟まれたアーチ
型の磁気ヘッド支持体24の頂上に位置する。図1に示
すように、スロット14および16は鋭いエッジを有し
ており、これによりテープの摩耗やそれに伴う出力信号
の劣化が増大する(例として、米国特許第5,034,
838号(発明者:ブロック他、1991年7月23日
発行)を参照)。
【0003】米国特許第4,956,737号(発明
者:ブロック、1990年9月11日発行)には、空気
層を掻き取るための畦を施した磁気ヘッドの輪郭が開示
されている。この畦は緩やかな傾斜を形成し、磁気ヘッ
ドの形状を不連続なものにしている。この不連続な形状
がエッジを形成し、テープ近傍の空気を掻き取る。畦は
穏やかに傾斜する表面を形成し、テープ表面の凸凹が磁
気ヘッドの肩の部分に直接当たる場合に比べ、より穏や
かに接触するようになっている。テープはその堅さのた
め、その畦の長さ以上に磁気ヘッドに触れることはな
い。その代わり、テープは畦の形成するエッジの間で磁
気ヘッドを跨ぐことになる。畦のエッジによってテープ
から掻き取られた空気は、テープと畦の間に押し出され
る。畦にあるスロットは、空気が排出される断面積を増
やす働きをする。後者の特許で開示されている概念は、
テープの進行速度が低い場合には利用できるが、現在使
用されている速度で接触させて運転する場合には不適当
である。また、その傾斜したエッジが汚染される傾向が
強い。以下にあげる米国特許においても様々な磁気ヘッ
ド組立体が開示されているが、上で述べた問題を解決し
たものはない。米国特許第4,949,208号(発明
者:ミロ他、1990年8月14日発行)、米国特許第
4,825,532号(発明者:リカーズ、1989年
5月2日発行)、米国特許第3,947,887号(発
明者:プラッター、1976年3月30日発行)、米国
特許第4,809,110号(発明者:ハートリッチ、
1989年2月28日発行)、米国特許第3,806,
902号(発明者:ブリーズ他、1974年9月23日
発行)、米国特許第4,695,909号(発明者:モ
マタ他、1987年9月22日発行)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術が提供する
磁気ヘッド組立体には、磁気ヘッドとその上を通過する
磁気記録媒体とをうまく密着させることができず、磁気
ヘッド組立体と記録媒体の間にゴミなどの不要物や空気
が滞留し、その結果磁気記録媒体の劣化も起きてしまう
という問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上で述
べたような従来技術で生じていた問題を解決することが
できる。本発明は、磁気ヘッドとその上を通過する磁気
記録媒体とを密着させ、磁気記録媒体の間に不要物や空
気層が形成するのを抑制できる構造を有し、その結果磁
気記録媒体の劣化を最小にすることのできる磁気ヘッド
組立体を提供する。
【0006】本発明の特徴として、フレキシブルな磁気
記録媒体が相互作用するアーチ型の表面を有し、その上
を前記磁気記録媒体が第一の方向に通過する磁気ヘッド
と、前記磁気ヘッドのアーチ型の表面内に形成され、表
面薄膜空気と前記磁気記録媒体から生じる不要物を掻き
取るための第一スロットとからなり、前記第一スロット
は、前記磁気記録媒体の進行方向を横切る形で伸びてお
り、かつ前記アーチ型表面に付随して形成された第一お
よび第二コーナ部を備えている。さらに、前記第二コー
ナ部は、水平に対し15°以上90°未満の範囲で傾斜
しており、不要物が形成するのを減少させている。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 図2に、本発明の実施の形態を示す。磁気ヘッド組立体
30は、アーチ型(望ましくは円筒型)の上部表面34
を有する磁気ヘッド32を備え、そのアーチ型の上部表
面34は磁気テープ18のような磁気記録媒体と相互作
用する(図1参照)。第一および第二スロット36、3
8は、それぞれ磁気テープ18の進行方向を横切る形に
伸びており、それによりアーチ型の上部表面34は3つ
の部分L1 、L2 およびL3 に分割される。第一スロッ
ト36は、第一コーナ部A−A’と第二コーナ部B−
B’を備える。第二スロット38は、第一コーナ部C−
C’と第二コーナ部D−D’を備える。分割された表面
の中央部分L2 は、磁気トランスジューサ素子12’を
その中央に持つ。
【0008】図2に、テープ保持面においてスロットの
壁面が傾いている様子を示す。表面の中央部分L2 のコ
ーナ部Bにおいて、点Bにおける円筒曲面に対する接線
と「水平」とのなす角を接線角αと定義する。本願にお
いては、「水平」を2つのスロット36、38のの真ん
中に位置する磁気ヘッドの頂点Mに接する平面の方向と
定義する。また、左側のスロットの点Aと点Bとを結ぶ
弦と水平のなす角をγと定義する。そして、迎え角を
(γ−α)、傾斜角βを傾斜部B−B’と水平とのなす
角と定義する。傾斜角βの最小値はγであり、このとき
傾斜部の傾きは弦の方向と一致する。また、傾斜角βの
最大値は90°であり、この場合の傾斜はないものとす
る。さらに、スロット幅をAとBの間の距離と定義す
る。表面の中央部L2 の長さをBとCとの水平距離とす
る。傾斜部の長さとは、傾斜部A−A’、B−B’、C
−C’、D−D’をそれぞれ水平方向に射影したときの
長さとする。
【0009】同様に、コーナ部Dにおいては、点Dにお
ける円筒曲面に対する接線と水平とのなす角を接線角α
1 と定義する。また、角度は点Dを通る水平線に対し反
時計回りを正の向きとする。従って、α1 <0となる。
スロットのコーナ部CとDとを結ぶ弦と水平のなす角を
γ1 と定義する。従って、γ1 =−γ<0となる。迎え
角も前に点Bに対して行ったのと同様に定義する。傾斜
角β1 は傾斜部D−D’と水平のなす角と定義する。傾
斜角β1 の最小値はγ1 (<0)であり、このとき傾斜
部の傾きは弦の方向と一致する。また、傾斜角β1 の最
大値は90°であり、この場合の傾斜はないものとす
る。
【0010】2方向運動の場合、コーナ部BおよびCは
同一の傾斜角(β)を、コーナ部AおよびDは同一の傾
斜角(β1 )をそれぞれ有し、A−B間のスロット幅と
C−D間のそれと同じで、かつA−A’間とD−D’間
の傾斜部の長さとB−B’間とC−C’間の傾斜部の長
さはそれぞれ等しくなければならない。
【0011】表面の曲率半径R,中央部分の長さ2L、
スロットの幅(A−B間)Sの磁気ヘッドの場合、接線
角αおよびα1 は次のようになる。
【0012】α =sin-1(L/ R) α1 =sin-1((L+S)/ R) 従って、弦と水平のなす角γは、
【数1】 数値解析によれば(Heinrich and Wadhwa, "Analysis o
f Self-Acting FoilBearings", Trribology and Mechan
ichs of magnetic Storage Systems, ASLESP-21, Vol-I
II, pp. 152-159, 1986 を参照)、記録用ヘッドの上を
通過するテープとそれに付随する空気層(エアベアリン
グ)の運動と、そのテープとヘッドとの接触とを支配す
る方程式の解から、最適な傾斜角(βおよびβ1 )を決
めることができる。また、有限要素法を用いて数学的モ
デルを数値解析することにより、テープの運動に対する
方程式群、エアベアリングに対するレイノルズの潤滑方
程式、および以下に述べる接触圧からなる過渡的な連成
した系の解を求めることができる。接触圧とは、テープ
表面にある凹凸の平均的な高さより、テープをさらにヘ
ッドに近づけたときに生ずる反発力のことである。
【0013】接触圧(Pc )は、テープのRMS粗さ
(hcon )よりヘッド・テープ間の隙間(h)が小さく
なる場合に導入する。レーシーのデータ(C. Lacey and
F. E.Talke, "Measurement and Simulation of Partia
l Contact at the Head/TapeInterface", Journal of T
ribology, ASME, Vol. 114, October 1992 を参照)に
よれば、次の式により接触圧が定義される。
【0014】 Pc =0 (h>hcon の場合) =Ω(1−h/ hcon 2 a (h<hcon の場合) ここで、Pa は周囲の圧力を表す。パラメータΩおよび
con は、様々なテープに対する実験によりレーシーが
定めたものである。
【0015】レイノルズの潤滑方程式において、1次の
滑り流の項は、空気分子サイズのオーダの厚さのエアベ
アリングによって生じる滑り流の効果を補正するために
ある。ここで、滑り流係数は6.4x10-8(m)、空
気の粘度は1.18x10-5 Pa・sec)とした。
【0016】この数学的モデルでは、テープ厚、曲げ剛
性、幅、速さおよび速度、ヘッドの曲率半径、ラップ
角、ヘッド長、スロット幅、傾斜角および傾斜部の長さ
などをパラメータに取り、振動の影響を考えることがで
き、バンプが1つのヘッドに対して考察をしている。記
録用ヘッドには1つ以上のバンプが存在することがある
が、これらすべてのバンプにあるスロットに同じ原理が
適用できると考えられている。しかしその場合、全ての
パラメータが変わってしまうことも分かっている。ここ
ではスロット幅と傾斜角という重要なパラメータについ
て詳細に考察する。
【0017】解析するヘッドの曲率半径は、高密度磁気
記録に適当と考えられる0.375インチとし、B−C
間のヘッド長を10milとする。この部分は、2つの
スロット間にあるヘッドのエアベアリングをなす表面の
一部である。ここには、スロット間の中央の円筒面の頂
点の所に記録および再生用のギャップが備えられてい
る。総ラップ角は10°とする。この値は、テープの走
行路に向かって記録用ヘッドが突き出す度合いを定め、
ガイドやローラの位置に対して相対的で、記録用ヘッド
のいずれかの側で決められる。
【0018】テープの厚さを0.5mil、幅を0.2
5インチ、曲げ剛性を2x106psi、ポワッソン比
を0.3とする。また、テープの張力を2オンス、スピ
ードを毎秒62.5インチとする。さらに、接触圧パラ
メータのうち、Ωを100、hcon を50nmとし、周
囲の空気圧を84100Paとする。
【0019】図3から図6は、ヘッドの中央部分L2
コーナ部BおよびCにおける傾斜角βを様々に変化さ
せ、ヘッドの導入部L1 と導出部L3 のコーナ部Aおよ
びDにおける傾斜角β1 を90°に固定し、テープが左
から右に移動する場合のスロット幅(A−B間=C−D
間で5、6、8および10milとする)の影響を示し
ている。傾斜部の長さは全て等しく、2milとする。
このとき注意しなければならないのは、これらの図にお
いては縦方向のスケールの影響で、導入部L1 の上に存
在するテープとヘッドの間の大きな空隙が示されていな
いことである。
【0020】図3は、ヘッドの中央部分L2 上でテープ
とヘッドを密着させるのには不適当と思われるスロット
幅5milの場合を示す。どの傾斜角βに対しても、中
央部分L2 での接触は得られていない。さらには、導出
部L3 において、かなりの面積でテープの接触が見られ
る。
【0021】図4は、スロット幅6milの場合を示
す。傾斜がないときには、中央部分L2 上のテープとの
間隙が最も小さくなる。しかしながら、傾斜がない場
合、テープは中央部分L2 に接触しないことに注意しな
ければならない。また、テープはスロットのコーナ部B
で中央部分L2 に接触しないことにも注目しなければな
らない。このことは、ヘッドの中央部分L2 付近、特に
ギャップ領域でのテープの接触が不安定であることを示
している。スロットに傾斜を設けると、テープはヘッド
の中央部分L2 と接触せずに通過してしまうことがあ
る。
【0022】図5は、スロット幅8milの場合を示
す。傾斜角βが25°より大きい場合、中央部分L2
で完全な接触が得られ、テープの凸凹が考えられる範囲
の全ての傾斜角βでスロットのコーナ部BおよびCに押
し付けられる。このように、25°の傾斜を持つ8mi
l幅のスロットを使えば、テープは中央部分L2 に安定
に接触し、傾斜角が鋭い(90°)場合と比較して、ス
ロットのコーナ部BおよびCでの接触圧を軽減できる。
【0023】図6は、スロット幅10milの場合を示
す。このときも、傾斜角βが25°より大きい場合、中
央部分L2 上で完全な接触が得られる。図に示すよう
に、与えられたヘッドの曲率半径、ヘッドの長さ、傾斜
部の長さ、テープの進行速度、張力および剛性に対し、
ある決まった最小のスロット幅が、適切で安定な接触を
得るのに必要とされる。スロット幅を10milより大
きくすると、接触圧がコーナ部B、CおよびD、さらに
2 およびL3 上において増大する。その結果摩耗が激
しくなり、接触性の改善は見られない。
【0024】実験は、曲率半径0.375インチ、スロ
ット幅10mil、傾斜角が0から90°の範囲のヘッ
ドを使って行った。ヘッドの摩耗作用は傾斜角が増加す
るにつれ減少し、傾斜角が15°を超えるとギャップで
の完全な接触が得られることを確かめた。しかしなが
ら、この場合でも過渡的な動作において接触が断続的に
失われることがあり、そこで最小の傾斜角を25°に設
定した。実験におけるその他のパラメータは、前に述べ
たとおりに設定した。
【0025】4つのスロット幅に対して弦と水平のなす
角を考えると、それぞれA−B間5milの場合1.1
5°、A−B間6milの場合1.22°、A−B間8
milの場合1.37°、A−B間10milの場合
1.53°となる。コーナ部Bについては、弦と水平の
なす角が1.22°より大きくなければならない。4つ
のヘッドの曲率半径(0.375、0.500、0.6
25、0.750インチ)と5つのスロット幅(5から
12mil)に対する迎え角を次の表に示す。
【0026】
【表1】 図3から図6により、望ましい迎え角は0.46から
0.76°の範囲にあることが分かる。迎え角が増加す
るに従い、掻き取りエッジによるテープの摩耗が増加す
るため、その上限が決められる。同様の解析を曲率半径
が0.5、 0.625および0.75インチのヘッド
についても行った結果、上記の範囲の迎え角がこれらの
ヘッドに対してもよいことが分かっている。
【0027】図7から図10は、ヘッドの中央部分L2
のコーナ部BおよびCにおける傾斜角β1 をγ1 (弦と
水平のなす角)から90°まで変化させ、傾斜角βを9
0°に固定し、テープが左から右に移動する場合のスロ
ット幅(A−B間=C−D間で5、6、8および10m
ilとする)の影響を示している。傾斜部の長さは全て
等しく、2milとする。このとき注意しなければなら
ないのは、これらの図においては縦方向のスケールの影
響で、導入部L1 の上に存在するテープとヘッドの間の
大きな空隙が示されていないことである。
【0028】図7は、スロット幅5milの場合を示
す。傾斜角β1 が1°より小さいときには、テープは導
出部L3 のいずれの部分にも接触しないで通過してしま
う。一方、傾斜角βが1°以上のときには、テープはス
ロットの出口にあたるコーナ部Dおよびベアリングの終
端部で接触している。傾斜角β1 が増加すると、90°
の場合に見られるような導出部L3 でのテープの接触が
起こる。能動素子が円筒面状の中央部分L2 の頂点にあ
るとすれば、導出部L3 においてテープが接触すること
は摩耗が増えるのみで望ましいことではない。図7は、
並んだ2本の5mil幅のスロットにより、導出部L3
の広い部分がテープに密着できることが示している。こ
のように、1対のスロットで幅広のスロットを置き換
え、導出部L3 での接触圧を下げることも可能である。
この方法は、3つのバンプを有するヘッド組立体におい
て有用であり、その場合トランスジューサを頂点に設置
する必要はない。
【0029】図8は、6mil幅のスロットの場合のテ
ープとの間隙の様子を示している。図9は、8mil幅
のスロットの場合の間隙の様子を示しているが、5mi
lや6milの場合と異なっている。中央部分L2 上で
の間隙は、スロット幅が増加したために傾斜角β1 の影
響を受けない。中央部分L2 上で完全な接触が保たれ、
傾斜角β1 <5°のとき、導出部L3 を傾けると効果が
現れる。テープは、エアベアリングを形成する表面であ
る導出部L3 の大部分に接触せずに通過し、スロットの
コーナ部Dとエアベアリング領域の終端部に接触する。
傾斜角β1 >5°のときには、テープは導出部L3 に接
触する。図10に示すように、スロット幅が10mil
の場合も同様な結果となる。
【0030】傾斜部の長さがこれまで解析してきた2m
ilより増えると、導出部L3 上でのテープとの間隙が
増加する。8mil幅のスロットの場合、傾斜部の長さ
を3、4および5milにすると中央部分L2 にテープ
は接触し、さらに傾斜を弦に沿うようにすると、導出部
3 上でのテープとの間隙が増加する。このことは、図
11に示される。
【0031】図12は、スロット幅8milで、4種類
の異なる傾斜角βとβ1 の組合せ(傾斜角β:25°お
よび90°、傾斜角β1 :5°および90°)に対する
記録用ヘッドとテープとの間隙を示したものである。図
9および図10から推定すれば、スロット幅が大きくな
ると、中央部分L2 上でのテープとの間隙に対する傾斜
角βとβ1 の影響はなくなると考えられる。従来の技術
では、傾斜角βとβ1 はいずれも90゜である。第一番
目のケースでは、傾斜角β1 =90゜、傾斜角β>25
゜であり、このときはコーナ部と中央部分L2 によるテ
ープの摩耗が軽減される。第二番目のケースでは、傾斜
角β1 <5゜、傾斜角β>25゜であり、このときはコ
ーナ部によるテープの摩耗はさらに軽減され、導出部L
3 にあるコーナ部Dにテープは接触せず、導出部L3
よるテープの摩耗は減少する。この現象は実験において
観測され、理論の予想した通りであった。
【0032】実施の形態2 図13は、本発明のもう一つの実施の形態を示してい
る。磁気ヘッド組立体40は、磁気ヘッド42を備え、
それは進行する磁気記録媒体と相互作用するアーチ型の
表面44を有する。磁気ヘッド42には、中央に磁気ト
ランスジューサ素子12”が設けられている。第一番目
のスロットの組46、48は、磁気ヘッド42にある磁
気トランスジューサ素子12”の一方の側面に設けられ
ている。スロット46、48および50、52のコーナ
部には、前に述べた本発明の提供するやり方に従って傾
斜が設けられている。
【0033】以上、本発明について、特にその望ましい
実施の形態に関して詳細に説明した。しかし、本発明の
考え方およびその範囲で、さらなる変形あるいは改良が
可能であること考えられる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、高速で通過する磁気記録媒体
に密着し、その上にある空気層やそれから生じるゴミな
どの不要物を掻き取り、その結果磁気記録媒体の劣化を
減少させることのできる磁気ヘッド組立体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来技術による磁気ヘッド組立体を
正面から見たときの断面図である。
【図2】 図2は、本発明の実施の形態を正面から見た
ときの概略図である。
【図3】 図3は、本発明を説明するグラフである。
【図4】 図4は、本発明を説明するグラフである。
【図5】 図5は、本発明を説明するグラフである。
【図6】 図6は、本発明を説明するグラフである。
【図7】 図7は、本発明を説明するグラフである。
【図8】 図8は、本発明を説明するグラフである。
【図9】 図9は、本発明を説明するグラフである。
【図10】 図10は、本発明を説明するグラフであ
る。
【図11】 図11は、本発明を説明するグラフであ
る。
【図12】 図12は、本発明を説明するグラフであ
る。
【図13】 図13は、本発明の他の実施の形態を正面
から見たときの概略図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド組立体、12,12’,12” 磁気
トランスジューサ素子、14,16 スロット、18
磁気テープ、30 磁気ヘッド組立体、32磁気ヘッ
ド、34 上部表面 、36 第一スロット、 38
第二スロット、40 磁気ヘッド組立体、42 磁気ヘ
ッド、44 表面、46,48,50,52 スロッ
ト。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッド組立体であって、アーチ型表
    面を有し、前記表面の上を第一の方向に進行するフレキ
    シブルな磁気記録媒体と相互作用する磁気ヘッドと、 前記磁気記録媒体の表面にある表面薄膜空気と前記磁気
    記録媒体から生じる不要物を掻き取るために、前記磁気
    ヘッドのアーチ型の表面に形成された第一スロットとを
    含み、 前記第一スロットは、前記磁気記録媒体の進行方向を横
    切るように形成され、前記第一スロットの第一および第
    二コーナ部は、前記アーチ型表面に付随するように形成
    され、前記第二コーナ部は水平に対し15゜以上90゜
    未満の範囲で傾斜し、前記第一スロットによる磁気記録
    媒体の摩耗を軽減することを特徴とする磁気ヘッド組立
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ヘッド組立体であ
    って、前記磁気記録媒体が前記第一の方向と反対の第二
    の方向に進行する場合、前記磁気記録媒体の表面にある
    表面薄膜空気と前記磁気記録媒体から生じる不要物を掻
    き取るために、さらに前記磁気ヘッドのアーチ型表面に
    形成された第二スロットを含み、 前記第二スロットは、前記第一スロットと間隔おいて平
    行に形成され、前記第二スロットの第一および第二コー
    ナ部は、前記アーチ型表面に付随するように形成され、
    前記第一スロットと前記第二スロットは、磁気素子を備
    えた部分で隔てられ、前記第一スロットの第二コーナ部
    と前記第二スロットの第一コーナ部はその磁気素子を備
    えた部分の終端部に形成され、前記第二スロットの第一
    コーナ部は、水平に対し15゜以上90゜未満の範囲で
    傾斜し、前記第二スロットによる磁気記録媒体の摩耗を
    軽減することを特徴とする磁気ヘッド組立体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気ヘッド組立体であ
    って、前記第一スロットの第二コーナ部と前記第二スロ
    ットの第一コーナ部の傾斜が等しいことを特徴とする磁
    気ヘッド組立体。
JP10117296A 1995-04-27 1996-04-23 空気を掻き取るための傾斜したスロットを横方向に有する磁気ヘッド組立体 Pending JPH0997406A (ja)

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US42997695A 1995-04-27 1995-04-27
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JPH0997406A true JPH0997406A (ja) 1997-04-08

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ID=23705537

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JP10117296A Pending JPH0997406A (ja) 1995-04-27 1996-04-23 空気を掻き取るための傾斜したスロットを横方向に有する磁気ヘッド組立体

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US7016148B2 (en) * 2002-05-21 2006-03-21 Sony Corporation Magnetic head for rotary head drum

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