JPH09970A - 糸状ゴミ除去装置 - Google Patents

糸状ゴミ除去装置

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JPH09970A
JPH09970A JP7156441A JP15644195A JPH09970A JP H09970 A JPH09970 A JP H09970A JP 7156441 A JP7156441 A JP 7156441A JP 15644195 A JP15644195 A JP 15644195A JP H09970 A JPH09970 A JP H09970A
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container
thread
dust
removing device
sewage
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JP7156441A
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English (en)
Inventor
Kyozo Kawachi
内 恭 三 河
Hidenori Ibe
部 英 紀 伊
Osamu Watabe
部 攻 渡
Eiji Sekiya
矢 英 士 関
Norimitsu Abe
部 法 光 阿
Minoru Takemura
村 稔 竹
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下水中の糸状ゴミのみを選択的に除去できる
装置を提供する。 【構成】 糸状ゴミ除去装置10は、両端が密閉された
略円筒状の容器13を備えている。容器13の一端側に
容器の円周方向に沿って流入管14が連結され、容器1
3の他端側に容器の円周方向に沿って流出管15が連結
されている。容器13内には、軸方向に平行に複数の棒
状体16が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未処理下水(以下「下
水」という)の処理に用いられ、とりわけ下水中に混在
する毛髪、紐くず等の糸状ゴミのみを選択的に除去する
ための糸状ゴミ除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水中の熱を熱交換器を用いて回収する
下水熱回収装置が知られている。ところで下水中には、
微生物塊のような1mm以下のけん濁物、人間の排泄物
中の未消化物のような数mm程度のゴミ、および毛髪、
紐くずのような100mm以上の糸状ゴミ等多種多様な
ものが含まれている。これら下水中に含まれるものの粒
径分布の一例を図10に示す。
【0003】この下水熱回収装置を構成する熱交換器に
おいて、上述したもの、とりわけ毛髪、紐くずのような
糸状ゴミが、熱交換器の内部または熱交換器の伝熱管に
絡まると、熱交換器は正常な機能を果たせなくなる。そ
こで、従来は、耐蝕性および強度を考慮し、バースクリ
ーンを用いたストレーナを熱交換器の前に設けてゴミを
除去するようにしている。このバースクリーンは、用途
に応じてバーの間隔(目開き)が選定される。また、こ
のストレーナはバースクリーンに絡まるゴミを除去する
ために、掻取り、逆洗等のゴミ除去機能を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、下水熱
回収装置においては、熱交換器に流入するゴミを除去す
るために、バースクリーンを用いたストレーナが熱交換
器の前に設けられている。
【0005】しかしながら、下水中には、前述したよう
に微生物塊のような1mm以下のけん濁物、人間の排泄
物中の未消化物のような数mm程度のゴミ、および毛
髪、紐くずのような直径が1mm以下で長さが100m
m程度の糸状ゴミ等多種多様なものが含まれている。
【0006】このため、1つのストレーナのみでこれら
の多種多様なゴミを適切に除去しようとすることは困難
である。すなわち、従来のストレーナで糸状ゴミを完全
に除去しようとすると目開きを1mm程度にする必要が
あるが、この場合、増水等でゴミの量が増加すると微生
物塊のような1mm以下のけん濁物、人間の排泄物中の
未消化物のような数mm程度のゴミがバースクリーンに
引っ掛り、このことによりバースクリーンの閉塞が生じ
る。このため、実際にはバースクリーンの目開きは5m
m程度以上とする必要があり、糸状ゴミを完全に除去す
ることはできない。
【0007】このような場合、ストレーナを下水が通過
する前、またはその後に下水から糸状ゴミのみを除去す
ることができれば、その他のゴミやけん濁物の寸法に合
わせてストレーナのバースクリーンの目開きを最適な値
に設定することができて都合がよい。
【0008】本発明は、このようなことを考慮してなさ
れたものであり、下水中の糸状ゴミのみを選択的に除去
できる装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、両端が密閉さ
れた略円筒状の容器と、この容器の一端側に容器の円周
方向に沿って連結された流入管と、前記容器の他端側に
容器の円周方向に沿って連結された流出管と、前記容器
内に軸方向に平行に配置された複数の棒状体とを備えた
ことを特徴とする糸状ゴミ除去装置である。
【0010】
【作用】本発明によれば、流入管が容器の一端側に容器
の円周方向に沿って連結され、流出管が容器の他端側に
容器の円周方向に沿って連結されているため、流入管か
ら容器内に流入した下水は、容器内で螺旋流を形成し容
器内を一端側から他端側に向かって流れてゆき、流出管
から流出する。下水に含まれる糸状ゴミはこの螺旋流と
ともに容器内を流れてゆくが、容器内には軸方向に平行
に複数の棒状体が配置されているため、糸状ゴミは、流
出管から下水が流出するまでの間に棒状体絡まり捕獲さ
れる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1及び図2は本発明による糸状ゴミ除去
装置の一実施例を示す図である。
【0012】図1及び図2に示すように、糸状ゴミ除去
装置10は、内径1000mm、長さ1500mmの円
筒形状に形成された容器13を備えており、その処理量
は2000m3 /日となっている。糸状ゴミ除去装置1
0の清掃時等に洗浄水や容器13内に滞積した汚物を排
泄するために、容器13には長手方向中央部に内径40
mmのドレン管20が設けられている。また、容器13
は、その両端に装着され容器13を密封する円盤形状の
蓋11、蓋12を有している。蓋11、蓋12にはそれ
ぞれ、その中心に1箇所、その中心を中心とした直径8
00mmの円周上であってこの円周を4等分した位置に
それぞれ4箇所、合計5箇所に後述する棒状体16用の
直径20mmの穴が形成されている。また糸状ゴミ除去
装置10の容器13は、その長手方向が水平方向を向く
ように設置されている。
【0013】また、容器13の一端側には円筒形状の流
入管14が連結され、容器13の他端側には円筒形状の
流出管15が連結され、これら流入管14と流出管15
とは容器13の対角線上に位置している。また流入管1
4および流出管15は、容器13の円周方向に沿って、
すなわち、その軸線が連結部における容器13の内周の
接線方向と平行となるように容器13に連結されてい
る。ここで流入管14および流出管15の内径は、いず
れも400mmとなっている。
【0014】さらに、糸状ゴミ除去装置10は、容器1
3の内部にその軸方向と平行に配置された5本の棒状体
16を備えている。棒状体16は前述した蓋11、蓋1
2の穴にそれぞれ挿入され、棒状体16の両端に形成さ
れたねじ部にパッキンナットを装着締結することによっ
て、蓋11、蓋12に結合され、これによって容器13
内の所定位置に固定される。この場合、棒状体16と容
器13の内壁との距離は略100mm,棒状体16の相
互間距離は400mmから500mmとなっている。
【0015】なお、本実施例においては棒状体16の相
互間距離は400mmから500mmとしたが、棒状体
16の相互間距離は100mm以上が確保されていれば
よい。この理由は、以下のとおりである。すなわち、糸
状ゴミ除去装置10が実際に使用された場合、1年間に
捕捉される毛髪の量は40万本程度であり、これは、女
性の毛髪4人分程度の量である。従って、この1年間に
捕捉される毛髪が容器13の内容積に占める割合はほん
の数パーセントであり、このため、棒状体16の相互間
距離は絡まった毛髪が架橋しない程度、すなわち相互間
距離100mm以上が確保されていれば十分だからであ
る。
【0016】また、それぞれの棒状体16には、糸状ゴ
ミを引掛けるため、外径約25mm、長さ20mmの円
筒片状の流れ止め(凸部)19が、略100mmの間隔
で設けられている。流れ止め19は、棒状体16の外周
面に、流れ止め19の内周面が嵌合されるように装着固
定される。
【0017】なお、本実施例においては、糸状ゴミを引
掛けるための手段として円筒片状の流れ止め19を用い
たが、これに限定されるものではなく、棒状体16の外
周面に他の凸部を設けること、例えば突起を形成した
り、リングもしくは円盤を装着することによって、糸状
ゴミを引掛けてもよく、さらに棒状体16の外周面に凹
部を形成して糸状ゴミを引掛けてもよい。
【0018】なお、上記実施例における糸状ゴミ除去装
置10の各部寸法等は要求性能に応じて変更されうるも
のであり、上記実施例記載のものに限定されるものでは
ない。
【0019】次に、このような構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0020】図1及び図2において、流入管14が容器
13の一端側に容器13の円周方向に沿って連結され、
また流出管15が容器13の他端側に容器13の円周方
向に沿って連結されているので、流入管14から勢いよ
く(例えば流速2m/sec程度で)下水を流入させる
と、流入した下水は、容器13内で螺旋流を形成し容器
13内を一端側から他端側に向かって流れてゆき、流出
管15から流出する。
【0021】下水中に混在する毛髪、紐くず等の糸状ゴ
ミのうち比較的長い糸状ゴミは、この螺旋流に乗って容
器13内を旋回し、ある確率で棒状体16に衝突して絡
まる。容器13内では乱流と前記螺旋流が発生してお
り、かつ螺旋流は揺らいでいるので、棒状体16に絡ま
った糸状ゴミのほとんどは、より一層強固に棒状体16
に絡みつく。
【0022】一方、棒状体16は、それぞれが互いに十
分な間隔をとって配置されているため、比較的短い糸状
ゴミやけん濁物等は、棒状体16の間を容易に通過する
ことができ、容器13内にとどまることなく流出管15
から流出する。このため、下水中に含まれる比較的長い
糸状ゴミのみを選択的に除去することができる。
【0023】この間、棒状体16には、略100mmの
間隔で円筒片状の流れ止め19が設けられているため、
棒状体16の長手方向の全域にわたって均等に捕捉され
る。すなわち、棒状体16に絡みついた糸状ゴミが螺旋
流の影響で流出管15側に押し流され一か所に固まって
しまうようなことはない。
【0024】また、流れ止め19は円筒片状の形状を有
しているため、糸状ゴミ除去装置10の容器13内を清
掃する際に、糸状ゴミの除去が容易である。
【0025】また、容器13は、その長手方向が水平方
向を向くように設置されているため、螺旋流の流速は長
手方向について均一化され、糸状ゴミが棒状体16の流
入管14近傍部分に集中して捕捉されることが防止でき
る。
【0026】次に、本実施例の糸状ゴミ除去装置を用い
て生下水を処理した結果と、従来方式のバースクリーン
の目開きが2mmの洗浄機能付きストレーナにより生下
水を処理した結果を、図4および図5に比較して示す。
以下の結果は生下水を流速2m/secで流入管14か
ら容器13内に流入させた場合のものである。
【0027】このうち図4は毛髪の長さと捕捉率の関係
を示す。図4に示すように、本実施例の糸状ゴミ除去装
置によっては長さ100mm以下の毛髪は捕捉すること
ができなかったが、長さ150mmの毛髪に対しては9
0%程度、長さ200mm以上の毛髪に対しては95%
以上捕捉することがができた。通常、熱交換器の内部ま
たは熱交換器の伝熱管に絡まる毛髪長さは、発明者らの
経験上概略200mm以上であり、捕捉性能としてはこ
れで十分と考えられる。
【0028】一方、従来方式のストレーナによっても、
50mm以上の毛髪は十分に捕捉されていた。しかしな
がら、従来方式のストレーナには損失水頭の変動が極め
て大きいという問題があった。ここで、ほぼ一年間にわ
たって生下水を処理した場合における、本発明の糸状ゴ
ミ除去装置と従来方式のストレーナの損失水頭の変化を
比較した結果を図5に示す。
【0029】図5に示すように、従来方式のストレーナ
の損失水頭の最大値は1mを超え、その変動幅も極めて
大きかった。なお、6ヵ月経過時点で損失水頭が1mを
超えてしまったのは、降雨増水によって生下水中のけん
濁物が増加しスクリーンが閉塞したためである。
【0030】これに対して、本発明の糸状ゴミ除去装置
の損失水頭は、初期0.15mであり、その後時間の経
過とともに徐々に上昇してゆき、1年経過後には0.3
mとなった。すなわち、本発明の糸ゴミ除去損失水頭の
変化が非常に小さく、安定したろ過性能を示すことが判
明した。
【0031】なお、この期間を通じて、長さ200mm
の毛髪に対して95%以上の捕捉が達成されていた。
【0032】以上説明したように、本実施例において
は、150mmの毛髪に対し十分な比率で捕捉ができて
いる。また棒状体16と容器13の内壁との間がほぼ1
00mm、5本の棒状体16の相互間距離が400〜5
00mmと長いため、捕捉した毛髪は容器13流路の障
害とはならない。
【0033】次に、図1および図2に示す実施例におい
て、糸状ゴミ除去装置10における容器13の寸法及び
棒状体16の設定本数等を決定するために参考とした実
験結果について説明する。
【0034】実験は、図6に示すようなモデルを用いて
行った。このモデルは、図1および図2に示す実施例に
対して、棒状体16の直径を10mmとした点、棒
状体16の本数を2本としそれぞれを容器13の中心軸
に対して対称位置に間隔100mmで配置した点(すな
わち、棒状体16の間隔は90mmとなる)、容器1
3の内径を200mmとした点、流入管14と流出管
15の内径を40mmとした点、及び容器13の長さ
をパラメータとして100mm、200mm、400m
m、1000mmの4種類とした点、が異なっている。
このモデルの詳細な寸法諸元を表1に示す。
【0035】
【表1】 実験は、表1記載の各々の条件で行い、この実験におい
て図中略したポンプによって流入管14から流速1m/
sで清水が流し込まれた。この状態で、長さ200mm
の女性毛髪100本を1本づつ流入管14に注入し、流
出管15から流出する流出水を100メッシュのふるい
で受けて流出毛髪数を数え、式(1)により毛髪の捕捉
率を求めた。
【0036】 捕捉率(%)=100−流出毛髪数 式(1) 実験結果を図7に示す。捕捉率は容器10の長さにほぼ
比例して上昇し、長さ400mmで80%になった。そ
の後上昇は鈍化し、長さ1000mmで97%になっ
た。この結果から、捕捉率は容器10内で生じる螺旋流
の螺旋段数と棒状体16の本数との積に比例するものと
考えられる。また、螺旋段数は容器10の長さに比例
し、比例定数すなわち容器10の単位長さ当たりの螺旋
段数は、流入管14での流速、および容器10、流入管
14、流出管15の直径で定まることが判明した。
【0037】本実験の後、微生物魁のような1mm以下
けん濁物、人の排泄物の未消化物のような数mmのゴミ
等の捕捉を調べるため、模擬実験を行った。この模擬実
験は、おがくずを清水とともに流入管14から注入し、
容器10内におがくずがどの程度捕捉されるかを確認す
るものである。本模擬実験によれば、おがくずは容器1
0のコーナ部に若干の付着が見られただけであった。し
たがって本発明によれば、下水中の比較的長い糸状ゴミ
のみを選択的に除去できることが判明した。
【0038】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図3は、本発明による糸状ゴミ除去装置の他の実施
例を示す図である。
【0039】図3に示す実施例は、容器13を垂直方向
に設置し、流入管14と流出管15を容器13に対して
同じ側(ともに図3における手前側)に互い違いの方向
を向いて配置した点が異なるのみであり、他は図1およ
び図2に示す実施例と略同一である。図1および図2に
示す実施例と同一部分には同一符号を付して詳細な説明
は省略する。
【0040】図3に示すように、容器13の底面に取付
けられた蓋11の中央にドレン管20が設けられてい
る。なお、ドレン管20が蓋11の中央に設けられたこ
とにより、図3に示す実施例において容器13の中央部
から棒状体16が除かれている。
【0041】図3において、流入管14と流出管15が
容器13に対して同じ側に配置されているので、容器1
3の片面に流入管14と流出管15に連結される配管を
まとめることができる。このため、スペース効率を向上
させることができるとともに、外観のシンプル化を図る
ことができる。
【0042】また、図3において、糸状ゴミ除去装置1
0の容器13は、その長手方向が垂直方向を向くように
設置されているため、容器13の内部を清掃する際に、
蓋11から棒状体16を取り外せば、棒状体16を装着
したまま蓋12を吊り上げて棒状体16に絡んだ毛髪を
除去することができる。
【0043】次に、本発明の応用例について説明する。
図8及び図9は、本発明の応用例を示す図である。
【0044】図8に示すように、下水ポンプ場のポンプ
井30、ポンプ31、洗浄機能付きストレーナ32、本
発明による糸状ごみ除去装置10、熱交換器等34の下
水入り口を順に配管接続し、かつ熱交換器等34の下水
出口に管35の一端を接続し、他端をポンプ井30に解
放して下水熱回収装置が構成される。この場合、洗浄機
能付きストレーナ32のバースクリーン目開きは5mm
程度となっている。また、熱交換器34には伝熱管36
を介してヒートポンプ37が接続されている。
【0045】次に、このような構成からなる図8に示す
応用例の作用について説明する。
【0046】図8において下水中の固形物(ゴミ)のう
ち略5mm以下のゴミはストレーナ32を通過するが、
略5mm以上のゴミはほとんどストレーナ32で捕捉さ
れる。また、毛髪、紐くず等の糸状ゴミの一部は、その
約5%程度がストレーナ32を通過し、特にストレーナ
洗浄の直後では通過量が増える。熱交換器34内部およ
び伝熱管36に絡まるのは、前述したように経験的に2
00mm以上の糸状ゴミであり、ストレーナ32を通過
した毛髪等の糸状ゴミのうち、150mm以上の比較的
長い糸状ゴミが主としてが糸状ゴミ除去装置10で選択
的に捕捉される。したがって本応用例によれば、熱交換
器34内部および伝熱管36への毛髪等の糸状ゴミの絡
まりが防止できる。また、本応用例によれば、糸状ゴミ
の捕捉を糸状ゴミ除去装置10により行うことができる
ため、ストレーナ32のバースクリーン目開きを必要以
上に小さくする必要がない。このため、増水等でゴミの
量が増加する場合にも流路の閉塞がなくかつ毛髪が絡ま
らない安定した下水熱回収装置が得られる。
【0047】上述した図8に示す応用例においては、1
つの糸状ゴミ除去装置を用いたが、図9に示すように2
つの糸状ゴミ除去装置を組みあわせて使用することもで
きる。この場合は、図9に示すように図8に示す糸状ゴ
ミ除去装置10の部分を置きかえればよい。
【0048】すなわち、図9に示すように、第1の糸状
ゴミ除去装置10aと第2の糸状ゴミ除去装置10bは
管41,42に対して並列に接続されている。また、第
1の糸状ゴミ除去装置10aと第2の糸状ゴミ除去装置
10bの流入管14a,14b側にそれぞれ開閉弁4
3、46が設けられ、流出管15a,15b側にそれぞ
れ開閉弁48、45が設けられている。
【0049】また、開閉弁43と流入管14aとの間の
分岐点60から、開閉弁47を有する管50が、開閉弁
45と流出管15bとの間の分岐点63まで延びてい
る。また、開閉弁46と流入管14bとの間の分岐点6
1から、開閉弁44を有する管49が開閉弁48と流出
管15aとの間の分岐点62まで延びている。
【0050】また、開閉弁43,44,45および開閉
弁46,47,48はそれぞれ組を形成しており、一方
の組の開閉弁43,44,45が開いている場合には、
他方の組の開閉弁46,47,48が閉じているという
関係になっている。上記の接続法は、メリーゴランド配
列と呼ばれる接続法である。
【0051】なお、開閉弁43〜48は、それぞれを独
立して開閉操作することも可能である。
【0052】なお、図8において、管41はストレーナ
32の出口側に接続されており、管42は熱交換器36
の入口側に接続されている。
【0053】図9に示す応用例によれば、開閉弁43,
44,45を開とし、開閉弁46,47,48が閉とす
ることにより、管41からの下水は第1の糸状ゴミ除去
装置10aから第2の糸状ゴミ除去装置10b内に流入
する。この場合、開閉弁43,44,45を閉じ、開閉
弁46,47,48を開くように切り替えを行うと、管
41からの下水は第2の糸状ゴミ除去装置10bから第
1の糸状ゴミ除去装置10a内に流入する。
【0054】すなわち、図9に示す応用例によれば、第
1の糸状ゴミ除去装置10aおよび第2の糸状ゴミ除去
装置10bへの通水順序を選択することができので、2
つの糸状ゴミ除去装置10a,10bの状態(内部の清
浄度など)に応じて通水順序を選択することにより、よ
り安定した糸状ゴミの捕捉が可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
糸状ゴミ除去装置の容器内に配置された複数の棒状体に
よって、下水に含まれる糸状ゴミを選択的に絡めて除去
することができる。このため、糸状ゴミ除去装置の下流
側に設けられる熱交換器等に毛髪等が絡まることはな
く、安定して作動する下水熱回収装置が得られる。
【0056】また、糸状ゴミの捕捉を糸状ゴミ除去装置
により行うことができるため、糸状ゴミ除去装置と並設
されるストレーナのバースクリーンの目開きをより適切
な値に設定することができ、増水等で下水の流量が増加
する場合でも流路の閉塞が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による糸状ゴミ除去装置の一実施例を示
す一部に断面図を含む斜視図。
【図2】図1のA−A断面を示す図。
【図3】本発明による糸状ゴミ除去装置の一変形実施例
を示す一部に断面図を含む斜視図。
【図4】毛髪長さと捕捉率の関係を示す図であって、従
来のバースクリーンを用いたストレーナと本発明による
糸状ゴミ除去装置の一実施例の毛髪捕捉性能を比較した
図。
【図5】通水時間と損失水頭の関係を示す図であって、
従来のバースクリーンを用いたストレーナと本発明によ
る糸状ゴミ除去装置の一実施例の毛髪捕捉性能を比較し
た図。
【図6】実験モデルの構成を示す斜視図。
【図7】容器長さと毛髪捕捉率の関係を示す図。
【図8】本発明を応用した下水熱回収装置の構成を示す
図。
【図9】本発明を応用した下水熱回収装置の構成を示す
図であって、図8に対する変更部分を示す図。
【図10】下水中に含まれるけん濁物の粒径分布の一例
をを示す図。
【符号の説明】
10 糸状ゴミ除去装置 11、12 蓋 13 容器 14 流入管 15 流出管 16 棒状体 19 流れ止め 20 ドレン管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 矢 英 士 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 阿 部 法 光 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 竹 村 稔 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が密閉された略円筒状の容器と、 この容器の一端側に容器の円周方向に沿って連結された
    流入管と、 前記容器の他端側に容器の円周方向に沿って連結された
    流出管と、 前記容器内に軸方向に平行に配置された複数の棒状体
    と、を備えたことを特徴とする糸状ゴミ除去装置。
  2. 【請求項2】前記棒状体には、糸状ゴミを引掛けるため
    の凹部または凸部が設けられていることを特徴とする、
    請求項1記載の糸状ゴミ除去装置。
JP7156441A 1995-06-22 1995-06-22 糸状ゴミ除去装置 Pending JPH09970A (ja)

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JP2007203271A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 House Foods Corp 糸状体捕捉具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007203271A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 House Foods Corp 糸状体捕捉具
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