JPH0996335A - 油圧シリンダ - Google Patents

油圧シリンダ

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JPH0996335A
JPH0996335A JP27707695A JP27707695A JPH0996335A JP H0996335 A JPH0996335 A JP H0996335A JP 27707695 A JP27707695 A JP 27707695A JP 27707695 A JP27707695 A JP 27707695A JP H0996335 A JPH0996335 A JP H0996335A
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cylinder
chamber
valve
passage
oil
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JP27707695A
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Hiromi Machida
博美 町田
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車高調整用の油圧シリンダにおいて、油圧シ
リンダに、ばね要素および減衰力調整機構を一体に設け
る。 【解決手段】 シリンダ21内にピストンロッド30を連結
したピストン29を嵌装する。シリンダ下室21b にベース
バルブ35を介してアキュムレータ38を接続する。ピスト
ン29およびベースバルブ35に逆止弁50,53を設ける。シ
リンダ上室21a とアキュムレータ38とを連通させる連通
路に減衰力調整機構58を設ける。ピストンロッド30の給
排油通路30a を介してシリンダ21内に油液を給排して車
高を調整する。ピストンロッド30の侵退によるシリンダ
21内の容積変化をアキュムレータ38によって吸収してば
ね力を発生させる。ピストンロッド30の伸縮によって、
シリンダ上室21a とアキュムレータ38と間で油液の流れ
が生じるので、これらの連通路の通路面積を減衰力調整
機構58によって変化させて減衰力を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
姿勢制御を行うサスペンション制御装置に装着されて車
高調整を行う油圧シリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の懸架装置において、舗
装道路、悪路等の路面状況、積載荷重の変化あるいは走
行速度等の走行状況の変化に応じて車輪と車体の間に介
装された油圧シリンダに油液を給排することにより、各
車輪毎の車高、懸架ばねのばね定数等を調整して車体の
姿勢制御を行うことにより、操縦安定性、走破性および
乗り心地を向上させるようにしたサスペンション制御装
置がある。
【0003】この種のサスペンション制御装置に装着さ
れる従来の油圧シリンダの一例について図3を用いて説
明する。図3に示すように、従来の油圧シリンダ1は、
シリンダ2内にピストン3が摺動可能に嵌装されてお
り、ピストン3によってシリンダ2内がシリンダ上室2a
とシリンダ下室2bの2室に画成されている。ピストン3
には、ピストンロッド4の一端側が連結されており、ピ
ストンロッド4の他端側はシリンダ2の上端部に装着さ
れたロッドガイド5およびオイルシール6に挿通されて
外部に延出されている。シリンダ2とその外周に設けら
れた外筒7との間にドレン室8が形成されており、この
ドレン室8は、ロッドガイド5のシール部5aを介してシ
リンダ2内から漏れた油液を貯留するようになってい
る。
【0004】ピストン3には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路9およびこの油路9内の油液の流動を
制御して減衰力を発生させるディスクバルブ10が設けら
れている。また、ピストンロッド4には、外部からシリ
ンダ下室2bに油液を給排するための給排油通路11が設け
られている。
【0005】そして、給排油通路11に、ポンプ、給排油
弁等からなる油液給排手段12、ばね要素としてのアキュ
ムレータ13および減衰要素としての減衰力調整弁14を接
続し、給排手段12によってシリンダ2内に油液を給排す
ることによりピストンロッド4の伸長長さを変化させて
車高を調整し、また、減衰力調整弁14によってピストン
ロッド4の伸縮にともなうシリンダ2とアキュムレータ
13との間の油液の流動抵抗を変化させることにより減衰
力を調整するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧シリンダでは、アキュムレータ13および減衰力
調整弁14が油圧シリンダ1の外部に接続されるので、車
両の車体側にこれらを設置するためのスペースを確保す
る必要があり、小型の車両への搭載が困難であるという
問題がある。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ばね要素および減衰力調整弁を一体に設けた油圧
シリンダを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る油圧シリンダは、シリンダと、該
シリンダ内に嵌装され前記シリンダ内をシリンダ上室と
シリンダ下室の2室に画成するピストンと、一端が前記
ピストンに連結され他端が前記シリンダの上端部に設け
られたシール手段に挿通されて外部に延出されたピスト
ンロッドと、前記シリンダの下端部に設けられたベース
バルブを介して前記シリンダ下室に接続された蓄圧手段
と、前記シリンダ上室と前記蓄圧手段とを連通させる連
通路と、前記連通路の途中に設けられ該連通路の通路面
積を調整する減衰力調整弁と、前記ピストンに設けられ
前記シリンダ下室側からシリンダ上室側への油液の流通
を許容する第1逆止弁と、前記ベースバルブに設けられ
前記蓄圧手段側から前記シリンダ下室側への油液の流通
を許容する第2逆止弁と、前記ピストンロッドに設けら
れ前記シリンダ内に油液を給排するための給排油通路
と、前記シール手段から漏れた油液を貯留するドレン室
とを備えてなり、該ドレン室と前記蓄圧手段と前記減衰
力調整弁とを前記シリンダの側面部に一体的に配置した
ことを特徴とする。
【0009】この構成により、給排油通路を介してシリ
ンダ内に油液を給排してシリンダ内の油液の体積を変化
させることによってピストンロッドが伸縮する。ピスト
ンロッドの侵入、退出によるシリンダの容積変化を蓄圧
手段よって吸収することによってばね力が発生する。ま
た、ピストンロッドの伸び行程時には、ピストンの移動
にともない、第1逆止弁が閉じてシリンダ上室側の油液
が加圧されて連通路を通って蓄圧手段側へ流れ、同時
に、第2逆止弁が開いて蓄圧手段側の油液がシリンダ下
室へ流れ、縮み行程時には、第1逆止弁が開き、第2逆
止弁が閉じて、ピストンロッドがシリンダ内に侵入した
分の油液が加圧されて、シリンダ上室から連通路を通っ
て蓄圧手段へ流れるので、減衰力調整弁によって連通路
の通路面積を調整することにより、伸び側および縮み側
の減衰力が変化する。
【0010】請求項2に係る油圧シリンダは、シリンダ
と、該シリンダ内に嵌装され前記シリンダ内をシリンダ
上室とシリンダ下室の2室に画成するピストンと、一端
が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの上端部
に設けられたシール手段に挿通されて外部に延出された
ピストンロッドと、前記シリンダの下端部に設けられた
ベースバルブを介して前記前記シリンダ下室に接続され
た蓄圧手段と、前記シリンダ上室とシリンダ下室とを連
通させる連通路と、前記連通路の途中に設けられ該連通
路の通路面積を調整する減衰力調整弁と、前記ピストン
ロッドに設けられ前記シリンダ内に油液を給排するため
の給排油通路と、前記シール手段から漏れた油液を貯留
するドレン室とを備えてなり、該ドレン室と前記蓄圧手
段と前記減衰力調整弁とを前記シリンダの側面部に一体
的に配置したことを特徴とする。
【0011】この構成により、給排油通路を介してシリ
ンダ内に油液を給排してシリンダ内の油液の体積を変化
させることによってピストンロッドが伸縮する。ピスト
ンロッドの侵入、退出によるシリンダの容積変化を蓄圧
手段よって吸収することによってばね力が発生する。ま
た、ピストンロッドの伸縮によるピストンの移動にとも
なって、連通路を通してシリンダ上下室間で油液の流れ
が生じるので、減衰力調整弁によって連通路の通路面積
を調整することにより、伸び側および縮み側の減衰力が
変化する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0013】本発明の第1実施形態について図1を用い
て説明する。図1に示すように、第1実施形態に係る油
圧シリンダ20は、油液が封入されたシリンダ21の外周の
上部側に内筒22が設けられ、下部側に円筒状の通路部材
23が設けられ、さらに、これらの外側に外筒24が設けら
れた三重筒構造となっている。通路部材23は、上端部内
側が内筒22の下端部に結合されるとともに、上端部外側
に形成された大径部23a が外筒24の内周に嵌合されてお
り、また、その中間部内側に形成された小径部23b がシ
リンダ21の外周に嵌合されている。そして、シリンダ21
と内筒22および通路部材23の上部との間に環状通路25が
形成され、シリンダ21と通路部材23の下部との間に環状
通路26が形成されている。環状通路25は、シリンダ21の
上端部付近の側壁に設けられた油路25a を介してシリン
ダ21内に連通されてる。また、内筒22と外筒24との間に
ドレン室27が形成され、通路部材23と外筒24との間に環
状の油室28が形成されている。環状通路26と油室28とは
互いに連通されている。
【0014】シリンダ21内には、ピストン29が摺動可能
に嵌装されており、このピストン29よってシリンダ21内
がシリンダ上室21a とシリンダ下室21b の2室に画成れ
ている。ピストン29には、給排油通路30a を有する中空
のピストンロッド30の一端がナット31によって連結され
ており、ピストンロッド30の他端側は、シリンダ21の上
端部に装着されたロッドガイド32の高圧シール32a (シ
ール手段)および外筒24の上端部に装着されたオイルシ
ール33に挿通されてシリンダ21の外部に延出されてい
る。そして、シリンダ21内の高圧の油液をシールする高
圧シール32a からの微少の油液漏れを低圧シールである
オイルシール33によって密封してロッドガイド32と外筒
24との間に形成された通路32b を通してドレン室27へ流
入させるようになっている。ドレン室27に貯留された油
液は、外筒24の側壁に取付けられたドレンプラグ34から
排出できるようになっている。なお、ドレンプラグ34に
管路を接続してオイルタンクに戻すようにしてもよい。
【0015】シリンダ21の下端部には、ベースバルブ35
が設けられており、このベースバルブ35を介してシリン
ダ下室21b とシリンダ21の底部に形成された油室36とが
連通されている。また、油室36は、ベースバルブ35に設
けられた油路37によって油室28に連通されている。
【0016】外筒24の側部には、蓄圧手段としてのアキ
ュムレータ38がブラケット39を介してボルト40によって
取付けられている。アキュムレータ38は、有底円筒状の
ケース41の開口部にプラグ42が取付けられ、ケース41内
にフリーピストン43が摺動可能に嵌装されており、ケー
ス41内がフリーピストン43によって油液が封入される油
室44と高圧ガスが封入されるガス室45とに画成されてい
る。そして、油室44は、管路46によってシリンダ21の底
部の油室36に連通されている。
【0017】ピストン29には、シリンダ上下室21a ,21
b 間を連通させる伸び側通路47および縮み側通路48が設
けられている。ピストン29のシリンダ下室21b 側の端面
には、伸び側通路47のシリンダ上室21a 側からシリンダ
下室21b 側への油液の流動を制御して減衰力を発生させ
るディスクバルブ49(減衰力大)が設けられている。ま
た、ピストン29のシリンダ上室21a 側の端面には、縮み
側油液通路48のシリンダ上室21a 側からシリンダ下室21
b 側への油液の流通のみを許容する逆止弁50(第1逆止
弁)が設けられている。
【0018】ベースバルブ35には、シリンダ下室21b と
油室36とを連通させる伸び側通路51および縮み側通路52
が設けられている。ベースバルブ35のシリンダ下室21b
側の端面には、伸び側通路51の油室36側からシリンダ下
室21b 側への油液の流通のみを許容する逆止弁53(第2
逆止弁)が設けられている。また、ベースバルブ35の油
室36側の端面には、縮み側通路52のシリンダ下室21b 側
から油室36側への油液の流通を制御して減衰力を発生さ
せるディスクバルブ54(減衰力大)が設けられている。
【0019】通路部材23の外周面には、油路55を介して
環状通路25に連通する環状の嵌合部56が突設されてお
り、また、嵌合部56の内側に環状通路26に連通する円筒
状の嵌合部57が突設されている。
【0020】シリンダ21および外筒24の側部には、通路
部材23の嵌合部56,57に対向させて減衰力調整機構58
(減衰力調整弁)が設けられている。減衰力調整機構58
は、外筒24の側面部に設けられた開口部59に一端側が結
合された円筒状のアウタケース60内に略円筒状のバルブ
ケース61が挿入され固定されており、アウタケース60の
他端側の開口部にステッピングモータ等の回転式のアク
チュエータ62が取付けられている。
【0021】バルブケース61は、内側に小径部61a およ
び大径部61b が形成されており、小径部61a には略有底
円筒状のガイド63の底部側が嵌合され、大径部61b には
略有底筒状のバルブ部材64の底部側が嵌合されている。
ガイド63の開口部側は、バルブ部材64の底部に挿通され
先端部にナット65が取付けられてバルブ部材64に結合さ
れている。バルブ部材64およびガイド63の開口部側は、
それぞれ通路部材23の嵌合部56,57に嵌合されている。
そして、バルブケース61の大径部61b 内に油室66が形成
され、バルブ部材64内に油室67が形成されており、油室
66,67間がバルブ部材64の底部によって区画されてい
る。
【0022】バルブ部材64の底部には、油室66,67間を
連通させる油液通路68が設けられている。バルブ部材64
の底部の油室66側の端面には、油液通路68の油室66側か
ら油室67側への油液の流動を制御して減衰力を発生させ
るとともに、その反対方向油液の流通を阻止するディス
クバルブ69(減衰力小)が設けられている。なお、ディ
スクバルブ69の開弁圧力は、ピストン29に設けられたデ
ィスクバルブ49およびベースバルブ35に設けられたディ
スクバルブ54の開弁圧力よりも低く設定されている。
【0023】ガイド63内には、有底円筒状のシャッタ70
が回転可能に嵌装されている。ガイド63の側壁には、油
室67に連通するガイドポート71が設けられ、シャッタ70
の側壁にはガイドポート71に対向させてシャッタポート
72が設けられており、ガイドポート71とシャッタポート
72とで可変絞りが形成され、シャッタ70の回転位置に応
じてガイドポート71とシャッタポート72との連通路面積
が変化するようになっている。そして、油路25a 、環状
通路25、油路55、油室66、油液通路68、油室67、ガイド
ポート71、シャッタポート72、シャッタ70内、ガイド63
内、嵌合部57、環状通路26、油室28、油路37、油室36お
よび管路46によって、シリンダ上室21aとアキュムレー
タ38の油室44とを連通させる連通路が構成されている。
【0024】シャッタ70の底部には、アクチュエータ62
の出力軸73が連結されており、アクチュエータ62を作動
させてシャッタ70の回転位置を位置決めするようになっ
ている。また、シャッタ70の底部には、貫通孔74が設け
られており、この貫通孔74を通してシャッタ70の内側の
圧力を底部の外側の軸受75側に導くことによって、シャ
ッタ70内の油液の圧力によって生じるシャッタ70の軸方
向の力を軽減するようになっている。なお、図1中、76
はダストカバー、77は車体側取付部、78は車輪側取付ア
イである。
【0025】油圧シリンダ20は、ピストンロッド30側の
車体側取付部77が車両の車体(図示せず)に連結され、
シリンダ21側の車輪側取付アイ78が車輪側の懸架アーム
(図示せず)に連結される。そして、ピストンロッド30
の給排油通路30a は、給排油弁79および逆止弁80を介し
て油圧源である油圧ポンプ81に接続され、また、排油弁
82を介して油液タンク83に接続される。そして、給排油
弁79を開き、排油弁82を閉じて油圧ポンプ81を作動させ
ることにより、シリンダ下室21b へ油液を供給し、給排
油弁79および排油弁82を開き、油圧ポンプ81を停止する
ことによシリンダ下室21b から油液を排出し、給排油弁
79を閉じることにより、油圧シリンダ20内の油液を保持
できるようになっている。
【0026】以上のように構成した第1実施形態の作用
について次に説明する。
【0027】油圧シリンダ20の車高調整機能およびばね
作用について説明する。給排油弁79、排油弁82および油
圧ポンプ81の作動によって給排油通路30a を介してシリ
ンダ下室21b に油液を給排することにより、シリンダ21
内の油液の体積を変化させてピストンロッド30を伸縮さ
せることができ、車高調整を行うことができる。また、
走行中の車輪の上下動にともなうピストンロッド30の伸
縮動に対しては、ピストンロッド30の侵入、退出による
シリンダ21内の容積変化をアキュムレータ38のガス室45
内の高圧ガスの圧縮、膨張によって吸収することによ
り、ばね力を発生させる。
【0028】次に、油圧シリンダ20の減衰力調整機能に
ついて説明する。ピストンロッド30の伸び行程時には、
ピストン29の移動にともない、ピストン29の縮み側通路
48の逆止弁50が閉じてシリンダ上室21a 側の油液が加圧
され、油路25a 、環状通路25、油路55、油室66および油
液通路68を通り、ディスクバルブ69を開いて油室67へ流
れ、さらに、ガイドポート71、シャッタポート72、シャ
ッタ70内、ガイド63内、嵌合部57、環状通路26、油路3
7、油室36および管路46を通ってアキュムレータ38の油
室44側へ流れる。同時に、油室36の油液は、ベースバル
ブ35の逆止弁53を開いて伸び側通路51を通ってシリンダ
下室21b へ流れる。その結果、ピストンロッド30がシリ
ンダ21内から退出した分、アキュムレータ38のガス室45
内の高圧ガスが膨張する。
【0029】このとき、ディスクバルブ69によってバル
ブ特性(ピストン速度の増大にともない減衰力が直線的
に大きくなる)の減衰力が発生し、アクチュエータ62に
よってシャッタ70を回転させてディスクバルブ69の下流
側のガイドポート71とシャッタポート72との連通路面積
を変化させることにより減衰力を調整することができ
る。また、シャッタ70によってガイドポート71とシャッ
タポート72との連通を遮断した場合、あるいは、ピスト
ン速度が大きくなり、シリンダ上室21a の圧力がピスト
ン29のディスクバルブ49の開弁圧力に達したときには、
ディスクバルブ49が開弁してシリンダ上室21a の油液が
伸び側油液通路47を通って直接シリンダ下室21b へ流れ
てディスクバルブ49によって減衰力が発生する。
【0030】ピストンロッド30の縮み行程時には、ピス
トン29の移動にともない、ピストン29の縮み側通路48の
逆止弁50が開いてシリンダ下室21b の油液が直接シリン
ダ上室21a に流入してシリンダ上下室21a ,21b はほぼ
同圧となり、ベースバルブ35の伸び側通路51の逆止弁53
が閉じてピストンロッド30の侵入分の油液が加圧され、
上記伸び行程時と同様、シリンダ上室21a からアキュム
レータ38の油室44へ流れてガス室45内の高圧ガスを圧縮
する。
【0031】そして、伸び行程時と同様、ディスクバル
ブ69によって減衰力が発生し、シャッタ70を回転させて
ガイドポート71とシャッタのポート72との連通路面積を
変化させることにより、減衰力を調整することができ
る。また、シャッタ70によってガイドポート71とシャッ
タポート72との連通を遮断した場合、あるいは、ピスト
ン速度が大きくなり、シリンダ21内の圧力がベースバル
ブ35のディスクバルブ54の開弁圧力に達したとき、ベー
スバルブ35のディスクバルブ54が開弁してシリンダ下室
21b の油液が縮み側油液通路52を通って直接油室36側へ
流れてディスクバルブ54によって減衰力が発生する。
【0032】減衰力調整機構58を流れる油液は、ピスト
ンロッド30の伸び縮み行程時共に、ガイドポート71側か
らシャッタポート72側へ、すなわち、シャッタ70の外側
から内側へ流れるため、ピストン29によって加圧された
油液は、ガイドポート71とシャッタポート72とで形成す
る可変絞りを通過することによって減圧されてシャッタ
70内に導入される。これにより、シャッタ70内の油液の
圧力が低減されて、この圧力によってシャッタ70の軸方
向に作用する力が軽減されるので、シャッタ70の駆動ト
ルクが軽減される。よって、アクチュエータ62の負荷が
小さくなり、アクチュエータ62を小出力、小型化するこ
とができる。
【0033】油圧シリンダ20は、ばね要素であるアキュ
ムレータ38および減衰力調整機構58を一体に設けている
ので、車両の車体側にこれらを設置するためのスペース
が不要となり、小型の車両に容易に搭載することができ
る。減衰力調整機構58は、シリンダ21の側部に配置され
ており、ピストン部に設けていないので、ピストンロッ
ド30のストロークを充分大きくとることができ、また、
高さ方向の取付スペースを小さくして車両の車高を低く
することができる。さらに、減衰力調整機構58をサブア
センブリすることができるので、容易に組立てることが
できる。
【0034】次に、本発明の第2実施形態について図2
を用いて説明する。なお、第2実施形態は、上記第1実
施形態に対して、ピストン部および減衰力調整機構の弁
構造並びにシリンダ上下室、減衰力調整機構およびアキ
ュムレータ間の接続が異なる以外は概略同様の構造であ
るから、以下、第1実施例のものと同様の部分には同一
の番号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明す
る。
【0035】図2に示すように、第2実施形態に係る油
圧シリンダ84では、ピストン29のシリンダ上室21a 側の
端部に、縮み側通路48のシリンダ下室21b 側からシリン
ダ上室21a 側への油液の流動を制御して減衰力を発生さ
せるとともに、その反対方向の油液の流通を阻止するデ
ィスクバルブ85が設けられている。
【0036】減衰力調整機構86は、バルブケース61が省
略され、ガイド63およびバルブ部材64がアウタケース60
内に直接嵌合されている。また、バルブ部材64には、油
液通路68の油室66,67間の両方向の油液の流動を制御し
て減衰力を発生させるディスクバルブ87(減衰力小)が
設けられている。なお、ディスクバルブ87の油室66側か
ら油室67側への油液の流れに対する開弁圧力は、ピスト
ン29に設けられたディスクバルブ49の開弁圧力よりも低
く、また、その反対方向の油液の流れに対する開弁圧力
は、ピストン29のディスクバルブ85の開弁圧力よりも低
く設定されている。
【0037】通路部材23と外筒24との間の油室28が省略
され、ドレン室27が外筒24の下端部付近まで延ばされて
いる。通路部材23の下端部は、シリンダ21に外嵌された
円筒部材88に結合され、環状通路26が円筒部材88とシリ
ンダ21との間に形成された環状通路89に連通されてお
り、さらに、環状通路89は、シリンダ21の下端部付近の
側壁に設けられた油路89a を介してシリンダ下室21b に
連通されている。
【0038】以上のように構成した第2実施形態の作用
について次に説明する。なお、第2実施形態は、第1実
施形態に対して減衰力調整機能以外は同様の作用を奏す
るので、以下、減衰力調整機能のみについて説明する。
【0039】ピストンロッド30の伸び行程時には、ピス
トン29の移動にともない、ピストン29の縮み側通路48の
ディスクバルブ85が閉じてシリンダ上室21a 側の油液が
加圧され、油路25a 、環状通路25、油路55、油室66およ
び油液通路68を通り、ディスクバルブ87を開いて油室67
へ流れ、さらに、ガイドポート71、シャッタポート72、
シャッタ70内、ガイド63内、嵌合部57、環状通路26、環
状通路89および油路89a を通ってシリンダ下室21b へ流
れる。同時に、アキュムレータ38のガス室45内の高圧ガ
スが膨張して、ピストンロッド30がシリンダ21から退出
した分の油液が油室44から管路46、油室36およびベース
バルブ35の伸び側通路51を通り、逆止弁53を開いてシリ
ンダ下室21b へ流れる。
【0040】このとき、ディスクバルブ87によってバル
ブ特性の減衰力が発生し、アクチュエータ62によってシ
ャッタ70を回転させてディスクバルブ69の下流側のガイ
ドポート71とシャッタポート72との連通路面積を変化さ
せることにより減衰力を調整することができる。また、
シャッタ70によってガイドポート71とシャッタポート72
との連通を遮断した場合、あるいは、ピストン速度が大
きくなり、シリンダ上室21a の圧力がピストン29のディ
スクバルブ49の開弁圧力に達したときには、ディスクバ
ルブ49が開弁してシリンダ上室21a の油液が伸び側油液
通路47を通って直接シリンダ下室21b へ流れてディスク
バルブ49によって減衰力が発生する。
【0041】ピストンロッド30の縮み行程時には、ピス
トン29の移動にともない、ピストン29の伸び側通路47の
ディスクバルブ49およびベースバルブ35の伸び側通路51
の逆止弁53が閉じてシリンダ下室21b 側の油液が加圧さ
れ、上記伸び行程時と同じ通路を反対方向に流通してシ
リンダ上室21a 側へ流れる。同時に、ピストンロッド30
がシリンダ21内に侵入した分の油液がシリンダ下室21b
からベースバルブ35の縮み側通路52を通りディスクバル
ブ54を開いて油室36へ流れ、さらに、管路46を通ってア
キュムレータ38の油室44へ流れてガス室45の高圧ガスを
圧縮する。
【0042】このとき、ディスクバルブ87によってバル
ブ特性の減衰力が発生し、上記伸び行程時と同様、アク
チュエータ62によってシャッタ70を回転させることによ
り減衰力を調整することができる。また、シャッタ70に
よってガイドポート71とシャッタポート72との連通を遮
断した場合、あるいは、ピストン速度が大きくなり、シ
リンダ下室21b の圧力がピストン29のディスクバルブ85
の開弁圧力に達したときには、ディスクバルブ85が開弁
してシリンダ下室21b の油液が縮み側通路48を通って直
接シリンダ上室21a へ流れてディスクバルブ85によって
減衰力が発生する。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、発明の油圧シリン
ダによれば、給排油通路を介してシリンダ内に油液を給
排することによってピストンロッドを伸縮させて車高を
調整することができる。ピストンロッドの侵入、退出に
よるシリンダの容積変化を蓄圧手段よって吸収すること
によりばね力を発生させることができる。また、減衰力
調整弁によって連通路の通路面積を調整することによ
り、伸び側および縮み側の減衰力を調整することができ
る。さらに、蓄圧手段および減衰力調整弁を一体に設け
ているので、車両の車体側にこれらを設置するためのス
ペースが不要となり、小型の車両への搭載を容易にする
ことができる。減衰力調整弁をシリンダの側部に配置し
ており、ピストン部に設けていないので、ピストンロッ
ドのストロークを充分大きくとることができ、また、高
さ方向の取付スペースを小さくして車両の車高を低くす
ることができる。シール手段から漏れた油液をドレン室
によって回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態の縦断面図である。
【図3】従来の油圧シリンダの縦断面図である。
【符号の説明】
20 油圧シリンダ 21 シリンダ 21a シリンダ上室 21b シリンダ下室 27 ドレン室 29 ピストン 30 ピストンロッド 30a 給排油通路 35 ベースバルブ 38 アキュムレータ(蓄圧手段) 50 逆止弁(第1逆止弁) 53 逆止弁(第2逆止弁) 32a 高圧シール(シール手段) 58 減衰力調整機構(減衰力調整弁)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に嵌装され前
    記シリンダ内をシリンダ上室とシリンダ下室の2室に画
    成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端
    が前記シリンダの上端部に設けられたシール手段に挿通
    されて外部に延出されたピストンロッドと、前記シリン
    ダの下端部に設けられたベースバルブを介して前記シリ
    ンダ下室に接続された蓄圧手段と、前記シリンダ上室と
    前記蓄圧手段とを連通させる連通路と、前記連通路の途
    中に設けられ該連通路の通路面積を調整する減衰力調整
    弁と、前記ピストンに設けられ前記シリンダ下室側から
    シリンダ上室側への油液の流通を許容する第1逆止弁
    と、前記ベースバルブに設けられ前記蓄圧手段側から前
    記シリンダ下室側への油液の流通を許容する第2逆止弁
    と、前記ピストンロッドに設けられ前記シリンダ内に油
    液を給排するための給排油通路と、前記シール手段から
    漏れた油液を貯留するドレン室とを備えてなり、該ドレ
    ン室と前記蓄圧手段と前記減衰力調整弁とを前記シリン
    ダの側面部に一体的に配置したことを特徴とする油圧シ
    リンダ。
  2. 【請求項2】 シリンダと、該シリンダ内に嵌装され前
    記シリンダ内をシリンダ上室とシリンダ下室の2室に画
    成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端
    が前記シリンダの上端部に設けられたシール手段に挿通
    されて外部に延出されたピストンロッドと、前記シリン
    ダの下端部に設けられたベースバルブを介して前記前記
    シリンダ下室に接続された蓄圧手段と、前記シリンダ上
    室とシリンダ下室とを連通させる連通路と、前記連通路
    の途中に設けられ該連通路の通路面積を調整する減衰力
    調整弁と、前記ピストンロッドに設けられ前記シリンダ
    内に油液を給排するための給排油通路と、前記シール手
    段から漏れた油液を貯留するドレン室とを備えてなり、
    該ドレン室と前記蓄圧手段と前記減衰力調整弁とを前記
    シリンダの側面部に一体的に配置したことを特徴とする
    油圧シリンダ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104405818A (zh) * 2014-11-21 2015-03-11 重庆隆鑫发动机有限公司 可调式减震器
US20180266510A1 (en) * 2017-03-17 2018-09-20 Mando Corporation Vehicular shock absorber and method for controlling same
JP2022053116A (ja) * 2020-09-24 2022-04-05 日立Astemo株式会社 緩衝器

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