JPH0995795A - めっき密着性および化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板 - Google Patents

めっき密着性および化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板

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JPH0995795A
JPH0995795A JP25606495A JP25606495A JPH0995795A JP H0995795 A JPH0995795 A JP H0995795A JP 25606495 A JP25606495 A JP 25606495A JP 25606495 A JP25606495 A JP 25606495A JP H0995795 A JPH0995795 A JP H0995795A
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plating
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chemical conversion
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electroplated steel
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JP25606495A
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Kazuhiro Hasegawa
和広 長谷川
Naomasa Nakakouji
尚匡 中小路
Tomokatsu Katagiri
知克 片桐
Shuichi Asahina
秀一 朝比奈
Kazuo Mochizuki
一雄 望月
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき
鋼板およびその製造方法の提供。 【解決手段】 鋼板の少なくとも一方の面に、Ni含有率
が8〜18wt%で、SnまたはInを5〜100ppm、またはSnお
よびInの両者を合計量で5〜100ppm含有するめっき層を
有するめっき密着性および化成処理性に優れたZn−Ni系
合金電気めっき鋼板、および鋼板にZn−Ni系合金電気め
っきを行うに際し、めっき浴中のNi2+濃度を10〜50g/l
、Zn2+濃度を50〜200g/l、Ni2+/Zn2+のモル濃度比を
0.05〜0.4 とし、さらにSnまたはInを0.05〜5ppm 、ま
たはSnおよびInの両者を合計量で0.05〜5ppm 含有せし
め、めっき浴pHを3.0 〜5.5 、浴温を70℃以下として電
気めっきを行うめっき密着性および化成処理性に優れた
Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、家電、建材等
に利用されるZn−Ni系合金電気めっき鋼板に関し、その
中でも特に、従来材に比べて化成処理性に優れた自動車
用Zn−Ni系合金電気めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】めっき鋼板は、例えば自動車用鋼板とし
て用いられる場合は、リン酸塩処理等の化成処理が行わ
れ、これにより形成されたリン酸塩皮膜の性状は、後工
程の塗装系で形成される塗膜の総合的性能に大きく影響
をおよぼす。一方、従来から、種々の自動車用防錆鋼板
が開発されてきたが、自動車産業で工業的に使用されて
いるものは、わずか数種類にとどまっている。その中
で、高耐食性表面処理鋼板として、Zn−Ni系合金電気め
っき鋼板の需要は増大の一途をたどっている。
【0003】これは、Zn−Ni系合金電気めっきは、溶融
亜鉛めっきや合金化溶融亜鉛めっきより、めっき付着量
制御が容易であり、さらに薄目付化が簡単であるため、
溶接によるチップの寿命延長が可能になり、また厚目付
溶融亜鉛めっきなどに比べて裸耐食性も優れているから
である。Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法とし
て、特開昭55−131193号公報、特開昭55−152194号公
報、特開昭57−164999号公報等があげられる。
【0004】これらは、いずれもめっき浴組成の規定や
めっき条件の規定により、Zn−Niめっき鋼板を安定して
製造する技術に主眼がおかれている。ところが、これら
の方法によって得られたZn−Ni系合金電気めっき鋼板
は、自動車製造工程における塗装ラインにおいて、ムラ
や凹凸等の化成処理不良が発生することが明らかになっ
たため、その防止に種々の検討が行われた。
【0005】その結果、化成処理性向上を目的として、
Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の表層制御技術が開示され
た。Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の表層制御技術を開示
した方法として、特開昭58−45382 号公報、特開昭62−
294197号公報、特開昭63−26396 号公報、特開昭63−93
879 号公報、特開平1−255676号公報、特開平1−1984
98号公報、特開平2−259095号公報、特開平2−277796
号公報等があげられる。
【0006】特開昭58−45382 号公報は、Zn−Ni系合金
電気めっき鋼板に、pH2.5 以下の酸性液を接触させる前
処理を施すことを特徴とする、化成処理性に優れたZn−
Niめっき鋼板の製造方法を開示している。特開昭62−29
4197号公報においては、Zn−Niめっきの外層をめっき液
もしくは酸液中で処理してめっき表面を活性化する方法
が開示されている。
【0007】特開昭63−26396 号公報においては、Zn−
Ni系合金電気めっき層の一部を鉱酸や有機酸等で溶解さ
せるか、または、鋼板をアノード側として逆電解する方
法が開示されている。特開昭63−93879 号公報は、電気
Zn−Ni合金めっきの表層部は亜鉛リッチになっているた
め、めっき表層部を弱酸性の溶液で0.01〜1g/m2の範囲
でエッチング処理することにより、化成処理性の優れた
Zn−Niめっき鋼板を得る技術を開示している。この場合
の弱酸性の溶液として、Zn−Niめっき液、希硫酸または
希塩酸が開示されている。
【0008】特開平1−255676号公報には、鋼板にZn−
Ni合金を連続電気めっきした後、そのめっき皮膜をオル
ソケイ酸ソーダ等のpH11以上の強アルカリ液で処理し、
めっき表面に不均一に形成されている酸化膜を強制的に
溶解除去することにより、化成処理性を向上させる方法
が開示されている。特開平1−198498号公報には、Zn−
Ni系合金めっきを施した後、無電解めっきによってNiを
特定量付着させることにより、化成処理性を向上させる
方法が開示されている。
【0009】特開平2−259095号公報は、めっき浴中の
Ni2+、Zn2+濃度を規制し、Sr化合物またはBa化合物およ
び微量のPbを含有させためっき浴で電気めっきを行うこ
とにより、化成処理性に優れためっきを得る技術を開示
している。特開平2−277796号公報は、Pb溶存量を規定
しためっき浴中でZn−Niめっきを施すことにより、化成
処理性に優れたZn−Niめっき鋼板を得る技術を開示して
いる。
【0010】特公平6−80194 号公報は、Zn−Ni合金電
気めっき層中に、Sr化合物および/またはBa化合物をSr
および/またはBaとして10〜1000ppm 、Pbを50〜200ppm
含有する化成処理性に優れたZn−Ni系電気めっき鋼板を
開示している。以上、従来のZn−Ni系合金電気めっき鋼
板の製造方法に関して述べたが、前記従来技術は下記の
問題点を有している。
【0011】前記の特開昭58−45382 号公報、特開昭62
−294197号公報、特開昭63−26396号公報、特開昭63−9
3879 号公報、特開平1−255676号公報および特開平1
−198498号公報に記載された方法は、いずれもめっき表
層に形成される亜鉛リッチな層を、酸性液もしくはアル
カリ性液を用いて除去し、めっき表層を均一化すること
によって、化成処理性を向上させることを目的としてい
る。
【0012】ところが、これらの公報で開示された方法
は、いずれも後処理液を用いて亜鉛リッチな層を完全に
除去することを前提としたものであり、めっき原単位の
増加をもたらすとともに、部分的なポストディップ処理
により、かえってめっき表面を不均一にしてしまう可能
性があった。例えば、めっき液を用いたポストディップ
処理では、めっき表面の亜鉛リッチな層が優先的に溶解
されると同時にニッケルが置換析出するが、その過程で
ニッケルリッチな層が形成されるため、結果としてめっ
き面の不均一さが増幅される可能性がある。
【0013】また、酸性液またはアルカリ性液を用いて
亜鉛リッチ層を除去する場合には、前述の現象は起こら
ないが、めっき層の内部応力が緩和されるため、めっき
層内に無数のクラックが発生する。その結果、めっき密
着性が急激に低下するのである。以上のことから、亜鉛
リッチ層を完全に除去する方法は長所もあるが、上記の
ごとき欠点も有するのである。
【0014】また前記の特開平2−259095号公報、特開
平2−277796号公報に開示された技術は、めっき浴中成
分を規定することにより、化成処理性に優れたZn−Ni系
合金電気めっきを得ようとしたものである。これらの技
術に共通するのは、めっき浴中に規定量の鉛イオンを含
有することを特徴としていることであるが、鉛イオンは
めっき密着性を低下させる金属であり、従来はそれらを
除去するために種々の検討がなされたことを考慮すれ
ば、必ずしも満足のいく方法ではないことは明らかであ
る。
【0015】また、前記技術の致命的欠陥は、めっき表
層の亜鉛リッチ層を単に除去することに主眼が置かれて
いることであり、亜鉛リッチ層量が化成処理性に与える
影響については全く考慮されていないことである。すな
わち、前記技術を用いてZn−Ni系合金電気めっきを行っ
た場合でも、必ずしもすべてが化成処理性に優れている
わけではなかったのである。特に、化成処理性は、その
前工程である脱脂条件によって決定されることも多く、
脱脂液の更新がほとんどなされない製造現場では、脱脂
液の劣化により化成処理不良が発生する可能性が大きか
った。
【0016】また前記の特公平6−80194 号公報に開示
された方法は、Zn−Ni合金電気めっき層中に、Sr、Ba、
Pbなどを含有させることにより、化成処理性の向上を図
ったものであり、前記の技術とは手法が異なっている。
しかし、本技術の欠点は、Pbをめっき液中に含有させ、
しかもめっき層中にもそれを析出させたことである。す
なわち、Pbは塗装後の塗膜密着性を大幅に低下させる金
属であることが公知であり、化成処理性向上のためだけ
にPbを使用するのは、めっき鋼板の特性維持の観点から
好ましくない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の有する問題点をすべて解決した、化成処理性に優れ
たZn−Ni系合金電気めっき鋼板およびその製造方法を提
供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、鋼板の少
なくとも一方の面に、Ni含有率が8〜18wt%で、Snおよ
び/またはInを合計量で5〜100ppm含有するめっき層を
有することを特徴とするめっき密着性および化成処理性
に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板である。第2の発
明は、鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを行うに際し、め
っき浴中のNi 2+濃度を10〜50g/l 、Zn2+濃度を50〜200g
/l、Ni2+/Zn2+のモル濃度比を0.05〜0.4 とし、さらに
Snおよび/またはInを合計量で0.05〜5ppm 含有せし
め、めっき浴pHを3.0 〜5.5 、浴温を70℃以下として電
気めっきを行うことを特徴とするめっき密着性および化
成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方
法である。
【0019】なお、前記本発明において、1ppmとは
いずれも1×10-4wt%を示す。
【0020】
【作用】本発明で対象とするZn−Ni系合金電気めっき鋼
板とは、Zn-Ni 、Zn-Ni-Cr、Zn-Ni-Co、Zn-Ni-Fe、Zn-N
i-Fe-Cr などの合金めっきを有する合金電気めっき鋼板
や、これらの合金めっき中にSiO2、TiO2、Al2O3 などの
酸化物微粒子を含有するものも含む。
【0021】本発明のめっき鋼板においては、これらい
ずれのめっきにおいても、めっき層のNi含有率は8〜18
wt%、好ましくは10〜15wt%である必要がある。8wt%
未満では、めっきの耐食性が十分に確保できず、逆に18
wt%超えではめっき密着性の低下が問題となるためであ
る。本発明においては、ZnおよびNiの他に、Snおよび/
またはInをめっき層中に含有することが必要である。
【0022】Sn、Inは、それらのいずれかを単独で含有
せしめる場合は、めっき層のSnまたはInの含有量が5〜
100ppmとなるようにし、SnおよびInの両者を含有せしめ
る場合は、それらの合計量が同じく5〜100ppmとなるよ
うにする。5ppm 未満では、化成処理性向上効果が十分
ではなく、化成処理時に鋼板表面に部分的にムラなどの
表面欠陥が生じるため好ましくない。逆に100ppmを超え
ると、Zn-Ni 合金めっきの有する優れた耐食性を低下さ
せる可能性があるため好ましくない。
【0023】また、SnまたはInを単独で多量に添加する
より、両者を添加することが化成処理性および密着性が
さらに向上するため、より好ましい。めっき付着量は特
には制限しないが、耐食性向上を目的とするならば、鋼
板片面当たり10g/m2以上が好ましく、より好ましくは20
〜40g/m2の範囲が好ましい。次に、本発明の製造方法に
ついて述べる。
【0024】めっき浴中のNi2+濃度は、10〜50g/l とす
る必要がある。10g/l 未満では、金属イオンのカソード
側への拡散が律速になり電流効率が低下し、均一な合金
めっきが得られない。50g/l を超えると、他の金属イオ
ン濃度にもよるが、Niの析出が起こり易くなり、安定し
た操業が行い難くなるために好ましくない。めっき浴中
のZn2+濃度は、50〜200g/lとする必要がある。50g/l 未
満では、電流効率低下による不均一めっきが生じる可能
性があり、逆に200g/lを超えた場合は、Znの析出が起こ
り易くなるために好ましくない。
【0025】Ni2+/Zn2+のモル濃度比は0.05から0.4 と
する必要がある。すなわち、0.05未満では、通常の操業
範囲内で電流密度、めっき液流速、ライン速度等のめっ
き条件を調整しても、Ni含有率が8wt%以上の合金めっ
きを得ることは難しく、逆に0.4 を超えるとNi含有率が
18wt%を超えるため好ましくない。本発明においては、
めっき浴中にZn2+およびNi2+の他に、Snおよび/または
Inを含有することが必要である。
【0026】Sn、Inは、それらのいずれかを単独でめっ
き層に含有せしめる場合は、めっき液中のSnまたはInの
含有量を0.05〜5ppm とする。また、SnおよびInの両者
をめっき層に含有せしめる場合は、めっき液中のSnおよ
びInの含有量の合計を前記と同じく、0.05〜5ppm とす
る。0.05ppm 未満では、Zn-Ni 系合金めっき層中へのそ
れらの元素の所定析出量の確保が困難で、化成処理性向
上を達成するのは困難である。逆に、5ppm を超える
と、めっき層中への共析量が過剰となり、めっきそのも
のの耐食性を低下させる場合があるために好ましくな
い。
【0027】なお、めっき液中のSn、In含有量として
は、金属およびイオンの合計量が前記範囲内となるよう
にする。めっき浴pHは、3.0 〜5.5 の範囲、好ましくは
3.5 〜5.0 の範囲が好適である。3.0 未満では、めっき
層に共析するSnおよび/またはIn量が所定量に達しない
可能性があり、逆に5.5 を超えると焼けめっきしか得ら
れないために好ましくない。
【0028】めっき浴温は、70℃以下、好ましくは35〜
65℃の範囲とする。70℃超えの場合、装置の腐食が生じ
易く、かつ不経済でもある。また、35℃未満のめっき浴
温では、Ni含有率を所定量にするための制御が困難にな
り、かつ高電流密度操業が困難であるなどの欠点を有す
る。めっき浴としてはSn、Inの溶解性の点から、塩化物
浴が好ましく、その場合、NH4Cl 、KCl 、NaClなどの電
導助剤を用いることができる。
【0029】なお、実操業における電流密度やめっき液
流速については、ラインに適した条件を採用すればよい
が、電流密度は40〜150A/dm2、めっき液流速は30〜150m
/minが実用的な範囲である。Sn、Inの供給は、金属の電
解による方法、金属を塩酸、硫酸等の酸で溶解させる方
法、硫酸化合物、炭酸化合物、塩化物等の粉末を浴に直
接供給する方法などがあげられるが、必ずしもこれらに
限定されるものではない。
【0030】
【実施例】電気めっきラインにおいて、めっき浴組成、
電解条件を表2に示す組成、条件となるように設定し、
亜鉛リッチ層量が異なる種々のめっき鋼板を製造し、得
られためっき鋼板を 300×300mm に切断後、下記の化成
処理試験、めっき密着性試験に供した。なお、めっき浴
を構成する主成分は、塩化亜鉛、塩化ニッケルおよび塩
化カリウムである。
【0031】〔化成処理試験〕化成処理試験には、日本
パーカライジング(株)製PB−L3020 システムを用い、
リン酸亜鉛処理を行った。PB−L3020 システムの概要
は、表1に示すメーカー〔日本パーカライジング
(株)〕の推奨条件とした。なお、脱脂液pHは、工程生
産時における脱脂液の劣化(pHの低下)を考慮して、pH
=10とした(新規建浴時:pH=12)。
【0032】
【表1】
【0033】化成処理性の評価は目視で行った。判定基
準は下記のとおりである。 ◎:化成処理皮膜に流れ模様および黒筋が発生していな
い場合。 ○:化成処理皮膜に流れ模様または黒筋が部分的に発生
している場合(鋼板表面積の5%未満)。 △:化成処理皮膜に流れ模様または黒筋が部分的に発生
している場合(鋼板表面積の5%以上)。
【0034】×:化成処理皮膜に流れ模様または黒筋が
全面に発生している場合。 さらに、化成処理皮膜のX線回折を行い、面比〔I(02
0 )/I(151 、241、311 )〕を調査した。なお、I
(020 )は(020 )面のピーク強度、I(151、241 、3
11 )は(151 、241 、311 )面のピーク強度を示す。
面比は、値が大きくなるほど、耐水二次密着性が低下す
ることが知られているため、化成処理皮膜の結晶につい
ての面比を合否の判定基準とした。
【0035】〔めっき密着性試験〕得られためっき鋼板
をさらに40mm×40mmに切断した後、セロハンテープを貼
付け、セロハンテープを貼付けた面が内側になるように
試験片を90度曲げた後、折り返して元の平板とし、セロ
ハンテープを剥離し、セロハンテープに付着したZn量
(カウント値)を蛍光X線分析により求めた。
【0036】判定基準は下記のとおりである。 ◎:0〜200 CPS ( CPS:Counts Per Second ) ○: 201〜800 CPS △: 801〜1500 CPS ×:1501 CPS以上 得られた試験結果を、めっき浴組成および電解条件と併
せて表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表2から、本発明により、化成処理工程の
脱脂液の劣化(pH低下)時においても化成処理性に優れ
ためっき鋼板が得られることが分かる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、化成処理工程における操業変
動の影響を受けにくい化成処理性に優れたZn−Ni系合金
電気めっき鋼板を提供するものであり、その工業的意義
は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片桐 知克 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 朝比奈 秀一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 望月 一雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の少なくとも一方の面に、Ni含有率
    が8〜18wt%で、Snおよび/またはInを合計量で5〜10
    0ppm含有するめっき層を有することを特徴とするめっき
    密着性および化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっ
    き鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを行うに
    際し、めっき浴中のNi2+濃度を10〜50g/l 、Zn2+濃度を
    50〜200g/l、Ni2+/Zn2+のモル濃度比を0.05〜0.4 と
    し、さらにSnおよび/またはInを合計量で0.05〜5ppm
    含有せしめ、めっき浴pHを3.0 〜5.5 、浴温を70℃以下
    として電気めっきを行うことを特徴とするめっき密着性
    および化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板
    の製造方法。
JP25606495A 1995-10-03 1995-10-03 めっき密着性および化成処理性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板 Pending JPH0995795A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001205289A (ja) * 2000-01-21 2001-07-31 Unitika Ltd 有機性廃水の処理方法
US11499106B2 (en) 2018-11-26 2022-11-15 Shell Usa, Inc. Fuel compositions

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